相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2009年04月〜2009年09月)

(本当は債券市場の話をすべきなのですが、多分短期が中心になります)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。一応債券だけどもマネーマーケットに限りなく近い範囲をカバーしつつも、昔取ったなんとやらで債券市場のお話も。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

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過去の相場後講釈はこちらです。

2008年下期
2008年上期
2007年下期
2007年上期
2006年下期
2006年上期
2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(工事中)
2003年上期(工事未着工^^)
2002年下期(工事メド立たず)

2009/09/30「最後に何で押し下げオペをやるのか意味がわからんですが」
2009/09/29「スポ末に波乱なし」
2009/09/28「とりあえず末初GCの動向」
2009/09/25「GCレート上昇」
2009/09/03「オファービットが0.8糸とな/8月の買い入れも似たような感じで」
2009/08/28「2年国債入札もやや短国化」
2009/08/27「足元GCだけ確りですがタームはレート安定」
2009/08/20「短い所は見事に平穏でネタなし」
2009/08/12「短国市場が素敵に金利低下」
2009/08/07「オペの打ち方が安定しています」
2009/08/06「短期国債市場はやっぱり金余り」
2009/08/05「リオープンで攻防戦/輪番の購入ゾーンも安定かな」
2009/07/29「またまた相場雑感」
2009/07/28「オペが安定しているという話」
2009/07/27「今月の入札は実はイマイチ入札が続いています」
2009/07/15「早くも夏休みに向けてポジションクローズの動きですかそうですか」
2009/07/14「さすがに頑張りすぎましたか2年ゾーン」
2009/07/07「短国強いです」
2009/07/06「短観で時間軸とな」
2009/07/03「この期に及んで時間軸状態?/6月は短い所の購入多し」
2009/07/02「期末越え3か月短期国債入札が平均0.15%割れる!」
2009/07/01「短期国債が激強」
2009/06/30「末初レートだけ別世界で上昇」
2009/06/29「GCレート上昇を受けて供給したのですが・・・」
2009/06/26「四半期末直前に急に供給を絞ったらGCレート急上昇!」
2009/06/25「短国入札で金余り/ECBの1年オペ」
2009/06/24「四半期末も無風で」
2009/06/22「CPやTBが低位安定」
2009/06/10「イマイチ入札が続く」
2009/06/09「米国利上げ観測とは・・・・」
2009/06/08「CP買入応札ゼロ/米国雇用統計の反応がワケワカメ」
2009/06/03「日銀の保有国債5月分」
2009/05/28「短期は金余り状態継続ですが長いところは・・・」
2009/05/22「所謂流動性相場ですなこりゃ」
2009/05/21「短期国債3か月0.20%割れ」
2009/05/19「何か知らんが金余り」
2009/05/14「短国は増発に負けない子」
2009/05/12「短国増発は無事消化中」
2009/04/28「相場各種雑談です」
2009/04/24「短期市場は金余りとな」
2009/04/17「リース系CPのレートが若干上昇とな」
2009/04/02「あらま短国増発」
2009/04/01「補完供給とか短期国債入札とか短観とか」

2009/09/30

○オペ雑感ってまあマニアネタですけど

えーっとですな、以下超越的マニアネタだと思いますので、何が何だかワカランチ会長という方は物凄い勢いでスルーして置いてくださいませ。とヘッジクローズを入れておきましてからオペの話なんですけど・・・・・

昨日はとりあえずスポ末も抜けまして1日スタートのスポネ国債買現先のレートは0.134/0.13ということで、まー普通ですな普通というレートになった訳ですが、意味判らんオペだったのは午後に実施された共通担保本店供給でございまして、9月30日スタートの10月8日エンドで8000億円ちゅうのが実施された訳ですが、既に昨日の時点で末初レートって十分低下しとった筈なのですが、それに追い討ちを掛けるようなオペの実施というのが微妙に意図不明オペなのでありまする(ちなみに結果は0.128/0.12)。

と申しますのはですな、24日前後のオペを見てますと普通に自然体オペをやっていたように見える訳でして、自然体でオペやってる中で金利がちょっと上昇し過ぎたんで供給増やしましたというのならまだ判る(後で申し上げますがそれもややどうかと思うのですけど)のですが、すっかり下がりきって特に末初イラネという感じになっている所に追い討ち掛けるようなオペを打つというのは「金利を押し下げたい」という話になる訳でして、そーなりますとそれまでの自然体オペ(のようなもの)は一体全体何だったんだという話になる訳でございます。

つまり、金利下げたいのであればそもそも24日というインターバンク的には資金余剰だけどGC的に言えば資金需給が逼迫する日(今回は18日の所も逼迫したのですが、「期末直前」で「国債大量償還日が週明けに来る」「大型連休」というのは本邦初のケースであったので、こっちが読みにくかったのはまあ仕方ない面はある)がT+3ベースで到来する前に、24日跨ぎのタームの資金供給を実施して発射台を上げないようにすべきであった訳でございまして、GCレートが市場で上昇してから資金供給を増やしましても、そもそもGC取引そのものが先日付分が多い関係上、インターバンクのように資金供給したら直ぐに回るというものではなく、1日〜3日程度のタイムラグが発生する事になります。

と、どうなりますかと申しますと、特にGC金利が上昇しだしてから供給を増やす事になった場合というのは、下がるまで時間が若干掛かる事から、必然的に金利が低下しだした後は「出し過ぎ」状態になってしまう訳でして、その結果今度は積み最終に向けて積み進捗が進みすぎて、今度は余計に引かないとレートが無駄に下がってしまうという話になって、先で引き過ぎになるリスクが出てくる訳ですな。つまり、GCレートに対してビハインド・ザ・カーブの調節をしていると「自分の尾を追う犬」状態になって壮大なマッチポンプ調節の罠に嵌ってしまうという事ですな。

#マニア以外の皆様は何の話をしているのか訳判らんと思いますが、まだ話は続く

つーことで、正直言って末初上げたくなかったのであれば、24日の所で逼迫するのは明らかなのですから発射台を下げておく事と、そもそも論として期末がT+3に掛かる所で証券業者のGCのファンディングは相当程度メドをつけておくのが普通の進行だと思いますから、期末がT+3になる前に末初の供給なり、末越え2週間物程度の資金供給を実施しておけば良い話でありまして、業者がT+3の期末ファンディングをある程度メドつけた所でいきなりスポネ買現先絶賛増額とかしましても、そりゃレート流れるだけでして、ニーズを充足したいのであればその1日前にオペやっといた方が無駄にレート上昇しないし、そもそも出す量が少なくて済んだんじゃないかと思われるのですが、思っているだけで数字的な根拠はありませんので念の為。

ところで、そんな事を書いているうちに気が付いたのですけどね・・・・・

四半期ごとの定例行事で、四半期末月の20日(が銀行休業日だと直後の営業日)っていうのは中長期国債の大量償還がありまして、この日はインターバンク的に言えば「財政の払い超」の日でありますので資金余剰日という仕様になっております。そのため、オペレーションでの調整を行う為にはこの日に資金供給オペのエンドを持っていく事によって、資金供給オペの期落ちと国債償還に伴う財政払い超が相殺されてめでたしめでたしというのがオペの常識でもあります。

でもね、この「国債大量償還」って実はGC市場で資金をファンディングしている債券ディーラー(即ち証券業者)的には「資金余剰日」には成らんのであります。と申しますのは、業者ですからそもそも償還銘柄を在庫で持って悠然と償還金が着金するのを待つというような行為はポジションの無駄遣いですし、おまけに現在では償還銘柄は振替決済停止期間に入ってしまうと担保などに使えないので無担ファンディングの必要が生じてくる訳でして、資金繰りまで食ってしまうことになるので益々償還銘柄を保有する意味は無いのであります。

従いまして、インターバンク的には国債大量償還=資金余剰なのですが、GC市場的に言えばこの日は資金が余剰になる訳も無く、おまけに「着金確認をしないと」というような仕切りになっている人(投資家)は依然として世の中に多い訳ですから、必然的にこの日は「銀行としては資金がありますが、GCなどの市場に放出できる金につきましては少々お待ちください」となる人が、その一人一人は大した額でなくても、集まれば結構な額になるということで、逆にGC市場的に言えば資金が余剰どころか不足気味になる日だという話しになると思うのですよ。

つまりですね、GC市場のレートがてきとーに暴れても別に知らんがなというのであれば兎も角、一昨日昨日のオペに見られたように、末初のGCも下げておきたいというのであれば、それ以前の問題として、「インターバンクでは資金余剰だけど、レポ市場的には資金不足」というような国債大量償還のようなタイミングに対して資金供給の足を集中させてその先の供給が少なめになってしまうという動きよりは、やはりこのモノ日を跨ぐ供給を実施して、GCでファンディングする業者のショートファンディングを溜めさせないようにした方が宜しいのではないかと思う次第。

いやまあてきとーに暴れても最終的にロンバートがあるんだから自然体調節というのであれば、まーそれはそれでも市場がその積りで動くようになるから別に良いのですが良いのですけれども、自然体調節かと思わせておいて最後に押し下げ介入(?)っぽい動きをするのは微妙に罰ゲームでもやってる感じがしまして、何だかちょっとうーむという感じでございました。

#最初から最後まで訳判らん話でどうもすいません

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2009/09/29

○スポ末でしたが

昨日はスポットが中間期末ということで、オペのレートがどうしたこうしたとか末スタートのCP発行がどうしたこうしたとかいう日なのでしたが、国債買現先オペのスポネ(=末初)が1兆円増額となって3兆円のオファーに。落札結果ですが平均0.173%の足きり0.15%とだだ流れになりまして、スポ末のGCもあっさり0.2%を割り込んでレート低下でござるの巻。足きり15だと物は試しに下に入れてみた分まで入ったって感じだと思われますのでそらレート下がるわな。

・・・・ということで、昨日末初はギリギリまでそこそこ確りのレートじゃないですかとか申し上げたのが見事に大ハズレになってしまいましてどうもすいませんm(__)mあたくしの仕様という事で。

んでですな、もうレートがアレなので純粋に利回り商品として考えると時間の無駄状態となっておりますCP市場ちゃんでございますが、昨日はスポ末なのでそれなりに発行もございまして、まーそのレートを見ておりますと、銘柄ごとの格差は益々無くなっておりまして、暫く前までは一応それなりにハンデがついていたその他金融系銘柄さんでも3か月で0.15%を切る水準。30日受渡ベース時点での3か月TBの利回りが0.15%でしたので、まあ要するに何でもかんでも(ただしa-1)官民逆転状態というギャグのような展開になっておりますし、メーカーさんとかになると2か月物で0.12台(最上位格付で公益系さんとかだと0.12割れてたりする)とか、もうこれはクレジット市場における価格形成とは言い難い(水準にしても銘柄によるレート差にしても)素敵な状態になっております。あっはっは。

まー官民逆転もさることながら、一応長期格付けを見た場合に国内格付け機関さんでAA持ってる銘柄と、AフラットだのA-だのというような銘柄のレートが0.00何%の違いしか無いとかいう状況になってしまっちゃってるのは、そらまあベースレートが低いというのはありますけれども、それよりも何よりも企業金融(以下悪態)。

というCP市場ちゃんが市場の体を為していない今日この頃で、タームの利回り商品で普通に投資するとなりますと短期国債しかない(一般債というのもありますが、短期市場的に言えばロットが全然捌けない)という大変に心温まる昨今でございますが、その3か月TBもまあさっくりGCレート低下とか見てますと年末越えになりますが、普通に0.14%台に戻るんでしょうな、いやはや。

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2009/09/28

○まずは市場雑談

先週末はレギュラー渡しが末初となった訳ですが、末初GCは0.25とかの辺り(26とかも)に上昇しまして、まあ一応期末らしい状況でございますなあという所です。期末ですから別にレート上昇するのも変じゃないのですけれども、ここまでが割とじゃぶじゃぶチックな供給をしていたので、末初も20位ですかねというようなやや楽観的な雰囲気もありましたので、やや意外感ちゃあ意外感という感じでしょうか。

24日に4半期お馴染みの国債大量償還があって、ここの資金余剰の部分に配慮してあまり24日跨ぎの資金を供給しなかったので、オペが足りなかった分タームの資金需要が足元に寄ってきてレートが上昇しちゃいましたという面もありますな。普段はあまり目立ちませんけれども、やはり国債大量償還のような要因があったり、期末だったりというようなケースだと、ターム物のオペの動向によって特に証券業者のGCファンディング部分は影響受けますなっていう所ではございます。

そういやGCレート上昇に関して、どこぞの経済クオリティペーパー様の市場面で「出口政策への地均しの見方も」みたいな記事があったやに聞いておりますが、まー確かに何でもかんでもレート抑え付けてしまいましょうという動きが無かったというのはその通りなんですが、だから「地均し」ってあーたそりゃちょっと話が飛躍し過ぎではないかと思うのでございますけれども。大体からして日本の場合の出口政策って言えば最初に行われるのは各種臨時措置であって、金利をどうするこうするっていうのは出口シリーズ最終章のお話でしょうに・・・・

#市場の対話の他に「メディアに理解させる」というのも大事ですわな

それは兎も角として、まーそんなこんなで末初のGCはそこそこの水準に上昇した訳ですが、金曜は足元(T+0とかT+1とか)のGCレートはちゃっかり低下してますので、24日の資金繰り見えてきた所で金が出て来たという感じなのか、為替が飛んでるのでそっち要因なのかは微妙ですけれども、とりあえず足元の資金は出てますから、末初だけは最後まで高いと思いますが、他の所は落ち着くんじゃないっすかね。

微妙にアレなのはですな、金曜は2年カレントが1毛強テイクンとかしてたくせに引けが5糸強とかやっておりまして、そもそも末渡しの所でそこまで微妙に重そうにしていたのが強くなるのも怪しげなのですが、出合いベースより引けが弱いという所に業者の皆様のアレを感じる訳でございまして(^^)、明日の2年入札がちょっと楽しい(楽しくないのだが)ことになるのかなあという悪寒も。

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2009/09/25

○市場雑談

ここの所「先生!短期市場ちゃんが息を(略)」なもんだったのですっかりスルーしておりましたが、実は24日の国債償還に向けてGCが上昇してました。んでもって24日になったらGC下がるのかと思っていたのでスルーしてたのですが、あにはからんやレートが上昇したでござるの巻になったのでその話でも。

えーっとですな、7月以降すっかり0.1%台前半でベタベタ状態なのが定着していたGC市場ちゃんなのですが、あたくしがおサボリしている間に(積み期が変わる受渡のあたりから)GCレートが0.13%近辺とベタベタレートよりは(超ミクロですが)若干の上昇でござるの巻。

んでもって24日は四半期恒例の国債償還の山があったのですが、この受渡を前にGCなどが上昇する(24日の資金繰りが出入りでかいので安全を期して資金を抱える動きが増える)のは何となくあるのかなという感じでGCやらオペのレートやらが徐々に強含みとなり、スポネの国債買現先オペもそこまで8000億円で推移させていたのですが、24日スタートになる17日木曜日には15000億円に増額となりました。

でもまあスポネの買現先がその間じり高推移が継続しやがりまして、先週の月曜からスポネの国債買現先のレートを見ますと0.128/0.12から始まって0.129/0.12、0.130/0.13、0.141/0.14、0.146/0.14となり、昨日は0.162/0.16まで上昇したでござるの巻。当然ながらGCも高く、0.18とか一部0.19とかに上昇したようでして、24日の資金繰りが確定した所で足元から下がるかと思ったのですが、資金抱え込みの動きが思いの他あるようで誠に遺憾でございます。

一応当座預金残高や準備預金残高は24日に向けて資金供給をして引き上げているのですが、それ以上に資金を抱え込んでいるというのもあります(資金抱え込みの動きがあるという認識が広がると、別に普段そんなに資金を抱え込まない人も何となく資金を抱えたくなったりするのが市場心理)し、24日に国債償還があるので24日を跨ぐ資金供給となる共通担保オペが少なめに推移している為にGCのファンディングサイド(買い手)的にタームの資金がイマイチ取れていない事から一旦資金抱え込みの動きという思惑が出るとレートが上昇しやすくなるというのもあるかと思われます。

もうちょっと24日跨ぎでジャンジャン資金を出すのかとも思ったのですけれども、無駄に準備預金の積みが進捗すると積み後半のコントロールが難しいという認識(超過準備付利があるから開き直って思いっきり出すという考えもあるが、超過準備付利と関係ない人がもっと下のレートを叩きに行くという問題もありまして)で運営しているのですかなという感じで、あまり抑えつける感じでは無かったのでまあレート上昇となったんすね。

まー中間期末ですから別にレートが上昇してもおかしくはないですし、上昇したって言ったってまだ0.1%台ですから(末初渡しはこのままだともうちょっと上昇するんでしょうけれども)別に大した事無いっちゃあ大した事無いのですが、「何が何でも抑え付ける」という感じでは無いですなあという所で。

一方で昨日入札が行われた3MTBは足元GC上昇しても落札レートは0.1509/0.1521でして、セカンダリーは平均オファーの足きりビットとかいう素敵な状態でしたので、一応0.15%には乗ったものの、まー大して上昇していないので、足元GCレートの上昇って言っても一時的なもんでしょという認識なんでしょうな。GCファンディングをしている筈の債券ディーラー(業者)がそこそこ落札してますし。

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2009/09/03

○0.8糸のオファービットとな

まあ毎度お馴染みの「先生!うちの短(略)」なのですが、昨日の3か月TB入札はと申しますと、落札結果が出た後の板が平均落札価格がビットになりましたのは良いとしまして、オファーサイドがその0.8糸上という最早何をどう突っ込んで良いのか判らない素敵なスプレッド。つまり0.1460%オファーの0.1468%ビットなどとなっておった訳ですな。

益々市場っぽく無くなって参りましたでござるの巻でありますが、参加者心理というのは恐ろしいもので、入札の落札レベルがここの所ずっと0.14%にいくら髭がつくのかだけの世界で全然動いていないというのに、どこぞの情報ベンダーでは「TB利回りじりじり上昇」と市況解説記事が出るのでありまして、去年の12月(の利下げ前)だったらCPの入札とかで「さて1.1%にするか1.2%にするか」とかいう大変にアバウトな刻みでやっていたというのに、昨今は「今日の平均が先週から3.2糸(つまり0.0032%)も上昇しましたよ!」とか言い出す有様。と言ってるあたくしも「金利が上がったねえ」とか言ってるので人の事は言えませんが(爆)。

んでもって更に参加者心理オソロシスなのですが、こーゆー状況になると皆でやたらめったら呼び値を刻んでセコイ話をするようになって参ります次第で、実にこう人間がチマチマしてくるようで誠に遺憾極まりないのでありますが(苦笑)、逆に言えばここで昔みたいに日銀がオペの刻みを細かくしたり、財務省が入札の刻みを細かくしたりしますと、更にチマチマ相場に拍車が掛かりますので、ここは一つ今の刻みで勘弁して頂きたいものだと思いまする。


○だいたい同じような比率になるもんですな

毎度お馴染みのこいつ
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/mei/mei0908.htm
日本銀行が保有する国債の銘柄別残高

あたくしの手元でエクセルに数字コピペしてヘコヘコ計算させているという手控えベースの集計結果なので内容無保証でお願いしますが、残存1年以上2年以内の買入額ってどんなもんじゃいと思って集計してるのですが、先月の増加額は4902億円となりまして、7月の増加額が4510億円、6月(は6月償還債の関係で月末ベースの数字で見たら途中で償還のカテゴリーが変わるので微妙にぶれるのですが)は5388億円とかいう感じで、大体似たような額が入るという感じですね。

ちなみに先月は18421億円の増加(償還で減った分はガン無視して計算してますので勘弁)に対して2年以内の増加額が11424億円(1年以内も含めてね)となってまして、先月よりはやや短いところが多目になっていますが、大体1兆から1.2兆位の間に収まっているという感じになっていますな。

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2009/08/28

○先生!うちの2年債市場ちゃんが(以下同文)

昨日は2年国債の入札でございましたが、一応何か配慮してくれたのかどうか知りませんが0.3クーポンで発行。残存短くなってからのニーズ考えるとオーバーきつくならない方が買いやすい人がいるので、別に0.2でも同じじゃんとか思いましたが(笑)、一応ご配慮恐縮のクーポンでございます。

で、前場引けの板が0.245/0.250でガチガチにされて、間のレートがWIで出合って足きりが0.247%(100円10銭5厘)というどっかで見たような入札だと思ったら、こりゃ昨日の短国みたいな入札ですねえという感じでありまして、時間軸効果によって短国化が後ろに波及でござるの巻という講釈をしておけば良いのでしょう。落札メンバーを見てるとどう見ても銀行勢の余資潰しです本当にありがとうございましたという感じです。

まあ本当に短国化すると平均がオファーサイドの向こうとかにならず、より一層のガチガチ化が進むのですが、そうは言いましても一応短国よりは金利がついてる(って2年なんだから当たり前だが)し、足元から見たら10bpとかのカーブがあります(量的緩和で玉吸い上げ時代のつぶれ方は半端なかった)し、週に5兆7千億みたいな無茶な状態では無いので、さすがに空振りオソロシス(短国と違ってSC市場もあるのでショートは出来ますけど、やはりコスト考えるとショートは間尺に合わない)ということで必殺の札は上に入った(平均落札は0.243%の100円11銭2厘)という所で、これまた投資家のニーズが強い状態だったのねということです。でもセカンダリーでそこまで突き抜けずに第U非価格入札がゼロだったのがチャーミングなのですけれどもね(^^)。

ということで、まあ何と申しますか、入札の感じが徐々に短国のそれに似てきましては〜時間軸時間軸♪って所ですが、冷静に考えますと7月の展望レポートを見た時に時間軸というのを意識する筈なのに、今更時間軸という話がポピュラーになって来たのは単に期末が近くなって時間切れ・・・いやまあいいです。

ま、要するに「先生!うちの2年債ちゃんが息をしてないの!!」(AA略)という事ですな。それでいいのかどうかはよー知らんが。


○末初GCは上昇するけどタームは安定

昨日もそんな話をしましたが、まあ昨日はスポ末だったのでスポネの国債買現先は0.14%に上昇。GCもちょっと強い感じみたいですけど、これまたタームのレートに影響を与えるでもなしという状況は昨日と同じ。

でですな、スポネの買現先オペなんですけど、まあ月末月初で上昇(正直言って四半期でも期末でも無い月末に上昇しなきゃいけない合理的根拠は無いと思うのですが、金の出し手がそう言ってレートを渋るのだから仕方ない)するのはこのマーケットの仕様のようなもんで、そーゆー意味では「月末に向けてレート上昇気配」というのは予想されるのですけれども、これに対してスポネの買現先オペがスポ末になる前に増額されて昨日のスポ末も増額となっているのが地味なのですが市場への配慮を感じられる所です(とエラソーで恐縮)。

つまりですね、この手のレート推移とか需給動向ってのは慣性があるのと、GCレートに関してはそもそもがスポットやレギュラーでのスタートで取引される物が多いので先を予想というか思惑によって動くという傾向があるので、仕様として「ここでは上昇しやすい」っていうのがあって、その跳ね上がりを抑えたいって考えるのであったら、モノ日になって資金供給を厚くするのではなくて、その前から徐々に供給を厚めにしていく方が結果的にはコスト(というか出す資金量というか)が掛からないのですよね。無担保コール翌日物のように当日一発勝負物であれば当日の資金需給やら動向見ながら出し入れして間に合うのですけれども、レポ市場は先渡しで動く世界ですので、金利が跳ねてから供給を厚めにしても下がるまで時間がかかり、それに対応して厚めの供給を拡大するとレートが下がりだした時には出しすぎ状態になってしまい、今度は下げすぎちゃって困るの♪になるのですな。

と、うだうだ申し上げましたが、要するに何がいいたいかと申しますと、今月末に対応した「スポ末前日とスポ末で2000億ずつ増額」というのは中々市場的には好感度の高いオペの打ち方なんじゃないですかねという事です♪

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2009/08/27

○ほとんどただの備忘録メモ状態の市場雑感

先生!短期市場ちゃんが息をしてないの!!(AA略)という誠に遺憾な状態が続く今日この頃ですが、例によって何も書かないと後で自分が見直した時に訳判らなくなるので短国入札の翌日にメモメモ。

えーっと、昨日は3か月TBの入札があった訳ですが、前場の時点で0.14%オファーの0.145%ビットでガチガチという素敵な流れとなり、落札結果も0.14%前半(ってまた細かい刻みの話ですが)の平均と足切りと相成りましてあまりにもガチガチの結果。セカンダリーは確りのようですので、まー順当かつ良い入札みたいですの。

一方、GCレートだけここもと中々下がりにくい展開になっていまして、朝8時前に日銀が公表する準備預金残高見込み額が9兆円を切る水準で推移しているせいか、スポネの国債買現先のレートが0.13%按分で推移ということで、GCも微妙にレートが下がらんという展開。昨日はスポネの買現先の額を2000億円増額して1兆円にしてましたが、まあそれと関係あるのか別の要因かは兎も角として、そろそろ低下しそうな感じにもなって来ましたけど、今月は積みが変わってからの準備預金残高推移が微妙に少なめ推移だったので足元GCは13近辺の推移が継続という感じでしたな。

まーその13って別に高いという数字じゃないと言ってしまえばそれまでなのですけど、とりあえず参加者的な感覚からして「あらちょっと高いですね」という数字が継続していると、従来の流れだとファンディングコスト勘案で短国などのレートに影響を与えたりしてたもんなのですが、この間のターム物レートを見ていますと、タームオペの金利も特に上がる気配無くスポットウィークの国債買現先は足きり0.12%按分で推移(平均は0.12%台前半から後半に微妙に動きましたが)してましたし、それよりも3か月物短期国債のレートが延々と0.14%の所で安定してたのが従来(今年の2月くらいまでね)のイメージから変わった所ですわな。

つまり何を申し上げたいかと言いますと、(同じ話をこの前もしているかもしれませんが)足元の資金が微妙に絞られても、ターム物に対する投資(というかキャッシュ潰しと言うか)資金はきっちりとあって、ついでに言えばレート水準に投資家の目が慣れてきたので買う方も買う方で既に「3か月TBが0.14%」とか「3か月の高格付けCPが0.13%だとか0.12%台」だとかいう数字にすっかり違和感がなくなってしまったようで(^^)、まあレートはとっても安定でござるの巻であります。

・・・・いやまあ安定なのは良いんですけど、CPに関しては日銀の担保適格で一般メーカーネームの物だと何でもかんでも短国よりレートが低いのはまだしも、銘柄による利回り較差が相変わらず全然ないどころか、その傾向が益々顕著になってきているのが、実に良い感じで市場の価格形成メカニズムもへったくれもあったもんじゃねえという所でありますが、まあこれは日本銀行様におかれましては企業金融支援という信用緩和みたいなもんをしていて、市場の代わりに0.10%のファンディング絶賛保証になっているので致し方ない事でございます(とほほ)。

と、定期的に同じ話をしているような気がしますが(笑)、まあ同じような「先生!うちの短期市場ちゃんが息をしてないの!!」(AA略)状態が継続するにつれ、そのウゴカンチ会長ぶりが徹底されてきたようでありまして、相場的には実にしょーもない状況になってきているのであります。これでゼロ金利だと参加者一家離散状態になるのですが、まあ一応金利がついているので辛うじて一家離散にはならずに市場は閉店にはなっておりませんけど、何かまったりと動かんという点では残念な展開になっておりますな。まあ仕方ないけどね。

以上半分グチでした(^^)。

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2009/08/20

○短い所の市場雑談

えーっとですな、まあここの所市場雑談をろくすっぽ書いていないのでありますが、んじゃあ何で書かないかと申しますと、短い所に関して言えば達観しちゃえば無風も無風という大変に素敵な状態であるからですからね!で話が終了しちゃうのですよ。でもまあ俺様備忘録としてはあまりにもスルーすると後になって「さてこの頃の相場どうだったっけ」と「???」状態になりますので、最近の状況を確認してみるのがあたくしクオリティ。

てな訳で昨日は3か月ものTBの入札があったのですが、前場引けの時点で0.1425%が出合ってビットサイド。ここもと足元のGCレートが0.13%辺りでやや確り目(たぶん今日から下がる)で推移していたので、債券ディーラー的にはファンディングコスト勘案すると在庫として持つ動機に乏しくなる水準ということで、プライマリーで売れる分にはきっちりと札は入るけどそれ以外に特攻する向きも無く、落札は平均で0.1408%で足きりが0.1428%と前場の板通りの結果と。

・・・・とは言いましても、先月末あたりに何かイミフながらも0.17%近辺までやっていた時からの流れという点で見ますと、8月入り以降徐々にレートが低下するという流れになっておりまして、平均0.14%カツカツというのはまたまた入札水準が強くなりましたなという感じであります。この間(当たり前ですが)手前の金利は殆ど動いていない(GCはこの数日ちょっと上昇しましたが)のでありまして、即ちど〜ゆ〜事が起きているかと言えば「期末越えのプレミアム剥落」というお馴染みの展開。

既発になるほどあまり当てにならないBBの引けを見ますと、期内償還物のTBの引けが0.13%(では買えないと思うのだが)で置いている中で3か月カレント(なので11月後半に償還が来る)ものは0.14%(昨日の入札も0.14%)という値付けになっていますので、この価格のつき方見てますと「期末越えだからどうのこうの」と言うのではなく、単に「1か月と3か月のタームプレミアム分がついてるだけ」というとても素敵な状態になっているように見えますな。実際には期内償還物って玉がろくすっぽ無い筈ですから、まともに買おうとすると物なしの為に0.13%よりも強い所にあると思いますけどね。


で、毎度のCP阿片窟市場ですけど、こっちはこっちで期内償還の銘柄がAAクラスの銘柄で堂々0.12%割れとか、Aクラスの銘柄でも0.12%台とか、レートの低さもさることながら銘柄間の較差がろくすっぽ無い状態が継続し、ついでに高格付け銘柄だと期間を延ばしてもレートがあんまり変わらないとか、こちらもいい感じで金利商品というよりはモノ状態。時期的にちょっと発行が少ない所に当たった面もあるのですが、今週火曜のCP買い現先は華麗に札割れするの巻でしたので、まー要するにキャッシュを何かして潰しておきますかっていうニーズが強いんでしょうな。

政府以外の資金調達ニーズが減衰し、一方で運用すべきキャッシュは余っておりという状態になっているので、期末越えプレミアムがどうしたこうしたという話をしてる場合では無しという状態になっていると思われますし、とにかく金が余ってるなあと思うのは、水準感から売ってくる人がいてもおかしくないのですが、そういう動きが無さそうな所でございまする。売るのは良いけど売った金をどうするのかという所でハタと手が止まるから別に売る必要なしという状態なのですね。

そーゆーターム運用ニーズのある資金がウジャウジャしている所ですので、足元でGCが1bpから1.5bp位上昇しても特に短国のレートに影響を与えることも無いという動きになっているのかと思われます。これがファンディングの動きが結構あるような市場環境にありますと、GCレートが上昇すると3か月くらいまでのタームの金利にも影響を与えるのですが、その動きが無いというのは市場全体に調達圧力が軽いという事なんでしょうね。


という雑感でしたが、要するに「短い所って何というか取っ掛かり材料が無いですわねえ奥様」という事なのでありました。

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2009/08/12

○そういえば3か月TBの入札ですが

オペは安定してるわ、銀行業態は金が余っているわ(融資が伸びないんでしょうかね)という昨今でございますので、足元の短期市場は運用難にも程がある状態になっておりますようで、先週の6か月TB入札前に一瞬金利が上昇したものの、その後の3か月TB入札で買い方ご一行様絶賛御到来と相成りまして、今週に掛けてはオペ金利も下がるわ、業者の在庫は軽くなるわということで、普通に考えるといらない子の10月2日償還2か月TBも堂々の0.15%割れとなっています。

ということで、まー普通に考えて今日の3か月入札も足元の資金状況の安定を反映した素敵な入札になるものと思料されます。運用担当涙目の展開はまだまだ続くのでありました。

しかしオペも安定的に共通担保が打たれているし、見事なまでに超短い所は安定していますなあということで。

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2009/08/07

○オペ金利が低位安定

えー、昨日はスポネの現先を2000億円減額したのですが、そっちのレートは引き続き足切り0.10%となりました。で、午後の共通担保でも短い方ですが積み最終日越えのオペが足切り堂々の0.10%しかも按分2割とか。

というような状態でござりますので、一昨日の入札で強さを見せてくれた短期国債もまたまた買い優勢となっておられるようで、昨日は10月エンドとかの期末越えの所がレート低下したようで、またも軒並み0.15%割れの水準になりまして、まあ期末越えのプレミアムが縮小という感じでしょうか。1年どころとかもレート低下してますし、運用圧力というか金余りが益々高まるでござるの巻ですな。

以前も申し上げましたが、共通担保のターム物供給が安定的に推移している所に加え、銀行が一頃のように金無し芳一状態じゃなくなった(貸出が伸びず資本は増強してますもんね)こともあって、オペでターム物を比較的安定的に取れるようになったのがGC市場の安定に大いに寄与してて、オペレートも安定するし、短国市場も安定するしという感じになっているというのはあるかと思います。

まあスポネとかスポットウィークとかも必要ではあるのですが、どちらかと言えば(現在は超過準備付利もあるんですし)少々長め(あまり長すぎると使いにくいので3週間から2か月程度ですかねえ、目の子ですけど)の共通担保オペを安定的に打って最終調整をスポネとかに回す位の方が、短期国債市場的には業者のファンディングが安定しやすくなって、その結果レートも安定しやすくなるという気が致しますので、ここもとの金融調節は(短国やらGCを安定させるという観点からしますと)まあうまくワークしてるんじゃないでしょうか、と思いますけどどうかな?

ま、レートがあまりにも安定しちゃうと「一緒や!誰がやっても!!」(AA略)状態になるのでジジイの出番が無くなって痛し痒しなのですが(笑)、金利の安定で金融緩和効果を確実にするという観点からすれば良いお話なんじゃないですか。

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2009/08/06

○結局短期市場に金余りですかそうですか

昨日は3か月短国の入札がありました。

何か朝からスポットスタートの買現先を減額(1w物の方)しているのにスポネの足は0.10%に下がる(極薄按分ですが)という素敵な状態で何だかねえとか思っておりましたら、入札前の前場引けは新発WIが0.155/0.1575という状態で、既発物が確りとかになってまして、これはそう簡単に流れないのかなあとゆー感じでしたが、落札結果は平均が0.1544%で足切りが0.1564%に。一応前場引け板からみたらそこはさすがに入るでしょというレベルが平均になってまして、そんなに上で切れたイメージでも無かった気がするんですが、必殺で入れた分に毛が生えた位しか業者が取れなかった格好になったようで、売り物が無い中で気配が確りとなって行きました。

結局終わってみれば0.145%の引けとかになってしまいまして、またまたショート銘柄(たぶんショートなのではなく、在庫なし銘柄だと思いますけど)現るという格好ですが、昨日は午後の共通担保オペでは期越え2か月物の足切りが0.12%になって(先週の期越えオペは2か月と3か月があったのですがどっちも0.13足切りでした)ましたし、相変わらず何がどう金余りなのかよー判らんのですが、何かちょっと需給が緩むかと思わせる展開があってもあっという間に強くなるでござるの巻というのが続きますなあという感じでございます。

ここもと長いところが微妙にヘロヘロになる(昨日は大引け直前に急に超長期が強くなるという入札前に嫌がらせとしか思えないフラットニングやってましたけど)中で2年とか確りしてるので、こじつけようと思えばこじつけられない事も無いのですが、何かそーゆー問題では無いような気がしますな。このいつまで経っても金余りという状態は・・・・・・

なお、CP市場は相変わらず市場というよりは単に阿片窟状態になって弛緩しているようなので、あまり寄り付かないようにしております(−−)。

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2009/08/05

○何となく入札雑感

昨日は10年国債の入札と6か月短期国債(国庫短期証券ね)の入札ちゃんが実施されたでござるの巻。米債が下落して戻って来たことから1.45%近辺で入札条件発表タイムを迎える事になってしまいまして、それまではどう見ても302回(1.4cpn)リオープンです本当にありがとうございましたと言う事で、それなりに302回にヘッジが入っていた(前回入札が梯子外され入札だったのでそれなりに警戒という事になったと思う)ので、301回(1.5cpn)リオープンとなりますとヘッジが(同償還とは言え)空振りになって両建てでレポコストが掛かってしまいますので、301回に強めのビットとか入れて久々に「どっちでリオープン攻防戦」をやっていたようですな。

で、攻防戦空しく301回リオープンで出たので、301と302の需給がいきなり逆転して302回のレポが▲40bpとか瞬間やらかしてたらしいですが、そーなりますと投資家からも玉がさっくり出てくるとかゆー動きも出るとか、久々にリオープン攻防戦の色々な動きがあったようですな。まーそれが大勢に関係ある話かと突っ込まれますと困るのですが(苦笑)、こーゆー細かい話が大好きなのであたくし。

そー言えば昔々5年42回と43回がカレントの時には攻防戦じゃあ無かったですけど、入札直前まで5年カレントが0.5%だったのですが、入札当日に相場下落して0.6cpnの42回リオープンになりまして、43回と42回の需給が(その時は大したこと無かったのですが)その後延々と変な状態になっていた何てえのがございましたな。手控え見たら2005年2月9日の入札なんですが、その前の43回債が0.5%クーポンで出たのですが、全然オーバーパーにならないで推移するという素敵な銘柄だったので、皆で0.5クーポンリオープン勘弁とばかりにせっせとヘッジを入れていたみたいですな。ええまあ大勢には全然関係ない昔話ですけどね!(もっとど〜でも良いですが、帳面の2005年2月8日を見たら「ライブドア、ニッポン放送株式の35%を取得(子会社の投資顧問分を含め)したと発表」とか書いてありましたよ^^)

ま、発行量も増えましたから需給が極端に偏るという事も減ったとは思いますので瞬間的な話だとは思いますが、暫くはカレント2銘柄の需給が微妙な話になるんでしょうか、よー知らんが。


ところで、6か月TBの入札も地味に実施されていたのですが、こっちは前場頑張って叩いて0.175%ヒットまでやって入札。入札不明玉が2兆2000億もあったのですが、落札水準自体は入札時点で普通に予想される位置にありましたので、前々回の3か月TB入札のように「頑張って甘くしたら投資家がドカンと行って業者空振りでござるの巻」というのではなく、「投資家も行ったけれども業者も普通に取れてる」という入札になったようで、別に踏みあがるではなく、まあ普通に17乗せ水準だと安かろうという感じで確りしていたようですな。3か月と違って6か月(何せ2月10日償還ですからねえ)となると、そうそうドカンと買える人も多くない(3か月対比で)ので、先々週みたいな感じにはならないという所でしょうか。

こちらは相変わらずGCやらターム物のオペ金利が安定していることもあって、別に下を叩かなければ行けない人もいる訳でもなく、何となく消化されていく感じで、引き続きまあ安定。6月末みたいに無駄に金が余って踏み上げみたいな事が無ければこの辺でウダウダやってるんじゃないっすかねえ。よー知らんけど。


○残存2年以内の買い入れは幾らだったでしょ

月初2営業日目恒例のネタ
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/mei/mei0907.htm

例によって例の如くあたくしの手控えエクセルファイルでヘコヘコ計算させたものでござりまするので、間違ってたらごめんなさいなのですけど、一応計算させたら17629億円の残高増加に対して、残存2年以内の増額が10935億円(1年以内も含めてです)。1年以内というのはゾーニングの結果として最初から額が確定みたいなもんでして、まあそれに準ずる所として2年以内って感じで見ると、まあ多少の出入りはあるのですけれども、大体この額もこの程度の数字で安定推移しているかなあって思うのですがどうでしょ。

ということで、輪番ゾーニングを行い、ついでに(日銀とは直接関係ないですけれども)中長期国債の元利金取扱手数料の大削減が実施された効果として、一頃の「期近債ばかりが打ち込まれるので何が長期資金の供給だか訳判らんですがな」状態の輪番オペというのが本来の長期資金供給に無理な変化を伴わずに徐々に正常化されてきましたねという所なんでしょうかね。

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2009/07/29

○と言いつつ相場雑感

まあすっかり10年1.4%近辺での磔刑状態だわ、GCレートは0.11%から0.13%までの0.005%刻みのどこかだわと大変におとなしい展開になっておりまして(長いところのカーブはそこそこ動くのですけど)、誠に遺憾極まりない今日この頃なのでありますが、そんな中でも何となく雑談。

えーっとですな、昨日はスポットが30日でして、CPの発行はまあ製造業さんとかのややロットのある発行とかも幾つかありまして、ついでに8月の夏休み前があるので少しCPの足も長くなって(手元流動性を厚めにするのと休み中のロールを避けるから)10月末近辺に足が来る3か月ものが複数の発行体さんから出たのですけどね・・・・・

たぶんどこかの情報ベンダーに記事出てるかと思うのですけど、これがまた例によって例の如くなのですが、A格あって日銀のオペ適格の事業会社ネームだと何でかんでも0.15%近辺(0.15%割れ水準から0.16%あたりまでかなあ)に収束するという状態で、短国と同じレートまたは逆転になっている(日本相互証券の引けは10月26日足の短国で0.155%ざますが、これをまともに買いに行くと多分0.15%だと思います)のは毎度の事ですが、発行体の信用リスクとか見事にスルーというレート形成。

いやまあ毎度お馴染みの阿片窟状態なので別に今更どうのこうのという話ではないと言ってしまえばそれまでなのですが、銘柄がどうのこうのというのがすっかり忘却モードになって「CPという名前のモノ」状態になるというどこの昔の利金債だよ(意味が判らない人はあなたの周りの15年選手に聞いてください)という感じで誠に困ったもんでありますが、企業特オペがアレなので致し方なし。

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2009/07/28

○市場雑感

まー市場雑感もへったくれも「選挙結果を見ないと何とも」というお馴染みの売買手控えするのに絶好のネタがございますので(^^)、そうそう派手な動きはせんとは思うのですが、こーゆー時は「ど〜せ様子見」とか「ど〜せ方向感出ない」と思っていると不意討ちのように動くこともオオアリクイなので(というか8月ってそもそも動くっていう印象があるのですが)注意は注意だと思いますが、そんな長いところは兎も角、超短いところは安定安定。

先週の3か月TB入札を前にちょっと押し込んだりした場面もあったのですけれども、結局GC+5相当の0.17%の寸止め手前で反転したでござるの巻になりましたが、さすがに6月末の大量償還金余り状態と違うのはオファーも出ている所でして、極端に需給が偏るような感じでもなさそうですし、足元も安定しているので安定安定と。

で、なお局地的な話をしますと、ここもとの資金供給オペでスポットスタートの現先をやや減らし気味にしている一方で使いやすいタームの共通担保オペを厚めに実施していまして、お蔭で今月も(あんまり月末関係ないですけど)月末でどうのこうのというのも無く、スポットの買現先を減額してもレートは安定推移と中々結構なオペとなっておりますな。まあ足元をちょこちょこ細かく調整するよりも、やや長めのターム(資金繰り安定と担保繰り安定を考えると3週間から1か月ちょっと位のオペが一番双方のバランス上良いんじゃないかと思う、ただのヤマカンですが)オペを厚めに打って行くのが宜しいのではないかと思われます。まあ足元GCの運用がやたら多いのは他にも要因があるような気がせんでもないが。

まーとにかく、ここもとの共通担保多目攻撃はGCレートを安定化させるのには良い効果がありそうですなということで。

6月末は22日の大量償還資金を特に引かなかった代わりに、一応四半期末になる月末に向けて何故か末跨ぎの資金供給を絞る(というかオペの期落ちをロールしない)格好で積み上がった当座預金残高を削ったらGCレート上昇しちゃいましたけど、次の大量償還の時にどういうオペしてくるのか今からちょっと楽しみにしておきましょう(ニヤニヤ)。

#と、いつもの事ですが一部のマニア以外何の話か判らない雑談でどうもすいません

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2009/07/27

○市場雑考

今月は増額発行入札が連発でござるの巻となった(除く短国)のですが、一応情報ベンダー的には入札は無難に消化されたことになっているのですけど、実際にどうなのよというのは微妙にアレだったりします。

10年はカーブ上の踏み入札みたいになってその後長期ゾーン失速ですし、40年はもっと踏み入札のような前場引けに対して3毛5糸流れて入札というカオス入札。5年もカーブ的には踏み入札で、その後相場が上昇して第U非価格は満額入ったのですが、そんなに業者がオイチイ入札でもなさそうだったし、20年に至っては結構調整して入札迎えて当日も調整したのに、結局(相場が下がったのもあって)平均オファーのままで当日のカーブバランスでは勝ったものの翌日から超長期がカーブ上カオスに。

とまあつらつら並べると、今月に入ってからの入札って落札した人があまり良い目を見てないですわなあという感じでして、これが増額発行パワーなのか、単に相場水準が高く(金利が低く)なり過ぎてしまったからなのかはよー知らんですけど、何だかなって所でございまする。

今週は2年の入札がありますが、2年は前回から増額(入札の翌月15日発行ですから)になってまして、時間軸だ何だと堅調でございまするので、さすがにこの入札はどうとでもなるんでしょうと思いつつ、来月の中長期入札は(相場の位置がこのままであれば、ですが)ちょっと水準が変わって迎える事になるので、要因がどっちなのか見えてくるのかもですね。

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2009/07/15

○市場雑談メモメモ

昨日は金融政策決定会合の日程上火曜日ですが3か月TBの入札が実施されましたでござるの巻。入札ちゃんに向けて先週発行された3か月もの38回債の整理みたいなのが入ってという先週と同じような展開をやりまして、今週は0.1557%/0.1582%の結果と一応予想通りは予想通りですがあんまり伸びず。

不明玉1兆6千とかあった割にはセカンダリーも特に盛り上がらずで平均オファーという感じになってたようで引けも0.155%と、月初恐怖の期越え3か月0.14%というような金余りにも程がある展開は一服してますわな。一昨日の1年もちょっと残っているようですし、まーよーするに7月入りしてから実施された短国入札が全般的に業者の持ちになっているという格好。

・・・・なのですが、一方でCPのレートは何だか知りませんがまた低下(低下しきっている短いモノはさすがに下がらないですけど)してたり、同じ短国でも9月償還までの期内モノは相変わらず0.12%だの0.13%だのという状況で、総体として別に足元が重いという訳でもなさそう。GCレートも特に上昇するでもなく、オペ金利も安定的に推移しているので、短国が業者の持ちになっても別に下を叩く必要もなく、オペだのGCだので引っ張っておけばそのうち何とかなるでしょという所なんでしょうな。

ただまあ3か月短国に関しては現実問題として5.7兆円の入札がありますので、「まあセカンダリーでも普通に買えるじゃん」となると入札がそんなに盛り上がらなくなって「入札で甘くなる」というのが続いてどっかの止まりどころまで上昇というのが従来の仕様であります。たまに6月後半みたいな壮絶金余り状態(国債償還資金の流入とか海外投資家の買いとかによる)によって「プライマリーじゃないと買えない」というような状況になりますと、入札の度に過熱するという楽しい状態になるのですが、入札日程が昨日まで詰まってたこともあって、ちょっと需給は緩和されてきた感じですかね。ただまあ今週はもう入札がなくて、次は来週火曜の2か月になりますし、明日から積み期間が変わるので、その間に需給が引き締まってくるとは思いますけど。

昨日も申し上げましたが、期末みたいな特殊日以外での期中ベースではGCレートが月中平均で0.12から0.125の間くらいになるかと思いますので、まーこの発行量でさすがに期末越えTB3か月が0.15割れ定着というのは何ぼなんでもキツイですねという所ですが、足元の安定感および期内モノに別に売りも出ない状況を見ますと、それが0.20に上がるとか考えるのも無理がありそうですなあという所でしょうか。期内モノへのニーズを見るという意味では来週の2か月入札も面白いかもしれませんな。

・・・・って超局地的な人向けの雑談でどうもすいません。


ところで、昨日って特に大して材料があったとは思えないのですが、10年とか売りが出たみたいな下げ方。先物の出来高も入札があった訳でもない(短国は別世界)のに3兆円近くになって最近にしては多目の出来高(3兆割れで多いとか年寄り的には寂しい話ですが)となってましたんで、それなりに店頭売買を伴って相場が下がりましたですねという感じです。

ま、一応為替や株式市場は動いてたのですが、それを言うなら月曜に円高株安をやっていたのに大して動いてなかったし先物の出来高は1兆円そこそこだったんで、こりゃ一体全体ど〜ゆ〜ことなのよという感じなのですけれども、債券市場お得意の「先行き不透明なので様子見」的な発想でのポジションクローズが行われたってえ感じなんでしょうかねえとか妄想。

つまりですな、都議会議員選挙の結果を受けて会議してたら解散が内定して総選挙の日程も内定したんですが、普通に考えて標準シナリオが政権交代になってしまいまして、債券市場的には民主党の財政政策スタンスがどうなるか読めないというのもあるので一旦ここで(金利もそこそこ低下したから)リスク落としておきますかという会議の結果になったでござるの巻。

・・・・って全部妄想ですけどね。選挙日程も決まって夏休みの日程も決まった(というか結果出た後の9月中盤以降は期末だし何が出て来るか判らんので10月くらいまで休みにくくなりましたよね!)のでエライ人的にリスク量を落としますかってなったら尚オモロイですけど。

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2009/07/14

○市場雑談

昨日は何となく中期ゾーン軟調。まあ朝から何となく軟調でしたが、金曜の昼過ぎくらいまで中短期絶好調で、金曜のピークで2年カレント0.225%だとか5年カレント0.65%とかやらかしていましたけど、引けに掛けて急失速した感じでして、その流れを継続したのですかなあと何となく思ってみたりするのです。

一応2年0.225%とかになりますとそれはついこの前(4月の前半)の3か月TBの水準になる訳でして、おめーそりゃさすがに時間軸にも程があり過ぎじゃろというだと思いますので、ロングだったら一旦手仕舞いという話になるのかなと思いますし、それこそ都議選に続いて衆院選実施確定となったので、一旦降りておきますかという人がいてもおかしくはないかなあという所で。中短期ゾーンアクティブに動かす人的にはそういう発想になりそうな希ガス。

で、昨日は1年TBの入札があった訳ですが、ここもとこの辺の2年中期国債の成れの果てが大体0.16%少々とかで推移してたのですが、2兆3千億円の打ち込み(新発発行ね)に対してそこまでニーズが無かったようで、入札前から水準訂正を行って0.18−0.185で前場終了して落札結果は足きり0.19%手前まで流れたでござるの巻。

先週の3か月TB入札のタイミングで1週手前の銘柄(10月頭に償還が来るので役立たず銘柄)にちょっと投げらしきものが出てたり、先週の3か月TBもまだ業者の持ちになってそうでして、今日の3か月TB入札でどう動くのですかねえというのはちょっと気になる所。

ま、次の積み期間のGCも特に上がらないと思います(15日の所は上昇しましたけど)し、金利上がれば買う人も出てくるからそんなに変な話にはならないでしょと思いますが、変なフラグにならないことを祈ります(^^)。

#そういや昨日は日銀の参事役、企画役クラスの異動が出てたようですな。だからどうしたと言われると困りますが(^^)

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2009/07/07

○市場雑談

さて本日は40年国債入札と6か月短期国債(国庫短期証券)入札。

40年国債の方はよー知らんのですが、2回債リオープンでその2回債の既発がレポでモノが出てこなくてSCでマイナス50だか何だかになったとか、そもそも全然モノ無し状態だとか、まーそんな感じらしいですな、よー知らんが。

でまあそれはそれとして6か月TBなんですけどね、こいつの方はどうなんでございましょというところでして、今回は年末越えの1月12日償還になるのですが、ウソツキWIの引けは無視しまして考慮しますと、前回の6か月即ち年内物の今は5か月ものになってるのが引けで0.145%と書いてありますので、まあ涙の出るようなレートになるんでしょうなあという所で。

ちなみに、3か月TBは昨日は堂々の0.14%出合いとかやってたようで、まー普通に14はビットサイドのようですが、期末越えで0.14%ビットとかどんなギャグだよとしか申し上げようがございませんですが、金が余っているのですから仕方ないという所ですか。

まー何ですな、政府の回復大宣伝モードに対する火消しの意味とか、変に出口期待が出るのを嫌ってという意味もあるでしょうけれども、日銀がここもと「上方修正しながらやたらめったら厳しさを強調する」という芸の細かいプレーを行っていることが、金融市場的には「時間軸の強化」に見えてしまったという仮説も成り立つような気がせんでもない訳でございまして(^^)、あちらを立てればこちらが立たずとはまさにこの事ですなあという所で(本当かどうかは知らん)。

しかし今日明日と6か月、3か月のTB入札があるんですけど、特に明日の3か月なんて0.14%割れとかだったらGCや現先で全期間回しても3毛負けまで行かないでしょとか考えてしまいたくなるのですが、そんな所まで行って利回りベースを考えて買う人がどこまでついていけるのよと考えますとオラもうシラネと存じますがどうなんすかね。

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2009/07/06

○短観で時間軸とな

金曜の金利市場でございますが、米国雇用統計の残念な結果を受けまして見事に全ゾーンで金利が景気良く(悪くだが^^)低下。先週の場合は金曜が米国独立記念日休みということで、よくあるパターンの「週末の海外市場で足をすくわれるリスク」がございませんでしたので、安心して(??)買えるというものでありまして、もうスイッチ入ったんだか何だか知りませんが、中短期から長期から強いのです。

例に寄って例の如くですが、2年だの短期国債だのも強うございまして、2年カレントなんぞ朝っぱらから0.25%出合いとかやっておりまして、まさか木曜の朝に「これは0.25%くらいまでやらないと気が済まないでしょう」と言ったのが1日にして達成しやがるとは思わなかったのですが(汗)、まあ買ってますわなという感じ。

入札時はちょっと不調気味だった期末越え3か月TBも強い次第でありまして、こちらも朝っぱらから貫禄の0.145%出合いとなり、まーどーせこちらは普通に買いに行ったら0.14%とかになるんでござんしょ。期内物は引けは0.135%になってますけど、多分そんなもんじゃあないレベルにあるんでしょうなあという感じです。

2年もそうですけど、期内償還のTBなんてGCとほぼ同じレートになっているので、こんなの業者は在庫にできない(しても保有コストが下手すりゃネガティブキャリーだし、値上がり期待するにはあまりにも値上がり余地が無さ杉)ので、ふつーに投資家に嵌っているのだと思うのですが、まー全然モノが出てこないとはオソロシスであります。

いやね、こーゆー時に「じゃあ売れば良いじゃん」と言われるのはその通りでぐうの音も出ないのですけれども、こういう感じで「売った後に買う適当なモノが無い」というような状態になっちゃいますと、売るに売れないですし、短期の世界って別に売りをしなくても勝手に償還が素敵にやって来ますので、しなきゃいけない買いの方はございますがなという感じでしょうか。いやはや。

ちなみに、1年は0.16%水準まで低下しているのですけれども、これまたGCレートの足し算との比較発想からすると、そのレートってどうなのよという所なのですけれども、何せ3か月も2年もこんな感じで威勢良く買い進められる中でこちらもしっかり低下の巻という所かと思います。冷静に考えてちょっとその水準ってリスクプレミアム無さ杉じゃないのよという話はもうシラネ。



さて、2年0.25%1年0.16%と華麗な水準になっており、しかもこの水準でも買いスイッチ絶賛作動中という感じですが、これってまあ後付けで言えば「時間軸を強く意識してますよ」ってお話になるかと思います。あたくし的には、4月の展望レポートを見て「これを素直に読めば時間軸」というようなことを5月1日の駄文で書いたのでありまして、今更この期に及んで時間軸ってナンジャソリャという気はするのですけれども、まー言ってみれば「6月短観で時間軸を強く意識するようになりました」ってえ話になるんでしょうか。

いやまあ5月6月は米国の長期金利が上昇しましたし、それよりインパクトあったのは2年金利の絶賛急上昇(2日で50bpとか)だったので、その間は毎度お馴染みの様子見地蔵様がそこら中に鎮座して五百羅漢状態になっていたのでしょうけれども、あーた米国と日本は話が別でしょとか、米国が間違って出口政策とか言い出して(後に申し上げますが言い出さないのですが)も日銀がそう簡単に言い出さないでしょとかゆーよーな議論は様子見地蔵五百羅漢状態に対しては無効な議論らしく、結局安全確認してから0.30%割った2年を威勢良く買うとかもう(以下悪口雑言モードになるので自主規制)。

一応、後付理屈で言えば「日銀短観、日本のCPIおよび米国雇用指数動向で時間軸が強固化されました」ということになるのでしょうが、超短い所の人たち的にはちょっとその言われ方にも違和感あるかな?って所でございますな。

と、市場雑談というか市場愚痴(笑)でした。

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2009/07/03

○この期に及んで時間軸ですかそうですか

昨日は10年国債入札でございましたが、入札の方はあまりパッとしなかったようで、長いところはイマイチさん。そんな中で強かったのが2年とかでございまして、カレントの2年282回債は貫禄の前日比1.5毛強で0.275%がマジ出合い。ちょっと手前の2年279とか280回は2毛強と、昨日最強となっておりました。

まあそこまで威勢良く買う理屈もよーわからん(単に長いところからの資金移動なのかも知れませんし)のですが、さすがに0.2%台突入となりますと、これはまー足元金利の足し算の世界で考えてリスクプレミアム乗ってるのかよという水準ではないかと思うのですよね。

と申しますのは、この0.30%割れ水準って今年の1月下旬頃の3か月FBの水準でもあったりするのでして、まあ確かにこの時期は面白調節によって当座預金残高が11兆円近辺で推移させられた事から、無担保コール翌日物が0.12%位の水準でGCレートが0.2%台で推移するという状況で、今とは全然違う(違うからレートが下がったのですけど)次第ではございます。

・・・・とゆー事は、現在の金融政策のディレクティブの下においても調節の匙加減でこの位のレート上昇をすることはアリエールな訳なのでして、いやまあ手前から金利潰しに来てるからそうなりますってえのは判りますが、足元金利の足し算という観点からするとさすがに何だかなあ感が漂うのであります。でも今の勢いだと(米国雇用統計もヒャッハーの内容でしたし)2年カレント0.25%位までやらないと達成感無し無しという所かと存じますが(^^)。


で、またまた強いのが3か月TBでもございまして、入札後の一昨日は0.155%の叩き料理をやっていたのですが、昨日はさっくり0.15%に低下でござるの巻。期内償還物の引け値はやっと0.14%になったようですが、どうせ買いに行ったらもっと強いんでしょと思われる有様。

えーっとですね、GCレートなんですけれども、ファンディングサイドからすると月中平均ってここもとの割と潤沢系の供給の中で、だいたい0.12と0.13の間くらいになると思うのですけれども、それに対して期内償還物で実力0.14%より多分低いという短国の利回りは、どう見てもファンディングコストから見て間尺に合わない水準だと思います。でも世の中には別のロジックで市場に入ってくる人もいる訳でして、GCでファンディングのレートがどうのこうのとか、期中をGCや現先(債券とかCPとか)で回す比較をしてどうのこうのとかとは関係ない人の買いがまだまだ継続ちゅう事なんでしょうな。おーおそろし。

1年どころも気が付けば短国で0.175%だわ2年中期国債の残存1年ゾーンで0.165%だわと、つい数か月前にGCが0.1台後半から0.2台で推移していたのをすっかり忘却せんばかりの勢いになっておりまして、中々ビューテホーな姿焼き状態になっております。

しかし何ですな、数か月前のレートを出すまでも無く、6月の上旬って5月積み期間前半に当座預金残高を14兆円水準に積み上げた分の調整で6月1日から12兆円台に削ったという調節やったらその後暫くGCが0.14−15レベルで推移しましたでござるとかやっていたのですけれども、0.15%を割ってまだまだ買い進まれる短期国債ってあーたそれすっかりそのようなことも忘却しているのでしょうかとツッコミたくなるところではございまする。

ま、さっき申し上げたように、GCだのファンディングだの細けぇこたあいいんだよ!って人の買いが支えているんでしょうけどね!


てな次第で、現象面としては「今更時間軸効果を意識した価格形成」と後講釈をしようと思えばできる(ついでに申し上げれば、そういう後講釈をした方がネタとしては楽しめます)状態になっておりまして、時あたかも相変わらず絶賛弱含みのCPIとか、絶賛ダメダメ水準の日銀短観とかが出た上に、先日はイエレン先生がFRBの金利政策に関して時間軸を意識させるような発言をしたりと、いい感じでネタを補強するものがありますので、ネタとしては「SF連銀イエレン総裁の時間軸発言が日本に波及したでござるの巻」とするとオモロイという事になるかと存じます(^^)。

実際に時間軸どうのこうのって話になると、まー正直言って1年以内の所をやってる参加者的には「1年以内の金利変更なんぞ無い無い」ではあったと思いますが、米国がどうだの増発がどうだの平均株価10000円がどうだのとか微妙にアレな状態が続いており、2年の金利がよー下がらんという感じだったのが、各種買わない理由(リスクシナリオとも言う^^)が徐々に潰される中でシャーナイナイという事になったとでも解釈して起きましょう。

ま、運用資金が余って出てきましたとか、プリオン肉食いすぎ国家の楽しい楽観モードが少し冷えてきたとかの複合要因なんでしょうけど、時間軸意識!ってしておくと話のネタとしては面白い(が、冷静に考えればもっと状況が悪い時に何故時間軸を意識しないというツッコミ論点がありますわな)ので。

イエレン総裁の講演のURLを置いときますね。
http://www.frbsf.org/news/speeches/2009/0630.html


○先月は短めが多かったのね

毎度お馴染みの国債買入残高
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/mei/mei0906.htm

6月が終わりましたので、6月末時点での残存1年以内と残存1年超2年以内の残高の銘柄が微妙に入れ替わります。で、あたくしが手元のエクセルでヘコヘコ計算させたら残存1年以内銘柄の増加額が7586億円で残存1年超2年以内銘柄の増加額が5338億円となりました。

だいたい1兆8千億円くらいの増分に対して、2年以内でだいたい1兆3千億円くらいを占めるの図となりまして、そりゃまあ6月は12日以降連日債券市場強かったんで必然的に短い所が入りやすくなるという背景もあるのですけれども、結構今回は短い所が入った感じですな。ちなみに5月は同じように計算させたら同じくだいたい1兆8千億円くらいの増分に対し2年以内で7000億円くらいの増分となっておりましたんで、6月の短いゾーンの入りっぷりは中々という感じですね。

まー今申し上げましたように、債券市場がかなりの期間連日強かったのでこーなってしまうのは自然でして、即ち「長期金利が低下傾向にある時は結果として日銀の買入長期国債は短い期間のものになる」という、端から見るととっても不思議な展開になるのでありました。なお、債券市場実務担当者的にはそんなのは全員が知ってるので不思議でも何でもないのですけどね!!

#何か他にネタがあった気がするんですが時間が無いので全部雑談で勘弁

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2009/07/02

○市場雑談

昨日は3か月短期国債の入札。

既発の期内償還物がとにかく堅調、というか業者に持ちが無い中でコンスタントに買いがやってくるでござるの巻になっていて、その流れで期末越の新発36回債も入札前から強くなって、入札前のWIで0.15%絶賛出合いで15ビットで入札を迎えました。

で、結果なんですけど、足きりが99.9620円(0.1524%)になったんですが、前場の板およびここもとの流れからするとその1個上が足きりかという所だったので「あら入っちゃいました」という結果。落札状況的にもいつもよりも不明が少なく、まあ普通に平準的に買う人のオーダーは確りあったのでしょうけれども、大手銀行さんの札がイマイチでござるの巻という所で、セカンダリーもそんなに盛り上がらずとなって、最後は0.155%の出合いとな。

まー「期末越えなんて細けぇこたあいいんだよ!」という人もいるにはいたのでしょうけれども、それはそれとして大口一発で買ってくれる大手銀行さん的には10月5日償還だと償還が期初にしても早すぎで、償還再投資にも困りますし、その上期末の時点でこの銘柄は償還の関係上担保に使えない(筈です、間違ってたらゴメンナサイ)ので、まあ一番使いにくい銘柄という話になるんでしょうな。

ただまあ相場的には、期内償還銘柄は相変わらず強い(引け値0.145%になってるけど、まともに買いに行って0.14で売ってくれるのかね状態だと思う)ですし、1年とか2年とか強くて、とうとう2年カレントがロンバート割ってしまいましたでござるの巻と、何故か今更時間軸状態のような相場をおっぱじめるの図となっておりまして、何という投資家炙り出し相場と言った所です。

しかしまあ何ですな、短期国債のレートが素敵に低下した結果、CPと短期国債の逆転現象が解消という感じになっているのですが、これってエッシャーのだまし絵みたいなもんですな。たぶん(^^)。

で、10年入札に関してはオラもうシラネという所です。さあ炙り出し炙り出し。

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2009/07/01

○短期国債がやたら強いんですけど

昨日は何かよー判りませんが、途中から中期債がヘロヘロになっておりましたが、引け値を見ますと如何にも中期の4年とか近辺に売りが出ましたという感じですので、5年カレント0.7%割れを受けて利食い売り炸裂という事になったんでしょうということで、先物以降はいい感じ上昇というか金利低下しているのですが、中短期は弱いという不思議展開。

それはそれで良いのですが、そんな中でつえええええという状態なのは短期国債の特に3か月以内の所でありまして、まあ強いのは昨日に始まった事ではなくてここもとずーっと強いのですけれども、昨日は3か月カレント物が0.145%で出合いとかやっておりまして、まあ普通に買いに行くと0.14%とかになるんじゃネーノという有様。GCが元の位置に戻ったとしても0.11から0.12位って世界ですから、3か月までの所で全然タームプレミアムが乗っていないでござるの巻(末初抜けましたけれども多分まだ下がって14-15位だと思うんですけどね)。

状況としては業者の持ちが無くて、何か買いたい人はいるって所で、おまけにいつもだと水準感で売ってきそうな人も全然売って来ませんがなという所で、まともにロットをセカンダリーで買おうとしても買えません状態。純粋に運用商品としてみた場合、ここから3か月を0.14%でFIXしますかって話になると、投資妙味が無いにも程がある(GCや現先で全部転がしても何ぼなんでも平均0.12程度では回るんじゃねえのという話で、FIXする事による流動性プレミアムのお値段として間尺に合わないっしょ)かと思います。でもまー今の買いは運用商品としての買いだけじゃなくて、とりあえず「短期国債というモノ」を買いに来ている人がいそうな感じがプンプンする訳でして、そーゆー人にとってみると3か月の1bpなど「細けぇこたあいいんだよ!」って話になりますので、こんな話になるんでしょうなという感じかと。

ちなみに、3か月のカレントTB35回債は償還が9月29日でして、「期内最終物」という点で「使いやすい」銘柄でもありますが、今日入札をやるのは10月償還(10月5日)になりまして期越えになるので、期越えだと買わないのか、単にキャッシュを潰したいので「期越えとか期内償還とか細けぇこたあいいんだよ!」となるのかはその手の買い手さんのご判断次第ではございますな。


でね、まあそれはそれとして、日本相互証券の短期国債引け値が暫く前から業者の投票方式になった訳ですけれども、昨日の引け値でやっと8月4日償還以降が全部0.15%になってますが、ここもとずーっと実力よりも弱い(レートが高い)引け値にされていまして、いやまあ店頭取引をベースにしたモノの引け値で、あくまでも相対の世界ですから業者様が「これが引け値」と言ったら別にまあそれが引け値で宜しいのでありますが、いざその引け値表を見て買いに逝くと、しょぼいロットなのに「1毛強です」とか(昨日の0.14%だと1毛5糸強だわな^^)とか言われるのが恒常的になりますのは、「その引け値ってナンナノヨ」という話になる次第でありまして、まー投票方式も良し悪しという所ですなあという感じございまする。

あ、念のため申し上げますと、需給が偏っている状態ではask-bidのスプレッドが開くから、そもそも引け値を一本値で出すというのが問題であって、スプレッド開いている状態なのに文句いうのは筋違いとか、お前のいう実勢って何だよという論点は当然の如くございますので一応ここでヘッジしておきますね(^^)。

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2009/06/30

○末初レート上昇しましたな

金曜には末初のGC資金取りが当然のように残っていたようでして、末初のGCレートは強含みで推移。昼から共通担保オペで6000億円末初の供給を実施しましたが、0.189/0.18(51.7%)の結果。まー結局のところ金曜にオペ打ってもまだ足りなかったようで、共通担保での取り残し組が0.20%とかちょっと上とかの水準まで取る破目になったようで(最後は20割れたみたいですけど)、まあこりゃご苦労様でございましたですなあという所で。

まー期末ですので瞬間上昇するのはしょーがない面は多々あるのですけれども、今回に関しては期末接近した所で急にタームの資金供給オペをロールしない攻撃(&減額攻撃)でタームの供給をいきなり絞ったという現象がございまして、オペを淡々とロールしておけばここまでややこしい事になら無かったと思われます。ということで、正直言って今回の期末直前の調節スタンスは意味判らんという結論になるのでありました。

金曜と昨日は共通担保の資金供給が実施されていますけど、金曜にウィーク物一本実施している以外は1日に落ちる短い物でありまして、結果としてショートファンディングが溜まる格好になっておりまして、足元が重いってえ感じになってます。資金需給上は金がある筈なのですが、資金が偏在していて偏在している金がGC市場に出てこない金となっていたり、まあそうやって資金の回りが悪いという認識が広がると、念のためちょっと安全を期して資金を抱えるかという人が増えたりするとこれまた予備的需要が増大しちゃうでしょうし、まー変な話になりますわなという所かと思います。

そういや3月にも直前にタームの末越え供給を絞ってGCレート上昇でござるというのをやらかしたのですが、このときはスポ末の26日の引け辺りからレートが低下(って元が0.30とかだったので位置的にはだいぶ違いますが)してトム末の27日には0.15レベルに金利低下となったので、トム末までレート上昇した今回とはちと動きが違いますなってえ所で。

微妙に抱え込み状態になっている資金が6月末および末日を抜けてGCあたりに出てくるのかどうかは注目したいですが、何と申しますか今回のレート上昇にはイマイチ釈然としないものがあるのでございました。別に上がらんでもええじゃろと思うのですが、どうも何ちゃって量的緩和状態であっても四半期末の国債大量償還に対応して資金供給を期末前に絞るという仕様になっているのが今の調節スタンスのようで、それってどうなんじゃろという気はするのでありました。


一方、短い債券とかはやたら確りしてまして、先週入札をやった2年カレントは更に金利低下して0.30%とロンバート水準まで低下するでござるの巻となっておりますし、短期国債の方も堅調。普通こんな感じでショートファンディング溜まって足元重いとなりますと、短期国債に業者の外しが出てレート上昇してもおかしくは無いのですが、まるでビクともしないとは何ぞやという感じです。まー普通に考えれればGCには資金は回らないけれども債券には資金が回るというのが現状の抱え込み(?)資金の状況ですよというのと、そもそも投資家の買い意欲が強くて、業者の在庫がスッカラカンになっているとなっているんでしょうなと想像される次第でありまして、このGCとの微妙なミスマッチが何か味わいの深いものを感じます(てか単に市場間裁定が効かないだけのような気がしますが、苦笑)。

以上マニア向け市場雑談でした。

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2009/06/29

○金曜は資金供給実施とな

金曜に申し上げた不思議オペによりましていきなりGCレートが上昇した四半期末でございますが、金曜はスポットウィークの国債買現先は同じように8000億円に減額になりましたが、スポネの国債買現先を2兆円に増額し、全店オペ2本で1兆4000億円のショートタームの供給を実施。

金曜に1兆4000億円打ち込むなら木曜に共通担保ロールしておけよとか思うのですが、案の定結果は高めでして、末初の国債買現先の0.170/0.16はまあ良いとして、共通担保の末跨ぎ2日物も0.170/0.06となり、共通担保の9日物は0.154/0.15とこりゃまたちょっとお高めですねという感じ。

いやまあ0.2とかになってないので高くないと言われてしまえばそれまでなのですが、暫く前までのオペレーション姿勢は「潤沢にオペ実施してコールもさることながら、GCレートも0.1台前半の低い水準で安定させる」という感じだったので、4半期末前に急に資金供給を絞ってレート上昇っていうのはちょっとギャップがあって、今までの供給スタンスに何かあったんですかという思惑を呼びやすいですなという所で。

共通担保のロールを落としたり国債買現先を減額したりで金曜に来るまでに供給を3兆円以上減らしてまして、いやまあ減らした分に関して資金需給要因上金がちゃんと市中に出てくれば良いのですが、今回の余剰は国債償還要因が大きく、その資金余剰分がマーケットにきちんと回っていないという状況ですんなり供給絞るとGCが重くなりますわなという所かと思います。

何かこう暫くやってなかった微妙な不思議調節がまた炸裂という感じで。

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2009/06/26

○無風の筈だったのに不思議調節が久々に炸裂でござるの巻

小見出しが長いですが(笑)。

2年国債入札とか増発なのにオファーサイドの向こう側で落札になってその後も踏み踏みさんとか、3か月TBは堂々の0.155%ビット(前日の入札日は0.158%オファーの0.16%ビットだったので貫禄のレート低下でございます)となるわと債券市場に流入すべき金がとっても余っているんですねえという状況は昨日も継続していたのですが、足元のGC市場では変調が。

えーっとですね、昨日は3か月TB入札の話しばっかしておりまして、オペの話をだいぶスルーしちゃってましてどうもすいませんなのですけれども、超無風の筈だった6月末のところで急に久々のワケワカメ調節が登場しておりまして、昨日はその影響がモロに出て来ましたという結果になりました。

と申しますのは、水曜の調節からの話になりますが、水曜に何故かスポットスタートの1wの国債買現先を従来の1兆円から8000億円へと減額ロールを実施。ついでに午後イチ恒例の共通担保オペ実施が無しとなりまして、手前の資金供給が急に絞られたので、T/NとかS/Nとかのレポレートが上昇して手前からレート上昇となったんですな。

で、昨日も昨日でスポットウィークの国債買現先を同じく減額してきまして、共通担保オペも無しという不思議調節を打ち込んでまいりまして、結果どうなったかと言えば、T/NやS/Nのレポレートが15水準に上昇して、レギュラーの30日スタートは17水準までレート上昇しちゃいましたという展開に。ちなみにCP買現先オペは火曜日が0.124/0.12(89.3%)だったのに対して、昨日は0.144/0.13(18.7%)という上昇。国債買現先オペもレート上昇となっております。

いやまあこれが調節スタンス変わらない中で6月末の資金放出を絞る動きでレート上昇っていうのであれば、まあ自然体の中なので「そんなもんですね」という感じなのですが、6月末という四半期末直前のタイミングでいきなり足元の資金供給を絞るという攻撃を打ち込んでレートが上昇というのは、久々に見るワケワカメ調節。


背景なんですけどね。22日の国債大量償還に伴いまして、資金需給的には当座預金残高とか大積み上がり状態になっているのですが、どうもその資金は債券市場に向かってもレポ市場に向かわない資金なんじゃネーノかっていうような感じ(実際のところは本人じゃないから知る由も無いですが)でして、即ち、資金余剰になっている人が偏在した上に、その人が資金を抱え込んでいるんじゃネーノっていうところなのですけれども、どうも当座預金残高の積み上がりと、超足元の資金の回り方がリンクしていない状況があるんですな。

そんな状況なんですが、その中で何故か6月末を前にいきなり足元の資金供給をシーボル先生な調節を実施するでござるの巻となりまして、レポレートが華麗に上昇という展開になりましたというのがこの2日の展開。


・・・・えーっと、昨年6月末に「四半期末につき」レポ市場が結構ドタバタと大変だったという事はよもやお忘れ無いと思うのですが、別に供給減らしたかったら7月に入ってから絞れば良いのではって気がする中で何も四半期末直前にこの調節とは何か意図でもあるんですかと言いたくなってしまう久々の不思議調節がご登場。多分意図があるんじゃなくて単に22日の所で当座預金残高が積み上がりすぎているのを調節しているだけだと思うのですけれども、同じ国債買現先でもスポネじゃなくてタームを減らしてくるのもげげって感じですし、(確かに2000億×5で1兆円減らしたいところでスポネで対応したらスポネ5000億円とかになっちゃうのでやり難いってのは判らんでもないですが)何かここ暫く安定的に何となく量的緩和(ただし金利付き)っぽい資金供給スタンスだったのを何もこんなタイミングで変えなくても・・・・という所でしょうか。

ついこの前「6月末って何でしたっけ」とこちらで申し上げたような気もするのですけれども(汗)、さすがにこの調節は前提にしておりませんでして、ってゆーか水曜の朝まで誰もこうなるとは予想してませんでしたでしょうから、まあ外れになったの勘弁してちょ(と言い訳)。

まー、四半期末の所抜ければ落ち着くとは思うのですが、積み上がった当座預金の資金が妙に偏在している状況がある程度シャッフルされないと、数字上の資金余剰と実際の資金余剰が変なアンマッチ状態というのが続くんでしょうね。

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2009/06/25

○やはり金余りでした

国庫短期証券(第35回)の入札結果
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/tbill/tbillnyusatu/resul210624.htm

>募入平均価格 99円96銭0厘1毛
> (募入平均利回り ) (0.1583%)

まあ0.16%割れですわ奥様困っちゃいますわねえ♪ってことでございますが、いやまあ引け値ベースだと0.165%とかですけど、実際問題としての実力は0.16%ってえのはある(BBの引け値が投票形式になってから引け値が業者の総意を反映した格好になってしまい、今の環境ですと強いので打ち込まれるのが嫌なのか弱い値付けになってて引け強でしか買えないような値付けになっているのよね〜)のですが、5.75兆円を一発入札してるのに堂々の平均0.16%割れとはナンデスカという感じで。

まーよーするに金が余っていますってえ話なのですけれども、オペの資金供給自体は微妙に引いてきてますけど、何かそれはそれとして運用資金というよりも潰しキャッシュがあるのですかねえという事で。

しかしまあ何ですな、ここへ来てちょっとCP発行が多く(賞与対応とかもあるんでしょうかね)しかもショートタームが多い(もうちょっと言うと、決算資金対応と思われる1か月以内のショートターム物の他に、より期間が長い3か月〜9月中間期末越えの発行という感じで、ダンベル状態になっていますね^^)せいか、ちょっと足元では短いCPのレートがやや上昇って話を昨日も申し上げましたが、こーやって短国のレートが低下しますと何となく官民逆転現象が緩和されてきたような気がするのでありました(^^)、って官のレートが民に収斂されるという流れなので何か違う気がするんですけどね(爆)。

ま、昨日は長いところも良い感じで、狸が穴から燻し出されるような感じになって来ておりますというイメージっすかね。踏まれた投資家が悲鳴を上げるの図って感じにはまだまだ(^^)。よー知らんが。


○1年オペ実施でござる(ECB)

#ただの俺様メモです。

1年オペ実施したでござるの巻。
http://www.ecb.int/mopo/implement/omo/html/20090055_all.en.html

Longer Term Refinancing Op.-Allotment
Reference Number: 20090055
Transaction Type: REVERSE_TRANSACTION
Operation Type: LIQUIDITY_PROVIDING
Procedure: STANDARD_TENDER
Tender Date: 24/06/2009
Start Date: 25/06/2009
Maturity Date: 01/07/2010
Duration (days): 371
Auction Type: FIXED_RATE

371日オペですかそうですか(^^)。で、結果は右の方にありますけど。

Fixed Rate: 1 %
% of All. at Fixed Rate: 100
Tot Amount Allotted: 442240.5 mn
Tot Bid Amount: 442240.5 mn
Tot Number of Bidders: 1121

1121社が応札して4422億ユーロ供給ですかそうですか(^^;

なお、本件のニュースを某モーサテも報じていましたが、何故か背景の画面がロンドンのBOEの周囲だったので盛大に茶を噴いてしまいました。謝罪と賠償をお願いします(嘘)。

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2009/06/24

○地味に3か月TB入札に注目

いやまあ別に注目するほどのもんでも無いのですけど、今日は3か月TBの入札。ここもとというか超直近の動きを見てますと、アホウのように低下&信用スプレッドの潰しをやっていたCPレートがさすがに下げ止まりになって、ショートターム物のレートは若干上昇(と言っても0.14%が0.14%後半になるとかいうようなしょぼい話ですが)してみたり、一頃やたら玉が薄かった1年ゾーンとかでも玉なし状態ではなくなってまして、まーGCとかはジャブジャブなのには変化無いのですけれども、少しは短い所に滞留している資金が動いてくれているのかどうかが気になる所です。

#昨日ご紹介した投資家懇談会での相場見通しをそのまま解釈すれば、待機資金が結構短期市場に滞留してるでしょと思いたくなりますしね

ということで、ここの所入札の度に強いわ、先週なんぞは入札直後にショートカバー大会までやらかすわとなっている3か月TBなんですけれども、資金フローに変化が出ているのかただのダマシなのか、入札前後のニーズ状況見ながら考えたいと思うのであります。


・・・・・そういやすっかり忘れていましたが、今月末は四半期末でありまして、バーゼルUがどうしたこうしたという話で去年はSCやらGCやらがちょっと暴れてくれてましたが、今年は物の見事に無風にも程がある展開でありまして、金利付き量的緩和(もどき)恐るべしというところでございますな。

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2009/06/22

○最初に市場雑談ネタ

えーっと、CPとかTBの金利が相変わらず低いんですが、どうもここもとはTBは3か月から手前全部0.16%レベルになっている(引け値は0.165%になっていますけど、どう見てもビットサイドです本当にありがとうございました状態)わ、CPは0.14%〜0.16%の間に日銀適格銘柄の多くが詰まっているわというとても素敵な状態。

何でそう買うのよと思いますけど、まー何だか知らんがこの辺りの市場に余資がアホのように余っておりますので致し方なし。しまいにや「GCが0.11とかの超低位安定しやがっていることを考えたら、これだけスプレッドが載っているのだから問題ないでしょう」とか何か間違えとしか思えない発想が出てきて、現在のレートを脳内で正当化しそうな勢いでございます。というかしないとやってられんのだが、笑。

何でこう金が余っているのかのメカニズムがよー判らんのですけど・・・・・

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2009/06/10

○メシウマあるいはメシマズな入札

昨日は2か月短国と30年国債の入札。まあ短国もやっちまった入札でしたが、30年国債も何だか落札自体は前場引けの板どおりだったのですが、終わってみれば前場引けからバランス悪化。先週の10年国債入札も似たような感じでございまして、「プライマリーで買う人はいるけどセカンダリーが様子見地蔵の集まり」という状況になっており、プライマリーで買う人にとってはメシマズな入札が続き、様子見地蔵的にはメシウマ状態になっている次第。

まーびみょーなのではありますが、このメシマズ入札が連続すると段々プライマリーで買う連中がどん引きしだすのが日本投資家仕様となっておりますので、次の5年でちょっと是正することキボンヌ。ちなみに本日は3か月短国もあるのですが、さすがに2か月をやっちまった入札(入札は0.16台前半の平均でしたが引けは貫禄の0.17%)した直後ですので、冷静に0.18%台での決着になるでしょう・・・・って結局先週より強いんじゃないのかという説はあるが。

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2009/06/09

○米国2年債1.42%とかもう何が何だか

雇用統計を受けまして利上げ観測とか何のギャグだと思っていたのですが、米国市場では益々2年金利上昇するでござるの巻らしくて、さっきテレビが米国2年物財務省証券利回りが1.42%近辺に上昇と仰せです。雇用統計前の先週木曜の引けレベルが0.91%あたりだったので2日で50毛の金利上昇。

・・・・えーっと、抜き打ち利上げでもありましたっけ?????

まー何と申しますか、外野的に申し上げますとナンジャソリャ状態なのですが、市場が暴れだすと手に負えないでござるの巻ですわな。まあ景気回復期待とか色々と要因はあるかも知れませんが、一方の問題としては「長期国債買入で長期金利を下げる」と言わんばかりの説明をして長期国債の大量買入実施を表明して変な期待を持たせた為に、その期待が剥げて逆の動きが起きたちゅう面もあるんじゃねえのと正直思うのであります。

で、国内市場でも2年とか3年とか5年とかが弱めだったみたいで、何も日本が律儀に反応しなくてよかろうにと思いますけれども、まーこーゆー時に律儀に反応するのがニッポンクオリティだったりするんですな。金先MAR10が6毛甘とかナンナンデスカというところですが。

あと、景気ウォッチャー調査がまた改善というのも何だか良いのかその雰囲気の転換って感じですけど、まあ日本に関して言えば株価上昇に関してイチャモンつけてるコメントが経済メディアに多いうちは「買いたい弱気」の集団がいるということですから、そう簡単に下がらんでしょという所で(^^)。

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2009/06/08

○雑談コーナー

・CP買入応札が何とゼロ

上で書いたとおりの素敵な結果に。これはまあ市場の機能回復が進んだという証拠なのかというと、企業金融特別オペと危機対応での政策投資銀行買入の二つの効果(殆ど前者の効果と思われますけど)も強力なので、これはまあ出口という意味で言えば、CP(や社債)買入オペを減らしたり無くしたりする前に、企業金融特別オペの見直しをするのが順序として先であって、特別オペの強力フォローをやや弱くした時点で市場がどうなるのか見てからっていうのが順番でしょうなと思いますです、はい。


・米国雇用統計

失業率が9.4%とかに上昇してストレステストの前提が既に崩壊状態になっているのに、非農業部門雇用者数の底打ちをネタに株価上昇するとはプリオン市場恐るべし。


・バーナンキの議会証言

というネタも用意したのですが、(スルーとか言いつつ結局週末よんでしまった)水野さんの講演引用してたらとんでもない量になったので後日。

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2009/06/03

○月初いつものネタですが

http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/mei/mei0905.htm

5月の買入でほほーと思ったのは短い所の買入額が前月対比で減ってその分ちょっと長くなってきたかなという所。残存1年以内の部分はゾーニングしているから変らないので良いとして、残存2年以内の部分の買入額が4月の2400億円から5月は1100億円に減っております。つまりより長いところの買入が増えたという事でございまして、まあ長期資金の供給という意味ではこの方がヨロシカロという所でしょうか。

まあ輪番はゾーニング以外の部分に関しては何を買入しますってのは日銀が能動的に決めるのではなくて、その時の市場参加者が都合のいいものを入れてくるモノですので、要するに5月の相場付きが短期ゾーンよりも中期以降のゾーンが相対的に重かったということだったとは思います。

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2009/05/28

米国財務省証券10年物利回り絶賛急上昇でやっと株安に反応。さあバーナンキどうするよ。

○市場雑談

本当にざっくり雑談なんですけど、昨日は3か月TBの入札がございましたねえという辺りから参りますと、昨日の3か月TBは平均落札がとうとう0.19%割れたでござるの巻。ついでに言えば応札23.5兆円ちゅうのにもアッヒャーって感じでしたが、引けも0.185%と素敵な水準に。CPは決算資金ニーズの強いスポット月末だったので発行がまあ普通にあったのですけれども、こっちは3か月くらいまで「買える銘柄は何でもかんでも0.14〜0.15%」というこれまた何だかな〜というレート形成(レート形成とは最早言わないけど)の阿片窟相場。

いやもう何だかよく判りませんけど、とにかく超短い所には金がやたらあるようで、GCレートは税揚げなんで足元はちょっとだけ高め(と言っても精々0.15%なので高くは無い)なのですが、どうせイベント抜けたら下がるでしょということでタームの金利は低く、まあ超短い所では色んなスプレッドを潰しに行くという感じでございますです。

一方で長いところは「債券先物7か月ぶりの安値」なんてえのが昨日はヘッドラインで出ておりまして「ほほー」という感じ。10年カレントとか5年カレントの利回りを見ておりますと、そんなに安値更新したイメージは無いのですが、先物に関しては諸般の事情によって他年現対比勝手に割高になったり割安になったりというお茶目な展開が続く(というかつい最近まで延々と絶賛割高だったのですが)の図だったので、まー先物の修正が進んだってえことでしょうけれども。ただまあここもとは何か先物を頑張って下げようっていう人がいるのか、昨日もチャートポイントを売り崩すような動きもあったみたいで、世の中元気な人もいますなあという感じです。

ま、米国の長期金利上昇絶賛スティープニングもそうですし、何となく欧州とかも長いほうが売られるでござるの巻になっていることもあって、何となく日本でも長いところが買いにくいという雰囲気(別に売り叩くほどモノ持ってる投資家もいないと思いますが)っぽいので、これまた超短いゾーンに退避資金が入ってきそうな感じでして、増発って何でしたっけ状態になっている短期国債オソロシスという所でありまする。

しかしまあCPが低い低いとか言ってたら、色々な金余りによって今度はTBのレートが下がってきたでござるの巻とは笑ってしまうしかない素敵な相場でございますです。はい。

#状況をダラダラ書いただけでなんのオチもない

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2009/05/22

○連日の市場雑談で誠に申し訳ございませんえんですが

昨日もまたまた超短い所の金利が素敵に低下、つーかもうそんなに数字的にジャンジャン下がる余地は無い(と思う)のですが、それでも昨日もまた1年以内のレートは進んでおりまして、2年利付国債の残存1年どころで0.21%なんぞに低下するわ、3か月TBは0.19%に低下しているわと、誠にビューテホーなカーブの潰れ方。で、CPレートも相変わらずの低位安定っぷりを発揮していまして、まーこりゃ潰さないといけないキャッシュが沢山おいでのようでってのは先日来申し上げております通り。

でまあ金余りという話をしとる訳ですが、んじゃあ何で金余ってるかとか考えつつちょっと思いついたのは2000年問題。このときはコンピュータがどうのこうのだから予備的な流動性需要が高まるでしょという事になって、国内もそうですけれども世界的に流動性供給をジャンジャン実施。で、予備的につみ上がった流動性が何となく流動性相場を作ってイットバブルがどうしたこうしたとか(あの時は小渕政権の財政政策もありましたっけ)ございましたが、肝心の2000年問題の方はまあそういう時にありがちな話ですが、事前に大騒ぎして準備した結果特に大きな問題も起きず・・・みたいなイイカゲンな理解をしておりますけれども、そんな感じでしたっけ??

勿論今回は全然背景も状況も違うのですけれども、日本の国内市場が金余りって状態を見ておりますと、んじゃあ何で金余りとか言ってるかという流れになったかと言えば、リーマン破綻以来の金融市場混乱の影響によって、「利下げしてるのにTIBOR上昇」に見られるように、金融機関および企業の予備的資金需要が急速に高まったことと、企業の売上急減に伴う資金需要の高まりがぶつかって世の中に資金需要がどどーんと高まったという状況が昨年の10月以降(特に11月から12月)これ有りと言ったところでして、各種安定化策(日本も海外も)による予備的資金需要の低下および企業の売上サイクル一巡による所要運転資金の充足による資金需要の後退がぶつかって、それまでに積みあがった資金が一気に余って来ましたでござるの巻となったという現象なのかなあとか勝手に理解してみるのです。

#かなりエエカゲンな理解なので本当は違うだろというツッコミはある(^^)

ということで、何となく流動性相場っていうのもこれから更にやるのかねとか思ったりもするのですけれども、それではその流動性を今引く時期かといえばど〜見たってこの時期に流動性引くとかわざわざ景気を突き落としに行くようなもんでしょって話になるので、話はヤヤコシヤなんでしょうなあと思うのでした。結局また結論無しの雑感かよというツッコミは勘弁。


ところで、全然話は違うのですが、最近債券市場が後場になるとミョーに動く事が多々あるような気がすんですよ。しかも急に超長期ゾーンが暴れるとか先物が暴れるとかで、その暴れ方も今一歩わけの判らん動きでして、普通に場況を見ながら入っている感じじゃなくて、「何でこのタイミングでこういう動き方するかな」って印象。で、こーゆーイミフな動きを後場にするという場合に一番説明付けやすいのは毎度お馴染みの「海外筋」という奴でして(^^)、まー何でもかんでも訳判らんとガイジン扱いというのもあんまり良くないのですけど、もしそんなガイジンさんたちが復帰してまた訳判らん動きで市場に金を落として頂けるのであれば誠に慶賀の極みでございますので、ちょっとだけ動向留意してたりするのであります。

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2009/05/21

○再び3か月短国0.2%割れ

昨日は3か月もの短期国債の入札が行われました。一昨日には2か月ものの入札ありまして順当に0.20割っておりましたが、昨日も前場引けで一応0.20%の最終気配とかやってましたけれども買いニーズ強いでござるの巻で、応札は華麗に21兆7590億円もあるわ、平均落札は0.1982%と0.20%割れるわと、またまた潰さないといけないキャッシュが沢山いますねえという状況になっとるようで誠にアレでございまする。

入札で0.20%割ったのもさることながら、セカンダリーの販売も好調で、0.195%の引けとかにしてますけれども、多分まともに買おうとすると0.195%で買えるのかどうか怪しげ(持ちになっていない業者だと195出すのか怪しいんじゃネーノ)という有様になっておりまして、入札堅調だわセカンダリー好調だわという大変に美しい展開になっております。

んでもって、3か月TBが0.2%割れるのは4月とかにもまーあったのですけれども、今回中々ビューテホーなのは後ろのレートが潰れていることでありまして、先週入札が行われた6か月TBは引けベースで0.21%とかで1年TBは0.215%とかになっているようでございまして、この辺のレートが低下しているのが特徴的な所でありまする。

つまりですな、以前だとその辺の金利ってもうちょっとありまして、利付国債の残存1年で0.30%割れ位とかで短期国債で0.25%に毛が生えたくらいのレートだったりして、一応イールドカーブみたいなものがあったのですが、ここのカーブが潰れて来たというのは、運用というか潰すべきキャッシュが寄り潤沢になって来たという事と、まあ冷静に考えれば時間軸状態なのですから別にここのカーブをつけている必要もなかろうという発想っちゅう所なのでしょうかね。その動きが2年とかにも波及してるようで、5月に入る頃から妙に2年の金利が上がらない(後ろの金利が上がっているのに)なあとか思っていたら徐々にレート低下してきたでござるの巻ですしね。

んでもってCPレートは相変わらず素敵なレートでして、こちらはまたメーカー系でも短期国債よりレート低いとかの阿片窟市場になっておりますし、その他金融系でも3か月で0.3%割れとかになって来たようで、4月にちょっと上昇して0.4%に乗ったのはナンダッタンダというこれまたスプレッドを潰す(というか潰し過ぎで逆転なのですが)動きという華麗な展開になっておりますわな。

ま、政策効果が現れたとか、売上減による企業の資金需要が販売の資金サイクルが一巡した結果落ちた為に資金需要が落ちてきたとか、諸々の要因が重なっているのでしょうけれども、まー潰す資金がありますわなあっていう流動性相場状態という事なんでしょ、と思いまする。

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2009/05/19

○何か知らんが金余り

昨日、というかここの所そーゆー傾向なのですが、何かこう金利物に向かう予定の資金が沸いてきたって事なのか知りませんが、妙に相場堅調でござるの巻。いやまあ今日米債が10毛甘(10年財務省証券ベースで)とかで帰ってきてるので、5年国債入札のある今日その雰囲気が持続するのかどうかワクワクテカテカという所ですが。

まー何か長いところも堅調っぽく動くのですけれども、短い所がこれまた金余るの巻になってまして、短期国債のイールドはカーブがいい感じで潰れてくる(1年が0.22%で3か月が0.20%とかいう感じですからねえ)わ、大型連休前にちょっと上昇しかかったCP発行レートも低下してますなというお話をしてましたが、ここもとは更に低下して、AA格銘柄とかになると9月末越えのプレミアムまで剥がしに行く勢いになっとります。特に短い所はオペ効果効き過ぎで色んなプレミアム剥がしに行くのは良いのですが、市場(というかCPディーラー)がオペ前提でレート形成しちゃってるので、オペ対象かどうかが最初の判断材料になってしまい、価格発見機能もへったくれもないという状態になってるのは何だかなあ感もございますが、まあシャーナイナイ。

まあ背景はよーわからんとしか申し上げようが無い(あほです)が、運用資金が妙に沸いて出て来た背景としては、期初から財政拡張だ株高だとか言って様子見地蔵になっていた人たちがそろそろ四半期の半分まで来たのでケツに火が点いてきたとか、リスク回避姿勢で退蔵モードだった資金がストレステストやら何やらで金融不安解消モードになって出て来たとか、ここもとずーっと継続している各国による質的緩和(信用緩和)政策およびそれに付随して結果的に量的緩和政策にもなっている効果がここに来て出て来たとか、まーそんな程度のことしか思い浮かびませんけど、実際の所はどうなんでしょ。

・・・・・となりますと、この金余り状態がどの程度の持続性を持ってどの程度の規模で継続するのかというのが今後の注目なのですが、調子に乗って公的資金返済という「出口政策」に入ってきてるというのは物凄く良い傾向なのか、それとも早まったフライングなのかは何だか微妙な気がする。米国10年財務省証券利回りも3%台定着を普通に放置プレーだし、どうなんでしょうかねえ・・・・・

ま、とりあえず目先の5年国債入札は米債のお蔭で0.8%オーバーパーとかいうのは避けられるんでしょうから入札が今日で良かったですねという感じですし、2か月短期国債入札はどっからどう見ても0.20%を切るレベルでどうせ堅調なので、これはこれで今日も順調に金余りってことなんでしょ、とだいぶ投げやり(笑)な相場雑感でした。

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2009/05/14

○短国は(今のところ)増発に負けない子

昨日は3か月TBの入札が実施されました。何か前日にちょっと売りが出てたらしいのも効いて入札の前場引けに向けて0.215/0.22の気配から0.22を叩いてオファーにして入札を迎えたのですが、足きりレートは0.22%に丁度乗った程度の水準で平均は0.219%台となっておりましたです。

でもまあ連休前に0.20割れだのやったり、一昨日の6か月が0.23%水準で投資家にスパッと嵌ったっぽい雰囲気(3.5兆の入札に対して2兆が不明札)だのということを勘案すると0.22%なんてお買い得感が出てしまうというおそロシアな状態になっているようでセカンダリーで売れ売れとなって引けは0.205%でござるの巻。ええもう需給良好にも程がありますわな。

ここもとの短期国債は大変に需給良好って感じで増発も平気で吸収しているのですが、まー背景としていくつか考えられまして、長いところの金利が中々下がらないという相場動向に見えますように、長いところへの買いを抑制気味にしてその分キャッシュを短期で潰しに来ているとか、展望レポートを読めば実質時間軸みたいな状態なのですから、足元からスプレッドを潰しに行く動きがあるのではないかとか、企業特別オペなどの影響で相変わらずCPレートがアホのように低い(3か月の長期AA格メーカーさんで軒並み短期国債利回りを切る素敵な阿片窟状態継続)とかありますが・・・・・

まー資金供給が潤沢に推移していて、足元のGCレートが0.1%台前半で超安定推移していることはでかいかなと思われる次第。別に短国買入を増やさなくても、債券ディーラーのファンディングコストのボラティリティが下がってレートが低位安定すれば、短期国債ゾーンも安心して持ちやすくなるので短国市場も安定するって事なんでしょ。冷静に考えれば12月の決定会合で誘導目標=超過準備付利金利になった時点でこういう市場になる流れだった筈なのですが、まー本来の姿(?)になったんじゃないですかね。

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2009/05/12

○とりあえず短期国債は増発吸収ですか

これまた先週ネタなんですけど。

金曜日に3か月ものTBの入札が行われましたです。で、今回から1回の発行額が5.7兆円になりました次第で、前回から3000億円の増発ですが、償還される3か月ものが5.1兆円だったので、折り返し額としては6000億円の増発だったりします。

結果ですが、あっさり味で0.20%台での決着。昨日の引け時点でも0.205%となっていますので、まあ引き続き平均落札近辺での推移が継続しているという感じで、増発は見事に吸収されているでござるの巻。長期ゾーンとか微妙に金利がサガランチ会長ではございますが、短国ゾーンは増発何のそのという華麗な推移となっております。

まー何ですな、ここもとの資金供給オペが比較的安定(連休前に当座預金残高をちょっと崩したらGCレートやオペレートが上昇したのはアレでしたが、その後さっくりと戻しましたんで)しているので、GCレートが0.12%あたりで安定推移(昨日は0.11%とかみたいですな)して、足元のファンディングコストが安定してて変な期間プレミアムみたいなのを意識しないで済むという状況が短期国債の増発に対して良いサポートになっているんでしょという所かと思います。

で、それはそれで良いのですが、金曜に入札された3か月TBって、国庫短期証券「第1回債」の折り返しなんですよね。そりゃまあ3か月ものだからホイホイ償還が来るのはあたり前なのでございますが、「ありゃもう償還なのね」って感じでございます(^^)。

今月は連休によって入札日程が立て込みますので、まー勝負はここからなのですけどね♪

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2009/04/28

お題「色々と雑感」

ニュースサイトをリロードするたびに話が大きくなっておりまして、「いやもうあたくしなんぞ頭が鳥で体形が豚ですからエライコトですよ」というお約束のギャグをかましている場合では無いですな(汗)。

○連休前にGCレート上昇とな

先週木曜までは別に平穏だったGCなんですけどね、金曜月曜とレート上昇の巻となっておりまして、市場オペレートも当然ながら上昇しておるのですよ。昨日のスポネ現先オペは0.159%平均となってまあほぼ0.16%となってましたが、GCレートもレギュラーで16から17とかですし、ここもと足元に下がると緩和気味だったGCのトムネとかスポネとかのレートも上昇気味。

まー原因としては普通に当座預金残高を減らしてきたことにある訳でございまして、この積み期間に入って当座預金残高が16兆円近辺で推移していたのでGCが11−12レベルで安定しておりまして、「暗黙の量的緩和状態ただし金利付きですなあ」というような事を先日書いたと思うのですけれども、それで連休越えのCPとか短国のレートが超安定していた事と、このままの進捗状況だと連休で積み5日間の所で積みが進捗し過ぎると考えたのかどうか知りませんが、先週から残高が減ってきましたでござるの巻になったんですな。

即ち、22日に当座預金残高を1兆減らして15兆円近辺にした所に来て、金曜に当座預金残高をもう一丁減らして14.3兆円まで落とし、その時点で月曜スタートのオペなしだと当座預金残高が13兆円台半ばに下がるからトムスタートの資金供給オペへの期待があったと思うのですが、オペ実施なしということでレート上昇となってレギュラー翌日物のGCレートが16−17レベルに上昇となった次第ですにゃ。

・・・・・準備預金の進捗しすぎ懸念は判るんですけど、今回の積み期間ではのっけから16兆円の当座預金残高で走っていたので、「これは暗黙の量的緩和」という感じになっていたので、ちょっとあたくし的には意外感がございますです、はい。足元のGCレートが落ち着くと業者の在庫ファンディングのコストが安定するので、短国大量発行の昨今においてはターム物金利を落ち着かせるのに効果抜群(在庫ファンディングのコストがぶれやすくなると当然ながら足元対比で3か月とかのタームにリスクプレミアムが発生するので、水準云々よりも「足元のGCレートがぶれにくくなる」という方が重要だと思います)と相成りまして、補正予算に伴う国債絶賛大増発で短期国債も増発ですなあという状況を見据えてレートを落ち着かせようとしてたんだなーってあたしゃ思ってたのよ。

ま、当座預金16兆円で走っていると、準備預金が進捗しすぎた結果、すっかりシュリンクしている無担保コール市場のレートが0.1割っていくというそれはそれでディレクティブとの整合性がどうなのよという話になってしまうのもよーく理解できるので難しい運営ですねえとは思うのですけれども、連休前でGC上げちゃうのもちょっとあたくし的には意外感がございましたですよ。

ここもと3か月の共通担保とかは多かったのですが、連休越えで3週間程度の共通担保が(国債買現先はスポネと1週間もののロールですし)かなり少ない印象がございまして、足元GCが11−12で安定しているという認識の下では3か月の17だの18だの(21日の共通担保3か月がそんな感じのレート)というのは中々業者は入れてこないので、結果ショートファンディングが溜まってしまい、当座預金残高を減らすとビビットに反応しちゃった感じですかな。まあ連休の券需要を前に先日付の資金を出す人が減りやすいとか、決算発表シーズンなのでまあ様子見とか、微妙に資金の出が悪くなってもおかしくないタイミングに当座預金残高を下げてきたので効果でましたなあという所っすかね。


まー何ですな、準備預金進捗をある程度気にするという事であれば、イベントに向けて徐々に当座預金残高を厚くしていくような感じで走った方が、途中でレートがピョンと跳ねたりしないと思うのでありまして、今回だったら積みの最初はおとなしめの残高でスタートして大型連休前に向けて連休越え3wくらいの共通担保を打ちつつ当座預金残高増やすとかの方がレート安定しやすいのかなあとか勝手な後知恵浅知恵でございますけどね。

でも今回は前回の積み最終日近くの渡しでGCレートが17とかに上昇して、15以上状態が続いたので初日の時点で当座預金を積み上げておかないとGCが11−12に下がらなかったというのもありますからムツカシヤなのかもしれませんけどね。


○とは言えCPとか短国とかはとりあえず平穏みたいな希ガス

一方でCPレートとか短国のレートなんですけど、これがまたオモロイ事に足元のGC上昇に反応しないでござるの巻。昨日の引け値でも先週の新発20回がやっと0.200%になった程度でして、3か月以内は基本的に軒並み0.20%割れ継続となっておりますです。また、CPは先週金曜から昨日に掛けて連休越えの発行が増えましたが、もともと期末越えの発行分の落ちも多かった事も影響しているのかこちらもレートは落ち着いているにも程がある展開。

まー足元GC上昇しましたねと言っても、それはそれとして連休越えの潰すべきキャッシュを持っている人はいて、そっちのお家の事情的には運用圧力高いでしょという話とか、連休明けになるとレート下がるんじゃないのかという懸念とか、まあ何となくレポレートの世界の微妙にお隣さんとの金がやや分断気味のような感じですな。

政策投資銀行やら日銀の買い+企業特別オペという強力ツールがあって、CPの場合は特に阿片窟あるいは亜空間状態になっておりますので、何だかよーわからん所がございますけどね(苦笑)。今日は3か月TBの入札があるのですけれども、これは連休明けのスタートになりますので、投資家のニーズがどの位入ってくるのかちょっと気になりますね。


○国債増発雑談

ブルームバーグのヘッドラインを読みますと、今回の国債増発に伴う1回あたりの入札増額は以下の通りみたいですね(ソースは昨日のブルームバーグニュース9時01分のヘッドラインです)。

1年短国:4000億円
2年債:4000億円
5年債:3000億円
10年債:2000億円
20年債:2000億円
30年債:1000億円
40年債:1000億円
流動性供給入札:1回3000億円に(従来1500億円)
物価連動と15年変動は今年度3000億円ずつの発行

ということで、どちらかというとPD懇寄りの結論になった次第で、ちょっとこれまた意外感があったのですけど、今後予想される税収不足などに伴う国債発行増加に対して温存しているのは超長期なのか6か月なのかがイマイチわからん次第。

あたくし的には先般来申し上げておりますように、こーゆー低金利のうちにもっと超長期に振って借り換えが早くこないようにした方がエエンデナイノと思うのですけれども、まー発行当局様がこう考えたので、では今後実際に発行されたときにどういう展開になるのかを見ていきたいと思います。とか言いましても、実際に増発されるのは予算通ってからの話ですからもうちょっと先っすね。

それはそれとして、3年債は今後導入可能性もってヘッドラインもあってちょっとあのそのそれはどうなのよと思うのですけど。2年に3年に5年ってあーた中期大杉勝男ですがにゃという印象なのでござんして、ふと思ったのですが、どうせ3年出すなら毎月発行毎月償還形式にして、2年債から全部振ったら如何でございましょうかという気がしたんですが。そうなると1年短国、3年、5年と並んで何となく並びが良いじゃないですか(無責任)、償還年限延びますし。

なお、今の状況で中期3年とかで新発出すなら流通市場で変なスクイーズとか掛けられておもちゃ状態になるのを避けるために最低でも1.5兆円、普通に考えると2兆円の発行額が必要でしょと1年や2年のプライスアクションを見てて思いますですというのをしつこく付け加えます。


○金融緩和の名目が出来ました!(不謹慎でどうもすいません)

明日じゃなかった明後日は金融政策決定会合でして、絶賛下方修正の展望レポートが出るのはまあ予定通りだと思いますが、ここへ来てあたくしを含みますメタボの皆様におかれましてはニュースで連呼される度に微妙に気分がよろしくありません某新型インフルエンザがエライコッチャになってまいりました。

・・・・・そこでこれですよ!!

http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji/kako03/k030430.htm
(2003年4月30日の当座預金残高目標引き上げ時の声明文)

ネタ振りが不謹慎でどうもすいませんm(__)m

ただまあここから更に話が大きくなって、渡航制限だの輸出入制限だのという話になると、マジメな話悪影響になります(昨日はGLOBEXのSP500指数先物が東京時間でも下がっておりましたですな)ので、あまりギャグをかましている場合ではなかったりするのでこりゃまた新しいリスクシナリオ。SARSの時よりも感染力が強そうですからねえ・・・・

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2009/04/24

○金余りですかそうですか(市場雑感)

まずは一昨日の話で誠に恐縮ですが、これを一つ。

http://www.jfc.go.jp/common/pdf/shk090422.pdf
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/tbill/tbillnyusatu/resul210422.htm

一昨日3か月ものTBの入札があったのですが、その間に日本政策金融公庫が3か月ものの政府保証CPを入札発行したのですな。お茶目にも期間がまるっきり同一でしたが、結果は上記の通り。

前回入札を行ったときは、足きりレートが3か月もの政府短期証券の実勢利回り+3bpのところになって、平均は+1くらいの所だったのですが、今回は堂々の国庫短期証券割れの利回りに。

・・・・えーっとあのそのこれって企業特オペ対象と違うと思う(勘違いだったらスイマセン)ので、特別御優待価格0.10%ファンディングのスペシャルツアー1名様から催行確約の対象になっとらんと思うので、如何に政府保証とは言え、国債アンダー利回りはねえだろと。つまり、現状での社債市場の一般的なレート形成での考え方は、流通市場での流動性の差を勘案すると政府保証の地方公営企業等金融公庫債とか預金保険機構債とかは同残存の国債からスプレッドが乗る(残存1年とかだと今なら2〜4bp位ジャマイカ)というモノでありまして、そこから考えると入札時点で明らかに国債よりレート低い所(政策公庫のCP応札締め切り時間のTBは堂々0.20%のオファー並ぶの図)で札入れるとは恐るべしという所です。

無理やり理屈をこじつけますと、片や1000億円の発行に対して5兆4千億の発行と発行量が全然違いますとかございますが、まあ引受実績欲しい人たちが特攻したとかいう辺りが実情なんでしょという所でしょうか。特オペには入れられなくても共通担保の担保としては使えますから、現在の実勢レートおよび今の所の暗黙の量的緩和状態(ただし金利つき)の継続を前提にすれば、足元共通担保オペで0.1%台半ば以下で回していけるので、在庫として抱えていてもそんなに死なないでしょというのもある(前回2月20日に入札やった時はまだCP阿片窟相場じゃなかったです(兆候は思いっきりあったが)し、当座預金残高はやや多目ながらも13兆円から14兆円での推移で今より2兆くらい少なかった)のかと思いますがどうなんでしょうね。

まーいずれにせよ、何もこんなところまで国債とCP(ただし政府保証)のレート逆転現象をやらんでもと思いましたです。


・・・・とか一昨日のTB落札結果出たときには思っていたのですが、その後引けに掛けて新発TB3か月は貫禄の0.200%に低下。そして昨日はと申しますと、スポネの国債買現先オペのレートが再び0.11%台に低下致しまして、GCレートも低下。TBの3か月以内は日本相互証券の引値ベースで軒並み0.2%割れとなって、大型連休を前にしてレートが堂々低下したでござるの巻となってしまいました。

まーそりゃ当座預金残高を16兆円あたりで安定推移させていりゃあ足元金が余るわなという所なのですけれども、大型連休越えを前に金余って足元レートは低下するわ、特オペだのなんだのということで企業決算とか出る時期を前にしても1年以内の短期ゾーンに関してはコーポレート物の金利(ただし日銀の買いに入らなさそうな銘柄を除く)は低位安定っつーか売り物が出ると直ぐに完売というような楽しい状況が継続しておりまして、その光景だけ見てると「5月危機って運用しようにもレートが下がる方の危機でしたっけ」と勘違いしたくなるような天下泰平な光景。

・・・・うーむ、それはどうも変な気がするんですがねえ(苦笑)。

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2009/04/17

・ちったあ決算シーズンを意識してるのかね

阿片窟マーケットとなりすっかり一般人が寄りつかなくなっているCP市場なのですけれども、ここの所何気にその他金融さんなんかのレートが上昇してみたり、TBのレートが低下している為なのでレートが上昇している訳では無いのですが(苦笑)、メーカー系銘柄のレートの官民逆転現象がだいぶマシになってきているようで。

4月に入ってからの企業特オペは相変わらず落札が14453億円(先週)だの13126億円(昨日)だの絶好調なのですけれども、いくらファンディングが無限に0.1%で付くとは言ってもオペなので支配残としては買ってりゃ増える訳ですから(償還すれば減りますが^^)、何ぼなんでも無限には買えませんでしょという事なのでしょうか。

阿片窟状態が長期化すると阿片が切れた時にも暫くは一般人は寄りつかない状態が続き、その期間は阿片窟の営業時間に比例するものと思料されますので(^^)、まあ決算シーズン意識してちったあ冷静になってくれんかねとは思いますけど・・・さてどうなることやら。

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2009/04/02

○あらま短国増発

昨日財務省からアナウンスがあったらしく、ブルームバーグニュースだと15時過ぎにヘッドラインが出てたのですが、今月の短期国債(国庫短期証券)の発行予定額と来月の何となく予定な話がございました。で、そこを見ますと1年TBが今月2000億円増発になって1.9兆円の予定になっているのはまあ良いとしまして(その程度の増発であれば無問題)、3か月TBの発行予定が堂々の「1回あたり5.4−5.7兆円」となっておりました。

・・・・・今年に入りまして3か月TB(1月はFB)の1回辺りの発行額が1月、2月、4月と3000億円ずつ増発あれたのですが、この調子だと5月か遅くても6月にはなお3000億円増発でござるの巻。その前が4兆5000億円でしたので、出来上がりで5兆7000億円に増えてしまいますと半年で26%増しの増発って中々素敵な状態ですねえとしか申し上げようがございません。

いやまあ資金繰り上仕方ないのですからブーブー言っても始まらない話なのですけれども、こりゃまあてーへんな話ではございます。昨日の3か月TB入札は0.25%割れの水準で決着してて、買いもあったみたいですから特に問題なく増発1発目は消化されたようなのですけれども・・・・・・

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2009/04/01

○補完供給とかフェイルの話とか

昨日もまたまた補完供給オペが実施となりました。銘柄は10年249回ということで、これで249回が23日、25日〜31日(24日は10年267回だけでした)の補完供給実施、267回が23日〜30日の実施となりましたが、まあ結局期末まで随分引っ張りましたなあという感じでございます。局地的な現象だとは思いますけど、ここまで延々と補完供給が引っ張られるとはやりますなあという感じでした。昨日は落札275億円で、前日から100億円減っていましたので、玉手当ての方は進んでいるのでしょうかね。まあいいけど。

#ところで、時事メインのフラッシュが毎度毎度「補完供給オペ、札割れ」になっているのですが、他のオペと違って札割れにインプリケーションありません、というか札割れじゃない方がおそロシアなのでして、「札割れ」っての何か変えた方が吉かと思われ。

あとまあ昨日書かなかったのですが、相場が下がりながら迎える決算期末特有の10年カレント買い攻撃(四半期毎の償還の山と残高積みと益出し入れ替えのニーズ対応です)によって10年新発299回のレポが逼迫、というかおまいらジャンジャン買うのは良いけどレポ出さんかゴルァとも思いますが、レポの出が悪くてレート的には3か月手前の償還と同じ水準というロールダウンとかマル無視の展開になっていまして、末のレポ大丈夫かねとか思ってましたが、こちらは最後の方で末初のレポ1日分で結構なマイナスレートがついたものの、とりあえずバッドフェイルとかは無かったようで何より。

#今日の短観で相場水準がうっかり2毛ほど下がると10年新発がリオープンじゃなくなるというおそロシアな展開になりますのでレポ&キャッシュ対顧的にはちょっと気になりますな

世間話を続けますと、金利水準がこの有様になりましたので、フェイルに関してはそれなりのペナルティつけるとかいう話にしないと、ただでなくさえ投資家がフェイル認めねえという話なのが中々進まないのではないかとも愚考します。米国では確か5月からフェイルに対してペナルティー金利をチャージするとかいう話になりまして、元々海外ではフェイル慣行が定着しており云々って話はやはり金利水準に依存したものがあったんですねえという感じではないかと思います。

とは申しましても、実際問題としてフェイルがあって投資家何が困るかという話ですが、未決済取引が積み上がるとカウンターパーティーに関する与信が積み上がる(確かバーゼルUでも未決済取引はカウンターパーティーへの与信としてチャージされていたし、フェイル状態が続いているとチャージ料が高くなると記憶してます。違ってたらゴメンナサイ)というのと、フェイル食らった状態のままだと約定ベースで残高になっていても売れない(受渡までにフェイル解消しないとこっちがフェイルになってしまうから)というのと、手元に残ったキャッシュに関して扱いに困る人も投資家の種類によっては居そうな気がしますが(キャッシュ比率何%以下とか制限している場合に建付上困るのかなあとか)、後は「計理処理が面倒だから勘弁」的な話だとは思います。

#外債もそうですが、最近では株式でもフェイルってありますから、全くダメダメだという話ではないと思うんですよ。よー知らんが。

まあこの金利水準で決済関連の投資って「収益にロクに貢献しない話なのにナンデヤネン」という感じで中々進んでくれないというのが前回の量的緩和時代の経験則かとは思うのですが、リーマンショック以降色々と大変だった時の関係者一同が揃っているうちに決済関連がより良い方向に進化して欲しいものでございます。


○今日は3か月短期国債(政府短期証券)入札ですが

今日の入札分から増発でこれで去年の末から比較して都合週9000億円の増発という大変に素敵な状況。税収の落ち込みやら埋蔵金の大利用やらでまあこりゃ仕方ないのですけれども、さてどこまで増発に市場が耐えられるのか注目。

・・・・とか言ってますが、毎度お馴染みの期末要因で足元資金が余剰になっておりますので、その資金が期末の着地が読めた辺りから短国には買いが入ったでござるの巻で昨日の引けは先週の新発が0.235%とかになっていますから、そう変な入札にはならないでしょう。1月と同じパターンかなあとは思うのですが、1月も増発があったのですが、年末越えの資金が余剰になっていて買いが優勢なので「増発大丈夫じゃん」と思っていたら段々重くなってきたでござるの巻になったという流れでしたので、まーそんな有り勝ちな展開になるのかなあと愚考。

となると大型連休前辺りが宜しくないのかなあとか思いますが、こればっかりはここで予想すると見事に外すという禿げ曲げ丼状態なので思ってるだけということで勘弁(^^)。

なお雑談(今日は雑談ばっかですが^^)ですけど、昨日の金融ファクシミリ新聞(業界の人しか知らない新聞です)では「短国先物上場の要望も」みたいな記事が出てましたが、えーっとそんなニーズあるんですかというか有ってもワークするんですかという気は思いっきりするのでありますけど。記事には「円滑消化の為に先物でヘッジ機能を」って話が書いてましたが、アウトライト筋が新規に入れば別ですけど、実需ベースの人たちが参加するだけだったら市場総体の売り買いの需給バランスは変わらないので、別に先物入れたから入札が安くならないで済むといううようは話にはならんと思うぞ。

というか、最近はTIFFE様におかれましては、スワップ先物、無担保コール翌日物先物、レポ金利先物と新規商品を開発した側から大コケという経費の無駄遣いにも程がある商品を出し続けておられる訳でございまして、これだけ連続して全然取引の無い商品ばかり出すとか民間だったらそろそろ切腹モノではないかと思われる状態なのですけど、またスカ商品を出すんですかという感想しか沸いて参りませんな。アーコリャコリャ。

そういや東証の債券ミニ先物取引も全然取引が出来ていないという素敵な惨状なのですけど、「新商品投入」がおまいらの業務目標だか何だか知らんけど、最近の金利系における取引所の新商品開発のコケ振り(とこの前の先物システム変更の悲惨振り)は目を覆いたくなるものがございまして、唯一ネ申又吉イエスによって地獄の火の中に投げ込まれるべきではないかとか言いたくなって参りますわな。んなスカ商品開発する金あるのなら場口銭下げろと。

#いつの間にか全然違う話になっていることを謝罪致しますが賠償はしません^^


○で、短観ですね

今日の短観、市場予想は大企業製造業の現状判断DIで▲60越えという話だったと思いますが、良いが20で悪いが80だとDIが▲60という話ですので、勝率2割割れということで、やる大矢もビックリの数字が予想になっている所が実に悲しいですね(ちなみに去年の横浜ベイスターズの業況判断DIは▲32と電卓叩いたら出たのですが合ってますか?48勝94敗2分ね)。まあどうせなら夢のDI▲100ってのも見せてくれというヤケクソな感じですけど・・・・・

今回は足元がゲロゲロなのはもはや織り込み済みだと思いますが、先行きの判断がどの位明るくなってくれるかという所も話題になるのかなあって感じかと。ただ、先行き判断DIって前からぼけーっと見てますと、基本的に従来の水準に影響されやすい(景気が良い時には先行きが良い方向、悪い時には先行きが悪い方向に出やすい)面があるので、あまり中身に期待しない方が良いかと思われますけどね。設備投資計画とかボロボロみたいですし・・・・・

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