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2018/01/22

お題「市場メモ雑談/金曜の続きでメスター講演から(その2)」

なんだよ結局政府閉鎖かよ。
https://jp.reuters.com/article/usa-congress-shutdown-idJPKBN1F90E8
2018年1月20日 / 19:31 /
米つなぎ予算が失効、政府機関が一部閉鎖 上院で合意に至らず

しかしその直前には政府閉鎖ヒャッハーと言ってネタにしていたはずの市場ェ・・・・・
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPL3N1PE48F
2018年1月19日 / 23:40
米国株式市場・序盤=上昇、企業決算への期待で政府機関閉鎖懸念かすむ

最近は1日だけ市場のネタになるようですな、ナンジャソラ。

・・・・・・しかしまあ何ですな、こうやって連邦予算がどうのこうのと毎回問題になるのでしたらターナー大先生様の中央銀行が国債を買えば国債がチャラになるジンバブエ理論をトランプ大先生にお勧めすればよろしいのではないでしょうか、ってトランプが真に受けたらマズいですかそうですか。

#まあターナー大先生が米国にこの理論を勧めないという時点でこの大先生は日本と日本人に対して心の中では実験動物だと思っているんでしょうと言いたい訳で

あと全然話が違いますが、
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25960110R20C18A1MM8000/
日本の賃金、世界に見劣り 国際競争力を左右(賃金再考)
働き方改革 賃上げ交渉 経済 2018/1/22 1:31日本経済新聞 電子版

『多くの人が賃上げの実感に乏しく、このままではデフレ脱却の足取りも弱くなる。年功序列や終身雇用など「日本株式会社」の慣行にとらわれない賃金のあり方が求められている。』(上記URLより)

って年功序列や終身雇用を叩き潰したら賃金が上がらなくなって(というよりは将来賃金に対する不安感が高まって消費しにくくなっている)るんだろいい加減にしろだし、「日本的雇用で国際競争力が劣るから変えろ」とかキャンペーンしまくっていたのはどこの誰だと小一時間ですな。


・・・・・・・・などとのっけから悪態ですなすいませんすいません。


〇円債はなかなか試されない大地ですなあ(市場メモメモ)

金曜の円債ちゃんを毎度おなじみロイターさんから(毎度サーセン)。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL3N1PE282
2018年1月19日 / 15:19 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は小幅続伸、超長期債利回りが軒並み低下

『<15:10> 国債先物は小幅続伸、超長期債利回りが軒並み低下

長期国債先物は小幅続伸で引けた。前日の米債安を受けて前場は売りが優勢だったが、日銀オペが需給の引き締まりを意識させる結果になり、終盤にかけて買い戻された。現物債も同様で、午前の取引で金利に上昇圧力がかかっていた超長期ゾーンに押し目買いが入ったことで、金利は軒並み低下した。中長期ゾーンも底堅い。

長期国債先物中心限月3月限の大引けは、前営業日比1銭高の150円38銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は前営業日比変わらずの0.075%。

短期金融市場では、無担保コール翌日物はマイナス0.035─マイナス0.060%を中心に取引された。週末を迎えたが、準備預金の積み期前半で資金調達意欲が高まらず、ほぼ前日と同水準で取引された。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レートはマイナス0.076%とマイナス幅を縮小。TIBOR(東京銀行間取引金利)3カ月物は0.066%で横ばい。日銀の国庫短期証券(TB)買い入れオペは、1年物中心に札が入ったとみられ良好な結果。業者間取引で3カ月物TB(734回)は強含み。ユーロ円3カ月金利先物は小動きだった。』(上記URL先より)

てな訳でして、金曜はアサイチで10年カレントが8bpから始まったと思えば20年カレントが0.6%100円が出合ってそらもうベンダーもネタにしますわという所からおっぱじまりまして、おーこれは円債試される大地来ましたぞな!!!でも叩いても買いが来るだけのような気がするんだけどなーとか思っていたら20年はそのあとやっぱり0.595%になるわ輪番は上記のように堅調な結果になるわ、ということでアサイチ20年0.60%叩いていた筈だったのに午後には0.590%まで戻るわ、5年カレントとかも▲7.5bpくらいから始まっていた筈なのに最後は▲9.0bpくらいになるわと、アサイチの謎の弱そうな地合いとは何だったのかという1日の取引になるのでした。

ちなみに輪番等は、
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180119.htm
国庫短期証券買入 12,500 2018年1月23日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,100 2018年1月23日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,900 2018年1月23日
国債買入(残存期間25年超) 800 2018年1月23日

となっていて短国買入は1年入札あったからというのもあるでしょうが確りと入れて来まして長期と超長期の輪番は前回と同じでしたがどこぞの為替市場は特に見向きもしないのが中々味わいがありまして、この前日銀の緩和縮小だの言ってたのは何だったのかと問い詰めたい訳でございますが、ECBの方に話題が行ってしまったらすっかりオペとかスルー(多分MPMは一応反応すると思うけど)の巻とかワロタという感じです。

結果が
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba180119.htm
国庫短期証券買入 21,967 12,501 -0.003 0.001 61.2
国債買入(残存期間5年超10年以下) 14,148 4,109 0.006 0.007 52.6
国債買入(残存期間10年超25年以下) 4,681 1,906 0.002 0.003 55.7
国債買入(残存期間25年超) 2,335 806 0.005 0.006 36.7

でして短国買入2.2兆しか札無いやんとか超長期輪番強いじゃんということで全般的に堅調となった訳ですが、まあ要するにやれテーパリングだ何だと鉦や太鼓を鳴らしてネタにすると叩く動きも出るものの、現実問題として日銀の国債買いパワーが強いので、特に最終投資家が買えるもの(短期の場合は国内じゃなくて海外の方が多いと思うけどあれはあれでドル円ベーシスとか外準とかの見合いなのでマイナスで行ける系になる)に関しては日銀買いパワーで押し出された人たちがいて、ちょっと金利が上がると寒風吹きすさぶ公園で炊き出しが登場したかの如く買えなくてこの寒空の下凍えている投資家の皆様がワラワラと登場の巻という事ですな。

もちろん物価がどうせ上がらんとか、なんだかんだ言って日銀って政策変えないよねとか、そういうのがあって売り圧力が来ないというのはあるのですが、まーしかし何もないでいると今の買入でも放っておけば金利が下がりやすいということなんでしょうかねえ、と思う金曜の
相場付きなのでした。


〇金曜の続きをする前にちょっとだけメモ(SF連銀ウィリアムス総裁)

https://jp.reuters.com/article/sf-fed-rate-idJPKBN1F82RN
2018年1月20日 / 07:37
米FRB、今年も緩やかな利上げ継続する必要=サンフランシスコ連銀総裁

『[サンフランシスコ 19日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は19日、減税措置などが米経済成長の追い風になるとし、連邦準備理事会(FRB)は2018年も緩やかなペースで利上げを継続する必要があるとの考えを示した。同総裁は講演後に記者団に対し、今年は3回の利上げが実施されるとの見通しは「格好の開始点」になると指摘。ただ、3回という回数は決定されたものではないと述べた。』(上記URL先より)

でもって講演の方はまだ読んでないのだが(大汗)、まあ3回だけど、減税とか色々とアップサイドが出てきているからこの調子だと上ブレあるでというから4回もアリエールとかそういう話なんじゃろうなと予想は付きますが、

『ウィリアムズ総裁を巡っては、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙と英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が今週、ホワイトハウスがFRB副議長候補に検討していると報道。ウィリアムズ総裁はこうした報道について、決定は大統領が行うもので「今後の展開について憶測することはしない」と述べるにとどめた。』(上記URL先より)

という件についてはブルームバーグテレビ(ただしアジアパシフィック版)でもやっていたような気がしますが、イエレン議長も以前はSF連銀の総裁やっていまして、そもそもウィリアムスさんはイエレンさんの後任だったりしますので、FRB副議長候補とかほほーという感じですな。今の所は師匠(かどうか知らんが)のイエレンさんよりもタカっぽかったりしますけど基本は体制順応系。


〇メスター総裁の金融政策枠組み論だがバーナンキが提案する方式を推しているみたいですけど・・・・・・・・

ということで金曜の続き。

https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105%20monetary%20policy%20frameworks
https://www.clevelandfed.org/~/media/content/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105/sp%2020180105%20pdf.pdf?la=en
Monetary Policy Frameworks
01.05.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the National Association for Business Economics and American Economic Association Session, "Coordinating Conventional and Unconventional Monetary Policies for Macroeconomic Stability", Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA

・名目GDP水準目標(と物価水準目標)

『Nominal GDP Targeting』というのは金曜の最後の所でちょっと説明しましたが、メスターさん的には「名目値の前年比じゃない絶対数値の目標に関して」は同じようなフレームワーク(確かにコミットメントの意味ではそうだ)としてみているようですな。

『This framework is similar to price-level targeting in that it targets the level of nominal GDP rather than the growth rate.』

物価水準目標と似ていると。

『Of course, nominal GDP comprises real GDP and inflation, so this framework explicitly incorporates both parts of the Fed’s mandate. For example, targeting the level of nominal GDP to be on a path rising by 4 percent per year would be consistent with 2 percent inflation and 2 percent potential growth.』

名目GDP=実質成長率+物価上昇率だから4%GDP目標は2%成長+2%インフレと同じだと。

『This strategy, like price-level targeting, makes up for past deviations. But it may perform better than price-level targeting when there are supply shocks to which the policymaker would not want to respond because such supply shocks tend to push prices and real output in opposite directions, leaving nominal income stable.』

外的ショックで物価が上がった時に物価目標に固執して変な対応をしなくて済む分こっちの方が良いらしいですが・・・・・・

『While both price-level and nominal GDP targeting have the benefit of building in some forward commitment, which is useful at the zero lower bound, there would be some challenges in implementing either framework.』

フォワードコミットメント(将来の水準までコミットしているから)なのは良いのだが・・・・・・・・・

『First, there is little international experience with such frameworks to assess how they would work in practice.7 Second, for frameworks targeting levels instead of growth rates, the starting point matters, and these frameworks are complicated by other measurement issues as well. For example, Figure 1 shows the price-level path using four different starting points: the first quarters of 1990, 1995, 2001, and 2007. As you can see on the left-hand side of the chart, if the starting point is 1990Q1, the price level is essentially on its path, and if the starting point is 2001Q1, it is near its path. The other two starting points, on the right-hand side of the chart, show a larger gap.』

そもそも他に経験が無い枠組みな上に、スタート時点を変えると全然違う数字になってしまうのが難点。

『Moreover, because the level-targeting frameworks do not let bygones-be-bygones, data revisions pose a more serious issue than they do with inflation targeting (see Figure 2), and are perhaps greater for nominal GDP targeting than price-level targeting because revisions to nominal GDP tend to be larger than revisions to prices. Also, the path of the nominal GDP target depends on estimates of potential real output growth. If the nominal income target incorporates an unrealistically high estimate of potential growth, then inflation will need to be higher in order to hit the target.』

年率だと行かなかった年はまあいっかで済む(場合もある)のだが水準となるとずれだすと追いつくの大変だし、そもそもGDPは遡及改定がでかいという問題点がある。

『A third complication, and perhaps the largest, for frameworks targeting nominal levels is that the benefits depend on the public’s not only understanding the framework but believing that future Committees will follow through. Explaining this unfamiliar framework to the public could be difficult. One also has to ask whether it is a credible commitment on the part of policymakers to keep interest rates low to make up for past shortfalls even when demand is growing strongly or to act to bring inflation down in the face of a supply shock by tightening policy even in the face of weak demand. If it is not credible that policymakers will do so, then the benefits of nominal level targeting will not be realized.』

そして最大の問題点は、このフレームワークは未来永劫にわたって後の政策を縛るので、そのためには後の人たちもこれを行う、という風にみなされないとそもそもがワークしないのよ、ということで水準目標には割と否定的。


・逆さ絵先生らしいハイブリッド政策とは

という訳で颯爽と登場するのが『Temporary Price-Level Targeting』。

『Under the temporary price-level-targeting framework, monetary policymakers would target inflation in normal times, but when the policy rate fell to the zero lower bound, they would begin targeting the price level from that starting point. Under this framework, consistent with optimal monetary policy, policymakers would have a more powerful commitment at the zero lower bound than would be the case under inflation targeting. Switching to price-level targeting at the zero lower bound means that policy would be kept at zero at least until the cumulative inflation rate from the time the zero lower bound had been reached had risen back to target. Once policymakers were satisfied that this goal had been met, the policy rate could begin to rise and policymakers would revert to targeting inflation.』

ハイブリッド型インフレ目標というインチキ臭いものですが、こちらは「通常は普通に前年比2%なりのインフレ目標を行うのだが、金融緩和していってゼロ金利制約に引っ掛かって来た(または来そうだ)という所になったら、将来まで含めた「2%ずつ上昇の物価水準目標」に切り替えていって、金利政策での非負制約がなくなってきたと判断したらまた元のインフレ目標に戻す」というもの。

『This framework has benefits similar to those of price-level targeting in that when monetary policy is not able to provide more stimulus because it is constrained by the zero lower bound, the framework builds in a forward commitment of easier monetary policy in the future.』

政策金利の非負制約化におけるコミットメントの強化みたいなもんですなというのはまあ理屈は分かる。

『But this hybrid framework could be easier to communicate because it could be discussed solely in terms of the inflation goal (see Figure 3). It would also mean that some of the commitment problems of nominal level targeting, including having to make up for supply shocks that would temporarily raise inflation even if aggregate demand were low, could be avoided when away from the zero lower bound because policymakers would be targeting inflation and not the price level there.』

『However, a drawback of the hybrid approach is that determining and communicating the timing of when to switch back to the inflation-targeting regime could be complex. Policymakers would not want to switch back prematurely, so they would need to be sure that inflation had sustainably made up for the cumulative shortfall. This would seem to involve a considerable amount of discretion, which would undermine some of the benefits of the framework.』

ということで、この政策の問題は「切り替えをどこで判断するの」という話で、早すぎてもいけないし遅すぎてもいけない、という話でまとめているのだが、それよりも「そもそも乖離がどんどんでかくなっていったとき」の方がよっぽど問題だと思いますが、そこは米国ではまだ「インフレは中央銀行によっていじれますがな」というのが自信ニキという建付けになっているのでそれはそれという感じです。

まーしかしバーナンキ先生の考えそうな「一見うまそうなスキーム」ではありますな・・・・・・・・



2018/01/19

お題「決定会合プレビュー雑談/メスター総裁の代替的金融政策枠組みに関する見解から(その1)」

この物言いがその通りならさすがにちょっと・・・・・・・・・
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011800331&g=use
北朝鮮の漂流船は「制裁効果」=米国務長官、日本の説明明かす

『ティラーソン氏によると、日本側は会合で「(昨年)100隻以上の漁船が日本に漂着し、乗組員の3分の2が死亡した」と報告。その理由として、「食糧不足のため、冬にもかかわらず燃料が不十分な船で出漁を命じられた」結果だと説明したという。会合には日本から河野太郎外相が出席した。(2018/01/18-10:22)』(上記URL先より)

制裁って政府に対して行っているという建前があるはずなんで、国民をこういう状態に追い込むのに核開発を止めない北の政府当局は国際社会のみならず北の国民に対しても怪しからん存在で極めて非難されるべき存在、ってな感じで話をもっていく、というのが建前論として普通だと思うのですが、国民の食糧不足が原因で起きた現象を「制裁の効果」とか言っちゃうと国民を飢えさせるのが制裁目的みたいな話になってしまい、制裁する方が非人道的って言われてしまったらどうするんだよその物の言い方は何とかならんのかと思いますし。河野外相がそう言ってるんだとするとお調子者にも程があるしこのお調子者大丈夫か感が益々強まるんだが。


〇ブルームバーグ恒例の「関係者によると」が来ましたが・・・・・・・(とMPMプレビュー雑談)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-18/P2Q7436JIJVH01
正常化に向けて将来的に議論を求める声、日銀内の一部で浮上−関係者
日高正裕、藤岡徹
2018年1月18日 11:13 JST

てな訳で昨日はこのヘッドラインが前場引け後に打ち込まれるという次第で、昨日の場合は30年国債入札ちゃんがございましたので、前場引け後というのはさてこれから札入れするぞという準備を終えて次の取引は新発国債の応札というお時間なので、まー投資家サイドにはあまり関係ないですけれども、マーケットメーカーサイドはポジションが倒れている時なので嫌がらせにも程がある時間帯の打ち込みでして、全く持ってケシカラン時間帯のヘッドライン。

ではあるのですが、まあ大体ヘッドラインの時点で今回は煽り火薬が弱いなあと思って中身の方はと見ますと、

『日本銀行内で、変化の胎動が起きている。2%の物価目標の達成までなお道半ばのため、現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける必要があるとの認識が共有される中、少数派から金融政策の正常化に向けた意見が出始めている。事情に詳しい複数の関係者への取材で明らかになった。』(上記URL先より)

えーっとすいません、それって12月会合の「主な意見」でも10月会合の「決定会合議事要旨」でもそういう意見が少数意見ですけど入っていましたよねという話でして、そんなの事情に詳しい複数の関係者に取材しなくても公表文書で分かる話でして、市場の片隅でくだをグダグダ巻いております関係者でもない不肖このアタクシであっても分かる話なのですが、ということで煽り成分が足りないと判定いたしまして、赤点再履修という評価でございますなこりゃ。

とは言いましてもこれが英語のニュースになるとどういうことになるかと言いますと・・・・・

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-01-18/some-at-boj-are-said-to-flag-need-for-future-normalization-talks
Some at BOJ Flag Need for Future Normalization Talks
By Toru Fujioka and Masahiro Hidaka
2018年1月18日 11:12 Updated on 2018年1月?18日12:06

『A small shift is taking place in internal discussions among Bank of Japan policy makers, with a minority raising the need to eventually start discussing policy normalization, even though they agree the current stimulus program must continue unchanged for some time, according to people familiar with talks at the central bank.』(上記URL先より)

でまあこのヘッドラインでブルームバーグテレビ(アジアパシフィック版)では一応ニュースらしき扱いをしていました(なお上記URL先にある映像はそれとは別でして、しかも今月始め位のお話です、為念)が、まあ何ちゅうか変なタイミングで変な煽りを入れるなと小一時間問い詰めたいのですけれども、こうやってアタクシもリンクとかしてアクセスアップに貢献している辺りがあちゃーという所ではありまして(一応何だかなーとは思う)、アクセス増えると注目ニュース扱いになって・・・・というのって煽り記事で目立てば扇動でも炎上でも良いみたいな感じになってしまい、ネットに転がっている記事(というかこれはベンダーが出している記事ですが)がどんどん煽り成分が高まってしまい、ベンダーそのものがただの煽り媒体状態になってしまうのってダメじゃんという風に思うわけですが(と言いつつリンクを張ってしまうと加担しているようでちと心が痛む)・・・・・・・・

すいません話があらぬ方向にそれましたが、まあそれはそれといたしまして、まあこの程度しか煽り火薬成分を入れられない程度には今回のMPMって(展望レポート付きですけど)ネタは無いですねという所でしょうし、大体からして今の時点で金融政策の修正云々というのは中々無理があると思う(敢えて煽るんだったらETF買入を2016年7月拡大前の3兆円ペースに半減させるというのは単独で理屈はつけやすいと思うんですけど、金利の方とかそういう全体的なところは無理でしょ)次第。

でもって今回の決定会合ですが、今週末にでも次期人事に関してなんか確定的な話でも出てくれば全然雰囲気が違ってくると思いますが、そうでなければ現状維持だし、真面目な見ものとしては展望レポートの見通しがどうなるかで、成長率見通しは恐らく上げてくると思いますし、経済先行きについても上方修正っぽくなる中で物価見通しはどうせ変わらんというのが通常の読み筋だと思いますがどうでるか、という辺りですし、見世物な見ものとしては提案芸人の地位を確立しつつある片岡大先生の今回の反対理由でどういう政策が適切かという反対提案じゃない提案をしてくるのかが楽しみでして、主な意見を見るに前回もケチョンケチョンにされているっぽいので、今回もまた出し物を変えてきたら大爆笑するしかありませんがそちらを皆さん楽しみにしてるんじゃないですかねえ。

総裁会見はそらまあ注目はされると思いますが、こちらの方は金融政策の修正の可能性について質問されて全力で否定する、という前回のリバーサルレート論に対して「あれは1つの理屈ではあるがそれで判断するもんではないよ」と火消しするような感じで、強力火消し体制で今回は臨んでくると思いますし、想定問答もそういう方向で練っていると思いますので、記者の皆様におかれましては正面から政策の修正の可能性を聞くのは聞くだけ時間の無駄なので、できるだけ巧妙に搦手から攻略していっていただきたいものだと思うのでありました。

まー海外投資家がそんなに日本の金融政策変更あるでで盛大にポジション積み上げている訳ではないと思う(あくまでも個人の感想なので全然自信はないですよ念のため)のですけれども、MPMと総裁記者会見でそういうの出るとか期待してポジション持っているのであれば、変な片言隻句の切り取りでアホウな英文ヘッドラインでも打ち込まれない限りは、あーら期待外れという結果になるんじゃないの、とは思っていますです、はい。


〇メスター総裁(昨日うっかり間違えて書いてしまいましたすいません)のオルタナ金融政策フレームワーク論

https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105%20monetary%20policy%20frameworks
https://www.clevelandfed.org/~/media/content/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105/sp%2020180105%20pdf.pdf?la=en
Monetary Policy Frameworks
01.05.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the National Association for Business Economics and American Economic Association Session, "Coordinating Conventional and Unconventional Monetary Policies for Macroeconomic Stability", Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA

すいません昨日はブレイナード理事とか間違って書いてしまいました(女性という点でついうっかりするのですが(なおジョージ総裁とは混同しない^^)さすがに気が付きましたよねすいませんすいません)が、クリーブランド連銀のメスター総裁の講演から少々。

最初の方はすっ飛ばしまして、個別の政策フレームワークに関する話になる前の所から参ります。

『As I’ve discussed elsewhere, the expected slowdown in population growth and labor force participation rates due to changes in demographics will weigh on long-run economic growth, the natural rate of unemployment, and the longer-term equilibrium interest rate.2』

『In fact, FOMC participants have been lowering their estimates of the fed funds rate that will be consistent with maximum employment and price stability over the longer run. The median estimate has decreased from 4 percent in March 2014 to 2.8 percent today. Empirical estimates of the equilibrium real fed funds rate, so-called r-star, while highly uncertain, are lower than in the past.』

『So real interest rates may potentially remain lower than in past decades. If so, then there will be less room for monetary policymakers to cushion against a negative economic shock than in the past.3 Said differently, the policy rate will have a higher chance of hitting the zero lower bound, necessitating the use of nontraditional monetary policy tools more often.』

現在のデュアルマンデートのうち2%の物価目標に関しては、様々な構造的要因(だいたい人口と労働生産性だが)で経済のグロースポテンシャルが下がっていて、自然利子率も下がっている中において、当然ながら長期均衡の政策金利水準も下がっていてSEPでのロンガーランのFFレートだって4%から2.8%(2.75%)に下がっていますよね、ということは政策金利水準が通常でも昔よりも低めなんだから何かの拍子にすぐに名目ゼロ金利制約に引っ掛かるよね、というのは毎度のお話というか、最近FED方面でオルタナな政策枠組みがどうのこうのって話をするときの基本ではあります。

『To the extent that these tools are less effective than the traditional interest rate tool or are constrained, the potential is for longer recessions and longer bouts of low inflation. This raises the legitimate question of whether any changes in our monetary policy framework would be helpful in maintaining macroeconomic stability in this environment.』

ここでほほーと思ったのは「these tools are less effective than the traditional interest rate tool」って奴でして、非伝統的政策は伝統的な金利政策よりも効果が低い可能性あるんじゃネーノ的な指摘。

『I’m not going to answer that question today. Nor am I going to discuss other government policies that could be brought to bear to increase the long-term growth rate and equilibrium interest rate, which would give monetary policy more room to act. Instead, I’m going to outline four alternative monetary policy frameworks that have received some attention and discuss some of their pros and cons.』

てな訳で新たな政策枠組みの紹介とプロコンの見解です。


・インフレ目標の引き上げ

『Higher Inflation Target』と来ます。

『One alternative would be to set a higher inflation target, say, 4 percent instead of 2 percent.4』

4%キタコレ。

『Since the equilibrium nominal fed funds rate is the sum of the inflation target and the equilibrium real rate, a higher inflation target would offset a lower equilibrium real rate and so the nominal rate would be less likely to hit the zero lower bound for any given negative shock.』

4%になれば均衡金利が上がるのはその通り。

『One advantage of this framework is that it is very familiar because it is similar to the current framework. But there are also several challenges.』

今の延長だからわかりやすいけど・・・・・・・

『First, the transition could be difficult. The benefits of the higher target come only if the public views the increase as permanent so that inflation expectations rise to the new higher target. But inflation expectations are reasonably well anchored at 2 percent, so raising expectations would not necessarily be easy to do.』

現在アンカーされている2%のインフレ期待を引き上げるのは必ずしも容易ではないとな。

『Second, a higher level of inflation may be associated with higher inflation volatility and with higher inflation risk premia, neither of which is desirable.』

インフレの通常値が高ければその分インフレ率のボラも上がるしリスクプレミアムも高くなるのでイクナイ。

『Third, it isn’t clear whether an inflation rate at 4 percent should be viewed as consistent with the Fed’s mandate of price stability.』

そもそも4%という数値がFEDのマンデートの物価の安定と整合的なのかが怪しい。

『If, for this reason, one then opted to raise the target to 3 percent instead, this would add only modest room for keeping the policy rate from the zero lower bound.』

ので3%という人もいますな。

『And finally, one would need to evaluate whether the gain from avoiding the zero lower bound when a negative shock hits the economy outweighs the costs of running a higher level of inflation at all times, remembering that much of the economy is not indexed to inflation.』

そもそも論として金利政策の糊代の為に物価目標数値を上げるのが望ましいのかという論点もあるでよ、ということで割と否定的な感じでプロコン分析してますな。


・物価水準目標

『Price-Level Targeting』

『A second alternative framework involves targeting a path for the nominal level of prices rather than inflation, which is the growth rate of prices.』

物価水準目標について。

『Inflation targeting lets bygones-be-bygones: it does not make up for past deviations of inflation from target. Instead, the inflation-targeting policymaker just tries to bring inflation back to target. For example, if inflation has run low for a time (so that the price level falls below its targeted price path), the inflation-targeting policymaker would aim to move the inflation rate back up to its target rate and allow the price level to remain at a level permanently below its targeted path.』

『In contrast, price-level targeting makes up for past deviations of the price level from its path.5 If inflation has run low so that the price level has fallen below its targeted path, the price-level targeter would try to move the price level back up to path, and this would entail inflation running high for a while. Similarly, if inflation had been running high, the inflation targeter would aim to bring it down to target, while a price-level targeter would aim to bring the price level back down to its targeted path, which would mean inflation would be low for a while.』

水準ターゲットなので乖離が生じた場合はその分のお釣りを返しに行かないといけないというフレームワークですな。

『Thus, the price-level-targeting framework builds in a form of forward commitment, thereby affecting current economic conditions.』

よってインフレに関してフォワードコミットメントになっていると。

『When inflation has been running low, the framework builds in a “low for longer” interest-rate strategy, as the policymaker would keep rates low for longer until the price level moved back to its targeted path. The anticipation of higher inflation in the future should move inflation expectations up, and this would tend to buoy the current level of inflation and shorten the amount of time the economy spends at the zero lower bound, therefore yielding better outcomes than inflation targeting.』

『In fact, the academic literature suggests that a price-level-targeting framework may approximate optimal monetary policy when policymakers want to minimize fluctuations in the output gap and in inflation around a target, and it can be particularly useful at the zero lower bound by putting upward pressure on inflation expectations and, thereby, downward pressure on the real rate.6』

先々のコミットメントを含んでいるので単純なインフレ目標よりも物価に関するコミットが強いので、理屈の上からは支持する向きも多いのですが・・・・・・・・・・

『Before I talk about some challenges, let me discuss a third related framework: nominal GDP targeting.』


・名目GDPターゲット・・・・なのですが時間が(涙)

ということで、名目GDP目標の話が次に来るのですが、時間が足りなくなったので続きはCMの後じゃなかった後日とか下手なテレビ番組みたいなことを言っていますが、一応この後の部分を簡単にまとめますと・・・・・・

名目GDPターゲットも水準ターゲットなのですが、さっきの物価水準目標と同じく問題になるのは、「どの時点を起点にするのかで全然目標値が違ってくる」というのがあって、どこが社会厚生上適切なのかを判断するのは難しいよね、というお話。

でもって名目GDPターゲットに関しては「そもそもGDP統計が遅いわ遡及改定されるわなので、それを見て金融政策を修正するとかになったらややこしいですよね」というお話をしています。


そしてその次にバーナンキが主張しているらしい「ハイブリッド物価目標」というのが登場しまして、これがまたなんじゃそらという感じではあるのですが、「通常はインフレ目標にするんだが政策金利がゼロ金利制約になったところで物価水準目標に切り替える」という一見もっともらしいがインチキ成分の強そうな政策枠組みの紹介がありまして、まあそのあたりも面白いので続きは後日でご勘弁を(汗)。




2018/01/18

お題「ECB関連雑感とかの雑感メモで恐縮ですが」

特に話題にもなっていなかったようですが(^^)。
https://jp.reuters.com/article/us-rating-china-idJPKBN1F6092
2018年1月17日 / 11:36 /
中国格付け会社、米国をペルー並みの「BBBプラス」に格下げ

『[北京/香港 16日 ロイター] - 中国の格付け大手、大公国際資信評価は、米国の信用格付けを大型減税などを理由に「Aマイナス」から引き下げ、ペルーなどと同水準の「BBBプラス」とした。見通しは「ネガティブ」。』(上記URL先より)

大公国際資信評価クソワロタww


〇ECBが色々と発言注目のようで

https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-idJPL3N1PC2OF
2018年1月17日 / 16:23
〔マーケットアイ〕外為:ユーロ3年ぶり高値から急反落、ECB副総裁発言で

『<16:17> ユーロ3年ぶり高値から急反落、ECB副総裁発言で

夕方に入りユーロが軟化。一時1.2215ドルまで売られ、日中安値を更新した。 欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁が、17日の伊紙レプブリカとのインタビューで、「非常に緩和的な」金融政策が長期間続く可能性を排除しない、と述べたことが手掛かりだという。ユーロはきょう午前の取引で1.2323ドルまで上昇。3年ぶり高値を更新した。その後6時間で100ポイント超下落したこととなり、高値圏で不安心理が台頭しやすい様があらためて浮かび上がったといえる。フランス銀行(中央銀行)のビルロワドガロー総裁は16日、独紙とのインタビューで、最近のユーロ高がインフレに及ぼす影響を注視する必要があると述べた。』(上記URL先より)

つーことで上記ロイターさんの記事にもありましたように昨日はユーロドルに引っ張られてドル円も動いていた感じでしたが、1.23台に乗ってから1.22近くまでまた戻るとか割とお洒落な動きをしておられるようで年初から為替は適宜ボラがでているようで何よりなことです。

でもってアタクシも別に為替に詳しい訳ではないのでよー知らんのですが、一応市場後講釈を聞いておりますと茲許の動きってのが大体金融政策ネタだったりして、為替市場様におかれましては大体金融政策ネタにマザーマーケットの方の債券市場の皆さんよりも派手に反応する、というと一応丁寧な言い方になるのですが、「なんでそれを材料にする」的な動き方を平気でしてくるので、金融政策ネタで動くときってボラが割と高い印象があるんですよね(個人の印象です)。

となりますと目先日本の政策と欧州の政策、という話になるのですが、日本の方に関してはご案内の通りで債券市場的には「んなこと言ったってどうせ政策の修正とか簡単にできるもんじゃない(ただし金利が上がってクレメンスと思っている参加者は特に投資家サイドに大変多いとみられますので、ちょっと政策修正に絡むネタが出てくると希望的観測てんこ盛りのマーケットトークが出てくるというのもジャパニーズ債券市場の仕様だったりすると思うのよこれがまた)ですし、いくら修正するゆうてもディレクティブあるうちはオペで何か変えることもできないでしょー」となっているのですが、それでも先週のオペ一発でネタになってしまったので、たぶん来週のMPMの会見とか火消し祭りになると思うし、オペ運営の方もほとぼり冷めるまで、というか恐らく次期総裁副総裁が来て何らかの方向性が出てくるまでは、よほどのことが無い限り買入のペースっていじってこなくて、0.11%の所ではバシッと指値オペが入るという事になると思うので、そうなれば本来ならば日本の金融政策ネタでどうのこうのというのは落ち着いてくると見ているのですがさてどうなるやら(総裁人事によってはひとネタあるかもですが)。

でもって欧州の方は先週出た議事要旨が思いっきりタカ派色満載になっていまして、しかもECB参加者の中でも普段あまり飛ばしてこない方面からタカ派発言が飛んでくるという流れになってきましたのでユーロ高とかになるのですが、まあ上記記事にもありますように、ユーロ高になってしまうと物価上昇に自信ニキとか言ってられなくなるのでそれは火消しをする、という具合で運営していくのでこの先ってコミュニケーションが難しくてそのたびごとに振らされる展開になりそうな感じになってきましたな。

ただまあ先週来出ているバイトマンの発言がたぶん火消しではなくてタカ派が増えてきたので余裕ニキになっていて、そこでタカを強めてしまうとユーロ高になってハトに餌を与えることになってしまうのでユーロ高は抑えつつ余裕をぶっかましていれば物価が強含んできてどうせこっちの思うつぼにハマってくるでしょうとかそんなことを考えていそうな(あくまでも個人の想像というか妄想です)感じを受ける次第でして、逆にこれから先ってバイトマンがタカ派トーンを上げてくる時の方が委員会がハトに傾いているんじゃネーノという風に裏読みしていこうかなとか思っております。なぜならバイトマンってECBがハト派満艦飾の時って(景気が本当にコケているときは別だけど回復期においては)やたら強烈にタカ派発言をするものの、はいはいバイトマンバイトマンという感じで市場でスルーされるというのが仕様だった訳で、政策実現性が高まってきたので慎重になっているんだと思われ。

一方でドラギとかコンスタンシオとかはハト派なのは毎度の事だと思うのですが、ECBの場合って常に総裁が強烈に引っ張っていけるかというとそうでもない面がありますから、物価の方が強くなってくるのがマジなのであれば、普通にタカ派が押し切ってくるでしょうとも思うわけで、9月までの買入は決まっているとしてそのあとどうするねんという話は、継続期間が9月と先まで決まっているだけに逆に「次」までに時間があって不確定要素が多いのでどうなることやらという感じではあります。

というただの雑談でしたが、こうなってくると先週の議事要旨の中での経済物価情勢の判断に関する細かいところも見ておいた方が良い(高速斜め読みしかしていないのでネタにするほど読み込んでいないですすいませんすいません)なあと思う所ではあります。まあそんな感じで毎度もちろん目は通すのですが、本当に読み込まないといけない回というのは時々あるので、そういう時はきちんと精読しないととは思います(毎度精読するのが正しいのですがそこまでのヒマと熱意が続くかという問題がありまして・・・・・・)。


なおコンスタンシオ副総裁の記事はこの辺とか。
https://jp.reuters.com/article/idJPL3N1PC389
2018年1月17日 / 18:43 /
UPDATE 1-ECB副総裁、非常に緩和的な金融政策の長期継続を排除せず=伊紙

『[ミラノ 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、17日のイタリア紙レプブリカに掲載されたインタビューで、「非常に緩和的な」金融政策が長期間続く可能性を排除しないと述べた。また、欧州安定メカニズム(ESM)を欧州通貨基金(EMF)に改組する案について、説得力のある議論は出ていないと指摘。ESMはその役割を適切に果たしているとし、現状を維持すべきとの考えを示した。』(上記URL先より)

まあついこの前までは「オープンエンド」(byドラギ)だったわけですから、議事要旨一発で一気にタカ派挽回の巻となっていて、そういう文脈からしましたら別にコンスタンシオさんが変な話をしている訳ではなくて、総裁副総裁の方としては早期に地ならしをするとユーロ高になっちゃうし、うっかりFRBが「やっぱ今年は2回利上げにするわ」とか言い出して梯子外されると泣きの涙になってしまうリスクもあるのですから、パウエル議長体制になってたぶん最初の利上げをするであろう3月FOMC以降の様子を見てから9月以降をどうするという話になってくるんじゃないでしょうかねえ、と思うのだがどうでしょうか。


#てな訳で本日は妄想成分(きれいに言えばアタクシの個人的な読み筋)をだいぶ満開にしておりますので投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします(^^)


〇一応10年が8bpとかなのでメモ

にゃーん。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL3N1PC2CR
2018年1月17日 / 15:08
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落で引け、長期金利0.080%に小幅上昇

『 <15:05> 国債先物は続落で引け、長期金利0.080%に小幅上昇

国債先物中心限月3月限は前日比12銭安の150円31銭と続落して引けた。前日の米債高や日経平均株価の下落を受けて朝方は買いが先行する場面もあったが、日銀が実施した国債買い入れ結果で中期に需給の緩みが意識されると、水準をやや切り下げた。現物市場は中期ゾーンが軟調。一方、あすに30年債入札が予定されている超長期ゾーンは底堅く推移。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp高い0.080%に上昇した。』(上記URL先より)

つーことで昨日は中期輪番が滑り気味でその影響で先物とか下がるの巻とかになっておりましたが、前日の5年国入札が確りで引けのバランス的にも中期強かったからその反動じゃないのかねとは思うものの、中期もコケるとマイナス金利ゾーンだけに明確な投資家がそんなにホイホイいるわけでもないと思われるので、さてどうなんでしょうねという所。1年短国はまあ入札自体は無難だったみたいですが絶対水準的には▲14bpとかですし、短国方面がひところの玉なしヒャッハーという程でもなくて金利が上がりやすいとなると中短期は重くなるのが仕様ですし、10年は10年でこれまたプラス金利なのでちったあマシとはいえ、レラティブやスパンの短いアウトライトちっくなのはあっても調達コスト勘案での絶対水準バイヤーがこちらも盛大に一家離散している世界なだけに重くなるという図式ではございますな。つーことで本日の短国とか一応気にしてみるの巻。


〇時間が無いので予告編だけ

すいませんすいませんちょっと時間配分に問題があって(ってわかりやすく言えば冬の朝はお察しという毎度冬に発生する事象ですあばばばばー)アレなのですが、一応予告編を置いておきます。

この前も予告編だった気がしますが(汗)ちょっと前のブレイナード理事の講演が2本あってですな、

https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180106%20financial%20stability%20framework
https://www.clevelandfed.org/~/media/content/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180106%20pdf.pdf?la=en
Financial Stability Framework
01.06.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the International Banking, Economics, and Finance Association and American Economic Association Session, "Integrating Financial Stability with Monetary Policy", Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA


https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105%20monetary%20policy%20frameworks
https://www.clevelandfed.org/~/media/content/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105/sp%2020180105%20pdf.pdf?la=en
Monetary Policy Frameworks
01.05.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the National Association for Business Economics and American Economic Association Session, "Coordinating Conventional and Unconventional Monetary Policies for Macroeconomic Stability", Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA

Allied Social Science Associations Annual Meetingとかいう所で連発して打ち込んでいるネタなのですが、前者がマクロプルーデンスネタで後者が2%インフレ目標に代わる政策フレームワークに関する考察(プロコン比較)とかになっていまして、目先どうのこうのという話ではないのですが、米国に関しては昨日ネタにしたローゼングレン総裁のインフレ目標1.5%-3.0%のレンジ化(いやそれはちょっとレンジがワイド過ぎないかという気がするので却下の香りがするが)の話もそうですが、いろいろと議事要旨の方でもお話が出ているようなので、このあたりもチェックは必要な話かなと思いつつなかなかまとまってネタにするほど読み込めていない(すいません)ので近いうち(できれば明日)にでも。



2018/01/17

お題「欧州関連雑メモ/ローゼングレン総裁のインフレ目標のバンド化というか柔軟化というかの話」

ほうほう。
https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-idJPKBN1F516G
2018年1月16日 / 20:07 /
ECB、来週の理事会で資産買い入れのガイダンス維持へ=関係筋

『[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は来週の理事会で資産買い入れを続けるとのガイダンスを取り下げる可能性は低い。域内経済とユーロの見通しを見極めるには時間が必要と判断しているため。3人の関係筋が明らかにした。これらの関係筋によると、ガイダンス見直しは先送りされ、最新の経済見通しが明らかになる3月となる可能性が高い。』(上記URL先より)

〇一応欧州メモ

つーことでちーっす欧州の方から来ましたという感じで金融正常化ネタが飛んでいる訳ですが、月曜火曜とネタにしましたECBの12月議事要旨では確かにエライ勢いで経済物価見通しの改善と物価2%達成パスへの自信ニキという感じになっておりましたが、そんな中でバイトマン先生は昨日もこんなお告げをしていたようで。

https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-bundesbank-idJPKBN1F52K4?il=0
2018年1月17日 / 05:03
ECBの債券買い入れ、年内終了は適切=独連銀総裁

『[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は、ECBが年内に債券買い入れを終了することは適切との見解を示した。ワイトマン総裁は独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングとのインタビューで、債券買い入れの年内終了は「現状を踏まえると適切と判断する」と語った。』(上記URL先より)

https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-rates-idJPL3N1PB4YQ?il=0
2018年1月17日 / 05:21
来年半ばの利上げ予想、ECBガイダンスとほぼ一致=独連銀総裁

『[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は、来年半ばの利上げを見込む市場予想について、ECBのガイダンスとおおむね合致するとの認識を示した。17日付掲載予定の独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングのインタビューで語った。』(上記URL先より)

同じインタビューでヘッドラインが二つあるようですが、まあ先般も「利上げはそんなに早くないんですけどねえ」という発言をしていて、今回もやや穏健な発言(どちらかと言えば9月にいきなりAPP停止という威勢の良いネタが打ち込まれ気味の所なので穏健だと思うのだがどうでしょうかね)という事になっていますが、思うにこれは別にバイトマンが火消しをしているというよりは、今までタカ勢力が少数だったのでタカ派的な意味で威勢の良い発言をしないと世の中が緩和長期化ヒャッハーとなるのに水をぶっかけることができなかった、というのがあり、一方で今回の議事要旨は書きっぷりや趣旨からみたらどう見てもバイトマンウハウハの展開になってきているので、余裕をぶっかましてこういう発言になっているんじゃないかなあと思うんですよね。

まあそれに加えてポイントになりそうなのは、利上げの方については市場の見込みとなっている年内はんなもん無くて来年になっても精々後半というような時期については割とあっさり味で容認していることで、ドイツ連銀だからそうなんでしょうが、バイトマン総裁的にはAPP(QE)の方を早期に何とかしたいという事を考えていて、利上げに関してはAPP停止した後に全然市場金利がアガランチとなったりした場合にまたぞろランボー怒りのタカ派発言という段取りになってくるんじゃないのかなあ、とも思ったりします(あくまで個人の想像ですが)。

てな訳でして、ついこの前までオープンエンドとか言っていたはずのAPPに関して何となく年内で終わる(とは言っても今までの話の流れからするとバランスシートの縮小までは着手しないで償還分は再投資継続しそうな感じですが)のではないかというのがふんわかと雰囲気醸し出すようになっていて、今度の定例理事会後にドラギさんがどういう説明をするかにもよりますが、しらっと地ならしの地ならしみたいな感じになってきたなあ、とまあそう思います。


〇ボストン連銀ローゼングレン総裁がインフレ目標の柔軟化について説明とな

先週のネタで恐縮ですがこんなのありました。

https://www.bostonfed.org/news-and-events/speeches/2018/considering-alternative-monetary-policy-frameworks.aspx
Considering Alternative Monetary Policy Frameworks: an Inflation Range With an Adjustable Inflation Target.
By Eric S. Rosengren
January 12, 2018

上記のは講演サマリーで、実際の講演テキストはこちら
https://www.bostonfed.org/-/media/Documents/Speeches/PDF/011218text.pdf
図表はこちら
https://www.bostonfed.org/-/media/Documents/Speeches/PDF/011218figures.pdf

とりあえずサマリーの方で本日は勘弁していただくと致しまして、ローゼングレン総裁はインフレ目標の柔軟化というネタを打ち込んできましたということですが、まあこれが今後主流の話になるかっちゅうと多分そんな感じにはならないようにも思えますがメモメモということで軽くサマリーを鑑賞の巻。以下引用は上記URL先の中のサマリー部分となるHTMLの方のページからになります。


『Boston Fed President Eric Rosengren today suggested that the Federal Reserve’s monetary policy framework has an opportunity to adapt to the recent experience with prolonged low interest rates.』

低金利政策が続くという最近の状況に対応するための金融政策フレームワークについて言及しましたよと。

『Rosengren said low inflation has enabled the Federal Reserve to pursue a very gradual exit from the “extraordinary” monetary policy accommodation undertaken to address the financial crisis, Great Recession, and slow recovery - adding that he does not view the “somewhat lower than expected” recent inflation rate as particularly troublesome for near-term monetary policy.』

インフレが低い環境なので異例の緩和政策からのEXITは極めて緩やかに行うことができるんですが、「想定よりも若干低い」最近のインフレ率に関しては特に金融政策運営に対して問題ではない、としていますが、これはサマリーで端折っているのでなんのこっちゃですけれども、本文の方を読みますと、SEPでの物価見通しが中々当たらんで物価がアガランチ会長になっている件について金融政策運営上問題があるかという点について話をしていて、この程度の外れはキニシナイ!って話のようです。

『But “I do see low and fixed inflation targets as a potential problem - particularly if we continue to experience low productivity growth, a low equilibrium interest rate, and the near-certainty of a slowly growing and aging workforce,” Rosengren said.』

でもってそれはそれで良いのだが、「low and fixed inflation targets」には潜在的な問題があって特に今のような状況で均衡金利が低いなどのような時にはよろしくないそうな。

『In such an environment and with a two percent inflation goal, interest rates are likely to be low, on average. When a recession eventually does occur, Rosengren said, policymakers would likely start with a low policy rate leaving little room to lower rates to offset the effects of the recession.』

出た糊代論という感じで、2%の物価目標でやっていると政策金利が平均して低い状態になるので、金利政策の糊代が少ないというのが来ました。

『In addition to making it difficult to conduct monetary policy, low interest rate environments can potentially undermine financial stability, he said, as households and firms “reach for yield” in the face of low interest rates, almost always taking on additional risk as a consequence.』

さらに低金利を継続するという環境になると利回り追求の動きが活発化するので金融不均衡が発生しやすくなるのもイクナイとな。

『Fundamental changes such as lower growth in productivity and in population have made it much more likely that future recessions could also result in periods of prolonged very low interest rates and a need to conduct monetary policy with nontraditional methods.』

より低い生産性の伸びや人口の伸び(や人口動態とかの話もあるんでしょ)の中では低金利の期間がどうしても長くなるので景気後退局面の度に非伝統的政策をしないといけなくなる(名目ゼロ金利制約に到達しやすくなる)とな。

『“If we seek to avoid a prolonged low interest rate environment in the future, then policymakers should start studying and discussing alternative frameworks to make this outcome less likely.”』

政策金利が万年低金利となるようであれば新たな政策フレームワークが必要では、とのことですが・・・・・・・・

『Suggesting that the “optimal” inflation rate is not likely to remain constant over time, Rosengren offered the alternative of an inflation range with an adjustable inflation target - a range of inflation rates acceptable to policymakers across many economic circumstances, and a medium-term goal within that range policymakers would set depending on the current circumstance.』

インフレ目標を固定数値にしない攻撃だそうでして・・・・・・・・

『Still, Rosengren acknowledged that such flexibility would generate more uncertainty about inflation in the medium to long run. However, he said as long as the inflation rate were in a relatively narrow band, such as 1.5 to 3.0 percent, the range would not be a dramatic change from actual experience and would therefore be less likely to impact inflation expectations.』

例えばレンジを1.5-3.0%に置くなんてのはどうでしょうという事なのですが、その水準を捕まえて「a relatively narrow band」とか言われるとちょっとそれはという感じがする。

『Turning to forecasts, Rosengren said recent forecast errors of inflation and unemployment have not been particularly large, and do not pose much challenge to continuing on the current path of gradual increases in the federal funds rate.』

『“Perhaps the bigger risk for short-run policy is the fact that the unemployment rate continues to fall further below sustainable levels, and will likely continue to do so going forward, risking the sustainability of the recovery.”』

でもって最後は今後の政策の話になっていて、目先物価が見通しより下ぶれて推移しているのについては利上げの障害にはならんという説明になっていて、失業率が完全雇用を下回って推移するとそのうちインフレ来るでになるので利上げは着実にやれ、というのはローゼングレンさんの平常運転でございます。

・・・・・・・ということでインフレ目標のバンド化というのが出たわとは思いますが、低金利環境を長期化させることの問題があるからインフレ目標がバンド化、というのもなんか本末転倒な感じで、そもそも環境の変化によって望ましいインフレ目標の数値が変わるのでは、とか、もしくはインフレ目標に関してより曖昧化する(まあ言ってみればローゼングレンさんはそういう話ではあるのですが、フレームワークとか言い出すから話がややこしくなる)という感じで、今のままを続けながら話をフワッと落ち着かせるみたいな感じの方が現実味があるアプローチに思えますけど、まあこういうのが出ましたなあというメモということで。






2018/01/16

お題「さくらレポート関連/ECBの自信ニキを鑑賞(その2)」

なーにやってんだか。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180116/k10011290251000.html
希望「分党」も検討 民進との統一会派結成は難航も
1月16日 4時29分

なお最近の某世論調査での政党支持率をご確認ください。
http://news.tbs.co.jp/newsi_sp/yoron/backnumber/20180113/q1-2.html
調査日 2018年1月13日,14日 定期調査
どの政党を支持しますか?
あなたは現在、どの政党を支持していますか。一つだけ選んで下さい。

〇さくらレポート関連

・支店長会議挨拶要旨はまるで同じである

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/siten1801.htm/
支店長会議総裁開会挨拶要旨(2018年1月)

前回はこちら
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2017/siten1710.htm/
支店長会議総裁開会挨拶要旨(2017年10月)

『(1)わが国の景気は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、緩やかに拡大している。先行きについては、緩やかな拡大を続けると考えられる。』(今回)
『(1)わが国の景気は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、緩やかに拡大している。先行きについては、緩やかな拡大を続けると考えられる。』(前回)

ほうほうそうですかそうですか。


『(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、1%程度となっている。先行きについては、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを背景に、プラス幅の拡大基調を続け、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。』(今回)

『(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台後半となっている。先行きについては、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを背景に、プラス幅の拡大基調を続け、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる。』(前回)

コアCPIの数値が違うだけですな・・・・・・・・・・・


『(3)わが国の金融システムは、安定性を維持している。金融環境は、きわめて緩和した状態にある。』(今回)
『(3)わが国の金融システムは、安定性を維持している。金融環境は、きわめて緩和した状態にある。』(前回)

はあそうですか。


『(4)金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する。今後とも、経済・物価・金融情勢を踏まえ、「物価安定の目標」に向けたモメンタムを維持するため、必要な政策の調整を行う。』(今回)

『(4)金融政策運営については、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する。今後とも、経済・物価・金融情勢を踏まえ、「物価安定の目標」に向けたモメンタムを維持するため、必要な政策の調整を行う。』(前回)

最近あちこちで指摘されるようになっていますが、よくよく考えれば今の政策ってYCCが主体だし政策効果に関してもYCCによる金利ルートを説明に使っている(効果が出ているかどうかはともかくとして)のですから、本来は「長短金利操作政策およびオーバーシュート型コミットメント」なのではないかと思いますし、大体からして合理的インフレ期待の形成に対してオーバーシュート型コミットメントが効く、という説明をしているのにも関わらず、金融政策のネーミングの中にオーバーシュート型コミットメントの文言が無いのは如何なものかという気がしますな、という悪態はともかくとして文言は同じ同じ。


なおどうでも良いですが、
https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-idJPL3N1PA1XS
2018年1月15日 / 13:35
〔マーケットアイ〕外為:ドル110円後半、ユーロ高やアジア通貨高で円高地合い

昨日の市況に関するロイターさんの解説(または後講釈)を拝見しますと、昨日の日本の午前中急に円高が来たのでに関しては特定の材料を示していませんのでまあそれはそうだろ(そのしばらく前からドル円で日本株高がバンバン進む中で円安振れないから何かお察しという感じでしたけど)とは思いますが、なんか昨日の日中のトーク的に「日銀の輪番オペで超長期が前回と同額(=減額された状態のまま)だったから」とか「黒田総裁の支店長会議での挨拶で物価の水準についての発言がトーンアップしたから」(実際は前回と公表文書ベースでは文言一致だし数値はファクトベースの話で見通しの話ではない)とかゆーのがあったような無かったようなで、おまいらどんだけ普段円債見てねえんだ(=どっちも順当オブ順当で材料にならないのをマーケットトークに使うのはありえん)という悪態を10行ほど書こうと思ったのですが惜しくも(^^)相場後講釈には載っていなかったですな。


・さくらレポートである

概要
http://www.boj.or.jp/research/brp/rer/rer180115.htm/

全文
http://www.boj.or.jp/research/brp/rer/data/rer180115.pdf

前回概要
http://www.boj.or.jp/research/brp/rer/rer171010.htm/

前回全文
http://www.boj.or.jp/research/brp/rer/data/rer171010.pdf

まあ何だ、前回までと比較して表紙の色が心持ち明るくなった(ような気がするが気のせいかもしれない)のに加えて、何故か知らんがさくらの花びらの紋様が入っているのですが、ちょっとファンシー過ぎではなかろうかと思うし、大体からして真冬に桜の花びらかよと思うわけで、どうせなら春のだけ紋様入れて他は入れないとか別の花にするとかの方が(^^)。

最近は別冊だので細かい話が出てくるのでとりあえず概要の所だけ流し読みます。

『各地域の景気の総括判断をみると、6地域(北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、九州・沖縄)で、「拡大している」、「緩やかに拡大している」としているほか、3地域(北海道、東北、四国)では、「緩やかな回復を続けている」等としている。』(今回)

『各地域の景気の総括判断をみると、6地域(北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、九州・沖縄)で、「拡大している」、「緩やかに拡大している」としているほか、3地域(北海道、東北、四国)では、「緩やかな回復を続けている」等としている。』(前回)

ほうほう。なお判断を引き上げているのは東北、北陸、近畿。


『この背景をみると、海外経済の緩やかな成長に伴い、輸出が増加基調にある中で、労働需給が着実に引き締まりを続け、個人消費が改善するなど、所得から支出への前向きな循環が続いていることが挙げられている。』(今回)

『この背景をみると、海外経済の緩やかな成長に伴い、輸出が増加基調にある中で、労働需給が着実に引き締まりを続け、個人消費の底堅さが増しているなど、所得から支出への前向きな循環が強まっていることなどが挙げられている。』(前回)

個人消費の判断引き上げ来ました、ではあるのですが、まあ今回だけの事かもしれないから判断留保ではありますが昨日ネタにした先週出てきた生活意識アンケートの結果は個人消費の先行き頭打ちを想定させる感じがプンプンするのがなんとも。


『前回(2017年10月時点)と比較すると、3地域(東北、北陸、近畿)で総括判断を引き上げている。東北では、内外企業の設備投資の積極化に伴う、はん用・生産用・業務用機械の増産から、また、北陸では、能力増強や省力化を目的とした設備投資の増勢の強まりなどから、判断を引き上げている。近畿では、輸出の増勢の強まりや個人消費の改善を踏まえ、判断を引き上げている。一方、残り6地域では、総括判断に変更はないとしている。』(今回)

『前回(2017年7月時点)と比較すると、4地域(関東甲信越、東海、近畿、中国)で総括判断を引き上げている。主な背景としては、(1)輸出や生産が、電子部品・デバイス等を中心に増勢を強めていること(東海、近畿、中国)、(2)個人消費が、耐久消費財や高額品の販売堅調などにより上向いていること(東海、中国)、(3)公共投資が、2016年度第2次補正予算の執行やオリンピック関連工事の発注に伴い増加していること(関東甲信越)が挙げられている。一方、残り5地域では、総括判断に変更はないとしている。』(前回)

てな訳で今回も判断引き上げとなっているのですが、今回は先ほどの引用部分にありましたように個人消費に関する現状認識を強めているだけに、「所得から支出への前向きな循環メカニズム」に関しての自信度を上げてくるということにつながりやすい訳でして、そうなりますと来週のMPMで登場する展望レポートでも成長見通しについては数字を強めてくるか、メインシナリオの書きっぷりを強くしてくるか、リスクアセスメントの表現で調整してくるかはともかくとして、まあ成長見通しの判断は引き上げてくるでしょうなあ(国際機関の世界成長率見通しも上がっていますし)とは思います。

でもって成長見通しが上がったから政策がどうのこうのというのに関しては、物価の見通しが上がらんことには話が1ミリも前進しない訳でして、どうせ成長見通しが上がっても物価見通しに関しては上げるような要素が無いわけでございまして、そらまあ見通し上げるとか言い出したらインパクトありますが、そもそもの見通し自体が神風が吹いて米国艦隊と航空機が全部太平洋の海に沈んでくれたら大日本帝国大勝利くらいの見通しになっておりますので引き上げようがないというこの事実ということでよろしいんじゃないでしょうか。


〇ECBの見通しが急に自信ニキになっている件について(昨日の続き)

http://www.ecb.europa.eu/press/accounts/2018/html/ecb.mg180111.en.html
Account of the monetary policy meeting

昨日時間の都合で飛ばしたところをサクッと鑑賞するでござるの巻。『2. Governing Council’s discussion and monetary policy decisions』の後半にある、『Monetary policy stance and policy considerations』から(たぶん前半も読むと面白いと思うのと、何が要因でこんなに自信ニキになっているのかがより分かりやすくなると思うので真面目に突っ込もうとすると前半の景気判断も読む必要が大有りなので後でネタにするかもしれんのだがとりあえず今朝はインスタント読みで勘弁)。

このコーナーの最初から参りますがまあサラサラと行きますんで。

『With regard to the monetary policy stance, members widely shared the assessment provided by Mr Praet in his introduction that the latest data and information, including the new Eurosystem staff projections, pointed to a strong pace of economic expansion and a significant improvement in the growth outlook.』

昨日ネタにした執行部(プラート理事発表)やらスタッフ見通しを幅広く共有していて、「a strong pace of economic expansion and a significant improvement in the growth outlook」と大きく出ています。


『The strong cyclical momentum and the associated significant reduction of economic slack provided increasing confidence that inflation would converge to the Governing Council’s aim. At the same time, underlying price pressures remained muted overall and had yet to show convincing signs of a sustained upward trend.』

物価がホイホイ上昇していくトレンドはまだ見られないものの、とは入っているけどスラックの顕著な縮小で物価目標達成に向けた自信は深まっていますという威勢のよさ。

『Overall, the assessment vindicated the monetary policy decisions taken at the October meeting and confirmed the continued need for an ample degree of monetary accommodation to ensure a sustained adjustment of inflation towards the Governing Council’s aim.』

でまあ自信ニキは兎も角として物価の上昇ペースがまだ出てきている訳でもないので10月決定した金融政策については現時点でも適切ですよというのが示されましたねと。


『Members expressed satisfaction with the way the Governing Council’s rationale for the recalibration of the APP and the guidance provided in its communication had been understood.』

10月以降の市場の反応にも満足なんですとよ。

『These decisions had succeeded in preserving the very favourable financing conditions that were necessary to secure a sustained convergence of inflation rates towards levels below, but close to, 2% over the medium term. If anything, overall financial conditions had eased slightly since the October meeting and, in particular, borrowing conditions for firms and households had remained very favourable.』

この先もそうなのですが、なんか今回のアカウントではやたらニコニコしているような感じが文面から踊っているように見えるんですよねー。金融環境、特に貸出の環境が引き続き緩和的なのはよしよしよしまいと。


『In this context it was noted that, in the light of the improving macroeconomic environment, the favourable financial conditions were increasingly gaining traction, supporting investment spending and credit creation.』

ホンマカイナと思うが金融環境良くて消費やクレジットの拡大にもつながる政策効果あるでと。

『The argument was put forward that, as the economy expanded further, an unchanged monetary policy setting would become increasingly expansionary, also in view of the stimulus arising from the still increasing stock of assets on the Eurosystem’s balance sheet. A remark was made that a gap appeared to be emerging between favourable economic conditions and a policy stance that remained in a crisis configuration. However, it was also recalled that the favourable economic and financial conditions were still dependent on an ample degree of monetary accommodation and that the medium-term outlook for prices was key to determining the appropriate monetary policy stance.』

この先は「an unchanged monetary policy setting would become increasingly expansionary」ってもう金融政策当局のお得意の理屈ですな。ただまあそのあとに今の環境は緩和的な金融政策によるものなので、緩和的な政策は必要とは言っていますが、まあタカ派からしたら経済物価情勢好転するから緩和の程度を調整するのはありありという話になりますわなこの理屈ですと。


『Overall, there was broad agreement among members that the current monetary policy stance remained appropriate, with recent developments - while more positive than previously expected - generally seen to vindicate the decisions taken by the Governing Council at its meeting in late October. It was widely emphasised that confidence in the convergence of inflation towards the Governing Council’s aim had clearly strengthened since the previous meeting, as economic growth indicators had continued to be better than expected and the new Eurosystem staff projections embodied a material improvement in the growth outlook. Comfort was also drawn from the inflation path reflected in the projections, with inflation approaching levels in line with the Governing Council’s aim towards the end of the projection horizon.』

「confidence in the convergence of inflation towards the Governing Council’s aim had clearly strengthened since the previous meeting」だの「Comfort was also drawn from the inflation path reflected in the projections」ってもう強気オブ強気みたいな言い方で、おまいらなんかラリってるんじゃないかと突っ込みたくなるような自信ニキなんですが。


『At the same time, while the significant absorption of economic slack was expected to ultimately generate the price pressures needed for inflation to move towards the Governing Council’s aim, this convergence was still subject to uncertainties surrounding, for example, the interpretation of the recent unexpected decline in measures of underlying inflation, the measurement of economic slack and the formation of inflation expectations after a prolonged period of low inflation.』

『Importantly, convergence remained contingent on continued support provided by the full range of the ECB’s monetary policy measures currently in place.』

物価の実際の話になると少しラリ度合いが下がりますが(^^)、スラックが顕著に縮小しているから物価が上がっていくでしょう、ってなんか米国でも日本でも聞いているようなセリフでさて実際にこれからどうなりますねんという話(だが欧州の方が労働市場慣行的に賃金上がりやすそうに思えるので意外に行くかも、という風に思わせる何かはある)。


『Against this background, members widely agreed that the Governing Council needed to remain patient and persistent with its monetary policy, maintaining the current monetary policy stance while emphasising the increased confidence in the achievement of its medium-term inflation aim.』

でもって政策スタンスに関しては「needed to remain patient and persistent with its monetary policy」とはゆうとりますけれども、

『This implied confirming all the monetary policy decisions taken at the meeting in late October regarding the key ECB interest rates, the net asset purchases and reinvestments, as well as the forward guidance with respect to those measures. In this regard, the increased easing impact from the stock of acquired assets and from the Governing Council’s reinvestment policy was highlighted.』

昨日も引用しましたが、今後の政策効果に関しては「the increased easing impact from the stock of acquired assets and from the Governing Council’s reinvestment policy was highlighted」とストック効果(償還再投資はするが・・・・ということ)と金利ガイダンスが効いてくるという話ですわな。


『With regard to the implementation of the APP, members welcomed findings indicating the effectiveness of the corporate sector purchase programme (CSPP) in easing market financing conditions and, hence, supporting the transmission of monetary policy. At the same time, these findings showed only limited evidence of distortions in market functioning or of a crowding out of bank lending, which had instead remained on an upward path, including for SMEs. Moreover, while risk premia in corporate bond markets had been compressed significantly, this applied both to corporate bonds eligible for purchase under the programme and to ineligible bonds, which suggested that the impact of the CSPP had been market-neutral and portfolio rebalancing had been effective across market segments.』

APPの話で、現状効果が出ていますし市場のゆがみも顕著に生じている訳ではありません、としていますの。


『As regards communication, agreement was generally expressed with the proposals made by Mr Praet, suggesting broad continuity in the Governing Council’s communication at the present stage, while emphasising the greater confidence in the inflation outlook.』

でもってコミュニケーションですが、

『While a few members recalled their reservations concerning some elements of the decisions taken at the October monetary policy meeting, the merits of a steady hand in communication were widely acknowledged. This implied confirming the October decisions and the associated communication, which had been well understood by market participants. Changes in communication were generally seen to be premature at this juncture, with caution still warranted.』

今コミュニケーションを変えるのは時期尚早とな。

『Signals that could trigger an unwarranted tightening of financial conditions needed to be avoided, as they could jeopardise progress towards the Governing Council’s inflation aim.』

コミュニケーションを急に変えて予期せぬ引き締めが起きるのはイクナイだそうな。


『At the same time, it was argued that communication needed to evolve gradually in step with improving economic data and a further easing of financial conditions was not regarded as warranted. From this perspective, it was important for the forward guidance to be updated in line with evolving data, with a view to avoiding more abrupt or disorderly adjustments at a later stage.』

という観点から、コミュニケーションに関しては経済物価情勢の好転と先行き見通しへの自信拡大に応じて徐々に変えていくという見解が出ていてもうねという所です。

『It should be highlighted that the stronger than expected expansion of the euro area economy had further reduced the likelihood of adverse economic outcomes and, hence, had bolstered the Governing Council’s confidence in the eventual attainment of its inflation aim. More generally, the Governing Council’s emphasis on data dependency in its approach to forward guidance was recalled.』

データディペンデンシーとか言ってもまあ結局こういう進軍ラッパモードを出せば・・・・・ねえ。

『In this context, it had to be stressed that the improved economic environment was, in part, related to the ECB’s monetary policy measures, which continued to pass through to the real economy.』

ということで昨日引用したところの手前まで来ました(大急ぎモードでしたんで)。


『Overall, it was seen as important to reiterate the October policy decisions, to underline the Governing Council’s commitment to its price stability objective and to reaffirm that an ample degree of monetary stimulus remained necessary for inflation to converge towards the Governing Council’s aim.』

『It was again underlined that this stimulus was provided by the Governing Council’s entire policy package, notably the additional net asset purchases decided in October, by the sizeable stock of acquired assets and the forthcoming reinvestments, and by the forward guidance on key interest rates.』

つーことで今の政策を続けるのが重要とは言っていますが、この先に関しては徐々に変わっていきまっせというのが昨日引用した最後の部分というお話になるのでした。なんかこう書いているかきっぷりに全体的なウキウキ感が強いなあ、と思いました。まー実際は物価が思う程あがらなくてションボリーヌになるのかもしれないけど・・・・・・・・・






2018/01/15

お題「短国買入拡大で延焼予防措置/ECB議事要旨は確かに威勢の良い進軍ラッパですな」

最近某モーサテ面白くもなんともないので最初の数字くらいしか聞かなくなっているのですが、下手な鉄砲数打ちゃ当たるみたいに雁首揃えたってダメなものはダメなんじゃないでしょうか(暴言)。

〇短国買入1.75超円実施とな

昨日は長い方は入札でしたので短い方の買入だけ。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180112.htm
国庫短期証券買入 17,500 2018年1月16日

ということで今回は1.75兆円のオファーになりましたが、水曜の6Mに引き続き木曜の3Mが▲12.51bp/▲11.62bpとなりましたので、まー別に金利上がっても良いじゃんという気もせんでもないですが、足元の状況だとまーた短いところから金利が上がると日銀のテーパーがどうのこうのとか言い出されるのも癪に障るでしょうからここは短国金利が一段上昇するのを避けに来て多めに入れてきたという所でしょうな。今月は償還が36180億円なのですが、1月に入ってからの買入が9日に1兆円と来て金曜に1.75兆円ですから今月は月内渡しであと2回短国買入がありますので償還額以上の買入になって買入分の保有残高は増えるのは確実という感じですな。

なお結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba180112.htm
国庫短期証券買入 35,068 17,501 -0.011 -0.005 17.2

応札は3.5兆円もありましたが平均が5糸強だし足切りがそこから6糸流れていますから堅調な結果ということで、短国の金利上昇放置プレイというわけでもなくて、▲10bpを割り込んで金利が上昇するようなことは回避する(回避されると実需筋が短国市場に永遠に戻ってこないから回避して頂きたいとは思うのだがYCCやっているだけに止む無し)というのが示されましたが、当然ながら金曜のオペレーションは円債村や短期村では「ほほー」という反応を示しているものの、外野の方では今朝の某モーサテののっけから「先週は日銀のオペレーションで市場が大きく動きまして」とか外野の方々が言う訳で、その後淡々と落ち着いてオペレーションをしている、ということはまるで宣伝しないのが外野クオリティなので致し方ありません。


〇米国メモメモ

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-harker-0112-idJPKBN1F12B1
2018年1月13日 / 03:07 /
米利上げ、今年は2回が適切 良好な景気見通し踏まえ=フィラデルフィア連銀総裁

https://jp.reuters.com/article/kaplan-cnbc-0112-idJPKBN1F12AT
2018年1月13日 / 03:07 /
米ダラス連銀総裁、年内3回の利上げ想定 完全雇用行き過ぎる可能性に警鐘

とか何とかいうのがでておりますが、基本的にこの辺は従来の主張通りの話をしている感じですのであまり気にしなくても良いとは思いますが、まーこの調子で「何回が適切」というのだけヘッドラインで飛び回るという図になるのですが、実際にはそう考える根拠とか、考えが変わるためのメルクマールとかがどういう風に見ているのでしょうか、というのを講演で読むのが重要になると思いますので、講演がバカスカ来てこっちの読み込みとネタにするための練りが追いつかないのが誠に遺憾なのですが、まあこのあたり見ていかないと、とは思っておりまする。


〇バイトマンが火消し発言なのかねと思うくらいにはECB議事要旨がタカな件について

https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-weidmann-idJPKBN1F12AJ
2018年1月13日 / 03:03 /
ECB、利上げ切迫リスク低い=独連銀総裁

ほほうバイトマンがこう来たか、ということですが、先週出た議事要旨は確かにありゃタカ派だわという内容でしたので鑑賞をば。

http://www.ecb.europa.eu/press/accounts/2018/html/ecb.mg180111.en.html
Account of the monetary policy meeting

経済物価情勢の分析の所まできちんと読み込むのが正しいのですが手抜きでその結論部分から読みだすのがインスタント読みクオリティというものです。『1. Review of financial, economic and monetary developments and policy options 』の最後の方にある『Monetary policy considerations and policy options』から、すなわち執行部のお考えを見る。

・そもそも執行部見解の時点で強気強気

『Summing up, Mr Praet remarked that, since the October monetary policy meeting, financial conditions had remained very favourable, particularly in light of improving macroeconomic prospects.』

improving macroeconomic prospectsと来ましたか。

『Incoming information and the December 2017 staff projections indicated a significant improvement in the growth outlook and continued economic expansion at a pace exceeding potential. Risks to the growth outlook continued to be balanced, with some upside risks in the near term.』

significant improvement in the growth outlookとかもうパワーワードだらけでして、しかも成長見通しのリスクに至ってはwith some upside risks in the near termって強気の進軍ラッパが鳴りまくっておりますが。

『Price pressures remained subdued and measures of underlying inflation had moderated recently, partly due to special factors.』

『At the same time, the steady absorption of economic slack gave grounds for increased confidence that price pressures would gradually take hold. This was reflected in the December staff projections, which showed a gradual convergence of inflation towards the Governing Council’s inflation aim. At the same time, progress towards a durable and self-sustaining convergence of inflation remained conditional on a substantial degree of monetary accommodation.』

物価がイマイチ上がらんのだが今後は経済のスラックが確実に減っていく中で物価上昇圧力が掛かっていきますぜヒャッハーとかしばらく前の米国やら最近のジャパンやらで聞いたようなお話なのですが、「でも十分な緩和は必要」という話をしていて、その時点でなんかこう金融政策の理屈として妙なことになっているんですが、主要先進国で同じことやっているのでなんかスルーされております。

『On the basis of these considerations, Mr Praet proposed, at this stage, to confirm the decisions taken at the 25-26 October 2017 meeting, including all elements of the forward guidance.』

てな訳で10月に示した政策とそのスタンスをコンファームするのがよろしい、というのが執行部案。

『In particular, communication should: (a) confirm the decisions taken in October; (b) stress that the steady absorption of economic slack gave grounds for increased confidence in a sustained adjustment in the path of inflation; (c) emphasize that an ample degree of monetary stimulus remained necessary for inflation to converge towards the Governing Council’s aim; and (d) indicate that the continued monetary support was provided by the additional net asset purchases, by the sizeable stock of acquired assets and the forthcoming reinvestments, and by the forward guidance on interest rates.』

コミュニケーションということで4点上がっていますが、最初のは単に10月の決定をコンファームですが、2番目のは経済のスラックが着実に解消していくので物価の見通しパスへの自信が高まっていると説明する、としておいて、でも3番目にそうは言いましても緩和のお注射チューは必要、としておいて、最後の所は味わいがありまして、「今後の金融緩和は「追加的な資産の買入残高拡大」「これまでの買入によるストック効果と、そのストック部分の再投資を今後も行うこと」「金利に関するフォワードガイダンス」によって行われる」と言っているのですな。

これはどういうことですねんと言いますとその次。

『Looking ahead, Mr Praet concluded that, as progress was made towards a sustained adjustment in the path of inflation, the relative importance of forward guidance on rates in the Governing Council’s policy package would increase.』

という風に言っていて、今後物価の見通しが継続的に好転していく中では、金融政策の中で金利に関するフォワードがイオダンスの効果が相対的に重要になってくる、という説明をしているのですが、これは裏を返せば「物価目標に向けて自信ニキとなったらバランスシート政策を先に縮小していって金利のフォワードガイダンス政策に絞っていきたいですね」と言っているのと同じであり、かつプラートさんの説明の前段が進軍ラッパなりまくりの自信ニキになっていた、という事を総合いたしますと、そらまあ金曜日にご紹介した部分も含めまして、そらタカ派キタコレで反応するでしょう。でもってバイトマンの火消し(詳しく中身を見たわけではないがヘッドラインで判断すると)もよくよく見れば「金利」の話をしているのであって、資産買入の方について火消しをしている訳でもない(まあ欧州の場合はそもそもが今年の買入拡大確約時期を超えたらテーパリングなりなんなりが入ってくる可能性を市場は見ているからそこまで資産買入の事で無茶ぶりしない限りペースを落とす話が出てもビビらないような気がするけどどうなんでしょうかねえ)というのもなかなか味わいのあるところですな、と思いました。

でもって政策委員会ではこの執行部の考えに対してどういう議論をしたか、と言いますと、『2. Governing Council’s discussion and monetary policy decisions』の『Monetary policy stance and policy considerations』の所になりまして、その最後は金曜にとりあえず引用しましたが再掲すると、

『Looking ahead, the view was widely shared among members that the Governing Council’s communication would need to evolve gradually, without a change in sequencing, if the economy continued to expand and inflation converged further towards the Governing Council’s aim. The language pertaining to various dimensions of the monetary policy stance and forward guidance could be revisited early in the coming year.』

『In particular, as progress was made towards a sustained adjustment in the path of inflation, the relative importance of the forward guidance on policy rates would increase, as suggested by Mr Praet in his introduction.』

『From this perspective, the Governing Council’s forward guidance framework would evolve naturally, in line with the established sequencing between the APP and interest rate guidance. It was suggested that the Governing Council’s communication should be adjusted gradually over time to avoid sudden and unwarranted movements in financial conditions.』

『In this regard, it was also seen as warranted to reflect on how to transition gradually from the present conditionality focused on APP net purchases to a broader concept of forward guidance comprising various dimensions of the monetary policy stance. In any event, it was recalled that even when the net purchases ceased, the monetary policy stance would remain highly accommodative via the accumulated stock of acquired assets, future reinvestments and the forward guidance on policy rates, which would continue to accompany the economic cycle and the development of inflation along a sustained adjustment path.』

となっていまして、要はプラートの説明にあるのと同じ(議論の部分も基本同じというかより威勢がよい感じもした)ですが、金利のガイダンスの方で緩和効果を出していく、すなわち買入の方はフェードアウトしていく方向なので、もしかしたらガイダンス強化して買入は縮小みたいなのをやっていくのを考えているのかなあとか思うのでした。

#時間的にあれでしたので『2. Governing Council’s discussion and monetary policy decisions』の中身をぶっ飛ばしましたので飛ばした分は明日にでも





2018/01/12

お題「落ち着いたオペ対応でしたな/生活意識アンケートに暗雲の気がするのだが/ECB議事要旨(メモだけで勘弁)」

また中央銀行が国債を買うと債務が消滅するジンバブエ理論か。
https://jp.reuters.com/article/2018-views-adair-turner-idJPKBN1EY0T3
2018年1月10日 / 11:32
視点:マネタリーファイナンスはなぜ日本に必要か=アデア・ターナー氏

いいからまずお前らの本拠の米国なり英国なりでやってから提案しろこのインチキ野郎としか申し上げようがない訳で、こんなのジンバブエ理論を大国で試して結果を見てみたいという他人事感満載というよりはむしろ日本人を実験動物くらいに見ているんだろうというような話であって、「じゃあお宅の国で何で提案しないんですか」って聞いてほしいものです。

#なお某ジンバブエ大先生の場合は・・・・・


〇中国から順当に火消しが来ましたがブルームバーグェ・・・・・・・・

ということで既報でご案内の話ではありますがアタクシ用備忘メモということで置いておきます。
https://jp.reuters.com/article/china-us-treasuries-idJPKBN1F00C7
2018年1月11日 / 13:04 / 15時間前更新
米国債投資の見直し報道、「偽ニュース」の可能性=中国外為管理局

『[北京 11日 ロイター] - 中国国家外為管理局(SAFE)は11日、中国当局が米国債購入の縮小または停止を検討しているとの報道について、誤った情報を基にした可能性があるとの見解を示した。』(上記URL先より)

ということで中国の国家外為管理局のページ
http://www.safe.gov.cn/wps/portal/english/Home
を見ましても惜しくも英文リリースは出ていないのですが、ホームからSAFE NEWSというタブを選択してから右上の言語をChineseに選択しなおすと、

http://www.safe.gov.cn/wps/portal/sy/sy
というのが出てきて、「時政要聞」とかいうのの一番上にある2018/01/11のをクリックするとリリースが出てきます。繁体と簡体が選択できますが、繁体で読むと、『我們也是通過一些媒體的報道才得知該消息。我們認爲,該消息有可能引用了錯誤的信息來源,也有可能是一條假消息。』とかございまして、一昨日のブルームバーグニュースに対して盛大な火消しを行っておりましたのは昨日の昼にはニュースにもなっていましたな。

・・・・・しかしまあこれが仮にB社の飛ばしだったりしますと、どこぞの別の国でも中銀観測記事で毎度のごとくミスリードを誘う書きっぷり(特に英文版では)しているのと言いB社の体質かよと申し上げたくなるのでちょっとどうなのよと思う。


〇ぶれずに淡々とオペを実施でしたな

昨日はご案内の通り海外でその後否定された中国外準関連記事という貰い事故もありまして米債は引き続き売られたものの入札堅調で戻しましたけど、為替ちゃんの方がドル下げと相成りましてさて日銀に対して緩和縮小観測ネタの煽り記事はホイホイと出るわ(日経の昨日の朝刊5面はワロタです)オペ増額だの指値オペだの大向こうからドウスルドウスルと掛け声は飛んでくるわという有様。

・・・・ではあったのですが、寄りから債券先物プラスで始まって長期どころも5糸強(まあ引けがビットサイドでついていたから5糸強というほど強くはないが)スタートとなって落ち着いていたところで10時10分だったのであまり債券市場からのプレッシャーが強い訳ではなかったですけれども輪番のオファーは・・・・・・

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180111.htm
国債買入(残存期間1年超3年以下) 2,500 2018年1月15日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,000 2018年1月15日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,100 2018年1月15日

ということで中期も長期も前回と同額でオファーしてきまして、その後も特に市場は暴れることもなく推移(中国の外貨準備関連の否定というのもあったと思いますけど)しておりまして、輪番の結果は、

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba180111.htm
国債買入(残存期間1年超3年以下) 10,019 2,503 -0.001 0.000 89.2
国債買入(残存期間3年超5年以下) 12,276 3,003 -0.004 -0.003 27.8
国債買入(残存期間5年超10年以下) 14,367 4,113 -0.009 -0.008 7.2

となっていて、中短期の方はイマイチパッとしない結果ですけど長期の方は確りしてるじゃんという結果になっていまして、なんだ10年カレント大丈夫じゃんということで(かどうか知らんが)後場は10年カレントが先物並みに確りしていたりというようなお洒落な展開になっておりましたでございますな、うんうん。

あと一応備忘で10年カレントですけど、
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba180111.htm
国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)(注4) 1,534 1,534 -0.500 -0.500

(注4) 国債補完供給(国債売現先)・即日(午前オファー分)の売却銘柄は、
2年利付国債370回(189億円)、2年利付国債378回(150億円)、10年利付国債333回(156億円)、
10年利付国債341回(16億円)、10年利付国債349回(958億円)、20年利付国債163回(63億円)、
30年利付国債4回(2億円)です。

ってことでしらっと1000億近くSLFが出ていたのね。まあ発行日になるので解消されるでしょうが。


・・・・・・・とまあそういうことでとりあえず年の初めの一発目に超長期輪番をチョコっとだけ減らしたら意外に反響があったでござるの巻に関しても一応は一段落(ECB議事要旨ネタからの流れでまた蒸し返されるかもしれないけど)という所ですが、今回は朝方から相場が確り目だったことも追い風にはなっていましたが、外野がああでもないこうでもないと日銀何か火消ししろ的な感じで鉦や太鼓を打ち鳴らす騒音にもめげずに淡々とオペを打ったのは市場とのコミュニケーションとしては良かったのではないかと思います。ここで変に輪番増額とかすると、何のために超長期輪番を減らしたのかという話になって、何だいちいち市場に催促されると動くのか、となってしまうのと、この程度でビビるとなると足元見られてしまう、というのもありまして、まあ今回その辺はきっちり胆力持って対応したのはコミュニケーションをシンプルにすることができたと思います。

#とか言ってたら10年指値の水準をいじったりするとズッコケ三銃士になるのだが

まー「10年は0.1%(0.11%)で止めますよ」というのを明確にするのと、あとは自分から変に動きに行くと「なんかそれ以外にも水準を意識しているのか」とかなりますし、いやまあそれで決めた水準で毎回止めるならば別に10年以外のグリッドでも止めポイント作ったって良いのですけれども、ディレクティブが10年金利になっているのに他の止めポイントを固定的に運用するのも変だし、かといって止めポイントをホイホイ動かしたらさらに混乱するのですから、まあ今のところまでのやり方で良いんじゃないでしょうかねえとは思います。

#まあ月初にやるよりも前月の最後の辺りで減額しておいた方がよかったのでは(さもなくば今月の後半以降)というのはありますが


でもってどうでも良いのだが債券市場のまとめの方を見ようかとロイターのHP見に行ったらこんなのがあったので置いておく。

https://jp.reuters.com/article/tokyo-frx-idJPL4N1P617G
2018年1月11日 / 10:31
〔マーケットアイ〕外為:ドル一時111.58円まで上昇、日銀オペは「ハト派的」

『[東京 11日 ロイター] -

<10:20> ドル一時111.58円まで上昇、日銀オペは「ハト派的」 

日銀が午前10時10分に通告した国債買い入れ予定額は、残存1年超3年以下が2500億円、残存3年超5年以下が3000億円、残存5年超10年以下が4100億円。いずれも前回から据え置きだった。

ドルは111.58円まで小幅上昇。市場では「当面、日銀の国債買い入れオペが円相場の関心を集める状況が続きそうだ」(都銀)との声が出ている。超長期ゾーンを減額した9日のオペは、海外勢の中で「タカ派的輪番オペ(Hawkish Rinban)」と呼ばれ、話題を集めた。』(上記URL先より)

それより前に散々輪番減らしているのに反応しないで今回だけ反応するわ、同額の実施で「ハト派的」ってちょっと何言ってるか分からないんですけど・・・・・・・・・



〇生活意識アンケートだが物価と景況感が上がっているのに将来所得や雇用が・・・・・・・

http://www.boj.or.jp/research/o_survey/data/ishiki1801.pdf
「生活意識に関するアンケート調査」(第72回)の結果
―― 2017年12月調査 ――

・景況感DIは改善しているのですが・・・・・・・・

まずは『1-1. 景況感等』の『1-1-1. 景況感』ですが、

『景況感のうち、現在(1年前対比)については、「良くなった」との回答が増加し、「悪くなった」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。先行き(1年後)についても、 「良くなる」との回答が増加し、「悪くなる」との回答が減少したことから、景況感D.I.は改善した。 なお、現在の景気水準については、「良い」、「どちらかと言えば、良い」との回答の合計が増加し、「悪い」、「どちらかと言えば、悪い」との回答の合計が減少した。』

となっていて現状にも先行きにも景況感に関しては威勢が良いのですが・・・・・・・・


・暮らし向きの見方は悪化してるんですがががが

ちょっと先に来て『1-2. 暮らし向き、消費意識』の『1-2-1. 現在の暮らし向き』を見ますとこういうのが出てきます。

『現在の暮らし向き(1年前対比)については、「ゆとりが出てきた」との回答 が減少し、「ゆとりがなくなってきた」との回答が増加したことから、暮らし向きD.I.は悪化した。 』

・・・・・・・(−_−メ

おまけに次の『1-2-2. 収入・支出 』では、

『収入については、実績(1年前対比)は、「減った」との回答が減少したものの、「増えた」との回答も減少したことから、現在の収入D.I.はマイナス幅 が拡大した。』

>「増えた」との回答も減少したことから
>「増えた」との回答も減少したことから
>「増えた」との回答も減少したことから

お、おぅ・・・・・・・・

『先行き(1年後)については、「増える」との回答が増加したもの の、「減る」との回答も増加したことから、1年後の収入D.I.はマイナス幅 が拡大した。』

あちゃーという感じですが、支出の方はと言いますと・・・・・・

『支出については、実績(1年前対比)は、「増えた」との回答が増加したことから、現在の支出D.I.はプラス幅が拡大した。先行き(1年後)は、「減らす」との回答が増加したことから、1年後の支出D.I.はマイナス幅が拡大した。』

支出の方は増えていてますが収入の方のDIが悪化してるんだから世話はない訳でしてその結果、

『今後1年間の支出を考えるにあたって特に重視することは、「収入の増減」との回答が最も多く、次いで「今後の物価の動向」、「余暇・休暇の増減」といった回答が多かった。商品やサービスを選ぶ際に特に重視することは、「価格が安い」との回答が最も多く、次いで、「安全性が高い」、「長く使える」、「信頼性が高い」、「機能が良い」といった回答が多かった。』

アンケート結果PDFの方(図表付きの方)だと過去3回の比較もあるのでその間の内訳推移をみると実に味わいがあるというかじっと手を見るというか。


・収入DIが悪化しているのに加えて雇用DIも悪化しているんですが

次の『1-2-3. 雇用環境』で全米が泣いた。

『1年後を見た勤労者(注)の勤め先での雇用・処遇の不安については、「あまり感じない」との回答が減少し、「かなり感じる」との回答が増加したことから、 雇用環境D.I.は悪化した。 (注)勤労者:会社員・公務員(会社役員を含む)およびパート・アルバイトなど』

・・・・・・・・orz

ということで、「雇用が改善しているので金融政策は大勝利」と言い張っているうちに雲行きがだいぶ怪しくなっているのですが、雇用大改善を連呼しているリフレ派審議委員の皆様におかれましてはどういうことですかこれはと小一時間問い詰めたい。


・そんな中で物価についての見方は上がっているのですがこれは・・・・・・

でもって次が『1-3. 物価に対する実感』な訳ですが、

『1-3-1. 現在の物価 』

『現在の物価(注1)に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(注2)との回答が増加した。

1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.5%(前回:+4.2%)、中央値は+3.0% (前回:+2.5%)となった。』

『1-3-2. 1年後の物価』

『1年後の物価については、『上がる』(注)との回答が増加した。

1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+4.3%(前回:+3.8%)、中央値 は+3.0%(前回:+2.0%)となった。』

この辺の数値は9月調査の所で下がっていたのが戻っていまして物価観は上がっているので日銀的には改善ということなのでしょうが、その前の回答と合わせて考えれば、ここから先生活者の消費が落ちますと言っているようなもんな訳で、物価が上がると適合的期待形成から予想物価上昇率が上がる、までは良いとしても、その適合的に上がった予想物価上昇率は何に作用するかというと消費抑制に作用するのであれば、そもそも置物リフレ理論では予想物価上昇率の引き上げが経済改善の一丁目一番地という話だったし、あまつさえ某浜田宏一大先生に至っては『よく「名目賃金が上がらないとダメ」と言われますが、名目賃金はむしろ上がらないほうがいい。』との名言を残しておられた(http://diamond.jp/articles/-/30804?page=6)わけですが・・・・・・・・・

うっかり悪態で話がそれかかりましたが続き。

『1-3-3. 5年後の物価 』

『5年後の物価(注1)については、『上がる』(注2)との回答が増加した。

これから5年間で物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うかにつ いて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+3.9%(前回: +3.7%)、中央値は+2.0%(前回:+2.0%)となった。』

中央値2%だし平均も上がっているし、予想物価上昇率が上がってきているようで何よりです(棒読み)。


・・・・・とまあ2014年の時と同じ現象が起きているようにしか見えないのに給与所得者への控除縮小による実質負担増を進めたりとか、政策の方がどう見ても逆噴射しているとしか思えないのですが大丈夫なのでしょうか。株価上がっているから何となくごまかされていますが、景況感良くなっているのに自分の暮らし向きは悪くなっているとかマズイと思うんですけど・・・・・・・


〇寝起きでECB議事要旨と言いたいがさすがに無理が(汗)

http://www.ecb.europa.eu/press/accounts/2018/html/ecb.mg180111.en.html
Account of the monetary policy meeting of the Governing Council of the European Central Bank, held in Frankfurt am Main on Wednesday and Thursday, 13-14 December 2017

話題になっていたのは『2. Governing Council’s discussion and monetary policy decisions』の後半の小見出し『Monetary policy stance and policy considerations』の一番最後の部分になると思います。

『Looking ahead, the view was widely shared among members that the Governing Council’s communication would need to evolve gradually, without a change in sequencing, if the economy continued to expand and inflation converged further towards the Governing Council’s aim. The language pertaining to various dimensions of the monetary policy stance and forward guidance could be revisited early in the coming year.』

『In particular, as progress was made towards a sustained adjustment in the path of inflation, the relative importance of the forward guidance on policy rates would increase, as suggested by Mr Praet in his introduction. From this perspective, the Governing Council’s forward guidance framework would evolve naturally, in line with the established sequencing between the APP and interest rate guidance. It was suggested that the Governing Council’s communication should be adjusted gradually over time to avoid sudden and unwarranted movements in financial conditions. In this regard, it was also seen as warranted to reflect on how to transition gradually from the present conditionality focused on APP net purchases to a broader concept of forward guidance comprising various dimensions of the monetary policy stance.』

『In any event, it was recalled that even when the net purchases ceased, the monetary policy stance would remain highly accommodative via the accumulated stock of acquired assets, future reinvestments and the forward guidance on policy rates, which would continue to accompany the economic cycle and the development of inflation along a sustained adjustment path.』

でもって時間切れなのでアレなのですが、『1. Review of financial, economic and monetary developments and policy options 』の最後の所でプラートさんが『Monetary policy considerations and policy options』の話をしていて、たぶんそこの辺りがコミュニケーション(というか理屈というか屁理屈)のポイントのような感じですが、どうも買入のストック効果の話とか金利ガイダンス(買入のガイダンスではない)を使って緩和効果みたいな感じのようだが適当にネタにするのもなんですので週末の宿題にしておきます。






2018/01/11

お題「日銀オペネタが長引いているので関連雑談大会です」

さらにネタが投下とな。

〇動かないと思ってたら急に動き出したので市場雑談メモを

・中国ネタが投下のようで

https://jp.reuters.com/article/usa-bonds-china-bbg-idJPKBN1EZ25S
2018年1月11日 / 01:43 /
米国債購入ペース低下・停止、中国当局者が提言=ブルームバーグ

『[ロンドン/ニューヨーク 10日 ロイター] - 中国の外貨準備を見直す当局者らが、米国債の購入ペースを落とすか、購入を停止する提言を行った。ブルームバーグニュースが10日、関係筋の話として伝えた。同報道によると、関係筋は他の資産と比べ米国債市場の投資妙味が薄れつつあると指摘、米国との緊張した貿易関係も米国債購入ペースを落とす理由に挙げた。貿易関係の緊張状態が、なぜ米国債の購入縮小につながるのか、中国の当局者らは明らかにしなかったという。』(上記URL先より)

ということでなんかフワッとした話のようですし、米国の金利がフワッと上がって来たタイミングで観測記事の投下とかタイミング狙ってねえかという気もせんでもないのですが(陰謀脳)、それはともかくとして米国債は・・・・・

https://jp.reuters.com/article/idJPL4N1P54P0?il=0
2018年1月11日 / 05:54 /
再送-UPDATE 1-米10年債リオープン入札に旺盛な需要、落札利回り2014年7月以来の高水準

てな訳でニュースで金利は10年2.6%行きそうな勢いで上がったようなのですがその後は入札でやや持ち直しの巻という感じのようで。


というニュースがあったので、講演などをやっていた連銀総裁にも質問が飛んでおりましたが。

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-evans-china-0110-idJPKBN1EZ2I4
2018年1月11日 / 03:55 /
中国、以前もポートフォリオ再均衡化 感想無い=シカゴ連銀総裁

『[レイクフォレスト(米イリノイ州) 10日 ロイター] - 中国が米国債購入のペース低下・停止を検討中との一部報道について、シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は10日、中国は過去にもポートフォリオを再均衡化していると指摘、報道内容に強い感想はないと話した。記者団に「過去数年間にわたり、中国は外国債ポートフォリオの再均衡化、均衡化でさまざまな手法を講じてきた」と語った。』(上記URL先より)


https://jp.reuters.com/article/usa-fed-kaplan-china-0110-idJPKBN1EZ2I7
2018年1月11日 / 03:59
中国の米債購入縮小、FRBの資産圧縮計画阻害する公算小=ダラス連銀総裁

『[ダラス 10日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は10日、中国からの米債需要の縮小によって、連邦準備理事会(FRB)が保有債券を緩やかなペースで売却する計画が阻害される公算は小さいとの見解を示した。』(上記URL先より)

てな感じで、当局方面は「まあ落ち着け」という反応のようで当然の反応ではありますが落ち着いていて宜しいですな。

とは言いましても動かなかったところにネタ投下ということだったのが効いたのか・・・・・


・まあ色々とトークを入れて盛り上げることはできますけど・・・・・・・・

別に特定の記事を狙って槍玉に挙げるつもりではなくて偶々見つかっただけなんですけどロイター記事でもまあこういう煽り成分高めで盛り上げトークが入りますわな。

https://jp.reuters.com/article/boj-idJPKBN1EZ0WV
2018年1月10日 / 18:58 /
日銀オペ減額にざわつく市場、政策修正に神経質な様子ありあり

『[東京 10日 ロイター] - 金融市場が日銀の動きに神経質になっている。前日、超長期国債の買い入れオペが減額された「余韻」が残り、10日の市場では円高・株安・債券安が進行。円ショート巻き戻しなどポジション調整の後付け的理由に使われただけとの見方もあるが、日銀の政策修正に対し、敏感になっている今のマーケットの様相をありありと示した反応となっている。』(上記URL先より)

ってことですが、肝心の国内債券市場よりも米国債券市場の金利上昇の方が大きかったりするのにモリモリ円高になるとかなかなか意味不明な展開でございまして、結局のところ「日銀の政策修正に対し、敏感になっている」のは日銀お膝元の国内債券市場ではなくて他の市場だったりするのが味わいが深いというものです。

で上記記事ですけれどもその先の方に、

『しかし、「既定路線」という声に反して、市場は大きく反応した。日本市場だけでなく、海外市場にも影響が波及し、10年米国債利回りUS10YT=RRは一時2.55%まで上昇。米長期金利が上昇したにもかかわらずドル/円は下落。ユーロ/円EURJPY=EBSなども下落し、円独歩高となった。図らずも日銀の動きに神経質になっているマーケットの姿を映しだした格好だ。市場が敏感になるのは、日銀が、世界の主要中銀が採用してきた金融緩和路線の「最後のとりで」とみられているからだ。欧米中銀はすでにテーパリングや利上げを開始しており、残るのは物価目標が遠い日銀だけ。長期金利目標を微妙に上げる「ファインチューニング」だとしても、その意味は金融相場を謳歌(おうか)してきた市場にとって小さくない。』(上記URL先より)

ってなストーリーになっているので反応ということですが、実際問題として日銀の金融緩和で市場が金融相場を謳歌するのかよと言えば国内くらいはそうかも知れんが海外に盛大な勢いでというのもなんか違くねえかって感じもしますので、まあ後追いトークで話を面白く膨らますという意味では良い作文ではあるのですが、まーそういう程度の話でしょ、とは思います。


とは言いましても、タイミングとしてはちょうど日銀総裁の後任人事どうするのというような話も通常国会始まる頃には出てくる、というのがありますので、それに絡めて作文をするならば、次期執行部の中で「物価が碌すっぽ上がらんのは仕方ないからして、それに対処するためには今の金融緩和政策を出来るだけ長く続けないといけない」→「時間の経過とともに副作用のでかくなるマイナス金利政策とかさすがに止めるべき」→「短期金利を昔の0-10に戻したとなると10年金利の0%も見直し」・・・・・というような盛り上げネタで作文をするのは割と簡単でございます。なんか無駄に悪目立ちしてしまったオペ減額で色々なトークが可能になって、まー日銀としては不本意でしょうけれども、これが相場の理不尽さという所ではないでしょうか。


・円債の反応メモ

メモを置いておかないと。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1P5294
2018年1月10日 / 15:28 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物が続落で引け、長期金利は3カ月ぶり0.08%

『 <15:10> 国債先物が続落で引け、長期金利は3カ月ぶり0.08%

国債先物中心限月3月限は前日比28銭安の150円35銭と続落して引けた。日銀の国債買い入れ減額をきっかけに浮上した日銀の緩和政策修正の思惑から前日の米債が下落、その流れを引き継いで売りが先行した。10年債入札は、ショートカバー目的の業者中心の需要で無難な結果となったが、発表後の流通市場で投資家の動きが鈍かったため、消化を懸念した調整売りに押された。

現物市場は金利上昇局面で相対的に高い利回りが確保されている超長期に打診的な買いが観測されたが、総じて閑散。入札に絡んだ持ち高調整主体の動きにとどまった。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1.5bp高い0.080%と17年10月23日以来、約3カ月ぶりの水準に上昇した。』(上記URL先より)

ということでしたが、昨日は10年入札があって結果の方はまずますでしたし、10年の引け水準って0.075%/0.080%水準(というか落札結果出てからずっとそんな感じだったのでは)だと思うのですけれども、100.21(0.078%)の第U非価格もちゃっかり1675億円入っていましたし、下がったら買いが見え見えの20年とか0.595%/0.600%のままで推移してたりというように、たぶん金利が上がったら実需の買いが見えるところについてはそうホイホイと金利上昇はしないものの、少々金利が上がっても実需の買いがこない中短期(長期10年は知らんが調達コスト見合いだと普通間尺に合わなくて、YCCでどうせ11bpで止めが入ると思っていればフロア付き感覚でキャッシュ潰しとかするのかね、リスクが結構ありそうだが)とか先物は売りやすくなるのかね、とか何とかそんなことを考えています。

あとついでに短国ですが、
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20180110.htm

(3)募入最低価格 100円06銭1厘(募入最高利回り)(-0.1243%)
(4)募入最低価格における案分比率 13.8589%
(5)募入平均価格 100円06銭5厘 (募入平均利回り)(-0.1324%)

ということで6M新発の利回りが上昇の巻となっていて、なるほど短国買入火曜にやや多め(たぶん市場予想の上限)入れてきたのはこういう需給の背景ですかそうですかという所なのですが、特にこの6Mはオペに入れるくらいしか役に立たない代物(ベーシススワップの反対側の買いだと3Mの方が使い勝手がよい)なので、需給が悪い時は弱くて需給が強い時はやたら強いという仕様になっておりますが、やはり年末年始のベーシススワップ需要が一服した影響があるのでしょうかねよー知らんけどとは思いますが、ここが重くなってくると2年や5年の中期にも影響が出る、ということでウゴカンチ会長相場だった昨年の10月途中からのへっぽこ相場の時代ってイールドボラティリティで言えば超長期よりも2年とかの方が盛大に動いたというような相場でしたが、まあ後ろが盤石な時にはここが動いても局地戦にとどまるのですが、ちょっとネタが投下された状態だとここをどの程度放置するのかも中々めんどいですな、とは思いました。


〇なおオペに他意は無かったと思うのだが・・・・・・・・・

とまあそういう訳でして、追加で海外から燃料がくべられたこともありましてなんでこんなんで反応するのかとか言いながら世の中急に金利上昇っぽい感じになっておりますが、では肝心の元々の所はと言いますと、これ別にオペに他意全然なかったと思うのですよね。

というよりもさっきネタにしたロイターさんの解説記事(オモシロトーク記事)の中でも指摘されていましたが、基本的に今回の減額って既定路線ですし、10-25は国債発行減額無いところなので何で減らすねんという意見もあろうかと思いますが、このゾーンって調達コスト見合い絶対水準バイヤーがいるゾーンなのに全然金利がアガランチ会長という状況になっているので、オペ減額しても困る人があまりいない(現に相場は下がったがカーブ的には昨日の超長期は他年限比アウトパフォームしている訳で)のですが、12月半ばにやると国債発行計画ともろかぶりになるから避けて、年末は板が薄いので避けて、年始投資家が戻ってきたら減額してみたら意に反して目立ってしまったという感じでしょう。


でもってですね、ここでじゃあこの先金利上がったとしたらどうオペが出るのか、という大予想をすると、予想というよりもべき論の世界になってしまいますが、このあたりで輪番を変にいじるとコミュニケーションが訳分らなくなるのでして、10年が10bp水準まで上がってきたらバシッとこの前と同様に指値オペを11bpで打ち込めばよいだけで、ほかの余計なことはダメ!ゼッタイ!!と思うのですが、あとは日銀の胆力の問題で胆力なかったらドタバタして益々話をこじらせると思うのですが、さすがに最近は学習履歴効果が働いていると思うので、たぶんそうはならないと思います。あああと短国買入に関しては3Mが▲10bp接近しそうなら短国買入次回は1.5兆円入れるとか少しここは厚めにしてくる可能性はあるかな、とは思います。

ということでございますので、まー基本的には10年の指値水準まではややこしいことにはならないと思うのですが、元々実需が乏しい中期が売り込まれたときにどうするのかというのはちょっと気になりますけれども、スワップは別ですが現物の方は売り込むほど物があるのかよとも思うので良く分からんです。


#という雑談三昧で恐縮至極



2018/01/10

お題「超長期輪番減額で何故か為替が反応とな/2%物価目標に変わるフレームワークねえ・・・・・」

さあ皆さんあっという間に1月も中旬になってしまいましたよ!!

〇ここで超長期輪番減額とな

ということで久々に輪番に動きがありましたな。

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180109.htm
国庫短期証券買入 10,000 2018年1月11日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,900 2018年1月11日
国債買入(残存期間25年超) 800 2018年1月11日
国債買入(物価連動債) 250 2018年1月11日

超長期輪番が10-25年、25-40年の両方とも100億円ずつ減額という事になりまして、これはほほーという感じですな。先物も10銭くらい反応しましたし10年とか20年は1毛甘とかになったという動き。

・・・・・・まあ何ですな、基本的に超長期の輪番減額っていうのはしばらく前の国債発行計画の所での20年以外全部減額という来年度計画がある中で、まあ減額してきてもおかしくないですよね、というのはあったのですけれども、毎度のごとく何でか知らんけれども国債発行計画と輪番をリンクして動くというのを蛇蝎のごとく嫌う日銀様(なんでか知らんとか言いましたが、財政ファイナンスと紐付けられるのが嫌だという理由でしょう、と思います、よー知らんけど)というのがありまして(過去の事例では、QQEを最初におっぱじめたときに買入国債の平均年限メドがだいたい市場平均になるようにとか言いながら(公式文書にそうは書いていないけど説明上)、翌年度の国債発行計画が長期化されたときには買入国債の平均年限メドをいじらなかったという事案があります。なお平均年限のメドは現在廃止されています)、輪番減額するのはするとしても12月にやらなかったのだから、もうちょっと先だろう(実際に減額の刑が始まるのは来年度だし)、という感じだったと思うのですよね。

つーことでタイミングが微妙に早かったなというのがあるのと、発行減額関係ないやろという20年絡みの所もしらっと減額になっていたのが若干のサプライズではあったものの、元々超長期に関しては足元の需給と市場の物価観などから考えますと、放っておくと徐々にフラットニングしてくる即ち金利低下圧力がかかりやすくなるという状況ではありました(米国金利の長いところが威勢よく上がりだせば話は別かもしれないけど)ので、1回200億円月間1000億円とか第U非価格の誤差範囲内の世界程度の減額でも特に知らんがなという感じではありまして、だからこそ輪番減らしても別に大して債券の方は反応しない(まあ今の相場で超長期1毛動けば反応したとも言えるけど・・・・・)けど、プチ程度のサプライズはあったかもというところで。

ロイターさん
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1P42BA
2018年1月9日 / 15:23
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落、超長期債利回り昨年12月上旬以来の高水準

『<15:14> 国債先物は続落、超長期債利回り昨年12月上旬以来の高水準

長期国債先物は続落で引けた。外部要因の影響が限られる中、あすの10年利付国債の入札を控えた調整が先行した。日銀オペへの期待が下値を支えていたが、想定外に超長期のオファーが減額されたことで、下落幅を拡大する場面があった。終盤にかけては、株価が伸び悩んだことも影響してやや買い戻された。

現物債は序盤は動意薄だったが、日銀オペオファー後に長いゾーンを中心に金利に上昇圧力がかかった。オペ結果が弱かったこともあり、超長期債利回りは軒並み昨年12月上旬以来となる高水準を付けた。オファー減額については、イールドカーブがフラット化していたため可能性はそのゼロではなかったとの見方や、4月以降の30年債、40年債の発行減額が意識された面があるとの指摘もあった。』(上記URL先より)

「超長期債利回りは軒並み昨年12月上旬以来となる高水準を付けた」って20年カレント0.6%にまだ1毛以上ある状況(しかも12月上旬と今だとカレントの償還が3か月ずれているのですが・・・・・)で金利が上がったとか言われましても困るのですが、まあベンダー的にはこういう風に書いておきたくなるのが仕様なのでそれは良いとしまして、その程度の反応に留まったのですが・・・・・・・・

https://jp.reuters.com/article/ny-forex-idJPL4N1P44RT
2018年1月10日 / 06:17 /
NY外為市場=ドル指数続伸、日銀の超長期国債買い入れ減額受け円も高い

『円は対ドルで6営業日ぶり高値を更新。日銀が超長期国債の買い入れを減額したことを受け、日銀が年内に大規模な緩和策の解除に着手する可能性があるとの観測が高まった。』(上記URL先より)

ということで為替市場の方が東京時間ではドル円113円近辺から112円50銭台くらいまで円高に振れてみたりして、しかも今朝のロイターさんではこのコメントということで笑ってしまうしかありません。

・・・・・だってですよ、円債の人たちが(というより本石町日記さんのような気もしますが^^)ステルステーパーとか言っていた輪番ドカドカ減額していた昨年のオペの時には為替市場が碌すっぽ反応していなかったくせに、1回200億円減額で年間に引き直すと1.2兆円如きの減額でいきなりこの反応とこの後講釈とかお前は今まで何を見ていて今回突然何を見だしたんだと小一時間為替何とかストを問い詰めたくなるような展開でしてもうねという感じ。

まー昨年せっせとステルステーパーしていた時には米国の利上げサイクルがどうなるとか、トランプ政権の政策運営がどうなるとか、そういう話ですっかり盛り上がっていて日銀なんぞ知らんがなという感じになっていた、というのがある一方で、足元だとトランプ減税法案の方もついたし、2018年の利上げペースについて連銀幹部からの発言は出ているものの、まだ話としては3月に利上げをしてからさてどうなるのよ程度の感じで話題としては優先度が低い、ということで久々にネタなしの中で華麗に輪番減額があったので、そんな釣り針に俺様がクマーという事になって盛大にネタになってしまった、という事なのでしょうかアタクシ為替何とかストじゃないのでよくわかりませんけどね。


つーことで何ですな、まあ減額するなら国債発行計画絡みの所で減額しておいた方が素直だったとは思いますけれども、何せ先ほども申し上げましたように日銀の輪番は国債発行計画とリンクされて語られると日銀が激おこぷんぷん丸(もはや死語ですかそうですか)になるという事なので、まあシャーナイナイではあったのですが、年の初めの試しとてみたいなタイミングじゃなくて、月末くらいにやっておいた方が無難だったのかもしれませんね。

とは言いましても、そもそも20年カレントの金利がいつまで経っても0.6%に届かん(ただし低下もしない)というのをもう何ぼ続けてるんだというような状況にあるわけですし、そろそろ絶滅危惧種のリスト入りが懸念されるとは言え円の世界には円債投資家というのは存在しますので、この人たちが年度末というよりは来年度の残高どうすんだよ的なサムシングもこれあり、という状態でしょうから、まー米国の金利が盛大に上がる(物価が上がらんと無理がある)とか、日銀総裁の人事で突如利上げ論者が登場する(可能性はマイナス無限大%)とか、何か物凄いオモシロ事案でも起きれば別でしょうが、金利の上昇ってステルステーパーだけではなかなかもって限度というのがあるでしょうな(10年の金利防衛線が実は無くなっていましたというようなことがあれば話は思いっきり別ですよ、ねんのため)ということで、肝心の円債市場が「金融政策の変更とか手直しとか目先は難しいんじゃネーノ」と言っている中で為替市場だけ反応し続けることがどの程度できるかが見ものという所でワイ低みの見物ということですな。


ちなみにこれによって2018暦年での長期国債残高見込みなのですが、アタクシが勝手に手(エクセルですけど)計算した感じですと・・・・・・・・・・・・

今年の償還予定額(額面):517,101億円
今年の買入予定額(額面):865,200億円(なお1年未満の買入は残高に跳ねないとしています)

となると思いますので、増加額って額面ベースで348,099億円となって、オーバーパーの出目分があるとは言いましても5兆も上にはぶれませんので、今年の増加予定って40兆を思いっきり割る数字になって「80兆円」との整合性がなんぼ何でも大丈夫かという数字に既になっていますし、これって今回の減額で大きく変わったわけでもなく(今回影響したのは1.2兆円分)、前からこんなもんだったのですが、しかしまあ突然他市場が反応しますなあと面白いなあと思った次第です。

なお、物凄い勢いで今回の超長期減額に反応したのは毎度のあの人です(^^)。
http://fis.nri.co.jp/ja-JP/knowledge/commentary/2018/20180109_3.html
超長期オペ減額で進む事実上の金融政策の正常化


あと全然話は別ですが、短国買入1兆円オファーされていまして、今月はたぶん短国買入月末残高に跳ねるのが4回分の買入になると思うのですが、短国に関しては今月の日銀保有銘柄が償還順に711、693、713、658、714、716の順に来ると思うのでその額面合計して36,180億円の償還の所で6Mの入札もない(入札は今日)ところで1兆買入とか多いのかなとも思ったのですが、応札の方が25,549億円あって引け甘(ただしテールは3糸流れている)なのでこんなもんなんですかね、イマイチ良く分からんですけど。


〇とかなんとかやっていたら時間がまた無くなってしまったのでFEDネタ備忘メモ

ブルッキングス研究所でこんなのやっていたみたいでして、
https://www.brookings.edu/events/should-the-fed-stick-with-the-2-percent-inflation-target-or-rethink-it/
Past Event 2018 Jan 8
Should the Fed stick with the 2 percent inflation target or rethink it?

なんか華麗なパネリストが並んでいて、逆さ絵ありウィリアムスありでローゼングレンさんも登場していてこんなのをアップしていました。
https://www.bostonfed.org/news-and-events/speeches/2018/reviewing-monetary-policy-frameworks.aspx
Reviewing Monetary Policy Frameworks

https://www.bostonfed.org/-/media/Documents/Speeches/PDF/010818text.pdf(講演テキスト)
https://www.bostonfed.org/-/media/Documents/Speeches/PDF/010818comments.pdf(スライドショー)

“Reviewing Monetary Policy Frameworks”
Eric S. Rosengren President & Chief Executive Officer Federal Reserve Bank of Boston
Remarks at a Forum on the Federal Reserve’s Inflation Target
- the Hutchins Center on Fiscal and Monetary Policy, the Brookings Institution
Washington, D.C. January 8, 2018

でまあプレゼンの方とテキストの方を斜め読みしたのですが時間が無いのでまた後日ネタにしますが、
昨日ネタにしようとしたメスター総裁の講演(URLは再掲)

https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105%20monetary%20policy%20frameworks
Monetary Policy Frameworks
01.05.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the National Association for Business Economics and American Economic Association Session,
"Coordinating Conventional and Unconventional Monetary Policies for Macroeconomic Stability",
Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA

でも2%インフレターゲット以外に何かあるのかという話をしていましたし、ここもと米国では妙にこの「2%インフレ目標に変わる新たなフレームワーク」という話が出てきていて、まあ年末年始で暇だからというのと、どうせ3月くらいまで様子見だし議長も変わるしということで盛り上がっているという気もせんでもないのですが、この盛り上がりっぷりは何らかの影響が出る可能性も考えておく必要があるのかな、とも思いますのでメモメモですが今の所特段のオチは用意していません(汗)。






2018/01/09

お題「2017年末MB関連計数の俺様備忘整理メモ/ECBとかFEDとかの発言関連メモ(読み込み間に合わずorz)」

ほほう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180108-00050034-yom-pol
しがらみ脱却やめ、希望が企業・団体献金OKへ
1/8(月) 14:35配信

『希望は、衆院選の比例選候補234人に対し、計約8億円の供託金を返還することにしているが、党の資金だけでは賄えないため、玉木代表が銀行から不足分を借り入れることにしている。』(上記URL先より)

まさかとは思いますが党の設立メンバーは玉木さんに借金押し付け・・・・・・???

#本日は段取りが悪くて整理メモとネタメモになってしまいました。3連休とは何だったのか・・・・・・

〇年末計数の確認をしておきましょう

このあたりの数字をホイホイ使っております。

営業毎旬17年末
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2017/ac171231.htm/
営業毎旬報告(平成29年12月31日現在)

営業毎旬16年末
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2016/ac161231.htm/
営業毎旬報告(平成28年12月31日現在)

マネタリーベース(最近分)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mb/index.htm/

日銀保有国債残高(最近分)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mei/index.htm/

日銀保有国債残高(16年分)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mei/release/2016/index.htm/

日銀保有短国残高(最近分)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/tmei/index.htm/

日銀保有短国残高(16年分)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/tmei/release/2016/index.htm/


つーことで、まずはマネタリーベースですけれども、(単位億円)

           MB  銀行券  貨幣   日銀当預    うち準備預金

2017年末残 4,799,976 1,067,165 47,917 3,684,894 3,232,409
2016年末残 4,374,314 1,024,612 47,422 3,302,280 2,954,979

ということでして、MBは437.4兆円→480.0兆円ですので42.6兆円の増加になっていますな。

平残の場合だと、


           MB  銀行券  貨幣  日銀当預 うち準備預金 季節調整済MB

2017年平残 4,741,265 1,042,023 47,817 3,651,425 3,232,518      4,780,390
2016年平残 4,263,922  998,207 47,307 3,218,408 2,892,787      4,297,577

季節調整済み月中平残で429.8兆円→478.0兆円なので48.2兆円の増加とこっちの方がやや大きいけどいずれにせよ80兆円とは何だったのかと小一時間。


とは言いましてもそもそも80兆円はMBなのではなくて「長期国債の保有残高」について、『保有残高の増加額年間約80兆円』というのが括弧書きで示されていますので見るのは長国。

でもって日銀保有国債ですけれども、(単位億円)

        2017末  2016末    年間差分
額面残高   4,075,794 3,507,366   568,428
毎旬(簿価) 4,185,169 3,606,599   578,570

日銀保有国債の銘柄別明細(額面)と営業毎旬報告(簿価)の数字を見ますと長期国債の買入は50兆円台半ばということで80兆円とは何だったのかと小一時間が続くのですが、まあそうは言いましても四捨五入すれば60兆円だから「程度の範囲内」といって開き直ることも可能といえば可能。

でもって帳尻の部分は短国買入を落としたのが効いていまして、(単位億円)

             2017末   2016末  年間差分
買入額面         180,315  404,515 ▲224,200
毎旬(日銀乗換等含む)  221,560  498,411 ▲276,851

短国需給のタイト化に対応してMB目標外れたのをいいことに買入をだいぶ落とした(ものの短国需給は相変わらずタイトな時間の方が長い)上に日銀乗換も減っているのでその分で帳尻キタコレということになっておりますな。

ちなみに営業毎旬から数字を拾うと末残は、(単位億円)

         2017末  2016末   年間差分
日銀券     1,067,165 1,024,612   42,553
当座預金    3,684,894 3,302,280  382,614
券+当座預金  4,752,059 4,326,892  425,166

末残で42.5兆円(さっきのと0.1兆円合わないのは貨幣流通額が500億円ほど増えているから)の増加ということになっていまして、MB増加率については(MBのPDFの最初に書いてあるように)2016暦年は前年比25.0%の増加率ですが2017暦年は前年比17.0%の増加率となっていますけれどもいや何でもないです。

ということで自分用の備忘を兼ねてメモっておきました。


〇とりあえずは海外中銀の動きからでしょうなあということでECBネタニュース一発メモ

https://jp.reuters.com/article/ecb-policy-weidmann-idJPKBN1EX0D1
2018年1月8日 / 15:04
ECB、資産購入プログラムの終了日を設定すべき=独連銀総裁

『[バルセロナ 7日 ロイター] - ドイツ連邦銀行のワイトマン総裁は、欧州中央銀行(ECB)は資産購入プログラムの終了日を設定すべきとの考えを示した。』(上記URL先より)

またバイトマンか!!という感じですが、インタビューはスペインの新聞なのでぐぬぬという所で。
http://www.elmundo.es/economia/macroeconomia/2018/01/08/5a4e0933ca474119068b457c.html
ENTREVISTA
Presidente del Bundesbank
Jens Weidmann: "Hay que poner ya una fecha para el fin de la compra de deuda"


〇今月のFOMCはまあどうでも良いとして問題は3月

ここもとの利上げパターンだと3月に利上げするにしても1月の時点で予告ホームラン打ってくるような勝負はしてこないものと想定されますので、いましばらくは勝手な発言が続くものと思われます。

てな訳で直近だとこんなのがあるようで、ベンダーでさくっと見つけたのだと、

ウィリアムス総裁(SF)

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-williams-idJPKBN1EX07G
2018年1月8日 / 12:51
インタビュー:米経済は堅調、今年3回の利上げが妥当=米SF連銀総裁

『[フィラデルフィア 6日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は6日、既に堅調な米経済は減税により今後底上げされるとし、今年米連邦準備理事会(FRB)は3回の利上げを行うべきだと述べた。さらに、必要であればより積極的に引き締めを行うことが可能だとの考えを示した。』(上記URL先より)

ウィリアムスさんはSF連銀でイエレン議長がその前SF連銀総裁やっていただけに子飼いチックな感じで(出てくるスタッフペーパーが翼賛色が強かったのが目立った)割と執行部よりの感じ(なので執行部がタカだとタカになって執行部がハトだとハトになる)でしたが、昨年途中から割と利上げには積極的(ただしインフレが飛ぶから利上げなのではなくて、プルーデンスちっくな感じも漂う)な発言を行っておりましたが、今年もその攻撃で来るようですな。


ボスティック総裁(アトランタ)

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-bostic-inversion-idJPKBN1EX27B
2018年1月9日 / 05:25 /
FRB、利回り曲線フラット化に慎重に対応すべき=アトランタ連銀総裁

『[アトランタ 8日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は8日、イールドカーブのフラット化に慎重に対応すべきと警鐘を鳴らした。さらに、米連邦準備理事会(FRB)はイールドカーブのフラット化を招きかねない行動は回避すべきとの認識を示した。ボスティック総裁は、FRBの政策がイールドカーブのフラット化につながる恐れがあれば、利上げに対し「極めて慎重になるべきとの考えを強く主張する」と言明。さらに、自身の基本シナリオに基づくと、今年は2−3回の利上げが適切との考えを示した。』(上記URL先より)

政策金利水準について市場が打ち止め感を強くしているというメッセージを出していることに注目すべきというような言い方に読めまして、それはそれである面は正しいのですが、別に市場がいつも正しい訳では無いですというのを踏まえると「自分の尾を追う犬」になるリスクもあるので中々この塩梅は難しい(市場の反応を全無視するのもダメだし)という感じですが、講演の方は、

https://www.frbatlanta.org/news/speeches/2018/01/08-bostic-economic-prospects-policy-potential
Economic Prospects, Policy, and Potential
Raphael Bostic
President and Chief Executive Officer
Federal Reserve Bank of Atlanta

Rotary Club of Atlanta
Loudermilk Center
Atlanta, Georgia
January 8, 2018

とありまして、その中の『The policy path』って小見出しの直後に、

『Should the recent data unfold in a manner similar to my outlook, I am comfortable continuing with a slow removal of policy accommodation. However, I would caution that that doesn't necessarily mean as many as three or four moves per year.』

と言ってて3−4回の利上げを必ずしも行う必要はないんでネーノというコメントなのでSEP平均よりもハト。なお詳しくは時間がないので後日で勘弁。


メスター総裁(クリーブランド)
https://jp.reuters.com/article/usa-fed-mester-instability-idJPKBN1EX05H
2018年1月8日 / 12:09
金融リスクへの対応、金利調整は最終手段=米地区連銀総裁

『[フィラデルフィア 6日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は6日、金融リスクに対応するため米連邦準備理事会(FRB)は最終手段としてのみ金利調整を行うべきだとの考えを示した。』(上記URL先より)

なんのこっちゃという感じですが、講演の方は

https://www.clevelandfed.org/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180105%20monetary%20policy%20frameworks
Monetary Policy Frameworks
01.05.18 Loretta J. Mester
Panel Remarks for the National Association for Business Economics and American Economic Association Session, "Coordinating Conventional and Unconventional Monetary Policies for Macroeconomic Stability", Allied Social Science Associations Annual Meeting, Philadelphia, PA

ってありまして、
Higher Inflation Target
Nominal GDP Targeting
Temporary Price-Level Targeting

というようなインフレ目標が中々行きませんが他のフレームワークってどうよという話をしているので、これはこれで面白いのですが時間がががががが(段取り悪くてすいません)。

というメモでございました(大汗)。








2018/01/05

お題「株大上げで債券ウゴカンチ会長とな/年末の黒田総裁講演は雇用改善からの好循環の話なのですが・・・・・・」

こんなアホウな話が検討されているのかよ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25108280W7A221C1L83000/
民間への下水道運営権売却、東京都が検討
2017/12/27 0:15

『今後、老朽化した施設の更新などで事業費が膨らむ一方、人口減少で収入は落ち込む見通し。』(上記URL先より)

という状況で民営化って何考えてるのこういう時こそ政府機能の出番だし、「これから大変になるから民間売却」とか東京都が職務放棄しようとしているとしか見えないのだが。

#空港みたいなのと話が全然違うだろうに何でも民営化すりゃ良い訳じゃない

それはそれとして、
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2018/rel180104a.htm/
フェイスブックページの開設
2018年1月4日 日本銀行情報サービス局

だそうです。アタクシはソーシャルメディアとかアカウント作ってません(大体からしてんなもん作ってもマメに更新する気力が湧かない^^)ので念のため申し添えます。

〇株式市場が盛大に上昇したのに債券市場と来たらもう・・・・・・(という備忘メモ)

いやあの確かにナスダックとか盛大に上がっていましたけど何ですか昨日の株は。

https://jp.reuters.com/article/tokyo-stx-idJPL4N1OZ2CP
2018年1月4日 / 15:58
〔マーケットアイ〕株式:日経平均・日足は「中陽線」、もち合い上放れ

『<15:55> 日経平均・日足は「中陽線」、もち合い上放れ

日経平均・日足は「中陽線」。新たなマド(2万2881円21銭―2万3065円20銭)を空けて上伸し、昨年11月以降のもち合い相場を上放れた。約2カ月にわたる日柄調整が終了したことで、新たな上昇相場入りが有望になる。当面の上値は2万4000円の心理的節目や200日移動平均線(2万0458円56銭=4日)との20%上方かい離に当たる2万4550円付近がめどになる。下値はこれまでのもち合い上限となっていた2万3000円が抵抗線になるとみられる。』(上記URL先より)

別に下がっていたわけでもないのに日柄調整ってナンジャラホイという気がだいぶしますが、日経平均の23000円というのに意味があるのかはさておきましてもやたらそこで跳ね返されていたのにいきなり発会でぶち抜けて飛んでしまいましていやはやという感じではございますがそれは兎も角として債券市場。

https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1OZ26O
2018年1月4日 / 15:08
〔マーケットアイ〕金利:大発会の国債先物は反落、長期金利0.055%に上昇

『 <15:04> 大発会の国債先物は反落、長期金利0.055%に上昇

国債先物中心限月3月限は前営業日比5銭安の150円73銭と反落して大発会の取引を終えた。朝方は日銀の国債買い入れで需給が引き締まるとの思惑から買いが先行した。ただ、積極的な買いが手控えられる中、日経平均が一時同700円を超す大幅な値上がりになるなど、リスク選好の地合いになったことから、買い一巡後は調整売りに押された。現物市場は閑散。5日の流動性供給入札(対象:残存1年超5年以下)を控えて中期ゾーンが重かったほか、株高を受けて長期・超長期ゾーンにも短期筋の調整売りが出た。』(上記URL先より)

というわけで5銭しか動かないというか5銭も動いたという所ですが(涙)、まあ別に今に始まった訳ではないですけれども(上記記事では一応株高を材料にしているような講釈ではありますが)日本株がこんなにホイホイと上がってしかも重かったポイント抜けて新値付けに行っているというのにこのウゴカンチ会長ぶりに涙をするしかございません。

まあ昨日の場合はドル円為替市場も株高を見ながら別に動かんという感じ(最近は株が下がった時には円高に振れやすいのですが株が上がっても反応しないような気がしますけどどうなんでしょうかねえ)でしたので、株式市場だけホイホイと強くなってどうなのよとは思いますが、まだ日経3万円くらいのラッパしか吹かされていないと思うのでラッパが足りませんな。

というただのメモ。


〇黒田総裁経団連での講演(年末のネタですが)から少々

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2017/ko171226a.htm/(HTML)
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2017/data/ko171226a1.pdf(PDF)

経団連の講演が年末にあったのですが、提案芸人とジンバブエ大先生のネタがオモシロ過ぎて黒田総裁講演をうっかりスルーしてしまいました(大体からして総裁講演出ても市場が何の反応もしていなかったし)ので年始虫干しシリーズで。

・人手不足しかアピールするところが無いので仕方ないのですが

さっそく冒頭を拝見すると、

『早いもので、今年も残すところ1週間となりました。本日は、この1年を締め括るにあたり、本年の内外経済を振り返るとともに、戦後2番目の長さとなった今回の景気回復局面について、人手不足とその克服という観点に焦点を当てながら、過去の事例と比較しつつお話しします。そのうえで、日本銀行による金融政策運営についてご説明し、最後に、来年の日本経済に対する期待を述べたいと思います。』

ときやがりまして、デフレ脱却だの物価目標達成だのというのはどこに行ったのかと小一時間問い詰めたくなるような滑り出しになっていますし、毎度申し上げておりますがそもそも労働力不足の問題は人口動態による部分があって、金融政策は確かに足を引っ張ることはしなかったかもしれないけれども、別にQQEやらなくても普通に雇用って強くなってたんじゃネーノという気もだいぶするところでして、何でもかんでも都合の良いのを取り出してきてQQEの効果とかいうのって如何なものかと思いますし、それよりも困るのは今は金融政策が政治的になってしまっている(なにせ「私の金融政策」とかいう人がいるわけですから)ので方向転換すらできなくて常に勝った勝ったと言い続ける必要があるので「しゃーねーなー」と思いながら強弁にそこまで強烈にツッコミが入らないのですが、これ時代が経過するとそういう当時の政治的背景とかがすっかりスルーされて、計量分析の世界になって勝手に効果があったことにされてしまう(例えばリーマンショックの時のCP買い現先オペとか当時CP市場に対して何の意味も無かった(意味があったのは買入)のだが、あれ多分今の日銀の中での評価って「効いた」となっていると思う。企画局か金融市場局に聞いてみないと分からんけど。)というのがオソロシスなことではございます。

とまあ話がそれましたが、最初が世界経済の話でして・・・・・・・・・・・


・結局のところ人手不足は人口動態だし景気が良いのは世界に引っ張られているからなのでは

『それでは、世界経済の話から始めます。私は、昨年のこの場で、世界経済は、「グローバル金融危機の負のレガシーを清算し、新たなフェーズに入りつつある」とお話ししました。実際、やや長い目でみると、世界経済は、2008年のリーマン・ショック以降、抑制された状態が続いていましたが、本年は、こうした大きな流れが変化する転換の年であったように思います。』

まあそういえばそうかも知れないけど負のレガシー自体はとうに清算していて、むしろ新たな過剰が出来てその調整が起きてという形が続いていたようにも思えます。

『一例として、世界貿易の動きをみてみます(図表1)。世界各国の輸入を合計して算出した世界貿易量は、リーマン・ショック以降、世界の経済成長率を下回る伸びにとどまり、「スロー・トレード」と呼ばれる低調な状況が続いていました。貿易の影響を受けやすい製造業の活動も抑制されてきました。もっとも、こうした流れは、昨年後半から今年にかけて反転しています。新興国を中心に在庫調整が大きく進捗したこともあって、このところ、素材、情報関連財、資本財といったモノの動きが活発化しており、世界の貿易量は、再び世界経済の成長率を上回るペースで増加しています。これと歩調を合わせる形で、グローバルな製造業の景況感も、昨年前半に底を打ち、本年は大きく改善しています。地域別の経済成長率をみても、最近は、先進国、新興国ともに緩やかに上昇しており、世界経済はバランスのとれた成長を実現しています。』

という説明になっているので、循環的にピークが来るんじゃないの的な話とは無縁の説明になっておりまして、

『先行きについても、緩やかな成長が続くとみています。国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しをみると、上方修正が続いており、先進国、新興国のいずれも、来年にかけて、堅調な伸びを維持する姿が見込まれています。』

日銀の物価見通しは下方修正が続いていますけどね。

『最近の国際会議では、「世界経済の同時成長(synchronous growth)」という言葉が頻繁に使われるようになってきました。一頃に比べて、各国からの参加者の顔が一様に明るくなっており、世界経済が新たなステージに入ったことを強く実感しています。』

だいたい「世界経済の同時成長」みたいな言葉が出てくると死亡フラグの建築が始まっている、というのが経験的に非常に気になるんですがとかいうと「だから債券野郎は辛気臭くて適わん」とか言われそうなので言わないようにしておきます(言ってるけど)。


・賃金と生産性のお話なのだが話のベースに無理があるような気がするのだがががが

『3.わが国の経済情勢:息の長い景気回復』という小見出しはすっ飛ばして次の『4.人手不足と賃金、物価、生産性:過去の経験と現在への示唆』というのを鑑賞で『過去の経験』って小見出しから。

『過去と現在を比較するに当たり、最初に、理論的な整理をしておきたいと思います。人手不足に伴う賃金上昇により、コスト・アップに直面した企業は、通常、次の2つの選択肢を検討します。ひとつは、収益を確保するため、賃金コストの上昇分を、製品やサービスの販売価格に転嫁することです。もうひとつは、人手不足への対応として、省力化投資や生産・販売体制の見直しにより、同じ人数で、より多くの製品やサービスを生産することです。この場合、賃金コストが上昇しても、販売価格への転嫁を避けつつ、収益も確保できるようになります。人手不足に伴い従業員の時給が2倍になっても、新たな生産設備を導入し、従業員一人が以前の2倍の製品を作り出すことができるようになれば、製品の価格を引き上げることなく、以前と同様の収益率を確保することができます。』

でもって問題になるのは後者の方が成立するにはセイの法則が成り立つような状況じゃないとイカン訳でして、供給増やしても需要が増えないから困った困ったという事で拡大均衡しないんじゃないでしょうか、というのが現在の問題になっていると思うの。

『これをマクロ経済の視点からみると、販売価格の引き上げは物価の上昇に繋がり、企業における生産・販売体制の効率化は、経済全体の生産性向上に繋がります。人手不足による名目賃金の上昇は、物価の上昇に反映される部分と、労働生産性の向上によって吸収され、物価の上昇には繋がらない部分に分解されます。見方を変えれば、名目賃金の上昇から物価の上昇を差し引いた部分が、生産性の向上によってもたらされることになりますが、この部分は実質賃金の上昇に相当し、家計の実質所得の増加に繋がります。所得の増加により家計の購買力が高まれば、消費活動が活発化し、これが企業収益の拡大を通じて、新たな投資を後押しします。このように、賃金の増加が、所得から支出への好循環を作り出し、さらなる景気拡大を促すメカニズムが働くことになります。』

ってしらっと話を済ませているのですが、アタクシ無学だからよくわかんないのですが、生産性向上って言いましても恐らくスケールメリットというのがあって、確かに前段の部分であったように生産設備を新たに投下してアウトプットを引き上げるときっていうのは生産性の向上というのも効果出やすくなると思うのですが、非製造業とかみたいにそもそも設備によるスケールメリットが製造業ほど劇的に出てこない産業が主体だったり、それ以前の問題として供給を上げる形ではない生産性の向上っていうのがそんなに思いっきり効果が出るのかというのが甚だ疑問なのですが、ミーはそもそも経済学とか体系だって勉強していないからこの手の話をされると「お、おぅ・・・・・」とか言いながら頭を捻るだけというのが残念なところです誰か勉強手伝ってくださいお願いします。


ということで過去の景気拡大局面の中で強かった景気との比較をしていまして、

『先ほどお話ししたように、今回を含む4つの景気回復局面では、いずれも労働需給がタイト化しましたが、仔細にみると、その度合いには差があります(図表4)。2000年代半ばの局面では、有効求人倍率がせいぜい1倍程度にとどまり、今述べた前向きのメカニズムを作動させるには不十分でした。こうしたもとで、賃金の上昇圧力は限定的なものとなり、デフレが続くとともに、消費も盛り上がりに欠いた状態が続きました。振り返ってみると、戦後最長の景気回復局面であったにもかかわらず、外需、さらにはその背後にあった米国の信用バブルに依存した、いわば自律性に乏しい景気回復であったように思います。』

今も変わらんじゃんとか思いますがそれはさておき。

『一方で、いざなぎ景気と平成景気においては、有効求人倍率が現在と同じ1.5倍程度に達し、人手不足が顕著となるもとで、賃金が上昇し、経済の前向きな循環メカニズムがしっかりと働きました。そこで、これらの時期に起きていたことを、具体的にみていきたいと思います。』

ほほう。

『まず、いざなぎ景気についてです。この時期、有効求人倍率は、現在とほぼ同水準の1.49倍まで上昇しました。経済史の教科書や当時の文献を改めて読み返してみますと、深刻な人手不足のもとで賃金が上昇するなか、企業においては、先ほど整理したような、販売価格への転嫁と生産体制の効率化という2つの動きが同時に進行しました(図表5)。このうち、販売価格への転嫁の度合いについては、企業や業種によって差がありました。例えば、旅館や理髪店のような小規模なサービス業では、その営業を人手に頼る部分が大きく、賃金の上昇を合理化や効率化で吸収することが難しかったため、そのままサービス価格の引き上げに繋がりました。当時の統計には、理髪代が年平均10%のペースで上昇したことが記録されています。一方、生産体制の効率化という点では、主として製造業、とりわけ深刻な人手不足に直面した多くの中小企業が、積極的な設備投資に取り組みました。電気機械や自動車といった、裾野の広い加工組立産業が拡大したことも、中小製造業の設備投資を促しました。戦後しばらくの間、資本装備率の高い大企業と低い中小企業の間には、「二重構造」といわれる大きな生産性格差が存在していましたが、中小製造業が設備投資を進めたことで、企業規模間の生産性格差は急速に縮小しました。このように、当時は、物価の上昇だけでなく、生産性向上に向けた取り組みがダイナミックに進行しました。この結果、実質賃金がしっかりと上昇し、家計の購買力は大幅に増加しました。「新・三種の神器」と呼ばれた自動車、カラーテレビ、クーラーといった耐久消費財が急速に普及したのは、この時期でした。また、旺盛な消費活動は、より付加価値の高い製品を生み出すための、企業のさらなる投資を後押ししました。文字通り、賃金と物価が上昇するもとで、所得から支出への好循環が実現していました。』

さいですな。

『次に、1986年に始まった平成景気ですが、ここでも同様のメカニズムが働いたことが確認できます(図表6)。すなわち、有効求人倍率が1.5倍近くまで高まるなか、所定内賃金の前年比も4%前後まで上昇しました。そうしたもとで、賃金コスト上昇の一部が、製品やサービスの価格に転嫁されたため、物価の前年比は、3%程度まで高まりました。先ほど述べたように、過度な期待の強気化による影響は差し引く必要がありますが、企業による設備投資は活発化し、労働生産性も上昇しました。製造業において、ロボットを始めとするマイクロエレクトロニクス機器など新しい技術の導入が進んだほか、非製造業でも、オフィスのOA化などによる事務合理化の取り組みが行われました。これらの結果、実質賃金が上昇し、家計の購買力が高まりました。当時の消費ブームと、それが企業の投資行動の積極化に繋がったことを記憶されている方も多いと思います。』

ってな話ですが、まあ平成景気(って言うの?平成って1989年からじゃんと思うのだが)の場合は過度の強気化による過剰投資の積み上がりで支えられたにしましても、いずれのケースでも供給力の向上は需要の拡大に支えられていた部分があったと思うのだが・・・・・・・・・・


・威勢の良い話をするのは景気づけにはなっても・・・・・・・

つーことで次の小見出しが『今回の景気回復局面への示唆』なんですけどね。

『こうした過去の経験を踏まえて、今回の景気回復局面における、賃金・物価の動向と、生産性向上に向けた取り組みを確認したいと思います。』

『まず、賃金についてです。労働需給に感応的なパート雇用者の時給が前年比2%台まで伸びを高めているほか、正規雇用者についても、多くの企業で4年連続のベースアップが実現するなど、賃金の上昇圧力は少しずつではありますが、着実に高まっています(図表7)。もっとも、現実の賃金上昇ペースは、過去の局面と比べ、景気の拡大や労働需給の引き締まりの割に鈍いと言わざるを得ません。その背景には様々な要因がありますが、15年に及んだデフレの経験が、特に賃金の弱さという点で、現在の経済に大きく影響していると思います。わが国の場合、正規雇用者の賃金は、労働需給の変動に対してあまり反応しないと言われています。ベースアップの復活は、こうした状況を改善するうえで大きな意義がありますが、それでもなお、企業の賃金設定スタンスは、全体として慎重なものにとどまっています。労使ともに長期的な雇用・賃金の安定を優先するなか、デフレ経済の下で雇用調整や賃金カットを大きく行わなかった分、景気が拡大し、労働需給が引き締まってきても、賃金上昇に向けた姿勢になかなか切り替わることができない、といった指摘もあります。』

『次に、物価と生産性の動向についてみてみます。今述べたように、過去に比べて鈍いとはいえ、それでも、賃金は緩やかに増加しています。そうしたもとで、これまでのところ、販売価格を引き上げるよりも、自社の労働生産性を高め、賃金コストの上昇を吸収することを優先する企業の方が多いように見受けられます。例えば、最近、非製造業を中心に、幅広い企業が省力化・合理化投資に積極的に取り組んでいます。建設や小売、宿泊・飲食といった業種における本年度のソフトウェア投資計画は、前年に比べ、軒並み大幅な増加となりました。また、具体的な取り組みとしては、ホテルや旅館において、宿泊客対応にAIやロボットを活用している事例、建設現場にドローンを導入して作業を効率化した事例、自動管理された倉庫を新設し、倉庫内の作業員を半減させた運送業者の事例などが聞かれています。』

『こうした生産性向上に向けた取り組みの一方で、賃金コストの上昇を販売価格に転嫁する動きは、これまでのところ、運輸や外食など、労働集約的な業種やパート比率の高い業種の一部にとどまっており、全体として、勢いを欠いた状態が続いています。ここでも、長く続いたデフレの経験が大きく影響しています。値上げに対する消費者の許容度がなかなか高まらず、現在でも、値上げによる顧客離れを警戒する企業が少なくありません。多くの企業が、周囲の様子をうかがいながら、一歩前に踏み出しづらい状況となっているように思います。』

ということで、生産が上がらんのを「長く続いたデフレの経験が大きく影響しています」で片付けてしまっているのですが、そもそも論として国内市場が人口動態的にもそうですし、昭和の終わりと比較してみたって思いっきり便利で物も溢れているという(年寄りですから比較可能^^)状況において需要の伸びが国内に期待できないという状況で設備投資がそう簡単に生産性を盛大に高めるような増え方ってしにくいんじゃないですかねえとか思ってしまうわけで、この講演って景気づけに威勢のいいことを言わないといけないというのは理解できますけれども、説明の中で需要が成長する期待の出るような話が無い(のは仕方ないのですが)というのがなんともアレな感じです。

だって上記の生産性の話だって、作業効率化とかそっちの方で生産性を上げたとしても、需要の方が伸びて来ない中で上がった生産性の代償って労働力の削減につながってくる話であって、最初の説明にあったような生産を拡大しながら生産性を上げていくというようなプラスのプロセスにならんと思うのですよ。

『ここまでの話をまとめますと、今回の景気回復局面においても、人手不足を起点とする賃金上昇圧力の高まりが、企業に対し、販売価格の引き上げや労働生産性の向上を促すというメカニズムは働いています。この点で、今回の局面は、2000年代半ばの回復局面ではなく、いざなぎ景気や平成景気に類似しています。』

と言っているのだがそもそも生産上げてという需要ドリブンでの人手不足と違うのではないかと。

『同時に、これまでのところ、こうした動きは、過去の局面に比べて力強さを欠いています。特に、人手不足が叫ばれる割には、企業の賃金・価格設定スタンスが積極化してくるのに時間がかかっています。』

っていうのは生産活動の高まりが起点じゃないからではないかと思うのですが、

『もっとも、賃金の上昇を促す環境は間違いなく整いつつあります。有効求人倍率は、既にいざなぎ景気や平成景気のピークを上回っているほか、失業率も3%を下回る水準が定着してきており、ほぼ完全雇用の状態にあると考えられます。企業収益は、過去の景気回復局面を大幅に上回り、既往ピークの水準で推移しています(図表8)。先行きについても、きわめて緩和的な金融環境が後押しするなか、しっかりとした景気の拡大が続くと見込まれ、労働需給は一段と引き締まっていくと思われます。こうしたことから、賃金の上昇とともに、物価や労働生産性が上昇し、家計や企業の支出活動が活発化していくメカニズムは、今後、ますます強くなっていくとみています。そうなれば、わが国の経済は、先行き、より持続的な拡大が続くと考えています。』

という結論になっていまして、以下小見出しは『5.日本銀行の金融政策運営』、『6.人手不足を越えて:新たなフェーズへの期待』と続いているのですが、まあ威勢の良い話をしないと行けないというのもわかるのですが、人手不足が需要の大幅な拡大を起点としているのではない以上、賃金がホイホイ上がって前向きの循環が回るというのはちと無理があるシナリオなんだなあというのを整理しているように読んでしまいましたけれどもどうなんでしょうかね。








2018/01/04

お題「新年寝起きでFOMC議事要旨」

こいつら新年早々何やっとるんじゃと思いましたが。
https://www.asahi.com/articles/ASL133FHNL13UHBI005.html
トランプ氏「私も核のボタン持っている」北朝鮮を牽制
ワシントン=杉山正
2018年1月3日11時13分

同じネタだと思われるが出し方次第なんですなあ。
https://jp.reuters.com/article/northkorea-missiles-trump-idJPKBN1ER1CT
2018年1月3日 / 01:00 / 17時間前更新
北朝鮮と韓国が協議の可能性、動向見守る=トランプ氏

何はともあれ謹賀新年ということで今年もよろしくお願い申し上げますが、飛んだデータを人力補完しようと国債買入ペースの計算(というか償還額の計算だが)をしたのだが、額面ベースで1年未満の買入を抜かすと今年って36兆円しか残高増えない計算になるような気がしたのだが木内さんもニッコリというよりは置物師匠やジンバブエや提案芸人は何でそっちを問題にしないのか(別にこっちから見たらしなくて良いけどおまいらの一貫性の問題である)と小一時間。なお執行部腹話術人形大先生の方は腹話術人形に徹している(これはこれで人形としての存在意義はある(高給払う意義は知らん)というものです)のでリフレ連合ではなさそうですので問い詰めません。


〇FOMC議事要旨である

年初の寝起きシリーズだが年初だけに寝起きもアレだわ頭の動きもアレなのは勘弁してつかあさい。

https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20171213.htm(HTML)
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20171213.pdf(PDF)

Minutes of the Federal Open Market Committee
December 12-13, 2017

例によってインスタント手抜き読みで『Committee Policy Action』の前から逆順に斜め読みしてみましたのですが、ご紹介の方はちゃんと順番に。ようは『Participants' Views on Current Conditions and the Economic Outlook』ですな。

・減税法案の影響については設備投資に出ると思うが様子見

6パラ目から参ります。

『Many participants judged that the proposed changes in business taxes, if enacted, would likely provide a modest boost to capital spending, although the magnitude of the effects was uncertain. The resulting increase in the capital stock could contribute to positive supply-side effects, including an expansion of potential output over the next few years. 』

よーわからんけど資本投資増えるすんじゃないの的な。

『However, some business contacts and respondents to business surveys suggested that firms were cautious about expanding capital spending in response to the proposed tax changes or noted that the increase in cash flow that would result from corporate tax cuts was more likely to be used for mergers and acquisitions or for debt reduction and stock buybacks.』

とは言っても慎重な方も多いですからまだ様子見だそうな。


・労働市場とお賃金

7パラ〜8パラになる。

『Labor market conditions continued to strengthen in recent months, with the unemployment rate declining further and payroll gains well above a pace consistent with maintaining a stable unemployment rate over time. Other indicators, such as consumer and business surveys of job availability and job openings, also pointed to a further tightening in labor market conditions.』

強い。

『A couple of participants noted that broad improvements in labor market conditions over the past several years were evident across demographic groups.』

でもそれって単に人口動態のせいじゃねえのという茶々が2名から入る。まあ極東のどこぞの国のように、人口動態で雇用がタイト化して海外経済の恩恵で経済が上がっているのかもしれない、という点検を華麗にスルーして「金融政策の効果(キリッ)」というのに比べると・・・・・・・・・

『In several Districts, reports from business contacts or evidence from surveys pointed to some difficulty in finding qualified workers; in some cases, labor shortages were making it hard to fill customer demand or expand business.』

適正な能力の人員が確保できずに一部ではビジネスの成長制約になっているところもとの指摘。

『A few participants noted that a reduction in personal tax rates could potentially increase labor supply, but the magnitude of such effects was quite uncertain.』

個人減税も雇用に潜在的にプラスという話だがホンマカイナという気はする。

『Against the backdrop of the continued strengthening in labor market conditions, participants discussed recent wage developments. Overall, the pace of wage increases had generally been modest and in line with inflation and productivity growth. In some Districts, reports from business contacts or evidence from surveys pointed to a pickup in wage gains, particularly for unskilled or entry-level workers.』

でもってお賃金はそういう雇用情勢の中で基本は上昇圧力だが・・・・・

『In a couple of regions, businesses facing tight labor market conditions were said to be offering more flexible work arrangements or taking advantage of technology to use employees more efficiently, rather than raising wages.』

賃金上げるよりも省力化投資や労働シフトの工夫で何とかする、と言っている地区連銀からの報告も2地区から。

『A few participants judged that the tightness in labor markets was likely to translate into an acceleration in wages; however, another observed that the absence of broad-based upward wage pressures suggested that there might be scope for further improvement in labor market conditions.』

というわけで賃金上昇圧力が一段と固まると言っている人も複数名いますが、その一方でいやいや全体的に広範な賃金上昇圧力は起きてませんがな一段の雇用タイト化が必要なんじゃネーノ的な指摘もあって、結局雇用には強気でも賃金には強気になれていませんな。


・物価

んな訳で第9パラ。

『PCE price inflation over the 12 months ending in October, at 1.6 percent, continued to run below the Committee's longer-run objective of 2 percent; core PCE price inflation for items other than consumer food and energy prices was only 1.4 percent over the same period.』

コアPCEインフレについて「only 1.4 percent」と言っているのが中々味わいがあって、2%は中長期的に上がればいいじゃないかにんげんだもの、という程の腹の括り方はできていない、というFEDの中心的な今のところの公式スタンスが出ていると思うの。ただまあ(なかなかそうはならないと思うけど)実際問題として2%というのが本当に目指す姿なのか(つまり潜在成長などが変わっていく中で適正な物価水準というのは変わるのではないか、という理屈(なおQQE当初の日銀はそれを全否定していましたが、最近はその観点からツッコミはあまり入らないのと2%についてはカセットテープのようにテンプレ回答で来るので)でござる)については考えている人はいるとみられるが。

『It was noted that recent readings on monthly inflation had edged up, and a couple of participants observed that core inflation on a year-over-year basis appeared to be stabilizing. Many indicated that they expected cyclical pressures associated with a tightening labor market to show through to higher inflation over the medium term. These participants generally judged that much of the softness in core inflation this year reflected transitory factors and that inflation would begin to rise as the influence of these factors waned.』

ここもとインフレが徐々に上がってきてるし、ここから労働市場のタイト化も続くので中期的にはインフレは上がりますし足元の弱さについては一時的一時的と毎度の上がる上がる詐欺な。

『However, one of them noted that secular trends, such as technological innovation or globalization, could be affecting competition and business pricing, and muting inflationary pressures.』

しかしそのうちの一人は物価アガランチ要因に構造要因も含まれると両建てマン登場。

『With core inflation readings having moved down this year and remaining well below 2 percent, some participants observed that there was a possibility that inflation might stay below the objective for longer than they currently expected. Several of them expressed concern that persistently weak inflation may have led to a decline in longer-term inflation expectations; they pointed to low market-based measures of inflation compensation, declines in some survey measures of inflation expectations, or evidence from statistical models suggesting that the underlying trend in inflation had fallen in recent years.』

コアインフレが低空飛行のままで行く可能性があり、今でもすでにその影響がインフレ期待に出ているのではないかとサーベイや市場のインフレ率見ると観測されているんだが大丈夫かよという指摘も。

『A few participants, however, noted that measures of inflation expectations had remained broadly stable this year despite the low readings on inflation and judged that this stability should support the return of inflation to the Committee's 2 percent objective.』

んなこたあないという見解もありますな。まあ物価については「上がるはずだがなんか上がらんですなあ」という見解が多いのは順当オブ順当。


・金融環境の話ではイールドカーブのフラットニングの話が登場

次の第10パラ。

『With regard to financial markets, some participants observed that financial conditions remained accommodative, citing a range of indicators including low interest rates, narrow credit spreads, high equity values, a lower dollar, and some evidence of easier terms for lending to risky borrowers.』

そらそうよ。

『In light of elevated asset valuations and low financial market volatility, a couple of participants expressed concern that the persistence of highly accommodative financial conditions could, over time, pose risks to financial stability.』

2名が金融不均衡リスクへの指摘だがフィッシャーさんいなくなったのでここのトーンは穏やかになった感。

『Participants also noted that term premiums on longer-term nominal Treasury securities remained low. A number of factors were seen as possibly contributing to the low levels of term premiums, including large holdings of longer-term assets by major central banks, persistently low global inflation, and substantial global demand for assets with long durations.』

解きまして長期金利の話が更に続く、第11パラ。

『Meeting participants also discussed the recent narrowing of the gap between the yields on long- and short-maturity nominal Treasury securities, which had resulted in a flatter profile of the term structure of interest rates.』

ほほー。

『Among the factors contributing to the flattening, participants pointed to recent increases in the target range for the federal funds rate, reductions in investors' estimates of the longer-run neutral real interest rate, lower longer-term inflation expectations, and lower term premiums.』

って話だがそんなに口から泡吹いて議論する話でもなくて、単に「インフレ(や経済)が過熱しないと見ている上にそろそろ天井感をイメージしだしている」「でもFEDは金利を上げるのでそら長期はあまり売り込めんよ」という話だと思うのだがまあ以下議論している。

『They generally agreed that the current degree of flatness of the yield curve was not unusual by historical standards.』

そんなに異例なフラット化している訳ではないとは言っていますが以下議論タイム。

『However, several participants thought that it would be important to continue to monitor the slope of the yield curve. Some expressed concern that a possible future inversion of the yield curve, with short-term yields rising above those on longer-term Treasury securities, could portend an economic slowdown, noting that inversions have preceded recessions over the past several decades, or that a protracted yield curve inversion could adversely affect the financial condition of banks and other financial institutions and pose risks to financial stability.』

まあ正直金利上がっていく中でフラットニングするのはそんなに金融安定化の方に問題が高まるのかというのは疑問はある(と言っても金融システム内の資金調達運用構造次第でその辺は影響違うから何とも)。

『A couple of other participants viewed the flattening of the yield curve as an expected consequence of increases in the Committee's target range for the federal funds rate, and judged that a yield curve inversion under such circumstances would not necessarily foreshadow or cause an economic downturn.』

イールドカーブが逆イールドになったらそらそうよという感じですが、市場が先行きの経済悪化を予想するとか実際にそうなる予兆でしょとかいう指摘も。

『It was also noted that contacts in the financial sector generally did not express concern about the recent flattening of the term structure.』

まあ今の所フラット化して懸念って話ではないですよね。


・金融政策に関してのコーナーだが先行きの考え方は結構な意見の割れ方と思う

てなわけでここから金融政策決定に関して。

『In their discussion of monetary policy, participants saw the outlook for economic activity and the labor market as having remained strong or having strengthened since their previous meeting, in part reflecting a modest boost from the expected passage of the tax legislation under consideration. Regarding inflation, participants generally viewed the medium-term outlook as little changed, and a majority commented that they continued to expect inflation to gradually return to the Committee's 2 percent longer-run objective. A few participants again noted that transitory factors had likely held down inflation earlier this year. However, several participants observed that survey-based measures of inflation expectations or market-based measures of inflation compensation remained low, or that other persistent factors may be holding down inflation, which would present challenges for the Committee in promoting a return of inflation to 2 percent over the medium term.』

一パラグラフ分まとめて引用しちゃいましちゃが、利上げは適切というのが大勢意見ですけれども、まあ色々と留保があったり反対があったりというのは後の方でのところでより見やすく示されています。

でもって次。

『Based on their current assessments, almost all participants expressed the view that it would be appropriate for the Committee to raise the target range for the federal funds rate 25 basis points at this meeting.』

つーことで利上げ。

『These participants agreed that, even after an increase in the target range at this meeting, the stance of monetary policy would remain accommodative, supporting strong labor market conditions and a sustained return to 2 percent inflation.』

という一方で2名が反対。

『A couple of participants did not believe it was appropriate to raise the target range for the federal funds rate at this meeting; these participants suggested that the Committee should maintain the target range at 1 to 1-1/4 percent until the actual rate of inflation had moved further toward the Committee's 2 percent longer-run objective or inflation expectations had increased. They judged that leaving the target range at its current level would better support an increase in inflation expectations and thereby increase the likelihood that inflation will rise to 2 percent.』

インフレ期待がイマイチというのを強調していますな。反対したのはエバンスとカシュカリです。

『Regarding the determination of the appropriate timing and size of future adjustments to the target range for the federal funds rate, participants reaffirmed the need to continue to assess realized and expected economic conditions.』

『Most participants reiterated their support for continuing a gradual approach to raising the target range, noting that this approach helped to balance risks to the outlook for economic activity and inflation.』

さらに次のパラグラフに行って先行きの利上げパスですが、冒頭の経済状況を見ながら調整というのはいつもどおりの順当な書きっぷりと致しまして・・・・・・・・

『Participants discussed several risks that, if realized, could necessitate a steeper path of increases in the target range; these risks included the possibility that inflation pressures could build unduly if output expanded well beyond its maximum sustainable level, perhaps owing to fiscal stimulus or accommodative financial market conditions.』

『Participants also discussed risks that could lead to a flatter trajectory for the federal funds rate in the medium term, including a failure of actual or expected inflation to move up to the Committee's 2 percent objective.』

『While participants generally saw the risks to the economic outlook as roughly balanced, they agreed that inflation developments should be monitored closely.』

利上げペースが速まったり遅くなったりするリスクが指摘されていて、結論としてはどっちのリスクもバランスとな。

『A few participants indicated that they were not comfortable with the degree of additional policy tightening through the end of 2018 implied by the median projections for the federal funds rate in the December SEP. They expressed concern that such a path of increases in the policy rate, while gradual, might prove inconsistent with a sustained return of inflation to 2 percent, or that the level of the federal funds rate might already be near its current neutral value.』

『A few other participants mentioned that they saw as appropriate a pace of additional policy tightening through the end of 2018 that was somewhat faster than that implied by the December SEP median forecast. They noted that financial conditions had not materially tightened since the removal of monetary policy accommodation began, that continued low interest rates risked financial instability in the future, or that the labor market was increasingly tight.』

SEPでの2018年末のFFレート見通しについて高過ぎというのと低すぎというのの両方がどっちも複数名いるということですから年4回派もそこそこいる訳ですな。

『A couple of participants noted the need to continue to monitor and evaluate the effects of balance sheet normalization on long-term interest rates and economic performance.』

バランスシートのランオフの影響も見たいですなという見解。

『Due to the persistent shortfall of inflation from the Committee's 2 percent objective, or the risk that monetary policy could again become constrained by the zero lower bound, a few participants suggested that further study of potential alternative frameworks for the conduct of monetary policy such as price-level targeting or nominal GDP targeting could be useful.』

ここの最終パラグラフでまたまたですが、複数の参加者がプライスレベルターゲットや名目GDP目標の検討についてまたまた指摘、というので終わっております。


#てな感じで今年もよろしくです