相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2021年09月〜2022年03月)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。そもそも相場ちゃんが動かなくなったうえ、最近はすっかり板に張り付いていませんのでそんなに詳しくは無いのですが、微妙に芸風は広げて色々と見たり見なかったり。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

2022/01/19「決定会合と関係なく米債売りを受けて円債売りとな」
2022/01/17「ロイター砲が炸裂して円債売られるの巻(ロイター砲も掲載しておきます)」
2022/01/13「12日の横綱今度は引け近くに上に値を飛ばして終了とな」
2022/01/11「人の夏休みを狙ったように10年15bpェ・・・・・・・・・・」
2022/01/07「タカ派FOMC議事要旨(で米国10年1.7%)を受けて円債10年も0.115%に上昇」
2022/01/04「大納会の日に債券先物の大商いを伴って盛大に円債が金利上昇とな」
2021/12/28「1-3月輪番変更なし/新コロオペ82兆円/気候オペ初回2兆円」
2021/11/02「短期市場の活性化したいなら短取研会合とかしてないでマイナス金利を撤廃すれば良いのではないでしょうか(という悪態)」


2022/01/19

〇MPM結果と関係なく米債ェ・・・・・・で円債が下がるの巻ワロタ

https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/popchart&QCODE=601.555
長期国債先物(夜間除く) 22年3月限

取引日 2022/01/18
立会区分 日中取引
始値 150.84(08:45)
高値 150.95(12:30)
安値 150.68(12:49)
現在値 150.74(15:02)
前日比 -0.09
取引高 29,086

例によって日中足今日の朝には更新されちゃうので朗読すると、前場は引けにかけて先物上がってMPMの結果出た後場の寄りもまあ上だったのですが、寄って直ぐに横綱いきなりの土俵から転げ落ちという風情の急落になって90銭台前半水準からあれよあれよという間に70銭台前半まで下がるの巻。

何じゃこらと思ったら米債が何故かこんな中途半端な時間に10年1.85%近辺までスコーンと上昇(その前に前場に2年1%抜けとか5年1.6%とかやってはいたのだが)したから、ということでまあ背景は分かるのですが、中々悲しかったのは今回の相場ちゃんって全部がそうじゃないですけど(というか主因は米国様の金利上昇でしょうが)超足元では日銀の政策修正に向けた思惑(今修正する訳では無いのだが黒ちゃんもカウントダウンに入って来る時期になったらそろそろねえ、的なサムシング)もあったという解釈な訳でございまして、そういう中で無風のMPMが出たら円債買戻しや!という何とかストコメントばっかり昨日の朝方はベンダーに並んでいたので、いきなり壇ノ浦の入水かというダイビングにはナンジャソラという感じですな。

あまりにも昨日は「MPM無風を確認したら買戻し」コメント一色だったのでベンダー様が再コメントを求めるような鬼プレイが炸裂していて、米債の金利が抜けたら仕方ないみたいな悲しいドテンコメントさせられてた何とかストには同情の念を禁じ得ませんw

毎度芸もなくロイターさんのコメントを貼る(いつもすいません)
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TY1FJ
2022年1月18日3:24 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落で引け、長期金利0.145% 日銀総裁会見に関心

『東京 18日 ロイター] -
<15:07> 国債先物は反落で引け、長期金利0.145% 日銀総裁会見に関心

国債先物中心限月3月限は前営業日比9銭安の150円74銭と反落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同0.5bp上昇の0.145%

前日は米国がキング牧師生誕日で休場して海外市場からの方向感の示唆が乏しい中、きょうの国債先物は買い先行でスタート。昼休み時間帯に伝わった日銀金融政策決定会合の結果を受けた債券市場の反応は限定的で、国債先物も後場寄り後しばらくは堅調推移した。』

『後場序盤に原油先物の上昇に伴って米10年国債利回り(長期金利)が2年ぶり高水準の1.85%台に上昇すると、円債先物は上げ幅を急速に縮めてマイナス圏に沈み、そのまま大引けまで弱含みの展開が続いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「事前に警戒されたフォワードガイダンスの修正が少なくとも書面上はなく、日銀会合の結果自体は無反応または買い方向だったが、急に進んだ米金利上昇が重しとなった」との見方を示した。』(以上上記URL先より)

いやいやいや1月会合で何でガイダンス修正するのよ(だって足もとでオミクロン拡大しててマンボウとか言ってるタイミングだし、大体からしてコロナオペ3月まではあるんですぜ)とは思いますが、まあそこまで警戒してたとは思えんし、黒ちゃんのこれまでの会見からしたら、というか案の定今回の会見、言い過ぎになるほど政策変更なしを強調し過ぎていて、あれはあれで黒ちゃんのお気持ち表明になってしまっていて、日銀の従来の説明をハト方向に逸脱していたんですが詳しくはまた別途ですが、まあ黒ちゃんがこのタイミングで急にジャガーチェンジして超政策見直しとかする訳ないじゃんあの意地っ張り振りみたら、と思いますけど。まあ米債様に引っ張られて下がってモドランチ会長とか残念な円債ちゃんでした。

こちらも上記ロイターさん記事からいつものを貼っておきます。

TRADEWEB
   OFFER BID 前日比 時間
2年 -0.075 -0.07  -0.004 15:01
5年 -0.025 -0.02  -0.001 15:02
10年 0.145 0.149  0.005 15:07
20年 0.53 0.535    0 14:58
30年 0.709 0.715   0  15:08
40年 0.744 0.752  0.003 15:05

お、最近までのパティーンだと横綱10年20年がズッコケるという図でしたが、これですと昨日は先物ばっかり下げましたの図という感じですな、うんうん。

というただの俺様備忘メモでした(しかしここ数カ月碌すっぽ動かなかったのに年末からこの方何なんですかこの円債ちゃんは・・・・・・・・)。


2022/01/17

お題「引き続きだいたい備忘メモで恐縮ですが円債はロイター記事で下げるわ米債は指標悪いのに下げるわ」

結局円債暴れなかったの木曜だけだったのかよ・・・・・・・・・

〇落ち着いたと思ったらロイター記事でまたまた下げとかもうね(円債メモ)

https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/popchart&QCODE=601.555
長期国債先物(夜間除く) 22年3月限

取引日 2022/01/14
立会区分 日中取引
始値 151.00(08:45)
高値 151.01(08:46)
安値 150.64(09:32)
現在値 150.80(15:02)
前日比 -0.26
取引高 42,745

寄って10分もしないうちに下がってその後更に下がって寄りから35銭も下げて上がって下がって前場引けが66銭なのでかなりの安値水準と来まして後場持ち直すものの引けにかけては垂れましたというチャート(後になると出なくなるので日中足を朗読してみました)ですかそうですかは良いのですが、急落して戻してというのをしたもんだからまた先物の出来高が4.2万枚とかどうなってるのこの相場。

https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TU1NO
2022年1月14日3:25 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅反落で引け、長期金利0.145% 日銀政策巡り警戒感

『[東京 14日 ロイター] -
<15:12> 国債先物は大幅反落で引け、長期金利0.145% 日銀政策巡り警戒感

国債先物中心限月3月限は前営業日比26銭安の150円80銭と3営業日ぶりに大幅反落して取引を終えた。日銀の金融政策正常化を巡る思惑が市場の一部で出たことが材料となった。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0bp上昇の0.145%。 前日の夜間取引では先物が上昇、また米国市場でも国債利回りが低下(価格は上昇)したが、円債先物は朝から売り先行でスタート。序盤以降も下げ幅を拡大した。岡三証券の金利シニアストラテジスト、鈴木誠氏は「日銀の金融政策正常化を巡る思惑が市場の一部に出ており、相場が反応しているようだ」との見方を示した。』(上記URL先より、下記TRADEWEBも同様)

TRADEWEB
   OFFER BID  前日比 時間
2年 -0.075 -0.07  0.01 14:43
5年 -0.025 -0.02  0.02 15:09
10年 0.141 0.146  0.021 15:09
20年 0.527 0.533  0.025 15:10
30年 0.715 0.721  0.016 15:12
40年 0.75  0.757  0.012 15:13

相変わらず横綱から20年が動きますなとか言いながらしれっと5年が人が見ぬ間に随分と水準訂正しておりますな。

ということで何か他人事のように記事にしているのですが、実際にはロイター記事の影響でして、しかも英文しかないという辺りに怪しさを感じるものの、とは言いましても某飛ばしのヒーさん(特定のベンダーの特定の記者を名指ししたものではなくあくまでも一般名詞として申し上げておりますので念のため申し添えます)ではないので何かバックグランドにあるのか、とか考えてしまいますが、書いた方の署名見たら普通にジャパンの方じゃないの。うーん。

URLがクソ長いのでハイパーリンクは途中の文字列までに引っ掛けておきます。
https://www.reuters.com/markets/currencies/exclusive-boj-debates-messaging-eventual-rate-hike-inflation-perks-up-2022-01-13/
January 14, 2022
4:22 PM GMT+9
Last Updated 3 days ago
Macro Matters
Exclusive: BOJ debates messaging on eventual rate hike as inflation perks up
By Leika Kihara

どう見てもジャパンの方にしか読めないお名前ではありますが。『Summary』ってのを見ると、

『・BOJ phasing out QE, next move would be to raise rates
・Rate hike hardly imminent with inflation below target
・But BOJ starting to drop hints of future end to zero rates
・Guidance allows BOJ to hike rates before inflation hits 2%』(上記URL先より、以下同様)

「利上げは直ぐの話しじゃないけど、そもそも2%の物価目標に行く前に政策金利の引き上げができるので、BOJとしては物価上昇を受けて利上げのヒントみたいなのを出すのはやぶさかでは無い模様」って感じですかそうですかそうですか。

『TOKYO, Jan 14 (Reuters) - Bank of Japan policymakers are debating how soon they can start telegraphing an eventual interest rate hike, which could come even before inflation hits the bank's 2% target, sources say, emboldened by broadening price rises and a more hawkish Federal Reserve.』

ホンマカイナって感じではあるのですが、思いっきり仮にですけれども、黒ちゃん後の事まで考えると後任が全部後始末をするの地獄だから何ぼ何でも利上げの可能性についての仄めかし位はしておかないと、黒ちゃん退任後にまたジャガーチェンジしたという事になるのでそれはそれでマズイ、というような発想が日銀の中の人的にあったとしますじゃないですか(ちなみに黒ちゃんはそういうのを金輪際考え無さそうな人なので、考えるとすれば黒ちゃんでも置物一派でもない人ですな、あとはお察し)。

そうした場合、世界的にインフレ抑制で金融を抑制的までもっていくかは別にしても、緩和的な政策を停止するとか、それでもアカン場合は何かしまっせ何時までもあると思うなゴルディロックス、という折角のビックウェーブがあるので、そのビックウェーブがあるうちに何か着手しておきたい、ってなスケベ心が働くというのも分からんでも無いので、まあ何かそういう下心が何かの拍子に出たのか、そういう雰囲気を感じ取ったのか、はたまたただの飛ばしのヒーさん(あくまでも固有名詞ではなく一般名詞です)なのかはよくわかりませんが、まあそういう感じのお話ではありますな、うんうん。

しかしまあ何ですな、3月に利上げのような流れになっていて、こりゃ1月のFOMCで予告ホームランぶっかましてくるのかよという勢いになっているとは言え、今回のインフレがそう簡単に急落するという感じでもないし、大体からして0-0.25%の金利が1-1.25%になって金利要因だけで景気腰折れせんじゃろ(そもそもその程度で腰折れする程度の景気なら物価がこんなに上がらんし、何だかんだ言ったって2018年の時は物価は2%超えた訳でもなかったんですから、あれを参考にするのがイミフ)とは思う(個人の感想です)ので、別にFEDのファイティングポーズがそんなに簡単にコケるとはおもっておらんアタクシなので、何もこんなタイミングで痩せ馬の先走りをせんでもエエジャロと思うのですが。この手の話をするチャンスは今年の半ばとかだってあるだろうに何でこうなるんでしょうね。

『While an actual rate hike is hardly imminent and the BOJ is on course to maintain ultra-loose policy at least for the rest of this year, financial markets may be under-estimating its readiness to gradually phase out its once-radical stimulus programme.』

アンダーエスティメイトもへったくれもそもそも日銀の「何が何でも2%」の理屈であれば、今のように「2%は当分無理」という見通しを出してノホホンとしている方がおかしいのに、一方でマイナス金利の弊害除去とか言いながら、だったらマイナス金利撤回しろよと思うのですが、それはしないで一部の日銀当預先に特別付利とかして、市場参加者のイコールフィッティングを阻害するというプレイをする、という弥縫策だけは知能の無駄遣いの如く次から次へと湧きだして来る、という状態な訳ですな。

あとですね、どうせやるなら福井の俊ちゃんの如く、量的緩和解除を実は視野に入れだす中で「景気判断引き上げているのに当座預金目標の引き上げという押し上げ介入」をするという位のインチキプレイをしてこそ日銀と思うのですが、そういうインチキプレイに出ないのか出れないのかは兎も角、まあ碌でもない事やってるという自覚があるから、押し上げ介入みたいな発想は起きなくて縮小の発想になるんでしょうな、ナムナムナム。

『Notably, the BOJ's carefully worded promises to keep monetary policy accommodative apply only to steadily pumping cash into markets ? not to keeping rates at current low levels.』

黒ちゃんの着ぐるみを誰かに着せないとそういう発言が出るとも思えないのですが、まあ間違って明日出たら爆笑の発作を起こすけれども黒ちゃんの体調不良を真っ先に疑います。

『"The BOJ never committed to keep rates on hold until inflation exceeds 2%," a source familiar with the BOJ's thinking said, a view echoed by two more sources.

"That means theoretically, it can raise rates before inflation is sustainably above the target."』

でもってですな、この部分は確かに理屈としてその通りで、毎度おなじみ声明文ですが

12月声明文
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/k211217a.pdf

『6.日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。』(この部分は直上URL先の2021年12月金融政策決定会合声明文より)

とありますように、「QQE+YCC」は続けると言っているが、その金利水準についてはコミットしていない(マイナス金利とはどこにも書いていない)のですな。まあ「金融緩和」って言ってるんだから中立金利よりも緩和的な水準に金利が設定されてないとおかしいのでそういう意味でのコミットはありますが、まあこの「a source familiar with the BOJ's thinking said, a view echoed by two more sources.」というのが何とでも取れる書き方(にしてるんでしょうけど)なのでアレですが、まあ確かに記事の指摘の通りで利上げ自体出来るにはできるんですよね。というかYCCって導入当初の説明では「均衡イールドカーブ(既に死語と化しているが)に対して緩和的な状態のイールドカーブを維持するのだが、その時に金利を下げ過ぎても副作用が大きくなるので、過度な金利低下は抑制する」という事になっておりましたので、状況の変化によって均衡イールドカーブがシフトアップしているという認識(ということにしておく、という意味であってそもそも均衡イールドカーブなどというのは中立金利以上に架空の概念であることは言うまでもありません)であれば、YCC政策における適正な金利水準も変化し得る、ということになりますので、まあ別に金利上がってもエエンチャウノ、という理屈は言えない訳ではありません、黒ちゃんが言うとは思えないけど。


しかしまあ何ですな、この声明文項番6ってフォワードガイダンスとオーバーシュート型コミットメントなのですが、ロイターちゃんのさっきの記事の後半には輪番での国債買入ペース減少の話がありまして、こちらもコロナオペで当預が無駄に増えた方ばっかり気にしていて輪番の国債ネタを追っかけるの止めてたの申し訳なかったのですが、記事の後半に『JOINING THE LINE FOR THE EXITS』って小見出しがあって、

『The BOJ has already been phasing out quantitative easing (QE) by steadily tapering asset purchases. The current pace of its bond buying is less than one-fifth the level in 2016, when it shifted to a policy targeting interest rates from the pace of money printing.』

『It is also slowing purchases of risky assets and will phase out a coronavirus pandemic-relief loan scheme in March, a move that will reduce cash supply to the economy.

The BOJ has been able to taper without shocking markets partly as the moves came when stocks were rallying and the yen was weakening as a trend.』(以上2つ前のURL先のロイター記事に戻り引用)

とかあって、ご丁寧にグラフちゃんの方には別リンクもあって、

https://graphics.reuters.com/JAPAN-ECONOMY/BOJ/jnvwejbgzvw/index.html
BOJ has steadily 'stealth' tapered its JGB buying
Chart shows sharply slowing pace of BOJ's JGB buying

こちらはネットの買入がどうのこうのではなくて買入実額の話のようですが、まあオーバーシュート型コミットメントとの整合性がどうなのよという話もコロナオペの期落ちと共にツッコミどころが多いし、アタクシのように日銀ストーじゃなかったヲチャー(自称)を延々とやっておりますと、まあ屁理屈に関しては一応屁理屈のロジックは理解しながら悪態申しあげますが、そもそも「拡大方針に変わりはなくコロナ対応での急増急減はキニシナイ」という理屈が一般的な海外投資家に通じる訳もないのでありまして、その辺りも含めて何か今回の会合、凄まじくどうでもよい決定会合だった筈なのですが、無駄に注目を集めそうな感じになってしまいましたな、うんうん。



2022/01/13

お題「備忘メモの続きで12日の円債と昨晩の米国(CPIや要人発言ヘッドライン含め)メモ」

人の休みを翻弄する円債ェ・・・・・・・・・

〇12日の横綱今度は引け近くに上に値を飛ばして終了とな

例によってこれは翌日の朝8時過ぎとかになると前日の数値が消えてしまうので先回りメモ
https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/popchart&QCODE=601.555
長期国債先物(夜間除く) 22年3月限

取引日 2022/01/12
立会区分 日中取引
始値 150.87 (08:45)
高値 151.08 (14:57)
安値 150.86 (08:45)
現在値 151.05 (15:02)
前日比 +0.29
取引高 34,902

日中足ちゃんを見ると引け前15分だかそこらで急に先物が10銭近く値を飛ばして151円を回復して、殆ど寄り安値の引けピンに近い陽線を引くわ売買高は相変わらず3.5万枚近いわと、何ですか連日のこの相場はという風情でございますが。

ロイター様より
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TS18H
2022年1月12日3:19 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は7日ぶり反発で引け、長期金利0.125% 米金利上昇一服で

『[東京 12日 ロイター] -
<15:07> 国債先物は7日ぶり反発で引け、長期金利0.125% 米金利上昇一服で

国債先物中心限月3月限は前営業日比29銭高の151円05銭と、米金利上昇の一服を受けて、7営業日ぶりに大幅反発して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.5bp低下の0.125%。』(上記URL先より、以下同様)

とあるのですが場況の話はあんまりなくて何とかスト後講釈コーナーになっているので引けの気配だけ。

TRADEWEB
    OFFER  BID   前日比 時間
2年  -0.089 -0.076  -0.002 15:02
5年  -0.05  -0.045  -0.016 15:02
10年  0.12  0.124  -0.025 14:59
20年  0.505  0.509  -0.021 15:01
30年  0.699  0.705  -0.014 15:00
40年  0.737  0.745  -0.014 15:06

下がる時そんなにサガランチ会長だった超長期の後ろ、割と確り上げについて行ってまして、うーんこのという感じですが、戻りの主体が横綱〜20年という辺りに年初来の暴れん坊将軍相場の背景お察しという感じなんでしょうかね、よくわからんですけど。

2022/01/11

お題「人が夏休みに入ろうとか休んだとかいう隙に相場動くんじゃねえよというメモである(俺様備忘メモ)」

#ちなみに11日の相場について書いてあるので朝のメモではありません(夜陰に紛れてひっそりとメモを残すの巻)。

中の人は夏休み中なのでコロナ前なら海外逃亡して金融市場がどうしたこうしたなどというのはCNBCテレビかブルームバーグテレビ(が放映されている宿にいる場合に限る)しか見れなくて、そうなるとUSTは分かるけど円債なんぞはシランガナ精神になるのですけど・・・・・・・・・・・・


〇人の夏休みを狙ったように10年15bpェ・・・・・・・・・・(円債備忘メモ)

週明けの円債ちゃんおいこら人の夏休み中に何ちゅうことをしてくれるねん。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TR0YD
2022年1月11日3:18 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は6日続落で引け、長期金利は10カ月ぶり0.150%に上昇

『[東京 11日 ロイター] -
<15:10> 国債先物は6日続落で引け、長期金利は10カ月ぶり0.150%に上昇

国債先物中心限月3月限は前営業日比21銭安の150円76銭と6日続落して取引を終えた。押し目買いが入りプラス圏に浮上する場面もあったが、後場に入り軟化した。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0bp上昇の0.150%と前年3月5日以来の高水準を付けた。』(上記URL先より、以下同様)

おいこらちょっと待て人が夏休みとか言ってる間に金曜の引け際にぶっ飛ばして下げて週明けも前場は引け強だったのに後場に入ったらまたぶっ飛ばしやがったのかよwww

『12月米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったが、労働参加率が伸び悩む中で失業率が低下し、賃金の伸びも高かった。みずほ証券のチーフ債券ストラテジスト、丹治倫敦氏は、労働状況がひっ迫する中でインフレが続くという市場の金利上昇シナリオをサポートする内容だったと指摘する。米10年債利回りは10日の海外市場で1.808%と約2年ぶりの高水準を付けた。11日のアジア時間では1.76%台まで戻してきているが、円債は先物が6日続落するなど先物主導の金利上昇傾向が続いている。』

ということで、別に輪番封鎖された訳でも無いのですが、先物ちゃんを見ると後場寄り直後から下げがぶっ放された感じのようでして、何かよーわからんけど色々凄いですな。

https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/popchart&QCODE=601.555

取引日 2022/01/11
立会区分 日中取引
始値 150.95(08:45)
高値 151.04(10:33)
安値 150.71(14:57)
現在値 150.76(15:02)
前日比 -0.21
取引高 38,184

前場は先物ちゃん98銭で引けてたのですが、後場寄り直後にぶっ放して80銭近辺まで下げやがるとかそんな展開のようで、ギャップダウンじゃなくて寄り後下がっているのが芸が細かいですのう。

ロイターさん提供のトレードウェブ気配ですが、

TRADEWEB
   OFFER  BID 前日比 時間
2年 -0.079 -0.074 0.006 14:53
5年 -0.035 -0.029 0.017 15:07
10年 0.145  0.15 0.026 15:07
20年 0.525  0.53 0.015 15:09
30年 0.713  0.718 0.007 15:08
40年 0.752  0.76 0.003 15:09

ということで金利が上がると絶対水準バイヤーのおられる30年40年はさほど金利上がらんで横綱から10年弱くて何気に20年も後ろ対比ではイマイチで、20年も勿論金利が上がれば絶対水準バイヤーさん登場するんでしょうけど(個人の感想です)、ちょっと50bpだと絶対水準の人が出て来る水準に届いておらんということですかそうですか。何ちゅうかよーやるわではあるのですが、そもそも金曜の引け際にぶっ飛ばされたのもアレでございましてですね、


金曜の債券市場ちゃん
https://jp.reuters.com/article/TOKYO-DBT--idJPL4N2TN0V3
2022年1月7日3:20 午後
訂正-〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落で引け、長期金利は21年3月以来の0.130%に上昇

『<15:10> 国債先物は続落で引け、長期金利は21年3月以来の0.130%に上昇

国債先物中心限月3月限は前営業日比15銭安の150円97銭と5日続落(訂正)して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は同1.5bp上昇の0.130%と前年3月11日以来の高水準を付けた。一方、30年債入札は順調で、超長期債には押し目買いが入った。きょうの30年債入札は、応札倍率は上昇し、テール(落札価格の平均と最低の開き)が縮小するなど順調だった。5日の10年債に続き入札を順調にこなしたが、金利上昇懸念がくすぶる中、買いは超長期債に限られ、円債相場全体の方向性は乏しかった。』(上記URL先より、以下同様)

ということでですな、30年入札は堅調でほほうとか思ってたら引け際一気に先物のお値段が下に20銭くらいぶっ飛ばされてしまって、この間に別にニュースヘッドラインがあった訳でもなく、横綱単独の下げなのか、それとも30年堅調なのに20年がヘロってたからそっちのせいなのかはよくわからんですが、引け際5分くらいでそれまで151円15銭〜20銭くらいでウダウダしていた先物ちゃん急落しやがり引けでも飛ばされるとか中々の畜生展開になっていまして、確かに雇用統計跨ぎの3連休を控えていたとは言え何でそこで急に下げますねんという相場でしたが、何かこうよくわからんうちに10年10bpって抜けるときは一気にぶち抜けてまた真空地帯みたいになりますな、とは思いました(個人の感想です)。

金曜日の引けの気配ちゃんは

TRADEWEB
   OFFER  BID 前日比 時間
2年 -0.084 -0.079 0.001 15:10
5年 -0.049 -0.045 0.005 15:05
10年 0.125  0.129 0.012 15:03
20年 0.515  0.519 0.014 15:12
30年 0.705  0.71  0  15:11
40年 0.749  0.756 -0.005 15:07

と入札強かった30年は引けで20年は10年並みにアカン奴ということで何となく察したのではあるのですが、いやー何ちゅう相場をしてくれますねんという所ですな。



2022/01/07

〇ちょwww円債wwwwwww

https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TM0TN
2022年1月6日3:24 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は続落で引け、長期金利は9か月ぶり0.115%に上昇

『<15:10> 国債先物は続落で引け、長期金利は9か月ぶり0.115%に上昇

国債先物中心限月3月限は前営業日比30銭安の151円12銭と続落して取引を終えた。新型コロナウイルス感染拡大への警戒感は限定的で、米金利上昇の流れが波及した。新発10年国債利回り(長期金利)は同2.0bp上昇の0.115%と、前年4月6日以来の高水準を付けた。』(上記URL先より、以下同様)

前日は10年新発で銘柄代わるから0.1の100円近辺で入札やって、やっぱり100円はニーズあるよねとか言ってるうちに引けにかけてまたズッコケ気味に推移したと思っていたら、米国様の1.7%パワーによっていきなり下で寄るわ途中持ち直し掛けたと思ったら引けにかけて下がって先物華麗に安値引けするわでナンノコッチャでございました。

しかし先週(年末)先物がこのままだとずっと4ケタ枚の出来かよと悪態をついたのが見事なフラグになってフラグ建築士としては誠に頭がクラクラする所ではあります。昨日とか3万枚超えですがな日中売買高だけでも。

『タカ派的な12月14─15日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が米金利上昇のきっかけだが、市場では「想定範囲を大きく超える内容ではなかった」(三井住友銀行のチーフ・マーケット・エコノミスト、森谷亨氏)との声も多い。』

そうかいな、と思いながら以下の後講釈を拝読する。

『議事要旨は「経済や労働市場、インフレへのそれぞれの見通しを踏まえ、参加者は総じて、従来予想よりも早期、もしくは速いペースでの利上げが正当化される可能性がある」という認識を示したが、3月に開始するかどうかの明確な指摘はなかった。』

1月に利上げするなら明示的(=予告ホームラン的アカラサマ的)な指摘する意味があるけど、3月の利上げ云々を12月会合の議事要旨公表の時点で「明確に示す」メリットねえだろ誰だよこんな与太ロイターに吹き込んでるの。

『QT(量的引き締め)についても、「一部の参加者(Some Partichipants)」は、利上げ開始後比較的早期に、バランスシートの規模縮小の開始が適切な可能性があると指摘したとある。「Some」は4人程度とみられており、多数派にはなっていない。』

あの出オチみたいなコーナー設けている時点で少なくとも「私たちFOMCとしては量的緩和縮小に関してもやる気満々なんだからいつまでも資産買入ヒャッハーゴルディロックス相場やってるんじゃねえよ馬鹿野郎、ああそれからお前らイールドカーブの後ろこんな水準でフラットニングさせてんじゃねえよこのスットコドッコイ」という声がアタクシには物凄い勢いで聞こえたのでありますが(個人の幻聴である可能性がありますので念のため申し添えます)、誰だよこんな与太を以下同文。

あと、昨日も書いたけど、7兆ドルもあるバランスシートが多少ランオフされたからって物凄いQE状態であることは変わらんのであって、タイトニングじゃねえんだよという事で、アタクシはQTというのは使いたくなくて基本ランオフとしか言わない、というのをちょうど(量的引き締め)というのを見て思いました。(そもそもインターバンクで量的引き締めをしたら決済が飛ぶぞな、という話なのですが、量的引き締めときつめ調節は別モンなのだが、そもそもそれを理解している人が短期村と円債村くらいにしかいないしうっかりすると円債村でも知らん人いそうですからね)。

#貸出枠規制とか総量規制のようなものが「量的引き締め」だと思うんだが

という雑談はともかく昨日の円債ちゃんの引けは、と思っていつものロイターさんのを引用しようと思ったら15時の数字が出ていないので記事中の文章を引用します。

『現物市場で新発債利回りは上昇。2年債は前日比0.5bp上昇のマイナス0.085%、5年債は同1.5bp上昇のマイナス0.055%。20年債は同2.0bp上昇の0.505%、30年債は同1.5bp上昇の0.710%、40年債は同1.0bp上昇の0.760%。』

10年の0.10%で平和に横這い推移というものをしないで一々上に下にと抜けてしまう真空地帯を形成するのかは何でなんじゃろ。





2022/01/04

〇またフラグ建築をしてしまった訳ですが(12/30円債市場俺様備忘メモ)

先週末というか年末はナンジャソラでしたな。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N2TF0X0
2021年12月30日3:38 午後
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は大幅下落で引け、長期金利1カ月ぶり0.070%に上昇

『 <15:10> 国債先物は大幅下落で引け、長期金利1カ月ぶり0.070%に上昇

国債先物中心限月3月限は前営業日比26銭安の151円59銭と大幅下落して取引を終えた。新発10年国債利回り(長期金利)は、週明けに10年債入札を控えていることが意識され、同1.5bp上昇の0.070%と1カ月ぶりの高水準となった。』(上記URL先より、以下同様)

ということでしたが、

『きょうの円債先物は、前日の米国市場で新型コロナウイルスのオミクロン変異株への警戒感の後退を受けて10年国債利回り(長期金利)が1.558%と1カ月ぶり水準に上昇した債券安地合いを引き継ぎ、寄り付きから終日、軟調な展開となった。』

『現物市場では10年物以外の新発国債も利回りが総じて上昇。2年債は前営業日比0.5bp上昇のマイナス0.095%、5年債も同0.5bp上昇のマイナス0.080%、20年債は同1.0bp上昇の0.475%、30年債も同1.0bp上昇の0.690%、40年債は同0.5bp上昇の0.740%だった。』

んな訳でアタクシの手元の帳面ベースで年末値比較をしますと、各年限の利回り(ただし単利)ちゃんですけど。

2年:▲0.125%→▲0.095%
5年:▲0.110%→▲0.080%
7年:▲0.085%→▲0.055%
10年:+0.020%→+0.070%
20年:+0.395%→+0.475%
30年:+0.645%→+0.690%
40年:+0.690%→+0.745%

ちなみに
日経:27444.17→28791.71
トピ:1804.68→1992.33
ドル円29日NY引け:103.58→114.95

うーんこのという感じですが、日々そんなに派手な動きをしていなかった印象の強い円相場が結局何のかんの言って一番YonYの変動率高いじゃんというのはふーんという事で。

しかしまあ何ですな、木曜日の債券先物ちゃんですが、
https://port.jpx.co.jp/jpx/template/quote.cgi?F=tmp/popchart&QCODE=601.555

長期国債先物(夜間除く) 22年3月限

取引日 2021/12/30
立会区分 日中取引

始値 151.76 (08:45)
高値 151.76 (08:45)
安値 151.59 (14:21)
現在値 151.59 (15:02)
前日比 -0.26

取引高 21,946

ということで前週金曜から4ケタ枚が続いていたのに突如何か変なもんでも食ったのかというか、お前らそんなに居たのかよという位に先物売買ピーポーが現れて1万どころか2万枚も売買するわ思いっきり上下坊主の陰線引くわ(17銭幅の上下が坊主の陰線ってよく考えたら大した事でも無いのですが、近年の相場様があまりにも動かんからエライ動いた気がしまして思わず大陰線とか書きそうになりましたわw)という事ですが、いや確かに米金利上がったかも知れんけど、1月5日に10年国債入札があるから警戒で下がったとかお前その日程当日聞いたわけもないのに何を祐天寺という感じではありますが、まあ何だか良く分からん下げで年末気分も吹き飛ぶ謎の下げではありました。まあゆうて10年プラスの一桁ベーシスのレンジと言われるとぐうの音も出ませんが。





2021/12/28

〇オペ紙変更なしと来ましたな&その他オペ関連メモメモ

・特に日銀何も勝負せずに輪番据え置きと来ました

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211227c.pdf
長期国債買入れ(利回り・価格入札方式)の四半期予定(2022年1〜3月)

−1年:1500×1(前回1500×1)
1-3年:4500×4(前回4500×4)
3-5年:4500×4(前回4500×4)
5-10年:4250×4(前回4250×4)
10-25年:1500×1(前回1500×1)
25−年:500×1(前回500×1)
物価連動国債:600×1(前回600×1)
変動利付国債:300×1/4(前回300×1/4)

という事で変更なし。4月以降コロナオペの期落ちがバカスカ来る事が予想される中で、そんなに輪番目立つ減らし方するのもどうなの、という見方がある一方で、逆に4月以降はコロナオペ期落ちによるMB減少が見え見えなので、そこに減額ぶつけに行くとさすがに何か勘ぐられてしまうので減らすなら今回、という見方(個人の勝手な憶測です)かねとは思いましたが、何せコロナ対応各種臨時措置による日銀当座預金のアホウのような拡大があるので、MB的には輪番の方が誤差になってしまってて、今更ここを上げ下げするのがどうなのよというのもあるし、大体からして3か月ごとの公表に変更したってのは、毎月の上げ下げで色々とメッセージ出しているように言われたくないって事でしょうから、これが据え置きだからどうのこうのというのをあんまり評価する必要ってないんじゃないのとは思うのですけどね。

とは言いましても、目先の需給で価格ちゃんは動いてしまいますので、注目するなと言っても注目してしまうのが市場の中の人の仕様でありまして、まあどうせあーだこーだと講釈は出ると思うのですが、暫く前みたいに「市場を出来るだけかく乱しないようにしながらオペ減らしますわ」みたいな一本の流れみたいなのは無いんじゃないのかね、とは思いますけれども、むしろコロナオペの期落ちがある程度進んできた辺りから何かまた新たな意図を持った流れが出来るとオモロイかな、とは思います。(なのでコロナ対応のあれこれMB攻撃でアホラシカと思ってあんまり見て無かった国債買入残高の状況については年末分からまた定例の月初計数確認を再開しようと思います)

しかしまあ何ですな、物価連動国債の輪番はそろそろ減らしてもエエンチャウのという気がするんですが、ただのイメージの話で本当の所はよくわからんですけど、コロナオペも3月で多くの部分が打ち切りだというのに、こっちはコロナ対応(みたいなもん)で拡大したのが減りませんなあという所でありまして、物価ちゃんが珍しくもプラス圏で推移して来年とか見た目だけは更にドン、というご時世なんですから、ここ少しはいじるのかなとちょっとだけ思ってたんですけど据え置きなのね、そうですかそうですか。


・社債CP買入は3月までは既存通り(当たり前ですが)

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211227a.pdf
CP・社債等買入のオファー日程(2022年1月〜2月)

CPは5000×2、社債は1250(1-3)+750(3-5)ですが、まあ3-5年に関しては(いつぞやの指値オペと違って今度は本当の本当に)サイゴン陥落前に出る最終輸送機の1月は2便前と相成りますので、乗り遅れの無い様にという風情ですが、まあサイゴン陥落したからどうなのというと社債市場がカオス化する訳でもないでしょうから(個人の感想です)まあ別にね、といった所なのかもしれません、よー知らんけど。


・新コロオペ82兆円www

先週金曜ネタですが。
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211224e.pdf
新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペレーションの実施結果

2.貸付予定総額
貸付予定総額 124,679億円
(参考)貸出残高(注) 821,939億円
(注)2021年12月27日時点の貸付残高の見込み。

ちなみに前回は
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211125a.pdf

(参考)貸出残高(注) 804,993億円
(注)2021年11月26日時点の貸付残高の見込み。

となっておりましてちゃっかりと増えているのがお茶目でございますが、まあ普通に考えて軽く半分は今後期落ちで落ちていくでしょうなあ(もっとかもしれんがよくわからん)ということで、一応この減少は「MBの拡大方針」というのには矛盾しない、という超越理論によって気にしないことにしているという話ではあるんですけど、よくよく考えてみますとそもそもQQEをおっぱじめた時にニバイニバーイと言いながら日銀当座預金が年間80兆円ペースで拡大(当時は日銀保有国債は50兆円ペースで拡大でしたなナツカシヤ)と仰せになっていたその80兆円分のオペがバカスカ期落ちが来て、どのくらい歩留まりするのかわからん(カテゴリーTの分は歩留まり間違いなしだけど後は他のオペに振り替えになったりするのも含めた意味での歩留まり状況はよくわからんですよね)ものの、例えばの話40兆円落ちても「一時的」と言えるのか、という問題は多々ございますわな。

でまあその話をすると「そもそも量とは」という話になるのでありまして、この政策において資産買入の結果として量が出る、というのはその通りであっても、量そのものを目標にするという事に何の意味があったのか、と言っても日銀公式はオーバーシュート型コミットメントなんぞを入れて置物理論の顔を立てるというイカサマ検証をしているだけに、まあ黒ちゃんのいるうちにここの見直しはせんのでしょうな、ナムナム。


あと、地味な論点ではあるのですが、このコロナオぺ、バカスカ出た理由は何といってもマクロ加算ニバイニバーイと特別付利というとってもスイーツな餌があったからホイホイと札が集まった訳でございまして(現にコロナオペ入れた当初はあっという間に札が頭打ちになったので、住宅ローン担保証券とかもはやコロナとどこがどう関係があるのかわからんもんまでコロナオペ対象にして数字作りに狂奔したのが昨年3月4月5月辺りのお話)、これって要はかつて「超過準備付利10bp(法定所要準備は無利子)」というエサがあったから超過準備が積みあがりました、というのと同じ話でして、じゃあその「奨励金レートで付利された超過準備」には何の意味があるのよという論点(ゆうてみれば不胎化された超過準備みたいなもんですから)とか、まあ色々なオモシロ論点が転がっているのですが、そういう点をつつくと蜂がブンブン飛んできて収拾がつかなくなるので放置プレイな日銀公式なのでありました。


〇そういえば気候オペもあったので後日の為にメモ

気候変動対応のためヒー〇テックの肌着を買ったんで補助金80兆円下さい。

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211223a.pdf
気候変動対応を支援するための資金供給オペレーションの実施結果

1.概要
貸付実施の通知日時
2021年12月23日(午前9時30分)
貸付日
2021年12月24日
返済期日
2023年1月30日

何故か1年1か月なのね。

2.貸付予定総額
貸付予定総額 20,483億円

ほうほう2兆円ですかそうですか。

(参考)対象投融資の残高(注)
(注)今回の貸付にあたり、本オペの貸付対象先から報告された「わが国の気候変動対応に資する投融資残高」の合計。これが貸付限度額となる。

こういうの報告させるのね(全然真面目にオペ実施要項を見てない)

基準時点 2021年9月末
対象投融資の残高 24,761億円

ということで対象融資額が2.5兆円くらいで2兆もオペ入った(と言ってもこれ気候オペ先だけが報告しているので世の中全体の数字ではない筈)とは一応日銀としてはニッコリという所ですかね。まあ何でこんなの作ったかなあとは思いますけど。





2021/11/02

〇活性化したかったらマイナス金利を撤廃すれば良いだけではないでしょうか(ついでに短期市場サーベイ)

そういやこんなのやってるんですよね。
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2021/rel211101a.pdf
「短期金融市場取引活性化研究会との実務者レベル会合(第 8 回)」の開催について
2021 年 11 月 1 日
日本銀行金融市場局

『日本銀行金融市場局では、市場参加者との対話や、市場機能の維持・向上に向けた取り組みにおいて、「東京短期金融市場サーベイ」を有効に活用していくこととしています。その具体的な取り組みの一環として、短期金融市場取引を行う各業態の代表者で構成される短期金融市場取引活性化研究会(以下、短取研)との間で、第 8 回目となる実務者レベルの会合を以下の要領で開催します。』

ということで短取研との会合だそうです。

#どうでもよいのですが「たんとりけん」で漢字変換したらワシのIME様は何をどう学習しているのか、「たんと利権」とか言いだす始末で、マイナス金利の押し付け合いと、制度アービトラージで取引が成立している短期(の特に超短い所)市場にはマイナスの利権しかないわヴォケと朝っぱらから泣きそうになりました。

活性化も糞もんなもん最早短資のインターバンクの人と、銀行の資金部の極めて専門的な人くらいしか分からんだろうという日銀当座預金のミルフィーユ構造、しかもこれらがマイナス金利(政策金利残高のマイナス金利)を前提にしてその上にドンドンとミルフィーユを乗っけて来るもんだから、やればやるほどマイナス金利の正常化をするのに阻害要因になる、というお前ら本当は物価目標達成する気ないだろう、というこのクソバカ当座預金を全部0金利(だと市場が動かないんだったら付利5bpにでもしておけ)にすれば話は簡単なんですけどね。

と思いつつ内容を見ますと、

『4.内 容

短期金融市場の最近の動向、金利指標改革の取り組みおよび中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み方針について、意見交換を行う予定です。』

ちょwwwおまwwwインターバンク関係ないじゃんどうなっとるんや、と思いましたが、まあたんと利権じゃなかった短取研方面では指標金利改革方面とかもやっておられるのでライボー云々は分かるのですが、CBDCの話するのって何でやねん(決済絡みでの興味があるのは分かるけど)という気も。


でもってちょっとそこに「東京短期金融市場サーベイ」ってのがあるのですが、そちらは先日公表されていた物件でございまして、

https://www.boj.or.jp/paym/market/market2110.htm/
わが国短期金融市場の動向
--東京短期金融市場サーベイ(21/8月)の結果--
2021年10月22日
日本銀行金融市場局

ということで全文の方はこちらになります。
https://www.boj.or.jp/paym/market/data/market2110.pdf
わが国短期金融市場の動向
東京短期金融市場サーベイ(21/8月)の結果

ということでHTMLの方(つまり概要ご紹介ページ)の方から引用します、詳しくは全体版でも見てくんなまし。

『はじめに』って小見出しがありまして、ということでまあ全体版のサマリー部分にあたります。

『日本銀行金融市場局は2008年以降、わが国短期金融市場の取引動向などを把握するため、「東京短期金融市場サーベイ」を実施している。このサーベイは当初は隔年で実施していたが、市場動向をより的確にフォローする観点から、2013年より毎年実施することとしており、本年8月、第12回目となる調査を実施した(調査基準時点は本年7月末)。』

過去のはこちらにあります。
https://www.boj.or.jp/paym/market/index.htm/#p00
東京短期金融市場サーベイ

『今回のサーベイは、従来同様、日本銀行のオペレーション対象先および短期金融市場の主要な参加者を対象として実施している。今回のサーベイの調査対象先は381先となっている(回答率100%)。』

ほほう。

『日本銀行金融市場局は、今回のサーベイ結果を短期金融市場の動向把握のために有効に活用していくとともに、「債券市場サーベイ」なども併せ用いながら、金融市場の状況や構造変化の包括的かつ多面的な把握に努めていく考えである。』

ということなのですが、まあだいたい直上URL先にある過去の市場レビューレポートを見て直近のを見ると何となくイメージ掴めるかもしれませんが、定量的な項目に関する回答は充実しているのですが、定性的な項目というか、要は計数項目じゃなくてもうちょっとこう自由意見っぽい感じの定性部分が昔の方があったように読めてしまいまして、無味乾燥モードになってきている(のでここ数年はネタにしなくなったのですがあくまでも個人の感想でございますのでよろしゅうに)という所でございますな。そこは残念な点。

『また、「市場調節に関する意見交換会」や、「債券市場参加者会合」などの機会も活用しつつ、市場参加者の方々と対話を重ねながら、短期金融市場も含めたわが国金融市場の活性化に向けた関係者の取り組みを積極的に支援するとともに、自らも中央銀行の立場から、可能な限りの貢献を果たしてまいりたいと考えている。』

>自らも中央銀行の立場から、可能な限りの貢献を果たしてまいりたいと考えている
>自らも中央銀行の立場から、可能な限りの貢献を果たしてまいりたいと考えている
>自らも中央銀行の立場から、可能な限りの貢献を果たしてまいりたいと考えている

マイナス金利政策を撤廃すればよろしいですし、短期ではマイナス金利政策、長期ではYCCやってる中で「金融市場の活性化に向けた取り組みを支援」とか言われても本質的に何の解決にもならないのでありますからして、なんちゅうかこの姿は(以下何かに喩えて見ようかと思ったが内務省検閲レベルの比喩しか思い浮かばなかったので自主規制)。

まあ何ですな、宮仕えは辛いよってことで『概要』に参ります(フォローになっていない)。

『短期金融市場の取引残高は、資金調達残高・資金運用残高とも、前年から増加した。 この背景としては、「新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペ」の活用が拡がる中、(1)資金調達サイドでは、同オペの利用拡大に伴い、対日銀取引が増加したこと、(2)資金運用サイドでは、主に同オペの担保目的での国庫短期証券の購入が増加したことなどが挙げられる。』

要するに制度アービトラージが活発になったから取引が拡大しました、ってだけの話で何ら生産的な話ではない。(まあそれ言い出すと短期市場そのものが生産的かどうかという話に発展しかねないのでそれ以上は言わない^^)

『日本銀行としては、今後も日々のモニタリング活動や本サーベイ、市場参加者との対話などを通じて、短期金融市場の動向を適切にフォローしていく考えである。』

ちょwwww終わりかよwwwwwwww


とまあそういう訳で、もしかすると来年は地域金融機関経営合理化支援特別奨励付利(もはや正式名称忘れたが事実上そういうことでしょと思うので勝手にそう呼称する所存)とか、当座預金のマクロ加算の3層構造(笑)によるサムシングとかの影響をもうちょっと反映した(何せサーベイは8月実施ですから)話とかも出てくるのかな、と思っていますが、まあいずれにしましても今の市場の根本が「政策金利残高のマイナス付利の押し付け合い」に加えて「オペ先(いちぶオペ先のさらに先)に対する各種優遇付利金利の活用」という、何ちゅうかこの市場参加者のイコールフィッティングもへったくれも無くて、それを市場と言うのかという市場になっておりますので、何をやっても空虚感isあるのは、全て政策委員会のポンコツドテカボチャが悪いので致し方ありません。

あ、一応付け加えると、インターバンク金利自体の形成って、ここだけは中銀によるガチガチ介入が担保されていないと、そもそも論としてここの金利が安定して形成されない(ガチガチ介入が担保さえされていれば、実際にゴリゴリとインターバンクに介入しなくても金利は安定形成されます)ので、そういう意味で言えば短期市場って根源のどこかに必ず統制市場部分は発生する、というのはこれ今の一般的な金利政策を中心とする金融政策運営がマクロ調整に使われる建付け上やむを得ないので、そこまで撤廃しろとかいうつもりはありませんので念のため申し添えます。