相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2012年10月〜2013年03月)

(本当は債券市場の話をすべきなのですが、多分短期が中心になります)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。一応債券だけどもマネーマーケットに限りなく近い範囲をカバーしつつも、昔取ったなんとやらで債券市場のお話も。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

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2013/03/28「2年国債入札で余談」
2013/03/27「超長期が連日大暴れ/短期市場ではGCや現先がゼロ近辺まで急低下」
2013/03/25「22日の日銀当座預金残高は50兆円で25日は53兆円(メモ)」
2013/03/22「3か月TB入札は若干金利上昇も0.04%台」
2013/03/15「3か月TB入札平均が0.04%割れとな」
2013/03/11「30年国債入札で超長期大反転フラットとな」
2013/03/06「前場ブルフラットで10時から失速して入札後は大スティープ相場と超長期大暴れ」
2013/03/05「黒田さんの所信聴取に輪番1年以内ゼロ金利落札で大ブルフラット相場キタコレ」
2013/02/28「短国買入のレートがまたまた低下」
2013/02/27「10年0.7%割れキタコレ!」
2013/02/20「固定金利オペ3週間物でも札割れキタコレ/5年入札の日に余計な議事要旨の記述が」
2013/02/19「基金国債買入を減額と」
2013/02/18「オペの運用は色々と綱渡りのようで」
2013/02/15「基金国債買入を打たないでいたらやっと2年カレントが0.040%に金利上昇」
2013/02/12「2年カレント0.025%/基金短国買入オファー減額など」
2013/02/08「2年カレントの引けが何と0.030%/固定金利オペついに3週間物投入/新発3MTBも0.07%台」
2013/02/07「2年国債金利が思いっ切りカーブをえぐるように低下/6MTB入札も0.07%台」
2013/02/06「基金短国買入のレートが急低下」
2013/02/05「基金国債&短国の1月末の状況」
2013/02/01「2年入札が激強で付利思惑前よりも低下するとな!/固定金利オペ札割れ続く」
2013/01/30「基金長国買入・基金短国買入のオファーロット拡大」
2013/01/29「固定金利オペの期間短縮で2カ月物攻撃/TIBOR金利低下」
2013/01/25「武者先生が安倍さんにダメだしという素晴らしい事案発生(笑)」
2013/01/24「付利下げ空振りで買入系オペ金利上昇」
2013/01/22「17日の被災地支援オペはボウズ/久々にETFの購入が入っていました/固定オペは札割れ」
2013/01/18「3か月と6か月のオペ同時に打っても仕方ないでしょ/甘利発言で円安/リアルゼロ金利の究極兵器」
2013/01/17「ネ申のお告げ続く/3か月オペも札割れ/超長期増発2か月先送りで超長期フラットとな/為替発言が相変わらず続くがさすがにどうかと」
2013/01/16「オペで麿トレード(笑)/10年まで強含みとな/甘利発言でドルまた下落」
2013/01/15「12日の短期市場や債券市場がウッヒョー相場に!!」
2013/01/11「固定金利オペネタを今日も^^」
2013/01/10「固定金利オペは札割れだわ輪番の1年以内は0.055%まで札が入るわ」
2013/01/09「固定金利オペのロール状況/基金国債償還状況アップデート」
2013/01/08「固定金利オペの崖到来/結局ETFとREITは未達」
2012/12/26「リスク性資産買入が未達の見込み/当座預金残高が過去最高を更新中も話題にならず」
2012/12/12「マイナス金利関連の訂正と再考の再考/オペ金利更に低下など/LIBORで逮捕とな」
2012/12/10「先物関連メモの訂正/基金ETF買入の未達が気になる件」
2012/12/07「先物2003年の高値を抜ける&基金オペ金利や短国金利がさらに低下」
2012/11/30「買入系のオペ金利がしらっと低下している件について」
2012/11/02「決定会合を受けてTIBOR金利が低下」
2012/10/19「米債1.8%に大下げと超長期入札で10年0.795%まで上昇/短国入札金利は微妙に低下」
2012/10/18「当座預金残高46兆円となるも話題にはならず/1年TBは0.10%割れ足切り」
2012/10/17「当座預金残高ピーク更新/コール金利が低下気味です」
2012/10/12「短国レートやや上昇して入札の足切りが0.10%台へ」
2012/10/04「短国が期初になってもレート低い/CPは短観の見方と市場の金利ダイバージェンスが整合的とな」
2012/10/01「基金社債買入オペはペースを一回上げたもののまた下げるの巻(単なる調整)」

2013/03/28

・2年国債入札でどうでも良い雑談

今日は2年国債入札ですが、0.035%だの何だのという大変にお洒落な状態になっておりまして、この際ドイツを見習って(??)ゼロクーポンの2年中期利付国債という不思議な物でも発行しないのかなとか思って人に聞いてお前それは無理と指摘されたので雑談。

えーっとですね、以前中期割引国債というものがございまして(最近は発行していないのでもう残存しているものも無い)まあ要するにゼロクーポンの国債で利札の処理を期中にしなくて良いので本券渡しで購入して供託金とか担保金(後納郵便の担保金とか、業界で補償制度を作っている時に出す担保(宅建業界のとか)いうのがよくあるパターン)に使っているとゆーのがございましたが、この形式の債券についてはクーポンが無いので利子課税が無い代わりに発行時に18%の源泉分離課税(今年の1月から18.378%になっています)が源泉徴収されて売買されていた訳ですよ。

んでもって、これまた昔に金利がクソ高い時代にディープ・ディスカウント債とかディファード・ペイメント債とかあって、端的に言うとクーポンを物凄く低くしたり、利払いを物凄く後に寄せることによって実質的に利子源泉課税負担回避または軽減とかの意図があったんでしょうなあという所なのですが、当然ながら税制様がそのようなものを放置するわけもなく、これらの債券は割引債みなし商品とされまして、償還差益に対する18.378%(昨年までは18%ね)が発行時に源泉徴収される形になるのですな。

ということで、そのディープ・ディスカウント債なのですが、現在「7年未満で0.1%を下回るクーポン」が対象になりますので、つまり残念ながら0.1%を割るクーポンの国債は今のところは発行されないという事になるのでありました(^^)。

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2013/03/27

○超長期とか短期とかがあばばばばーというメモ

・超長期値動きヒドス

昨日の、というかここの所超長期テラヒドスな展開が続いておりますが、昨日は寄りではフラット→何か知らんがその後いきなりスティープ→その後また盛大にフラット(して先物も高値更新)→前場引けに掛けて失速→後場スティープ、というのは何となく把握した(もっと激しかったような気もしますが)のですが、その間何があったかというと特段無く、まあ一応黒田総裁の衆議院での半期報告で引き続き長い期間の国債買入についての発言があったというのが材料になった事にはなっていますが、たぶんその前からフラットしだしていたと思いますし、大体からして黒田さんの発言自体は従来から黒田さんが主張していた話ですので、それをネタに今さら超長期を買い上げるというのはちょっとワカランチ会長で、単なる後付のような希ガス。

つーことでまあ要するに需給というかちょっと大きめの売買が入るといきなり値段が飛ぶと言う大変に素敵な状況になっておられる、というのが足元の超長期様の状態で大荒れにも程がございます。いやまあ期末要因はあるかもしれないのですが、値動きが荒い→マーケットメーカーのオファービットが開く→さらに値動きが荒くなる→マーケットメーカーの(以下連続)という見事な一種のバンドワゴンのような状態になっていて、これがまあ通常だと値動きが荒くなると投資家の動きが止まって売買が止まるので単独での馬鹿動きが止まりますという風になるのですが、時期的に期末で期末特有の投資家の帳尻成行売買が入るのでバンドワゴンが止まらないんですかねえ、良く判りません><

何せ日中の動きもそーですけど、日本相互証券の引値で見ると月曜には10年-30年が6毛5糸フラットして、昨日は5毛スティープとかもう何だかねという所でございますぞなナンジャソラという所ですが、これじゃあ業者のオファービットも開かざるを得ません罠。


・短期ゾーンもあばばばばー

珍しくこんな所のURLを。
http://www.jsda.or.jp/shiryo/toukei/trr/index.html
東京レポ・レート

そこのページにありますように、昨年の10月末から従来日銀が集計公表していた東京レポレートは日証協が集計公表しているのですが、そちらに『東京レポ・レート(一覧)』というのがあるのでそこをクリックすると素敵な物が(リンク先はエクセルになりますのでこちらかの直リンは行いません)ございまして、そこのT+1スタートの翌日物というのを見ますと昨日のレートがいきなり0.03%まで急低下しておりましてあばばばばーとしか申し上げようがない展開。

まー朝から(というか前日の引け後らしいですが)GCの買い(資金運用)意欲がやたら強くて一方で調達側は玉無し芳一となっておりまして当然ながらレートが全力低下となり、期末要因での現物買いとか、債券現先ニーズの拡大とかが背景にあるんでしょうけれども、それにしてもいきなりキターという動きになってあばばばばー状態。

昨日の3か月TB入札落札結果
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130326.htm

(3)募入最低価格 99円98銭9厘5毛 (募入最高利回り)(0.0403%)
(4)募入最低価格における案分比率 83.4790%
(5)募入平均価格 99円98銭9厘7毛 (募入平均利回り)(0.0395%)

期末期初の為(TB入札と発行が期末跨ぎを避ける)今回は発行日が木曜(28日)となり、足元のGCレート急低下物無し芳一モードに対する干天の慈雨となった訳ですが、何せ足元物無しを反映して平均は貫録の0.04%割れ(ちなみに先週の3か月は平均0.0417%足切り0.0421%)となったのですが、セカンダリーではショートカバー要因なのか0.03%まで出合った(さすがにその後少し押したみたいですが)とかナンジャソラ状態。

市場推計(というか金融ファクシミリ新聞さんの集計ですが)によりますと所謂不明玉は8000億円弱と通常よりも少なめ(ちなみに前回も1兆ちょっと切る程度)なのですが、良く良く落札分布みると大手証券さん2社合計で2.9兆円ほど落札していて、空振り業者さんがいたのですねという動き。

まーそんな状況ですからして新発TBが供給されるので普通だとGCレートが上昇してもよい筈の木曜スタートのGCレポレートもろくすっぽアガランチ会長となっておりまして、短国の買いなのかGCの買いなのか現先ニーズなのか、というか恐らく全部の合わせ技だと思うのですが、まあいずれにせよおそロシアとしか申し上げようがないあばばばばーな展開になっております。

まー期末になるとキャッシュ潰しニーズが炸裂して短国金利などがヒャッハー状態になるのは良くある話なのですが、今回は前日までは特に物無しという程でも無かったGCが急にヒャッハー状態になってレートが過激に低下というのがひえーという感じではありまして、期末期初の場合何がタチが悪いってTB入札を年度跨ぎで行わない事から新発発行が少々ズレる(まあ見合いの償還もずれてはいますが)ので玉無しヒャッハー状態になるとそれが暫く継続することで、ここへ来てヒャッハーとか恐るべし。


でまあ超長期の方はさておきまして、短期の方なのですが、金利低下するのは金融緩和政策効果とか喜んでいればよいかというとこれがまた微妙な所でありまして、よーは玉無しであばばばばーとかなっているという状況で、金利で解決している分にはまあシャーナイナイで済むのですが、日銀様の買入による絶賛玉吸い上げがあまりにも進展すると当座預金残高30兆円台時代にもありました「国債不足」状態になってしまいまして、それは即ち「優良担保不足」という事になってしまいまして、まあ既に瀕死状態ですけれども資金取引市場が担保制約面から干上がってしまい、何かのストレスに弱い質的な意味での(普段は顕在化しない)引き締まり状態になってしまうリスクが高まりますぞなもしとゆー所で。

まあ昨日てきとーに当座預金残高目標100兆円(でもまあ当預ターゲットやるなら100兆を目指してという話になるでしょあの人たちの事だから)とか申し上げましたが、50兆そこそこのこの状態で既にヒャッハー状態になってしまって本当に当座預金残高を目標のように積めるのでしょうかねえ短い所だけだと無理無理無理なんじゃネーノとまあそういう話になりますなあとか思った昨日のまるで堤防決壊の如き短期市場資金大奔流の巻でございましたとさ。

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2013/03/25

金曜日の日銀当座預金残高速報
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jx130322.htm
当座預金残高 508,200

今日の日銀当座預金残高予想
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jp130325.htm
当座預金増減 +29,600

やったねパパ!あと27兆円増えたら物価目標2%達成だよ!!!!!!!

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2013/03/22

・3M入札

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130321.htm
国庫短期証券(第354回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円98銭9厘5毛 (募入最高利回り)(0.0421%)
(4)募入最低価格における案分比率 73.8175%
(5)募入平均価格 99円98銭9厘6毛 (募入平均利回り)(0.0417%)

引き続き0.05%割れ水準ですが、昨日の場合はいわゆる不明玉が若干少なかった(つーてもほぼ5ケタ億円ですから少ないという程でも無い)せいなのかセカンダリーは若干弱含み、と申しましても結局0.05%割れ水準で堂々の推移となっておりまして、需給が仮に緩んだとしても日銀買入攻撃が速攻で炸裂しますので結局在庫は捌けるのでありまして何ら問題なし。というかプライマリーの金利もすっかりアガランチ会長になっておりまして、目線が慣れてしまうとは恐るべし。

短期市場まわりで金利が動くのってもはやGCレート位で、それも単にひたすら需給だけでぶれる(まあ翌日物なのですから普段からそうなのですが)という状況で市場機能って何それおいしいのとゆーよーな状況で誠に遺憾の極みですがそもそも大量に資産買入をしたらそうなるのですから致し方無し。

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2013/03/15

○短国入札ェ・・・・・・・・・

昨日の3か月TB入札結果。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130314.htm

(3)募入最低価格 99円98銭9厘5毛 (募入最高利回り)(0.0421%)
(4)募入最低価格における案分比率 1.6656%
(5)募入平均価格 99円99銭0厘1毛 (募入平均利回り)(0.0397%)

・・・・・・・・・・・・お、おぅ

ということで短国市場が益々アレになっているのですが、金利水準が全般下がると待機資金も滞留するというのもあるでしょうし、日銀当座預金制度の外側に居る人の資金も相変わらず続きますし、日銀新執行部就任を控えて相変わらず言われる付利引下げ(または撤廃)に対するテールヘッジのような買いもあるでしょうしとゆー所なのですが、それにしてもこれはまあ豪快に下がっていますな短国って所です。

まあ黒田さんにしろ岩田さんにしろ「資産買入拡大」「日銀バランスシートの更なる拡大」を志向しているのですから、日銀のバランスシート拡大をするには当座預金残高が拡大しないといけないので、その為には超過準備が更に拡大となりますと普通に考えると付利下げないでしょとは思うのですが、何せ異次元緩和という亜空間の世界でございますので何が飛び出すかワカランチ会長ですからこうなる罠とゆー所で。

いやまあこれで付利下げってまだ先の話だよねという事になったら需給がどうなるのかというのがさっぱりイメージ付かないのですが、短国買入実施する度に金利が下がって新発入札の金利が下がるという素敵な展開はどこまで続くのでしょうかねえという所ではありまする。

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2013/03/11

○その前に備忘で市場メモと金曜の補足を少々メモをしておくぞな

・超長期(というか30年)KOEEEEEEE!!!!!!!

金曜の市場様でございますが、30年国債入札ということで前場は先物から長期は強くて20年が甘くて30年も甘いのですがヘッジが20年に入ったのかどうか知らんが20年の方が弱めという展開。

・・・・・・・と思ったら30年国債の入札が思いっきり堅調でその後も何か買いでも入ったのか大暴れとなりまして前場は10年30年って2毛程度スティープしていたのに引けでは10年30年は3毛5糸フラットニングとかもう何ですかという所ですが、30年以降が強くて20年は全然付いて行かないとか、もう30年何振り回しているのよというおそロシアな展開だったのでメモだけ入れておきましたぞなもしという話。

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2013/03/06

○とりあえず市場備忘メモ

やたら禿しく動いたので備忘メモ。振り回されてしまった方におかれましては誠にお疲れ様でしたというかご愁傷様でしたというか・・・・・・・・(-_-メ)

昨日は朝から前日の流れを引き継いで盛大にブルフラットをしまして、とにかく先物が大して上がっていなかった、というかちょっとマイナスだった9時位でもドンドン超長期が強くなるとか豪快な相場になりまして日本相互証券さんベースの高値は10年0.585%(-2.0)、20年1.450%(-4.5)、30年1.625%(-5.0)とまあ超長期フラットニングでござるの巻。先物の高値は145.38で6銭高ですから1毛強だったんですけど5年って大体引けより弱かった希ガス。

ただまあ前場途中からやや押し込みまして、10年ゾーン1甘水準、先物12銭安の145.20の水準、ただし超長期は前日比強いという素敵なカーブ形状で10年入札を迎えまして、落札結果が市場予想から1毛ほど流れたので今度は先物スココーンと下げ(15銭位)。最初は下げ止まったような感じもしたのですが、その後長い所とか弱くなって引け際に超長期がもう一発売られて引けは20年30年5.5甘とか中々華麗な展開となりました。

という感じだったっすかねえ。まあとりあえず何が何だか良くワカランチ会長でしたが、寄りの買いと後場の売りは何だったんでしょうかねえ。

・・・・・・・・一方、この間に6か月TB入札がありまして、幾らで掴まされることになるのやらと思っておりましたら落札結果は0.0458%/0.0478%の厚め按分ということで、連日のオペ金利低下で前日には輪番の出来上がりゼロ攻撃とかあばばばばーにも程がある勢いで推移していましたので、その勢いよりはマシな結果という感じですが、ただまあ冷静に考えると0.05%割れってナンジャラホイという結果ではあるのですがシャーナイナイ。

そしてこの間長期とか超長期の金利がどっひゃーという動きをする中で貫録のウゴカンチ会長となっておりまして(当たり前ですが)短国市場では0.05%割れの水準での気配で延々と推移するという安定感でありました(^^)。

というメモではございましたが、いやもう何が何だかワカランチ会長なのでとりあえずメモだけしておきますと言う感じですけど、盛り上がって参りますと相場が暴れるときもありますなという所なんですかね、よー知らんけど。

でね、10年入札でコケたので超長期62回の連想が起きるというのもあるかもしれませんけれども、超長期62回の時というのは(その前のクーポン推移をみれば判りますが)ブルフラット相場をその前にどどーんとやって何かもうそれが定着してすっかり現状がノーマルという感じになって、そのまま普通の気分のまま普通にに入札して落札結果も値段だけ見ると普通だったのだけれども投資家が全員引いていたという結果でして、昨日のようにお祭りワッショイ状態で入札に突入して不明玉もそこそこというのともちと違う希ガスでありまするというメモだけ置いておきます。

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2013/03/05

今朝のモーサテでは昨日のヨイショ記事にも程ある日経1面の話(主要国の期待インフレ率が上昇して云々という話だがBEIに消費税が含まれている事をどうも知らないようでして、何とか証券調査センターとか言ってたような気がしましたが消費税の話を無視してBEIの推移を説明すると誤認勧誘の恐れがありますのでご注意ください)と昨日の規久男先生の落語を見事にパクったようなマネタリーベースの話(MBが増えるから資産価格上昇はいいのだがMBの増加なら昨日今日に始まった話では無いのだが)ABE期待(=アセットバブルエコノミー期待だとよ)というコメントをしている大変に見苦しい方がおいでで朝から実に血圧の上昇する事でありますのでやはりあの番組のスポンサー様の通販で血圧計でも買った方が良いでしょうか????

○さあ盛り上がって参りました!

昨日の債券市場ですけれども、朝方からは早速ブルフラットした後うだうだしておりましたが、皆様ご案内のように下のメモのように黒田さんの所信聴取があったのですが、長い所の国債を買うという話をしていたという辺りがヘッドラインで出た所からまた金利低下。正直長い所の国債買いの話は普通に出てくる話だと思ったのでそんなに反応するネタかいなとは思いましたがまあやや買われたぞなもしとゆーところですし、大体からして質疑応答が流れ出した辺りから為替は円高に振れていた(つーても30銭位ですが)ように見えまして、まあ予想通りの内容という所だったんじゃネーノと思いましたけどどうなんでしょうかね。

んでもって昼に輪番の結果が出まして、これがまた足元の短期ゾーンの玉無し芳一状態を反映して残存1年未満の買入の方で足切りが盛大に流れて按分7毛5糸強(平均は4毛1糸強)となった事から、これは期近物を入れても出来上がり金利が1bp以下になるじゃあーりませんかという事でウッヒョーとなって後場は一段高へ。いやあのその輪番結果短期ゾーンじゃんとか思いましたが、まあ切っ掛けというのは恐ろしい物でありまして更にワッショイ相場となったあと、もはや何が何だかワカランチ会長ですが引けに掛けて超長期のフラットニングが更に来まして昨日の日本相互証券さんの引け利回りはたぶんこんな数字の筈(レートは単利)。備忘用に残して置く。

2年326回:0.040%(-0.5)
5年108回:0.095%(-2.0)
10年306回:0.295%(-2.5)
10年327回:0.605%(-5.0)
20年142回:1.490%(-8.0)
30年37回:1.675%(-9.0)
40年5回:1.810%(-10.0)

5年は0.10%を割るわチーペストは単利0.3%を切るわ超長期は爆発するわと誠にアレな展開になりまして、足元の短期債物無し芳一状態を反映してGCレートは下がるわTBは0.05%割れがビットになるわとさあ盛り上がって参りましたという風情になっておりまして大変にアレでございます。


○輪番キタコレ

ということでオペのメモはこちらに。

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130304.htm
国債買入(残存期間1年以下) 3,100 2013年3月6日
国債買入(残存期間1年超10年以下) 2,500 2013年3月6日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年3月6日 2013年3月27日

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130304.htm
国債買入(残存期間1年以下) 6,424 3,104 -0.075 -0.041 18.0
国債買入(残存期間1年超10年以下) 6,249 2,505 -0.004 -0.001 17.8
共通担保資金供給(資産買入等基金)(3月6日スタート分) 9,150 8,006 87.5

・・・・・・・・・・おーのー!

まあ何ですな、先月の前半に基金短国買入やったらレートが急低下してその後前月末に入札があって不明玉だらけだった2年カレントがショートスクイーズ祭りになった訳ですが、今回の場合はその2月前半に金利があまりにも低下しすぎるのを警戒したのか何だか知りませんが買入系のオペをスキップしまして、そのツケが回ってきて先週は基金短国買入を3発実施してその買入金利が0.068/0.065→0.061/0.055→0.051/0.050と順調に低下した(オファー額はそれぞれ1兆、5000億、1兆)ように何か知らんが投資家買いもある中で日銀も玉を吸い上げてしまって昨日の結果と。

つーことで何か最近は日銀のオペのタイミングが丁度良く相場に燃料投下してみたり、先般は5年国債入札の日の前場にMPM議事要旨が出て基金買入の銘柄5年まで延長見解が出たりして相場を煽ってみたりと、何というかもう狙っている訳では無いのに日銀が相場の煽りに手を貸す格好になっているのが間が悪いっつーかなんっつーかという感じで実に味わいの深いものを感じますです、はい。

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2013/02/28

○市場メモ:短国買入レートがまたまた低下キタコレ

めんどくさいので結果だけ
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130227.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 22,888 5,000 0.059 0.061 11.8
国債買入(残存期間1年超10年以下) 9,714 2,506 0.001 0.002 12.9
国債買入(変動利付債) 3,827 1,402 -0.120 -0.137 60.6

・・・・・・おーのーという所ですが、足元何だか知らんのですが短国が妙に買い優勢でして、そこに日銀の買いも入る(のは仕方ないのですが)もんですから金利が下がる下がる。つい先々週の末辺りは3か月TBが0.0825%辺りまで上昇していたのですが、ここもとは0.06%だのとかになっておりましてどう見ても市場機能低下です本当にありがとうございましたという所ですが、今日は新発3MTBの入札でもうどういう結果になるのかガクブルですわ。

というメモでした。何か昨日もブルフラットしていたようですがそこはヌルー。

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2013/02/27

○市場雑談メモ

本当は上記の逆さ絵証言はあっさり終わらせるつもりだったのですが、引用しているうちについこのあたくしノリノリになってしまって気が付いたら時間と量がアレになって参りましたので以下メモだけ。

・10年0.7%割れとな

昨日はイタリアクオリティ炸裂によって10年は0.7%割れでスタートして推移してイールドカーブはブルフラットするわ、何か知らんが短国がアホのように買われて前日0.07%水準に下がってアチャーとか言ってた3か月TBが0.06%まで進むわ、ショートタームの短国(は3か月よりも金利が高かったりする)でも金利が低下するわ、モノナシ芳一になってしまったせいかGCレートは0.09%台に堂々の低下となるわと、まあ見事に全年限に買いが入りしかもブルフラットの図となりました。オソロシス。


・ということで今も書いたが短国

短国が今申し上げたようにこの2日でいきなり金利低下なのですが、まあこちらは日銀の買入が入っている影響かちょっと訳の分からない買いが入るといきなり金利がどどーんと低下して、その買いが止まって日銀がちょっと買入をスキップすると今度は金利がどよよーんと上昇するという感じで見事なスイング状態。その間業者的にはファンディングコストがずーっと逆鞘な上に、商品の特性上ショートセールはさらにコスト高になるので、需給に振り回されるわ在庫はもってりゃコストだわとかもうナムナムとしか申し上げようがございません。

まあ日銀買入が増えてくるとスイングしないで低位張り付きになるのかもしれませんが、しかしまだ買入残高が12.2兆円(2月20日の残高ベース)程度でこの有様となっておりまして、これから買入を更に拡大していくわ、固定金利オペがどうせ未達になるので恐らく10兆円はその分の穴埋めをしないといけないわ(あまり根拠は無いけれども肌感覚的に言えば固定金利オペは15兆円程度はベースのニーズがあると思うので25兆円の目標を10兆短国に振り替えれば良いのかなあとか)と考えますと、ここはヤケクソで10兆円位為替介入して頂いて絶賛FB大発行をして頂きたい物であるとかしょうも無いことを考えてしまいますぞなという所ですな。

以上ただのメモでした^^;

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2013/02/20

○市場メモ(本当にただのメモ)

・固定金利オペ札割れ

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130219.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 5,000 2013年2月21日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月21日 2013年3月14日

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130219.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 26,450 5,003 0.078 0.079 89.3
共通担保資金供給(資産買入等基金)(2月21日スタート分) 5,630 5,630

・・・・・ノーコメントであるがナムナム。


・5年入札の日に議事要旨で余計なものが・・・・・・

という話がありますが次の議事要旨コーナーの最後にその部分はございます^^;

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2013/02/19

○基金国債買入減額とな(メモだけ)

オペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130218.htm
CP等買入(資産買入等基金) 3,000 2013年2月21日
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 3,000 2013年2月20日

今月最初の基金国債買入満を持して(???)登場。

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130218.htm
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 10,736 3,011 0.046 0.049 4.4
CP等買入(資産買入等基金) 7,178 2,730 0.107 0.113 33.4

オペのオファー額を3000億円に絞って変に金利が低下しないように配慮という風情ではありますが、結局このゾーン入れるものが無いという事で0.049/0.046と貫録の0.05%割れの結果になっております。これがまた決算の前の絶賛計数調整中とかいう時期じゃなかったらポートに沈んでいる物が出てきてもよさそうなもんなのですが、ポートに沈んでいる物も出てきませんでしたかそうですかという所ですかの。よー判らんが。

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2013/02/18

○市場雑談というかオペ雑談

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130215.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 10,000 2013年2月19日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月19日 2013年3月13日

ということでとうとう金曜も基金国債買入をスルーの図となりましてほほうという所。一方で基金短国買入は前回の5000億円オファーから1兆円オファーに増やしてみましたとな。

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130215.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 45,880 10,004 0.081 0.081 48.9
共通担保資金供給(資産買入等基金)(2月19日スタート分) 8,720 8,004 91.8

オペ結果は基金短国買入が0.081%の按分となりまして、水曜の3か月TB入札が0.0782/0.0802でございましたので、足切りよりはマシなレートではありますがそもそも足切りの按分が2%弱しかありませんでしたので、ちょっと安くなりましたかそうですかという所です。

でまあそれはそれとしてもう一つアレなのは固定金利オペでして、3週間物をここもと打ち込んでいて札割れを回避していたのですが、金曜はとうとう応札が8720億円まで減少しておりまして、そろそろ札割れの悪寒も漂ってくる状況。既に目標残高割れとなっている固定金利オペですが、この調子ですとやはり固定金利オペ残高の目標未達分を短国買入で埋めないといけませんですかそうですかという話になるんでしょうなあと思うのでありました。

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2013/02/15

・2年0.04%に上昇とな(メモ)

昨日の日本相互証券の2年カレントの引けは0.040%に上昇しとりました。

いやまあ先週の2年ヒャッハー相場が凄かったのですが、余りと言えば余りの展開になったせいか日銀の基金買入でこれ以上市場を煽る訳にも行かんと反省したのかどうかは知らんですけれども、ここもと基金買入をスキップしておりまして、まあスキップした分は結局後にツケが回ってくるだけではあるのですが、とりあえずちょっとお前それはという利回りまで低下したものの他に買う人が居なくて、買う人候補の日銀の基金買入が後ズレしているのでそらまあ少しは売る人もいるでしょうという所で。

でまあこの金利上昇を見て今日辺り基金買入が入ってまた金利が低下して最初に戻るという展開になると実に馬鹿馬鹿しい展開で遺憾の極みになるのですが、基金買入が入ってまたオモシロ展開になるに100ドラクマと言うところですな、うんうん。

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2013/02/12

○市場メモというか何というか

・引き続き2年債メモとか

金曜も中短期ゾーンは強いというか何というかでありまして、ショートカバーモードになっている2年カレントの325回は別格の0.025%が多分ミッド位(他は0.030%〜0.035%)とか何かもう酷いとしか言いようがない状況でして、いやまあショートカバーだから仕方がない面はあるのですが、いくら基金国債買入オペがあるからと言いましても、そもそも基金国債買入オペは絶対金利ベースでの応札で行う(輪番は引け対比)訳ですからそんなに強くなっても日銀に外しにいけないですぞなとか思うのですけど、強くなった後どうなるんでしょうかねえ。

基金国債買入の中で新発2年の所のイールドが一番低いというお洒落な状態になっておりますので、まあ基金国債買入に今月どういう銘柄が入るのかが興味があるのですけれども、どういう銘柄が入るのかというのに加えて買入の金利水準がうっかり低くなるとこれまた基金国債買入の拡大が困難になるんじゃネーノという話を連想して更にアレな思惑にというような流が発生しそうで誠にアレでございまする。


・短国買入オファー額減額とな&固定金利オペ

金曜日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130208.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 5,000 2013年2月13日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月13日 2013年3月6日
国債補完供給(国債売現先)・即日)  405 2013年2月8日 2013年2月12日

と言う事で、先日の基金国庫短期証券買入で買入金利が急低下し、ついでに麿の3月19日退任前倒しが出てしまって中短期ゾーンの金利にも波及してアヒャヒャヒャヒャとなったのはご案内の通りですが、さすがにこれ以上短国買入の金利を下げてヒャッハー状態にする訳にもいきませんぞなもしという所なのか、それともどうせ3か月物しか入らないのでそんなに無理して買わなくても良い(今せっせと購入してもどうせ6月末の短国買入残高に反映しない)という認識にでもなったのかは存じませんが、買入のオファーロットを絞って参りました。

でもって結果は以下の通り
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130208.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 27,585 5,000 0.077 0.077
共通担保資金供給(資産買入等基金) 17,590 8,010 45.5
国債補完供給(国債売現先)・即日 12 12 -0.900 -0.900

ということで0.077%で決着しましたが、この水準は前日に行われた3か月TBの足切り水準になりますので、ロットを減らした効果てきめんという所ではあるのですけれども、そうは言いましてももし普通に短国買入を4−6月と同じ想定ペースで行うとなりますと、結局の所月に6.5兆円程度の購入が必要で、それを4週間で割るとやはり週に1.6兆円とかの買入をしないといけない訳ですから、1回のロットを減らしても買入の回数が増えるから結局同じ事です罠という感じはします。ただまあ買入のロットを減らして買入を均等に実施していった方が瞬間的な需給のゆがみが出にくいかなあとは思いますが、いずれにせよ調節部隊大変です罠という所です。


固定金利オペに関しては今回もまた3週間物という超短いオペを打ち込むことによって札はちゃんと入ったのですが、こちらに関しても基金国債や短国の買入が嵩むことによって超過準備が拡大するとニーズが落ちまして、その分基金残高が足りなくなる分については固定金利オペを基金短国買入に振らないといけなくなるので更に固定オペのニーズが下がる傾向に。とは言っても最終的にニーズがゼロになる事はないでしょうからどこかで止まるとは思いますが、この辺の感覚が正直未踏の地にも程があるので良く判らない、というのが一番困る所であります。

例えば先週の短国買入にしても、それまではまあ普通のレートで入っていたのですけれども、その感覚で普通にオファーしたら普通の応札で1.5兆円が埋まらなくてレートがすっ飛んでしまった訳ですが、徐々に未踏の域に入るにつれ、先週のような事象が時に発生してその度に市場がアチャーとなってという風なのは起きやすそうですな、と思ったのでありまする。

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2013/02/08

○市場雑談メモメモ

本当にメモだけですいませんすいません。

・2年金利何なんですかこれ??

昨日の2年カレントの日本相互証券の引値はついに0.030%でして、ベンダーとかにも出ていましたように0.025%の出合いもあったようですな。いやあのショートカバーなのは判るんですが、もう何だか力技の世界になっていて、以下でネタにしているように佐藤審議委員も付利を下げるだの撤廃だのというのについては否定的ですし、その論点として「日銀のバランスシート拡大政策に障害になる」という事なのですから、普通に考えて中々有り得ん話だと思うのですけれどもどうしてこうなった?????

つーか何か5年まで盛り上がっておりましたもう何だかねという所ですが、正直何がどうなってこうなっているのかというと理屈の世界じゃない希ガス。


・固定金利オペ札が入って良かったですね(棒)

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130207.htm
CP等買入(資産買入等基金) 3,000 2013年2月13日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月12日 2013年3月4日

>2013年2月12日 2013年3月4日
>2013年2月12日 2013年3月4日
>2013年2月12日 2013年3月4日

・・・・・・・・ついに固定金利オペの期間が1か月を切るものオファーとなりまして、そらまあここもと連日固定金利オペが絶賛札割れで連日固定金利オペの残高が減っていくという流れですので、市場のニーズがまだある短いオペを打ったというようで誠に落涙を禁じ得ません。

落札結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130207.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(2月12日スタート分) 16,865 8,009 47.5
CP等買入(資産買入等基金) 10,138 2,792 0.104 0.106 51.3

ということでさすがに札が入ったのは良いのですが、まあそうは言いましてもここもとの札割れ攻撃でこのオペ実施後ベースで固定金利オペの残高が21.8兆円(あたくしの手元集計ベースですいませんが)と、目標対比下ブレ状態になっておりますので、今後このオペどうするのとう問題は6月の中間目標時期に向けて資産買入が積みあがれば積みあがるほど問題がヤヤコシヤになってくるでしょうな。まあ今すぐバタバタするよりはもうちょっと様子を見てからの方が良いのかもしれない(資産買入残高がもっと増えた状態でどうなるのかも良く判らんので)ですけどね。


・3MTB入札

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130207.htm

(3)募入最低価格 99円98銭1厘0毛 (募入最高利回り)(0.0770%)
(4)募入最低価格における案分比率 89.3742%
(5)募入平均価格 99円98銭1厘1毛 (募入平均利回り)(0.0766%)

昨日の6M入札がまあご案内の通りだったのでこんなもんで収まりましたかという所ではありますけれども、そうは言っても0.07%台ですもんねえ・・・・・・・・うーむ。

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2013/02/07

○市場雑談メモ

・2年国債ェ・・・・・・・・・

昨日の2年国債は相変わらずの状況で日本相互証券の引値は新発の325回債で0.045%(2毛強)という数値。まあ前日の0.065%というのが出来値対比でちょっと弱めだったようにも見えますので前日比の方は兎も角としまして、0.045%とか昨日の無担保コール金利の最低0.065%よりも低いという利回り水準になりまして何がどうなっていますねんという話。

まあこの銘柄に関してはそもそも入札時にいわゆる不明玉だらけでショートスクイーズが掛かっているという要因はある、というかだいたいそれが要因でこの有様という所のようですが、この銘柄は超無茶苦茶需給となっているにしましても、他の周辺銘柄も強くなってしまっていまして需給というか力技的な物を感じる今日この頃。

しかも質が悪い事にファンディングコストよりも下の金利での水準と言う事になっておりますので、これマーケットメーカーとしては商品在庫をロングにしていれば逆鞘で、しかもその逆鞘が5bpとかいうようなこの金利水準下で無理ゲーとしか思えない水準になりますし、ショートすればスクイーズが掛かって買戻しが出来ずレポコストで死ぬ上に、スクイーズした方からすると日銀に放り込んで在庫負担を軽くするという荒業が可能なので大変、とまあそういう状況になるので、これはまあ困ったもんですなあという所ですが、そのうちかつての4年6年国債の一部特定銘柄のように「その銘柄のオファーはありません」「その銘柄のビットは6毛甘(0.10%レベルを想定してクオートしてみました^^)ですが何か?」(まあ当時は30毛甘とか言われてた記憶がありますが)みたいなクオートを全業者がおっぱじめるとかなるとかになりますと(まあここまで来ますとオファーは有りません攻撃にはなっているでしょうけれども)まさに流動性枯渇モードとなって国債流通市場の流動性が低下しますなあと誠に遺憾に存じますという所でありまする。

というメモでした。


・6か月TB入札

前日の短国買入がアヒャヒャヒャヒャになったので致し方ないのですが。

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130206.htm

(3)募入最低価格 99円96銭5厘(募入最高利回り)(0.0717%)
(4)募入最低価格における案分比率 25.3212%
(5)募入平均価格 99円96銭7厘(募入平均利回り)(0.0676%)

まあ無担保コールの最低金利よりも平均利回りが高くて良かったですね(棒読み)という所でございますが、こちらはそもそもショートスクイーズがどうのこうのというのではなく、単に日銀の吸い上げのタイミングが昨日申し上げましたように絶妙だった(わざとやったのか期せずしてそうなったのかは不明ですが、まあオペの本来の意味からすればわざとやるのはどうかという気もしますし、しかしながら基金オペの趣旨かつ最近のMPMの議論に則して言えば金利を下げようって事でわざとやったのかもしれませんがそれはワカランチ会長と申しますか日銀もその辺はよー言わんでしょ)ので需給が締まっておりますがなという代物であります(短国をわざわざショートする人は基本的に居ないのでショートが溜まってスクイーズみたいな現象は起きず、カレントであっても無い時には無いというクオートがきっちり帰ってくるのが昔からの仕様)。

まあこの水準で買うのって当座預金制度の外側にいる人(海外投資家と短期公社債投信など)と担保や決算の都合で国債残高を調整したいなどのニーズとして「モノとしての国債」が必要な人のニーズとなりますし、そもそも担保玉のニーズ言いましても補完当座預金金利よりも3bpも4bpも低い金利の担保が本当にコスト払って持つ必要あるのかという話もあって、それこそ決済用の担保とか資金調達用の担保というのであれば、その担保購入代わり金分超過準備として放り込んでおけばアベイラビリティーという点では同じだろという事を考えますと、まあ日銀の買入効果による需給の引き締めがどの程度効きますかねという話ではあろうかと存じますので、とりあえずは昨日申し上げたような感じになるんじゃネーノとゆー所ですが今日の3か月TB入札はどうなるんでしょうかねえ。まあ強いでしょうなあというのだけは判りますが(−−)。


・いやしかし何を期待しているのやら

まあ皆様ご案内の通りの相場でありましたがせっかくなのでメモを残して置く。
http://www.bloomberg.co.jp/markets/index.html

日経平均株価 11,463.75 416.83 3.77
TOPIX (東証株価指数) 968.82 29.12 3.10

そういえばどこぞの安倍ちゃん経済ブレーンと称されるお方におかれましては「インフレ率2%が達成できれば、日経平均株価が1万1300円程度、円相場は1ドル=98円程度となると予測される」と仰せだったと昨年12月26日の金融ファクシミリ新聞さんが報道してましたけれども、11300円軽く抜けてますし為替も94円近辺とかになっておりますが、確か先月の全国CPIはマイナスだったように思えますが、実に素敵な計算ですなあとかいうのはこの前も申し上げたので良いと致しまして。

まーしかし何ですな、元々麿総裁が再任予定だったのが退任というのであればそらまあ大ニュースなのですが、昨日も申し上げましたように単に3週間ほど時間がずれるに過ぎない既定路線の踏襲なのにここまで株価がヒャッハーとか上昇するなよと思うのですが、まあ足元は理屈をどうのこうのゆーてもシャーナイナイな訳で、地合いが期待で株価上昇ヒャッハーという風になっている所なので何でもそれらしいネタを捕まえて反応という事で、まあこういう事になるわなという所です。

でまあこういう時に「既定路線が3週間手前に寄った事で何か経済のファンダメンタルズが大きく変化するんですか」などとヒャッハーと言っている人たち相手に問い詰めますとだから金利の人間は理屈ばっかり言ってうるせえと言われますし、売り向かおうもんなら踏まされて死ぬだけですので全くお勧め致しませんが(^^)、まあこう変に盛り上がってしまうと次の日銀総裁へのハードルが無駄に上がってしまって大変ですなあという所で。

更にアレなのは、そもそも為替やら株やらの人たちが期待する「大胆な緩和」というのが何なのかがさっぱり判らないというか、大体からしてその辺の人たちに「で具体的に何をしろと??」と質問すると具体的な答えが返ってこないか、それは既にやっておりますがなという事についての答えが返ってくる、というような状況だったりするので非常にナニでございますなあとゆー所で。

#まあだからこそハッタリと気合と見せ方の工夫をもうちょっとやっておけばという話なのですが


・市場雑談じゃないけどこれはまた

こ、これは・・・・・

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130207/k10015350351000.html
与党 日銀総裁の後任人事で苦慮も
2月7日 4時31分

『日銀の白川総裁の後任人事について、与党側は人事案を国会に正式に示す前に水面下で野党側と調整することも検討していますが、事前に報道された場合は原則として内示を受け付けないとした衆参両院の合意が維持されたことで、対応に苦慮することも予想されます。』(上記URLより)

ということでこのニュース数日前からどうするのよという話が出ておりましたけれども、これはまた混乱の悪寒が漂って参ります次第でありまして、大丈夫かという所でありますが、各新聞が勝手に「誰々に決定する方向で調整」とか飛ばし記事を書くとその人を潰せるという意味不明な展開になりますので、もうアホかと馬鹿かとっつー所ではございますが、これで本当に3月19日の就任間に合うんかいなという疑問もふつふつと。

つーかですな、麿も何か微妙に間が悪い罠と思うのですが、今回の退任公表のタイミングでこんな話にはなるわ、ちょうどその日に基金短国買入オペの利回りが急低下してしまったのでまたまた中短期金利の低下と絡めて退任ネタを使われて金利低下に拍車を掛ける格好になるとか、この手の間の悪さというのは麿総裁の仕様じゃねえのかという位の絶妙さで、最後の最後まで落涙を禁じ得ないあたくしなのでございましたとさ。

まあ麿におかれましては次はカナダ中銀の次期総裁辺りになって頂きたく存じますが。

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2013/02/06

○基金短国買入ェ・・・・・・・・

普通に債券の話をするなら10年国債入札の話だろ常識的に考えて、というツッコミはあろうかと存じますが、そこで昨日の基金短国買入の話をするのがこの変わり者のあたくしのクオリティ。

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130205.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 15,000 2013年2月7日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年2月7日 2013年2月14日 0.630
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年2月7日 2013年5月2日 0.630
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月7日 2013年4月8日

んでもってオペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130205.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 29,640 15,001 0.070 0.087 23.8
米ドル資金供給(固定金利方式)(2月14日エンド分) 1 1
米ドル資金供給(固定金利方式)(5月2日エンド分) 0 0
共通担保資金供給(資産買入等基金)(2月7日スタート分) 3,440 3,440

>国庫短期証券買入(資産買入等基金) 29,640 15,001 0.070 0.087

・・・・・( ゚д゚)
・・・・・(つд⊂)ゴシゴシ
・・・・・(;゚д゚)

大体ですな、金曜に1兆5000億円の基金短国買入をやったばっかりでまた今日やるとか何ですねんとは思っておりましたが、足切りレートが0.070%まで低下しやがるという事象が発生しまして、これがどういう事ですねんと申しますと、先週金曜日=1日の国庫短期証券買入は平均0.095%で足切りも0.095%でしたし、前日月曜の市場では大体残存3か月以内の短国のオファーが0.0925%から0.095%の間くらい(銘柄によって業者の持ち具合が違うので微妙に異なるが大体その位の居場所)となっておりました所だったのですが、いきなり足切り0.070%まで入るとかもう何だかなという所で。

まあ何ですな、大体普通のオファーにちょっと毛が生えた位の応札するとすれば0.091とか0.092とか0.093とかその辺で応札するのがごく普通のオファーサイドな札だとは思うのですけれども、木曜に発行総額5.7兆円(第T非価格競争入札も含めて5.74兆円)新発3か月の入札があって、金曜に1.5兆円の吸い上げを実施しているのに昨日も1.5兆円の吸い上げをしようとしたら玉無し芳一になってしまう訳でして、普通のオファー分だけでは1.5兆円の札に届かなかったのでギャグで応札した0.070%とかまで入ってしまったでござるの巻という所でしょう。平均が0.087%ですからまあ基本的な札は0.090%台の水準で入っているんでしょう。

んでもって今週って今日と明日に短国の入札があって、今日が6か月物3.5兆円程度で明日が3か月物5.7兆円程度の入札があるんですから何も入札前日の玉の薄い所でやらんでも木曜か金曜にやって下さいよとゆー風情なのですが、他の買入系オペやら国債入札スケジュールやらを考えたら日程がここしか無かったとかいう所なのかも知れん罠とは思う(というかたぶんそうです)のですけれども、3か月もの1本しかない入札の後に次の入札が来る前に合計3兆円の買入をオファーしたのはさすがにちょっとという感じです。

今回こうやって買入オペの金利が低下しますと、それに連れまして相場の位置が変わりますので、結果として今日明日の短国入札がやたら強い所で決着するという誠に遺憾な展開が容易に想定できるのですが、「入札激強」→「でも冷静に考えて日銀当座預金制度の外側の成行買いと日銀の基金短国買入以外に買い手が無い」→「そうこうしているうちに業者の在庫滞留」→「GCレート上昇」→「ファンディングコスト逆鞘を持っているのがキツイ」→「結局金利上昇して買いがやってくるまで水準訂正」→「水準訂正後のポジションは軽くなっているから買入オペの金利が低下しやすくなる」→「業者のポジション軽くなる」→「基金オペには冷やかしレートだけ放り込んでおくか」→「オペが強くてあばばばばー」→最初に戻る、という無限ループに入っているような気もしますし、大体からして日銀の基金国庫短期証券が市場の玉が薄い時に吸い上げとか、日銀の買入が狙い撃ちしてわざわざ短期市場というか短国の金利を作為的に下げたい、というのならまあ(あまり上品では無いが)良いとしまして、その辺を何も考えていないで実施しているならば、市場を自分から掻き回すようなオペの打ち方ってどうなのよとゆー所ですな。

しかしまあ何ですな、このオペ結果見て何かお調子者がジャンピングしたのか、はたまた店頭で持って行かれた(または既に持って行かれている)業者が泣きながら踏んだのかは知らんですけれども、後場の債券市場で2年新発債が0.055%(前日の引けから0.010%金利低下)が出合ったのにはビックリというよりは苦笑を禁じ得ない展開になってしまいました。

でですね、2年国債の0.055%も何だよと思いましたがもっと何だよというのはどこぞの某ベンダーの報道でありまして、どこのベンダーかは申し上げませんが、「付利下げの思惑復活」とか報道したバカスケがおりまして、幾らなんでも市場のプライスアクションに釣られ過ぎにも程があるわと市場の一部からはアホジャナカロウカこのベンダーという声が上がったのは申し上げるまでもございません。そうやって市場のプライスアクションを一々「市場が何とかかんとかを織り込んでいる」として報道するとバンドワゴン効果を拡大して、それこそ市場の自己実現的な暴走を促進する訳でございまして、まあマクロプルーデンスの観点からこのようなバカスケは市場から排除されるべきである、というのはだいぶ冗談の大袈裟成分ではありますが、そもそもお前何でこのタイミングで付利下げ観測が出てくるんだとか考えてからニュース記事書けよと思います次第。

そらまあベンダーさんもユーザーの頭数は減るわ経費削減でベンダー費用も削減対象だわということで、何でもかんでもオモシロヘッドラインにして商売繁盛を狙いたいということだとは存じますが、そらまあ何も知らん一般ピープルにはそれでもウケて商売になるかも知れませんが、幾らなんでもプロの方々が「ハァ?」というような記事を配信するのは如何なものかと思われますとゆーか、そういう与太記事書いていると経費削減対象に真っ先に挙げられるだけなんですけど大丈夫ですかねえと思いますけどにゃあどこぞのベンダー様。

#うむ最後は市場と関係ない悪態になっとる

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2013/02/05

○例によって営業毎旬と保有国債残高の確認を

月初第2営業日に出てくる月末分の毎旬報告と保有国債明細ネタが定例ネタと化しておりますが、この定例ネタも2014年からはオープンエンド買入になるので良く良く考えてみるとテンポラリーネタなのである。

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2013/ac130131.htm/
営業毎旬報告(平成25年1月31日現在)

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mei/release/2013/mei1301.pdf
日本銀行が保有する国債の銘柄別残高

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/tmei/release/2013/tmei1301.pdf
日本銀行による国庫短期証券の銘柄別買入額


・銀行券残高と国債残高

最早誰も話題にしない所がオソロシスなのですが。

発行銀行券 82,639,979,362
(別表1)長期国債 65,436,618,746
(別表2)長期国債 25,886,702,130

ということで別表1が輪番分で別表2が基金オペ分ですが、合計は堂々の銀行券残高超えとなっておられますぞなもしという所で。まあ財政ファイナンスがどうのこうの言われないのであればこれは純粋な調節技術上の問題であって、調節技術上で言えば長期国債の残高があまり多いと短期金融市場の金利誘導を行う際に資金吸収オペ先行で実施しないといけなくなるので調節が窮屈になり、恐らくは(そういう事例が過去に無いと思うので確たることは言えませんけれども体感的に)金利誘導がテクニカルに難しくなるでしょうねとは思います。

が、ジャパンの場合には量的緩和状態だわ物価目標から遠い状態なので当分量的緩和状態は続くどころか拡大するわとなっておりまして、どこぞの先生などによれば当座預金残高77兆円で2%の物価目標達成へとかいう話になっていましたがまあそんな簡単なもんじゃないでしょという位の勢いでありますので、この辺りが問題になるのは出口ガーの米国の方でしょうなあという話でハポンの方はキニシナイという所でしょうな。

なので話が逸れますけど、長い物ばかりバカスカ購入している米国の場合、いざノーマライゼーションという話になった場合に酷い事になり兼ねないので、そういう意味で利上げと資産買入を分離して資産買入の拡大停止などを先にできるような建付けにしているのは、さすがにその辺の先を気にしているという事なんでしょうねえと。


・基金長期国債に関する雑考

ということで長期国債の銘柄別保有状況を見る訳ですが、まあ見ててほほうというのが幾つかあったのでその辺でも。なお、以下の数値は上にあるURLの数値およびその前月分のデータから電卓等であたくしが数字拾ってヘコヘコ計算したもので、一応検算らしきものはしたつもりではあるのですが、正確性は担保致しかねますのでデータは全て日銀のサイトにありますから皆さん自分で計算してちょ。

でまあまずは償還スケジュールなのですが・・・・・・(額面ベースで単位は億円ね)

2013年01-06月:11495
2013年07-12月:50965
2014年01-06月:92860
2014年07-12月:39374
2015年01-06月:51933
2015年07-12月:11032
(2016年償還銘柄の利付国債は一番早い償還が3月20日に来るのでしばらく買入対象外)

ちなみに12月末現在の数値は先月ネタにしましたのでそこから拾ってくるとこうなります。

2013年01-06月:12529
2013年07-12月:50965
2014年01-06月:86056
2014年07-12月:34842
2015年01-06月:46126
2015年07-12月:9153

前月との増減ですけれども・・・・・・・

2013年01-06月:▲1034
2013年07-12月:0
2014年01-06月:+6804
2014年07-12月:+4532
2015年01-06月:+5807
2015年07-12月:+1879

手前のマイナスは1/15償還の2年300回の分ですが、これを見ると買入の銘柄って特に1−3年の中で長い物ばかりが入る訳でも無いのねというのが(細かい銘柄別まではさすがに計算するのがめんどいので計算しなかったけどそれを見るとより判り易そう)ふーんという所ではあります。ちなみに1月発行の2年新発の324回債については4202億円が打ち込まれておりました。

#なお、どうでも良いですが増分合計が19022億円でして、受渡ベースで1月の基金国債買入は3回実施されてそれぞれ6003、6016、7003億円の落札でしたので合計して19022億円で数値一致しておりますな、当たり前の事ですが(^^)

でまあこの償還スケジュールと今後の買入の関係を見ますと、6月末までの買入については1月末の営業毎旬報告での長期国債残高が25.886兆円で、償還が1.2529兆円(訂正:1.1495兆円)、目標残高が34兆円ですので、あと9.2635兆円ほど買わないと残高到達しませんという話になります。これを残り月数の5で割ると1.8527兆円と出てくるので、1回に7000億円の買入を3回実施するとか、6000億円2回と7000億円1回とか、まあ何かそんなペースになるんでしょうな。

でもって12月末ですが、償還が5.0965兆円で基金の積み上げが10兆円ですので、これを6で割ると2.516兆円とかの数字となりますが、これに関しては買入対象から既に外れているのでこの額で確定という所になるでしょう。1回6000億円から7000億円が月に4発オファーされると思うと中々頭がクラクラして参ります。

んでまあへーと思うのは2014年前半でありまして、現状で償還が9.286兆円もありまして、これがまたおそロシアな事に買入銘柄が結構分散されていて残存1年ちょっとの銘柄もしらっと打ち込まれていると言う事を勘案すると2014年前半償還の基金残高ってもうちょっと積みあがると思いますが、月に2兆円の買入で12兆円のおかわりがあるのですが、今の時点では残高自体は3兆円弱の積み上げという形になるんですな、うんうん。

まあ2014年以降に関しては2兆円定額購入になりますのでこの計算をするのは基金残高の推移予想という意味では意味があるのですが、そもそも基金残高が幾らになるという意味での量での勝負というフレームから半分足抜けしつつあるのが足元の推移だと思いますのでその辺は単に興味本位での計算ではありまする。


・基金短期国債に関する雑考

こちらはと言いますと相変わらずのハムスター状態でして、前月対比で額面ベースの基金残高は20970億円増えているのですが、実は1月の買入は4回でそれぞれ10007、10004、10008、15009億円の買入となっておりまして合計で45028億円の買入を実施しております。当然なのですがその差分は償還でして、先月は基金短期国債の償還が24058億円ございましてもう権兵衛が種まきゃカラスがほじくるとはこのことですなという状態。

まあそれは良いのですが償還スケジュール。

2013年01-06月:114743
2013年07-12月:1882

何がお洒落と言いましても1月の買入によって2013年7月以降償還の銘柄の残高が1円も増えていない事でありまして、つまり1月に買入を実施した分は6月末までには全部償還の刑になるので結局残高目標達成に寄与しないという大変に素敵な形ですな。まあ3か月と1年がインバートしているんですから当たり前と言えば当たり前ですが。

つーことで、まあこちらに関しては買入ペースの推計もへったくれもありませんで、6月末の残高目標であります所の19.5兆円を単純計算しても3で割るペースでの買入をしないと追いつかないという話になりますわな。

ちなみに今後の償還額ですが

2月:43237
3月:33958
4月:33944
5月:1984
6月:1620

という形で3か月以内物に思いっきり偏重した買入になっているのが判り易い(買入の殆どは12月終わり以降に発行されたカレント3カ月物が順繰りに入っている格好)訳でして、これは基金短国買入の最終形が月10兆円のオープンエンドですから残高ベースで30兆円程度になるんでしょうなあというのは判りやすい図になるかと思います。

しかしまあ何ですな、固定金利オペの残高目標が行かないという事になりますと、その分が基金短国買入に振り替わってくる可能性があるのですが、5兆増やすと単純計算でその3分の1の買入が月額ベースで拡大するとか何という展開という所ではございまする。

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2013/02/01

○市場メモ雑談

・2年入札でヒャッハー

昨日の2年国債入札の落札結果
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/2012/resul070.htm

(3)募入最低価格 100円05銭0厘 (募入最高利回り)(0.074%)
(4)募入最低価格における案分比率 21.7671%
(5)募入平均価格 100円05銭8厘 (募入平均利回り)(0.070%)

・・・・・( ゚д゚)
・・・・・(つд⊂)ゴシゴシ
・・・・・(;゚д゚)

前場引けの新発気配が0.075/0.080でして、まあ前々日の基金国債買入オペの買入レートが0.076/0.072なので、0.07%台前半になっても良いのかもしれないのですけれども、平均0.070%と言う事はどう見ても100円06銭で札をどどーんと突っ込んだのがいるだろおいおいとか思う間もなく市場はショートカバーヒャッハー状態になって2年ゾーンの引けは軒並み0.065%になるの巻。

何せ市場推計でいわゆる不明玉が21600億円とかありまして、ほとんどの業者が絶賛空振りショート状態になってしまいまして、こんなのショートをSCレポでキャリーしてても(ちなみに発行日来月15日なので暫くは買い手のファンディングコスト負担も売り手のレポコスト負担も無いのですが)コストばっかり掛かる話な上に、うかうかしていると日銀の基金国債買入に突っ込まれて流動玉自体が減ってしまうという恐れもありますからそらまあカバーします罠という事で。

何がヒャッハーと申しましても、付利下げ思惑ガーとか言ってたMPM前よりも2年カレントの金利水準が低下していることで、いやまあ確かにこれから基金国債買入の積み上げが進むのですけれども、何もあーた買入の積み上げが進みまくった最終形を今からやってどうしますねんという所で、何がどうなっているのやらという所ですがちょっと大量購入した人どういうロジックで買ったのか教えてジェネラルって絶対教えてくれないでしょうが、つーか誰が買うのよ、とゆーおそロシアな入札ではございました。

んでまあ昨日は3MTBの入札もあったのですが。

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130131.htm

(3)募入最低価格 99円97銭5厘5毛 (募入最高利回り)(0.0972%)
(4)募入最低価格における案分比率 3.0816%
(5)募入平均価格 99円97銭5厘8毛 (募入平均利回り)(0.0960%)

・・・・・・・ということでこちらは前週の3MTBと利回り的には平均足切りともに同じでして、どう見てもインバートです本当にありがとうございましたという流れなのですが、折角2年金利が絶賛低下したというのに別にそれをネタにして為替市場が動いたように見えない訳でして、付利下げで為替に影響云々とゆーのはちょっと話の筋としてどうなのか、とまあそういう所ですな、つーかバカスカ買えば金利はそらまあ下がる罠という所で、付利あっても需給を思いっきり締めれば下がりますという事でありました。


・固定金利オペェ・・・・・・・・・・

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130131.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年2月4日 2013年4月4日

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130131.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(2月4日スタート分) 6,880 6,880

ということで今週月曜に2か月ものにオペの期間を短くしたら札は入ったのですが、その後の固定金利オペは札割れが継続しております。ただまあ期落ちの方も札割れ物のロールとなっている場合もあって、日によっては札割れオペでもロールでは増額になっているケースもあるにはあるのですが、あたくしの手計算集計ベースによりますとこのオペ後の2月4日時点での固定金利オペ残高は23.5兆円(計算があっていれば235858億円)と、目標の25兆円に少々足りない状態で、年末は26.8兆円あった固定金利オペ残は現象中なのでありますた。

でまあオペ残減ってますけど当座預金残高は相変わらず貫録の40兆円超え(今日は今の所44兆円になる予定)で推移しておりまして、今後国債買入が増えると当座預金残高は更に拡大することが予想されますので、基金固定金利オペへのニーズが減るという流れが想定されます。まあ固定オペが減るとその分当座預金残高が落ちるのでニーズは発生するかもしれませんが、固定オペ自体も目標額設定してやがりますので、これを大きく割るという訳にも行かず、そうなると短国買入が更に増えて・・・・・という事になって更に固定オペのニーズが落ちるというお洒落なスパイラルの悪寒がががが。

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2013/01/30

○基金買入系のオペオファー額拡大とな

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130129.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 15,000 2013年1月31日
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 7,000 2013年1月31日
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年1月31日 2013年2月7日 0.630

ドルオペの方は兎も角として、基金買入のオペオファー額が短国1.5兆円、長国7000億円に絶賛拡大と相成りましたが、そらまあこれから今年基金買入の残高を増やそうってえ話をするんですから買入のペースを上げないといかんぞなもしという所ですかな。特に短国に関しては12月末の9.5兆円から6月末の19.5兆円に拡大するので、概ね3か月物が入ると考えても月に6.5兆円の買入をしないと追いつかない訳でもうオペハムスター状態になるのはシャーナイナイと言う事で。

んでもって結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130129.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 42,204 15,009 0.096 0.097 41.2
米ドル資金供給(固定金利方式)(1月31日スタート分) 0 0
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 14,577 7,003 0.072 0.076 76.0

ということで、短国の方は0.097/0.096ですから概ね先週の2か月TBと3か月TBの平均落札から大体同じ(若干金利が低いです)水準という所ですが、国債の方は出来上がり0.076/0.072ということですので、まあこっちの金利は低いぞなもしという所でして、最近すっかり言われなくなってしまった「日米2年金利差ガー」の理屈からしますとまあドル円が円安方向にという事に寄与する話でまあ結構な事ではありますな。

などと言いつつも、残存3年辺りの金利が0.10%をやや大きく割る水準に沈むという事になりますと、そこまではGCレートがサガランチ会長で推移するでしょうという事を勘案しますと短い所を扱う業者の中の人ファンディングコスト逆鞘大変ですなあという所でもあったりします。

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2013/01/29

○その前に市場雑談メモを2つほど

・2か月オペワロタ

昨日のオペ
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130128.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月30日 2013年4月1日

付利下げ目先無しが見えてきて、かつ麿総裁の任期中が殆どの期間になる固定金利オペでありましても連日絶賛札割れになるのに、何故か前回固定金利オペ25兆円の残高は維持と思いっ切りアナウンスされてしまいましたので期間を短くしてみましたとな。

その結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130128.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月30日スタート分) 11,710 8,012 68.4

いやあ札が割れなくてよかったですね(棒読み)という所でございますが、まあ元々期間を6か月だの3か月だのというのを止めた趣旨の一つに「市場の資金ニーズに対応」する為だったんですから短い期間のオペで良いじゃないのと思いますけどどうなんでしょうか。

まあ確かに期間が短いオペだと目標残高の積み上げに常に不確実性がというのも判りますし、実際問題として短国買入がここから絶賛拡大する中でそもそも資金供給オペの必要な額自体が減ると短くしてもニーズが無い可能性はあるのですけど。

何せ調節担当部隊様におかれましてはMPMの無茶振りの煽りでお疲れ様でございます。


・TIBORが微妙に低下というメモだけ

今回の追加金融緩和(のようなもの)って実際に実弾が足元で増えた訳でも無く、将来の基金積み上げに関しては全部3年で入ると30兆円以上増えるけど2年で入ると10兆円しか増えず、1年で入ると減るという不確実にも程がある状態なのですが、物価目標を引き上げたので時間軸が一応伸びる事になった事にでも敬意を表したのか何だかしらんけどMPMの後日々微妙にTIBORが低下しているのでメモだけしておきます。

だからどうしたと言われると困りますが。

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2013/01/25

そういやネタにするの忘れてましたが、MPM結果の翌日にムーシャ先生から素晴らしいご託宣が参りました!!

http://www.musha.co.jp/4450
2013年1月23日ストラテジーブレティン (89号)
安倍さん、これじゃ駄目だ

素晴らしいのでこれでお告げの更新を永遠に止めて頂きたく切に願うものです。

・・・・・・・・一応マジレスすると、冒頭にあるように『昨日の政府日銀の共同声明は、中身のないものであった。「2%のインフレ目標と2014年からの無期限の資産購入」、つまり今年中何も変わらない。1%の物価のめどすら達成がおぼつかない中での期限を決めない2%のインフレ目標は「無」に等しい。』(上記URL先の武者先生のお告げより)というのはまあ仰せの事はさいですなとは思いますが、実際に緩和の実弾を打ち込まれており、今までのゼロ金利だの量的緩和だのも見ておりました金利市場の中の人的に申し上げますと、この前からあたくし申し上げておりますように、日銀に足りないのは「実弾」ではなくて「気合とハッタリ」なのでありまして、その「気合とハッタリ」に向けた一歩である(相変わらず麿は麿なのですが)と考えれば「画期的」とまで言うのもどうかとは思いますが、まあ意味はあるんじゃネーノとは思いますけどね。

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2013/01/24

○付利下げ無し関連雑談

今日は雑談シリーズですが、総裁会見(ネタはすいません明日やります)で付利について聞かれた麿総裁様はこのように仰せになりました。

http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2013/kk1301a.pdf

質疑の19ページ目、最後の質疑になります。

『(問) 今回の会合の前に、市場の一部では付利の引下げを見込む動きがありました。かねて白川総裁は付利の引下げに否定的な見方をしていると思いますが、その考えは変わっていないのでしょうか。』

キタコレ。

『(答) 付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです。全く同じことを、もう1 回ここで申し上げたいと思います。(以下延々と説明があるが割愛^^)』

>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです
>付利については、この記者会見の席でも、本当に何回答えたかというぐらいです


・・・・・・・・・・(;∀;)イイハナシダナー

まあこの関連の本チャンの話は明日ですんませんという所ですが、付利下げネタを全力で煽り報道をしておりましたどことは申しませんがB社とかR社などというようなベンダーがあった訳ですけれども、決定会合関連ニュースの中で付利下げ関連でこのようなのが。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MH1ZMH6K50ZO01.html
日銀は2%目標掲げるも、事実上ゼロ回答−「面従腹背」で市場は失望
更新日時: 2013/01/23 10:37 JST

『会合前、金融市場では付利が引き下げられるとの見方が一部であったが、白川総裁はそうした思惑を一蹴した。しかし、次期総裁の有力候補の1人である武藤敏郎大和総研理事長は21日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで、金融緩和を進める上で「タブーをあらかじめ作ると柔軟性、大胆さが失われる」と言明。「今の日本はデフレ脱却のための金融緩和が最優先であって、副作用がどの程度心配されるかはっきりしないのに副作用を強調するのは適当ではない」と語った。』(上記URLより)

・・・・・・・・・いやもうね、「くやしいのうくやしいのう」って感じの記事で誠にこの正直者という感じですが、武藤さんはそこの記事にもありますように「副作用がどの程度心配されるかはっきりしないのに副作用を強調するのは適当ではない」とは仰せですが、明らかに副作用があるのがはっきりしている政策でメリット(具体的な目的として言われている銀行貸出拡大や円安誘導への効果)がどの程度あるかが良く判らないという政策までタブーを設けずに実施するとは一言も仰っていないと存じますがねえ。

という一発ネタ雑談でありました。まあ現行の包括緩和の枠組みを全面的に組み替えるという事になったら付利のあり方も変わるかもしれないとは思いますけれども、現行の枠組みは付利0.10%を前提に作り込んでいるので、現行の枠組みを所与とすると中々難しいのではないですかねえとは思います。

んでまあその結果昨日は・・・・・・・

国庫短期証券(第340回)の入札結果
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130123.htm

2か月もの(3月22日償還)ですが。

(3)募入最低価格 99円98銭5厘0毛 (募入最高利回り)(0.0977%)
(4)募入最低価格における案分比率 8.5881%
(5)募入平均価格 99円98銭5厘0毛 (募入平均利回り)(0.0977%)


輪番オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130123.htm

米ドル資金供給(固定金利方式)(1月25日スタート分) 0 0
国債買入(残存期間1年以下) 13,861 3,102 0.015 0.015 93.7
国債買入(残存期間1年超10年以下) 10,562 2,506 0.015 0.015 93.3
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月25日スタート分) 4,480 4,480

ということで、2MTB入札は0.0977%(薄い按分ですが)一本値になるわ、輪番オペの残存1年以下は前日比甘になるわと中々の結果の中、固定金利オペは3カ月物(5月1日エンド)でしたが貫録の札割れ継続でしたな(^^)。

#ということで雑談シリーズで勘弁でした

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2013/01/22

○オペ雑談とか

オペ雑談で抜けていた物が有ったり昨日のオペ雑談とかもあるので。

・17日の被災地支援オペ

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2013/rel130117a.pdf
被災地金融機関を支援するための資金供給オペレーション(第21回)の実施結果

先週木曜にオファーされていた奴なんですけど。

貸付実施の通知日時 2013 年1 月17 日 (午前9 時30 分)
貸付日 2013 年1 月23 日
返済期日 2014 年1 月23 日
貸付日における貸付予定総額 0 億円

>貸付日における貸付予定総額 0 億円

さあ盛り上がって参りました、という程の事もありませんが、こちらのオペは1年前に65億円で実施されたもの(第9回)のロール分になりますので、元々の額が少ないというのもありましてそんなに話として盛り上がりませんですが、まあ「1年0.1%固定金利」は誰も要らん罠という所でございますな。

まーこちらのオペは被災地支援オペの方なのですが、これが成長基盤強化オペだの貸出増加支援オペだので応札がボウズと言う事になると誠に香ばしい展開になってまいりまして、今度こそ本当に「さあ盛り上がって参りました!」という風になりますので今後の展開に期待したいものでございまする。


・16日のETF購入と資金需給速報

まあ凄まじくどうでも良い話なのですが。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/etfreit.pdf

16日に甘利発言やら石破発言やらで円高に振れて株が下がったので超久しぶりにETFの購入を実施したのは兎も角としまして、こちらの購入実績を見ると227億円の購入と言う事になっているのですけれども・・・・・・・

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jx130121.htm
昨日の資金需給実績速報を見ると(というか資金需給予想の時点でネタにしないといけない話だったのですけれども)21日のETF購入に関わる資金需給予想が100億円の資金増加要因になっていまして、購入実績と数値が不突合のような気がするのですがこれは何ぞ???22日の需給予想でその分がずれているわけでもないのでフェイルとかでも無さそうですし。

まあ極めてどうでも良い話なのですが、良くワカランチ会長だったので知ってる人教えてジェネラル!


・2本立て方式は諦めましたかそうですか(^^)

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130121.htm
CP等買入(資産買入等基金) 4,000 2013年1月24日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月23日 2013年4月26日

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130121.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月23日スタート分) 2,100 2,100
CP等買入(資産買入等基金) 10,335 3,949 0.102 0.107 97.3

年末期落ち特需(?)で発行レートがアレな発行体様の枠が空いたと思われる年初モードは既に終了して平壌運転モードにと着実に戻っておりますCP買入と、特段何の変哲もなく今回も札割れですかそうですかという基金3Mオペではございますが・・・・・・・

えーっとですな、実は23日にエンドの来る基金固定金利オペなのですが、これが実は9月28日スタート分の6260億円と7月4日スタート分の3400億円の2本がございまして、先週の伝で言えば今回も2本立てオペを打ってもおかしくは無かったのですが、さすがに前回6か月オペ打ったら120億円ぽっち(と日銀的には思われますが、まあこっちから見たら今度こそ応札がボウズになるんじゃないかとワクテカしていたので残念な結果でしたが^^)の応札しかないという大変に香ばしい結果になったので、端から諦めて3M物一本にしてみた(けど盛大に札割れ^^)という所ですかそうですか。

ちなみに不肖このあたくしの手計算ベース(ちゃんとした集計は短資さんがしてるからそっちのレポートを見てちょ)によりますと、21日で固定金利オペ残が25兆円を目出度く割り込んでいるのですが、23日のロールで札割れ減額となってしまいましたので、23.8兆円へと残高が順調に縮小しております。

つーか24日に固定金利オペの期落ちが8006億円あるので今日は固定金利オペのロールがオファーされる筈なのですが、応札締切までにMPMが終わっていないとリアル応札ボウズという素晴らしく香ばしい事になるのではないかと今からマニアとしてはワクテカが止まらない所でございます。

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2013/01/18

○オペ雑談とか要人発言雑談

プレビュー雑談が思いのほか長くなったので簡単に。

・2本立てワロタ

うむ。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130117.htm
国債買入(残存期間1年超10年以下) 2,500 2013年1月21日
国債買入(残存期間10年超30年以下) 1,000 2013年1月21日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月21日 2013年4月25日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月21日 2013年7月22日

・・・・・・オペの期落ちって8688億円なのに何で2本立てと思ったら良く良く見たら21日に期落ちが来る固定金利オペは6/28-1/21の3985億円と9/13-1/21の4703億円の2本立てだったのですが、こんなの期落ち分1本でロールすれば良いのにと思ったら・・・・・

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130117.htm
国債買入(残存期間1年超10年以下) 10,008 2,504 0.004 0.005 56.8
国債買入(残存期間10年超30年以下) 3,957 1,007 0.002 0.004 16.1
共通担保資金供給(資産買入等基金)(4月25日エンド分) 4,240 4,240
共通担保資金供給(資産買入等基金)(7月22日エンド分) 120 120

そら3か月と6か月を同時に打ったら6か月に札入らん罠と思いました、つーか120億円も札が入った方がびっくりじゃわwwww


・甘利さんとかの発言があったようですが

昨日は東証引け際にドル円市場でドルが昇龍拳状態になってナンジャソラとか思ったら甘利さんが今度は火消し発言に加えて1ドル100円がどうのこうのとか話をしたとか言ったらしい(らしいというのはあたくしソースが見つからなかったので)ので引け後にはまたまた89円台とかになっていてワロスワロスという所ですが。

いやまあ結果何とか収拾できているから今のところは何とかなっていますけれども、何かこの調子だと先が思いっ切り思いやられるわと思うのでありました。


○リアルマイナス金利には預金金利のマイナス金利化が必要ですけれども・・・・・・・・

さて、これはまあ論点整理のために友と雑談をしているうちに気が付いた与太話に近いのでまあ与太話として読んで頂ければと存じますけど、まあ「日銀当座預金に滞留している金を動かしたい」という意味でのマイナス金利がど〜のこ〜のという場合、超過準備付利金利だけマイナスにしても単に超過準備が減るだけで意味無し子ちゃんである、というのは申し上げた通りで、実際問題として「金を動かしたい」というのであれば預金金利までリアルマイナスにして「金を使わないと損」状態にする必要があるのですが、金融機関的にはまあ世間様の手前もありますし、日本の場合は特に「貧乏人の方お断り」というようなプレイが出来ないというのが仕様になっておりますので、まあどう見てもリアルマイナス金利って無理ですぞなもしと思っていたのですが、ここに一つ手段があるじゃネーカというのが以下の豆知識なのであります。


その名も伝家の宝刀「臨時金利調整法」

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO181.html
臨時金利調整法(昭和二十二年十二月十三日法律第百八十一号)最終改正:平成一九年六月一三日法律第八五号

『第二条  内閣総理大臣及び財務大臣は、当分の間、経済一般の状況に照らし必要があると認めるときは、日本銀行政策委員会をして、金融機関の金利の最高限度を定めさせることができる。ただし、金融機関の金利の最高限度が、他の法律に基づき定められ得る場合は、この限りでない。』

つまり臨金法を発動して金融機関の預金金利の上限をマイナス金利に設定してしまえば、「いや国策で預金金利をマイナスにしないといけなくなりましたので誠に恐縮ではございますが」という事で堂々のリアルマイナス金利が可能になるというお話(^^)。


ちなみにこれが最後に発動されたのがペイオフ絡みの時(もうちょっと正確にいうと当座預金については臨金法の適用で無利子になっている筈ですので今も発動されてはいるのですよね)でして・・・・・
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/siryou/f-cho20020225-sir/s4.html
臨時金利調整法による流動性預金の金利規制とその考え方

『1 基本的考え方

(1)平成14年度1年間の流動性預金の全額保護は、ペイオフ解禁に際して、決済機能という流動性預金の特殊性を踏まえた特別な措置を講ずることにより、全体としてペイオフ解禁の円滑な実施を目指すもの。

(2)現在、無利息とされている当座預金を除き、臨時金利調整法による預金金利の規制は行なわれていないため、預金金利は各金融機関が自由に設定しているところであるが、預金全額保護という預金者の安心感に便乗して、金融機関が長期的に持続不可能な著しい高金利を付して普通預金を集める行動に走れば、ペイオフ解禁の実施に際して、かえって、種種の混乱が生じる可能性があり、特に通常の金利では資金調達ができなくなった金融機関がそのような行動に走った結果、破綻することともなれば、社会経済的コストは極めて大きなものとなると考えられる。

(3)このため、モラルハザード防止との観点から予防的に金利規制を行う必要があるが、基本的には、預金金利の水準は、各金融機関の主体的な経営判断によるべきとの前提は維持し、必要最小限の規制に留めるのが適当。』

ということで実際には臨時金利調整法の定めにありますように日銀政策委員会が決定しまして・・・・・
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2003/mpo0302a.htm/
流動性預金に関する金利の最高限度の定めの変更について
2003年 2月14日

『○ 本日、日本銀行政策委員会は、次のとおり決定した。

1. 臨時金利調整法第2条第2項の規定による平成15年2月3日付発議に基づき、金融機関のいわゆる流動性預金に関する金利の最高限度の定めの変更については、金融審議会の答申のとおりとし、別紙1のとおりとすること。

2. 金融庁長官及び財務大臣に別紙2のとおり報告すること。 』

めんどいので別紙1と別紙2はURL先見てちょ。

なお、こちらにも簡単に説明があります。
http://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/pfsys/04109006.htm/

・・・・・・・とまあそういう事でございますので、リアルマイナス金利を実施したいのであれば、臨時金利調整法に基づき「金融機関の預金金利について上限金利をマイナス金利にする」というお洒落な物を見つけてしまったので、ドヤ顔でご報告させていただきたいと存じます(^^)。

#有名な話だったらすいません・・・・

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2013/01/17

新年早々どうも色々とネ申々の理力が働いているのではないかと思う今日この頃ではございましてですなあ・・・・・・・・(^^)

ムーシャ先生
http://www.musha.co.jp/
ストラテジーブレティン
2013年1月15日 (88号) This time is different、今回は本物か !! 〜絶滅危惧種、日本株投資家の復活〜
2013年1月1日 (87号) 安倍政権誕生と東アジア地政学の展開、緒に立つ日本復活

ということで先生ご機嫌で強気レポートを出すのですが、レポート出す→その日は株が上がるのに翌日から株下げというちょっとお洒落な展開が2回連続で起きているとか中々おそロシアではあるのですが、前回は下げが2日で終わって戻りまして、さて今回もその程度で済んでくれるでしょうか(ニヤニヤ)。

北ハマー先生からはこのようなご指摘が。
http://twitter.com/kabuwakitahama/status/291167646265790465
北浜流一郎@kabuwakitahama
『日銀総裁人事について、 経団連会長が容認するしない 発言はないのじゃないか。 日銀は
経団連のためにあるんじゃない。 nikkei.com/article/DGXNAS…14:59 1月15日(火)』(上記URLより)

・・・・・・・・何という正論。これは曲げないで欲しいですな(^^)。

○市場雑談というかメモ

・3か月固定金利オペも札割れとな

昨日のオペ
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130116.htm
社債等買入(資産買入等基金) 1,000 2013年1月22日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月18日 2013年4月23日

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130116.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月18日スタート分) 6,470 6,470
社債等買入(資産買入等基金) 2,019 1,000 0.151 0.177 59.3

・・・・・・・・・麿トレード(違)期間内でもオペ札割れと誠に遺憾な結果でございますなあ(棒読み)。そらまあターム物の国債金利が下がっているんだからしょうがないけど。


・まさに朝三暮四(^^)

昨日の債券市場ですけれども、まあその前日から10年が強くなってきたとゆーお話をしておりましたが、昨日はいきなり寄りから超長期2毛強(だったかな?)テイクンとか何やってますねんという相場展開で華麗にブルフラットの巻。

まあ何ですな、それだけが原因では無いとは思うのですけれども、一昨日から昨日に掛けての変化と言いますと勿論株為替というのはございますが、補正に伴う国債発行スケジュールの変更が示されたとゆーのがございまして、従来より30年国債中心に超長期ゾーンの増発が懸念されるので30年って買いにくいですよねとか何とか言うて特に30年が虐待されていたのですな。

んでもって一昨日の夜の時点で懸念されていた30年国債の早期増発が無いというのがきちんと判ったという事になるのですが、増発そのものは市場の事前見込み通りだった筈ですし、大体からして補正後の今年度の増発は見送られているけれども後年度は増発するのが見込まれている訳でして、2月からの増発と4月からの増発と30年というマチュリティーの投資を行う際にその2か月のどこがどう違うのかと小一時間問い詰めたいという所でございまして、「増発がとりあえず2か月先送りになった」でいきなりのブルフラットとか笑ってしまった方も多いかと存じます。

勿論これは引き金に過ぎなくて、まあ買われる時には他の理由が色々とあるのでしょうけれども、タイミングがタイミングだっただけにまさに故事成語の「朝三暮四」を思い出してしまい、債券市場の投資家諸兄は狙公の飼ってるエテ公並みかと思ってしまったのはあたくしだけですかそうですかいやまあそんな事思うのってただのブーメランなのですけどね、ウッキー!


○為替に関する発言に悪態を書こうと思ったら時間ががががが

なので諦めて発言のURLだけ貼っておく。

http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPTK059158720130116
円安は産業によっては逆風、水準見極め重要─石破自民幹事長=経団連
2013年 01月 16日 11:07 JST

・・・・・・・・・・・・・・・・orz

もうアイヤーとしか申し上げようがございませんが、90円にも逝って無いのに日和るとか全くもって意味がワカランチ会長でして、為替ルート使わないとデフレ脱却ってそう簡単に出来ないでしょとか思うのに折角のいい流れを止めてどうするのやら。大体からして(引用しないけど)昨日は地方公務員の給与削減の話とか、そもそも名目所得が上がらない中でデフレ脱却とか出来るかよヴォケというのも出ていましたし、どこがどう「2%の物価目標を共有して」なのかと問い詰めたい、思いっきり問い詰めたい、小一時間問い詰めたい。


http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPTK059202520130116
UPDATE1: 「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解=為替で菅官房長官
2013年 01月 16日 17:01 JST

『[東京 16日 ロイター] 菅義偉官房長官は16日午後の記者会見で、甘利明経済再生担当相や石破茂自民党幹事長から円安を容認しないような発言が出ているが、安倍政権として意図的にしているのかとの質問に、「意図的では全くない」と否定。「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解だと述べた。』(上記URLより、以下同様)

ということで火消しをしようとしていますが・・・・・・・・・

『円安のデメリットに触れたこれらの発言について、菅官房長官は「石破幹事長の発言を見たが、普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか。業種によっていろんな反応が出るのは当然だろう」とした上で、「政府の見解としては、過度な円高が是正されている段階、ということだ」と述べた。』

>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか
>普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか

いやはや今まで市場を散々煽ってその結果を政策の成果だの何だのドヤ顔で仰せだったのに今度は市場の反応に文句垂れるとかもう何だかねえという所でありまして、大変に香ばしい展開になっておりましてさあ盛り上がって参りましたという所ですか。

・・・・・・・などと申しておりますが、本気でデフレ脱却する気があるならもっと円安に振らないといかんでしょうし、まあさっき引用しませんでしたけど、白井さんの講演の中でリーマンショック以降の円高について「他国からの安全資産の受け皿」という表現で婉曲(でもない感じだが)に円高はおまいらのせいじゃヴォケという話をしているように、んなもん100円割れの円高水準なんぞ他国の苦労の引受状態だったんだから堂々と是正させろと言うべきでしょと思うのですけど何で90円如きで円安がどうのこうのの発言になるんでしょうねえ。

ということで、先日安倍ちゃん向けに平野耕太さんの漫画「ヘルシング」の一節を引用させて頂いた訳ですが、折角ですので再掲させていただきます(なお、漫画につき句読点がございませんので引用者が趣旨を損なわないような積りで句読点を補記しております)。「最後の大隊」少佐がリップバーン中尉に向けたセリフから。

少佐:「魔弾の射手」の終幕(ラスト)を知っているかね中尉、歌劇の最後、狩りの魔王ザミエルをもて遊んだカスパールは、ザミエルによって地獄へと連れ去られ、その骸(むくろ)は谷底へと投げ捨てられる。亡霊を装いてたわむれなば、汝(なんじ)・亡霊となるべし。中尉、心せよ、君の前にも魔王(ザミエル)が現れよう
(少年画報社YOUNG KING COMICS刊:平野耕太「ヘルシング」第5巻第5話「DF」83ページより)

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2013/01/16

○オペとか市場とか雑談と備忘録

・麿トレードキタコレ(違)

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130115.htm
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年1月17日 2013年1月25日 0.650
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月17日 2013年4月19日

ということでドルオペの方はともかくとして、昨日は基金固定金利オペのオファーが従来の6カ月物から3カ月物になりましてですなあ・・・・・・・・

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130115.htm
米ドル資金供給(固定金利方式)(1月17日スタート分) 1 1
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月17日スタート分) 10,380 8,011 77.2

キタコレ(・∀・)!!

ご覧の通り、昨日の固定金利オペはエンドが4月19日となっておりまして、麿総裁様の任期が4月8日でして、4月の金融政策決定会合は3日&4日と26日となっておりますので、こちらのオペは麿総裁の任期切れ以降最初に来る金融政策決定会合よりも前にエンドが来るという事になっております。

となりますと、まあ付利下げ(ちなみにプレビュー雑談でまとめますけど付利下げというのは基本的にまあ無い選択肢だと思ってますけどあたしゃ)やら撤廃やらのリスクというのを考えますとそらまあこちらの方が札を入れやすいという話になりますし、足元は長いオペに皆さん入れないのでオペ残減ってますし、年初からの短国入札も続いて足元ショートファンディング気味になっているのでニーズそのものはあったので、今回は入れやすいオペでしたね、という所でしょう。

なので麿トレードとか言うと話としては面白いのですが、まあ別に「市場は白川総裁の任期中の付利下げは無いがその後の付利下げがあるとみている」とかいうような大層な物では無いというお話だと思いますけどね。



・10年ゾーンキタコレ

一応相場備忘メモ。

えーっと、昨日の債券市場ですが、金曜はご案内のように5年とか中期や2年など短期がウヒョーとなって5年とか金曜は一時0.15%(昨日3毛強とか書いたけど4毛強ですな)とかやらかすという大変に素敵な展開で一方の超長期はあばばばばーとなっておりましたが、昨日の債券市場様におかれましては朝は先物走っていましたけど時間の経過と共に10年がドンドン強含みモードになって参りまして、引けに掛けて先物が引けピンの大陽線引いたから緩和されましたが、途中どう見ても7−10がブルフラットしているという展開になっておりましたぞなもし。

いやなんか金曜からの上げって先物もそうなのですがキャッシュの踏みという風情も感じられる次第で誠にアレなものを感じる相場様でございますが、追加緩和に関する話とかで為替と株が安倍トレードヒャッハーという中で、その為替や株だけ見つつ補正に絡む国債増発とかもあるしという事で買わないでいた方とかの買いですかそうですかという気はするのだが人様の懐事情はワカランチ会長なのでまあそうあたくしが思っただけという事で。

しかし追加緩和だのの話って別に今急に浮上したネタでも無いですけど、金曜のオペ結果によって債券市場が急に自己実現的に盛り上がって参りました状態というのは何とも不思議というか面白いというかな現象なので備忘しておきますぞな。


・甘利さん発言ェ・・・・・・・・

これもメモ。

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK059015520130115
2013年 01月 15日 16:11 JST

ちょっと時間がアレなので見出しが違いますけど。

『<12:19> ドル88.62円に急落、経済再生相の発言で1円超の下げ

 ドル/円が急落。88.62円まで下げ、この日午前10時過ぎに付けた高値89.63円から1円超の下げ幅を記録した。甘利経済再生相が、過度な円安は輸入物価にはね返り、国民生活にマイナスの影響もある、と発言したことで、円の急速な買い戻しにつながった。ユーロ/円も118.59円まで急落。午前10時55分ごろに付けた119.98円から1%超の下落となっている。』(上記URLより)

ということでアチャーなのでありますが、この趣旨の発言自体は14日だかのテレビ番組でも甘利さんがしていたのでロングの手じまいネタに使われただけなのかもしれませんなと思いつつも、2%の物価上昇目標を早期に達成するという趣旨から言ったらあーた90円だの100円だのというしょぼい話じゃなくて少なくとも直近CPIが瞬間風速的に上昇した時の120円台とか、もっともっと円安進行させないとダメでしょと思うのでございまして、何という発言とゆー所ではございましたのでメモメモ。

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2013/01/15

「クルーグマンは”安倍さんが深く考えていない”と言っていますが安倍さんは深く考えていると思います」とかモーサテのゲスト解説者がコメントしているのを聞いて朝から壮絶にのけぞってしまいましたがつまり「私も安倍さんのブレーンになりたいから呼んで下さいお願いします」ってことですかそうですか貴方には失望というか絶望しましたよ個人名を出すのはアレですから割愛しますけど郵便事業会社の略称みたいな外資系証券の何とかスト先生(1月27日追記:この先生何か25日のニュースで同社を退職していたことになってるんですけど)。

・・・・・・ただまあそれを言う時に微妙に沈んだ口調なのは実は「考えているけれどもその考えの内容がアレ」という皮肉なのかも知れませんが真意はどうなんでしょうねえ(−−)。


○その前に金曜の訂正

何か最近毎日のように読者様からのツッコミを頂きまして誠に恐縮至極に存じますが、金曜に書いたオペの期落ちの額が間違えておりましたのでご報告をばという話です。

金曜日の駄文では15日の期落ちは3207億円で16日の期落ちが10725億円とゆー数字を申し上げていましたが、あたくしの手元集計での期落ち管理をちと間違えておりまして、実際は15日の期落ちが13932億円で16日の期落ちが4318億円になるのでした(15日の10725億円の期落ちと16日の4318億円の期落ちの期日をそれぞれ1日後で計算していた)ということで該当箇所は訂正しておりますが、謹んでお詫びいたしますです。つまり木曜のオペは13932億円の期落ちに対して990億円のロールというお洒落な事になっておりまして、15日のロールが終わった所で固定金利オペが25兆円まで残高が落ちるという結果になるのでありました。


○短い所が色々とウヒョーになった話から金融政策が旧法帰りしてないかという雑談へ

昨日は6か月TBの入札があったりオペがあったりしたのですが・・・・・・・

まずはオペ
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130111.htm
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 6,000 2013年1月16日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月16日 2013年7月16日

国債買入の結果は前場引け後の昼休み時間に出るのですが・・・・・・・
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130111.htm
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 17,783 6,003 0.055 0.081 6.5
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月16日スタート分) 1,430 1,430

ということで基金国債買入なのですが、残存1年〜3年だというのに平均買入利回りが0.081%になるわ足切りは0.055%になるわというおそロシアな展開。まあ前場から5年とか強くて短い所のビットは強かった(前引けで5年が2毛強ビットとか)のですが、入れる玉が無い訳でも無い(この前の輪番の場合は残存1年以内で、まあこちらは確かに入れる玉が無いのですが)というのにおまいら札入れ渋り過ぎぞなもしという所でありまして、この結果を見てウッヒョーとなった(3年までの国債が0.08%だの0.06%だので日銀に打ち込めるという話なのですから当たり前ですが)中短期は後場の先物寄りを待たずして3毛強の0.16%貫録の出合いとかになりやがりましてもう寄りから大爆発。ショート銘柄とかで何かオソロシスな出合いもあったようですが、とにかくまあエライコッチャになってさすがに日本相互証券の引値でも2年は軒並み0.080%などに低下しやがるという結果。まあ後場イチからはさすがに若干強さが緩和されたものの実にこうエライコッチャになっておりました。

6か月TB入札の結果はこちら。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20130111.htm

(3)募入最低価格 99円95銭7厘 (募入最高利回り)(0.0897%)
(4)募入最低価格における案分比率 7.6482%
(5)募入平均価格 99円95銭8厘 (募入平均利回り)(0.0876%)

ということで貫録の0.09%割れという結果になっておりますが、まあ前場の引け時点から0.09%割れはシャーナイかもねという話でしたけど足切りが0.09%割れの所で按分が7.6%ってあばばばばーにも程があるのですが、何せ直近に実施されている3か月TBの足は4月の前半でして、まーそういう事言うのも何ですが麿総裁の任期が切れる前でございますので、それ以降にアレな総裁が来てアレになった場合のリスクを考えた場合により長い期間の短期商品でロットの揃うものの供給が今年に入って初めて打ち込まれた、というのが昨日の6か月TB入札でございましたので、まーシャーナイナイなのであります。

しかしまあ何ですな、良く良く考えてみると麿総裁の任期が終わるからどうのうこうのという話って、市場では普通にそういう動きしているからそれはそれとして現実として捉えるのではございますけれども、総裁副総裁が変わると金融政策がどうのこうのという風に市場が見なすというのも本来の筋論から言えばおかしな話でありまして、本来現在の制度上の建付けは金融政策は政策委員会・金融政策決定会合の席上における9名の政策委員による合議で行われるものであり、総裁副総裁のクビを挿げ替えたからどうのこうのとか、新聞に出る首相の圧力インタビューやら総裁のお呼び出しが出てそれを持ち帰ってどうのこうのとか、そんな感じで受け止められる状態というのは何のために政策委員会の委員を別途任命して合議制での金融政策運営という建付けをやっているのかという話でございまして、まあ元はと言えば民主党政権時代にどこぞの馬鹿が決定会合に乗り込んでああだこうだとおっぱじめた辺りから話がおかしくなっているのですが、益々酷い話になっておりまして、そもそも中央銀行の政治的中立性とかどこに逝ってるのやらという所ではございます。

ま、その辺に関してはそのうちまとめた雑談にでも。

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2013/01/11

○今日もオペ雑談

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130110.htm
CP等買入(資産買入等基金) 3,000 2013年1月16日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月15日 2013年7月8日

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130110.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月15日スタート分) 990 990
CP等買入(資産買入等基金) 11,186 2,766 0.115 0.121 56.4

15日の期落ちは3207億円ございまして(追記:期落ちの計算間違えていました。15日の期落ちが13900億円で16日の期落ちが4300億円でした)今回は990億円ロールされましたということで、そこそこ入って良かったですねえ(棒読み)という所ではございますが、今日は16日スタートのオペの日となる訳で、期落ちが貫録の10725億円(追記:期落ちの計算間違えていました。15日の期落ちが13900億円で16日の期落ちが4300億円でした)ございますので、どのくらいロールされるかワクワクテカテカしながら眺めたいと存じます。足元年末の戻りとか短国の発行とかの要因で若干GCレートが強含みですけれども、だからと言って6か月間を0.10%で固めようという動きにはどう見てもならず、単に共通担保オペで入れる担保の種類によってニーズがあるか無いかの差が出るんでしょうなあとか思うのでありました。

あと、CP買入に関してはレートが上昇(12/18オファーは0.108/0.098)していますが、これは年末年始にかけて日銀買入分の期落ちになったCPの中にやや金利実勢のお高めの銘柄があったからとまあそういう事で深い意味は無いと思われます。

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2013/01/10

・オペ雑談

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130109.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 10,000 2013年1月11日
国債買入(残存期間1年以下) 3,100 2013年1月11日
国債買入(残存期間1年超10年以下) 2,500 2013年1月11日
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月11日 2013年7月5日

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130109.htm

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 46,530 10,007 0.095 0.096 6.8
国債買入(残存期間1年以下) 6,239 3,103 -0.045 -0.007 0.1
国債買入(残存期間1年超10年以下) 9,964 2,502 0.000 0.000 96.9
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月11日スタート分) 275 275

という事でほえーという結果が色々とございましたな。

基金短国買入ですけれども、オファーが1兆になりましたぞなという所ですけど、これはまあ昨日ネタにしたように償還と今後の積み上げを考えると普通に4-6月期で月6兆円とかの買入をしないといけないという計算になるので、まあこの位の勢いでオファーをしないといけないんでしょうなあとは思います。今回はどこからどう見ても火曜日に入札のあった新発3か月短期国債が入っているので、これについてはまた4月にロールしないといけませんぞなもしという話っすな、ナムナム。

輪番ですけれども、1年以下の所が超極薄按分ですけれども4毛5糸強まで入っておりまして、えーっとそれって0.055%ですかそうですかという感じですが、利付に関してはもう売る玉があんまり無いんでしょうなあと存じますです、はい。

で、ワロタのは固定金利オペでございまして、前日の10日スタートは意外に札が入ってこれは良かったですね(棒読み)とか申し上げていたのですが、昨日は何と275億円の応札。11日のエンドは8006億円ございまして、まあものの見事に殆どロールされませんでしたという凄まじい不人気入札。

でまあ固定金利オペに関してはデコボコはあるでしょうけれども、趨勢的に減る傾向になるでしょうと思う訳で、それは勿論付利下げまたは撤廃への警戒というのもありますし、それが無くても基金オペ拡大に伴う国債買入の絶賛拡大によって日銀当座預金残高がアホのように積みあがり、おまけに買入の方が0.10%以下の利回りでも買入という状況になっている関係上、短期市場金利には低下圧力が掛かりやすく、上期は更に短国の買入が大幅に拡大されるというのが見えているだけに、共通担保の中でもファンディングが付きにくい物に対するニーズとしての0.10%6か月固定物以外ってそんなにニーズ無いでしょうなあというのもあります。

で、基金残高を落とす訳にはいかないので、固定金利オペ残高がどう見ても行かないという事になりますと、短国買入にその分を振らないといけなくなり、そうなると益々短国の金利に低下圧力が掛かるので固定金利オペのニーズが更に減るという大変に素敵な循環になることが想定されますなあなどと思いながら結果を眺めるのでありました。

しかしまあ何ですな、発行残高からみたら20兆とか楽勝だろとか思ったのですが、実際に買入が9.5兆円行われた実績をフローベースとして考えると、既に上期の目標残高の19.5兆円も相当にヘビーな買入になるぞなもしという事になりまして、これに固定金利オペからの振替が発生するとか思うと胸熱の展開orz

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2013/01/09

○またもオペ関連雑談

・固定金利オペのロール状況第2弾

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130108.htm
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年1月10日 2013年1月17日 0.660
米ドル資金供給(固定金利方式) 2013年1月10日 2013年4月4日 0.640
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月10日 2013年7月4日

オペ結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130108.htm
米ドル資金供給(固定金利方式)(1月17日エンド分) 0 0
米ドル資金供給(固定金利方式)(4月4日エンド分) 0 0
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月10日スタート分) 4,905 4,905

ドルオペはまあどうでも良いのでスルーしまして固定金利オペの話ですけど、固定オペは今回も札割れではあるのですが、実は今回については10日のオペ期落ちが1740億円となっておりまして、折り返しで何と増額ロールになっているのがお洒落な結果。

まあ札が入って良かったですねえ(棒読み)という感じなのですが、利下げリスクをあまり気にしていないのか、そうは言っても資金繰り上一定額は入れておくという話なのか、共通担保オペですから国債以外の共通担保のファンディングとか考えるとまあこの位のニーズはあるのかなどと色々と想像は働くものの、人様の懐具合に関する話なのでまあ良くワカランチ会長である。


・基金オペ国債と短国の償還額チェック

日本銀行が保有する国債の銘柄別残高
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mei/release/2012/mei1212.pdf

2ページ目に例によって基金国債買入の残高がありますのでヘコヘコと集計してみました。なお、例によってヘッジクローズですがこの集計はあたくしが手で行っていますので計算結果に関しては(検算もしたのでたぶん大丈夫だと思いますが)内容無担保無保証という所で。

今後の償還予定額はこうなりますぞな(ただし額面ベース)。

2013/6まで:12529億円(前月比変わらずなのは当たり前ですが)
2013/12まで:50965億円(11末は50839億円)
2014/6まで:86056億円(11末は83460億円)
2014/12まで:34842億円(11末は28579億円)
2015/6まで:46126億円(11末は38566億円)
2015/12まで:9153億円(11末は7256億円)

んでもって今後の基金増額が2013/6まで+10兆円、2013/12まで更に+10兆円となりますので、今年前半の買入額は112529億円、後半の買入額は150965億円、来年前半の買入額が86056億円(ただしもう少し増える余地あり)となります。これを単純に6で割ると今年前半が月に1.9兆円弱、後半が2.5兆円強、来年前半が1.5兆円弱という話になりますな。まあ相変わらずの買入ペースではございます。


日本銀行による国庫短期証券の銘柄別買入額
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/tmei/release/2012/tmei1212.pdf

でまあお洒落なのはこっちでして・・・・・・

2013/6まで:93773億円(11末は69578億円)
2013/12まで:1882億円(11末は1882億円)

まあ何ですな、足元で3か月TBと6か月や1年TBの利回りが実力ベースでインバートしている状況(長めの所に金利低下リスクを睨んだニーズがある上に、発行量が思いっ切り違うというダブルの要因による)なので長めの短国は札が入らん罠とは思いましたが、今月は残存1年物のTB333回の買入は貫録の0億円で、6か月もの(ただし6/20償還だが)のTB329回の買入も933億円とこれまたお洒落な結果になっております。

つーことでまあ何ですな、今年の前半は残高を10兆円拡大しないといけない上に来て償還が今の時点で9.4兆円あるという大変に素敵な状況。現在の市場環境だと結局の所3か月TBの新発近辺とそれからちと短い辺り(札の入り方を見ると必ずしも新発だけでは無く、在庫状況の調整でも入っている感じはありますが、基本的に発行量の多い3か月物TBが入っている)しか札が入らないという流れは続きそうです。となりますと、前半の3か月に購入した短国は償還の刑になると考えますと後半3か月で19.4兆円購入しないといけませんぞなという状態。

つまりですよ、月に6.4兆円強の購入が必要ということで何たる無理ゲーというのが結論でありまして、利下げの思惑がどうのこうのという以前の問題で需給関係で今年の4-6月期は短国金利の一段の低下が想定されますぞなもしというのが結論になるのでありました。いやはや何とも。

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2013/01/08

○オペ雑談

・固定金利オペの崖キタコレ

昨日のオペオファー
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of130107.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金) 8,000 2013年1月9日 2013年7月3日

オペの結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba130107.htm
共通担保資金供給(資産買入等基金)(1月9日スタート分) 2,430 2,430

・・・・・・・札割れキタコレという所ですが、そらまあ7月3日まで0.10%でファンディング固めますかという話でありまして、11月決定会合議事要旨で示されていますように、円高是正の為に短期市場金利水準の押し下げを図ろうというような動きも出ている(その結果として短国買入拡大10兆円を上期に打ち込むという無理ゲーが投入された訳ですが)訳で、下手したら超過準備付利金利の撤廃あるいは引き下げもという話(まあ弊害が大きいので効果がちゃんと出る確信を持って実施して頂きたい訳ですが)がある中で誰が6か月の固定金利のファンディングをしますねんという話になりますわな。

とは言いましても、このオペは折り返しの前となるオペも札割れしていまして、8000億円のオファーにはなっていますが、元のオペが3803億円となっていますので、何気に6割くらいはロールされていると思いますと結構札が入っているじゃんとも思うのですが、まあ減額ロールという結果になりましたぞなもしという所であります。

1月は固定金利オペの期落ちがこれからバカスカ到来しまして、ざっと今週来週の落ちだけでみても10日1740億円、11日8006億円、15日3207億円、16日10725億円、17日11217億円、18日4544億円となっております(と思うのですがあたくしの手元集計ベースなので期落ちの集計間違えていたら間違えですので本人合っているつもりで書いてますが内容無担保無保証でお願いします)次第で、この辺りがどう見ても悉く減額ロール(というか札そもそも入るのか位の勢い)になりますと固定金利オペの残高目標が6月末に行くのは難しくなりますわなという所で。

まあその分短国の買入を増やすとかいう話になって、更に短国利回りの低下要因になり、足元と長めの短期国債利回りの盛大なインバート状態が更に深くなる(今でも既にインバートしておりますが)というお洒落な事になるのですけどね。

ちなみに今日は3か月TBの入札ではございますが、年末は0.095%割れでの落札が続いておりまして、最初は年末要因かもとは思っていましたが、どう見ましても一時的要因ではないという状況ですので年明け後もこんな状態続くんでしょうなあという所で。


・営業毎旬報告キタコレ

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2012/ac121231.htm/
営業毎旬報告(平成24年12月31日現在)

長期国債 24,078,396,939
国庫短期証券 9,562,295,823
コマーシャル・ペーパー等 2,052,555,835
社債 2,915,150,538
指数連動型上場投資信託 1,468,785,640
不動産投資信託 110,771,051
共通担保資金供給オペレーション 26,895,400,000
合計 67,083,355,829

ということで、目標が
長国24兆円
短国9.5兆円
CP2.1兆円
社債2.9兆円
ETF1.6兆円
REIT120億円

でしたので、CPも未達になってしまいましたが、まあCPは償還がある上に超短い期間の物までありまして、それこそ月末償還物を打ち込まれると買った物が速攻で償還になってしまいますので、まあシャーナイ面があるのですが、予定通りにETFとREITが未達となりましたぞなもしという所で。

2%の物価上昇目標がどうのこうのという点からすると、為替ルートと資産価格ルートを使わないといけませんよねという話で、そもそも論で言えば従来の麿先生の話のように成長力を強化して経済の基礎体力を高めて所得と物価の前向きの循環をしていくというのが本筋ではあるのは仰せの通りなのですが、それやって何年かかりますねんという事からじゃあもっと何とかせえという話であれば為替と資産価格使うしかないでしょと思われる次第。

#それによる物価上昇って一般ピープル的にはコストプッシュでオッペケペーになる話だと思う訳で、売る資産を持っていない人にとっては目先残念なお話でして、これ今は別にどうって話では無いですけど物価上昇(最初に来るのは燃料価格の上昇でしょうが)が起きた所でインフレフォビアが炸裂するのが最大のリスクだと思うのですけどまあそんな話はさて置きまして

と考えますと、まーすっかりネタにされて無いから良いようなものの、リスク性資産の目標未達(しかもETFやREITについてはその気になれば行けそうな所結局買入を行わないで未達になったのですし・・・・)というのは日銀の「姿勢を見せる」という点で如何なものかというのは引き続き悪態をつかさせていただきたいと存じます。

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2012/12/26

○気が付いたら悪態オンパレードで肝心の市場ネタがががが

・どう見てもリスク性資産の2つが未達です本当にありがとうございました

営業毎旬報告(平成24年12月20日現在)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2012/ac121220.htm/

(別表2)
長期国債:23,368,435,259
国庫短期証券:9,812,842,982
コマーシャル・ペーパー等:2,327,231,997
社債:2,931,668,140
指数連動型上場投資信託:1,468,785,640
不動産投資信託:110,771,051
共通担保資金供給オペレーション:26,895,400,000
合計:66,915,135,072

ということで、ここから短国CP社債などの償還があったりしますので数字がぶれますけれども、目標がこうなっておりましたので・・・・・

長期国債:24.0兆円
国庫短期証券:9.5兆円
CP:2.1兆円
社債:2.9兆円
ETF:1.6兆円
REIT:120億円
固定金利オペ:25兆円
合計:65兆円程度

合計の帳尻は固定金利オペを2兆円近く上積みしたので合っているのですが、どこからどう見てもETFとREITが未達、というか12月から1銭も購入していない訳で、市況が良くなったから買わなかったけど大体行ってるからエエヤンという理屈だとは思うのですが、そもそも物価により強力に働きかけるという点ではリスク性資産に働きかける方が有効で以下いつもの話になるので割愛という所ですけど、安倍ちゃんの物価目標云々ですっかり話が飛んでしまいましたけれども、本当は今回のMPM後の会見で資産買入等基金積み上げの進捗状況についての話をしてああだこうだという風になる所で、その場でリスク性資産買入の中でもシンボリックな存在である株式市場および不動産市場向けというETFとREITの数値が未達なのはどうなのかよとかいう話をする予定でしたが、最早そのような話がすっ飛ぶ状態でございますので、日銀的には良かったのか悪かったのかという所でしょうかねえ。

なお、株式の受渡ベースでの年内は既におしマイケルとなっておりますので、昨日も買っておられないようなので普通に未達確定でしょうな。


・当座預金残高が物凄く拡大しておりますが碌に話題にならない件について

20日が定例の国債大量償還デーだったのですが、MPMで大騒ぎという事もあってすっかりスルー状態になっているので(私もですが)忘れる前に備忘録。

20日の日銀当座預金残高増減確報
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jd121220.htm
当座預金残高 481,700

21日の日銀当座預金残高増減確報
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jd121221.htm
当座預金残高 485,200

ヒャッハーという所でしてそら短国の金利が0.09%台前半に沈む罠という所でございますが、今年の3月4月に震災要因の反動で減った当座預金残高を捕まえて「日銀の金融引き締めガー」とか言ってた本職何とかストの皆様におかれましてはこの状況に関するコメントという物を頂戴したいと思うのですが、リサーチレポートを頂こうにも一部では以下自粛な方も散見されるようで誠に世の無常という物を感じる今日この頃でございまする。

しかしですよ、半年後にここから国債の買入残高が10兆増えて短期国債の買入残高が10兆増えるのですから、国債のネット市中消化額が前年比変わらなかった場合(そうはならないが)単純計算で日銀当座預金残高が20兆円増えるとかそういうおそロシアな話になるんですかそうですかその時の3か月TBの利回り幾らになりますねんという話ですぞな。

ちなみにMPMの直後にワタクシが思ったのは第一感で0.08%か若干割れるか程度という所ではあるのですが(ネット市中消化はプラスの筈なので20兆は増えないですし)、何となくその後有識者(ただのワタクシのお友達)各位に聞いて回った感じでも似たようなもんですかねえとゆー所ではあったのですが、こればっかりは短期市場のビックプレーヤー各位の投資(というかポートフォリオのお家の事情による配分という世界だが)行動次第なので何とも言えませんぞなもしという所です。


・今日出る11月議事要旨を注目するのがマニアの基本的在り方である(かもしれない)という件

ということで、MPM声明文と月報のネタをスルーするうちに気が付けば11月MPMの議事要旨が出る頃になって参りました(本日公表されます)が、今回に関しては直近の声明文や月報分析(自称)よりも前回の議事要旨の方が面白そうな予感がします。

と申しますのは、つまり前回の議事要旨を見ることによって、今回の決定との断絶がどのくらいあるのか、という事を見ることが出来る訳でして、それによって今回の追加金融緩和決定における政策関数、というと格好が良いが要するにアレの事ですが、まあそのアレを読むことが出来るのではないかという事でございまして、いつもだと次の政策決定で特に変更が出た後の議事要旨ってスルー気味になるのですけれども、今回の議事要旨は実はスルーをしないで読むのがオモシロスではあろうかと存じます。

#しかし日銀法改正するなら議事要旨は通常会合での議決事項という風に変更して次回MPM前に議事要旨発行して欲しいと思うのですけどね

なお、これは今回の声明文比較と月報比較のネタを連日華麗にスルーしている件の言い訳ではございませんので念の為申し添えます(^^)。

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2012/12/12

○まずは先日の間違いの訂正であります

月曜日にマイナス金利雑考についてああだこうだと書いたのですが、その中でドヤ顔で説明した部分に大間違いのトンチキ部分がございまして、まあ実は書いている本人も書きながら「あれこれ大丈夫かな??」と思って書いていた(最初に書いたのを消して直したのが間違い、という蟻がチーな事案です)のですが、ツッコミ&ご教授賜りまして謹んで訂正させて頂きたく存じます。

ということでその間違い部分を再掲致します。

(以下月曜の間違い部分)『大体からして銀行が貸出を実施してもその貸出の代わり金というのは融資先企業の預金に化けるのでありまして、融資先企業の預金が増えた場合はその企業の取引先である融資元銀行の預金が拡大している訳で、それは結局元の銀行の中銀当座預金勘定になっておりまして、つまり中銀当座預金という意味では変化は無いどころか貸出増えたらその分当該銀行の中銀当座預金勘定が増えるぞなという話に。』(以上月曜の駄文より)

でまあこのどこがどう間違いかと申しますと、「中銀当座預金勘定が増える」という部分が全力で間違えておりますというのが結論です。

さて、それでは何がどうなるのやらという話ですが・・・・・・・・・

銀行が企業に貸出をしました、という行為が起きた場合には、貸出を実行した銀行から見た場合、「貸出金」という資産と、「預金」という負債(借入を行った企業の預金残高が増えるので)という両建てが発生するのですが、この時点では銀行の資産負債構成に変化が生じるだけで、中銀の当座預金勘定に関しては変化は起きません。

つまりですな、中銀の当座預金勘定の増減が発生するのは(1)銀行券の増減、(2)財政要因、(3)中央銀行による資金供給/吸収オペレーション(現先方式でも売買方式でも)、のケースにのみよるものであり、中銀の当座預金勘定は動かないというのが正しいのです。

・・・・・・・・・・というかですね、あたくしも最初実は「中銀の当座預金は動かない」と書いていたのですけれども、恥を忍んで申し上げますと、書いているうちに「あれ?企業の預金が増えたらその銀行の預金残高が増えるのだから中央銀行当座預金勘定増えないか???」などと頭の中が混乱して「当該銀行の中銀当座預金勘定が増える」などと書いてしまった次第です。

でも良く良く考えてみますと、というよりは師匠からツッコミを受けて質問しながら「あれ?あれ??」となりながら話をしているうちにクリアになった訳ですが、「銀行の預金残高が増える増えないは中銀当座預金勘定とは別問題」というのがそもそも基本にございまして、先ほど申し上げたようにこの場合は貸出を行った銀行の「資産負債構成の変化」は起きますが、あくまでも計理上の変化であるという形になります。

ではどうなると中銀当座預金勘定が動くかと言いますと、この企業が貸出代わり金を何らかの支払いの為に他行に仕向送金をした場合、内国為替決済尻の調整のために仕向銀行の中銀当座預金勘定から被仕向銀行の中銀当座預金勘定への振替が行われますので、その時点では貸出を行った銀行の中銀当座預金勘定が減りますが、この場合だとその資金を受け取った被仕向銀行の中銀当座預金勘定が同額増えるので、インターバンク市場における資金需給トータルで見た場合というのはやっぱり中立ということになります。

これまた表現の使い方が微妙なのですが、民間銀行の貸出が増えても別に「ベースマネー」が増える訳では無く、この場合に増えるのは「マネーサプライ」の部分が増えるけどベースマネーは増えません、とまあそういう話になるのですな。んでまあ民間銀行の貸出が増えるとそれと同額の民間銀行の預金が増えます(のでマネーサプライは増える)が、それは瞬間的にはベースマネー中立であるというのは今説明した通りですけれども、もうちょっと長い目で見た場合、民間銀行の預金が増えるという事は、預金準備率を所与とした場合、将来(というか翌月というか)の法定準備預金残高の増加要因になりますので、その分は将来のベースマネー需要拡大要因になる(その分は理念的に言えば中央銀行が資金供給オペで供給することになる)ので、まあ1ミリも影響がない訳では無いですが、あくまでもそれは元の貸出金増加から比べたら屁のようなもんですがな。

・・・・・・・・・・てな現象の話をああだこうだ申し上げますと、「積みあがった超過準備を貸出に回すようにする為に超過準備付利金利をマイナスにする」という構想が全くのナンセンスであるというのがお判りになろうかと存じます次第でございます。


○では改めてマイナス金利導入したらどうなるかという話

月曜日にあたくしこんな事を申し上げました。

(月曜の駄文から)『つまりですね、中銀デポに関してマイナス金利をチャージしますと、当然ながら域内の金融機関は中銀のデポのうち余計なものは減らしましょうという動きになりますので、その分だけ市場でもっている流動性が減ることになりますし、逆に流動性を確保しないといけない微妙なクレジットの金融機関に取ってみたら、安全の為に確保する流動性に対してマイナス金利チャージというコストが掛かるとか泣きっ面に蜂にも程がある訳ですよ』(以上月曜のあたくしの駄文より)


ここも話を端折り気味なので補足しますと、中銀デポにマイナス金利をチャージする(法定準備にマイナスチャージしたら鬼畜にも程があるのでまあ普通は超過準備にマイナスチャージになるでしょう)場合にどういう事が起きるかと申しますと、当然ながら「超過準備を持っているとリアル損失(機会費用とかそんなチャチなもんでは無くて何せリアル損失)が発生するならば、超過準備の保有を減らそう」という金融機関が増えるでしょうという話は月曜の駄文の通りでありまする。

ではその超過準備の減らし方ですが、(1)超過準備を銀行券に振り替える、(2)中央銀行の資金吸収オペへの参加、あるいは現先方式の資金供給オペの期落ち分をロールしない事によって中央銀行に「お返し」する、(3)何らかの資産購入を行って(この場合銀行が取引先企業に貸出をする、というスキームだと超過準備が減らない)資金を他の金融機関に流出させる、というような方式が考えられます。

このうち(1)は銀行券現物の保管や維持管理に掛かる費用を考えると基本的にパスとなると思われます(ただし日本みたいに銀行券がうじゃうじゃ流通している国ではそのコストが比較的意識されないかもしれませんが)でしょうから、(2)か(3)ということになります。で、(2)がインターバンクで広がるとインターバンクにおける流動性資金が絞り込まれる事になりますので、これは量的緩和政策の推進とは逆方向の話になります。

とは言いましても、ECBの場合は既に預金ファシリティーがゼロで一方のLTROやMROでは0.75%での資金供給が行われていまして、既にそういう意味ではオペで調達した場合は超過準備保有機会が費用は75bpとなっておりますので、スライドで下げたからと言ってそこまで金をお返しするのが出ないのかもしれませんし、たぶんまあECBもそのようなイメージを持っている(ここの金利差が相変わらず大きくあるのが日米とは違っている部分ですな)のかもとは思うのですけれども、機会費用が75bpのままであっても恐らく「付利金利がゼロ」というのと「チャージされる」というのの差というのはあるようにも思えますし、その辺をECBは安易に考えているように思えるのですがどうですかね。

でまあ超過準備をお返しするという方策よりも手っ取り早いのは(3)にありますように何らかの資産購入をするというのがありまして、これがまあ資産価格ルートを通じて景気にプラスになれば結構な話なのですが、そもそも超過準備で持っているような性格の資金がいきなり株式とか不動産とかに行くとは到底思えず、まー普通に考えて買うのは換金するにも担保にするにも流動性の高い国債ですよねとなりまして、この場合は預金ファシリティーがマイナスならそのマイナス金利よりもマシなら買いますかという事になり得るので、どこまでの期間までそれが進むかは良く判りませんが、短い所の国債金利がマイナスになるでしょうなあというのは想定できます。

ちなみに、この場合って資産を買った金融機関は超過準備が減りますけれども、その資産を売った相手方には売却代わり金が入ってきますので、ババ抜きのババの如く同じような現象が起きるのでして、その結果として国債などの市場金利がマイナスになって、それが何がしかの効果を出すかもしれませんが、ここまで散々申し上げましたように「積みあがった超過準備を貸出に回すために超過準備にマイナスチャージをする」という観点からの効果とは全然違う話でありまして、月曜の駄文で申し上げた全体としての結論、即ち「超過準備を貸し出しに回すためのマイナス金利というのは物事を理解していないだけ」というのはカワランチ会長なのでございました。

でもまあうっかりすると中銀の人間とかでも平気でそういう趣旨の発言が出てしまう位ですし、大体からして自称マニアのあたくしも良く頭を整理しないで書いていると書きながら頭が混乱して間違えますがなという残念な代物ですので、そらまあ「超過準備が積みあがっていて貸出に回らないのはケシカラン」とか全力で勘違いする人たちが発生する(=中央銀行が資産買入やら資金供給の無理矢理拡大やらを実施してベースマネーを増やそうとすると超過準備が積みあがってしまいますがなという事の裏側として発生することなので、超過準備を減らせというのは資金供給を減らせと言っているのに等しい)のは仕方ないかなとも思いつつ、まあこういうのをちゃんと解説するのがメディアの役割だと思うのですが、どう見てもそんな解説能力あるのは片手で数えるほどしか居なさそうですよねという所です。


以上、クソ長くなってしまいましたがあたくしの間違い晒しと共に再度能書きを垂れてみました。



○債券先物が高値を更新した件やCPオペの金利がまた低下した件について

・債券先物当限が2文新値とな

昨日の債券市場様におかれましては、前場は流動性供給入札があるから超長期弱いのかと思ったら妙に強くなりやがりまして、ついでに輪番も入りまして(今月は営業日が19日しか無い上に20日に利払いと償還があるので多くの銘柄の振替停止期間があって、ついでにMPMと国債入札があって、MPM前に基金買入を終わらせておくと日程を詰めていくと、昨日輪番が入るのはスケジュール上仕方なかったのですが、流動性供給入札に輪番とか中々アレでしたな)、債券先物の12月限はしらっと145円30銭をマーク。

これで流動性供給入札が強くなって後場更にワッショイ相場になったら完全に上抜けだったのですけれども、そういう時に限って流動性入札が弱くて後場失速という事で、高値更新したのかチャートポイントで跳ね返されたのかさっぱりワカランチ会長ではございますが、とりあえず債券先物の最高値をさらに更新しましたなという所です。12月限は昨日が売買最終日なので、限月交代でカレンダースプレッド分だけ値段が落ちてしまいましたので、先物高値再更新まではちょっと遠くなりましたな、うんうん。


・CP買入オペ金利がアレ

昨日のオペ結果。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba121211.htm

米ドル資金供給(固定金利方式)(12月20日エンド分) 1 1
米ドル資金供給(固定金利方式)(3月7日エンド分) 0 0
国債買入(残存期間1年以下) 14,126 3,100 0.009 0.009 93.4
国債買入(残存期間1年超10年以下) 10,995 2,506 0.001 0.002 0.6
CP等買入(資産買入等基金) 5,675 3,852 0.096 0.101 27.1

ということでCP買入の足切り金利が0.096%まで低下しやがりまして、昨日は短国の金利とかも業者間でアヒャヒャヒャヒャ状態になっておられたようで、既にこの時点で短期市場金利が0.10%を割って沈んできているというアチャーな状態になっている訳で、付利下げとかする必要ねえわと申しますか、さらにここから短国とか国債の買入を拡大するとかする訳でして、もう何だか勘弁という感じではございます。


○LIBOR関連メモ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121211-00000090-mai-int
<LIBOR不正>関与で英国人の男3人逮捕 初の逮捕者
毎日新聞 12月11日(火)23時19分配信

『【ロンドン坂井隆之】英国で経済犯罪などを担当する重大不正捜査局(SFO)とロンドン市警察は11日、短期金利の国際的な指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR、ライボー)の不正操作に関与したとして、30〜40歳代の英国人の男3人を逮捕し、同国内の3人の自宅を家宅捜索した。3人は年齢がそれぞれ33歳、41歳、47歳の金融トレーダー経験者。共謀してLIBORを不正に操作した疑いがあるが、SFOは3人が所属した金融機関名や容疑の詳細などは明らかにしていない。』(上記URLより)

はあそうですかという所ですが、こういうのってそもそも取引が無い物に対してリファレンスレート出せというような場合にうっかり変なレート出したらタイーホとか言われた日にはそのうち「それだったら別にウチはウチの基準金利でやりますんでそんなの知らんがな」というような流れになってしまうと角を矯めて牛を殺すという事になりかねませんので、この手の「取引所取引では無い物に関するリファレンス価格呈示」という件については良く良く考えて進めていく方が良いと思います。

つまりですな、そもそも店頭取引での価格ってのはそのブローカーに取ってみたら業者の玉支配力と営業基盤によって得られた貴重な取引情報な訳でして、大体からしてそれをタダで出せという時点で業者目線で言えばどういう事やという話でありますからして、それに対して参考価格を呈示させられてしょうがないから出したら談合だケシカランのでタイーホとか言われましても困りますぞなという話もありますが・・・・・というのはLIBORじゃなくて他の店頭取引に関する論点ですのでまあその話はそのうちするかもしれませんししないかも知れません。

ちなみにこんなのもありますが英文なので読んでおりません。

http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2012/wp12e10.htm/
インターバンク市場におけるレファレンス・レートの役割に関する理論的考察

本文はこちらですが英語です。
http://www.boj.or.jp/en/research/wps_rev/wps_2012/data/wp12e10.pdf
A Simple Interest Rate Model with Unobserved Components: The Role of the Interbank Reference Rate

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2012/12/10

○金曜の訂正ですすいませんすいません

えーっと、金曜日の駄文の訂正だったりしますが、長期国債先物2003年6月限の高値に関する話で、中心限月最高値の「限月交代翌々日」に2003年6月限としての最高値をつけたと申し上げましたが、「翌日」というのが正解でありましたので謹んで訂正させて頂きます。

事実関係としましては、長期国債先物6月限が中心限月であった時のザラバ最高値をつけたのが2003/6/9でして、その翌日に9月限に中心限月が交代しまして、6月限の最高値をつけたのが最終売買日のザラバでその日が2003/6/11なので、「限月交代の翌日」というのが正解、とまあそういう事になりまして、9日と11日の関係が丁度翌々日だったので筆(キーボード)が滑ってしまいましたと言う事で誠に恐縮。


○やはりETF買入が未達になりそうなのが気になる件について

先日の駄文で基金オペの進捗状況について申し上げましたが、11月30日現在の基金EFT残高(別表2の指数連動型上場投資信託の所ね)が『1,468,785,640千円』ということで目標1兆6000億円に対して1400億円程足りませんがどうなんでしょうかと申し上げましたが(11月30日現在の数字はこちら→http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2012/ac121130.htm/)、その後の日銀当座預金残高の実績および見込み数値を見ますと(日々の動きはこちら→http://www3.boj.or.jp/market/jp/menu.htmをご覧あれ)、受渡日ベースで今月に入ってからETFの買入が行われた形跡なしという状態。

約定ベースであと14営業日残っていますので帳尻オペを実施するのかも知れませんけれども、「株価が下がるとオペ実施で100億円か200億円購入」攻撃をしていると目標到達に間に合わないように思えるので(たぶん誰も話題にしていませんが)あたくし勝手に気にしているのでありまする。

いやですね、これもこの前も申し上げていますが、CPとかが未達の分には別にまあシャーナイかという話だと思うのですが(CP金利は散々下がっているのでまあ効果は思いっきり出ていますし)、ETFが未達ということになると「やっぱり日銀はETFの購入をやりたくないから目標に不足する買入しかしなかった」とか何とかいう話になって、これまで散々リスク資産の購入をやって、ETFも1兆4600億円買っているのに最後の着地1400億円の所で「日銀のやる気」が問われる事態になるとかになったら勿体ないというか大間抜けにも程がある(まあ日銀らしいと言ってしまえば日銀らしいのですが・・・・・・・)そなということで。

大体からしてデフレ脱却という観点からしたら一般的な金利ルートだけではなくて為替ルートとか資産価格ルートというのの効果も考えた方が良いでしょと思う訳でして、まあ日銀的にはあまり為替ルートとか資産価格ルートとかを前面に出したくないというのも何となく判らんでも無いのですが、折角リスク資産の買入をして、この前も買入拡大をしているという形で動いているのに、わざわざ未達になって逆方向のアナウンスメント効果を出す必要は無いと思いますので、受託している信託銀行との握りがどうなっているのか判らんので何ともというのはございますが、信託銀行のケツを叩いて目標残高必達させた方が良いと思うのですけどどうなんでしょ。

まー何ですな、そんなこんなであたくし的には物凄く心配しているのですが、もしかしてこれ実は12月末になると評価替えで残高行くとかそういうオチが待っているのでしょうかと思う位に月初からのETF残高目標に対する余裕ぶっかましぶりが気になるという雑談でした。

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2012/12/07

ということで久々に先物が20銭も動くわ見事にフラットニングするわだったのでこういう時に相場備忘録をつけておかないで何時付けますねんという事ですな。

○30年国債入札でウヒョーとな

・先物も高値更新したので後々の為にメモをおいておく

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEJPWK6K50XT01.html
債券続伸、先物は過去最高値を更新−30年債の入札結果順調で
更新日時: 2012/12/06 16:19 JST

『12月6日(ブルームバーグ):債券相場は続伸。先物中心限月は9年半ぶりに過去最高値を更新した。午後発表の30年債入札結果が順調となったことで買い安心感が広がったほか、日本銀行による追加金融緩和の観測も相場を押し上げた。三井住友海上あいおい生命保険経理財務部の堀川真一部長は、総選挙で自民党が勝利するとの観測報道を受け、金融緩和圧力が高まるとの見方から買いが優勢だと指摘した。30年債入札については「需要が入り、強い結果。超長期債も買われている」と話した。』(上記URLより)

ということですが、昨日は上記にもありますように朝の新聞各紙による衆議院選挙の序盤情勢で各紙とも「自民党単独過半数」という見通し記事が出ておりまして、

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEKY2U6KLVRV01.html
【主要朝刊】自民過半数の勢い、旧長銀ビル建て替え、先発薬価格下げ
更新日時: 2012/12/06 07:48 JST

先週末の各種調査では比例の投票先調査で自民党が盛大にドロップしていたので、その辺りの流れからしますと若干意外感があったというのもございまして、自民党単独過半数→安倍さん大勝利→安倍さん発言力高まる→金融緩和圧力高まる、というような事で相場様が強くなってしまいましたとゆーことですかね、よー知らんが。

本当は安倍さんの発言力が高まると例のアレな金融政策の話とか出るんじゃネーノ的な話もある筈なのですが、そっちの方に関しては為替市場や株式市場の方では盛り上がるものの、債券市場の方では「結局無茶振りは出来ないでしょうから金融緩和圧力の方だけ来るんでしょ」という認識にでもなっておられるのでしょうかにゃあ。


ということで30年国債入札が行われましたが。

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/2012/resul058.htm
30年利付国債(第37回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円35銭
(募入最高利回り) (1.934%)
(4)募入最低価格における案分比率 30.1819%
(5)募入平均価格 99円40銭
(募入平均利回り) (1.931%)

・・・・・・・・ということで前場引けが確か先物6銭高の143.06円で30年が5糸強とか1毛強とかの辺りだったと思うのですが、オファーサイドの向こう側の落札結果になるわ不明玉は(発行予定が7000億円中の)2900億円程度だわという事で、その後先物の位置はあまりカワランチ会長な中で超長期が堅調になって、先物の位置が前場引けと同じなのに30年の位置が2毛位強くなってますなあとか思っているうちに2時前位からイールドカーブ更にフラットニングするわ先物は高値を抜けるわとやっておりまして、2時半前位からはさらに一段高で引け近くには先物が22銭高で20年4毛強で30年6毛強とかまさに盛り上がって参りましたの巻。

ということで日本相互証券さんの引けは10年2.5毛強で20年4毛強で30年が5.5毛強ということになりまして先物ちゃんは145円22銭と、中心限月の最高値の確か145.09円を楽勝で抜いて幻の最高値(というか幻では無いのですが、先物当限が限月交代した翌日(訂正:中心限月最高値が2003/6/9で当限最高値が2003/6/11でして、限月交代が2003/6/10でしたので翌々日ではなくて翌日が正解でした)に付けた高値)の145.28円も抜くかと思ったら惜しくもそちらは抜きませんでした。

しかしまあ何ですな、昨日お友達から言われてしまったのですが、「お前が超長期がこの上げに着いて行かないとか変なフラグを立てるから超長期がフラットしちまったじゃないか謝罪と賠(ry」と言われてこれはこれはという所ですが、ここもとの相場様って「まあ安倍トレードとか抜かしてるけどどうせ過激な金融政策は無いので緩和圧力がうじゃうじゃって所でしょ2%インフレ何それおいしいの?」という感じではあるものの、そうは言っても財政とか出るだろうしとかゆーことで、超長期は中々買いにくいので先物から10年がやたら堅調という展開でしたが、昨日はそういうことで30年入札をネタにして超長期一段高二段高という感じになりまして、先物も高値更新しましたしさあ盛り上がって参りましたという風情であります。


・先物が最高値更新と言われますと改めて確認したくなるのですが

ということで先物様が最高値更新とかしたので2003年当時のノートを引っ張り出して見たのですが、まあ2003年の時のノートは結構雑なので大した事は書いて無かったりしますけど、6月9日に中心限月のザラ場高値145.05円を付けて、2003年6月限先物最終日の6月限高値が145.28円だったりしますが、惜しくもノートに現物のザラ場高値とか買いてないので引値(日本相互証券さんの引値)しか見れないのですが、引値ベースしかも単利表示な上にあたくしの手控えベースという惜しい代物で見ますとこの近辺の最低金利ってこんな感じみたいです。内容は全力で無保証ですが、まあ大体この近辺というレベル感だけでもご鑑賞くらはい。

5年26回0.145%(6/6と6/9)
10年250回0.440%(6/12)
20年61回0.755%(6/11)

ちなみに何故か30年の引値は書いていないので数値欠測状態ですすいませんすいません。

でまあどうでも良いですがドル円が118円とかで日経平均がこの週にザラ場9000円回復とか仰せだった訳ですが、この時ご案内の通りコールレートはゼロだったのでベース金利が違うのですが、今と違ってベースレートゼロでも2年金利は0.03〜0.04%が付いておりまして、残存3年までベースレート金利となっているという短期ゾーンのイールドカーブの潰れっぷりは2003年を凌駕する勢い。

ですから当たり前なのですが、その当時に比べて中短期のカーブが潰れていて長い所のカーブが立っているという形に。昨日の日本相互証券さんの引値(全部単利表示ですすいません)が、

5年106回0.155%
10年326回0.685%
20年140回1.640%
30年37回1.890%
40年5回2.080%

ということで、過去最高値と比較すると20年とか80毛以上遠い所にありまして、そらまあこの当時と発行量が全然違って需給全然違いますがなというのも当然ある訳で単純比較するとか無謀にも程があるのですが、相場様が盛り上がって参りますと「2003年と比較すると長期以降にまだまだ金利低下余地」という話が盛り上がってきてウヒョヒョヒョヒョとなるというのが相場の常という物でありまして、まあ大真面目にそういう話が広がって来てこそ真に盛り上がってまいりましたという事になりますぞなということで。

ま、昨日はようやく「さあ盛り上がって参りました!!!」という言葉がしっくりくる流れという物を見せてもらいましたが、まー正直言って金利下がって誰得展開という気はしますので、誰得状態のうちは・・・・・・・・・・(^^)


・そう言えば超長期62回がオーバーパーになっていた件について

不覚にもどこぞの誰かさんの金融政策論議ネタなどで多忙(?)のためにネタにしないままスルーしておりましたが、2003年6月に入札が行われて0.8%クーポンで平均100円20銭足切り100円15銭で確か按分が7割5分位だった(というのはあたくしこの時にどこぞの証券会社で中短期債のディーラーだというのに何故か入札で落札したので覚えているつもりなのですが、平均とか按分とかの数字は怪しいので記憶違いだったらスマソ)というもので、その日の引け後に100円(0.80%)が業者間で出合って翌日からは絶賛アンダーパーとなり、これがオーバーパーになるのは短期になってからでしょうかとか思っていたあの超長期62回ですけれども(前振りが長い)、先月29日の引値ベースで貫録の0.795%になって昨日の引けは0.735%で既に単価も100円60銭台まで上昇していて入札時の価格をとっくに上回っておりましたです。

この債券が短期債になるころには短期金利がゼロって事はないだろうからもしかしたら一生オーバーパーにならないのではとか思っていたのですが、まさか残存10年半を残したこの時期にオーバーパーになるとはとか感動するのはジジイの証明ですかそうですか。



○CP買入まで0.10%割れとか短国入札とか

これは参りました。
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba121206.htm
CP等買入(資産買入等基金) 6,045 3,817 0.099 0.102 92.0

ちょwwwwwwwwww

CPのレート自体はまあもうちょっと高いので発行されているものとかも散見されるのですが、買入オペに入れられるものがこちらも物無芳一状態になっておられるという事は把握致しました。


んでもって昨日の3か月短国入札。
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121206.htm

(3)募入最低価格 99円97銭4厘0毛
(募入最高利回り) (0.0968%)

(4)募入最低価格における案分比率 54.4630%

(5)募入平均価格 99円97銭4厘0毛
(募入平均利回り )(0.0968%)

・・・・・・・・orz

ということでこちらも貫録の足切り0.10%割れということで、短期市場全般に既に物無芳一の香りが漂っているという状態でございまして、まあ要するに高格付けの銘柄を買おうと思ったら0.10%では買わせてくれないという残念な状況である、ということをこの2つの結果は示している訳でございまして、日銀当座預金制度の内側の人は超過準備付利という攻撃がありますが、それが無い人にしてみますとアチャーというかウヒョーというかという風情になっておりますです。

しかしまあ何ですな、日銀当座預金だって各銀行さんそんなにアホのように積んで決算の見せ方的にどうなのかとかそういう話になりだすと更におそロシアな事になってしまう訳でございまして、まあさすがに信用リスクのあるCPがそう無茶な金利の沈みはしないでしょとは思いますが、日銀当座預金と信用力的に同じで、決算の見栄え上どう見てもこっちの方が美しい短期国債に関しては更にアチャーな香りが。

勿論足元では白川総裁の任期切れ以降に付利がどうなるとかその手のリスクを意識した動きというのもある(まあ普通に考えると付利は下がらないのですが、何せ政治方面が普通じゃないですからねえ)ので、全部が全部物無芳一要因ではないのかもしれませんが、今でこの調子であと資産買入等基金で国債15兆に短国10兆円を積み増すとか、先行きに悪い予感しかしないすけど。

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2012/11/30

○相場雑談を少々

・買入オペ金利がちゃっかり低下している件について

昨日の基金長期国債買入結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba121129.htm
国債買入(資産買入等基金)(残存期間1年以上3年以下) 14,332 7,006 0.097 0.098 86.2
共通担保資金供給(資産買入等基金)(12月3日スタート分) 34,169 8,013 23.5

一昨日の基金短期国債買入結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba121128.htm
国庫短期証券買入(資産買入等基金) 29,478 8,006 0.098 0.098 32.9

月曜日の基金CP買入結果
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba121126.htm
CP等買入(資産買入等基金) 5,665 3,982 0.102 0.106 57.1

という結果なのですが、これらのオペの前回の結果は以下の通り。

基金長期国債買入は前回が14日で買入利回りは平均0.099%足切り0.098%
基金短期国債買入は前回が22日で買入利回りは平均0.099%足切り0.099%
基金CP買入は前回が19日で買入利回りは平均0.110%足切り0.109%

・・・・・・ということで、各種買入オペの金利が低下となっています(CP買入なんぞ平均0.4bp足切り0.7bpも低下してやがります)って動きでございまして、買入残高積みあがり効果ともしかしたら利下げあるかも思惑が無い訳では無いというのもあり、CPに関しては買入対象銘柄の中で利回りが高め(つまりクレジット的に少々アレ)の銘柄が日銀様の買入枠いっぱいになってきたのでというような所があるんでしょうな、うんうん。


・今さらですが業態別当座預金残高推移

本当はこれ16日に出ているものなので証文の出し遅れにも程があるのですが備忘録という事で。
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/cabs/jcabs.pdf

今回見て「ほほー」と思ったのは、季節柄超過準備が落ちる(9月積み期間は国債償還要因があるので超過準備が積みあがる傾向があって10月は資金需給の問題もあってその反動が起きる)傾向にある10月積み期間だというのに「都市銀行」と「外国銀行」の超過準備が絶賛拡大していること。一方で「地方銀行」とか「その他準備預金制度適用先」とかは平常モードで超過準備が減少しているので、突出して伸びてますなという感じです。

まあ考察すると、というほどの事でも無いですけれども都市銀行の超過準備(ちなみに見るのは月中平残の方を見るのが基本ですので念の為申し添えます)が平残ベースで9月、10月と順調に拡大しているというのが目立ちますなというのはどういうインプリケーションかと申しますと、要は超過準備積み上げ上等スタンスになったというのと、超過準備発生する背景として日銀の国債などの買入オペに積極的に参加して基金オペに国債とかをせっせと打ち込んでいるというのがあるんでしょうなあという所でしょうな。

そらまあ0.10%で3年以下の国債買って買入オペに0.098%で打ち込んで超過準備に積んでというのをすれば微かながらも鞘は取れますから(だから実際には3年以下の国債を0.10%では買わせてくれませんけど話の例えで言っているのを念の為申し添えます。逆に言えばこれらの日銀買入対象ゾーンの金利が0.10%になったらそれこそ青州黄巾兵30万人の如く怒涛の買いが大軍団となって押し寄せてくるというおそロシアな話ではあります)、そーゆーのもせっせとやれば金利が下がって瀕死の状態の短期部門(3年を短期というのかは微妙だが・・・・・)も雀の涙であっても無いよりはマシな収益が上がりますし、日銀からしてみると資産買入が順調に進捗しますし、まあ皆様ウハウハの展開という事ですな、うんうん。

まあその結果として市場金利が更に低下して日銀当座預金非適用先の享受できる金利が下がって投信生損保涙目の展開という事になる訳ですけど・・・・・・・

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2012/11/02

○市場雑談

・今回の緩和では低下ですかそうですか

つーことで市場雑談なのですが、昨日は日本円TIBORが0.32500%となりまして、前日の0.32833%から低下致しました。ちなみにレートについては全銀協のサイトのこのへん(→http://www.zenginkyo.or.jp/tibor/)で公表されています。

2012年先月までのレート
http://www.zenginkyo.or.jp/tibor/rate/entryitems/JAPANESEYEN2012.pdf

今月のレート
http://www.zenginkyo.or.jp/tibor/rate/entryitems/JAPANESEYENTIBOR.pdf

リファレンス銀行ごとのレートとかは多分情報ベンダーの方を見た方が良いと思うのですけれども、都銀さんなどの数行が0.33%の提示レートを0.32%に下げるという動き。

ちなみにユーロ円TIBORは30日の0.32727%から31日に0.32636%、1日に0.32182%と低下しておりまして、まあ今回の金融緩和に敬意を表した格好でございまして、その一連の流れを受けてかどうか知りませんが、ユーロ円金先は緩和を打ち込んだ日には何故か金利上昇の巻だったのですが、その後は金利低下の巻となっておりますな。

だからどうしたと言われると困りますが、まあそういうことで。

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2012/10/19

○ところで市場雑談

・いやあ動いて良かったですねえ(棒読み)

ということで昨日の超長期入札の俺様用メモ。

海外市場で米債10甘で10年1.8%とゆーことで、寄り直後からあっさり144円割ってスタートして先物が一番安く推移しておりましたが、前場引けは143.91円(▲28銭)で10年が+2.0/+2.5で20年が+1.5/+2.0とかの気配。その後も株や為替が債券を売りたくなるような動き続きましたが、落札結果は前場引けのオファーサイドよりも強い所で決着して、その後は超長期の気配が入札の強さを是認するような形になって20年カレントの気配が5糸以上強くなるの巻(先物90銭割れ水準で+1.0/+1.5とかになってやがるというバランス)。

で、相場の下げも収まるのかと思ったら先物とかもう一発先物下がってキタコレとか思ったのですが、よくよく見ればその間に超長期カレントの気配は+1.0/+1.5のままでまるで不動の三塁手イ・マオカ選手(仮名)のような状態になっておられまして、何という貫録のウゴカンチ会長とか思っていたら結局10年も0.80%には届かずに引けに掛けて先物戻って5年カレントのカーブが修正されて何となく途中の先物独歩安状態がマイルドにされましたでござるの巻。

まあ何ですな、これで相場が本当にうんこだと入札をした超長期から崩れてあばばばばーとなるのですが、長期とか先物回りとかが下がる中で入札のあった新発超長期が不動の三塁手状態になっておられるとか、どう見ても手前との入れ替えです本当にカムサハムニダという所でございます(先物の出来高も多いので先物回りの現物が出たんでしょとか勝手に妄想するが事実は知らんので念のため)が、とりあえず昨日動かなかったらどうしようかと思ってましたが動いたので一安心。

ただし、前場の先物の値動きは甚だ息をしていないの状態だったので、前場はおいおいこれはどういう事やと思っておりましたというのは付け加えさせて頂きます。


・短国の落札レベルがまたまた金利低下な件

昨日の3か月TB
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121018.htm
国庫短期証券(第319回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円97銭3厘0毛
(募入最高利回り) (0.1005%)

(4)募入最低価格における案分比率 1.4772%

(5)募入平均価格 99円97銭3厘3毛
(募入平均利回り) (0.0994%)

先週の3か月TB
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121011.htm
国庫短期証券(第317回)の入札結果

(3)募入最低価格 99円97銭3厘0毛
(募入最高利回り) (0.1005%)

(4)募入最低価格における案分比率 2.2696%

(5)募入平均価格 99円97銭3厘2毛
(募入平均利回り) (0.0998%)

・・・・・・ということで、先週は2か月TB3か月TBともに足切り0.10%に届き、ほっほーと思っていたのですが、今週は1年TBが足切り0.10%割れしたと思ったら昨日の3か月TBに関しても足切り自体は同じなのですが、按分比率が若干下がった上に、平均が1毛上昇しておりまして、期末特別需要が片付いたと思ったら今度は現実問題として当座預金残高の水準に見られますように銭が余っておりますぞなの巻となっておりまして、そちらから需給の方が良くなっておられる悪寒がしたのでメモをしておきます。

まあ要するに金が余っておいでということですが、基金短国買入もあと5兆程度は増やせそうではあるものの、あんまり増やすと短国レートが0.10%からそこそこ沈む可能性もあるかねえとかいう悪寒も漂う今日この頃でございましたとさっつーことで。

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2012/10/18

○市場雑談

・・・・・・・と言いましても短期どころか長期までウゴカンチ会長になっているという素敵な今日この頃で相場雑談ネタに枯渇の悪寒がする訳ですが、そういや今日は超長期入札でございまして、超長期入札と言えばどこぞの誰かさんがコジツケレポートをお出しになられるのが最近の風物詩ではありますが、さて今回ってどうなんでしたっけ(ニヤニヤ)。

でまあ米債が10年10毛甘とかになって帰ってきている上に超長期入札なのですが、これで今日ウゴカンチ会長だったら「先生!債券相場ちゃんが息をしていないの!」にも程があるのでご勘弁願いたい所ではございますがさて・・・・・・・・・


・当座預金残高が46兆円になっても話題にならない件について

昨日の資金需給速報
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jx121017.htm

当座預金残高 460,900

まあ連日雑談ネタにしているのはマネー業界方面だけでありまして、実際問題としては当座預金残高は勿論ベースの残高だからそれが多い少ないというのも大事な話ではあるものの、それはそれとして実際問題としては超過準備からお家の事情的に強制的に出てくる資金がどんだけありますねんというのも市場の需給に影響する話なので、そーゆー意味では業態別準備預金残高の所で都市銀行さんが超過準備をじゃんじゃん積み上げるの上等というスタンスになったのかもしれません(実際の所はまあ市場での資金の出しっぷり見ればスタンスはある程度推測できると思いますが)的なのもこれまた重要で、そーゆー意味では直近との比較というのは当然ながら需給的に意味がありますが、半年前や1年前と比較した場合にはその辺の構造変化を加味しないと市場の価格形成がどうなりますかという点では意味ないですよねと思う訳ですが。

でまあそのような短期市場の金利形成に関する話は兎も角として、マネーガーの皆様におかれましては以下毎度おなじみの悪態なので割愛しますが、過去このネタでレポート書いてて今完全スルーとかしている輩に関してはレポート読む価値無しという判定を勝手に自分の中だけで認定というあたくしは粘着質ですかそうですか(^^)。


・1年短国は0.10%割れですが

国庫短期証券(第318回)の入札結果
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121017.htm

(3)募入最低価格 99円90銭1厘
(募入最高利回り) (0.0993%)

(4)募入最低価格における案分比率 63.4010%

(5)募入平均価格 99円90銭1厘
(募入平均利回り) (0.0993%)

他のと違って0.10%の一つ下のレートの所で切れましたが、一本値ですし按分もやや厚くなっていますので、前回9月の1年入札よりはだいぶまし(前回は平均が0.10%の二つ下のレートになってしまいました)で、前々回8月の1年入札並み(0.10%の一つ下の一本値で按分が61.6%)の結果ということで、期末モードは一巡という感じでしょうな。

しかし他の短国入札は0.10に乗った所も極薄按分ですが届くのに1年が届かないとなという所ではございますな。まあ発行2.5兆円しかないですからちょっと大口のニーズが見えていたら0.10で札入れても仮に落札できてもそこの札カスほどしか在庫確保できないですから、まあシャーナイナイという所ではあろうかと存じます。

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2012/10/17

○当座預金残高45兆円キタコレとかの短期市場的雑談

・当座預金残高45兆円キタコレ

10月16日資金需給速報
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/jx121016.htm

>当座預金残高 453,100
>当座預金残高 453,100
>当座預金残高 453,100
>当座預金残高 453,100
>当座預金残高 453,100

またまた既往ピークを越えまして45兆円キタコレという所ですが、今日もここから7700億円資金需給が上に振れる予想となっておりますので、その予想通りに推移しますと本日は当座預金残高が46兆円に届くという大変に素敵な状態。

・・・・・・・・・・えーっと、3月辺りに「昨年対比のマネーガーで円高ガー」とか仰せだった本職の何とかストの皆さんちょっと出て来なさいとか何か7月と9月にも同じ事言ってますかそうですか(^^)。

まあ為替市場のアレな方々がソロスチャートガーとか言って自己責任によりまして為替投資するというのはまあしゃーねーなーとか思うのでございますが、本職の何とかストの皆様は「まあそういう人も居ますけどそれ関係ないですから」て解説するのがお仕事であって、そーゆーのの尻馬に乗って「当座預金残高ガーで日銀の緩和ガー」とかいう話をおっぱじめる何とかストとかちょっとその席どけやという所でございますな、と何か7月と9月(以下同文^^)。



・業態別準備預金残高

業態別の日銀当座預金残高(2012年9月)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/cabs/jcabs.pdf

四半期の国債償還要因がありますので、四半期国債償還が入る積み期間の超過準備額が拡大するのはまあ仕様なのでございますが、ここの超過準備預金残高の月平(ちなみに「げっぺい」と打つとあたくしのPCは「月餅」と変換しますのでPCは金融業職業病には罹患していないようです^^)の数値を見ておりますと、「都市銀行」の超過準備が今回どどーんと増えたのが目立ちますな。

あとば「その他準備預金制度適用先」ですが、その他さんの場合は過去の国債償還要因月よりは拡大が少ないので単月ベースでは特段目立たないのですけれども、推移をみますと順調に増加傾向となっておりまして、まあ皆さん超過準備を普通に積み上げるようになっていますなという所です。

でまあ何ですな、資金需給の理屈からしまして、日銀が資産買入基金で買入を増やせばそれに伴いまして超過準備が増えざるを得ないのでありまして、この超過準備が増えているのを捕まえて「超過準備が経済にどうのこうの」とかいう変な議論が時々出るのですが、問題なのは「超過準備の額」ではなくて「マネーの流通速度が高まらない」の方でありますぞなという所をスルーしてまたそんな話が出てくるに1万ドラクマと言いたい所ですが、そもそも超過準備がどうのこうのとか世間の話題にもなりませんですかそうですかorzorzorz


・つーことでコール金利が低下気味のようで

別に回し者ではありませんが上田八木短資さんの所から。

http://www.ueda-net.co.jp/uedayagi/02-market/02_1.html
(直近のが出ますので後日見る際には画面右上の「履歴メニュー」からご参照下され)

こちらの市況解説にもありますようにとりあえずコール金利がここの所低下気味で、昨日は準備預金の積み期間がリフレッシュされた訳ですがそれでも委細構わずコールレートの平均は0.080%に低下。

無担保コールO/N物レート(10月16日<火>速報)
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/mp121016.htm

>平均 0.080%

ありゃまあという所ですが、さすがに超過準備が増えてきますと調達サイドのニーズはタダでなくさえ無い中ですから徐々にこういう辺りから影響が出てくるという事なのでしょうかねえ。

一方で運用サイドという面で言えば、都市銀行さんに見られますように、従来超過準備額が割と同じような水準で推移させていたプレーヤーさんが「別にまあ超過準備を無理して削減する事もねえだろ」という話になってきますと、0.10%を割った水準での金融商品への投資意欲がダダ下がりになるという事になります(つーか本来的に事務コスト考えたら0.101%の短国を買うのと0.100%の超過準備に放り込んでおくのとどっちが得かという気もしますけど、まあ債券残高は債券残高でという事でしょうからね)ので、あとは日銀当座預金取引の外側にいる皆様の所にどの位のゼニが流れ込んでくるのかというのが今後の水準を決めるという話です罠、まあ当たり前の話ではございますが。

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2012/10/12

・短国入札に関して

まあメモだけですが。

一昨日の2か月入札
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121010.htm

(3)募入最低価格 99円98銭6厘0毛
(募入最高利回り) (0.1022%)

(4)募入最低価格における案分比率 0.5542%

(5)募入平均価格 99円98銭6厘4毛
(募入平均利回り) (0.0992%)


昨日の3か月入札
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121011.htm

(3)募入最低価格 99円97銭3厘0毛
(募入最高利回り) (0.1005%)

(4)募入最低価格における案分比率 2.2696%

(5)募入平均価格 99円97銭3厘2毛
(募入平均利回り) (0.0998%)

つーことで、期末前から暫く足切りが0.10%割れでしたが、ここへ来て足切りがまた0.10%に乗ってきておりまして、まあ背景には恐らく0.10%割れを積極的に(か渋々かは兎も角として^^)買う人が減ったというか、買う量が減ったのがありそうですな。入札の所謂不明玉も少なめですし。

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2012/10/04

短期に関してはまあウゴカンチ会長なのですが雑談ネタを少々。

・短国入札

決定会合と6か月TB入札の関係でいつもの木曜ではなく水曜の入札だった3か月短国入札結果である。

http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20121003.htm

(3)募入最低価格 99円97銭3厘5毛
(募入最高利回り) (0.0987%)

(4)募入最低価格における案分比率 80.3237%

(5)募入平均価格 99円97銭3厘5毛
(募入平均利回り)(0.0987%)

ということで、ここもと延々と足きりが0.10%割れ状態が続いていまして、期末要因でやたら短国のニーズがあった時期はまあそうですなと思ったのですが、期末を抜けても(つーかまあ先週の短国も発行日は期末明けの1日だったのですが)相変わらずの流れ。

ただまあ前回の3か月が、
http://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/tbill/tbill_nyusatsu/resul20120927.htm

(3)募入最低価格 99円97銭2厘5毛
(募入最高利回り) (0.0994%)

(4)募入最低価格における案分比率 15.3673%

(5)募入平均価格 99円97銭2厘6毛
(募入平均利回り) (0.0990%)

となっていまして、前回は0.10%割れの水準での足切り水準であるのは同じなのですが、平均を見れば判りますように今回は0.10%割れの2つ上の札は殆ど入らず、按分も上昇となっておりますので、まあそーゆー意味では期末要因の馬鹿需要についてはやや緩和傾向という所で何より。

とは申しましても、当座預金残高は貫録の高水準になっていまして、キャッシュを潰したい人は相変わらずわんさかという所でございますので、そーゆー意味からして別にここから金利が上がるかというとまあ上がらんでしょうなあとは思う所でありました。どうせ0.10%になったら無限に買いが入るんですしね。


・CP関連

CPレートがちょっと前に妙な二極化モードとかやっておりましたなというような雑談をしたと思いますが、その格付けの先行き見通し的に微妙な発行体さんのレートがちょっと高めに推移しているというのは相変わらずなのですが、これまた期初になってから(そもそもCPそのものの期末残高は前年比落ちているらしいので末に償還が結構来たのでしょう)はエクスポージャーに空きが出来たのと運用しないといけないキャッシュは相変わらず唸るという状態のようで、一部で起きていた金利上昇も一服して銘柄によってはきっちりとレートの低下傾向が観察されるということで。

もちろん、その前の二極化ちっくな動きの背景には業績に対する先行き懸念とか格付け動向に対する先行き懸念とかの問題があって、投資家サイドでエクスポージャーを絞る動きがあったというのはまずそんな感じでしょという所だと思いますので、発行体さんによっては従来の額が従来のレートでは捌けず、プレミアムを要求されるような展開が発生する、とかそんな感じの動きは続くのではないかと思われます。まあCP購入するアセマネ系とかですと形式要件で格付けの所って見ない訳に行かないというのが一般的な仕切りの筈(債券系の投資信託のマンスリーレポートとか見れば必ずと言っていいほど「格付け別のエクスポージャー」というのが出ていますよね)ですので、やはりこうバカスカ格付けを下げられる動きが続きますと、どうしても二の足踏むでしょうねえとかそんな感じ。


でまあ昨日出てた短観のCP発行状況に関するDIを楽しみにしてたのですよ。
http://www.boj.or.jp/statistics/tk/ref/2010/tkref1209.pdf
CPの発行環境(発行企業ベース)<参考系列>

・全産業(大企業)
6月対比で9月のDIが5悪化(34→29)しておりますな。主な要因としては「楽である」が減少。

・製造業(大企業)
6月対比で9月のDIが10悪化(37→27)しておりますな。主な要因としては「楽である」が減少なのですが、「厳しい」も3増加(1→4)というのがアレ。

・非製造業(大企業)
6月対比で9月のDIが2悪化(32→30)で、主な要因としては「楽である」が減少なのは同じですけれども、何と「厳しい」は1減少(1→0)。


・・・・・・まあここ暫くの二極化モードに整合的ではありますが、この調査回収したのが期末直前ではなくてもうちょっと前なのが惜しい所で、もうちょっと時間が経過してからの調査だったらどういう感じになっていたのでしょうかね。

んでもってこちらの方をどう評価するかという話ではあるのですが、アベイラビリティーに若干の悪化傾向がみられるのでなんかお助け措置を検討しましょうかどうしましょうか、という評価になるのか、いや業績などに基づいてスプレッドが拡大しているだけの話ですからそれは市場機能の話であって、別に市場が何らかの要因でシュリンクしている訳では無いのでそんなもんまでお助けする必要はありませんぞな、という評価になるのかはよく判らんですな、まあどっちでも屁理屈は成立すると思いますが。

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2012/10/01

○社債オペのスケジュールとか

基金買入のスケジュールが。

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2012/rel120928a.pdf
CP・社債等買入(資産買入等基金)オペレーションのオファー日程について

『日本銀行では、資産買入等の基金の運営として行うCP・社債等買入オペレーションのオファー日程について、以下のとおり、11月オファー分を追加しましたので、お知らせします。なお、社債等買入オペの10月オファー分のオファー金額については、2,500億円から2,000億円に変更しています。』

これ基本的に月末に翌月分と翌々月分が公表される(総額の変更があった場合は別)のですけれども、前回2000億円の買入額が2500億円に増額されたのですけれども、今回2000億円に戻すという謎プレイ。別に最近の社債買入で変な札割れが起きていたとかゆー訳でも無いのですが、前回増やしたのも微妙に???だったのですが今回元に戻したとかこの経緯がワカランチ会長。

ちなみに買入状況ですけれども。
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2012/ac120920.htm/

コマーシャル・ペーパー等:1,671,098,613
社債:2,722,200,173

でまあ買入目標は
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2012/k120919a.pdf
の3ページにありますようにCPが2.1兆円、社債が2.9兆円になっていまして、社債に関しては残り1800億円なのですが、償還分があります(社債に関しては明細は表に出さない)ので、その分の購入をしないといけませんのでまあこんなもんになるんでしょうかね。

CPに関しては買った側からバカスカ償還が来るので、これはまあ最後の最後までせっせと購入し続けないといけないのですが、こっちの目標数字も中々大変ですけれども、まあ世の中に玉自体はありますし0.10%割っても買うのですから(そこまで行かないと思うが)これ自体は目標大丈夫でしょとは思いますです。

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