トップページに戻る
月別インデックスに戻る

(各日付の最初にラベルを「180201」というような形式でつけていますので「URL+#日付(6桁表示)」で該当日の駄文に直リンできます)


2018/02/16

お題「さあ人事案提出ということで雑談/国債市場の流動性ネタ/ECBがビットコインについてコメントページ」

さあ本日11時の議院運営委員会は正座して待機ですよウェーハッハッハ。

〇正副総裁人事案提出なんですかそうですか

昨日の夕方やってきましたヘッドラインはまたまた共同通信からでした。
https://this.kiji.is/336839153323721825?c=39546741839462401
日銀の黒田総裁再任案16日提示
政府、衆参議運委理事会に
2018/2/15 21:55 一般社団法人共同通信社

こちらは記事の内容付きなので時間が夜の9時とかになっていますが、第一報は4時台に出ていた筈。

『衆参両院の議院運営委員会は15日、政府から国会同意人事案の提示を受ける議運委理事会を16日午前に開催すると決めた。複数の与党関係者によると、日銀の総裁と副総裁2人の人事案が含まれる。政府は、今年4月に5年の任期を終える黒田東彦総裁を再任する方針を固めており、副総裁人事が焦点となっている。』(上記URL先より)

ということで、とりあえず議院運営委員会は11時だそうなのでそれをお楽しみに、という所なのですが・・・・・・・・・・・・

NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/

産経新聞
http://www.sankei.com/

という辺りでは特に今日誰が出るみたいなニュースは(アタクシが見た時間帯では)なさそうな感じです。余談になりますが産経新聞が、

http://www.sankei.com/economy/news/180215/ecn1802150031-n1.html
2018.2.15 21:08更新
マイナス金利2年 副作用顕在化で見直し論も 不動産融資増も苦しむ金融機関

ということで産経新聞がマイナス金利の副作用顕在化という記事をこのタイミングで打ち込んでいる辺りに味わいを感じるところではありますが・・・・・・・・・・・・


日経新聞
https://www.nikkei.com/

今朝の時点ではトップに堂々と鎮座しているのがこれ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26983730W8A210C1MM8000/
黒田氏再任、16日にも提示 副総裁に雨宮・若田部氏案
与党内調整難航も
経済 政治 2018/2/16 2:00日本経済新聞 電子版

『政府は16日にも衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副総裁など国会の同意が必要な人事案を示す。黒田東彦総裁の再任のほか、副総裁に日銀の雨宮正佳理事と早大の若田部昌澄教授を充てる案を検討中だ。与党には人事案が国会の手続き前に表面化することへの反発があり、調整が難航する恐れもある。』(上記URL先より)

詳しい記事は朝刊および電子版有料会員向けページで見てちょという所ですが、「与党には人事案が国会の手続き前に表面化することへの反発があり、調整が難航する恐れもある。」ってそういう認識を日経新聞が持っているのだったら別にこんなもの数時間早く報道したから何なのよというレベルの話なのに、それをことさら報道しておいて「人事案が国会の手続き前に表面化することへの反発があり」って放火魔が「火事が起きているようで問題がある」とか言ってるようなレベルで豆腐の角に頭をぶつけて以下自主規制。


・・・・・・・でですね、でてもいない人事の話でああでもないこうでもないという話をするのも何ではありますが、やはりこのトップ人事は相場に何らかの形で影響せざるを得ない(短期的なものとか長期的なものとか)ということですから、というのはまあ言い訳でございまして、まあ他人の人事ネタは野次馬根性な井戸端会議的にネタということで(超不謹慎)愚考雑談。

えーっとですね、日経さんが出している下馬評なんですが、本田さんじゃないのかよというのはやはり最近は黒田さん批判色が強くなっているリフレ一派であることに加え、本田さんは黒田批判の先鋒でもあるのでそういうの入れるのはちと無理がある、という事で妥協して若田部さんというお話なのかねえと思われます。

ただ、若田部さんって別に金融実務強いとも思えませんし、本田さんはあの有様であっても元々財務官僚をやっていたのですから組織的対応という面での対応とかも(やるかどうかは別として)あるていど行政におけるお約束というか行動のコードは弁えているのではないかという期待がちったあ持てないこともないと思うのですが、若田部さんはど〜みても謎の信念(しかも元々金融論とか金融政策とかの専門家でもないし金融実務に至っては全く触ってもいないでしょうから凄まじい勢いで机上の空論を持ち出してくるリスクが高い)で突撃してきそうなお方にしか見えない(個人の主観です)ので、その理論が運よく正鵠を得ていれば良いのですが、置物リフレ理論が華麗に机上の空論であったことを示した後に同じ一派の方が登場して理論を振りかざして突撃とか203高地に銃剣突撃してロシア軍の十字砲火でなぎ倒される姿しか思い浮かばん。

つまり何を申し上げたいかと言いますと、昨日くらいに申し上げたような気がしますが、まあ大人の事情によってリフレ枠副総裁というのは置かないわけにもいかない(本来はそんなの置くなよヴォケと思うが)という現実を踏まえた場合、どうせリフレ理論が理論倒れで実際に現実世界でワークする政策フレームワークに落とし込むには理論が穴だらけで、施工図の書きようがない設計図みたいなものなのですから、そんな設計図を書いて悦に入っている偉い人に関しては「はいはい素晴らしい理論ですね立派な理論ですね」と床の間のガラスケースに入れた博多人形状態になっていただければ無害無益となるのですが、この博多人形が勝手にケースぶちやぶって勇壮に正調黒田節を歌いだしてノイズ振り撒くとかいうことになりますと誠に有害となりますので、博多人形として納まりの良い方になっていただく、というのがアタクシ的にはまだマシなんじゃないかと思う所です。でもって博多人形の素質がありそうなのは本田さん、ってまあダメージ少ないのがどの選択肢かみたいなお話ですが、必死にナチスを追い払ったら労農赤軍がやって来ましたウラーとかいうような感じで、変なのを入れないようにしていただきたいものだ(全員変だけど)と思うのでした。


でまあ置物副総裁の跡目に関してはそういうイメージなのですが、黒田さん雨宮さんという組み合わせに関しても市場の中の人的には唸ってしまう組み合わせでして(いやまあ本命視されていましたから別にこれが出てくるのは順当なのですが)、黒田さんはもとよりそうですけれども、マイナス金利政策やらYCCやらで先生!大変です!!うちの債券市場ちゃんが息をしていないの!!!となるわ、マクロプルーデンス的に金融機関の経営とか円資金での有価証券運用だとかに対する問題ががががとか、その手の話を関心持って深刻に受け止めるとゆー感覚がどうも欠けているように思えます(欠けてなかったらあんな騙し討ちのタイミングでマイナス金利政策とか導入せんわ)。

いやね、今のようにとりあえず物価上昇するまで粘り強く緩和を継続する、っていう一種の問題先送りをしながら事態の好転を待つというようなステージだったら市場機能がどうのこうのとかマクロプルーデンスがどうのこうのって話は問題として顕在化しにくいのですけれども、先送りをしたものの結局どうにもならいまま先送り期間が延びていけば、マイナス金利+YCC政策の副作用が累積して先送りすら許されないことになるかもしれませんし、財政出せ〜的なことになっていく中で国債管理政策との絡みで金融政策による市場機能の喪失がどういう悪影響与えるのよとか、それは財政出せだけではなくて、今の政策続けても埒が開かないという状況になったときに政策の微修正をしようとしたら市場がそれに耐えられるような厚みと深みを持っているのか、とかそういうのって今後の5年間で色々と問題が起きてくると思うのですが、そういう時に市場とかマクロプルーデンスとかに対する経験値が高くて理解が深い人がボードにいた方が良いんじゃないの、とは思ったりもします。


まーいずれにせよ11時には出てくるというのでお楽しみに、というところですが、現状では為替市場とかって日本要因というよりは米国要因で動いている感があって、よほど素っ頓狂な人事案(ジンバブエ大先生が総裁とか出たらどこかの英文ベンダーが二つ名入りで紹介していただきますと為替が良い感じで爆発してくれるのでは、みたいな)が出ない限りはそっちのニュースで動くというのはちょっとという感じはありますな。

寧ろ黒田さん雨宮さんだと「現在の政策枠組みを無理くりでも継続させるし、ややこしいことになってきたら変な仕組みを増築して政策の延命を図る」という感じになると思いますので、政策の見直し期待がすっ飛んでしまうので銀行株があばばばばーとかなった挙句に円高とかいうようなチャーミングな展開になるリスクもあるわなあとか、まあそんなことをつらつらと考えるのでした。


なお、ひとさまの人事を肴に雑感、というのもあまり品が良いものでもないのであまり細々とどういうのが良さそうか的な話は申し上げませんが、とりあえず日経報道の辞令に関しては最悪というようなことでは勿論ございませんが、とは言いましてももう少し検討の余地があるんじゃネーノという印象はございます。


〇財務省でも国債市場の流動性についてペーパーが出てきているのですが・・・・・・・・・・

http://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201802/index.html
「ファイナンス」平成30年2月号 内容紹介
PDF版及びテキスト版を掲載しているほか、表紙画像をクリックすると電子ブックをご覧いただけます。

って中の下の方にこんなのがあります。

シリーズ日本経済を考える 74 市場流動性の測定―日本国債市場を中心に・・・服部 孝洋
http://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201802/201802r.pdf(PDF)
http://www.mof.go.jp/public_relations/finance/201802/201802r.html(HTML)

まずは最初の所を見ますと『1.はじめに』ってのがありまして。

『本稿は我が国債券市場に焦点を当てつつ、アカデミックな観点から市場流動性の解説を行うことを目的としている。おそらく学者や実務家の間で流動性の重要性について疑義を呈する者はいないであろう。もっとも流動性という概念が判然としないほか、流動性にかかる指標が多数あるため、曖昧な概念であると考える者も少なくない。』

うむ。

『本稿の特徴は、特に「プライス・インパクト」(Price impact)という概念を軸に、多くの流動性指標の整理を行っている点である。プライス・インパクトとは「ある取引に伴い資産価格がどれくらい変化するか」を意味する。例えば、ある投資家が日本国債へ投資するケースを考えよう。この定義によれば、流動性の高い市場とは、大きな取引によっても国債の価格がさほど変化しない市場である一方、流動性の低い市場とは、わずかな取引でも国債の価格が大きく変動してしまう市場を意味する。実務家の観点からすれば、プライス・インパクトとは「取引の執行にかかるコスト」に近いイメージになる。』

う、うん。

『後述するとおり、「プライス・インパクト」は理論的な研究と密接な関係があり、しばしば用いられるビッド・アスク・スプレッドや売買回転率なども「プライス・インパクト」の簡易的な指標と理解することができる。その意味で、多くの流動性指標は「プライス・インパクト」という軸で統一的に整理することが可能になる。』

うーん。

『サブプライム問題を発端とした2008年の金融危機以降、流動性に関する学術的な研究の重要性はこれまで以上に増してきている。金融危機は流動性危機と解釈されることも多く、実際に米連邦準備制度理事会(FRB)を中心として市場に流動性を供給する政策がとられてきた。』

『財務省や日本銀行など政策当局にとっても流動性の高い市場を維持する重要性は高い。近年の財政赤字に伴う国債残高増に鑑みると、流動性の高い市場を維持することは急激な金利上昇の抑制に寄与し、調達コストを低下させる。2013年4月以降、日銀が量的・質的金融緩和(Quantitative and Qualitative Easing:QQE)を導入したことに伴い、国際通貨基金(IMF)などから市場流動性の低下への懸念が指摘されており、金融政策とも密接な関係を有する。』

さいですな。

『本稿では、第2節でマサチューセッツ工科大学のJiang Wang教授とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのDimitri Vayanos教授によるサーベイ(Vayanos and Wang, 2012)をベースに流動性の定義を整理する。第3節では債券特有の流動性指標の説明を行い、続く第4節で特に国債市場を中心に我が国債券市場の話題を紹介する。』

ということなのですが、今回は最後の第4節に飛びまして・・・・・・・・・・・・

『4.日本国債市場における流動性の論点』というところですが。

『本節では、これまでの議論を踏まえ、流動性の観点から日本国債市場に特徴的な事象について解説する*17。まず国債市場全般について触れたうえで、最近の話題について取り上げる。』

『4.1 日本国債市場』

『国債を主とした日本の債券市場の特徴は、店頭取引(相対取引)が中心となっている点である。店頭取引とは、株式のように取引所で投資家が取引を行うのではなく、証券会社などの金融機関においてトレーダー(ディーラー)が在庫を持って各々がプライスを出すことでマーケットメイクを行うような取引形態を言う。現物だけでなく、スワップやオプションなどの金融派生商品(デリバティブ)の多くも店頭取引となっている*18。』

『国債市場の流動性を考えるうえで、国債先物市場の存在は非常に重要である。国債先物は取引所取引であり、2017年時点で1日平均3兆円弱の取引量があるなど、最も流動性が高い市場と考えられる。国債先物はその設計上、将来特定の国債と交換されるため、現物国債と密接な関係をもつ。特に、現在取引がなされている長期国債先物は、残存7年以上11年未満の国債と交換できる制度となっており、事実上、先物は残存年数7年の国債(最割安銘柄:Cheapest To Deliver)とリンクしている*19。そのため、国債市場の中でも特に7年ゾーンに売買が集中し、現物との裁定取引を通じてタームストラクチャ全体に影響を与えることが知られている*20。』

国債市場って話だと先物を含むだから確かに7年ゾーンに売買が集中する形になるんだが、投資家とマーケットメーカーの商いという意味では7年物は品薄オフザラン銘柄なんだよな〜。

『発行市場という観点からみた日本国債の特徴は、社債などの引受方式と異なり、オークション(入札)により発行されている点である。日本国債ももともと引受方式によって発行されていたが、徐々にオークションによる発行の割合が増えていき、現在は完全にオークションによって発行されている*21。我が国では、2004年以降、国債の安定的な消化の促進、国債市場の流動性維持・向上等を企図して、国債市場特別参加者制度(いわゆる日本版プライマリーディーラー制度)が導入されており、特定の金融機関に対して、一定の応札・落札義務が課されるとともに、発行当局が開催する定期的な会合への参加、第二非価格競争入札や流動性供給入札への参加など、特別な資格が付与されている。』

という話にワープしまして、以下『4.2 日本国債市場における流動性維持・向上を目的とした制度改革』という小見出しに飛んでしまうのでそこは割愛して次の『4.3 量的・質的金融緩和の影響』を鑑賞。

『国債市場における市場流動性の最近の話題は、日銀が導入したQQEの影響である。2013年4月以降、日銀による大規模な資産購入が実施されているが、日本国債については年間発行額にほぼ相当する程度の額が日銀によって買い入れられている。QQE開始当初から、日銀の国債買入れが店頭市場での売買低下につながった可能性などが指摘されており、直近では、IMFからも日本の国債市場における流動性の低下が指摘されている(IMF,2017)。』

おうそうだな。

『これに対し、日銀は複数の対応策を講じてきた。まず、日銀は定期的に国債市場の流動性に関する指標を公表し、市場参加者に対して市場流動性に関する情報提供を開始した*25。具体的には、長期国債先物市場・現物国債市場・SCレポ市場について、取引高、ビッド・アスク・スプレッド、板の厚み等の指標を提示している。これに加え、流動性を懸念している投資家に配慮し、「債券市場サーベイ」というアンケートも実施している*26。』

別にアンケートやったりサーベイやったりしても流動性は向上しませんが。

『さらに、日銀は市場の流動性を向上させるべく、特定銘柄の国債を金融機関に貸し出す「国債補完供給オペ」を拡充するなど市場流動性に配慮した政策も実施している*27。』

使い勝手悪いし常設ファシリティにするような雰囲気も漂わないんですけど。

『足元では、QQEと市場流動性に関する学術研究も出てきているが、必ずしも市場流動性が低下したとの報告はなされていない。』

お、おぅ・・・・・・・・・・・・

『例えば、Iwatsubo and Taishi(2017)は、買い入れ頻度を増やし1回あたりの買い入れ額を減らすなどの対応が一定程度流動性の改善に寄与しているとの報告をしている。また、Pelizzon et al.(2017)は、日本国債のマイクロレベルのデータを用いて、QQEが現物国債の流動性に与えるインパクトを推定しており、日銀が国債を買い占める効果(scarcity effect)は流動性に対してマイナスに寄与する一方、ある銘柄が日銀の購入ターゲットとなることの効果(spotlight effect)はその銘柄の流動性に対してプラスに寄与するとの結果を得ている。黒崎等(2015)は国債市場について多数の流動性指標を用いて多面的な分析を行っており、板の厚みなどの観点では流動性低下がみられるものの、ビッド・アスク・スプレッドなど伝統的な指標については、2014年10月の量的・質的金融緩和の拡大以降も、目立って流動性は低下していないとの報告を行っている。そのほかにも、Tsuchida et al.(2016)は日本国債先物のイントラデイデータを用いて、金融政策決定会合や経済指標の公表が市場流動性を概ね低下させることを示したほか、衣笠・長野(2017)は国債市場の需給タイト化を背景に、担保となる国債銘柄の賃貸料(SCレポレート)が上昇する現象(いわゆる国債の希少性)について分析を行っている。』

・・・・・・・orz

いやあのですね、そういう指標がどういうのを出していますとか言いましても、現実問題として日本国債市場のアクティビティとか参加者の多様性とか市場の流動性とか色々な環境の変化に応じて市場参加者が売買を行うことによって市場全体がが見る経済物価の先行き見通しが示されるというような機能とか、思いっきり失われているものはたくさんある訳でして、現場労働者の皆様、不肖このアタクシもその末席を汚させていただいておりますが、現場からの見方が明らかに市場の流動性とかだけではなく、今申し上げたような「経済見通しの鏡としての債券市場」とか「多様な参加者による価格形成」とかそういう問題も含めて市場としての存在から遠くなってきている、というのはどこからどう見てもファクトな訳でございまして、そのファクトをどのような市場データで分析して把握するのか、定量的な分析ができないのか、というような観点で研究が進んでほしいのですが、なんかこう定量データをこねくり回して市場の中の人たちが考える現実と違う結論出してドヤ顔されても何のための研究なのかと思ってしまうわけですよ。

まあこちらのペーパーは独自分析の紹介じゃなくて先行研究事例の紹介だから、アタクシが小一時間問い詰めたいとかいうのも貰い事故っぽいところではあるのですが(^^)、たまたま見つけてしまったのでまあネタにしちゃいました。


〇そういえばこれはワロタ(ECBのサイトより)

ECBのトップページの「Explainers」→「Tell me」の最初にこんなのが

http://www.ecb.europa.eu/explainers/tell-me/html/what-is-bitcoin.en.html
What is bitcoin?
13 February 2018

・・・・・・・・(;∀;)イイハナシダナー



2018/02/15

お題「米国2.9%とな/今更ですが先週のBOEネタ」

CPIと米国長期金利上昇のあとの他市場の反応に関する後講釈が無理矢理になっておりまして(ならざるを得ないのだが)落涙を禁じ得ないモーサテである。

〇米国10年2.9%とな

ということで。
https://jp.reuters.com/article/us-cpi-idJPKCN1FY2IV
2018年2月15日 / 02:08 /
米消費者物価、1月予想上回る 利上げ加速観測後押し

『[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した1月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.5%上昇と、市場予想の0.3%上昇を上回った。』(上記URL先より、以下同様)

インフレ目標って前年比でみるのですが、インフレ目標が明示される前からの慣習でそうなっているというのは分かるのですが、他の主要国では普通物価指標を出すのに前年同月比で来るのに米国だけ何故か前月比を最初のヘッドラインで出すのが昔から変わらんというのは何なんでしょうねといつも思うのですが。

『変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.3%上昇と、2017年1月以来、1年ぶりの大幅な伸びとなった。市場予想は0.2%上昇だった。米連邦準備理事会(FRB)が今年、利上げのペースを上げるとの見方を後押しする。』

前年同月比も出ているのにで記事を書かないのは米国の元記事がそうだからなのですが、 この出し方で一見してインフレ目標との距離感が分からんのに雨人は謎です(なお引用しませんが上記記事の後半に前年同月比があってヘッドラインが+2.1%でコアが+1.8%とあります)。というのはともかくとしまして、

『PNCフィナンシャルの首席エコノミスト、ガス・ファウチャー氏は「FRBの仕事は今、景気過熱を防ぐことだ」と述べる。「最近導入された減税政策と議会での予算協議の合意で複雑になっている」と付け加えた。』

てな話になってきまして、昨日ネタにしたメスター講演でもそうですが、メスターさんの講演での金融政策の部分はあまり威勢の良いことを言って市場を混乱させないようにという気遣いらしきものが見えましたが、それにしても財政の部分に関しては普通に成長押上げ要因なうえに一段の上振れの可能性についても言及するとかカジュアルに威勢の良い見通しを述べていましたが、まあそんな感じなのでしょうかねえ。

つーことで
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N1Q45YE?il=0
2018年2月15日 / 05:50
UPDATE 1-米金融・債券市場=利回り上昇、堅調なCPI統計受け

30年債 3.1736%  前営業日終値 3.1280%
10年債 2.9113% 前営業日終値 2.8400%
5年債 2.6421% 前営業日終値 2.5490%
2年債 2.1677% 前営業日終値 2.1060%

『米金融・債券市場では、朝方発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が堅調だったことで短期債から長期債に至るまで利回りが上昇し、なかでも10年債利回りは一時4年ぶりの高水準を付けた。1月のCPI(季節調整済み)は前月比0.5%上昇と、上昇率は市場予想の0.3%を上回ったほか、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.3%上昇と、2017年1月以来1年ぶりの大幅な伸びとなった。』

『同じく朝方発表された1月の小売統計は軟調だったものの、CPI統計を受け、連邦準備理事会(FRB)が3月の会合で利上げを決定するとの観測が一段と高まった。CMEフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物は3月利上げの確率は80%以上、6月利上げの確率は約60%であることを示す水準にある。』(ここまで上記URL先より)

てな訳で10年2.9%キタコレというところで、3月SEPでロンガーランのFFレートが上がったらアレですなあとか言う前にその辺まで織り込むんじゃないか(実際にそこまで意識して金利上がっているのではないと思うが)という勢いになっていてナンジャソラという所ではあるのですが、さっき引用したコメントとかついこの前までは米国はそうは言っても物価が加速しないし中立金利は下がっているから長期金利は上がらんぜよとか言ってたのとまるで話が豹変しているというこの状況という感じではありますな。

なお上記記事にもありますように、
https://jp.reuters.com/article/us-retail-idJPKCN1FY2JR
2018年2月15日 / 02:13
米1月小売売上高が予想外の落ち込み、11カ月ぶり大幅減

『[ワシントン 14日 ロイター] - 米商務省が14日発表した1月の小売売上高は前月比0.3%減と、2017年2月以来、11カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。市場予想は0.2%増だった。』(上記URL先より)

って景気の腰が強いのか微妙な感じもするのですけれども、まあこれは今から税制改革(という名のただの財政緩和)によって強くなるからヘーキヘーキってことなんでしょうけれどもホンマカイナという気もせんでもない。

まーいずれにせよ年初の見込みよりも利上げ見通しが上方修正ということになっていまして、景気見通しも市場の方がFEDの強い見通しに引っ張られる感じになってきましたのでその辺の修正という局面になっているんでしょうなと思いますが、それにしてはドル円はとゆーところで、相関の方はこれまでの相関とは違うってのがますます顕著(まあ先般のNY株式大下げVIX騒動の前から相関おかしくなっていましたけど)というところなので、色々と難しいなあと思うのでした、という市場雑感なのでした。


〇出遅れましたが英国MPC関連を鑑賞するの巻

https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy-summary-and-minutes/2018/february-2018
Published on 08 February 2018
Current Bank Rate
0.50%
Next due: 22 March

https://www.bankofengland.co.uk/-/media/boe/files/monetary-policy-summary-and-minutes/2018/february-2018.pdf
Monetary Policy Summary and minutes of the Monetary Policy Committee meeting ending on 7 February 2018
Publication date: 8 February 2018

HTMLの方にあるエグゼクティブサマリーみたいなのはPDFの方でも冒頭にありますが、とりあえずはHTMLの方にあるサマリーの方を引用しますね。

『The Bank of England’s Monetary Policy Committee (MPC) sets monetary policy to meet the 2% inflation target, and in a way that helps to sustain growth and employment. At its meeting ending on 7 February 2018, the MPC voted unanimously to maintain Bank Rate at 0.5%. The Committee voted unanimously to maintain the stock of sterling non-financial investment-grade corporate bond purchases, financed by the issuance of central bank reserves, at ポンド10 billion. The Committee also voted unanimously to maintain the stock of UK government bond purchases, financed by the issuance of central bank reserves, at ポンド435 billion.』

最初にあるのは政策自体は現状維持という話で以下本論が始まる。


・経済見通しがやたら強い

『The MPC’s latest projections for output and inflation are set out in detail in the accompanying February Inflation Report.』

2月はインフレーションレポートの月なのですがそちらはちとパスということで(見てる暇が・・・・・)。

『The global economy is growing at its fastest pace in seven years.』

海外経済の話がのっけからやたら強い表現。

『The expansion is becoming increasingly broad-based and investment driven.』

世界経済の拡大が徐々に広がりを見せており、しかも投資がけん引するようになっている、だそうですわよ奥様凄いですわね。

『Notwithstanding recent volatility in financial markets, global financial conditions remain supportive.』

先般来のFRB高官の中の主流派とみられる方々のコメントもそうなのですが(ハトに振れている人は別)、MPCやってたの先週の木曜とか中々お洒落な相場になっていた時な訳ですが、まあ確かに先々のことわからんからいきなり警戒する必要もないのかもしれませんが、それにしても米国も英国も中央銀行の当局者の方々はこのグローバルな株下げは警戒してみましょうとは成っていない、というのが興味深いところですが、緩和政策正常化モードにいったん入ってしまいますと(BOEは昨年11月のMPCで政策金利の引き上げ済な)、それまでだとちょっと市場が暴れると腰砕けモードになっていたのに、今度は一転してこまけぇこたぁいいんだよ!状態になってしまうというのが味わいがあります。

『UK net trade is benefiting from robust global demand and the past depreciation of sterling. Along with high rates of profitability, the low cost of capital and limited spare capacity, strong global activity is supporting business investment, although it remains restrained by Brexit-related uncertainties.』

ブリクジットの影響に関する不確実性はあるものの、企業部門に対する見方は強くて、以前からそういう認識ですけれども経済のスラック(なのですがBOEではspare capacityを使いたがる)も極めて限定的な状態になっていると。

『Household consumption growth is expected to remain relatively subdued, reflecting weak real income growth.』

そら英国物価3%台で推移してますもんね。

『GDP growth is expected to average around 1-3/4% over the forecast, a slightly faster pace than was projected in November despite the updated projections being conditioned on the higher market-implied path for interest rates and stronger exchange rate prevailing in financial markets at the time of the forecast.』

市場の利上げ見通しがより強くなったり、市場見通しよりもポンドが強くなっているけど成長見通しは11月の時の見通しよりも若干強くなったそうでまあ強い説明になっておりますわ。


・物価に関して

まあ物価に関してはもともとこの国はターゲットを上振れて推移するというECBやFRBが泣いて喜びそうな状況(なおそれがハッピーなのかどうかは別)ですが。

『CPI inflation fell from 3.1% in November to 3.0% in December. Inflation is expected to remain around 3% in the short term, reflecting recent higher oil prices.』

3%ですか。

『More generally, sustained above-target inflation remains almost entirely due to the effects of higher import prices following sterling’s past depreciation. These external forces slowly dissipate over the forecast, while domestic inflationary pressures are expected to rise.』

物価が高いのはポンド安による輸入価格上昇がラグをもって影響しているためで、こちらは徐々に解消に向かっていき、今度は国内要因による内生的な物価上昇圧力が掛かってくるでしょうとな。

『The firming of shorter-term measures of wage growth in recent quarters, and a range of survey indicators that suggests pay growth will rise further in response to the tightening labour market, give increasing confidence that growth in wages and unit labour costs will pick up to target-consistent rates.』

ここもと賃金もあがってきており、労働市場のタイト化も進んでいるので物価上昇圧力になるそうな。

『On balance, CPI inflation is projected to fall back gradually over the forecast but remain above the 2% target in the second and third years of the MPC’s central projection.』

つーことで2%の目標に向けて徐々に落ち着くと見込むものの、向こう3年間は2%を上回って推移するでしょうとの見通し。


・今後の見通しと金融政策のお話

『As in previous Reports, the MPC’s projections are conditioned on the average of a range of possible outcomes for the United Kingdom’s eventual trading relationship with the European Union. The projections also assume that, in the interim, households and companies base their decisions on the expectation of a smooth adjustment to that new trading relationship. Developments regarding the United Kingdom’s withdrawal from the European Union - and in particular the reaction of households, businesses and asset prices to them - remain the most significant influence on, and source of uncertainty about, the economic outlook.』

先行き見通しに影響を与える要因はこの辺ですというお話ですな。

『In such exceptional circumstances, the MPC’s remit specifies that the Committee must balance any trade-off between the speed at which it intends to return inflation sustainably to the target and the support that monetary policy provides to jobs and activity.』

色々な要因を見ながら政策調整していきますという一般的な言い方。

『Over the past year, a steady absorption of slack has reduced the degree to which it was appropriate for the MPC to accommodate an extended period of inflation above the target. Consequently, at its November 2017 meeting, the Committee tightened modestly the stance of monetary policy in order to return inflation sustainably to the target.』

経済のスラック(こっちはスラックですが、さっきのは余剰生産力みたいな言い方でして、使い分けをしている感がある)が解消してきたので、ターゲットを上回り続けている物価に対応した金融政策をすることが可能、という認識のもとに昨年11月に利上げしましたよ。

『Since November, the prospect of a greater degree of excess demand over the forecast period and the expectation that inflation would remain above the target have further diminished the trade-off that the MPC is required to balance.』

『It is therefore appropriate to set monetary policy so that inflation returns sustainably to its target at a more conventional horizon. The Committee judges that, were the economy to evolve broadly in line with the February Inflation Report projections, monetary policy would need to be tightened somewhat earlier and by a somewhat greater extent over the forecast period than anticipated at the time of the November Report, in order to return inflation sustainably to the target.』

でもって11月利上げしたけれども経済やスラックの状況はその時の見通しよりも改善して推移しているので、金融政策に関してはそれに対応して、11月の時の見通しよりもより早め&強めにタイト化していかないといけませんなあ、と次利上げするぞ状態の表現でそら市場は反応するわと。

『In light of these considerations, all members thought that the current policy stance remained appropriate to balance the demands of the MPC’s remit. Any future increases in Bank Rate are expected to be at a gradual pace and to a limited extent. The Committee will monitor closely the incoming evidence on the evolving economic outlook, and stands ready to respond to developments as they unfold to ensure a sustainable return of inflation to the 2% target.』

ただ最後にこのように利上げペースはそうはいってもグラデュアルですし、経済物価情勢を見ながら判断していきますよというのを入れて中和しています。

・・・・・てなわけでミニッツの方まで行きませんでしたが(一応読んだのだが)、こちらの方でもきっちりと金融政策の話が長々と記載されています。まあネタが無かったら虫干しネタ状態で恐縮ですが明日にでも続きをするかもしれません。

あとおまけですが、HTMLの最後の所にエクセルで投票の過去の推移というのがあってこれは見やすくて面白いです。




2018/02/14

お題「VIXニュースネタメモメモ/メスター総裁年3回利上げただし今年と来年なという見通しで穏当に説明」

しかしまあ何ですな、
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180213/k10011327451000.html
東京外為市場 約5か月ぶりに107円台に
2月13日 18時11分株価・為替

『連休明けの13日の東京外国為替市場は、東京株式市場で株価が下落したことから、比較的、安全な資産とされる円を買ってドルを売る動きが広がって、円相場はおよそ5か月ぶりに1ドル=107円台まで値上がりしました。』(上記URL先より)

ってまあいつもの講釈なのですけれども、しかしまあ「東京の株価が下落」したのに何で「円が安全」という説明になるのかというのは、普通の感性だと????となるように思えるので、為替市場でもうちょっと説明の方法を考えてほしいものです。


〇VIX続報キタコレなので俺様用の備忘メモメモ

これは味わい深い。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL13HQ1_14022018000000/
VIX先物の清算値に価格操作の疑い 当局が調査と米報道
2018/2/14 5:46

https://jp.reuters.com/article/usa-stocks-volatility-manipulation-idJPKCN1FX1X5
2018年2月14日 / 00:31 /
VIX指数に市場操作があったとの告発、米当局に提出

『[12日 ロイター] - シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)の問題を利用して市場操作が行われたと告発する書簡が米金融当局に提出された。』(上記ロイターニュースのURL先より、以下同様)

『この匿名の人物は、高度なアルゴリズムを持つトレーディング・ファームは、実際に取引を行ったり資本を活用することなくS&Pのオプションにクオートを提示するだけでVIXを操作することが可能だと指摘している。』

『書簡は「VIXに連動したETPの清算は、こうした商品の組成上の問題だけが原因ではなく、むしろ、VIX指数の操作が主な要因だ」と指摘している。』

ということですが、この前ちょっとネタにしましたが中身を深堀するのをスルーしたCBOEのページを確認しましょう。

http://www.cboe.com/micro/vix/vixwhite.pdf
White Paper

こちらの3ページに『The VIX Calculation: Step-by-Step』というのがありましてですな、

『Stock indexes, such as the S&P 500, are calculated using the prices of their component stocks. Each index employs rules that govern the selection of component securities and a formula to calculate index values.』

ここはSP500とかの株価インデックスはどう計算するかという話。

『The VIX Index is a volatility index comprised of options rather than stocks, with the price of each option reflecting the market’s expectation of future volatility.』

ということなのですが、まあそもそも論としてオプションのプライシングは確かに「reflecting the market’s expectation of future volatility」ということではあるかも知れませんが、オプションといえども一つのコモディティではありますので、市場の純粋期待だけで動くわけではなく、時にコモディティとしてお家の事情で何でもいいから買うとか売るとかしないといけないケースが発生するわけですな。

でもってオプションのプライスから出てくるインプライドボラティリティをつかう訳ですし、もともと原資産よりも流動性が低くて板が薄かったりするから、お家の事情系の動きで上下どっちでもスパイクするとインプライドボラが爆発しますし、プライスじゃなくてボラを参照しに行っているのですから「お家の事情で値段はともかく買わないといけない」という時のスパイクの方が凶悪な結果になる(プライス上がった時のボラの上げがレバレッジ効いた状態になるから)でしょうな。

『Like conventional indexes, the VIX calculation employs rules for selecting component options and a formula to calculate index values. The generalized formula used in the VIX calculation is:』

ということでアタクシのPCスキルでは貼り付けができない計算式が掲載されていますが、そこは上記URL先の方を読んでいただくとして、計算式の意味的には上場されているオプションの中でOTMになっているもの全てのオプションについて残存期間とストライクプライスから現値までの距離に応じて按分かけつつ標準化して計算して、VIXの種類によって短期だったら1週間(でしたっけ)とかそういう感じで標準ボラを指数化するという計算のように読めます(頭が悪いから正確な説明はできない)が、どうも式の中にある、

『Q(Ki) The midpoint of the bid-ask spread for each option with strike Ki.』

って辺りが悪さの余地があるところで、多分これ板が薄くてオファービットが飛んでいる板の薄い限月のオプションを使って違う気配を出してしまえば認定上のボラを引き上げることができるとかそういうことを言っているんでしょうなという気がする。

・・・・・・・のではありますが、そういえば昔々株価指数先物オプションとかを担当していた時というのがありまして、もう大昔過ぎて20世紀の話ではあるのですが、当時の日経225先物オプション市場ってシカゴ方面(と言われていましたが)の先物や先物オプション専門の投資家というかファンドというか業者というかな人がいて、上場オプション各限月(ただしとんでもないアウトで0円売り特別気配みたいなのは別だと思うけど)にボラ的に適正と思われる水準の若干上と若干下に板を置いて他人のミスプライスを逃さないようにしているハンターというか何というかな方が居ましたなあとか思うのですが、最近はこれだけ上場商品がうじゃうじゃしていて、しかもアルゴだのが発達する中では板を置いておく方がリスクあるからもうそういうの無いんでしょうかねえ。不勉強なのでよくわかりませんがどうなってるんでしょ。


〇メスター総裁講演、ってよく出てきますなこの人

https://www.clevelandfed.org/en/newsroom-and-events/speeches/sp-20180213-views-on-the-economy-and-monetary-policy.aspx
https://www.clevelandfed.org/~/media/content/newsroom%20and%20events/speeches/sp%2020180213%20pdf.pdf?la=en
Views on the Economy and Monetary Policy
02.13.18 Loretta J. Mester
Government Affairs Breakfast Series, Dayton Area Chamber of Commerce, Dayton, OH

よー出てくる人だなとは思いますが、メスターさん今年は投票権もっていますので、この方のベシャリーヌがFOMCの中でどのあたりの位置なのかというのを確認しながら読んでいくことになるかなあとは思うのです。

・最近の市場情勢について

最初の所が『The Economy』なのですがいきなり金融市場の話をおっぱじめる辺りがこの人キャッチーな話好きですなというところで。

『Let me start with an issue that is on everybody’s mind: what’s going on in financial markets?』

キタコレ。

『The past week or so has been a roller coaster ride of ups and downs in the stock market, with a sudden increase in volatility. Longer-term bond rates have also moved up. It’s helpful to put this into perspective.』

そのパーステプティブとは?

『Equity markets had generally been on a sizable upswing over the past year, with the S&P 500 index up 19 percent in 2017, amidst extremely low volatility. While some commentators thought that the low level of interest rates and high earnings prospects supported high stock market valuations, others thought that equity prices had begun to outpace earnings, that bond yields were too low given the economic outlook, and that a correction was waiting to happen, it was just a matter of time.』

という後付け講釈がありますが・・・・・・・・

『Of course, it is investors, not commentators, who determine prices and yields.』

中々かっこいい言い方しますな。

『Even with the recent movements, as of Friday, the S&P 500 index is still significantly higher than it was a year ago. Bond yields are at levels seen at the start of 2014.』

ほうほうそれでそれで?

『Whenever there are such big swings in the market, we need to assess their implications.』

今回の値動きの示唆するところは?

『In the near term, we look at whether the market swing is accompanied by disorderly trading, a lack of liquidity, or contagion to other markets. We have not seen this: trading has been relatively orderly, markets have remained generally liquid, and there hasn’t been a pullback in credit. We also assess whether there are spillovers to the broader economy that could affect the medium-run economic outlook.』

別に市場の流動性が無くなったとか無秩序な売買があったとか、市場の混乱が大感染したとかそういうことではないし、実体経済へのスピルオーバーも無いそうな。

『While a deeper and more persistent drop in equity markets could dash confidence and lead to a pullback in risk-taking and spending, the movements we have seen are far away from this scenario. I’ll continue to monitor financial market developments closely, but for now, I expect the economy will work through this episode of market turbulence and I have not changed my outlook. In my view, the underlying fundamentals supporting the economy are very sound.』

今回の市場の動きは市場に問題のあるような事でもなく、実体経済への影響もなく、現状の強い経済に対する悪影響とかそんなのありませんよ大丈夫大丈夫、だそうですので華麗にスルー体制になっています。まあ他のFRB幹部からもそういうの出ていますからメスターさんが新しいコメントしている訳ではありませんが。


・財政の影響

財政の影響という『Fiscal Policy』の小見出しの前が経済の話で物価の部分になるのですが、その最後(ここの直前)に、『 I’ll also need to continue to evaluate the effects of the recent changes in tax policy. So let me discuss fiscal policy before I turn to monetary policy.』と締めていますのでまあ見通しのポイントに挙げているという感じでしょうな。

『I expect that the tax changes will increase spending and raise economic growth over the next couple of years. At this point, it is difficult to be precise about the magnitude of the effect of the fiscal stimulus from the tax changes; as I mentioned, I’m estimating an additional 1/4 to 1/2 percentage point of annual growth this year and next year, but there is some upside risk that the effects could be larger.』

財政政策の影響は向こう2年間成長を押し上げ、規模はまだ正確には分からんけど概ね0.25〜0.50%ほどのGDP押し上げ効果があるし、もしかしたらもっと上振れするかもしれない。

『The impact on individual households will depend on the level and sources of their income, but in the aggregate, I expect lower personal tax rates and higher standard deductions to spur some additional household spending. On the corporate side, lower tax rates and full expensing for investment in equipment and intangibles should spur additional business spending to meet higher near-term demand, but how much remains to be seen. Except for firms in the tax consulting business, the majority of our business contacts have told us that while they welcome lower tax rates, they aren’t planning to make significant changes to their capital or hiring plans as a result of the change in taxes. Instead, those firms planning to increase spending and hiring say those increases are driven by brighter sales prospects and stronger demand.』

家計にも企業にもプラス効果で、家計は消費を上げるのですが、企業はこれで投資を増やすのかというとそれよりも消費が上がってくる方に期待していて、減税即設備投資というわけではないが、消費上がって来るなら人員雇ったり投資しますかみたいな考えのようで。

『At the same time, some businesses attributed the firm-wide bonuses they paid to workers at the end of the year to the tax cuts, and others have taken the occasion to implement wage increases they had contemplated for some time. Firms might also be expected to spend some of their tax savings on increased dividends and share buybacks. I expect to have a better read on how households and firms are actually responding to the tax changes over the next several months.』

その他には減税したから従業員に還元ボーナスヒャッハー(マジか)とか、賃金上げるとか、増配や自社株買いなどもあってこれらの効果が向こう数カ月の間に顕在化する、という威勢の良い見通しになっています。

『A stronger outlook for business spending and hiring is a welcome development because investment and labor force growth are key determinants of productivity growth and productivity growth is a key determinant of an economy’s longer-run output growth and of living standards.』

そんな訳で雇用も増えて米国経済ウハウハですよという見通しのようでして、

『The U.S. economy has been struggling with very low productivity growth during this expansion, on the order of only 1 percent.3 This is less than half the pace over the prior two expansions, and partially explains why wage growth has been relatively sluggish despite the tightness in labor markets. In addition, as a result of lower population growth and labor force participation, the growth of the U.S. labor force has slowed considerably, from 2.5 percent per year, on average, in the 1970s, to around 0.5 percent per year over 2010-2016. It is expected to remain near that level over the next decade.4』

『I expect some increase in productivity growth as the expansion continues. It is possible that the tax changes could spur higher labor force participation and investment in physical and human capital, thereby having a positive effect on the economy’s productive capacity, its productivity growth, and its trend growth rate. But these effects from the tax changes are even more difficult to estimate than the effects on near-term spending, and they would play out over a longer period of time. So I have not incorporated them into my own projection for longer-run growth, which I put at 2 percent.』

この雇用改善によって今中々上がらなくて困っている労働生産性が伸びてくることを期待する、という評価。

『Another aspect of fiscal policy that needs to be considered is its effect on the longer-run budget deficit. Before the tax package and recently passed federal budget deal, projected longer-run fiscal imbalances were unlikely to be sustainable.5 Were the trend growth rate not to pick up, lower tax revenues and higher federal spending would add to the deficit relative to GDP, making it even more likely that the government would eventually need to respond with some combination of increased borrowing, reduced or restructured benefits, and increased taxes, thereby reducing any long-run positive effects of the recent changes in fiscal policy. We will need to continue to evaluate the responses to tax changes not only as the year progresses but into the future.』

財政悪化に関する話をしておりますが、別に楽観も悲観もしてなくて「We will need to continue to evaluate the responses to tax changes not only as the year progresses but into the future.」で締めています。


・利上げは穏当に年3回だがあと2年はやるとな

最後が『Monetary Policy』ですが、

『This brings me to monetary policy. At its January meeting, the FOMC maintained the target range for the fed funds rate at 1-1/4 to 1-1/2 percent. This range was set in December, which saw the fifth increase in rates since December 2015, when the FOMC began removing some of the extraordinary monetary policy accommodation that was necessary in the wake of the financial crisis and Great Recession.』

『In January, the FOMC also continued to implement its plan to normalize its balance sheet in terms of the size and composition of assets.6 To address the Great Recession and put downward pressure on longer-term interest rates once the fed funds rate had hit effectively zero, the Fed undertook several programs to purchase longer-term assets, including longer-maturity Treasuries and agency mortgage-backed securities (MBS). As a result of the purchases, the Fed’s balance sheet grew, from nearly $900 billion in assets in 2007, or 6 percent of nominal GDP, to about $4.5 trillion today, or 23 percent of nominal GDP. The composition changed from mainly short-term Treasuries to longer-maturity Treasuries and agency MBS. The normalization plan, which began last October and will take several years to complete, involves letting maturing Treasuries and principal payments of agency MBS and agency debt to gradually roll off the balance sheet up to a monthly cap, with the caps rising over time.』

『The gradual, predictable decline in assets allows balance-sheet normalization to run in the background and monetary policy to focus on setting the appropriate level of the fed funds rate, our conventional monetary policy tool. The ultimate size of the balance sheet will depend on how the FOMC decides to implement monetary policy in the future, a decision that has not yet been made.7』

この辺はただの今までの説明とこの前出したバランスシート縮小プラン最新版の説明。

『I supported implementing the balance-sheet normalization plan and the December and January decisions on interest rates. If the economy evolves as I anticipate, I believe further increases in interest rates will be appropriate this year and next year, at a pace similar to last year’s.』

今年と来年に年3回上げるのが妥当だそうな。

『I believe this gradual upward path of interest rates will help balance the risks and prolong the expansion so that our longer-run goals of price stability and maximum employment are met and maintained. This policy path gives inflation time to move back to goal while, at the same time, avoiding a build-up of risks to macroeconomic stability that could arise if the economy is allowed to overheat, with the Fed then having to raise rates sharply in response. It helps avoid a build-up of risks to financial stability should overly low interest rates encourage investors to take on excessively risky investments in a search for yield. And it puts monetary policy in a better position to address whatever risks, whether to the upside or to the downside, are ultimately realized.』

「avoiding a build-up of risks to macroeconomic stability」と言っている辺りがややきな臭いのですけれども・・・・・・

『Of course, this is my current view of monetary policy. We will need to calibrate our policy decisions to how the economy actually evolves and the implications of incoming information for the medium-run outlook and risks around the outlook. If the upside risks to growth come to pass, we may need to steepen the path a bit; if inflation surprises on the downside, we may need to go a bit slower. But this is normal monetary-policy-setting behavior ? we will calibrate our policy based on the outlook and the realized and expected progress on our dual-mandate monetary policy goals.』

最後に「あくまでも今後の状況次第」を入れて中和して穏当なものに仕上げています。そらまあ市場がこんな状態で敢えて変なもんをぶち込んでこないだろうとは思いますが、地区連銀総裁の中には空気読まないで特攻してくるのもいますので。

#ということでインスタント読みで勘弁でした









2018/02/13

お題「黒田総裁再任報道/鈴木審議委員金懇会見デビュー戦」

これ最終回のオチはどうするつもりなんでしょう・・・・・・・・・
https://www6.nhk.or.jp/drama/pastprog/detail.html?i=bobsleigh
特集ドラマ「下町ボブスレー」
初回放送 2014年3月1日から放送[全3回]
毎週土曜 午後9時  BSプレミアム

〇黒田総裁再任報道キタコレ

3連休前の金曜の夜に出すなよ。
https://this.kiji.is/334702326092694625?c=39546741839462401
政府、黒田日銀総裁再任へ
現行の大規模緩和を継続
2018/2/9 23:57 2/10 00:27updated

『政府が、今年4月に5年の任期を終える黒田東彦日銀総裁(73)を再任する方針を固めたことが9日、分かった。総裁人事は国会の同意が必要で、総裁と副総裁2人の人事案は月内に国会に提示する。安倍晋三首相は、大規模な金融緩和策を導入し景気を下支えしてきた政策運営の手腕を高く評価。デフレ脱却を確実にするため、黒田氏を続投させて国内外にアベノミクスの推進をアピールする。当面、現行の緩和路線が継続される見通しとなった。』(上記URL先より)

ふーん2年程度を念頭にできるだけ早期に達成するというのを5年経っても達成できない人が再任ですかそうですかという所ですが、共同通信が金曜の夜にこれを出したので土曜の朝刊では後追いが出たわけですが、

読売新聞から。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180210-OYT1T50030.html
日銀総裁、黒田東彦氏再任で最終調整
2018年02月10日 06時00分

『安倍首相は、4月8日に任期切れとなる日本銀行の黒田東彦はるひこ総裁(73)を再任する方向で最終調整に入った。黒田氏の大規模な金融緩和策は、首相の経済政策「アベノミクス」の支柱だ。内閣の最大の目標でもあるデフレ脱却に向け、引き続き黒田氏の手腕が必要と判断した。複数の政府関係者が明らかにした。』(上記URL先より)

ということで、「最終調整」になっていますけど。そもそも黒田さんがすんなり再任だったらもっと早くに出ているでしょうし、最終調整っていうのがこの時点で出るちゅうことはまあその通りに最終調整なんでしょうな。

まあ何ですな、直近でNY株の煽りを食らって株式市場が落ち着かんということで、市場を落ち着かせるためにもここで出してしまえとか、調整が中々落着しないので既成事実化して押し切ってしまえとか、まあ色々な妄想は尽きないのですが、出てくるタイミング的にちょっと妙な感じ(出るならもっと前かギリギリかでは無かろうか)はするのですよね。

でもって読売がこのように確定じゃない書き方をしているのですからまあそういうことなんでしょうなあとは思うのですが、

ロイター
https://jp.reuters.com/article/boj-kuroda-idJPKBN1FU01P
2018年2月10日 / 10:14
黒田日銀総裁、政府は続投の方針 月内国会提示へ=関係筋

『政府は、3月19日に任期を迎える岩田規久男(75)、中曽宏(64)の両副総裁の後任人事も合わせて調整しており、2月中にも正副総裁セットで同意人事案を国会に提示する予定。副総裁には岩田氏と同様に、大規模な金融緩和によってインフレ期待を高め、緩やかな物価上昇の実現を目指す「リフレ派」と、中曽氏に続く日銀出身者を中心に人選が進められているもようだ。』(上記URL先)

ということですが、毎度アピールに余念のない本田スイス大使がリフレ枠(置物枠)として副総裁ってえ話なのかも知れませんが、最近リフレ一派の皆さん、特に本田さんは黒田批判の先鋒みたいな感じになっていまして、そんな状況なのに黒田さんが本田さんを副総裁に入れるのオッケーするんかいなとは非常に疑問符の付くところではありまして、日銀総裁人事って正副総裁3点セットな訳でして、そのセットとして黒田さんと本田さんを並べるというのは如何にも座りが悪いのですけれどもどうなんでしょうかね、とは思う。

でですな、まあリフレ枠とか確か置物一派の皆さんは「何とか枠みたいなのはケシカラン」とか仰せだったのでリフレ枠とか言われるのも宜しくないのかもしれませんが(棒読み)、まーそうは言いましてもリフレ枠置物枠ということで、床の間のケースに置いてある博多人形みたいな状態になってくれるという意味ではまだ本田さんの方がマシな気がする(まあ何がマシかと言いましてもアレなのですが現実問題として博多人形を置いておかないと政治的な弾除けにならないので仕方ない)訳でして、例えばですよ、例えば本田さんは黒田総裁の事を口を極めて罵っているのでちょっと・・・・ということになって挙句にジンバブエ先生が副総裁とかにでもなってしまったらどうすんのよ。という戦慄の妄想を金曜の夜はついうっかりしてしまいまして、おかげで寝つきは悪いは寝起きは悪いわで俺様の連休初日を返せという風情でありましたので共同通信はケシカランという事ですな(ただの八つ当たり)。


まあ何ですな、アタクシ的には置物博多人形として床の間の置物になるリフレ副総裁だったら本田さんが一番害がなさそう(なお櫻井さんがなるんだったらなお害がなさそうなのですが、リフレ枠扱いにならない可能性があるので・・・・)で、ジンバブエ先生とか提案芸人先生とかにでもなったら目も当てられない(なお他にも目も当てられなさそうな方が居ますがそこは触れないでおきましょう)ので、本田副総裁とのセットで考えた場合にどうなのよという面から考えていたので読み筋(大穴読み筋だと思うけど)とはちと違いますなあといった所ではございますけれども、まあどうなりますやら。

ただですね、黒田さん再任という事になりますと、問題のマイナス金利政策とか黒田さんとしてみたら就任以来の金融政策の中で、手法という意味では「黒田オリジナル」なのってマイナス金利だけな訳ですよ。つまり、国債買入にしろETF等のリスク性資産にしろ、元々麿総裁時代からやっていることの拡大だし、「インフレ期待に直接働きかける政策」は言ってみたものの結局のところワークせず、言い出しっぺの置物は先般の金懇会見で「金融政策でこの先インフレ期待に働きかけるのは単独では無理だから財政出せ」と言い出す始末ですし、総括検証以降のYCCってえのも「需給ギャップの拡大でアクチュアルな物価に働きかけていけばそのうちアダプティブな期待が働いてきてインフレ期待が上がる」ということでそれは麿ドクトリンとどこが違うのかという話になってしまっている訳ですが、その点、マイナス金利政策というのはECBの後追いではありますが立派な黒田オリジナルの作品な訳で、どこからどう見てもその政策を失敗だのというのは意地っ張り(かどうか知らんがそう見える)の黒田さんにとっては耐え難い恥辱になるでしょうから、マイナス金利は撤回されんぞなもしという話になって債券市場(と言っても困るのは投資家側でマイナスだろうが何だろうが動けば業者はニッコリですけど、その市場の値動きの方はYCCで抑制されているのだからタチが悪い)涙目という話になると思うのだが、さてどうなるんでしょうかね(市場というのは不確実性も嫌うという一面もありますから一概には言えないかもですけど)。



〇鈴木審議委員金懇会見である

http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2018/kk180209a.pdf

・政策の修正に関する質問には最初は慎重に安全運転を行うものの・・・・・・・・

『(問) 現状、日本の物価に関してなのですけれども、コアが 0.9%でコアコ アが 0.3%で、2%の物価目標にはまだ結構時間がかかると思うのですけれども、委員も講演の中で述べられていた累積的な影響、現状の金融緩和が相当続くということになると累積的な効果も積み上がると思うのですけれど、そのコストとベネフィットで考えて、2%の目標の達成前であっても、現状の政策の歪みというか弊害が大きい場合には見直すことも考えられるということでよろしいでしょうか。』

この答えが長い、というか引用を割愛した最初の質問からそうなのですが、鈴木さん金懇デビュー戦であるというのもありますし、現行の金融政策の副作用が累積して云々という話になった時にメガバンク出身という事でその面での発言が無駄に大々的に取り上げられるリスクがあるのと、ちょうどタイミングとして株式市場があばばばばーとなっているときでもあるということで、特に質疑の前半がそうなのですが、今の政策の原則論の話を説明いれながら安全運転に心がけているというのは把握しました。

つーことでお答えが長いのだが。

『(答) まず、一昨年 9 月の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」導入の際に、生鮮食品を除く消費者物価の対前年比が安定的に 2%を超えるまでマネタリーベースの拡大方針を継続すると申し上げていまして、強力な金融緩和を粘り強く続けていく、この大きな方針は全く変わっていません。次に、それと同時に、経済・物価・金融情勢を踏まえて、総合的な判断によって必要な政策の調整を行うことが言われています。』

『メディアの方々が、例えば「微修正」のような言葉を使われたりすることがあるかと思いますが、その微修正というのは、強力な金融緩和を粘り強く続けていくという大方針の中において微修正があり得るということであって、大きな方針転換であるとか出口に向かうということでは全くないのではないかと私は考えています。』

と弊害が累積した場合の話を一応はしているのだが、一見してそうは見えないような言い方をしている訳ですな。

『そうした中で、経済・物価・金融情勢の現状をみますと、経済は改めて中身を申し上げるまでもなく、日本経済は非常に順調に拡大してきているところです。物価については先程も申し上げたように、17 か月連続で横ばいないし改善ということですが、除く生鮮食品で 0.9%、コアコアでは 0.3%と 0%台前半ということですので、ここについては粘り強く緩和政策を続けて何とか目標達成に向かっていこうと考えています。』

『金融情勢については色々な観点から見ていく必要があるだろうと思いますが、イールドカーブが実体経済にどのように作用しているのか、歪みを生んでいないか、例えば金融機関における保有有価証券利回りや貸出金利の低下に伴う収益の影響に加えて、社債金利の低下に伴う企業と投資家との間の資金フローへの影響、保険・年金の資産運用面での影響、こういったところに注意を払っていく必要があります。』

説明が総括検証からはみ出ないように注意していますな。

『それから、金融機関は、大手および地域金融機関ともに収益の中心は やはり資金収益にあり、これが金利自体の低下および利ざやの縮小によって減少しているわけですが、現時点においては、金融機関は磐石な財務基盤を有し、流動性等についてもストレス耐性を有していますので、金融システムあるいは金融仲介機能に支障が出ていることはないと私どもは分析しています。金融緩和が非常に長期化する中では、そうした影響というのは累積的に溜まっていくということですから、先々それが問題になってくるという可能性はあるわけです。将来的には調整することは十分に有り得るだろうと考えていますが、ご案内の通りそうした意見はまだ一部に止まっているのではないかと思います。』

そうした意見の1名のような気がしますが・・・・・・・

でまあそんな答えでは足りないとばかりに次にもそんな質問が。

『(問) 2 点お伺いします。(前半割愛)2 点目は、先程の金融機関に対する影響の部分なのですが、累積的な影響が現時点ではないということなのですけれども、それが 表面化してくるタイミングというのは、既にこれだけ緩和が長期化している中で、メガバンクでの勤務経験がおありになる委員からみて、いつ、どのような状況においてか、といったことについて何か想定されるものがあれば教えて下さい。』

知らんがなというのが模範解答なのでしょうが。

『(答) (前半割愛、ちなみに市場動向についての質問なのですがこれがまた答えが細かいです)次に、資金収益を主食のような形としている金融機関にとって累積的な影響がどの時点でどうなるかというご質問については、私どもが各金融機関からお話を伺いつつ、それがどのような形で現れるのか、判断は非常に難しいなかではありますが、注視していく必要があるだろうと思います。ただし、将来どこかで、ということの前提において、例えば最近の最終利益は相応の水準を得られていても、その背景として、与信費用が非常に安定的あるいは戻り益がある状況であったり、また債券での含み益や株式関係等で益がある等といったものであれば、ここ数日にみられたような大きな市場の変動によって利益が減少する可能性もありますので、前提条件の変化がある場合にはそういったものの顕現化が近づく可能性があるということですから、こうした状況を注意深くみていくことも中央銀行としての役割だと思っています。』

まあ何というか「言いたい」というのを抑えながら安全運転している感はありますな。


・しつこく聞くとだんだん答えがシンプルになってくる&ETFに関して

『(問) 本日の会見のここまでのお話を伺って、改めて経済・物価情勢の改善が今後も続くと見込まれる場合には、金利水準の調整を検討することが必要になる可能性もあるというお考えでよろしいのかどうかというのが 1 点と、もう1 つ、昨年 12 月そして 1 月の決定会合の「主な意見」の中で、ETFの副作用について言及された委員がいらっしゃるようですけれども、鈴木委員はご自身として、いつくるかわからないけれどもいつかあるかも知れないとおっしゃっている金利の調整と、ETFをこれまで年 6 兆円積み増し続けているわけですけれども、その調整ということとでは、どちらがプライオリティが高いと考えておられるのか、その 2 点を伺います。』

後半とか状況次第だから知らんがなという質問ですけどね。

『(答) 最初のご質問については、既にお答えしたところだと思いますので、先行き経済・物価情勢の改善が続くと見込まれる場合に、経済・物価・金融情 勢の総合的な判断の中で、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みのもとで金利水準の調整を検討することが必要になる可能性があるかという観点でいきますと、政策の持続性を強化するといった観点から将来的には十分あり得ることだろうと考えています。』

どうもしつこく同じことを聞くとだんだん本音を言うようで(^^)、これは今後の会見でも延々と同じ質問をされる悪寒。

『次にETFについては、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みの中の 1 つということで、株式市場におけるリスクプレミアムに働きかけることを通じて経済・物価にプラスの影響を及ぼしていく目的で行ってきているわけですが、そうしたリスクプレミアムへの働きかけは、これまでのところ大きな役割を果たしてきていると考えています。従って、現時点においては 2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現するためには必要な措置であると考えています。』

ほほう。

『ただ、ご案内の通りETFという資産は国債と違って満期償還がありませんので、未来永劫にわたって買い続けるものではないということかもしれませんので、将来は議論していくことが大切であると思いますし、ご指摘の通りそういったご意見も出ていると思います。金利水準の調整とETFの見直しについてプライオリティがどちらにあるのかといった軸で考えたことはありませんので、全体として、政策の調整がある場合には、1 つ 1 つの点について検討したうえでその時々の決定会合における委員全体の意見の中で決めていくということだろうと思います。』

ETFだけ(またはリスクプレミアムに働きかけるというリスク性資産買入全体だけ)での見直しという話には中々なってくれないようで。インフレ期待と別問題と割り切れないのでしょうかねえ。


・ということで笑ってしまうくらいに同じ質疑が続く

最初と最後だけ足元の株式市場とか仮想通貨の話題なのですが途中が全部これなのは笑う。

『(問) 先程政策の持続性を強化する観点から将来的には金利水準の調整があり得るというお答えでしたが、これは緩和環境を持続的にできるようにするためという理解でいいのかどうかという確認が 1 点目の質問です。』

とは言え質問が基本的に優しい感がある。この前の置物師匠の時のゴリゴリ感が無い。

『次に、1 月 9 日の国債買入れ減額の後に、結果的に円高に振れまして、外国人主導の緩和縮小観測というのが強まっているという分析が出ています。マーケットは今、どちらかというと緩和縮小方向にとらえやすい雰囲気がありますけれども、こういう時にどういうメッセージを発していくのか、かなり難しいと思いますが、日銀として続けますということをどういうふうに発していくのか、何かお考えがあれば教えて下さい。』

『それから、金融機関の収益に対する影響についてですが、まだ大丈夫ということですけれども、先程も出ましたが、あとどれくらい 続けると、これはかなり危機的状況になるのか、というのがあれば教えて下さい。』

後の二つは知らんがなという感じですが。

『(答) 1 つ目のご質問についてですが、強力な金融緩和を粘り強く続けていくということは申し上げたとおりですが、その一方で強力な金融緩和が金融機関に対して与える影響は累積的なものです。展望レポートでも、物価の見通しに関して、委員全体としては下振れのリスクファクターが多いことをお示ししています。従いまして、今後、「物価安定の目標」の達成までより時間がかかるような場合に、更にこの金融緩和を長く続けていくことができる、そういった意味で持続性を強化するために、調整を行うことはあり得るだろうと考えています。』

綺麗に質問に乗っていますな。

『2 つ目のご質問についてですが、これまでも色々とご説明させて頂いていますように、毎回の金融政策決定会合で金融市場の調節方針が決定され、それに沿ってオペは行われており、買入れ額はその時々の市場環境に応じて変わるものであり、先日は若干減少し、その翌週には若干増加したかと思いますが、そういった日々のオペが、先々の金融政策の変更を意図するものでは全くありません。そうしたことについて、海外投資家や金融市場参加者の中には誤解された方もおられるかもしれないと思いますので、そうした方々に対しての 説明も含めて、説明責任を果たしながら、ご理解を得ていく必要があるだろうと思っています。』

『3 つ目のご質問について、副作用のようなことが顕現化するまでにどのくらいの時間がかかるのかを見定めるのは極めて難しいことです。金融界でも、地域金融業界や大手金融業界により固有のリスクを持っていたり、個別金融機関でも、非常に健全で前向きな取組みをしている場合もあれば、中にはやや無理なリスクを取っている場合もありますので、これらを含めたトータルと して、どれくらいの期間でどういうことが起きるかということは、答えが出ているわけではありませんが、そういったことを注視していく必要があるのだろうと思っています。』

後半2つはそうとしか答えようがないが模範解答、ということでまあ本音らしきものも見えながらも基本慎重運転でのスタートとなった感じですな。





2018/02/09

お題「株上げで金利が上がって株下げですか(雑談)/VIX雑談昨日の補足/鈴木審議委員金懇デビュー戦は安全運転モード」

平昌五輪開幕だそうだがそういやそうだな位しか盛り上がらないアタクシ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26718470Z00C18A2MM8000/
平昌五輪きょう開幕 韓国・北朝鮮選手「コリア」で入場

〇まだまだ市場は暴れるようで(なお円債は無風の模様)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180208/k10011321701000.html
NYダウ 一時1000ドル以上値下がり
2月9日 5時30分株価・為替

『8日のニューヨーク株式市場は、アメリカの長期金利の上昇を懸念した売り注文に歯止めがかからず、全面安の展開となり、ダウ平均株価は、一時、1000ドル以上の大幅な下落となりました。』(上記URL先より)

ということでまーたあばばばばーなのですが、そもそも昨日の時点で株が戻る中で金利が上がっていた訳でして、昨日の時点では「金利が上がっていますが株が上昇しているので良かったですね」みたいなお話もあったような気がしますが、まあこういうことですかそうですかという事でまだ落ち着きませんの。

米国の入札がイマイチというのと、今回は英国ネタのようで、

https://jp.reuters.com/article/boe-unchanged-idJPKBN1FS2EQ
2018年2月9日 / 00:25 / 5時間前更新
英中銀、金利0.5%に据え置き より早期に一段の利上げ必要と表明

ということでここで英国中銀の
https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy-summary-and-minutes/2018/february-2018
Bank Rate maintained at 0.50%

Our Monetary Policy Committee has voted unanimously to maintain Bank Rate at 0.50%. The committee also voted unanimously to maintain the stock of corporate bond purchases and UK government bond purchases.

以下の声明文書と、一緒に出てくる議事要旨
https://www.bankofengland.co.uk/-/media/boe/files/monetary-policy-summary-and-minutes/2018/february-2018.pdf
Monetary Policy Summary and minutes of the Monetary Policy Committee meeting ending on 7 February 2018
Publication date: 8 February 2018

を華麗にネタにするとお洒落なのですがさすがにそれは無理なので週末(連休じゃん)の宿題にしておきます。まあBOEの場合は「声明文と議事要旨が同時に出る」というナンジャソラな仕切りになっていますが(なったのは割と最近ですけど)、上記の議事要旨のタイトルをみますとわかりますように、MPC終わったのは7日で公表文書が全部8日に出る、ということで、最近ネタにならないからあまり見られなくなりましたが、どこぞの国では同日発表なのに発表前とか決定会合終了前とかに謎の報道が出るような事案がかつては散見されていましたが、まあそのようなお下品な国では逆立ちしても「決定会合終了後1日たって公表」とか無理でしょうなあ、と悪態。

でもって英国ネタということですが、まあ前日にダドリーとかウィリアムスが「株価急落?知らんがな」という感じで堂々としていたのもあったでしょうし、逆に昨日はカシュカリとかハーカーが日和発言をしているようですけれども、この様子を見ていると「利上げで株式バリュエーションしょぼーんと言って株が下がる」→「連銀がビビって利上げペースの想定を下げる」→「適温経済ヒャッハーといって株が上がる」→「それを見て連銀がやっぱ利上げじゃんと言い出す」の連鎖が起きそうで実に香ばしい展開が想定されますにゃ。いやはやなんとも。


〇昨日の雑談の続きを俺様備忘メモ兼ねて

こんなのがあったのですねwwww
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-07/P3R62S6KLVR401
VIX考案に携わったシャー氏:「関連商品の存在理由が分からない」
2018年2月7日 10:12 JST

まるでノーベル氏がノーベル賞を作るような風情の(違うか)コメントですがwwwww

『今の心境は?

これが極めて大きな問題だと誰もが分かっていた。逆VIXはある時点でゼロに向かい、こうしたインバース型やレバレッジ型全てが、VIXだけでなく他でも最終的に人々に多くの損失をもたらすことを誰もが知っている。その結果、何が起きるか?数カ月後に誰かが新しいXIVを考え出すだけだろう。そして誰もがそれに資金を投じ始めるだろう。

 規制当局はリテール投資家向けVIX関連商品について何か対応すべきか?

私の想像力をたくましく働かせても、なぜこれらの商品が存在するのか分からない。誰に恩恵をもたらすのか?ギャンブルしたい人でない限り、誰のためにもならない。VXXは2009年の設定以来、値下がりしている。これらの商品がそもそも存在することが少し悲しいが、止めることは難しい。それを止めれば他の何かが出てくる。ビットコインが台頭する。』(上記URL先より)

手抜きなので英文の元記事はスルーしますが(おい)これはまたクソワロタという所ですが、VIXについては昨日も申し上げたようにそもそも投資するもんじゃねえだろこれとか思っていたので2049とか知らんがなでしたし(不勉強にもほどがあるが)この先物ってどういう計算してるのかとか真面目にプライシング見たことはなかった(ハイパー不勉強にもほどがあるが)ので仕方ないのでCBOEのページを見に行ったら、

http://www.cboe.com/products/vix-index-volatility/vix-options-and-futures
VIX Options and Futures www.cboe.com/VIX

『The Cboe Volatility Index(〇にR) (VIX(〇にR) Index) is a leading measure of market expectations of near-term volatility conveyed by S&P 500 Index (SPX) option prices. With the introduction of the VIX(〇にR) Index in 1993, followed by the launch of trading of VIX futures at Cboe Futures Exchange (CFE) in 2004 and VIX options at Cboe in 2006, there has been a growing acceptance of trading VIX and VIX-linked products as risk management tools.

VIX options and futures enable investors to trade volatility independent of the direction or the level of stock prices. Whether an investor's outlook on the market is bullish, bearish or somewhere in between -- VIX options and futures can provide the ability to diversify a portfolio or hedge, mitigate or capitalize on broad market volatility. 』

だそうで、
http://www.cboe.com/products/vix-index-volatility/vix-options-and-futures/vix-index/the-vix-index-calculation
The VIX(〇にR) Index Calculation

の中に『VIX White Paper』つーところへのリンクがはってあって、そこを見ると計算の仕方が載っている(THE CBOE VOLATILITY INDEX - VIX(〇にR))のですが、まあなんのこっちゃという感じではあるのですが、

https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225vi
日経平均ボラティリティー・インデックス

の『概要』を見ますとそんなもんかなというのが把握できた気がするのですが、要するにSP500のVIX指数ってSP500のアクチュアルの値動きによるボラティリティじゃなくて、SP500の先物オプションの市場で取引されたプライスから出てくるインプライドボラティリティを使って計算しますよということのようで(で大丈夫ですよね)、そら市場が混乱してオプションガンマの踏み上げが入ったらオプション市場のボラは原資産のアクチュアルボラを盛大に突き抜けて上昇するし、そうなったらVIX指数は盛大にスパイクするわなというお話でして、まあその瞬間のスパイクに耐えられれば何とかなるかもしれないですが、ロスカットルール作っていて単体の損失に限度があるような設計になっていたら、そら何年かに1回ロスカット盛大につける可能性が極めて高かろうと思うし、そういう一撃必殺系のものって別にOTCで業者同士が勝手にやってるとか、機関投資家相手にOTCでやっているというのだったら勝手にやってればとは思うけど、東証の上場商品にして普通に一般ピープルが売買できるようにしていて、おまけに信用の買いまでできるようになっていたとか東証何考えてるんだとしか申し上げようがないですな。いやまあ確かに商品紹介の所にはいろいろとリスクがありますよという説明があるんですが、そもそもリテールの方々が平気で手を出せそうなところに置くは如何なものかというところで、こんなの上場しようという発想がちょっと儲け主義に走ってませんかねという印象を強くしてしまいますな。

なおCBOEのコメント
https://jp.reuters.com/article/cboe-index-volatility-idJPKBN1FS0AJ
VIX関連商品、米株急落の原因ではない=CBOE

『[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米CBOEグローバル・マーケッツ(CBOE.O)のエド・ティリー最高経営責任者(CEO)は7日、今週5日の米国株急落について、ボラティリティー・インデックス(VIX指数)に連動する上場取引型金融商品(ETP)が原因ではないとの認識を示した。

同CEOはアナリストとの電話会議で「市場の急落で、実現ボラティリティーが上昇し、これに伴いリスクのリプライシング(価格再設定)が行われた。ボラティリティー連動商品がボラティリティーを引き起こすわけではないという点が重要だ」と述べた。

クレディ・スイスと野村証券は、米国株の急落を受けてVIXの逆張りETPを早期償還したが、同CEOは、投資家が今後もVIXの逆張り戦略を活用するだろうと指摘。VIX関連のETPを利用しなくても、VIXを逆張りできる戦略は多数あるとの見方を示した。』(上記URL先より)

何かもうお前は何を言ってるんだという感じですが、バーゼルだのFSBだのという方々におかれましては、金融機関の規制規制で締めている暇があったら、ボラティリティーのボラティリティーみたいなインデックスとか本来その原資産に流動性あったっけというようなインデックスとか、その手の「実態はレバレッジだったり超エキゾチックなのにインデックスという形になっているので流動性のあるプレーンバニラな取引所商品あるいは取引所関連商品みたいに見えているもの」というのを取引所が調子に乗ってジャンジャン上場するような取引所の方をちゃんと締めた方が良いんじゃないの(店頭で相対でやるのは勝手として)と思ってしまう今回のVIXショート戦略大爆発の感想でした。


〇鈴木審議委員金懇デビュー戦は順当に安全運転なスタート(とテキストはなっている)

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/ko180208a.htm/
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/data/ko180208a1.pdf

ちっくらショパンの事情で時間が無いので簡単に(会見ネタの時に補足すると思います)。


・経済物価情勢に関するポイントは「時間がかかる」という辺りかと

経済物価情勢の説明は基本的に展望レポート基本的見解に沿ったもので、そんなに変わった話をしているわけではありません。最後の方に物価見通しがありますが、

『このように、「物価安定の目標」に向けては、足どりはゆっくりとしたものかも知れませんが、ここまでのところ着実に歩を進めているものと考えており、今後より加速していくための環境は整いつつあるとみています。したがって、生鮮食品を除く消費者物価の前年比については、先行きもプラス幅の拡大基調が続くと考えられ、2019年度頃にはプラス2%程度に達する可能性が高いとみています。具体的な数値で申し上げると、1月の展望レポートにおける政策委員見通しの中央値は、2017年度にプラス0.8%、2018年度にプラス1.4%、2019年度には消費税率引き上げによる直接的な影響を除いたベースでプラス1.8%となっています(図表8)。

もっとも、留意点についても触れますと、今後、「物価安定の目標」に向けて消費者物価の前年比がその上昇率をより高めていくためには、生鮮食品・エネルギーを除く消費者物価の動きが重要となりますが、人手不足や原材料費の上昇といった部分を企業が財やサービスの価格に反映する動きが拡がっていくには、今しばらく時間がかかる可能性もありますので、こうした動向については、今後も注視していきたいと考えています。』

ということで、「時間がかかる」「コアコア(日銀版コア)が重要」というのがキーワードになっていますので、まあ普通に「金融緩和は長期化」「コアCPIがここから上がったとしてもそれでいきなりヒャッハー出口の検討だぜということにはならない」というメッセージを出しているので、メガバンクの方だから出口や金融政策の修正に何か積極的な話を出すかもとかいう期待には答えませんが、そらまあこういうタイミングでメガ出身の方が正常化とか修正を声高に言ったら余計な物議を醸しだしますから、よほどのマズーという状態でない限り今回は安全運転してくるでしょ、とは最初から思っていたのでまあこんなもんだろうなあと思います。


・金融政策運営については金融システムへの影響の話はしていますが特にとんがった話をしている訳ではない

『3.金融政策運営』のところですがこちらも基本的には安全運転。最後の所で、

『第2に、先程申し上げたとおり、2016年9月の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入から1年半近くが経過しましたが、この間の長短金利の水準は、日本銀行の金融市場調節方針と整合的な水準にコントロールされております。この点、過去のブラック・マンデーやリーマン・ショックなどの際における私の市場実務の経験に照らしますと、「市場は生き物」であり、足もとの大規模な金融緩和が、経済・物価・金融情勢の中で及ぼしている影響については、引き続き注視していくことが必要であると考えています。』

ふむ。

『特に着目しているのは、金融機関における保有有価証券利回りや貸出金利、企業の社債金利とこれを通じた企業と投資家との間の資金フロー、保険・年金の資産運用などへの影響です。』

キタコレではあるがそこまで突っ張ってはいない。

『低金利のもとで、企業側にとっては資金を調達し易い状況である中、金融機関の貸出スタンスも積極的であり、実際に銀行貸出残高は増加を続けています(図表15)。一方で、銀行間競争の激化による一層の貸出金利の低下や、金融機関が保有する有価証券利回りの低下から、金融機関の収益が圧迫されている面もあります。』

『少なくとも現状においては、わが国の金融機関は全体として資本、流動性の両面で強いストレス耐性を備えており、金融システムの安定性も維持されているものと考えていますが、金融政策が金融システムや金融機関の金融仲介機能にどのような影響を与えるかについては、大規模な金融緩和が続くことに伴う累積的な影響も含めて、丁寧にみていく必要があると考えています。』

『そして、イールドカーブの適切な形成を促すにあたっては、2016年9月の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入の際にも示されておりますとおり、経済・物価・金融情勢を踏まえて判断していくことが適切と考えております。』

ということで、もちろん「まるで動かさない」というような感じでなくて「動かす可能性」については示唆しているというか動かしたいのかなあと思われるニュアンスは伝わらないでもないのですが、まあこのタイミングでいきなり旗幟を鮮明にするような事してもというのもありますし、内外市場が微妙な時期に変な爆弾投下してもよろしくないですし、今回金懇デビュー戦ですから安全運転できましたなという感じがします(実質前任の石田さんはもうちょっとやんちゃな気がするのでこういう時でも何か軽めに投下したかもしれませんけど)。

会見が今日出ますのでその辺も踏まえて続きは週明けに。




2018/02/08

お題「今般のひと騒動相場の雑感でも/置物師匠金懇ネタの残りをば」

ほほう。
https://jp.reuters.com/article/-idJPL4N1PX5PX?il=0
2018年2月8日 / 05:14 /
米金融・債券市場=国債価格下落、さえない入札や予算方針巡る与野党合意で

ということでこちらを見ますと、

30年債 3.1241% 前営業日終値 3.0430%
10年債 2.8491% 前営業日終値 2.7660%
5年債 2.5683% 前営業日終値 2.5080% 
2年債 2.1377% 前営業日終値 2.0930%
(上記URL先より)

だそうですがさて・・・・・・・・・・・・

〇つーことで市場雑感世間話

厭債害債さんのところから。
http://ensaigaisai.at.webry.info/201802/article_3.html
調整ないし暴落の段階論

つーことでまあとりあえず何か知らんが米国株式市場ちゃんは前日比プラスとか言っているようなのでさてどうなりますやらという所ですが、まあ今回は空でオプションを売る(現物ポートのバックが無いオプション売りということ)ことの破壊力をまたも見せてくれましたという所ですが、かつての盆栽名人を遥かに凌駕する2049S&P500VIXインバース上場ETNの惨状はさすがにワロタがワロエナイという所で。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-07/P3ROKP6S972801
野村:上場ETNを早期償還、個人には「極めてリスキー」との声
2018年2月7日 16:26 JST 更新日時 2018年2月7日 17:14 JST

『米国株の急落を受けて、野村ホールディングスの欧州子会社が発行する外国指標連動証券が早期償還されることになった。東京証券取引所に上場、国内の個人投資家らが保有している。同証券の価額が96%下落する事態を受けて、個人にとっては「極めてリスキー」な商品だったのではないかとの声が出ている。「NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETN」は野村が2015年に発行、時価総額は20億円から400億円超まで上昇した。2月5日の米国市場での対象指標が2日終値から8割以上下落したため、早期償還し上場廃止することを決定した。日本取引所グループによれば、東証にはETN24銘柄が現在上場していて、早期償還条項に該当し強制的に償還されるのは今回が初めて。青沼見和広報・IR担当によれば、野村発行の同ETNの保有者には個人投資家が含まれるが、詳細については開示できないとしている。』(上記URL先より)

まあ正直アタクシも不勉強でこれ普通に上場してたのかよ位の認識(そもそもVIX指数を投資で取引するとかそういう発想はこのあとちょっと雑談入れるけど存在しなかったので)で恐縮至極なのですが、VIX指数って要はボラティリティインデックスということですけど、そもそもボラティリティってSP500指数ならSP500指数の「価格変動状況の結果」なのであって、そんなもんは「結果としてこれだけ市場が動きましたねえというのを分かりやすく見るための指標」でしかなく、つまりこれって原資産は実質無いようなものなのに、そういうのが堂々とCBOEだか何だかで先物まであるもんだから商品が出来てしまっている訳ですが、まあご覧の結果の通りで実際には盛大にレバレッジが効いていて、市場価格の変動に対して一撃必殺だった(これよく基準価額がマイナスにならなかったと思いますよいやマジで)というリスクを内包している商品だったという事ですな。

でまあ上記URL先の記事の引用部分の先の所で色々と言い訳は出ていますが、VIXショートという時点でオプション売りを内包している商品で、そらまあ指数先物オプションだって上場していますといえばそれはその通りですが、結果としてみればレバレッジ全然違いましたよねという話で、そもそもオプション売りを内包している商品に関してはひところその販売に関して色々と話題になっていた(婉曲的表現)商品だった訳で、今でも当然ながらその手の商品って扱いが色々とデリケート(婉曲的表現)なのですが、そういう性質を内包する商品を大々的にリテールでも買えるような東証上場商品にしちゃったというのは取引所の上場審査は何やってるんだと小一時間問い詰めたいところではあります。VIX指数は米国で上場されているので商品内容として複雑ではないとかいうのは理由にならんと思うのですよね。

まあそれ言い出したらそもそもCBOEだか何だかがこんな原資産実質無いようなものを堂々と上場商品に仕立て上げて取引できるようにしちゃっているのが元々の問題という所ですが、まあそういう話になってくると取引所が何でも上場商品にして場口銭稼いでヒャッハーとかHFTジャンジャン呼んできて取引がジャンジャン増えてこれまた場口銭稼いでヒャッハーとかいう取引所の規範意識の問題みたいな話になってくるのかもしれませんけれども、と極東の島国の片隅でローカル言語で米国の取引所に悪態ついても何の意味もありませんけれども(汗)。

まあ原資産が上がった下がっただけではなく、そこから微分したもの(数学弱いので表現が適切なのか自信はないけど)が入るようなものってのは原資産の価格変動によってレバレッジが急に効いてくるような性質があったりするので、何でもかんでも上場すればよいというもんでもないし、また上場とは話がちょっとずれてきますが、最近は何でもかんでもインデックスになっていたりするので、そのインデックスが普通にプレーンな資産の市場インデックスであれば特に問題が起きるようなことはないと思いますが、実はプレーンじゃない要素を内包したインデックスがあるとか、またはプレーンなインデックスであっても気が付いたらそのインデックスを使った投資が原資産市場に対して何倍もの規模があって投資している方が気が付かないうちに実はレバレッジが効いている状態になっていた、とかそんな事があったりするとこれまた今回ほどの一撃必殺にはならないにしても、いろいろとそれまで隠れていたレバレッジがある日突如顕在化して思わぬところで死者続出ということになったりするようなことは気にしないといけないんだろうなあと思うのですがどうでしょうかね。


まあしかし何ですな、
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-07/P3RE2W6TTDS101
「吐き出すしかなかった」ヘッジファンドも−ボラティリティー急上昇
2018年2月7日 13:16 JST

『事情に詳しい関係者の1人によれば、投資運用会社マン・グループが運営する旗艦ファンドは、市場のトレンドが突然反転したことで、5日に運用資産の価値が目減りした。株式オプションを取引するヘッジファンド運用会社オプション・ソリューションズも一夜にして保有資産の売却を余儀なくされ、資産価値の65%を一時失った。トゥルー・パートナー・アドバイザーのトビアス・ヘックスター共同最高投資責任者(CIO)は米国時間6日の取引開始前の段階で、一般論として「ボラティリティーに対してポジションをショートにしていたトレーダーは、吐き出すしかなかった。それがまだ終わっていないというのが、われわれの観測だ」と語った。』(上記URL先より)

ってこの「オプション売って一撃必殺」っての何回起きてるんだというくらいに起きているのですが、まあその度にやらかした人は退場して新しい頭の良い人が最新の金融工学を駆使して登場するので(プレーンなトレーディング叩き上げ爺さんの偏見ですかそうですか)またやらかすということなんでしょうかねえ、よーわからんわ。


https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-06/P3Q9RF6KLVR601
クレディ・スイス:VIX連動証券で損失被っていない
2018年2月6日 21:55 JST

『スイスの銀行クレディ・スイス・グループは6日、市場のボラティリティーを利用した投資手段となっている上場投資証券(ETN)に関連して、トレーディング損失は被っていないと発表した。クレディ・スイスは発表文で、「一部メディアから問い合わせがあったが、ベロシティシェアーズ・デーリー・インバースVIX短期ETN(2030年12月4日償還)によってトレーディング損失を被ってはいない」と説明した。』(上記URL先より)

いやあのデスクが損するとかいうのじゃなくて問題は上場商品が瞬間的に焼けてしまって投資家の金が一撃必殺で飛んでしまったことではないかと思うのですが・・・・・・・・・・・・・・・



〇置物師匠の金懇ネタの残りを少々(財政を出せという話をしているようなのだが・・・・・)

はいはい置物置物。
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/ko180131a.htm/
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/data/ko180131a1.pdf
最近の金融経済情勢と金融政策運営
── 大分県金融経済懇談会における挨拶 ──
日本銀行副総裁 岩田 規久男

『4.日本銀行の金融政策運営』のところで昨日飛ばしたところになります。

『そこで、「中長期的な財政健全化」と「機動的な財政政策」をどのように両立させるかが問題になるわけですが、以下では、この点に関する私自身の考え方をお話ししたいと思います。』

ということで話が始まるのだが。

『図表11の左図をご覧ください。財政収支対GDP比とプライマリー・バランス対GDP比のそれぞれの前年差を示しています。青と白の棒グラフがゼロより大きくなればなるほど、GDP対比でみた財政赤字やプライマリー・バランスの赤字の比率が大きく縮小するという意味で、財政の緊縮ペースが上昇することを意味します。2010年度から2012年度にかけては、財政の緊縮ペースは比較的緩やかでしたが、金融緩和は不十分でした。』

図11を見ても金融緩和がどうのこうのというのは全然書いてないのでまた勝手に金融緩和は不十分でしたという話だけしているのですが、そもそもこの説明ってどうなのよという風に思うのだが先を読む。

『それに対して、「量的・質的金融緩和」が始まった2013年度から2015年度にかけては、財政の緊縮ペースは加速しています。特に、2014年度には、消費税率が5%から8%に引き上げられたため、財政の緊縮ペースは急上昇しました。この年度は「機動的な財政政策」として5兆円の経済対策が組まれたにもかかわらず、実質成長率は▲0.3%のマイナスに落ち込みました。』

『財政の緊縮ペースは2015年度から減速し始め、2016年度は大きく低下しています。これと強力な金融緩和が相まって、実質GDP成長率は2015年度から、0%台後半とみられる潜在成長率を0.5%ポイント程度上回って増加しています。』

という説明をしているのだが、金融政策の効果のタイムラグの話が考慮されていない(2013年からの成長はその前の緩和的な金融政策が効果を出している可能性だってあるでしょうに)し、財政だって出したらその一発で終了みたいな説明になっているんですよねこの論理展開だと。

それに対GDP比の前年差で話をしているけれども、本来的には財政って景気が悪い時には余計に出して、景気が良い時に景気良くなって上がった税収で回収するっているビルトインスタビライザー機能ってのが本来あると高校の政経の授業でやったんですけど・・・・・・・

『図表11の右図をご覧ください。財政健全化の程度を政府債務残高の対名目GDP比率の推移でみると、2014年4月の消費税率引き上げにもかかわらず、同比率は2014年にピークをつけています。』

って説明なんだが、消費税引き上げの年が悪いののピークでした(キリッ)って何を言いたいのか分からんけれども、消費税って引き上げたあとずっと新しい税率でやっているんだから、消費増税の効果が出てくるんだったら上げた年から累積的に改善効果が出てくる訳で、「2014年4月の消費税率引き上げにもかかわらず、同比率は2014年にピークをつけています。」という文章が何を言いたいのか全く分からん。

『財政状況を適切に把握するためには、政府債務残高の対名目GDP比率と併せて、政府債務残高から政府保有の金融資産を控除した政府純債務残高の対名目GDP比率にも注目する必要があると考えますが、同比率も消費増税が実施された2014年に上昇しています。しかし、同比率は2012年以降、ほぼ横ばいで推移していることからみて、日本の財政状況が悪化しているとは必ずしもいえないと考えます。』

って話なのだが、その前の財政緊縮と財政緩和の説明とこの説明が全然リンクしていないから何を言いたいのかがまるで意味不明。


『財政健全化と金融緩和政策の組み合わせを考える上では、ユーロ圏の経験も参考になります。』

『図表12をご覧ください。この図は、ユーロ圏の財政の緊縮ペースと経済成長の組み合わせの推移を示したものです。この図では、財政の緊縮ペースを、財政収支対GDP比、プライマリー・バランス対GDP比、及び、構造的財政収支(実際の財政収支のうち景気変動の影響を除いた収支)対GDP比の、それぞれの前年差で測っています。図表11と同様、棒グラフがゼロより大きくなるほど財政の緊縮ペースは上昇します。』

『ユーロ圏では、2010年から2012年にかけて、金融緩和が不足していたばかりでなく、財政の緊縮ペースも上昇しており、景気に大きな下押し圧力がかかりました。その結果、2012年と2013年はマイナス成長に陥り、財政を緊縮し続けたにもかかわらず、政府債務残高の対名目GDP比率も、政府純債務残高の対名目GDP比率も上昇しています。』

『ユーロ圏政府はこうした状況を経験して、2013年から財政の緊縮ペースを緩める政策に転換するとともに、次々に、金融緩和の程度を拡大する政策を取りはじめ、2015年には量的緩和も導入しました。一時は、「ユーロ圏もデフレに陥り、日本化するのではないか」と心配されましたが、こうした政策の組み合わせが功を奏して、2014年以降、景気は回復し、成長率は上昇傾向にあります。その結果、財政の緊縮ペースを緩和したにもかかわらず、政府債務残高の対名目GDP比率も、政府純債務残高の対名目GDP比率も緩やかですが、低下し続けています。』

欧州が何をもって金融緩和が十分だったか不十分だったかの説明が全然ないので話にならんし、さっきの景気と財政の関係の話と説明がごっちゃになっていて訳分らん。

『以上のように、中長期的に財政健全化を達成することは重要ですが、達成のスピード、すなわち、財政の緊縮ペースをどの程度に設定するかによって、実体経済は大きく影響されます。財政健全化を急ぐあまり、財政の緊縮ペースを加速した結果、成長率が低下すれば、結局、財政健全化は達成できませんし、2%の「物価安定の目標」の達成も困難になります。』

まあ要するに財政出せという話をしているのだが、それって金融政策で2%達成と言ってたご自身の置物リフレ理論と違いますよね、というツッコミは会見で散々受けて見苦しい説明をしていたのはすでにネタにした通りです。


〇これはまた絶妙なタイミングで・・・・・・・・・

こんなん出てます。仮想通貨がアレになっているところで出てくるタイミングが(詳しくは後日やるかもしれないしやらないかもしれません)・・・・・・・・ちなみに仮想通貨の話ももちろんあります。

http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/psrb180207.htm/
フィンテック特集号―金融イノベーションとフィンテック―
2018年2月7日
日本銀行決済機構局

本文はこちら
http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/data/psrb180207.pdf






2018/02/07

お題「市場メモ/今更ですが置物金懇挨拶から」

とりあえず皆様ご案内ではありますが2049S&P500VIXインバースが盆栽名人を遥かに超える伝説の商品となったようでございますな。いやはや。

#盆栽名人を知らない人は10年以上選手に聞いて下さい(知らんかもですが)

〇貫禄のウゴカンチ会長とな(メモメモ)

https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1PW2OR
2018年2月6日 / 15:21 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続伸、長期金利一時0.065%に低下

『 <15:10> 国債先物は続伸、長期金利一時0.065%に低下

長期国債先物は続伸で引けた。前日の海外市場で、米株急落をきっかけに米金利が低下に転じたことから、短期筋の買いが先行。日経平均株価の下げ幅が一時前日比1600円を超えると、買い戻す勢いが増し、中心限月3月限は一時1月9日以来の高水準となる150円63銭まで買われた。ただ、終盤にかけて、日経平均株価が下落幅を縮小すると、戻り売りもみられた。現物債市場では金利が軒並み低下。市場参加者の多くがリスクを回避する動きとなり、出来高も膨らんだ。10年物価連動国債の入札は低調な結果となった。マーケットが荒れていたことなどが影響したという。長期国債先物中心限月3月限の大引けは、前営業日比16銭高の150円48銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は前営業日比0.5bp低下の0.075%。一時0.065%と1月11日以来の水準に低下する場面があった。』(上記URL先より)

ということで日経平均が1500円とか豪快に下落する時にはちったあ金利低下をしたのですけれども、まあそもそも朝から威勢よく戻ったのは先物ばっかりでして、10年がちったあマシに動いたけど前日の引けから1.5毛動いたのが精いっぱいとかもう円債の市場アクティビティが無さすぎでワロスワロス(笑えないけど)という風情でございまして貫禄のウゴカンチ会長。さすがに引け後に超長期20年カレントの引けが付いていたのは呆れましたけど。まー昨日は株式市場が勝手に自己崩壊と生成を繰り返したという感じで、途中さすがに為替が円高に動いていましたが、まあ円債はイールドカーブコントロール様のおかげでこれよということで(そういや仮想通貨ちゃんが中々豪快にさがっているようですな)。

でまあ本日は無事(??)に米株が戻ってきましたので、とりあえず本日は株式市場ちゃんが戻るのでしょうが円債はまあ株下がって金利碌に上がらんかったので上がっても知らんがなという事になるんでしょうな、とほほ。

しかしまあ何ですな、パウエル議長就任した途端にこれということで、3月利上げをした時に声明文とかSEPとか会見とかどういう感じで出てくるのか(何ぼ何でも3月利上げはここから毎日暴落でもしない限りはやる方向でしょうと思うが)というのが中々難しくなりまして、「おう米国様の景気は良いんじゃ年3回が最低ラインで4回も普通にやるでよ」というのを強気に出せば株が下がるし、かといってここで盛大に腰が砕けると結局金融相場ヒャッハーとなってしまうのでそれはそれでFRBとしては困りますし、はてさてどういうさじ加減になるのか、というよりは恐らくは今後しばらくはFED強気姿勢→金融相場終了でしょんぼり株売り→FED腰砕ける→金融相場復活ヒャッハー株買い→最初に戻る、の繰り返しで振らされるんじゃないかと存じます。


〇もはや虫干しネタになってしまいましたが置物大師匠の金懇挨拶の方を

今更になって誠に申し訳ございません。
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/ko180131a.htm/
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/data/ko180131a1.pdf
最近の金融経済情勢と金融政策運営
── 大分県金融経済懇談会における挨拶 ──
日本銀行副総裁 岩田 規久男

前半の経済物価の所はどうでも良いので『4.日本銀行の金融政策運営』から。

・オーバーシュートコミットメントってインフレ期待を上げるものではなかったのか・・・・・・

先般ネタにしましたように会見で思いっきり「金融政策でインフレ期待を上げる手段はない」と仰せでしたが、じゃあオーバーシュートコミットメントって何でしたっけと思ったら説明がございました。

『続いて、日本銀行の金融政策運営に対する考え方についてお話しいたします。日本銀行は、2016年9月から、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」という枠組みのもとで金融政策を運営しています。この枠組みは2つの要素から成り立っています(図表10)。』

『第1に、「オーバーシュート型コミットメント」です。これは、消費者物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続するという日本銀行の強力なコミットメントです。人々に「物価は毎年2%くらい上がっていくものだ」という物価観が定着するためには、実際に2%を超える物価上昇率を経験する必要があると考えています。そこで日本銀行は、「オーバーシュート型コミットメント」により、こうした状況が実現するまで大規模な緩和を継続することを約束しています。』

えーっとすいません、一応総括検証の方では置物大先生たちの顔を立てる意味もあって(というよりは自分らのメンツだと思いますが)マネタリーベースに意味のある話をしているのですが、この師匠の説明だとただの時間軸政策になるんですよね。

ということでここで総括的検証の確認をしてみましょう。
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/k160921b.pdf
「量的・質的金融緩和」導入以降の経済・物価動向と 政策効果についての総括的な検証 【背景説明】

こちらの本文4ページ(PDFファイルの5枚目)に『(4)予想物価上昇率の形成におけるマネタリーベースの役割 』というのがあります。読んでみますと・・・・・・・・・

『マネタリーベースの拡大は、「物価安定の目標」に対するコミットメントや国債買入れとあわせて、金融政策レジームの変化をもたらすことにより、人々の物価観に働きかけ、予想物価上昇率の押し上げに寄与したと考えられる。 一方、マネタリーベースと予想物価上昇率は、短期的というよりも、長期的な関係を持つものと考えられる。したがって、マネタリーベースの長期的な増加へのコミットメントが重要である。』(この部分上記URL「総括的な検証」より引用)

とありまして、折角マネタリーベース拡大のコミットメントの意味合いを予想物価上昇率の押し上げという事にしているというのに、肝心の本尊が会見では金融政策で予想物価上昇率を引き上げる手段が無いとか、上記のようにただの時間軸政策みたいな説明をしている時点で地獄の火の中に投げ込まれるべきでございましょう。

でまあこの先のYCCの説明はどうでもよいのでパス。


・低金利継続の弊害に関するご意見からの財政ネタなのだが・・・・・・・

『このように、現在の金融緩和を粘り強く続けることが重要だと考えていますが、長期間にわたって金融緩和を続けることにはリスクがあるとする意見も一部で聞かれるように思います。次に、そこで言われている2つのリスクについて、私の考えを述べたいと思います。』

『第1のリスクは、現在のような金融緩和政策が続けば、企業の資金調達コストが大幅に低下した状態が続くため、企業による非効率な資源配分や生産性の低い企業が温存され、日本経済の効率性が阻害されてしまうのではないかというものです。』

さてそれにつきましては・・・・・・・・・

『しかし、私は、むしろ逆に、適切な金融緩和により経済が下支えされていなければ、経済の効率性とダイナミズムを高め、生産性を引き上げることは難しいと考えています。』

ってもっともらしい説明なのですが、だったらそもそも論として金融政策が大きな効果を上げている訳ではないちゅうことを意味しているのではないかと思うんですけどねえ。

『デフレ不況下では、企業努力によって生産性が上がった際に生じる痛み――たとえば失業――に対し、強い抵抗が生じるためです。足もとの日本経済では、金融政策が所期の効果を発揮し、需給ギャップが改善するもとで、人手や設備の不足など供給面での制約が目に見えるようになってきており、企業にとっては、労働生産性を引き上げるための人的投資や設備投資を推進する絶好の機会となっています。』

いやそんなに経済が超過需要状態だというんだったら金融政策を吹かす必要があるの???でもって実は人口動態とかそっちの要因で労働需給がタイトだっていうんだったらそれは金融政策を吹かしても良いと思いますけど、その場合は労働需給がタイトになったのを金融政策の効果として自画自賛したら変なんじゃないですかねえ。

『通常、労働生産性が高まる過程では、失業が増大する懸念があり、それがソフトウェアへの投資を含めた設備投資の実行を躊躇させる一つの原因となります。』

??????

『しかし、現在のような人手不足のもとでは、そうした失業を吸収するだけの転職の機会が十分に提供されています。』

??????????

『この意味で、現在日本銀行が実施している金融政策は、結果として、労働生産性を引き上げる環境を整えることにも貢献する政策であると考えられます。』

??????????????

いやマジでこの辺の論理展開が何を言いたいのか分からんのだが誰か噛み砕いて教えて欲しいのだが。なお以下続くのだがどうでも良いので割愛。


・金融政策で2%達成するんじゃなかったでしたっけという悪態は会見の方で盛大にやりましたが念のため

ちょっと先に行きまして、

『第2のリスクは、現在のような金融緩和政策が続けば、政府は低金利で国債を発行できるため、財政規律が緩み、財政の持続可能性が失われてしまうのではないかというものです。財政運営については、政府・国会の責任において行われるものですが、中長期的な財政健全化について市場の信認を確保することは重要です。2013年1月に公表した政府・日本銀行の「共同声明」においても、政府は、「持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」こととされています。』

ということですが・・・・・・・・・・・・

『そのうえで申し上げると、中央銀行が緩和的な金融環境を整えるもとで、政府が積極的な財政支出を実施する組み合わせは「ポリシー・ミックス」と呼ばれ、両者の相乗効果によって景気刺激効果がより強力になることは、標準的なマクロ経済政策としてよく知られています。わが国では、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を行うもとで、アベノミクスの第二の矢として、「機動的な財政政策」を実施するとされています。ここに、機動的な財政政策とは、景気後退が予想されるようなときには、前もって補正予算を組み、財政支出を増やしたり、減税したりすることを指していると思われます。』

現在更新止まっているようですがこんなのがありますな。
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/seichosenryaku/sanbonnoya.html
アベノミクス「3本の矢」

でもってこちらを見ますと「景気後退が予想されるようなときには、前もって補正予算を組み、財政支出を増やしたり、減税したりすることを指している」ようには思われませんが・・・・・・・・・

でもって話がここで突如ユーロ圏の話になるのですが、話の都合上そこはいったん飛ばしてその結論部分になるのですが、

『以上のように、中長期的に財政健全化を達成することは重要ですが、達成のスピード、すなわち、財政の緊縮ペースをどの程度に設定するかによって、実体経済は大きく影響されます。財政健全化を急ぐあまり、財政の緊縮ペースを加速した結果、成長率が低下すれば、結局、財政健全化は達成できませんし、2%の「物価安定の目標」の達成も困難になります。』

って話なのですが、師匠の説明によりますと「機動的な財政政策」というのは「景気が後退しそうな時に財政を出す」という話であって、今の金融政策が大いに効果を上げて日本経済が盛大に改善している、という説明になっている以上、別に財政を出せという話にならない筈なのですが、どうも会見での説明とかを見ていると財政を出せ金融政策単独では2%行かない、という話になっていて、「金融政策がとにかくうまくいっていて絶大な効果を上げている」という自分たちの自画自賛というか大本営発表がベースにあるので、話があちこちで矛盾していて全然説明になっていないんですけど師匠。


でもって飛ばした部分をサラッと説明しようと思ったのですが、改めて今読んでいたらなんか怪しげなところがあるので再度読み直していたら時間が無くなったのでちょっとパスしてたぶん明日ちょっとだけネタにしますが、やはり師匠は師匠だけにアレでしたな、という感じではございます。

#寝坊したので今日はこの辺で勘弁





2018/02/06

お題「NYおはぎゃーとな/債券市場サーベイ拡充/1月会合主な意見」

朝のラジオニュースでNYダウのお値段を聞いて(アタクシが聞いた時は最安値ではありませんでしたが4桁安)目も一発で覚めるというものでおはぎゃーございます。

#まあだいたい「メルトアップ」とかさすがにそれは無いわという話を堂々としている雨人の話を聞いてうーんこのとは思ったが、ゆうてこういうのどこで下がるか分からんけえの(下手に売り向かっても焼かれるのよねー)。

ところで仮想通貨ちゃんですが、
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-05/P3O7XB6KLVR401
ビットコイン下げ加速、7000ドル割れ−クレジットカードでの購入禁止
Todd White、Eric Lam
2018年2月5日 18:58 JST 更新日時 2018年2月6日 4:12 JST

なんか昨日17時くらいに見たときには8000割れとかだった気がするんだが、仮想通貨とか言ってるけど通貨ってレベルじゃないでしょ・・・・・・・・・・


〇一応おはぎゃーなのでメモメモ

ということでメモ。

ブルームバーグさんより
https://www.bloomberg.co.jp/markets/stocks/world-indexes/americas
INDU:IND NYダウ 工業株30種 24,417.38 -1,103.58 -4.32% 5:54
SPX:IND S&P 500種 2,678.61 -83.52 -3.02% 5:39

https://www.bloomberg.co.jp/markets/rates-bonds/government-bonds/us
GT5:GOV 米国債 5 年 2.47% 5:57
GT10:GOV 米国債 10 年 2.74% 5:57
GT30:GOV 米国債 30 年 3.02% 5:57

って何で債券前日比がねえんだよと思いますがそれはさておき、確か東京の16時前くらいには10年2.9%ぎりぎりくらいまでつけていた(さっくり戻っていましたが)という感じでございましたので、金利上昇でゴルディロック相場終焉や!株売りや!からの株下げで金利が低下の巻となっていまして、株売り債券売りがホイホイと連鎖していた流れとはとりあえず昨日は違う感もありますがまあよく分からんのであまり決め打ちはしない。

まあこんだけやっといて為替は最近のレンジの中にいるので、とりあえず海外市場は期初から何やっておりますねんというのと、ジャパンの人たち決算固める(または固めた)たところでこれだけ海外振れるなよという所でしょうか。

そらまあこんなの後付けで「メルトアップ」とか急に変な造語が出たときはバブル、とか講釈垂れるのは簡単ですけれども、じゃあ実際にポジションをという話になった時って、当たり前ですけどポジションは無限にナンピンするわけにいかないし、その前にロスカットというものが存在するし、その上他人様の資金だったらポジション運営の説明責任というかガイドラインというのもありますし、ということでございますので、後講釈とポジションは全然別の話すし、相場を当てるから儲かるかというとこれもまた複雑なテーマではありますな。

と何が何だか分からないメモだが、日本的に申し上げればちょうど節分終わって年も変わったタイミングで、ここまでヒャッハー相場だった米国株式市場が盛大に連続下げというのを見ますと一応メモコーナー残しておいて後で整理したときに(やるやると言って過去ログの整理進んでなくてすいませんすいません今度の連休には)残して置けるようにしようかというただの俺様メモでした。

#以下月末月初にネタが千本ノック状態だったのの処理を徐々に行うの巻

〇債券市場サーベイの拡大とな

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2018/rel180202a.pdf
「債券市場サーベイ」および「国債市場の流動性指標」の拡充について

『日本銀行金融市場局では、市場参加者との対話を強化する観点から、「債券市場サーベイ」の実施や「国債市場の流動性指標」の公表といった取り組みを行 ってきている。』

何故かその結果「流動性がある」という大本営発表の結論が堂々と政策委員の方々から出てくるというのは何とかならんのか(YCCって長期金利という債券市場の機能を制限するものなのだから、機能度が低下したり流動性が落ちるのは当たり前で、その辺をスルーして大丈夫とか白々しい大本営発表をするから市場の中の人間がドッチラケになる)と思いますが。

『今般、一層多面的な観点から債券市場の流動性・機能度等を把握し、市場参加者との対話に活かしていくため、これらの取り組みを以下の通り拡充することとした。』

ほうほうそれでそれで。


『1.「債券市場サーベイ」の拡充』

『日本銀行金融市場局では、2015 年 2 月調査から四半期毎の「債券市場サーベイ」を開始し、市場参加者からみた債券市場の機能度や先行きの金利見通しを 継続的に把握するとともに、市場参加者との対話にも活用してきた1。

今般、より幅広い市場参加者の見方を把握する観点から、調査対象先を、従来の、国債売買オペ先のうち協力頂ける先(銀行・証券等)から拡充し、大手機関投資家(生命保険会社、損害保険会社、投資信託委託会社等)を加えることとした。この結果、調査対象先数は現行(2017 年 11 月調査)の 46 先から、70 先程度となる予定。

本件については、2018 年 2 月調査(3 月公表)から実施する予定である。 』

今月絶賛調査中ということのようですな。まあこれまで日銀の市場動向調査ってのはオペ先を中心に、というかオペ先偏重だったというのが良くも悪くも特徴でして、これはもともと日銀ってインターバンクの短期市場オペを中心にやっていて、オペ先=市場のほとんどをカバー、という形になっていたし、資金需給は財政と銀行券なのでこれも自前で分かる話なうえに、オープン市場だとCDCPとかも銀行と短資会社がカバーしている話(レポがそれだけだと若干手薄とはいえ)なので、まあそういう伝統になっている訳ですよ。

然るに、債券市場の場合ってオペ先は投資家まで入っているとは言いましても、そもそも日銀当座預金先じゃないところが最終投資家として鎮座する市場だし、通常の国債売買オペを行う向こう側って投資家じゃなくてブローカーなので、市場に入ってくるスタンスとか背景事情とか投資家と違うわけですな。

とは言いましても最終的に国債を消化しているのは投資家な訳で、ブローカーとのチャネルを強化して色々と市場動向を把握するのは大事な話なのですが、最終投資家のスタンスなども調べていかないと、オペ運営にしても目先の需給に振らされ過ぎることになって胆力に欠けるオペ運営をした結果話がややこしくなる的なサムシングは以前より感じておりますところではありますので、まあこういう形でサーベイを拡充するのは結構ですし、ただのアンケートにしないで、市場動向のヒアリングチャネルとして活用すればとは思います。数増やしたからこれでおしマイケルとかいうのは勘弁。

『2. 「国債市場の流動性指標」の拡充 』

『日本銀行金融市場局では、2015 年 8 月から、国債市場の流動性に関する各種の指標を「国債市場の流動性指標」として概ね四半期毎に公表し、市場参加者との対話に活用してきた2。 』

この前「流動性が上がっている面も見られる」とか総裁が会見で余計な発言をして市場の中の人たちの腰を盛大に砕いたという事案があるのですが・・・・・・・・・・

『今般、現物国債の市場流動性をより詳細に把握する観点から、新たな指標を作成し、「国債市場の流動性指標」の内容を拡充することとした3。

拡充された「国債市場の流動性指標」については、2018 年 3 月分から公表する予定である。』

まあ何が出るのかは出てのお楽しみということなのでしょうが、出てきたものが大本営発表に使われるだけということになるとリソースの無駄にも程がありますので活用におかれましてもよくよく考えていただきたいです。


・・・・・・・ただまあ何ですな、この手の「流動性」ってのは定量的なデータだけではなんともという感じでして、例えばGCレポ市場って取引高だけで言えば短期市場界で圧倒的なトランザクションと売買高を誇っていて、たぶんアスクビットも超狭いし、一発で捌ける量も相当なのですが、じゃあこの市場が流動性があるか、というと通常では流動性が高いけど、何か市場にストレスが掛かった時にはお洒落なことになるのはリーマンショック後にGCレポ市場の金利が盛大に高止まりして、ロンバート近辺に張り付いた(この時はオープン市場の主要金利が上昇しました)りするなど、規模があって流動性は高いのだが、ストレスに対してレジリアントかというとそうでもなくて、その背景には何があるの?とかいう話って、一度ストレスを経験してみると分かるのですが、そうは言いましてもストレスが起きて実はこれレジリアントじゃなかったとかいうのにその時気が付いて、すぐに対処できるような市場なら良いのですが、時と場合によっては気が付いたら時すでにお寿司となっておられるような場合もこれまたありそうで、まあ機構局マターに近いのかもしれませんが、市場のどうのこうのという中にはその手の定性的な知見というのも加えていくようにしていただければと存じます。はい。


〇今更ですが1月会合「主な意見」

今更ですいませんすいません
http://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2018/opi180123.pdf
金融政策決定会合における主な意見 (2018 年 1 月 22、23 日開催分)

最初の『T.金融経済情勢に関する意見』の『(経済情勢) 』についてははあそうですかという感想以外ないのでパス。


・物価の見通しだが片岡さんが3人いるのかと思ったわ

こちらには6個意見がありますが、最初のはパスしてその次から。

『・ 原油価格の上昇に伴う企業間での物価上昇に加え、労働需給の引き締まりや政府の旗振りによる賃上げの可能性も高まってきており、これらが今後、消費者物価を押し上げていくと考えられる。』

どう見てもコストプッシュです本当にありがとうございました。

『・ 企業の価格設定スタンスは、雇用・所得環境の改善や株価上昇に伴うマインドの好転により、少しずつ積極化している。』

ホンマカイナとしか申しあげようがない。積極化しているんだったら賃金もっとあげようという話になるじゃろ。

・・・・・・というのは行く系の人なのですが、後半3つのうち明らかに1名片岡さんなのだが、ほかにも片岡さんの意見でも違和感ないのがいるのはどういうこっちゃということで。

『・ 消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、2%に向けて緩やかに上昇していくとみられる。しかし、マクロ的な需給ギャップは着実に改善している一方、予想物価上昇率の形成が適合的であるため、2%に達するには暫く時間がかかると見込まれる。』

まあこれは上昇するって言ってるんだから片岡さんではないのは自明ですが、しかし予想物価上昇率(フィリップス曲線のY切片)を変えないで2%に行く需給ギャップって確か+6%だのなんだのとかいう凄まじい数字になるんですが、徐々に予想物価上昇率が上がるとしてもそれだと暫くどころの騒ぎじゃない気がします。


『・男性の就業率がいまだ低いことや、通常、失業率が高い若年労働者の比重が過去に比べて低くなっていることを考えると、現 状 2.7%の失業率が2%前後にならないと2%の「物価安定の目標」は達成できないと試算される。これはあくまでも試算であるが、目標の達成には、現状の失業率がさらに低下する必要がある。』

だいたいこの手の根拠レスな試算をするのは「当座預金残高を70兆円から80兆円にすれば物価が2%になる」とか吹く人たちの得意技なのでジンバブエ先生でしょう。でもって失業率さらに低下させるために追加緩和提案しないのはなぜでしょうか??

『・ 物価上昇率は、原油価格の影響を除くと、依然として緩慢である。需給ギャップや予想インフレ率が物価を押し上げる動きが、 「物価安定の目標」の達成に向けて十分に働いているとは言い難い』

片岡さんですな。追加緩和提案というのはアレですが言ってることは分かる。


・金融政策に関してはいくつかネタが

『U.金融政策運営に関する意見 』から。

だいたい現状維持の話ってこんな感じですけどね。

『・2%の「物価安定の目標」達成にまだ距離がある現在は、金融政策は現状維持が妥当である。

・ 物価については、雰囲気は多少良くなっているとみているが、引き続き企業の価格引き上げの動きは限定的であり、腰を据えて、きわめて緩和的な金融環境を維持すべく、金融政策を運営していくことが必要であると判断している。

・ しつこいデフレマインドを踏まえると、「適合的な期待形成」を通じた予想物価上昇率の引き上げに、かなりの時間を要する可能性もある。強力な金融緩和を粘り強く続け、物価に現れ始めた明るい動きを持続的に支えていくことが必要である。』

いやその通りなんですけど、「2年2%2倍」で始めた政策で、総括検証という反省はしたものの、「2年程度を念頭にできるだけ早期に達成」という大法螺の方はだいぶうやむやにしたとは言え全然引っ込めていない訳で、この辺の話を堂々とするのは良いですが、「そもそも早期達成するというのは錯誤でしたこれから時間をかけてじっくりやっていきましょうよろしくお願いしますああお詫びにこのジイサンが土下座します」くらいの事はきちんと総括して頂きたい。

『・今後、2%に向けて物価が上昇し、経済の中長期的な成長力が 高まるもとでは、金融緩和政策の効果は強まることになる。そうした環境変化や副作用も考慮しながら、先行き、望ましい政策運営のあり方について、検討していくことも必要になるのではないか。

『・ 先行き、経済・物価情勢の改善が続くと見込まれる場合には、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みのもとで、その持続性を強化する観点も含め、金利水準の調整を検討することが必要になる可能性もあるのではないか。』

『・ 現時点では、金融システムや金融機関の金融仲介機能に支障はないが、米国債のイールドカーブのフラット化や金融機関の外貨調達コストの上昇などの国内外の市場環境の変化と、これに伴う金融機関の収益や金融システムへの影響には留意が必要である』

『・ ETFをはじめとする各種リスク資産の買入れについては、株 価や企業収益などが大きく改善していることや、今後も堅調に 推移すると見込まれることを踏まえると、政策効果と考え得る副作用について、あらゆる角度から検討すべきである』

てな訳で4本(4人とは限らない)の見直しだのプロコン分析だのという話があるのはなかなか心が暖まります。

でもってこれはいただけないというのが2本。

『・ 2%の「物価安定の目標」まで距離がある現状では、市場で早期に金融緩和の修正期待が高まることは好ましくない。追加緩和やコミットメント強化によって、目標達成に向けた強いスタンスを示す必要がある。超長期国債の買入れ減額が、金融政策の意図せざるシグナル効果を持ち得るのであれば、是正すべきである』

追加緩和しろというのだから片岡さんだと思うが、「超長期国債の買入れ減額が、金融政策の意図せざるシグナル効果を持ち得るのであれば、是正すべきである」って「そういうのは無い」と常に言ってて、師匠の置物大先生もこの前のやけくそ会見で「きちんと報じないメディアが悪い」とか言っている訳ですが、一方でこういう言い方をする政策委員がいたら台無しにも程がある訳で、とりあえずお前は置物師匠にしばかれてこいと小一時間問い詰めたい。


『・金利を引き下げると銀行の貸出意欲が低下し、金融緩和効果を 阻害するというリバーサル・レートの議論は、銀行の自己資本制約が貸出を減らし、景気を悪化させるという議論と似ている。これは、資金供給の一部分に焦点を当てた議論であり、企業の他の代替的資金調達手段や借入需要の増加を十分に考慮していない議論である。』

似ているも糞もそのまんまなのですが、「資金供給の一部分に焦点をあてた議論」はまさにお前のしていることで、金融仲介機能全般にわたる話として金融安定化阻害が良くないという話や、そもそも金融政策のトランスミッションメカニズムってのは金融仲介機能経由ですし、「企業の他の代替的資金調達手段」なんて直接金融市場にアクセスできる企業の事しか見てないという意味で一部に焦点を当てているのはおめーだヴォケという所ですが、こういう木を見て森を見ない話が得意なのはどうせジンバブエ大先生でしょと思うのでした。

他になんかあったかもしれませんがまあこんなところで。








2018/02/05

お題「月曜日なので徒然相場世間話で勘弁(虫干しネタに関しては聞かないでくんろ)」

〇米国が金利発でおはぎゃーなのだが

きちんと四捨五入を入れてオーメン下げにするあたりがブルームバーグ(ロイターもオーメンでしたが)クオリティ。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-02/P3ICJ86S972901
【米国株・国債・商品】株急落、金利上昇を嫌気−ダウ666ドル安
Jeremy Herron
2018年2月2日 14:43 JST 更新日時 2018年2月3日 7:17 JST

『米雇用統計が堅調な内容となり、経済の力強さが示されたことから国債相場が大きく下げ、株式市場にも動揺が広がった。さらに、ダラス連銀のカプラン総裁が今年3回を超える利上げが必要になる可能性を示唆した後、国債・株式相場ともに下げ足を速めた。10年債利回りは一時、2014年1月以降で初めて2.85%を超えた。』(上記URL先より)

米国債券市場って年2回から3回で見ていたんですねという感じですが、アタクシはこちらで何度か申し上げておりますように、3回は普通で4回だってやり兼ねないと思っていましたし、実を申せば市場も3回は標準で上振れリスクに4回があって、でも4回やるとオーバーキルに近づくのでその後の事を考えると超長期の金利ってフラットするかもね、とか思っていた次第なのですが、どうもアタクシの考えていたようなポイントよりももっと手前の所で米国市場ちゃんのほうは正常化のオーバーキル水準をみていたのでしょうかねえ、よーわからんけど。

『S&P500種株価指数は前日比2.1%安の2762.13。ダウ工業株30種平均は665.75ドル(2.5%)下げて25520.96ドル。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時53分現在、10年債利回りが5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.84%。S&P500種の週間下落率は3.9%に達した。』(上記URL先より)

ということで本当は665ドルなのですが四捨五入してオーメン下げにしているのが何とも・・・・・・

まあ上記にありますように元々が債券の方から来ていて、要するに「ゴルディロック相場ヒャッハー!」とやっている背景に「米国の利上げは景気を冷やすような利上げをしないでいくから景気は上向き継続でヘーキヘーキ」というのがあって、元々の経済情勢が良いことに関しても「そうはいっても今の拡大ペースをぶっ壊すような利上げもしないから金融相場継続ですぜ旦那さん」という風情だった訳ですな。


でもって金利ちゃん。

https://jp.reuters.com/article/-idJPL4N1PS57J
2018年2月3日 / 08:16 /
米金融・債券市場=10年債利回り上昇、堅調な雇用統計受け

『 30年; 3.0868%(前日 3.0060%)
 10年 : 2.8411% (前日 2.7730%)
 5年:2.5883%(前日 2.5590%)
 2年:2.1453%(前日  2.1610% )』

『世界的に債券利回りが上昇し、金利上昇に伴う消費者や企業への影響に不安が広がり、今週の株式市場に動揺が走った。市場関係者の1人は「現時点で皆がやや神経質になっている」とし、「金利動向をにらみながら世界的に売りが出ている」と指摘した。』(上記URL先より、以下同様)

『米労働省が発表した1月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月比20万人増と、市場予想の18万人増を上回った。1時間当たり賃金の平均は0.3%(9セント)上がり、26.74ドルだった。前年同月比は2.9%増と、2009年6月以来の大幅な伸びとなった。』

『良好な賃金指標を受け、投資家のインフレ期待が約3年半ぶりの水準に高まった。ロイターとトレードウェブのデータによると、10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は2.14%ポイントと、14年9月以来の高水準をつけた。』

更に要人発言ちゃん。

https://jp.reuters.com/article/usa-fed-williams-bonds-0202-idJPKBN1FM2VT
2018年2月3日 / 08:51 /
米利上げ、年内3回もしくは4回が妥当=SF連銀総裁

『[サンフランシスコ 2日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は2日、連邦準備理事会(FRB)が今年3回、もしくは4回の利上げを実施する可能性はいずれも「妥当」と語った。 同時に、利上げ回数は経済指標次第との考えを示し、経済指標からは、年内に緩やかなペースでの利上げが必要との見通しを変更するような材料は確認していないとした。また、ウィリアムズ総裁は講演後記者団に対し、朝方発表された米雇用統計を受け米10年債利回りが急上昇したことについては、継続している経済成長の加速に対する「遅延した反応」との見解を示した。』(上記URL先より)

副議長候補とか言われていたりしたウィリアムス総裁割と正常化やる気強そうな感じですな。


https://jp.reuters.com/article/kaplan-0202-idJPKBN1FM2O7
2018年2月3日 / 06:06 /
米経済、今年はインフレ圧力の兆し顕在化 利上げ継続の必要=ダラス連銀総裁

『[オーステイン(米テキサス州) 2日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は2日、米国では2018年はインフレ圧力の兆しが一段と見られるとの見方を示し、FRBは利上げを継続する必要があるとの考えを示した。 同総裁は「今年はインフレ圧力が幾分かみられるだろう」とし、「FRBは緩和策を段階的に、ただし意図的に引き揚げていく必要がある」と述べた。』(上記URL先より)

ということで、年2回から3回とみていたっぽい市場としてはこの調子だと「最低3回、出来れば4回」という感じになってきて債券ピャーとなっておりますが、ジャパンから見たフローというので考えますと、こういう風に株安債券安みたいな構図にされていまいますと、「バランス型」とい運用をしている資産クラスが中々残念なことになるというのがございまして、基本この手のバランスってのはリスクコントロールを行って、有効フロンディアだか何だかよく知らんのですが(証券アナリスト協会検定会員がなんか知らんとは何事だというツッコミは認可)、そういうのでアロケーションしているような口がコリレーションが成り立たなくなってくるとあばばばばーとなりますので、そういう方面のフローも注意という感じですけど、しかしFEDのあの声明文とか主流派の情報発信とか見てたら今年の利上げが2回で終わるとかいうのはさすがに過度の楽観だったと思いますし、むしろこの下げの中で年2回って人がそんなに多かったのかよ、と思ったりもしましたです。




〇10年指値オペ投下は良いのだが余計な買入拡大は何だかなあ

金曜日の債券市場ちゃんですが、
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1PS2BR
2018年2月2日 / 15:20 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反発、長期金利0.085%に小幅低下

『長期国債先物は反発で引けた。米債安を受けて短期筋からの売りが先行。日銀が国債買い入れオペで「残存5年超10年以下」の買入額を4500億円と、前回(4100億円)から増額し、「残存5年超10年以下」を対象に指し値オペを通告した。これを受けて先物はプラス圏に浮上。オペ結果が順調だったことから後場に入っても買いが優勢で強含みで推移した。ただ、米債金利の上昇を警戒する市場参加者が多く、戻り売りも出て上値を重くする場面があった。

現物債市場では、長期ゾーン金利がオペ通告後に先物に連動する格好で低下。もっとも、一部では金利の低下幅が小さいとの見方もあり、米債の動き次第では再び金利に上昇圧力がかかる可能性があるとみられている。中期ゾーンは横ばい圏、超長期ゾーンは高安まちまち。』(上記URL先より)

てなわけでご案内の通り指値オペが撃ち込まれまして2月10年国債入札の翌日に指値オペというのは2年連続となりましたが、どうもオペ絡みに関しては1月というのは鬼門のようで、今年の超長期減額は、それ単体では大したことは無かったのですが、期初(ジャパン以外の皆様的に)の一発目に行われたという象徴的なタイミングだったことに加え、欧州中央銀行首脳の出口(というかAPP停止)意向を示す発言の連発、そして止めにダボス2連発で、ムニューシンはドル安誘導発言するわ黒田総裁はスイスでチーズとジャガイモを食い過ぎたのか急に「2%達成に向けてようやく近づいている」といような不規則発言が飛び出すの巻となりまして、結局相場ちゃんはまた指値を入れされられる始末。

まー何ですな、1月と言えばその前は黒田日銀起死回生かつ黒田オリジナルで打ち込んできた最初で最後の大企画「マイナス金利政策」を決定したのも1月最後の金融政策決定会合で、2月16日積み期間からのマイナスチャージ適用というタイムリミットを決めた短期金融市場大爆撃攻撃があってこの時の2月はあちこちで悲鳴や敗戦処理などの行事が行われておりましたが、いざマイナス金利で爆撃してみたら爆撃が金融機関収益懸念とか言って株は下がるわ円高に振れるわという残念な展開になりましたが、あれも1月でしたなあ(遠い目)。


てな話はさておきまして、昨日は先物11銭安で始まったから10年カレントの0.100%を叩く勇者はとかオラワクワクしておったのだが、そっちではなくて朝方は新発超長期163回の100円(0.600%)の方から始まっておりまして、10年は結局9.5bp(前日比5糸甘、といっても最終付け値から見たら引けですが)の所で寸止めの芸風を示すの巻。


さて10時10分ですが・・・・・・・・・・

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180202.htm(輪番のみ)
国債買入(固定利回り方式)(残存期間5年超10年以下)(注3) 2018年2月6日
国債買入(残存期間5年超10年以下) 4,500 2018年2月6日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,900 2018年2月6日
国債買入(残存期間25年超) 800 2018年2月6日

(注3) 国債買入(固定利回り方式)(残存期間5年超10年以下)の固定利回較差は、0.020%。
この結果、10年利付国債349回の買入利回りは、0.110%となる。買入金額に制限を設けずオファー。

ということで固定オペ打ったんですけど、そこで違和感が物凄い勢いであるのが長期輪番を4100→4500と400も増額していることでして、別に増額せんでも指値入れてるから止まるし、何でそうしますねんということで、胆力が無いとか中期輪番増額で申し上げましたが、これはもうチキンハートの輪番増額という感じでおじちゃんちょっとガッガリだよという感じです。

つまりですね、結局指値入れるくらいだったら、中期輪番増額を何でやったのという話で、中期の輪番そのままにしておいて10年入札でコケたところでズバッと指値でぶった斬る、という風にやれば良かっただけの話だし、逆に言えば中期輪番を増額しても結局指値オペをいれざるを得なかったとなりますと、これ中期輪番の増額が明らかに無駄玉。

でもってただの無駄玉なら良いのですが(この辺中期輪番増額のほうの話をしています)、そもそも中期カレントというのは昨年特定銘柄でSLFの連続使用期限にチャレンジ企画ニキ(ということではなく単に戻せなかっただけでしょうが)というのがありましたように、そもそも中期5年の所は日銀の買入が過大になっていて、マーケットメークが困難(というか高コスト)になるような状態になっているのであって、しかも年度開けたら5年新発の発行減るというのにここで輪番増額するなよ先の需給考えてねえのかよ、と申し上げたくなる次第。

もちろんのことですが、これ5-10輪番でも同じ話で、10年カレントに関しても元々買入がやや負担になっているところに来てここで増額かよという話になりますので、別に増額しないでも止まるところを増額するのは無駄無駄無駄。


でもってですよ、これは中期の時にもお話しましたので重複ですが、輪番増額すると減額するのが難しい。特に10年金利に絡むところはなおさら、というのがありまして、基本は減らせるときに(ストック効果があるという理屈もあることだし)減らしておいて、本当の本当にやばい時に温存しておく(し、指値がドバドバ入るような展開もあるでしょ)ようにしておかないと、長い目で見てオペが回らんよ、というのが問題点。

後の問題点ってこれまた中期の時に悪態ついたのと被りますけれども、この程度の金利上昇で指値のほかに輪番増額やっていたらタマの出し尽くしがすぐに来てしまいますので、指値空打ちで姿勢をバシッと示すだけで問題無くて、輪番増額したのは明らかに「シグナルを出したかった」という奴で、為替にでもビビっているんでしょうが、チキンハートな増額よのうという感はぬぐえません。


それから、これは中期の時にも申し上げましたが、中期に輪番増額を入れたというのは、「中期金利に対してもYCCでは何らかのイメージがあってそこの金利をどうしようと考えて輪番をいじる」という思惑、あるいは餌を市場に与えてしまった訳で、これはオペの戦線拡大を行っていることにつながるのですが、戦線拡大すればするほど、YCCのベースになっている「均衡イールドカーブからの適切な緩和度合い」が物凄く幅のある概念であり、理論的にはそうであっても実務で使うにはファジー過ぎているものなので、そういうファジーなものを引っ提げて中期とかディレクティブ以外の所までコントロール、というのは市場とのコミュニケーションをおかしくすると思う。

もっとシンプルに「超過準備の政策金利残高分は▲10bp」「10年金利は+0.11%に来たら止めまっせ」で後は勝手にイールドカーブひいとけやただし過度の金利上昇は許さん、というのにしないといかんのではとおもうので、指値は良かったと思うが輪番増額はどう見ても「来年の種イモを空腹のあまり食いやがった」という感じだと思いますが如何でしょうか。


#月曜で簡単な雑談モードですいません







2018/02/02

お題「10年指値オペアニバーサリー来たで〜/置物師匠ネタは順番逆ですが会見から参ります」

お、おぅ・・・・・・・・
https://www.bloomberg.co.jp/markets/rates-bonds/government-bonds/us
マーケット 米国債・金利

ちなみにモーサテが始まろうというようなお時間の数値はこちら。
GT2:GOV 米国債 2 年: 2.16% 5:43
GT5:GOV 米国債 5 年: 2.57% 5:42
GT10:GOV 米国債 10 年: 2.79% 5:42
GT30:GOV 米国債 30 年: 3.02% 5:43

ということで30年3%ヒャッハーのようでございますがさて・・・・・・・・・・

〇やはり「1年後の指値オペ」になりますかそうですか

昨日の債券市場ちゃん。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1PR28J
2018年2月1日 / 15:13 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落、長期金利0.095%に上昇

『長期国債先物は反落で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)声明をタカ派的と捉えた市場参加者が多く、売りが先行。10年債入札を前にしたヘッジも入り下落幅を拡大した。入札を無難に通過すると、短期筋からの買い戻しが優勢になる場面があったが、終盤にかけて株高を材料視した売りに押された。現物債市場では金利が上昇する年限が目立った。中長期ゾーンは国債先物に連動する展開で弱含みで推移。一方で超長期ゾーンは高安まちまちとなったが、底堅さをみせた。長期国債先物中心限月3月限の大引けは、前営業日比12銭安の150円20銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は前営業日比1.5bp上昇の0.095%。』(上記URL先より)

ということで、前場から2年5年1甘で10年5糸甘とかやってはいましたが、まあ特にエクストラオペは実施されることもなく、前場の終盤に10年カレントは9bp出合いとかやって入札タイムになり、入札は足切り予想が100円9銭で結果が100円11銭/9銭と無難オブ無難な結果になりましたが、別にセカンダリーで買い上げるような動きもなく、足切り水準の9bpの所でヘロヘロしていました(第U非価格は100.11円の8.8bpで入ってくる奴でしたが1,574億円の応札なのでその時間帯は別に滑っていたということでもないでしょうな、まあ新発がショートというのもあるでしょうが)が、引けにかけて若干押し込みが入って先物が12銭安の安値引けするそばから10年9.5bp(+1.5)とか20年0.595%(+1.5)とかになるの巻。

とまあそういう状況ですが、10年の10bpとかもうトラの尾をツンツンするプレイとなりますよって、さすがに引けから先物10銭近く下げたところでツンツンしてくるのかなとも思ったりしますけど(いやまあ違うかもしれんからごめんよ)、米債の金利もめでたく(??)上昇して戻って参りましたので、これはとりあえず10bpチャレンジパーリナイ(ナイトじゃなくて日中取引だけど^^)だぜウェーイということで価格動向とオペ動向が注目されますな。

でもって本日の輪番予定ですが、今日は長期と超長期が日程に入っておりまして、まあ超長期に関しては別に最終投資家の買いがホイホイ入るから何のお助けもいらない(というかうっかり超長期輪番ビビって増額したら押し目待っている投資家方面から蓆旗立てて強訴が起きそう、笑)のですが、さて10年というお話。

まー10年どうするかですけれども、昨年7月のオペの教訓からしますと10時10分までに10年10bpマークしていたらさっくりと輪番オペタイムに10年0.11%指値オペをきちんと打ち込んでいただくのが一番綺麗かとは存じます。それで戻るかは知らんけど、叩いたら指値来るで〜というのでスタンスは十分に示されるし、短期と10年をピン止めしてそこからイールドカーブを引いてくれ、っていうYCCスタンスも明確に示されることになると思うの。

でもちろんオファーバックして結果出てからもう1回チャンレンジするアホウがいた場合、即指値オペでも良いですし、当日中に少し引き付けてからプチ時間差で0.11%指値を行って売り方ゲリラは殲滅だヒャッハー!!!と火炎放射器振り回してオペ部隊が殺伐とした債券市場に降臨という畜生オペでもご随意に(ただし当日中あまり引っ張り過ぎるとオペの信認がという話になるので畜生プレイをする場合はほどほどに^^)とは思います。


・・・・・・しかしまあ何ですな、結局10年の指値入れなければイカンというのであったら、何も水曜に中期の増額しなくてもよかった(寧ろ昨日の入札をもう少し甘いところでやって捌きやすくできたんじゃネーノ的な気がするが気のせいかもしれないのでそこは個人の妄想の世界)って感じですし、しかもまあ当然ちゃあ当然ですけれども、水曜の中期輪番増額に関しては、そこで中期をゼッタイ止めないといけない必然性があったのかというとそれはちょっと説明力に乏しいところでの増額だっただけに、本職の何とかスト辺りからも日銀の中期輪番増額に対して「為替への影響」とか「緩和縮小観測へのけん制」とかいうようなコメントが出てくる始末でありまして、まーあたくしがとめどもなく悪態を並べてイマイチ要点が分かりにくかったと思いますけれども、昨日申し上げた中で「オペに政策意図なし」という中で、中期ゾーンの金利水準、上昇速度、市場のボラティリティ、金利上昇の背景など見た場合に、ここで中期の金利上昇を急いで抑制する必要があったという説明がやりにくい所での輪番増額を行ってしまいますと、それは「政策意図を持ったオペ」とみなされやすくなってしまう訳で、ここまで折角「オペに政策意図なし」というのを浸透させたのにこれでまた最初から(途中からかもしれんけど)やり直しになっちゃいましたね、という所ですが、覆水盆に返らず社畜盆に帰らずということで後のオペ運営苦労して下さいな。


とかなんとか言ってたら警戒して9.5のままで推移、というのもなくはないですが、まあ1年後記念日でもあることですしこれはもうパーリナイ!パーリナイ!(昼間だからパーリデーになるんでしょうか????)からの10時10分にひな壇に指値バズーカを抱えたオペ部隊戦士が登場して指値ショーの開始でございますな!!!!

・・・・・・すいません完全におちゃらけてしまいました本当は真面目に考えているんですよ、といっても信じてもらえませんですかそうですか(−−;


とまあそういう雑感だけ進んで副総裁金懇挨拶どころか1月決定会合主な意見にも手がついていないという困った状況になっておりますがFOMCのタイミングにこんなに同時にネタが打ち込まれるのが悪いよということで、以下は通常の順序と違っておりまして誠に恐縮ではございますが、岩田木久扇もとい規久男大大大副総裁様によります金懇会見ですが、もうこの金懇会見が見苦しいなんてもんじゃなくて、昨日は「晩節を汚す」などと申しておりましたが、もともと汚すような晩節はなくて元々が汚いままで推移していて、一瞬このジイサン大人しくなったのかな、と思ったのですが置物師匠は置物師匠のままで何も変わっていなかった、という実に寂しいものを見せていただく会見だったので取り急ぎこちらの方から参ります(長いよ)。


〇任期中少しは改善したのかと思われた置物師匠でしたがやはりこの人は5年間で何も変わっていなかったということですな

http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2018/kk180201a.pdf

11ページあって最初の所は幹事社が質問する無難な質疑なのですが、2ページ目のケツの所からどう見ても日高さんです本当にありがとうございました(ちなみに金懇会見は動画は入らないのであくまでも想像です)というのが始まり脅威のヘッドラインが展開されるのですよ。

・・・・ということで、今回は折角ですので就任記者会見から参考のために引用しながら鑑賞しようかと存じます。ということで就任記者会見ですが、
http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2013/kk1303e.pdf
総裁・副総裁就任記者会見要旨
―― 2013年3月21日(木) 午後6時から約1時間45分

というのがありますので、(この部分就任記者会見何ページより)とあるのは上記URL先から引用しているということでご確認して頂ければ幸いです。

また、会見の方では当然ながら黒田新総裁(当時)の質疑の方が圧倒的に多いので、補足する意味で就任前にはなりますが、総裁副総裁ノミネートされた際の衆議院議院運営委員会での師匠の高座を引用する場合もありますので、その場合は(この部分2013年3月5日衆院にて、〇〇議員の質問への回答)として引用する場合もございます。

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/002018320130305012.htm
第183回国会 議院運営委員会 第12号(平成25年3月5日(火曜日))


・たぶんここから日高砲(有益な方)が始まる

ということで2ページ目のケツから。

『(問) 今回最後の会見ということで、岩田副総裁は 5 年前の就任会見の時には、2%の目標について、達成できなければ人のせいにしないとか、言い訳しないとおっしゃっていたと思います。また、著書では、説明責任について、生るいものではだめだとか、説得的じゃなければ辞任か免職だと、そうしないと信用されなくなってしまうというお話でした。』

(;∀;)イイシテキダナー

『今日の講演を聴くと、だいぶお考えとか立場が変わったように思えるのですけれども、岩田副総裁自身がどう考えているのか教えていただけますでしょうか。』

ということで講演(金懇挨拶)をすっ飛ばして(量も多くなるし大体からしてこっちの処理が追いつかん^^)会見から入っているので講演の内容が何でしたっけ状態で恐縮ですが、幹事社質問終わった途端にいきなり無慈悲な総括質問キタコレ。


『(答) 「人のせいにしない」というのは、「自分がまずできるだけのことをやっているかどうか」ということを判断したうえでどうかということです。それをしないで、色々な要因のためだ、主因はそちらにあるんだ、そして、金融政策では物価を 2%へ上げられないということであれば、日本銀行の意味はないわけです。そういうことを申し上げたということです。』

全く仰っていることの意味が分からないのですが、「自分ができることをやったけれども達成できませんでした」っていうのは、やったことが間違っていたから達成できなかったという事を意味するのか、それとも元々自分で出来もしない事を大嘘ついて出来ると言ったのでどう努力しても無駄だったという事を意味するのかのどちらかしかあり得ませんし、義務教育時代の学校の授業じゃああるまいし、「努力したけれどもできませんでしたが努力したので私は悪くありません」とかビジネスなり政策の世界でそれが通用すると思ってるのかこのジジイはと思いますが、もしかしてこのジジイが直近までおられました学習院大学という所は自分でできるだけのことをやったら学位論文が安宅関の武蔵坊弁慶勧進帳状態であっても経済学博士の学位を授与してくれるような素晴らしいところなのでしょうかねえだったら毎日駄文書きでできるだけのことをやっているアタクシにも経済学博士号いただけませんですかねえ(なお現在の政策委員会の中で唯一経済学博士号をお持ちの某ジンバブエ大先生の学位は学習院大学で取得されておられます)。

あと、結局この人何もわかってないんだなというのは「金融政策では物価を 2%へ上げられないということであれば、日本銀行の意味はないわけです」という所で、「マクロ経済の調整の中で金融政策の果たす役割が限定的」であっても、日本銀行には金融政策じゃなくて発券、決済、プルーデンス等々の重要な現局がありますし、現局に関して確か就任後1年くらいしていた時には初めて知りました的に言及してたはずなのですが、置物リフレ理論が敗北したショックで全部忘れてしまったのねおじいちゃんというところですな。

『日本銀行がしっかり と、2%の「物価安定の目標」に向けた環境を作り上げることが必要不可欠な条件だということです。そのうえで、何か足りないことや、逆に 2%へ引き上げることを妨げる要因もあるわけです。』

なんか話が昔と違いますが。

『そういうものに対して、外的な要因であればどうしようもありませんが、』

>外的な要因であればどうしようもありませんが
>外的な要因であればどうしようもありませんが
>外的な要因であればどうしようもありませんが

さてここで就任記者会見を確認しましょう。

『2 つ目は、そういう意味で、2 年くらいで責任をもって達成するとコ ミットしているわけですが、達成できなかった時に、「自分達のせいではない。 他の要因によるものだ」と、あまり言い訳をしないということです。そういう立場に立っていないと、市場が、その金融政策を信用しないということになってしまいます。市場が金融政策を信用しない状況で、いくら金利を下げたり、 量的緩和をしても、あまり効き目がないというのが私の立場です。 』(この部分就任記者会見5ページより)

とまで言っておいてこの説明とか恥を知れとかいうのもそうなんですが、それよりも国の金融政策の最高意思決定機関であるところの日銀副総裁が前の発言を何ら撤回しないで過去に言ったことと全然違うことを言ったことにして強弁するとかいうのって、恥とか学問的良心とかいう問題の前に、そもそも社会人としての規範という問題になる訳で、国の権力行使を担う高い立場の人間に規範意識というのが無いというのは、それは国のあり方として間違っているし、そういう規範のタガが外れた国で私たちの日本国が良いものなのか、という問題を問いかけたいレベルのお話だと思うのよね。

『内的な、例えば政策要因であれば、それは正していくことが必要であると、就任前から申し上げているのはそういうことです。』

最初からずっと金融緩和してインフレ期待に働きかければ2%行くって言っててそっちの基本線は全然正していないのですけれども。

『つまり、色々な政策がありますが、金融政策がまずできることを精一杯やったうえで、なおかつ他の政策が日銀のやっていることの逆風になることは避けるべきだという考えは、就任前から変わっていません。』

「他の政策が」来ましたが、それはつまり政権批判という事でよろしい訳ですね、というか見苦しい言い訳のために実際にこの先でも言い訳に困って政権の経済政策運営を批判する文脈になっているのがワロスワロス。

・・・・・・・ということですが、念のため就任前所信表明の衆院での発言を確認しましょう。

『○岩田参考人 先ほど申しました金融政策のレジーム転換というのは、要するに、物価の安定あるいは二%のインフレ目標というのは、日本銀行に責任が全部あるという立場なんですね。それが市場に信頼されるというのがこの基本的なメカニズムなんですね、デフレを脱却して二%インフレになるという。』(この部分2013年3月5日衆院にて、民主党津村議員の質問への回答)

>二%のインフレ目標というのは、日本銀行に責任が全部あるという立場なんですね
>二%のインフレ目標というのは、日本銀行に責任が全部あるという立場なんですね
>二%のインフレ目標というのは、日本銀行に責任が全部あるという立場なんですね

もしかしておじいちゃん5年前から昔の記憶がなくなっちゃったのかな????



・物価が行かなかった理由は政権の経済政策が足りなかったいただきました

次の質疑だが質問項目をもうちょっと絞って欲しかったのだが回答の方がぶっ飛ぶというプレイが炸裂。

『(問) 今日の講演では、随分財政についてたくさん述べられています。2% の物価が未だに達成されていない原因として、財政の緊縮があったというご認識ではないかと思いますが、』

ここのところは講演をまだネタにしていない(FOMCがあったのでまあ勘弁してちょ)のでアレですが、今回は財政のせいという話をして最後の最後に見苦しいさまをお見せしておりますというのは週明けにでも。

『2014 年度の消費増税について、事前に岩田副総裁は反対を表明されたということはなかったと思います。しかし、結果として増税が悪かったというご認識のようですけれども、次の増税、予定されている増税が 2019 年にありますけれども、これについては反対されていないという理解でよろしいでしょうか。』

っていうよりも、

『今日の講演の最後の方では、いろんな手当があるから容認されているというようなご発言だったのではないかと思いますけれども、反対はされないのかということが 1 点と、』

何で前回の消費増税がアウトで次回の消費増税がセーフなのかの説明が分かりにくかったので教えてジェネラルと行った方が多分意味のある回答が得られたと思う、ちなみにこの部分に関する回答は無い。

『その増税を織り込んだ上で、2% というのは 2019 年度に達成可能であるというふうにお考えなのかどうか。』

『最後に、黒田総裁は 2014 年度の増税についても、増税すべきという立場でいらっしゃいましたけれども、次の総裁というのは、増税容認でも 2%達成というのは近い将来、今の段階では 2019 年度ですけれども、可能であるというお考えなのかどうか。この 3 点お願いします。』

最後の質問は意味不明ですが、要は消費増税しても物価目標達成するという見通しの根拠がよく分からんと質問すれば済むことだと思う。まあそれはそれとして回答がお洒落。

『(答) 3 点というよりも、全て同じような観点だと思いました。』

ここはおじいちゃんちゃんと意味が分かってるじゃん立派立派。

『まず、3 本の矢が最初にあったわけですが、第二の矢が機動的な財政政策、第三の矢が成長戦略という構造改革です。』

まあ何となくですがこの辺って会見要旨を作った事務方(たぶん政策広報)がウンウン唸りながら話を丸めているんだと思うのですが、何故か消費増税の影響の質問なのに回答があらぬ方向に暴走を始める。

『政府が日銀の金融政策について、緩和が足りないからもっと国債を買えといったことを言うのは駄目であり、手段の独立性が重要だと申し上げているわけです。政府はそうしたことに介入してはいけません。 2%の目標は共有していいのですが、その目的の達成手段に関しては政府は介入しないというのが、社会的な標準なわけです。』

社会的な標準も糞もお前政治任命じゃんとか言ってはいけない。

『そうすると、逆も言えるわけです。政府が中長期的に財政を再建すると約束しているわけですが、どれくらいが中長期であるのか、どのような手段でどのようなスピードで財政健全化を図っていくのかという手段に関しては、政府・国会に任せるべきであり、中央銀行の副総裁としてものを言うべきでない、つまり中立を保つべきだというのが、私の考えです。』

でもってなにも言わなかった挙句に物価目標行かないのは自分たちはちゃんとやったのに環境が悪かったというのであれば、それは物価目標達成にマンデートがある中央銀行の政策委員会の委員として政府に対して日銀のマンデート達成のための環境を作れ、というのが責務であって、それって隣の部署でチョンボしているのを気が付いているのに指摘しないで後から隣の部署がチョンボしたからうちの部署が目標できませんでしたと言ってるようなもんでただの職務放棄だし、完全不干渉というのであれば、逆に日銀だけで物価目標を達成するという話じゃないですかねえ。

『自分が副総裁ではなく学者であれば、はっきりしたことを言ったと思いますが、副総裁というのは政府の手段に対して中立を保ち、介入しないという約束があるはずですので、個人的に思うところがあっても言うべきではないと思っています。』

それはただの責任放棄なのですがここから引かれ者の小唄が始まるのですが小唄の内容がアレ。

『そうした中で、今回申し上げたのは、結局 5 年かかっても物価が上がらなかった理由は、単に原油価格の下落だけでないと、この 5 年間で思うようになったということです。』

なんだよその「思うようになった」って。

『それはなぜかと申しますと、原油価格の下落が止まれば、予想物価上昇率が 2%でアンカーされているアメリカやEU、イギリス等では、物価がエネルギーを除いてもしっかりと上がってくるわけです。そこは日本と違うところです。』

ほうほうそれでそれで?

『ということは、予想物価上昇率が日銀の目標まで上がってくることが大事ですが、上がる過程で、金融政策は一生懸命やっていても、他の政策が大きな逆風となった場合、予想物価上昇率が 2%でアンカーさ れていない経済では、そうした逆風をまともに受けると、それをはねのけることはなかなかできないということです。』

えーっとすいません、予想物価上昇率を上げるのが政策の一丁目一番地のはずなのに予想物価上昇率が上がらないから
できませんでしたでは言い訳になっていませんよね。つまり・・・・・・・

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2013/ko130828a.htm/
「量的・質的金融緩和」のトランスミッション・メカニズム -「第一の矢」の考え方-
京都商工会議所における講演
日本銀行副総裁 岩田 規久男 
2013年8月28日

にある図表集
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2013/data/ko130828a2.pdf
のスライドの6ページ目(PDFファイルの7枚目になります)に『「量的・質的金融緩和」の波及経路』ってスライドがあって、そこを見るとどう見ても「予想インフレ率上昇」から政策の効果が始まるようにしか書いてないのであって、予想物価上昇率が上がらないというのは他の条件云々まるで関係なく金融政策のやり方がそもそも失敗したのか、元々できないことをしようとしていたのかのどちらか、ということになりますよね。


でも、そうではないと往生際の悪い言い訳をする置物大師匠、こともあろうに安倍政権の経済政策のせいで物価目標が行かなかったと言い出す始末。

『そうすると、問題の 1 つは第二の矢で あり、それを中心に本日は申し上げました。もう 1 つは構造改革です。生産性を上げるためには、規制緩和や岩盤規制を取り払っていくことが大事です。』

言い訳に事欠いてまさかの経済政策攻撃。

『財政に関しては、中長期的に健全化を図り、持続可能性のある財政にすることが、重要な命題です。信認を失わないようにすることが大事ですが、 財政の健全化に向かっていく際には、今の金融政策と同様、経済・物価・金融情勢を踏まえながら、スピード調整をしていくことが大事です。私は、財政を今どうすべきと言っているわけではなく、一般論を申し上げたわけです。2019年度についても同様です。その時の実体経済、物価情勢、金融情勢を十分加味 しながら、例えば増税する場合にも全て赤字削減に使ったほうがよいのか、子育てに少し使ったほうがよいのかなど、スピードを調整してくのがよいということです。』

まるで意味のない話が続いています。

『その 1 つの例として、結構うまく行っているのが、本日データでお示ししたEUです。EUは今、対GDP比の政府債務残高でみると、財政緊縮のスピードを落としているのにもかかわらず、財政が良くなっています。』

どうも今回師匠の金懇挨拶はこの辺の話がメインらしいのだが、実はこの辺り、意味不明な説明が延々と続いておりまして、その指標を見る意味があるのかというツッコミをしたいのだがあまりにも意味不明過ぎてどう突っ込んで良いのかわからない、という超ド素人の剣術の動きが予測不能すぎて却って撃ち込めないような風情を醸し出しておりますがそっちはそっちでまた後日。

『こうした例もあることを考えながら、政策運営をしていくことが、金融政策の効果を一層上げることになるということを、5 年間の経験を踏まえて申し上げました。最後に、再任されないと確信していると言いましたが、いずれにしても今後の金融・財政政策、構造改革のあり方について、最後の機会なので、ここは申し上げたほうがよいのではないかと思いました。金融政策はすでに精一杯やっていますので、本日、私が申し上げた政策が伴えば、物価が2%に達する確率はさらに高くなると思います。』

ということは行かない確率があるのかよという感じですが、ここで就任前の衆議院での発言を確認してみましょう。これは質疑ではなく冒頭の所信表明部分になります。

『デフレ予想のもとでは、家計や企業が、お金をそのまま持っていれば実質的な購買力が上がると考えて投資や消費を抑制しておりまして、現在では、日本の企業までもが、家計のように、金融資産を運用する、設備投資や生産を控えて、むしろ金融資産を運用している、家計化と私は呼んでいますが、企業がそういうふうになっている。これがデフレの特色であります。

 こうした状況を踏まえて、安倍政権が、大胆な金融政策、機動的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略という三本の矢を打ち出したわけですが、私は、これは、日本経済がこれから好循環をつくり出していくという意味では、極めて適切な政策であるというふうに思っております。

 この三本の矢のうちで、私は、かなめになるのは、やはり金融政策であるというふうに思っております。

 と申しますのは、金融政策によって、人々の間に定着してしまったデフレ予想をインフレ予想に転換させる。インフレ予想にならなければ、実際にも、マイルドなインフレにはならないということであります。

 そのために、日本銀行は、消費者物価の上昇率二%を必ず達成する、この達成責任を全面的に負うという立場に立つ必要があるというふうに思います。』(この部分2013年3月5日衆院にて、冒頭の所信表明部分より)

今回の会見での言い訳と比較すると実に味わいがありますな。


・「期待インフレを引き上げる手段はない」という驚愕の認識が示されるという重大インシデント発生の巻

1つ飛ばして次の質問で6ページのケツになります。

『(問) 2 点お願いします。1 点目は、大規模緩和を 5 年近く続けていますが、 その結果、副総裁の講演でもご指摘がありましたけれども、2%には途半ばです。この結果も含めて、大規模緩和 5 年の効果というのを改めて伺いたいと思います。(後半はのちほど)』

まだ聞くかという感じですが(^^)ここにまさかの驚愕の回答が待っております。

『(答) 5 年間で未だに途半ばであることの原因については、すでに講演で申し上げたとおりで、付け加えることはあまりありません。(以下途中見苦しい言い訳なので途中割愛)』

というのは増税のせいだ原油のせいだという話をしているのですが、そこの先に驚愕の説明があります。

『(途中割愛したあとになります)日本の場合には、もともと、予想物価上昇率が足許の物価で動くという面があります。』

それ総括検証で言い出した話で最初そんな話してませんでしたよね(何度も引用しませんがさっき引用した話と全然違う)。

『1 年目は、大規模緩和をやり、第二の矢、第三の矢も飛ぶと思われたからこそ、実はしっかりと予想物価上昇率は上がったわけです。レジームをチェ ンジし、これからは経済が変わるという予想があったことにより、1年目は予想物価上昇率が上がる力がありました。ところが、そうでなくなるのが 2014年からです。』

そもそもその間の物価上昇は消費増税の駆け込みとかその前の財政とかあるじゃんという話はさておきましても、さきほど出てきた「第二の矢と第三の矢が無いから予想インフレが上がらなかった」がまた登場しておりまして、またまた政権批判ですね凄いですねというのに加えまして、元々お前の置物理論では金融政策で物価達成するって話だしさっきだって政府に口ださないっていうんだからそれなら物価は金融政策単独で行くもんだろという話で、言い訳をしようとしてますます酷い話を始めているというこの恐ろしさよ。

『それによってもう 1 回、予想物価上昇率を上げることが、金融政策では難しくなったわけです。』

>もう 1 回、予想物価上昇率を上げることが、金融政策では難しくなったわけです
>もう 1 回、予想物価上昇率を上げることが、金融政策では難しくなったわけです
>もう 1 回、予想物価上昇率を上げることが、金融政策では難しくなったわけです

見苦しいというレベルを超越している。

『ですから、今やっている「イールドカーブ・コ ントロール」は、需給ギャップを縮めることに主眼を置いています。予想物価上昇率がそれほど上がらなくても、名目金利を大きく下げれば、実質金利は下がりますので、それによって需給ギャップを縮め、物価を上げ、それによって 予想物価上昇率を上げるというメカニズムを使っているわけです。』

えーっとすいません、YCC導入以降ってマイナス金利導入後総括検証を出す前よりも名目金利上がっているんですけれどもおじいちゃん2年近く前のことなんか覚えられないのかなあ。

『そういうメカニズムを使わざるを得ません。要するに、予想物価上昇率を上げる手段がなくなってきたということです。』

>予想物価上昇率を上げる手段がなくなってきたということです
>予想物価上昇率を上げる手段がなくなってきたということです
>予想物価上昇率を上げる手段がなくなってきたということです

『予想物価上昇率を上げるには、第一の矢も、第 二の矢も、第三の矢も、全体がリフレ・レジームになっていないと駄目です。』

さっき引用したからもう引用しないけど就任前及び就任後(どころかあの謎の波及メカニズム図表はQQE導入後の話だ)の説明と全然違いますな。

『第一の矢だけがリフレ・レジームで、他が必ずしもリフレ・レジームになっていないため、レジーム・チェンジによって、予想物価上昇率を上げるというメカニズムがなくなってしまったわけです。』

金融政策で達成するという置物理論がまるでなかったことになっているのですがだったら最初の話は全部間違いでしたと言って辞任はもういいからおじいちゃんハラキリショーでもやってくださいな。

『予想物価上昇率が 2%に上がっている国では、中央銀行が物価 2%を実現した実績があるので、原油価格があれほど下がれば、やはり物価も下がるわけですが、予想物価上昇率は下がらないのです。』

だったら何で欧米は金融緩和したんでしょうね。

『ですから、原油価格が戻ってくれば、今はまだ 2%には届いていませんが、エネルギーを除いても、日本より物価上昇率は十分高くなっています。そ ういう意味では、日本銀行も 2%を見せる必要があります。物価の実績値が 2% をオーバーシュートするまでマネタリーベースを増やすという、コミットメントによって予想物価上昇率を上げようとしているわけですが、まだ力が弱いです。』

無茶苦茶な説明ですな。

『ただ、2016 年の後半から、ようやく世界経済が立ち直り、貿易も良くなってきている中で、』

おいこら米国の景気回復何年続いていると思ってるんだ。

『日本でも予想物価上昇率が底を打って次第に上がってきている状況です。2018 年には、予想物価上昇率も上がってきて、需給ギャップと予想物価上昇率の両輪で物価を上げていくメカニズムが、もう1回、回復してくるのではないでしょうか。』

ないでしょうかじゃねーよ根拠は何だよこのヤロー。

『その回復の時に、経済・物価情勢を踏まえて、財政緊縮のスピードを調整して欲しいと思っています。そうすれば、2018 年には、 政策の効果が強まり、物価が徐々に 2%に近付いていくのではないかと思います。(後半はこの次)』


・批判するときには日銀の主張を曲解して悪意の宣伝をしていたお前が言うなという言い訳頂きました

今の質疑の後半はこうなっています。

『(問) (前半割愛)もう 1 つは、先程、投資家が日銀の政策をしっかり理解していないというお話がありましたけれども、これまで2%が何度も繰り返し先延ばしされた結果、日銀のメッセージの信頼性というのが失われるとか、誤解を招くような一因になったのではないかという指摘もあります。この2点をお願いします。』

そもそもお前らが言うだけ番長で実績上げないから政策を理解していないとかお前がいう状況になっているだろうという質問をしているのにこれまた斜め上から腰が砕ける回答が来ております。

『(答)(前半割愛)もう 1 つの、メッセージの出し方は非常に大事ですので、かなり注意しているつもりです。』

注意もへったくれも前言ってることと違う話をするおじいちゃんだし、そのおじいちゃんの所から経済学博士の学位を授与されているジンバブエ大先生はもはや阿呆陀羅経にしか聞こえない話しかしないし。

『もっとも、本日私が申し上げたことを、皆さんがどう伝えるかによっても、これは随分違ってきます。』

メディアのせい来ました!

『ここで申し上げたことを、ヘッドラインで全て誤解のないように伝えるということは、なかなか難しいはずです。』

お前の話はわからん!(大滝秀治風に)だから無理です。

『例えば、黒田総裁が展望レポートと同じことを言っても、見出しはそうならず、明日にでも金利を上げるように受け取られてしまいます。』

そんなことございませんでしたが何を言っているのでしょうかこの人は。

『日銀のメッ セージの出し方が悪いと言われますが、本当の真意は、もっと詳しいものでなければ本来伝えられないわけです。しかし、ヘッドラインでは全て伝えることはできませんので、切り取られるわけです。私の意見も、皆さんに本日おそらく切り取られて、どのような反応が出るか少々心配なわけです。』

だったらちゃんと理路整然と分かるように説明するように努力すればよいのではないでしょうか、貴殿の会見での説明って一生懸命事務方が丸めて要旨作ってもこのテイタラクなのにどうやって説明せえというのやら。

『確かに、コミュニケーションは難しいのですが、コミュニケーションは本当はもっと深くしなくてはいけません。投資家が、ヘッドラインだけで見て判断する、というコミュニケーションでは困ってしまいますので、何をどうするかは日銀も随分考えてはいますが、こうした真意を伝えることの難しさを、この 5 年間で痛感しています。』

あのさあ、 そりゃヘッドラインで瞬間反応するけど、それはトレーダー(ディーラー)の反射神経な話とかアルゴトレードみたいな話であって、それなりに中長期的な視野でポートフォリオ運営をしている「投資家」が片言隻句でいちいちポートフォリオの根幹を動かすかよお前5年間副総裁やっていて金融市場の事何も分からなかったのかよと情けないのですが、まあおじいちゃんマイナス金利導入後総括検証前とYCC導入後の名目金利のどちらが高かったかも覚えていないみたいなので仕方ないちゅかねえとかいうギャグは兎も角としましても、そういう片言隻句だけで反応されないように、会見要旨が出てみたり展望レポートの基本的見解と背景説明が出てみたり、金懇挨拶の要旨が出てみたりしている訳で、ベンダーヘッドラインだけ鵜呑みにしてポートフォリオを慌てて動かす投資家がいるとか5年間日銀副総裁やってもまだ思っているという時点で無能オブ無能としか申し上げようがないですな。

まあそれに置物リフレ一派って日銀批判するときに報道の片言隻句を切り取って勝手に「日銀の真意」をクリエイトして随分好き放題日銀を罵っていた訳ですが、まあ自分たちがそういうことをしているからといって、ほかの人も同じだとか思って勝手に妄想して投資家もお前ら一派と同じだとか思うのが失敬にも程がありますな。


・最後に特大長広舌の言い訳がございますが妄言にも程がある

まあ見苦しいのですがしょうがないので引用だけしておきましょうか。ちょっと飛ばして最後の質疑。

『(問) 岩田副総裁は就任前からリフレ派の大御所というか、長年やってこら れて、理論的支柱だったと思うのですが、岩田さんのメッセージとしてデフレは貨幣現象であると、マネタリーベースを増やせば予想インフレ率が上がるのだということで、かなり多くの方が量を増やせばインフレは上がると信じたと思うのですが、今日のお話を聞いていると、やはりそれだけでは駄目だったというような話にも聞こえるのですが、どうお考えでしょうか。』

無慈悲な砲撃過ぎるwwwww

『(答) 今おっしゃったような理解があるということが、私の真意が実は伝わっていない証拠です。』

は????????

『マネタリーベースさえ増やせばデフレ脱却ができるとは、私の本を全部読んでもらうと書いていません。』

では以前このような講演をしておられた、というのは何なんでしょうか。

https://jp.reuters.com/article/tk0626409-iwata-comment-idJPTYE92305N20130304
2013年3月4日 / 17:17 /
期待物価上昇率2%で15円円安、4000円株高へ=岩田学習院大教授

『[東京 4日 ロイター] 次期日銀副総裁候補の岩田規久男・学習院大教授は4日、都内で講演し、金融緩和で金融機関の手元資金を示す当座預金を増やせば、期待物価上昇率が上昇、円安や株高につながるとの見解を強調した。 具体的には、当座預金残高が10%増えると予想物価上昇率が0.44ポイント上昇し、期待物価上昇率が2%ポイント上がれば為替は15円の円安、日経平均株価は4000円上昇するとの見方を示した。』(上記URL先ロイター記事より)

『記者の皆さんは、どこかからその話を聞いて、ああそうかと受け取ったのでしょうが、私の本は読んでいないと思います。』

というのを読んで師匠の書籍数冊あるので引用しようと思ったらこの前本棚の減量作戦したときに師匠の本をことごとく古紙回収だか何だかに出してしまったんでしたイタタタタ。

『私の本の中には、金融政策だけに関する本と、もっと総合的なパッケージを書いた本がいくつかあるのをご存知でしょうか。(引用しようと思ったが以下延々とゴミが続くのでこのあたりの引用止めます)』

でもってその次にこんなのが。

『もう 1 つは、量を増やすだけでなく、例えば、短期国債だけではなく、長期国債を買わなければならないなど、量をどうやって増やすかということを 申し上げました。あるいはもっと大事なこととして、コミットメントについて 申し上げました。つまり、この政策をやっても実は効かない、と言ってはいけないのです。』

それをやった結果が出てないとさっきから言われているうえに、いましがた予想物価上昇率は金融政策でもう上げられないという話をしていたように思えますがおじいちゃんさっきの話覚えてる??

『しっかりと、どのようなメカニズムがあるので、2%を達成するまで日銀がコミットするのだ、だから先送りはしているけれども、2%の達成目標は降ろしていない、と説明することが大事です。これがコミットメントであり、この枠組みの中で長期国債を買ったりすることによって、予想物価上昇率が上がってくるわけです。』

上がらないって言ってなかったっけ?

『単にマネタリーベースを増やすだけで、いつ金利が上がり、早すぎる出口になるかといったことを人々が思ったのでは、予想物価上昇率は上がらないのです。』

もはや何が何だか分からない。というかこれ事務方大変だったでしょう褒美を取って遣わす。

『コミットメントを伴った量的緩和、あるいは 「イールドカーブ・コントロール」が大事です。そういう意味で、単純にマネタリーベースを増やせばよいと申し上げたつもりはありません。コミットメントが非常に大事です。』

いずれにしても行ってないのは同じだろ言い訳にもならんわヴォケ。

『FRBでは、2%を一時期ほぼ達成しましたが、雇用の最大化を目指しているうちに、逆に 2%から遠くなりました。』

???????????????????????????????

何を指して言ってるんだ??

『FRBのマンデートは、雇用の最大化と物価の安定という 2 つです。このため、コミットメントの力が強く、だからこそ皆が信頼するのです。』

じゃあ欧州は??というか何でそうなるとコミットメントが強いのかの説明もないですし、直前に「2%達成したけど雇用の最大化を目指したら2%から遠くなる」って言ってて、それだと2%のコミットメントが弱まるというのがロジカルな結論なんだが大丈夫かこのジイサン。

『日本も、コミットメントを強くして、2%まで物価を上げるという経験をしないと、なかなか予想物価上昇率は安定しません。従って、予想物価上昇率が安定するまでは、今の金融政策の枠組みにコミットすることが大事です。安易に早く出口に出たいなどと言ってはいけませんし、2%の目標にまだ遠いにもかかわらず、正常化を急ぎたいとか、非伝統的は嫌だとか、そうした態度は予想物価上昇率が上がらない 1 番の原因になります。』

早期達成する話は無くなっているし、政策のプロコン分析とかいう観点が完全に欠落しているし、やはりこのジジイは5年間何も学んでいなかったというのがよくわかりますな。

『そういう意味で、これだけ詳しく言わないと、実は真意が伝わらないということです。そこに難しさがあります。』

いや今の部分でも話の意味が全然通っていないんだが。

『読んで頂きたい本があります。(以下引用するとネットのリソースの無駄遣いなので割愛)』

以下は自分の本の宣伝というゴミにも劣る話なので全部割愛します。あー疲れた。




2018/02/01

お題「ネタが同時多発に打ち込まれるとかもうねという所ですが^^」

オペ増額ネタに1月会合主な意見に置物師匠の金懇は講演はともかくとして会見が無茶苦茶だったようでございますし、そして寝起きでFOMCとかネタの同時多発打ち込みマジ勘弁(-_-メ

〇置物師匠が最後の金懇で大いに晩節を汚したようですが(詳しい悪態は明日で勘弁)

置物大師匠の最後の金懇挨拶はこちら。
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/ko180131a.htm/
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2018/data/ko180131a1.pdf

でまあ挨拶自体は意味不明な話が途中に紛れていますが執行部腹話術の部分はただの腹話術人形なのでどうでも良く、それはそれとして講演の最期もとい最後と会見で大いに晩節を汚したというベンダーヘッドラインを見ながら顎が外れるの巻。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-31/P3EO936K50Y401
岩田日銀副総裁:「私はもう再任されないと確信している」−講演
日高正裕
2018年1月31日 15:18 JST 更新日時 2018年1月31日 18:01 JST

→「今日は最後に言いたいことを全部言わせてほしい」−岩田副総裁
→任期は3月19日まで、量的・質的金融緩和を主導

ということで日高さん例によって例のごとく大分まで堂々の出撃ということでなかなか味わいのある記事が出ております。

『岩田氏は講演開始から約50分近くたち、事務方から終了を促す紙を渡された際に、「もっと早くしろということだが、今日は多少長くなると支店長に申し上げた」と述べた上で、「最後に言いたいことを全部言わせてほしい」と語った。』(上記URL先ブルームバーグニュース記事より、以下同様)

日高さん大分まで出張った甲斐がありますな。

『岩田氏は金融緩和に積極的なリフレ派として知られ、学習院大経済学部教授などを経て、2013年3月に副総裁に就任。デフレ脱却へ向けた量的・質的金融緩和を主導した。就任前の国会所信聴取では、2%の物価安定目標を2年以内に達成できなかった場合は「最高の責任の取り方は辞職するということだ」との認識を示していた。』

一々嫌味を入れる日高さん^^

『講演では、「2%の物価目標の達成には道半ばだ」と述べた。理由として、14年の消費税率引き上げや原油価格の大幅下落により実際の物価上昇率が下落し、「予想物価上昇率が弱含みに転じた」ことを挙げた。』

予想物価上昇率にマネタリーベースで直接働きかけるんじゃなかったでしたっけ。

『会見では、「マネタリーベースさえ上げれば、デフレ脱却できるということは、私の本を全部読んでもらえば書いていない」と言明。』

>と言明

日高さんさすがです。

『2%の物価目標を目指すコミットメントが大事であり、単純にマネタリーベースを増やせば物価が上がると言った訳ではないと強調した。』(ここまでブルームバーグ記事より)

コミットメントしてもインフレ目標達成していませんな。

『岩田氏は75歳。任期中、病気療養に2回入ったことから、後任の副総裁の資質について「私は最後の方は体調があまり良くなかったので、健康も非常に大事だ。私のように体調を崩す人はだめだ」とも語った。』

体調よりも理論の方が崩れていますが・・・・・・・

という所なのですが、ロイターさんも確認しませう。

https://jp.reuters.com/article/boj-iwata-last-speech-idJPKBN1FK0AT
2018年1月31日 / 12:06 / 11時間前更新
岩田日銀副総裁「私は再任されないと確信している」

『[大分市 31日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は31日、大分市での講演で講演時間の超過を伝えられ、「今回最後の講演なので少し長めに話したい。私は再任されないと確信しているから」と述べた。 』(上記URL先より)

これ最初ベンダーヘッドラインで「今回最後の講演」とあったので遂に師匠も恥を知って二度と講演などはしないものかとか、もしかしたら(物凄い勢いで自粛)なのかと思ってしんみりとしようと思ったらそのような殊勝な話ではなくてすさまじいまでの発言が出ていたようで、何でも「物価が上げられないなら日銀の意味ない」だの「投資家は日銀の政策を理解していないのではないか」だの「理想的レジームチェンジの方法、退任したらすぐに話す」だの暴言の連発をしていて、どこからどう悪態をついたら良いのか悩んでしまう程の晩節汚しまくり(まあ最初から汚いと言ってしまえばそれまでですが)ということのようで、本日アップされるはずの会見要旨を作る事務方が落涙を禁じ得ないというか「やってられるかヴォケ!」と言って職場放棄をされることの無いように願いたいものでございます。

つーかですね、師匠の最期もとい最後の金懇って、「1月決定会合主な意見」と同日に出す上にその日の夜にはFOMCということで、狙っているんだか狙っていないんだかは存じませんが、そういえば以前佐藤さんと木内さんが審議委員の時には何故か金懇がFOMCの翌日だのECB理事会の翌日だの国政選挙の翌日だのみたいな形で、「野党審議委員の対外発言の機会のタイミングだけど他にネタがあって霞んでしまう」日に何故か多く日程が組まれていたなあという印象が強かったわけですが、そういう文脈で言えば昨日の金懇なんてこっそりフェードアウトするのに絶好のタイミングで、執行部の腹話術人形やっていればひっそりと金懇も片付いていた筈なのですが、狙っているのかどうかは兎も角としましてもそういう素敵なタイミングに設定されている金懇で自爆しまくりとか、やはり木久扇もとい規久男師匠は師匠だったという事でございまして、まあ細かい悪態は明日という所ですが、とりあえずこのジジイに費やされた俸給やら費用やらを10倍にして返済しろと小一時間問い詰めたい所でして、全く持って大いなる日本の無駄であったことよという感じでしたな。なお次の5年間いやなんでもないです。


〇主な意見に関してもちょっとネタ多忙につき明日で勘弁ですがオペネタと絡むのがあるのだ

という話はオペネタの方で。主な意見はこちらですが明日で勘弁な。
http://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/opinion_2018/opi180123.pdf


〇中期輪番増額というのは気持ちは分かるがやはり胆力に欠けるとしか申し上げようがない

昨日の輪番オファーはご案内の通りで、
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of180131.htm
国債買入(残存期間1年超3年以下) 2,500 2018年2月2日
国債買入(残存期間3年超5年以下) 3,300 2018年2月2日
国債買入(残存期間10年超25年以下) 1,900 2018年2月2日
国債買入(残存期間25年超) 800 2018年2月2日

と来まして3−5年の輪番を3000→3300に増額というオペレーションを実施しました。

でですね、まあ増額って出たのと、中期3−5年を増額ってので前日まで先物中心に弱くなっていたのに対処した、というのは当然ながら債券市場の中の人には伝わるので先物が戻って堅調推移となった訳なのですけれども、そもそも昨日って寄りの時点で10年9bpでスタートしていて、先物は前日終値近辺で気持ち高いかな程度での推移となっていて、まあ別に10年の10bp崩しに行くような地合いでも何でも無かったわけですよ(株式市場もおはぎゃーかと思ったらそうでもなかったですな)。

まあ先物が叩かれ気味で推移していたからこれ以上の叩き料理ケシカランムキーっていうことで、先物に一番近いの5年の所だから輪番増やしました、というのはお気持ちとしては分かるのですが、何ぼ何でもこれは先物周りの地合いに対して金融市場局ビビり過ぎだろと存じます。と申しますのは、今申し上げたように、10年10bpを本格的に崩しに行く地合いでは無かった所なのに輪番を増額した、という時点で「ヘイヘイ金融市場局ビビってるよビビってるよ」って見られてしまう訳でして、しかも5年カレントの水準って前日の引けが▲7.5bpであって、今月って月初は▲10bpですけれども、そのあとってずーっと▲8bp辺りで推移している状態であって、「中期5年ゾーン」の金利上昇を牽制する必要が起きるような水準でもスピードでもボラティリティでもない、というような状況なのですから、そもそも論として中期の輪番を増額する必然性に乏しい。

でもってですよ、一昨年の中期指値オペ打った水準って5年カレントは▲4bpな訳でして、まあ指値と比較するのはちとアレかも知れんけど、金利上昇を思いっきり抑制するような水準かというと過去からの整合性という意味でも良く分からんということになる。それから昨年の2月にやった指値オペの時っていうのは、あれは中期輪番謎のスキップということで「オペ姿勢に対する疑問が生じまくった」という状態だったわけですが、今回の状況って昨年7月にスパッと打った10年指値オペのおかげをもちまして、債券市場的には「オペの運営スタンスが明確になりましたな10年は0.11%でバシッと止めるということですなあ」となっているところで、別にオペの運営スタンスに対して動揺しているから動いているというわけでもなかったので、その点からも中期輪番増額の必然性に乏しい。

というのもありますし、大体からして「10年の金利水準維持できるんだったら基本的にオペは別にたくさんやらなくても良いけど維持できないと困るから過激には減らさん」という認識も債券市場の方では共有されているところだったと思うのに、ここで増額すると「スタンスどうなってるの?」と却って訳分らなくなってきますし、大体からして1回増額すると減額するのって結構面倒でタイミング見ないと行けなくなるので、だったらスパッとYCCの本尊の10年で指値を入れた方がどう見てもスタンスが維持されていて市場に対して変な追加メッセージを与えなくて済むので、このオペはどうもねえという感じですな。

つーことでして、まあ簡単に箇条書きすると、

・今まで中期の金利上昇をこの程度で抑制していない
・別にオペのスタンスに疑念が生じて金利が上がっている訳でもないのに張り切り過ぎ
・輪番増やすと減らすの大変だから輪番増やすよりは指値オペをスパッと入れた方が結果的に買入はあまり増えない
・基本的にオペ減額方向のはずで、10年金利がターゲット逸脱する感じでもない中で10年以外を増額するというのは「10年と短期をピン止めする」という説明との整合性も変だし、オペに政策意図が無いというのとも整合的ではない
・この程度でいちいち輪番増やしていたらまともな(何をまともというかはさておき)金利上昇に耐えられない・中途半端に増額するのは無駄玉(為替市場一瞬反応したけど戻っちゃいましたよね)になるのは昨年2月の経験で分かっているはずではないでしょうかねえ

などなどあるのですが(急に箇条書きしたのは時間の関係ですすいません。ちなみに下のFOMCの方を先に寝起きで作成しております)、あとマズーだと思ったのはさっきURLだけのっけていた主な意見の中で、

『超長期国債の買入れ減額が、金融政策の意図せざるシグナル効果を持ち得るのであれば、是正すべきである。』(1月決定会合「主な意見」より)

というのがあったことで、こういうのが出たタイミングでそんなに慌てて打たなくてもよかった中期輪番の増額というのを入れることによって、やっぱりオペに政策意図あるじゃん、ということになってしまう恐れが多分にあるというこの間の悪さは日銀クオリティなのですが、政策意図云々というのはまあそういうこともあったりしますのよ。

とバタバタ頭の中が綺麗に整理されてないので書き方がアレなので申し訳ございませんが、まあ要するに先物の叩き料理地合いにちと過剰反応しましたなあやらなくてもよかったんじゃないか、というオペで、まあ近いうちに外部要因とかで金利上がるネタでもなければ良いのですが、増額したがために先行き却ってアタックしがいのある感じになったかもしれない(わからんけどさ)というのは気になるところではございます。

#以下寝起きの作品(^^)

〇寝起きでFOMC声明文

ということで声明文だがまあキタコレという所でしょうな。

https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/monetary20180131a.htm(今回)
https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/monetary20171213a.htm(前回)

・第1パラグラフ:経済の現状認識をアゲアゲキタコレ

『Information received since the Federal Open Market Committee met in December indicates that the labor market has continued to strengthen and that economic activity has been rising at a solid rate.』(今回)
『Information received since the Federal Open Market Committee met in November indicates that the labor market has continued to strengthen and that economic activity has been rising at a solid rate. 』(前回)

と最初の部分は一緒です。

『Gains in employment, household spending, and business fixed investment have been solid, and the unemployment rate has stayed low.』(今回)

『Averaging through hurricane-related fluctuations, job gains have been solid, and the unemployment rate declined further. Household spending has been expanding at a moderate rate, and growth in business fixed investment has picked up in recent quarters.』(前回)

ハリケーンの影響云々が削除されたのはまあ良いとしまして、失業率に関しては低下から低い水準でステイという形になりましたが、今回は家計と企業の固定資産投資の現状認識をソリッドに上げて来ています。

『On a 12-month basis, both overall inflation and inflation for items other than food and energy have continued to run below 2 percent. Market-based measures of inflation compensation have increased in recent months but remain low; survey-based measures of longer-term inflation expectations are little changed, on balance.』(今回)

『On a 12-month basis, both overall inflation and inflation for items other than food and energy have declined this year and are running below 2 percent. Market-based measures of inflation compensation remain low; survey-based measures of longer-term inflation expectations are little changed, on balance.』(前回)

物価の現状はcontinued to run below 2 percentなので同じことなのですが、市場でのインフレ期待に関しまして低いとはしつつもしらっとhave increased in recent monthsというのが入ってきて、はーコリャコリャという感じですな。


・第2パラグラフ:予告ホームラン程ではないけど予告タイムリーヒット位の利上げ示唆ですかね

『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.』(今回)
『Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.』(前回)

ここはテンプレなので良いとして、

『The Committee expects that, with further gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will expand at a moderate pace and labor market conditions will remain strong.』(今回)

『Hurricane-related disruptions and rebuilding have affected economic activity, employment, and inflation in recent months but have not materially altered the outlook for the national economy. Consequently, the Committee continues to expect that, with gradual adjustments in the stance of monetary policy, economic activity will expand at a moderate pace and labor market conditions will remain strong.』(前回)

ハリケーンの影響云々は1パラで削除しているので当然こちらも削除になりますが、そこを抜かして読みますと、今回はwith 「further」 gradual adjustments in the stance of monetary policyと文言に「更なる」というのが追加されているのが予告タイムリーヒットという奴でして、「おう今後も利上げするんじゃが経済の緩やかな拡大は続いて行くんじゃワレ」と今後の利上げについての文言を強めて3月利上げを織り込ませに行くの巻ですけど、昨年の場合は3月利上げをするのに1月FOMC声明文ではその辺を華麗にスルーしておきながら、2月の終わり位から突如強引に利上げ織り込ませに行ったのですけど、今年はこの先1か月半少々あるのに示唆してくるとは自信ニキ。

その背景には・・・・・・・

『Inflation on a 12?month basis is expected to move up this year and to stabilize around the Committee's 2 percent objective over the medium term.』(今回)
『Inflation on a 12?month basis is expected to remain somewhat below 2 percent in the near term but to stabilize around the Committee's 2 percent objective over the medium term.』(前回)

ということで「今年は物価が上がるよ!」という威勢の良い見通しを出してきてまして、自信ニキの背景は物価の見通しがそもそも強いという思いっきりど直球ストレートなお話ですからこれはもう3月予告ですなという所ですし、今後の利上げに関してもやる気満々という風情ですな。

『Near-term risks to the economic outlook appear roughly balanced, but the Committee is monitoring inflation developments closely.』(今回)
『Near-term risks to the economic outlook appear roughly balanced, but the Committee is monitoring inflation developments closely.』(前回)

リスクバランスの認識は同じです。


・第3パラグラフ:前回と違って政策変更が行われていないので文言は違いますが実質的には同じ話

『In view of realized and expected labor market conditions and inflation, the Committee decided to maintain the target range for the federal funds rate at 1-1/4 to 1-1/2 percent. The stance of monetary policy remains accommodative, thereby supporting strong labor market conditions and a sustained return to 2 percent inflation.』(今回)

『In view of realized and expected labor market conditions and inflation, the Committee decided to raise the target range for the federal funds rate to 1-1/4 to 1-1/2 percent. The stance of monetary policy remains accommodative, thereby supporting strong labor market conditions and a sustained return to 2 percent inflation.』(前回)

ゆうとることは実質同じ。


・第4パラグラフ:先行きの金利政策に関してもしらっと追加利上げ示唆を入れ込む

『In determining the timing and size of future adjustments to the target range for the federal funds rate, the Committee will assess realized and expected economic conditions relative to its objectives of maximum employment and 2 percent inflation. This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. The Committee will carefully monitor actual and expected inflation developments relative to its symmetric inflation goal.』(今回)

『In determining the timing and size of future adjustments to the target range for the federal funds rate, the Committee will assess realized and expected economic conditions relative to its objectives of maximum employment and 2 percent inflation. This assessment will take into account a wide range of information, including measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial and international developments. The Committee will carefully monitor actual and expected inflation developments relative to its symmetric inflation goal.』(前回)

先行きの金利調整のタイミングや幅について云々というのも大体テンプレ状態になってきていますが・・・・・・

『The Committee expects that economic conditions will evolve in a manner that will warrant further gradual increases in the federal funds rate; the federal funds rate is likely to remain, for some time, below levels that are expected to prevail in the longer run. However, the actual path of the federal funds rate will depend on the economic outlook as informed by incoming data.』(今回)

『The Committee expects that economic conditions will evolve in a manner that will warrant gradual increases in the federal funds rate; the federal funds rate is likely to remain, for some time, below levels that are expected to prevail in the longer run. However, the actual path of the federal funds rate will depend on the economic outlook as informed by incoming data.』(前回)

とありまして、経済の状況は「さらなる」政策金利の調整を正当化する、ということで今回は2パラと同様に「further」をしれっと入れ込んでおります。


・第5パラグラフ:全員一致の賛成

『Voting for the FOMC monetary policy action were Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Thomas I. Barkin; Raphael W. Bostic; Lael Brainard; Loretta J. Mester; Jerome H. Powell; Randal K. Quarles; and John C. Williams.』(今回)

『Voting for the FOMC monetary policy action were Janet L. Yellen, Chair; William C. Dudley, Vice Chairman; Lael Brainard; Patrick Harker; Robert S. Kaplan; Jerome H. Powell; and Randal K. Quarles. Voting against the action were Charles L. Evans and Neel Kashkari, who preferred at this meeting to maintain the existing target range for the federal funds rate.』(前回)

政策変更なしで全員一致、メンバーは地区連銀の投票ローテーションに掛かるので今回入れ替わりになっています。