金融政策概観(2009年度上期後半分(7月〜9月))

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2009年上期後半

2009/09/29「末初GCは落ち着く/迷走しそうなモラトリアム法案/BOEの量的緩和は量の効果ではなく時間軸効果」
2009/09/25「GCレート久々に上昇」
2009/09/24「FOMC資産購入プログラムの段階的縮小を発表」
2009/09/04「ECBおよびFRBの議事要旨より」
2009/09/03「結局財務省証券買入とは何だったのか(買入停止の議事要旨より)」
2009/08/31「バーナンキ議長の金融危機対応に関するスピーチから」
2009/08/28「本当に民主党の強力政権で国債発行抑制できるのでしょうか」
2009/08/27「バーナンキ議長再任」
2009/08/25「BOEの資産買取拡大は結構ヤケクソ特攻的ですね」
2009/08/13「FRBは長期国債買入を停止してロジック建て直し中です」
2009/08/12「日銀も短期市場も動かざること山の如し」
2009/08/10「ECBの景気認識が妙に底打ちチックです」
2009/08/07「BOEが資産買い入れを拡大」
2009/08/06「非伝統的政策の解釈は道半ば」
2009/07/29「FRBは資産買入から低金利時間軸へ」
2009/07/22「バーナンキ議会証言から」
2009/07/21「FOMC議事録から、これ以上の長期国債買入の効果を不確実と」
2009/07/16「各種措置は3か月延長になりました」
2009/07/13「BOEの超独自路線」
2009/07/10「企業金融関連措置の延長に関する雑感」
2009/07/09「イエレンSF連銀総裁講演から、インフレ懸念に対する見解」
2009/07/08「イエレンSF連銀総裁講演から、時間軸もどきを強調」
2009/07/06「短観で時間軸/イエレン講演メモ」
2009/07/03「この期に及んで時間軸状態??」
2009/07/02「6月短観/3か月短期国債入札平均落札0.15%割り込む!」
2009/07/01「短期国債がやたらと強い話/その他雑談」

2009年上期前半の見出しはこちら(別ファイルに飛びます)

2009/06/30「末初レート上昇ですが他のレートは低かったりする」
2009/06/29「GC上昇を受けて供給/日銀の流動性リスク管理/FRB各種措置延長と減額」
2009/06/26「久々のお笑い調節で4半期末のGCに異変が発生/変な記者がいます」
2009/06/25「短国入札で金余り/FOMC案外中立的/ECBの1年オペ」
2009/06/23「市場雑感/国債投資家懇談会より」
2009/06/17「決定会合声明文で日銀文学が登場しました」
2009/06/16「PD懇議事要旨から/その他雑談」
2009/06/15「アトランタ連銀ブログより/決定会合ですな」
2009/06/10「随分ご都合主義な公的資金返済」
2009/06/09「バーナンキ議長議会証言から/米国2年金利1.4%とな」
2009/06/04「米国市場雑感」
2009/06/03「米国長期金利上昇/ロジックのねじれをどう立て直す」
2009/06/02「コーン副議長の講演から(その2)」
2009/06/01「コーン副議長の講演から(その1)」
2009/05/29「出口論議に関して雑談」
2009/05/22「金余り雑感/英国格下げアクション/FOMC議事要旨続き」
2009/05/21「FOMC議事要旨/短期国債0.2%割れ/格付け雑談」
2009/05/14「民主党の謎理屈/潤沢供給で短国安定/次世代RTGS」
2009/05/13「米国市場雑談と言うか悪態」
2009/05/12「BOEの説明を読んでみる/日銀の資本増強/短国は順調消化」
2009/05/11「茶番のストレステスト/日銀の長期国債銘柄別残高、相変わらず半分が2年以内」
2009/05/08「米国長期金利上昇/ECB理事会結果より」
2009/04/30「豚インフル続報その他/FOMC声明文より」
2009/04/28「国債増発は結局PD懇寄りの結果に/豚インフルエンザで金融緩和はいかが?」
2009/04/22「国債投資家懇談会から」
2009/04/21「国債PD懇から(その2)」
2009/04/20「国債PD懇から(その1)」
2009/04/17「中期で中途半端な発行量の新規年限は止めて/銀行券ルール雑談」」
2009/04/16「FRBとBOEの長期国債買入ロジックを講演と議事録で比較してみる」
2009/04/15「社債買入オペ雑感/3年債とか7年債が出るとな?」
2009/04/14「日銀の資本強化策/その他雑談」
2009/04/13「米国と日本の長期国債購入ロジックを比較」
2009/04/10「輪番の話続き/3月FOMC議事要旨より」
2009/04/09「総裁会見から輪番の話を」
2009/04/08「決定会合結果、担保範囲の拡大」
2009/04/07「米国10年国債が2.9%に上昇しています」
2009/04/06「今日から決定会合/フェイル関連の雑談」
2009/04/01「フェイル関連の雑談」

2009/09/29

○スポ末でしたが

昨日はスポットが中間期末ということで、オペのレートがどうしたこうしたとか末スタートのCP発行がどうしたこうしたとかいう日なのでしたが、国債買現先オペのスポネ(=末初)が1兆円増額となって3兆円のオファーに。落札結果ですが平均0.173%の足きり0.15%とだだ流れになりまして、スポ末のGCもあっさり0.2%を割り込んでレート低下でござるの巻。足きり15だと物は試しに下に入れてみた分まで入ったって感じだと思われますのでそらレート下がるわな。

・・・・ということで、昨日末初はギリギリまでそこそこ確りのレートじゃないですかとか申し上げたのが見事に大ハズレになってしまいましてどうもすいませんm(__)mあたくしの仕様という事で。

んでですな、もうレートがアレなので純粋に利回り商品として考えると時間の無駄状態となっておりますCP市場ちゃんでございますが、昨日はスポ末なのでそれなりに発行もございまして、まーそのレートを見ておりますと、銘柄ごとの格差は益々無くなっておりまして、暫く前までは一応それなりにハンデがついていたその他金融系銘柄さんでも3か月で0.15%を切る水準。30日受渡ベース時点での3か月TBの利回りが0.15%でしたので、まあ要するに何でもかんでも(ただしa-1)官民逆転状態というギャグのような展開になっておりますし、メーカーさんとかになると2か月物で0.12台(最上位格付で公益系さんとかだと0.12割れてたりする)とか、もうこれはクレジット市場における価格形成とは言い難い(水準にしても銘柄によるレート差にしても)素敵な状態になっております。あっはっは。

まー官民逆転もさることながら、一応長期格付けを見た場合に国内格付け機関さんでAA持ってる銘柄と、AフラットだのA-だのというような銘柄のレートが0.00何%の違いしか無いとかいう状況になってしまっちゃってるのは、そらまあベースレートが低いというのはありますけれども、それよりも何よりも企業金融(以下悪態)。

というCP市場ちゃんが市場の体を為していない今日この頃で、タームの利回り商品で普通に投資するとなりますと短期国債しかない(一般債というのもありますが、短期市場的に言えばロットが全然捌けない)という大変に心温まる昨今でございますが、その3か月TBもまあさっくりGCレート低下とか見てますと年末越えになりますが、普通に0.14%台に戻るんでしょうな、いやはや。


○市場雑談じゃないけど雑談の続き

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090928/plc0909282050011-n1.htm
鳩山首相「モラトリアムまで合意していない」 亀井金融相の主張拒否?

『鳩山由紀夫首相は28日夜、亀井静香金融相が提唱している中小企業向け融資や個人向け住宅ローンを3年程度猶予する「モラトリアム法案」について「連立与党でモラトリアムまで合意しているわけではない」と述べ、亀井金融相の主張は受け入れがたいとの姿勢を示した。』

・・・・・いやまあ何と申しますか「盛り上がって参りました!」としか申し上げようがございませんが、それはそれと致しまして、この法案に関する取りまとめ担当の大塚副大臣って従来それなりに金融市場的には評判が良いと思われる方(あたくし的には微妙なのですがまあそれは措く)でございまして、さて今回は就任当初からいきなり楽しい法案の作成をする事になられまして、この法案の作りこみ次第で金融市場的な高めの評判が更に高まるのかいきなり暴落するのか、真価が問われる場面となりましたので、奮闘を期待したいものです(棒読み)。

いやね、今更あたくし如きが申し上げる話でも無いのですが、金融庁の資産査定の基準がついちょっと前(2年位前)まで結構厳しく適用していたと思ったら今度の大臣登場って話でして、前も申し上げておりますように、銀行貸出なんてそう簡単にホイホイ出したり引いたり出来ない(いやまあ短期貸しとか貸出極度方式だったらリセットが1年位で来ますからやろうと思えば出来ますけど、中小企業のように資金調達のアクセスが借入金のみって場合、いきなり貸出引いたら資金繰りで倒れちゃうでしょ)ものでありまして、ディーリングしてる訳じゃ無いんですから、そうホイホイと貸せ貸せと言われましても、ちょっと景気が良くなって政権の方針が変わった途端に「その貸出全部ハケ(破綻懸念ね)です」とか査定されたら銀行としたって目も当てられないし、ハケ扱いになった債務者さんはもっと目も当てられないっすからねえ・・・・

査定基準をもっと明確にするのか、銀行の裁量をもっと認めるのかとかをしないと、銀行サイドとしては「後から厳しい査定されたら困る」となって保守的な運営になってしまうと思うんですけどねえ。モラトリアム法案がどうのこうのとか言う前にやる事あるんじゃないのって感じですけど・・・・

以下虫干しネタ。

○BOEの量的緩和の効果に関する議論

BOE9月のMPCの議事要旨がこっちの連休中に出てたんですけどね。
http://www.bankofengland.co.uk/publications/minutes/mpc/pdf/2009/mpc0909.pdf

まあこれもまた読んでいると結構長いのですけど、量的緩和政策と堂々銘打っているBOEがどういう政策効果とか見ているのかという話を見たい訳で読んでみたのよね。

まず冒頭の金融市場やら経済情勢に関する論議の部分からですが、金融市場に関する話が最初にありまして、第2パラグラフ(番号を振っているので読みやすい)と第3パラグラフから。

『Short-term interest rate expectations had fallen in most major economies during the month. Compared with a month earlier, official policy rates were expected to remain low for longer. These moves appeared to have been prompted by announcements and comments from the monetary authorities. In the United Kingdom, the decision to extend the asset purchase programme, the publication of the Inflation Report and the MPC Minutes had all led to a lower and flatter short-term yield curve.』

『The announcement to increase the asset purchase programme by £50 billion to £175 billion at the beginning of August had not been widely expected. That had led to a fall in the yields on gilts eligible for the asset purchase programme by some 10-20 basis points on the day. Yields had continued to fall during the month. Government bond yields had also fallen in the United States during the month, and it was a more mixed picture across maturities in the euro zone.』

ということで、低金利政策長期化の見方が広がり、債券利回りが低下しましたがなって話をしてますが、そもそもその前に変に出口政策っぽい雰囲気を出してレート上げたんちゃうかと思いますが、それはまあ兎も角として、話として出ているのは低金利政策の長期化観測の定着によるイールドカーブの話とか金利低下の話とかになっておりますわな。

で、先の方でマネーに関する話もしているのですが、マネーがどうのこうのと言う話は第13パラグラフにございましてですな。

『M4 growth, excluding the money holdings of institutions that intermediate between banks, had been estimated to have picked up slightly to 5.3% on a three-month annualised basis in July compared with 4% in June. The annual growth rate of non-financial corporate money holdings had become positive for the first time in over a year. That was encouraging, as one way the asset purchase programme had been expected to stimulate nominal spending was through boosting the money holdings of the non-financial private sector.』

ということで、資産買入政策に関するマネー刺激効果に関する話は出ているのですが、このあとクレジット動向とか貸出とかの話はまた別ですよと言う話になっていますな。

で、途中ぶっ飛ばして金融政策決定に関する所なのですけどね。第27パラグラフから。

『There had been a number of developments during the month with positive implications for the short term. The world economic data had generally been stronger than the Committee had expected at the time of the August Report. In the United Kingdom, the GDP data for 2009 Q2 had been revised upwards. The more recent data on construction and industrial production had suggested further upward revisions to the Q2 GDP data were likely, and manufacturing output had grown strongly in July. Business surveys had continued to improve. Broad money growth had picked up.』

『Asset prices had continued to rise. The recovery in equity and house prices meant that collateral values had risen, which should, other things equal, increase the availability of credit and reduce the cost of borrowing. Market expectations of future Bank Rate had fallen; the exchange rate had depreciated; and gilt yields were down. Three-month Libor had fallen to its lowest rate since the mid 1980s, and that rate was an important benchmark for the cost of companies’ borrowing. All of these financial market developments were likely to boost nominal spending in due course.』

ということで足元の経済状況ならびに金融市場などの改善が指摘されているのですけれども、その改善自体は前の方の話にもあるように、政策効果は政策効果なのですけれども、先行きの低金利継続に対する期待およびそれによって起こるイールドカーブ全体への影響という話でして、これって要するに「時間軸効果」という事ですので、量的緩和政策ということで(BOEのサイトのトップに「量的緩和政策の量が現在幾らでございます」と表示されています)実施している政策なのですが、その量に対して定量的な効果を見てどうのこうのという政策というよりは、「時間軸効果」を狙った定性的な効果を見て実施していますねという感じではないかという感じが致します。

ということは、BOEは「量的緩和政策」ということで銘打ってますけど、政策としては金利ルートでの波及効果を考えているちゅう話であって、他の主要国の金融政策と同じようなロジックを言い換えているだけなんですかねという感じがするのでありましたです。

ということで量的緩和政策の効果に関する議論は8月は微妙にスルーしていましたけれども、9月のMPCでは「時間軸効果」ルートの効果を確認した格好になっておりますなという話です。で、それ以外の話ですが、BOEの議事要旨では景気認識とかの話も色々とあるのですが、引用しているとこれまたキリが無いのですが、この先ではインフレ動向に関して「短期的にはインフレ上昇圧力だが中期的な見方には変化無いです」という認識になっております。

で、その結論としてはこんな話に。第31パラグラフから。

『There had been some promising indications from asset markets. But the lesson from previous financial crises was that they were not resolved quickly, and that there could be false dawns.』

ほほう偽りの夜明けとな。で、このパラグラフはまだ続きます。

『The banking system still had to complete a process of balance sheet adjustment, including raising new capital, and bank lending remained weak. The drag on aggregate demand growth from the financial sector was likely to be long-lasting. High levels of public debt internationally and the persistence of global imbalances remained downside risks to the sustainability of the recovery. The implications of the financial crisis for potential growth and the degree of economic slack - and thus medium-term inflation - also remained uncertain.』

ということで中期的な物価見通しは前回のインフレーションレポート時点(8月)と変化は無いですという話をしてます。で、8月MPCで資産買入拡大をより多くと提案していたキング総裁などは今回のMPCでは特に拡大の提案をしなかったのですが、その点についての話が採決前の部分になる第32パラグラフで書かれています。

『In August, the Committee had decided on and announced a programme of asset purchases for the three months up to the November MPC meeting. The medium-term outlook had not changed markedly since then. For those members who had preferred a larger stimulus at the August meeting, a larger asset purchase programme could still be justified. But in the absence of significant news about the medium term the case for adjusting the programme now was outweighed by the benefits of following through with the programme of asset purchases announced in August. All members therefore agreed to continue with the announced programme of asset purchases this month.』

より多くの資産買入が適切であるという意見には変化はないものの、MPCにおける中期的な物価見通しに変化が無い中で資産買入規模を拡大するというアクションを取ると余計なリアクションが起きるので今回は現状維持で問題ないという話ですな。なるほどなるほど・・・・・

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2009/09/25

○市場雑談

ここの所「先生!短期市場ちゃんが息を(略)」なもんだったのですっかりスルーしておりましたが、実は24日の国債償還に向けてGCが上昇してました。んでもって24日になったらGC下がるのかと思っていたのでスルーしてたのですが、あにはからんやレートが上昇したでござるの巻になったのでその話でも。

えーっとですな、7月以降すっかり0.1%台前半でベタベタ状態なのが定着していたGC市場ちゃんなのですが、あたくしがおサボリしている間に(積み期が変わる受渡のあたりから)GCレートが0.13%近辺とベタベタレートよりは(超ミクロですが)若干の上昇でござるの巻。

んでもって24日は四半期恒例の国債償還の山があったのですが、この受渡を前にGCなどが上昇する(24日の資金繰りが出入りでかいので安全を期して資金を抱える動きが増える)のは何となくあるのかなという感じでGCやらオペのレートやらが徐々に強含みとなり、スポネの国債買現先オペもそこまで8000億円で推移させていたのですが、24日スタートになる17日木曜日には15000億円に増額となりました。

でもまあスポネの買現先がその間じり高推移が継続しやがりまして、先週の月曜からスポネの国債買現先のレートを見ますと0.128/0.12から始まって0.129/0.12、0.130/0.13、0.141/0.14、0.146/0.14となり、昨日は0.162/0.16まで上昇したでござるの巻。当然ながらGCも高く、0.18とか一部0.19とかに上昇したようでして、24日の資金繰りが確定した所で足元から下がるかと思ったのですが、資金抱え込みの動きが思いの他あるようで誠に遺憾でございます。

一応当座預金残高や準備預金残高は24日に向けて資金供給をして引き上げているのですが、それ以上に資金を抱え込んでいるというのもあります(資金抱え込みの動きがあるという認識が広がると、別に普段そんなに資金を抱え込まない人も何となく資金を抱えたくなったりするのが市場心理)し、24日に国債償還があるので24日を跨ぐ資金供給となる共通担保オペが少なめに推移している為にGCのファンディングサイド(買い手)的にタームの資金がイマイチ取れていない事から一旦資金抱え込みの動きという思惑が出るとレートが上昇しやすくなるというのもあるかと思われます。

もうちょっと24日跨ぎでジャンジャン資金を出すのかとも思ったのですけれども、無駄に準備預金の積みが進捗すると積み後半のコントロールが難しいという認識(超過準備付利があるから開き直って思いっきり出すという考えもあるが、超過準備付利と関係ない人がもっと下のレートを叩きに行くという問題もありまして)で運営しているのですかなという感じで、あまり抑えつける感じでは無かったのでまあレート上昇となったんすね。

まー中間期末ですから別にレートが上昇してもおかしくはないですし、上昇したって言ったってまだ0.1%台ですから(末初渡しはこのままだともうちょっと上昇するんでしょうけれども)別に大した事無いっちゃあ大した事無いのですが、「何が何でも抑え付ける」という感じでは無いですなあという所で。

一方で昨日入札が行われた3MTBは足元GC上昇しても落札レートは0.1509/0.1521でして、セカンダリーは平均オファーの足きりビットとかいう素敵な状態でしたので、一応0.15%には乗ったものの、まー大して上昇していないので、足元GCレートの上昇って言っても一時的なもんでしょという認識なんでしょうな。GCファンディングをしている筈の債券ディーラー(業者)がそこそこ落札してますし。

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2009/09/24

○寝起きでFOMC

今回の声明文
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090923a.htm

ちなみに前回声明文はこちら
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090812a.htm

『Information received since the Federal Open Market Committee met in August suggests that economic activity has picked up following its severe downturn. 』(今回)

『Information received since the Federal Open Market Committee met in June suggests that economic activity is leveling out. 』(前回)

ということで、前回がleveling outで今回はpicked upになっておりますので判断は前進したでござるの巻ですわな。まあここもとのエライ人たちの発言からしたらこうなるのでしょうけど。

『Conditions in financial markets have improved further, and activity in the housing sector has increased.Household spending seems to be stabilizing, but remains constrained by ongoing job losses, sluggish income growth, lower housing wealth, and tight credit.』(今回)

『Conditions in financial markets have improved further in recent weeks. Household spending has continued to show signs of stabilizing but remains constrained by ongoing job losses, sluggish income growth, lower housing wealth, and tight credit. 』(前回)

金融環境は更に改善という話に、activity in the housing sector has increasedと書きながらも、家計部門の消費に関しての認識は変化が無いという事のようで。

『Businesses are still cutting back on fixed investment and staffing, though at a slower pace; they continue to make progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales.』(今回)

『Businesses are still cutting back on fixed investment and staffing but are making progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales.』(前回)

今回は企業活動の認識の中で設備投資と人員削減に関してthough at a slower paceというのが入ってまして微妙に上方修正。

『Although economic activity is likely to remain weak for a time, the Committee anticipates that policy actions to stabilize financial markets and institutions, fiscal and monetary stimulus, and market forces will support a strengthening of economic growth and a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability.』(今回)

『Although economic activity is likely to remain weak for a time, the Committee continues to anticipate that policy actions to stabilize financial markets and institutions, fiscal and monetary stimulus, and market forces will contribute to a gradual resumption of sustainable economic growth in a context of price stability.』(前回)

前半の表現は同じっぽいですけれども、FOMCは経済の回復の為に云々という部分の表現がgradual resumption of sustainable economic growthから今回はgradual return to higher levels of resource utilizationとなっててこれも表現的には前進してるんでしょう。ここまでが経済認識で以下物価に関して。

『With substantial resource slack likely to continue to dampen cost pressures and with longer-term inflation expectations stable, the Committee expects that inflation will remain subdued for some time.』(今回)

『The prices of energy and other commodities have risen of late. However, substantial resource slack is likely to dampen cost pressures, and the Committee expects that inflation will remain subdued for some time.』(前回)

物価見通しには変化がなさそうですな。で、金融政策ですけど、金利に変化が無い話は飛ばしてその先から。

『To provide support to mortgage lending and housing markets and to improve overall conditions in private credit markets, the Federal Reserve will purchase a total of $1.25 trillion of agency mortgage-backed securities and up to $200 billion of agency debt.』(今回)

さいですが、今回はMBS買入ちゃんを期限延長するそうで・・・・・

『The Committee will gradually slow the pace of these purchases in order to promote a smooth transition in markets and anticipates that they will be executed by the end of the first quarter of 2010.』(今回)

年内までとしていたMBSなどの買入に関して、買入ペースを落としながら2010年3月末に買い入れ期限を延長(3か月延長)してスムーズな出口に向かいますと仰せでありますな。これはこの前の長期国債(財務省証券)買入の出口政策(まだ出てませんが)が何となく上手くいきそうなので味をしめて同じ朝三暮四スキームを導入してきたようです・・・・が長期国債と違ってMBS関連に関してはFRBがマーケットメーカー状態になっているのに大丈夫なんでしょうかね。

『As previously announced, the Federal Reserve’s purchases of $300 billion of Treasury securities will be completed by the end of October 2009.』(今回)

これは念押し。

『The Committee will continue to evaluate the timing and overall amounts of its purchases of securities in light of the evolving economic outlook and conditions in financial markets. The Federal Reserve is monitoring the size and composition of its balance sheet and will make adjustments to its credit and liquidity programs as warranted.』

最後の所も毎度同じですが、一応何か有った時には柔軟に対応しますと言ってますけれども、同じ話をしてても以前だと「買入拡大も柔軟に対応」だったのが今だとただのヘッジクローズに化ける所がオモシロスですな。

寝起きなのでまあそんな感じで。

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2009/09/04

○寝起きでECB

決定は毎度のように簡単。

http://www.ecb.int/press/pr/date/2009/html/pr090903.en.html

『At today’s meeting the Governing Council of the ECB decided that the interest rate on the main refinancing operations and the interest rates on the marginal lending facility and the deposit facility will remain unchanged at 1.00%, 1.75% and 0.25% respectively. 』

政策金利、貸出ファシリティ、預金ファシリティの金利は据え置きですよ。

で、トリシェ総裁のスピーチ(この時間はQ&Aはまだ出ません)から。

http://www.ecb.int/press/pressconf/2009/html/is090903.en.html

冒頭から。

『On the basis of its regular economic and monetary analyses, the Governing Council decided to leave the key ECB interest rates unchanged. The current rates remain appropriate, taking into account all the information and analyses that have become available since our last meeting on 6 August 2009. 』

ということで政策変更無しなのですが・・・・・・・

『In this respect, at today’s meeting we also decided that the rate for the twelve-month longer-term refinancing operation to be allotted on 30 September 2009 will be the prevailing rate on the main refinancing operations.』

・・・・・prevailing rateってのはロイター日本語版の報道見てると同じレートって書いてあるから同じレートなんでしょうけど、この単語「優勢な」「勝つ」というような意味もあると思うのですが微妙な単語を使いますのお。5月の1年オペ導入決定時にはwill be the rateと言ってたのですけどね。

『This decision, which continues to guarantee liquidity support to the banking system of the euro area for an extended period of time at very favourable conditions, should promote the extension of credit to the euro area economy and, therefore, further underpin its recovery.』

というのはいつもの話でして、ECBもまた for an extended periodなのです。

んでまあちょっと飛ばして先を見ますと、

『In the view of the Governing Council, the risks to this outlook remain broadly balanced. On the upside, there may be stronger than anticipated effects stemming from the extensive macroeconomic stimulus being provided and from other policy measures taken. Confidence may also improve more quickly, labour market deterioration may be less marked than currently expected and foreign demand may prove to be stronger than projected. On the downside, concerns remain relating to a stronger or more protracted negative feedback loop between the real economy and the still strained financial markets, renewed increases in oil and other commodity prices, the intensification of protectionist pressures and a disorderly correction of global imbalances. At the same time, the uncertainty surrounding this outlook remains higher than usual.』

『Risks to the outlook for price developments remain broadly balanced. They relate, in particular, to the outlook for economic activity and to higher than expected commodity prices. Furthermore, increases in indirect taxation and administered prices may be stronger than currently expected owing to the need for fiscal consolidation in the coming years.』

相変わらずのリスクはバランスという認識のようで。

『As the transmission of monetary policy works with lags, we expect that our policy action will progressively feed through to the economy in full. Hence, with all the measures taken, monetary policy is providing ongoing support for households and corporations. Once the macroeconomic environment improves, the Governing Council will make sure that the measures taken are unwound in a timely fashion and that the liquidity provided is absorbed in order to counter effectively any threat to price stability over the medium to longer term.』

という話も相変わらずとな。で、肝心の景気認識の所をスルーしていますけれども、どうも相変わらず「回復には時間掛かりますけど上にも下にもリスクがありますよ」というお話っぽく読みましたです。

#エエカゲンでどうもすいません


○更にFOMC議事要旨(ほとんどネタですが)

昨日の続き。
http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20090812.htm

長期財務省証券買入に関する話を見る為に、ヤケクソで「Treasury」をキーワードにして検索してみたでござるの巻。

Staff Review of the Financial Situationの所から。

『On net, the market-implied path of the federal funds rate ended the period about the same as at the time of the June FOMC meeting. Yields on nominal Treasury securities were also little changed, on balance, over the intermeeting period, though there were sizable intraday movements in response to macroeconomic data releases and Federal Reserve communications. Inflation compensation based on five-year Treasury inflation-protected securities (TIPS) declined, on net, over the intermeeting period, while five-year inflation compensation five years ahead rose somewhat.』

・・・・利回りの話があるから何かあるかと思ったら特に長期国債買入の効果の話が言及されておりません・・・・・

Staff Review of the Financial Situationの所から。

『Indicators of Treasury market functioning were little changed over the intermeeting period, and functioning continued to be somewhat impaired. Bid-asked spreads held roughly steady, and trading volumes remained low. The on-the-run liquidity premium for the 10-year Treasury note was little changed at elevated levels, although it was well below its peak last fall.』

オファービットのスプレッドが縮小するというのは、まあある意味市場機能の回復をしていることでもあるので、長期国債買入の効果だったりするとか無理矢理こじつける事もできない事もなさそうですが、別にFEDもそんな無理矢理な事は考えてなさそうですね。

・・・・・・あとTreasuryで引っ掛かってくるのは、Treasury と何かのスプレッドがどうのこうのという話ばっかりでして、結局今回の会合で財務省証券買入に対して何らかの効果なり目的達成の検証なりが行われた形跡が見られないという結論に。まー実際問題としては「議事要旨には載せられないけど議事録には載せられる」という議論もあるでしょうから、そっちの世界の話なのかもしれませんけど。

つーことで、昨日も申し上げましたが、結局長期国債買入とは一体全体何だったのかという疑問が頭の中を駆け巡るままに長期国債買入が始まってあっさり終了という運びになったFRBなのでありました。

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2009/09/03

○結局財務省証券買入とは何だったのか(米国)

先日のFOMC議事要旨が出ました
http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20090812.htm

で、あたくしの頭では寝起きでこの文章を短時間で精読するのは無理(まあ寝起きじゃなくても無理なんですけどね!)でございますので、財務省証券買入がどうのこうのという辺りを探して読んでみるでござるの巻。

冒頭で資産買入に関する効果の議論があるのですが・・・・

『Meeting participants again discussed the merits of including agency MBS backed by adjustable-rate mortgages (ARMs) in the Committee's MBS purchase program: 』

んでその先が長いのですが、要するに米国財務省証券とのスプレッドが縮小する効果があったという話をしています(もうちょっと色々と話をしてますが引用すると長いので割愛)。で、財務省証券は・・・・・

『Participants also discussed the merits of progressively reducing the pace at which the Federal Reserve buys Treasury securities, agency debt, and agency MBS prior to the end of the asset purchase programs. They generally were of the view that gradually slowing the pace of the Committee's purchases of $300 billion of Treasury securities and extending their completion to the end of October could help promote a smooth transition in markets.』

結局効果の話が華麗にスルーされて出口の話になっているような希ガス。

ちなみに、他の買入プログラムもこんな感じで出口に向かいますよという話をしているので、今回の長期国債買入終了は今後のテストケースになるんでしょうね。

『A number of participants noted that a similar tapering of agency debt and MBS purchases could be helpful in the future as those programs approach completion. The Committee made no decisions on tapering those purchases at this meeting.』

従って最後の所でいつも言及される「今後の金融政策方針に関する議論」部分でもこんな感じになっとります。

『With the downside risks to the economic outlook now considerably reduced but the economic recovery likely to be damped, the Committee also agreed that neither expansion nor contraction of its program of asset purchases was warranted at this time. The Committee did, however, decide to gradually slow the pace of the remainder of its purchases of $300 billion of Treasury securities and extend their completion to the end of October to help promote a smooth transition in markets.』

結局微妙に効果に関する話はスルーされっぱなしですが、まあ後日でも良いのですが、この辺りの検証はきっちりとお願いしたいものです。

なお、その他金融政策に関する時間軸チックな話とかに関しては前回会合での議論内容とほぼ同じ表現を取っていまして、そーゆー意味では「景気の底打ちから回復への見通しを強め」ながらも「低金利による緩和的な金融政策は継続して実施」という話でして、背景の一つとして「インフレ懸念が無い」というのが効いてますねっていうところになるのでしょうな。

超斜め読み(というか途中の大部分飛ばして読んでる)の結果の引用ですので、変な所を切り取っていたら(長期国債買入の効果やら政策判断に関する話はこの辺くらいだったように思えますが)ゴメンナサイなのです。

ではでは♪

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2009/08/31

○バーナンキ議長の金融危機に関するスピーチから少々

http://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/bernanke20090821a.htm

Reflections on a Year of Crisisってお題のスピーチでして、特に2008年秋からの金融危機拡大の状況およびそれに対する金融政策対応に関する説明をしています。

んでまあ色々と説明しているのですが、危機に対応する金融政策対応に関して最後の方で説明しています。18パラグラフから参ります。

『In response to these developments, the Federal Reserve expended the remaining ammunition in the traditional arsenal of monetary policy, bringing the federal funds rate down, in steps, to a target range of 0 to 25 basis points by mid-December of last year.』

と、まずは利下げをしまして、資産買入に関する政策に関しては、

『It also took several measures to further supplement its traditional arsenal. In particular, on November 25, the Fed announced that it would purchase up to $100 billion of debt issued by the housing-related GSEs and up to $500 billion of agency-guaranteed mortgage-backed securities, programs that were expanded substantially and augmented by a program of purchases of Treasury securities in March.』

ということで。で、この政策目的ですが・・・・

『The goal of these purchases was to provide additional support to private credit markets, particularly the mortgage market.』

いつものFRB声明文にあるとおりですけれども、民間クレジット環境の改善とある事に関して「特にモーゲージ債市場」と言っていますね。で、あたくしメがここの所「信用緩和と量的緩和」の整理をしている中で申し上げておりますし、水野審議委員の講演でもありましたように、FRBのこれらの買入って「潤沢な資金供給」は行うけれども、その資金の量に関してどうのこうのという政策ロジックなのではなく、あくまでも市場機能の回復あるいは市場への信用供与という文脈なのですな。

『Also on November 25, the Fed announced the creation of the Term Asset-Backed Securities Loan Facility (TALF). This facility aims to improve the availability and affordability of credit for households and small businesses and to help facilitate the financing and refinancing of commercial real estate properties.』

で、TALFは家計や中小企業の信用のクレジットの供給可能性を高める事によって商業用不動産のファイナンスやリファイナンスをサポートするとな。

『The TALF has shown early success in reducing risk spreads and stimulating new securitization activity for assets included in the program.』

ということで、証券化関連の活発化やリスクスプレッドの縮小が顕著に見られたという効果を発揮しましたと、こちらでも個別市場の改善の話をしているのであります。

次のパラグラフでは他国の政策に関して。

『Foreign central banks also cut policy rates to very low levels and implemented unconventional monetary measures. For example, the Bank of Japan began purchasing commercial paper in December and corporate bonds in January. In March, the Bank of England announced that it would purchase government securities, commercial paper, and corporate bonds, and the Swiss National Bank announced that it would purchase corporate bonds and foreign currency. For its part, the ECB injected more than ?400 billion of one-year funds in a single auction in late June. In July, the ECB began purchasing covered bonds, which are bonds that are issued by financial institutions and guaranteed by specific asset pools. Actions by central banks augmented large fiscal stimulus packages in the United States, China, and a number of other countries.』

ということで、バーナンキ議長は他国の政策に関してはとりあえず事実の説明のみを行っています。で、ここ見てて思うのですが、日本の強力オペ「企業金融支援特別オペ」の話が残念な事にスルーされている(ECBの1年オペは説明あるんですけど)のですな。指値無制限オペの金利押さえつけ効果についての言及が無いのは話が長くなるからスルーしているのか、それともFRBはその手のオペをやっていないからその強力効果ぶりにイマイチ認識が無いのかというのが少々気になる所であります。

んで次の(第19)パラグラフはストレステストの話をしているのですが・・・・・

『On February 10, Treasury Secretary Geithner and the heads of the federal banking agencies unveiled the outlines of a new strategy for ensuring that banking institutions could continue to provide credit to households and businesses during the financial crisis. A central component of that strategy was the exercise that came to be known as the bank stress test.』

はいはい。

『Under this initiative, the banking regulatory agencies undertook a forward-looking, simultaneous evaluation of the capital positions of 19 of the largest bank holding companies in the United States, with the Treasury committing to provide public capital as needed.』

ふぉわーどるっきんぐなしみゅれーしょんですって??

『The goal of this supervisory assessment was to ensure that the equity capital held by these firms was sufficient--in both quantity and quality--to allow those institutions to withstand a worse-than-expected macroeconomic environment over the subsequent two years and yet remain healthy and capable of lending to creditworthy borrowers. This exercise, unprecedented in scale and scope, was led by the Federal Reserve in cooperation with the Office of the Comptroller of the Currency and the FDIC. Importantly, the agencies' report made public considerable information on the projected losses and revenues of the 19 firms, allowing private analysts to judge for themselves the credibility of the exercise. Financial market participants responded favorably to the announcement of the results, and many of the tested banks were subsequently able to tap public capital markets.』

それはそれはとっても良かったですねえ(棒読み)。しかし金融機関の資本不足問題とか本当に再燃しないんでしょうかねえ・・・・・

ということで、政策対応に関する説明の最後が第20パラグラフなのですが、ここでもあくまでも市場機能に関する話、即ち量がどうのこうのの話ではなく、信用緩和という文脈になっていますな。

『Overall, the policy actions implemented in recent months have helped stabilize a number of key financial markets, both in the United States and abroad. Short-term funding markets are functioning more normally, corporate bond issuance has been strong, and activity in some previously moribund securitization markets has picked up.』

ということで、死亡寸前の市場を引き上げるという話ですな。市場機能市場機能。

『Stock prices have partially recovered, and U.S. mortgage rates have declined markedly since last fall. Critically, fears of financial collapse have receded substantially.』

『After contracting sharply over the past year, economic activity appears to be leveling out, both in the United States and abroad, and the prospects for a return to growth in the near term appear good.』

そういやバーナンキの景気底打ち発言で株式市場が反応したとかこの講演のあたりでございましたが、もしかしてここの部分に反応したのかしら??

『Notwithstanding this noteworthy progress, critical challenges remain: Strains persist in many financial markets across the globe, financial institutions face significant additional losses, and many businesses and households continue to experience considerable difficulty gaining access to credit. Because of these and other factors, the economic recovery is likely to be relatively slow at first, with unemployment declining only gradually from high levels.』

ということで、底打ちしたとは言っても色々懸念はありますよと。

で、この講演ですが、第8−9パラグラフで「リーマンをこかしてAIGをこかさなかった理由」についてまあ苦しい言い訳をしているのとかが香ばしかったりするのとか、今引用した部分の次に『Interpreting the Crisis』という小見出しの部分があるのですけれども、こっちの話は主にリクイディティ供給の話が多くて、FEDビューVSBISビューみたいな観点は華麗にスルーしているのがチャーミングなのでありますが、それはまあ紹介するかもしれませんし、紹介しないかもしれませんです、はい。


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2009/08/28

○まー選挙期間中なのであまり言いたくは無いが

どっかの政党のエライ人が「新規国債発行額を今年度2次補正予算ベース(2次補正じゃなくて1次補正でした)から増やさないように抑制する」という話をしてまして、足元の地合いが買い材料に反応したがってる債券市場的には「選挙結果によって強い政権基盤の政権になったら、少数政党のバラマキ的な動きを排除するんじゃないでしょうか」と反応してたりしてるのかしないのか知りませんが、まあそんなのも債券の買いネタあるいは後講釈に使ってみたりしてるようですな。異論は認める。

でも何か相変わらず同じ口から「財源は埋蔵金」とかいう話は出ている訳でして、埋蔵金を財政措置の財源に使うのでしたら、そもそも政府の純債務に対しては中立ですし、大体からして「埋蔵金」ったって山下財宝やら徳川埋蔵金みたい(どちらも実在しませんかそうですか^^)な金地金みたいな本当の「埋蔵金」な訳ではなく、その分って当然ながら国債の購入やら日銀の対政府売現先に化けているのでありまして、まあ売現なら兎も角、国債の購入に化けてる分っていうのが減れば新規財源債ベースでの発行を抑制しても借換債だったり特別会計の国債引受余力が減るとかで皺寄せ来るんじゃないのと素朴な疑問が。

ま、あたくしの勘違いだったら良いのですけど。

小泉政権の「国債30兆円」ってのもさっくり反故にされた後でも「財政の無秩序な拡大を抑制する小泉政権の姿勢」ってのが債券市場的には評価されていたという事になっていましたという事を勘案致しますと、ま、その新規財源債と借換債がネットで結局同じじゃねえかみたいな細けぇこたあ良いんだよ!(AA略)という事で、「財政の無秩序な拡大を抑える明確な姿勢を示している」というのが評価されるという面もあるので、こーゆー姿勢をまずは示すというのも重要ではあるのですけど、それならそれで小泉元首相のようなインチキ力をきちんと発揮して頑張っていただきとう存じます。

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2009/08/27

○バーナンキ議長再任雑談

そりゃまあこんな中途半端な所で次の人に引き継がれましても、ご本人としてはやり残し感満々でしょうし、後任が変に方向性を変えてくると今までの非伝統的政策というか信用緩和路線というそれなりに大変な政策のバランスが崩れてエライコッチャになるかもしれませんので再任は妥当なところでしょう。まあ年末までにまた不良資産問題再燃して議会様大激怒とかになるとテラカオスなのですけれども・・・・

#このインプリケーションは「そういやもう直ぐ任期が来る審議委員の方もこの際再任でお願いします」という事ですな(大嘘)。

まーオバマ先生が褒め称えるようなヒーローなのかは微妙にアレなのですが(ちゃんと問題を理解してたら少なくともリーマンを突如法的整理させて短期金融市場その他を崩壊させるようなことはせんじゃろうし、長期国債買入に関しては結局何をやりたい政策だったのか訳判らんまま開始して訳判らんまま終了となり、後世への政策インプリケーションというかロジック的には微妙なツッコミをしたくなる)、リーマン破綻やらかし後の対応は中々宜しかったので、非伝統的政策の信用緩和の入り口をやった以上、出口まではやってね(はあと)ということで。

#髭が随分白くなった気がしますねえ

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2009/08/25

BOEのネタもフォローしとかないととネタ在庫が溜まるのでありました(><)。

http://www.bankofengland.co.uk/publications/minutes/mpc/pdf/2009/mpc0908.pdf

○まあ実は金融政策絡みの所しか熟読してないのですが(汗)

資産買入拡大を決定した8月5、6日のBOE議事要旨なのですけど、んじゃど〜ゆ〜ロジックで買入拡大に突っ込んできたのかというのに興味があった訳でして、景気認識とかインフレ認識とかを華麗に全部スルーして、金融市場の動向と金融政策に関する部分だけマジメに読んでみたでござるの巻なのれす。

ということで、論議は第2パラグラフから第32パラグラフ(番号が振ってある)まであるのですが、その中で2〜6と25以降のあたりから少々。

ところで余談なのですけど、FRBの議事要旨って表現に使う単語が割と金融関連で良く見られるお馴染みの言い回しを使う傾向があって、慣れるまでは読むのがめんどいのですが、慣れると割と読みやすいのです。その一方でBOEの議事要旨って一つ一つの単語は難しくないので表面上はサラサラと読めるのですけれども、読んでいてよくよく考えると意味を取りにくいという内容。いやまあお前の頭が悪いだけとかいうツッコミはありますが、「表現が平易で意味が判らん」というのが英国クオリティなのかなあとか思ったのですけど、詳しい人教えて下さいませ(って米英比較だったら本石町日記さんですね)。キング総裁のスピーチになるとこれがまた気取った表現でなお意味を取り難かったりするのです。

んな余談は兎も角。


○ギルトの買入効果の説明が思いっきり謎なのですけれども・・・・・

第5、第6パラグラフから。

『5 Medium and long-dated gilt yields had increased by around 25 basis points during the course of the month.』

ということで中長期の国債金利は上昇したとな。

『But spreads between government bond yields and OIS rates had fallen markedly since the beginning of the year. This was in contrast to the United States and euro area, where central banks’purchases of government bonds had been smaller relative to the size of the outstanding stock.』

えーっと、国債金利とOIS金利のスプレッドが縮小していますが、これは米国やユーロシステムのように、国債流通残高に対しての国債買入額が比較的少ない国と対照的ですと。

『That suggested that the MPC’s asset purchases had played a part in reducing gilt yields relative to where they might otherwise have been.』

というのがBOEの資産買入プログラムの効果の一つではないかという話になっているのですけれども、国債の金利が上昇しつつOISとのスプレッドが縮小しているというのが本当にそれ効果なのかよというのは微妙に訳の判らん話に見えるのですが。時間軸効果が出てくればOISの方が低下するじゃんとか思うのでありまして・・・・・・

『6 Market expectations were for Bank Rate to remain unchanged at 0.5% for the rest of 2009, but for an increase beyond that horizon to around 1.5% by the middle of 2010.』

マーケットの政策金融パスの期待(=OIS市場の値動きを見てるのでしょ)は2009年中は現行金利の0.5%ですが、2010年半ばに1.5%ですよと。

『That was around 50 basis points higher than at the time of the July MPC meeting.』

・・・・・んーっと、ということはOISとギルトのスプレッド縮小ってOIS金利が上昇して現出したものだという話にならんかねと思うのでして、肝心の国債金利が低下してる訳でも無いのにどこがどう長期国債買入の効果なのかが良くわからんのですけど。

一万歩譲って考えると、OISレートの上昇=早期利上げ期待の台頭=インフレ期待の高まり=(一方で名目金利がインフレ期待高まりほど上昇しないので)実質長期金利の低下=長期国債買入の効果!!という理屈(相当無茶な理屈に見えるが)なのかよとか悩むのですけど・・・・何かあたくし重大な読み間違いしているのかなあ。

『The sterling effective exchange rate had appreciated by almost 3% on the month, and by 15% since the start of the year, although it remained some 20% below its mid-2007 level.』

これは英国ポンドの実効為替レートの話なのでスルー。


○更に政策効果に関してですが・・・・

途中を華麗にスルーして金融政策決定の論議をする第25パラグラフから。

『25 During the month, the Bank had met the MPC’s target for purchases of £125 billion of assets financed by the issuance of central bank reserves. Although it remained too early to assess the full effect of the asset purchase programme, there were some promising signs that it was having a positive impact.』

ということで、資産買入プログラムの効果を測定するにはまだ早いけど、ポジティブインパクトを持っている有望なサインが幾つか見られるという微妙なお話。先ほど引用した話の他にこんな話を。

『The United Kingdom had seen a large reduction in the spread between government bond yields and OIS rates by comparison with similar markets overseas. Corporate bond spreads had fallen, gross issuance had been strong, and the rate at which the Bank had been acquiring corporate bonds had slowed, consistent with a pickup in private investor demand.』

一方でまだまだ効果が足りないという話も。

『26 By contrast, another diagnostic for assessing the initial impact of the asset purchase programme, underlying broad money growth, had been surprisingly weak.』

肝心のマネー拡大が弱いですとな。

『To some extent, however, that might have reflected the impact of institutional investors’ acquisition of banking sector assets, which should, in time, encourage greater bank lending. It might also reflect companies using the proceeds of capital market issuance to pay off bank debt. But this would still be consistent with the asset purchase programme boosting nominal demand.』

つーことで、資産買入プログラムの需要創出効果ってどうなんですかねえと思うのですけど。

で、次のパラグラフではGDPの話などをしてまして、最悪の事態に陥るというダウンサイドリスクは軽減されましたという話をしています。めんどいので引用割愛しまして、次のパラグラフではインフレレポートで時間軸みたいな話をしているように見えます。

『28 In Inflation Report months, the Committee considered the likely future evolution of the economy through the analysis and discussion of its quarterly projections for GDP growth and CPI inflation.』

『Those projections suggested that, without a greater monetary stimulus than embodied in the combination of implied market expectations for Bank Rate and the current £125 billion scale of the MPC’s asset purchase programme, nominal demand would likely be insufficient to prevent inflation remaining below the 2% target, perhaps substantially, throughout the forecast period.』

『The publication of such a projection might cause market participants to re-evaluate the likely path of Bank Rate and the market yield curve to fall. That could provide an additional stimulus to current activity, and lessen the need for further asset purchases. But such an effect was far from guaranteed.』

ほほう。で、次のパラグラフ。

『29 The projections indicated that an increase in asset purchases of £50 billion would probably need to be combined with a lower path of Bank Rate than implied by market yields to balance the risks of inflation around the 2% target in the medium term. Assuming that Bank Rate followed the path implied by prevailing market yields, a larger increase in the scale of the asset purchase programme was likely to be necessary to counterbalance the risk that inflation would fall short of the target.』

とりあえず買入拡大によって時間軸みたいな話を金利低下するのは物価上昇率の低下のリスクを相殺するという話をしているような気がします。



○アグレッシブな姿勢なのか単にヤケクソ特攻なのかが微妙なのですが

で、第30パラグラフが今回の買入拡大に関する理屈なのれす。

『30 There were arguments in favour of a considerable expansion of the programme at this month’s meeting.』

もともと買入拡大は最初から前提の元での議論でしたと。

『The potential adverse consequences of adding another large monetary stimulus might be less severe than the possible costs of acting too cautiously.』

緩和が積極的過ぎることの弊害と、慎重すぎることの弊害を考えたら積極的にやった方が良い!!という大変に勇壮で素晴らしい話です。

『Insufficiently stimulatory monetary policy would cause inflation to remain below the target for a sustained period of time, depressing inflation expectations, and might harm public confidence in the recovery causing it to falter.』

『Confidence in the efficacy of monetary policy might also be damaged, limiting policymakers’ ability to stimulate the economy in future.』

と、ここまでは実に勇壮で素晴らしいのですが、最後の一文を見ると、勇壮なのではなくて単なるヤケクソ特攻ではないかという悪寒もするのであります。

『In addition, if it became apparent that monetary policy had been overly expansive, policy could be tightened by a combination of asset sales and increases in Bank Rate.』

えーっとですね、政策効果が出るのにラグがあるという事を勘案しますと、「効果が出すぎて問題になったら債券売り飛ばして利上げすりゃ良いじゃん」というのは大丈夫かねという気が。いざそうなったら物凄い勢いで金融市場がエライコッチャになって、長期金利が無茶な状態になって今度は引き締めのやり過ぎになるのじゃないのかっていう気がするんですがねえ。

で、環境は改善しているのですからもうちょっとマイルドにという議論がその次に。

『31 But there were also arguments for a more moderate expansion of the programme, given that some of the most immediate downside risks to the economy seemed to have receded.』

『The channels through which large-scale asset purchases affected the economy, and the magnitude and speed of those effects, were uncertain. The substantial injections of liquidity into the economy might result in unwarranted increases in some asset prices that could prove costly to rectify or in inflation expectations moving upwards.』

効果が効いてきたときの速度も判らんし、そもそもそれで資産価格無駄に上昇しやせんですかという話も。

『Moreover, if the asset purchases proved to be more effective than anticipated, an early withdrawal of some of the monetary stimulus might prompt a sharp rise in market interest rates that was unwarranted by the economic outlook.』

で、議論の最後の方になります。

『32 There was a range of views amongst the Committee over the precise balance of risks to the outlook for inflation and how much significance to ascribe to the various arguments about the appropriate policy response to that outlook, although all members agreed that substantial further asset purchases were needed over the next three months.』

でもって、

『For most members, an increase in the size of the asset purchase programme of £50 billion to a total of £175 billion was warranted, while for others there was a case for a larger stimulus.』

となったのですが、もっと多いほうが良いと主張したのはその次にありますが、(the Governor, Tim Besley and David Miles)の3名でありました。


○ということで

買入拡大をアグレッシブに行ったという今回の会合議事要旨でありましたが、どうも買入の効果が確認されている訳でも無い中でとりあえず拡大してみますかっていう雰囲気はアリアリでして、本当に量的緩和の効果が出て、それが効きすぎになった場合に大丈夫なのかよという感じのヤケクソ特攻の香りが思いっきり漂ってくるMPC議事録ではございました。

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2009/08/13

○良く判らないのですがこの結果がコンセンサスだったのですかね

長期国債買入は本当にテンポラリーで終了となってしまいました。

総額を増やさないで期限を1か月延長した事が何で「市場に配慮した」事になる(とモーサテのコメンテーター諸氏が大合唱しているので米国市場のコンセンサスなんですかねえ???)のか外野には1ミリも理解できないのですが、きっとメリケン様におかれましては、残念ながら朝三暮四という故事成語をご存知ではないのでございましょう。つまり狙公の飼ってる(以下悪態)。

まーそれは兎も角として、緩和が効いて目先底打ちしたように見えたところで景気底打ちで出口政策ってもうどっかで見たような景色のようで誠に遺憾なのですが、いやまあそうじゃなくて本当に回復して頂いた方がありがたく存じますので、精々景気底打ち祭りの水差し野郎とか言われないようにしないといけないのですけどね。

・・・・・また祭りを冷笑するようなことを書いてしまった(苦笑)。

ま、長期国債買入に関してはヤケクソ気味に実施したものですから、政策ロジック立て直しという事を考えますと今が丁度良い撤退時期だとは思いますので、あとはまあ戦術的退却の筈が総崩れの敗走にならないように注意して頂きたく存じますという所です。

で、なお嫌味を申し上げますと、こんなにさっさと長期国債買入終了とかバーナンキ先生日本に向かって仰ってたこととやってること違うじゃねえのよとか思うのですが、その話は別件で後ほど(^^)。


○では声明文を寝起きで斜め読み

http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090812a.htm(今回)
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20090624a.htm(前回)

・冒頭の景気認識

『Information received since the Federal Open Market Committee met in June suggests that economic activity is leveling out. 』(今回)
『Information received since the Federal Open Market Committee met in April suggests that the pace of economic contraction is slowing.』(前回)

はいはい底打ち底打ち。

『Conditions in financial markets have improved further in recent weeks. Household spending has continued to show signs of stabilizing but remains constrained by ongoing job losses, sluggish income growth, lower housing wealth, and tight credit. Businesses are still cutting back on fixed investment and staffing but are making progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales.』(今回)

『Conditions in financial markets have generally improved in recent months. Household spending has shown further signs of stabilizing but remains constrained by ongoing job losses, lower housing wealth, and tight credit. Businesses are cutting back on fixed investment and staffing but appear to be making progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales. 』(前回)

金融市場は更に改善しているというのと、消費支出の改善が続いていることを指摘しつつ、所得の増加が不活発みたいな指摘を加えているのですかな。うむうむ。

『Although economic activity is likely to remain weak for a time, the Committee continues to anticipate that policy actions to stabilize financial markets and institutions, fiscal and monetary stimulus, and market forces will contribute to a gradual resumption of sustainable economic growth in a context of price stability.』(今回)

めんどいので前回分は引用しません。なぜかと言うとこの部分は全文一致でございまして(ご確認あれ^^)。

・物価に関して

『The prices of energy and other commodities have risen of late. However, substantial resource slack is likely to dampen cost pressures, and the Committee expects that inflation will remain subdued for some time.』(今回)

これまた前回と全文一致。うーむ・・・・・・


・と言うわけで肝心の金融政策

ここはあまり前回と比較する話では無いので今回分を読みつつ。

『In these circumstances, the Federal Reserve will employ all available tools to promote economic recovery and to preserve price stability.』

まあここは毎度のお約束のような文章。

『The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and continues to anticipate that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period.』

で、ここの部分も前回と全文一致で変化無し。特に時間軸を強化している訳でも無く、強力コミットメントしている訳でもないのですけど、この辺りの認識がどういう論議になっているのかという点に関しては議事要旨を改めて見た方が宜しいかと思いますけどね。

『As previously announced, to provide support to mortgage lending and housing markets and to improve overall conditions in private credit markets, the Federal Reserve will purchase a total of up to $1.25 trillion of agency mortgage-backed securities and up to $200 billion of agency debt by the end of the year.』

ここの所も変化無しですわな。またまた全文一致(^^)。

『In addition, the Federal Reserve is in the process of buying $300 billion of Treasury securities.』

なのですが・・・・・

『To promote a smooth transition in markets as these purchases of Treasury securities are completed, the Committee has decided to gradually slow the pace of these transactions and anticipates that the full amount will be purchased by the end of October.』

10月以降はどうするとは言ってませんが、まあ買入ペースを落としてその分期限を1か月延長しますという言い方ですし、smooth transition in marketsをするって言ってますので、これはまあ長期国債買入フェードアウトですよという普通の解釈で無問題でしょうな。

『The Committee will continue to evaluate the timing and overall amounts of its purchases of securities in light of the evolving economic outlook and conditions in financial markets. The Federal Reserve is monitoring the size and composition of its balance sheet and will make adjustments to its credit and liquidity programs as warranted.』

これまた毎回同じ表現(前回と全文一致)なのですが、この部分が以前は「今後の買い入れ拡大や期限延長の可能性も示唆」というような読み方をされていましたが、今回そういう解釈にはさすがに成らないでしょうなと思いますと、中々素敵なワーディングマジックでして、FED文学ここにありという所ではないかと思います(^^)。腰折れしたらまた慌てて長期国債買うんでしょうかねえ。


○という事でFRB堂々の一番槍

昨日あたくしは「各国中銀でダチョウ倶楽部状態になるんじゃないですか」とテキトーな事を書き散らした訳ですが(^^)、FRB堂々の一番槍と相成りまして、いやもうこれはという感じではあります。一応向こうのマーケットコンセンサスっぽいのですが(正直、本件に関しては予想がバラバラでどこにマーケットコンセンサスがあったのかサッパリ判らなかったですよ)、もう出口には慎重かなあと思っていたのであたくし的には意外でした。

まーこれで偽りの夜明けに引っ掛かったでござるの巻って話になったらケツ持ちはFRBということで、バーナンキ先生は植毛と髭剃りをして詫びるべきということになるのでしょうな。

とりあえず「出口政策」と言いましても今回の出口は長期国債買入の部分だけでありますので、そーゆー点では「異例あるいは非伝統的政策部分の出口だけですよーん」という事ですが、市場ってえのは先走るのが得意技ですので、「ではそろそろ超低金利見直し」とかいう話はそのうち出てくるんでしょうかね、ニヤニヤ。

一方で、どーせ日銀が当面動く気配はございませんが、「米国が異例政策の出口」ってえ話になりますと、日本における異例と言えばもうCP市場阿片窟とかのような部分がございますので、こちらに関しては次回見直しタイミングで何らかの動きがありますかねえなどというような思惑は出てきても不思議じゃないかなあとは思いますけど、ど〜せ先の話っすけどね。

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2009/08/12

お題「動かざること山の如しとな」

ということで決定会合結果ですが。

○これは速い

結果の公表文を読む前にトップページの新着情報を熟知すべし。

http://www.boj.or.jp/
『2009年 8月11日 当面の金融政策運営について(現状維持、11時51分公表)』

>11時51分公表
>11時51分公表
>11時51分公表

・・・・午前中に終わったのってかなり久しぶりだと思うので、これはもう何と言う速さという所ですが、まあ各種宿題を前回会合で全部片付けてましたからね。ということで、佐藤藍子ですが今回の会合は速いだろうなあとは思ってました。ヒルメシ前に「今日は午前中終了あるで」とか言いながらメシサクサク終了して正解でした(^^)。

・・・・って別にこの結果だから慌てて見なくても無問題なのですが(爆)。

その割には総裁会見が45分とかやってたのが(前回は各種措置の延長をしたというのに30分)極めて謎なのですが・・・・・


○声明文比較・・・・をしようとしたのですが

てな話はともかくとして声明文はこちら。

http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090811.pdf(今回)
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090715.pdf(前回)

ここで声明文を比較するのが毎度の仕様なのですが・・・・見事に前回と同文が並ぶと言う動かざること山の如し状態。景気判断が全くウゴカンチ会長とはやりますな。まあ金融経済月報今日出るのでそっちも読まないといけませんけど・・・・・ということで、以下の引用は全部今回の声明文からの引用でござりまする。

・景気の現状判断

『わが国の景気は下げ止まっている。』

『すなわち、公共投資が増加しているほか、輸出や生産は持ち直している。一方、厳しい収益状況などを背景に、設備投資は大幅に減少している。また、個人消費は、各種対策の効果などから一部に持ち直しの動きが窺われるものの、雇用・所得環境が厳しさを増す中で、全体としては弱めの動きとなっている。この間、金融環境をみると、なお厳しい状態にあるものの、改善の動きが続いている。』

ということで今回の声明文を引用したのですが、景気に対する現状認識部分の中で、今回変化している部分は日銀短観を受けた企業の業況感に関する表現が抜けただけです。企業の業況云々というのは日銀短観が出た直後の声明文のみに入る表現ですから、実質的なことを考えますと、景気の現状判断に関して、総括判断及び需要項目別の判断も全く変化が無いですねという話になります。


・物価の現状判断

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が緩和した状態が続く中、前年における石油製品価格高騰の反動などから、マイナス幅が拡大している。』

マイナスとなっている要因に関しても変化は無く、変化があるのは現象面の部分だけでして、今回『マイナス幅が拡大』となっているのが前回は『マイナスとなっている』となっていました。ということで現象面の話だけ変化ということで、これまた実質的に変化無しの助であります。


・先行き判断、リスクバランスは全く同文です

ということで、今回はまあ物の見事に7月の声明文を踏襲していまして、先行き判断、リスクバランスに関しては7月会合の声明文と全文一致という素敵な状態。違うのは頭についている番号だけ(7月は各種オペの期限延長と展望レポート中間レビューがあったので)という素晴らしさで、改行位置まで全部同じですから、7月声明文と8月声明文をプリントアウトして当該部分を透かし読みすると綺麗に一致しますよ(^^)。

・・・・で終了すると書き物が終了してしまいますので今回の声明文を引用してお茶を濁すこととしましょう(汗)。

『先行きのわが国の景気は、内外の在庫調整が進捗したもとで、最終需要の動向に大きく依存する。』

『2010 年度までの中心的な見通しとしては、中長期的な成長期待が大きく変化しない中、本年度後半以降、海外経済や国際金融資本市場の回復に加え、金融システム面での対策や財政・金融政策の効果もあって、わが国経済は持ち直していく姿が想定される。』

『物価面では、消費者物価の前年比は、当面、下落幅を拡大していくものの、中長期的なインフレ予想が安定的に推移するとの想定のもと、石油製品価格などの影響が薄れていくため、本年度後半以降は、下落幅を縮小していくと考えられる。こうした動きが持続すれば、わが国経済は、やや長い目でみれば、物価安定のもとでの持続的成長経路へ復していく展望が拓けるとみられる。もっとも、海外経済や国際金融資本市場の動向など、見通しを巡る不確実性は大きい。』

つまり標準シナリオどおりに推移しているということですね、わかります。

『リスク要因をみると、景気については、国際的な金融経済情勢、企業の中長期的な成長期待の動向、わが国の金融環境など、景気の下振れリスクが高い状況が続いていることに注意する必要がある。物価面では、景気の下振れリスクの顕在化、中長期的なインフレ予想の下振れなど、物価上昇率が想定以上に低下する可能性がある。』

ということで、相変わらずの下振れリスクのオンパレード。月曜にご紹介したECBの「Overall, the risks to this outlook remain balanced.」「Risks to the outlook for inflation are broadly balanced.」とかいう端から見てるとナントカ蛇に怖じずと申し上げさせて頂きたくなるようなリスクバランス認識とは大違いなのでございます。


○会見もたぶんネタが無さそうな悪寒

ということで昼休み中に堂々結果が出るわ、内容が全然変化が無いわと意外感が1ミリも無い結果になったのですが(というか意外感があったらビビるわ^^)、何も動きが無いということは総裁記者会見もスルーで良いのでしょうという感じになりやがりまして、会見がエンバーゴになって各ベンダーがヘッドラインを打ち出しても債券先物が微動だにしないというとってもお洒落な展開に。確かイブニングセッションって上下3銭位しか動いてなかったような気がするのですが・・・・・・(汗)

ということで、ネタを無理やり拾う為には金融経済月報を熟読すべしということにでもなるんでしょうか(^^)。まあそれよりも何故か45分も会見をやってたことの方が気になりますけどね。



○一番槍は誰だ?

まー今回日銀が見事に動かずですし、モーサテなんかの報道っぷりを見ていますと最近になってようやく「日銀は出口政策にそう簡単に動きはしない」という認識になったのか、今朝も「最終需要の回復に自信が持てないと総裁はコメント」みたいな(自信だったか確信だったか記憶ベースが曖昧ですまんのですが)紹介になっていまして誠に結構。

日本はまあそんな状況でどっからどう見ても出口がどうしたこうしたという話では無いのですけれども、一方で目を外に転じますと、今晩はFOMCの結果が公表されるという段取りになっていまして、その場の勢い(というか何かやらないとマズイという追い込まれモードの中)で訳判らん理由で大々的に実施した財務省証券絶賛大量購入をどうするのかというのが注目材料とな。

まー出口政策と言いましても、これは2段階で考えるべきものでありまして、「通常の金利操作で超低金利の脱却をする」というのと「金利操作以外の資産買入などの措置を終了する」というのは別物でして、主要国が軒並みデフレ懸念の有る中で前者がそう簡単に出口に至るとは思えませんけれども、後者をど〜すんですかというのがまあ出口問題という所でしょうな。

そしてその出口なんですけど、BOEは先日買入を堂々拡大する位ですので出口どころかドンドン洞窟の奥に突っ込んで行くでござるの巻でして、日銀は上記の通りに動く雰囲気毛ほども無し。問題はECBとFRBという事になりますが、ECBってあんまり派手に資産購入に突っ込んでいないので、やっぱりFRBが一番槍を付けに行くのかどうかが注目される所でございましょうか(景気認識的にはECBが何故か一番強気ですけど)。

しかしここで一番槍付けて突撃じゃああああってFRBは突っ込みに行くのでしょうかと考えると、何か(金利じゃないほうの)出口政策に関しては、資産買入拡大の弊害が本当に出てくるような事態(懸念がどうのこうの程度ではなく)にならない限り、主要各国の中央銀行様におかれましては、「どうぞどうぞ」とダチョウ倶楽部状態になるんジャマイカという気もするのですけど・・・・・・って書いて今晩早速あたくしの大予想が外れても謝罪はするかも知れませんが賠償はしませんので悪しからず(^^)。


○そういえば3か月TBの入札ですが

オペは安定してるわ、銀行業態は金が余っているわ(融資が伸びないんでしょうかね)という昨今でございますので、足元の短期市場は運用難にも程がある状態になっておりますようで、先週の6か月TB入札前に一瞬金利が上昇したものの、その後の3か月TB入札で買い方ご一行様絶賛御到来と相成りまして、今週に掛けてはオペ金利も下がるわ、業者の在庫は軽くなるわということで、普通に考えるといらない子の10月2日償還2か月TBも堂々の0.15%割れとなっています。

ということで、まー普通に考えて今日の3か月入札も足元の資金状況の安定を反映した素敵な入札になるものと思料されます。運用担当涙目の展開はまだまだ続くのでありました。

しかしオペも安定的に共通担保が打たれているし、見事なまでに超短い所は安定していますなあということで。

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2009/08/10

んでまあECBなんですけど。
http://www.ecb.int/press/pressconf/2009/html/is090806.en.html

前半が説明で後半が記者会見なのですが、実はあたくし説明部分の方しか読んでおりませんで(後半は日本時間の土曜に更新されたものと思われます)、説明部分だけを読んで書くのでありますが、読んでてほほーと思うのですが、景気状況的に一番悪い筈のユーロエリアの中央銀行が一番景気に対して(他の主要国中銀対比)強めの見方になっているのかが正直訳判らんというか不思議な気がするのですが、質疑応答の方も読まないといけませんな。

ということで、前半部分の説明だけ見たお話を以下に。

○景気認識がそんなに弱くない

まずは景気認識。第3パラグラフから。

『Let me now explain our assessment in further detail, starting with the economic analysis. The data and survey information that have become available since our meeting on 2 July 2009 have broadly confirmed our previous expectations.』

『While uncertainty is still high, there are increasingly signs that the global recession is bottoming out. As regards the euro area, recent surveys suggest that the pace of contraction is clearly slowing down. However, economic activity over the remainder of this year is expected to remain weak.』

ということで、シナリオ通りの展開なのですが、世界的なリセッションは底を打ちつつあるという認識でして、BOEの景気認識と比較すると温度差がございますなということで。景気は依然弱いという話ですが、明確な下げ止まりという話になっています。

『Looking ahead into next year, after a phase of stabilisation, a gradual recovery with positive quarterly growth rates is expected. The significant policy stimuli in all major economic areas should support growth globally, including in the euro area.』

ということで、金融財政の刺激策により景気回復基調へと。

んで第5、6パラグラフに物価の話が。

『With regard to price developments, annual HICP inflation was, according to Eurostat’s flash estimate, -0.6 % in July, compared with -0.1% in June. This further decline in annual rates of inflation was anticipated and reflects primarily base effects resulting from the peaks observed in global commodity prices a year ago.』

『Looking ahead, owing to these base effects, annual inflation rates are projected to remain temporarily in negative territory, before turning positive again later this year. However, such short-term movements are not relevant from a monetary policy perspective.』

ちゅうことで、足元の物価下落は一時的要因によるもので、デフレ圧力ではございませんとな。


○リスクはバランス

日銀のように先行きのリスクを全部悪化方向で見ているのとはだいぶ違います。

第4パラグラフから。

『In the view of the Governing Council, uncertainty remains high and we have to be prepared for ongoing volatility in incoming data. Overall, the risks to this outlook remain balanced.』

ということで、景気に関する上下のリスクがバランスとな。

『On the upside, there may be stronger than anticipated effects stemming from the extensive macroeconomic stimulus being provided and from other policy measures taken. Confidence may also improve more quickly than currently expected.』

景気に関する世間の認識がECBの予想より速く改善している辺りから、金融財政政策の刺激が効きすぎる事をアップサイドリスクに。日銀がこんな事言ったら物凄い勢いで総叩きに遭いそうですが(苦笑)。

『On the downside, concerns remain relating to a stronger or more protracted negative feedback loop between the real economy and the turmoil in financial markets, renewed increases in oil and other commodity prices, the intensification of protectionist pressures, more unfavourable than expected labour market conditions and, lastly, adverse developments in the world economy stemming from a disorderly correction of global imbalances.』

下方リスクは金融と実体経済の負のフィードバックの話が一番強調されていますな。どう見てもそれってユーロエリアやばいんじゃないですかと思いますが。

物価に関する第7パラグラフから。

『Risks to the outlook for inflation are broadly balanced. They relate, in particular, to the outlook for economic activity and to higher than expected commodity prices. Furthermore, increases in indirect taxation and administered prices may be stronger than currently expected owing to the need for fiscal consolidation in the coming years.』

ということでインフレリスクもバランスとな。


○出口政策に関して

第12パラグラフなんですけどね。

『As the transmission of monetary policy works with lags, our policy action should progressively feed through to the economy in full. Hence, with all the measures taken, including our covered bond purchases, monetary policy will provide ongoing support for households and corporations.』

金融政策の効果浸透には時間が掛かるのでという話が来ました。

『Once the macroeconomic environment improves, the Governing Council will take care that the measures taken are quickly unwound and that the ample liquidity provided is absorbed.』

ということでマクロ環境が改善したら流動性供与プログラムは終了します(別に利上げするとは言ってないと思われますので念のため)とな。

『Hence, any threat to price stability over the medium to longer term will be effectively countered in a timely fashion. The Governing Council will continue to ensure a firm anchoring of medium-term inflation expectations. Such anchoring is indispensable to supporting sustainable growth and employment and contributes to financial stability. Accordingly, we will continue to monitor very closely all developments over the period ahead.』

ということで、まあこの辺って予想されている範囲内だとは思うのですが、それにしてもBOEの超慎重というか弱気認識と対照的で目立ちますなあというところです。


○M3とM1の話

読んでてほほーと思ったのが第9パラグラフ。M3の伸び率が低下しているという話の後なんですけどね。

『The declining pace of monetary expansion since the last quarter of 2008 continues to be accompanied by volatility in the short-term developments of M3 and its components. This reflects to a large extent the impact that absolute and relative changes in interest rates have had on the allocation of funds between financial investments inside and outside M3 and between the different deposit categories within M3.』

『In this respect, the shift in allocation from short-term time deposits to overnight deposits within M3 has led to a further substantial strengthening of annual M1 growth in June. 』

M3の伸びは鈍化しているけれども、M1が伸びているというのはふーんと思いましたです。


ということでQ&Aは読んでいないので、読んだらご紹介するかも知れませんが、何となくスルーしそうな希ガス。

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2009/08/07

○BOEの厳しい景気認識&買入拡大

http://www.bankofengland.co.uk/publications/news/2009/063.htm
News Release
Bank of England Maintains Bank Rate at 0.5% and Increases Size of Asset Purchase Programme by £50 Billion to £175 Billion

ということで金利据え置きはさておきまして、前回の会合で「買入プログラムの件に関しては枠を使い切る次回になってから考えますが何か?」というあっさり味にも程がある声明文だったのですけれども、今回はどどーんと買入プログラム拡大でござるの巻。

『The Committee also voted to continue with its programme of asset purchases financed by the issuance of central bank reserves and to increase its size by £50 billion to £175 billion.』

リリース出たのは東京の夜8時だったのですが、出た途端にポンドがドスンと下がった次第でして、事前の市場予想が「買入プログラムが縮小されるのではないか」という方向が強かった事を意味しているものかと存じますです、はい。

『The world economy remains in recession, though there have been increasing signs that output in the UK’s main export markets is stabilising. Financial market strains have eased and banks’ funding conditions have improved a little, although financial conditions remain fragile. Household and business confidence has picked up, albeit from the very low levels experienced in the wake of the financial crisis last autumn.』

世界経済はまだリセッション金融環境は脆弱ですかそうですか。

『In the United Kingdom, the recession appears to have been deeper than previously thought. GDP fell further in the second quarter of 2009. But the pace of contraction has moderated and business surveys suggest that the trough in output is close at hand. 』

悪化のペースは弱くなってきたけど、英国のリセッションは従来の想定よりも悪化していますと申しております。それでしたらまあ緩和拡大となりますわなあというところですな。で途中(インフレ見通しなどですから本当はそっちも大事な話なのですが、汗)をすっ飛ばして先行き見通しの話。

『The future evolution of output and inflation will be determined by the balance of two sets of forces.』

で、その2つというのは。

『On the one hand, there is a considerable stimulus still working through from the easing in monetary and fiscal policy and the past depreciation of sterling.』

まあ前から話をしてるネタですけど、金融政策と財政政策の緩和に為替の話も出てくるのがBOEの仕様でございます。

『On the other hand, the need for banks to continue repairing their balance sheets is likely to restrict the availability of credit, and past falls in asset prices and high levels of debt may weigh on spending.』

銀行のバランスシート調整が継続する事によってクレジット環境がタイトになることと、資産価格下落や過剰債務が消費を押し下げるというのが悪化要因で、不良資産問題とバランスシート調整に対する厳しい認識を持っているのは、まあ米国なんかと違う所ではないかと思われます。

ということで、またまた途中(はインフレの話ね)を端折って結論はこうなります。

『In the light of that outlook, the Committee also agreed that it should extend its programme of purchases of government and corporate debt to a total of £175 billion, financed by the issuance of central bank reserves. The Committee expects the announced programme to take another three months to complete. The scale of the programme will be kept under review.』

ということで、向こう3か月での買入を継続した上で額を拡大するでござるの巻と相成ったようです。

BOEの場合はFRBや日銀のような「相当前に延長決定しちゃいますよ」というようなことをしないで、本当にギリギリになってからリリースという事で、今回の決定の場合は「買入増額とかしないんじゃないか、下手したら減額も」っていうような思惑が高まっていたらしいので、期待が外れて金利低下に株上昇でポンドが下落となった次第で、この瞬間だけ切り取るとBOEウハウハの展開になってはいるのですが、まーそこに至るまでに「英国も出口政策なのですかね」という思惑で逆に市場が動いていたら差し引きチャラのようなものだし(すいません、あんまりマジメに見てないから良くわかりません)、まーこの手の「市場との対話」というのも難しいモンです、と思います。

何も言わないでいきなりやる攻撃が多いとそれはそれで金融政策に関する思惑やら、何しでかすか判らんのリスクプレミアムを拡大させるとか、まあそんなこんな市場の安定化を損なうかもしれないですし、変な地均しをするようになると、今度は地均ししないと市場が動かなくなるので、地均しを裏切った時に大変な事になりますし、市場はいつも催促するしということで、対話が変な相互作用をするようになるでしょうし、その辺のバランスはムツカシヤという所でしょうか。

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2009/08/06

○非伝統的政策の解釈は現在進行形なのですね

暫く前にリクスバンクがこんなレポートを出していました(英語版ですのでご安心を)。

http://www.riksbank.com/templates/Page.aspx?id=32225
Economic Commentaries: The central banks’ extraordinary measures during the financial crisis

本文はこちらですが、何かやたら長いURLですわな(PDFで7ページ)
http://www.riksbank.com/upload/Dokument_riksbank/Kat_publicerat/Ekonomiska%20kommentarer/2009/ek_kom_no9_eng.pdf

でまあお題の通りで「金融危機下における主要国中央銀行の非伝統的政策措置に関して」というお話(簡単な小まとめ)。各国の施策に関してその施策のポイントを5点に分けて見ています。本文3ページ目のあたりから

『What have the central banks done about the problems?』

『We divide the extraordinary measures taken by the central banks into the following five categories:

1. extended opportunities for the banks to borrow from the central bank
2. Loans or direct purchases to support certain markets
3. Quantitative easing
4. emergency liquidity assistance
5. changes in deposit and lending facilities

the division into these five categories is not selfevident, but it has the advantage of making the boundaries between the categories rather clear.』

・・・・えーっと、どういう仕様なのか良く判らんのですが、テキスト引用でコピペをしたら一部の大文字が小文字になるという不思議なプレーが発生(これをホームページビルダーにコピペしてFTPした時になお変な挙動をするのではないかという悪寒がするのですがえいままよ)しているので、微妙に変なのは勘弁して下さいませ。

ま、要するに「新しい資金供給手段の設定」「特定市場への紐付き資金供給または資産購入」「量的緩和」「緊急的流動性供給」「預金ファシリティーや貸出ファシリティーの改良」という事のようなのですけど、その中で3番目の「量的緩和」の所でこんな記述が。

『When policy rates recently began to approach zero in several countries, the central banks also began to experience problems in conducting a sufficiently expansionary monetary policy ? problems which were not directly related to the problems in thefinancial system. several central banks therefore introduced quantitative easing (Qe).』

さよですが。

『this measure entails the central bank setting an operational target for growth in the reserves that the banks keep in accounts with the central bank. the ultimate objective, however, is to squeeze the interest rates of those securities the central bank buys and of securities that are close substitutes for these.』

・・・・・えーっとですね、リザーブの量的目標を引き上げても金利が下がるかというと足元は下がるのですが、実際に金利が下がるという点では時間軸政策のようなことをやらないとイールドカーブに働きかけるという結果になりにくいというのは嘗ての量的緩和政策でもそうですし、直近での米国における動きも、長期国債買入という直接行動よりは時間軸を意識させる政策の方がイールドカーブに効いているのではないかと思われる結果になっていると思うのですが。

で、まあ途中を端折りまして(具体的に何やってるのとかの話です)。

『the Bank of Japan is the central bank that has most experience of quantitative easing, which the bank already used in the period 2001?2006. this measure is now being used in Japan once again.』

・・・・・ええええええ!今は量的緩和はしちょらんじゃろうよ。実質的な時間軸政策は取ってるけどさ。

『the Fed has also initiated a programme to buy government bonds with the aim of squeezing interest rates at longer maturities.』

・・・・・いやまあ確かにFEDはそんな風に取れるような行動をしましたけど、表面の説明は「民間クレジット市場の改善の為」だし、6月のMinuteでは「これ以上の買入拡大の効果は不確実」とか言い出しているのですけど。

ということで、今般の「unconventional measures」に関しては中央銀行の世界でも解釈がまだ一定の確立がされていないという話だというのがこーゆーのを見てると伝わってくる感じがします。まあ動きとしては必ずしも派手な話ではないのですが、こーゆーのを(ただの路傍の傍観者ですけど)眺めることができるのは中々オモロイですなと思いますです、はい。

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2009/07/29

○改めて米国時間軸雑感

先日引用した6月のFOMC議事要旨なんですけどね。
http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20090624.htm

『The Committee also agreed that changes to its program of asset purchases were not warranted at this time. Although an expansion of such purchases might provide additional support to the economy, the effects of further asset purchases, especially purchases of Treasury securities, on the economy and on inflation expectations were uncertain.』

というのは先日(7月21日)も引用しましたけど、長期国債の買入拡大に関しては出口政策を実施する時に相当の無理をしないと行けないリスクが拡大するので時間軸にシフトして行くのでしょうなあという感じだと思うのですな。引用してると長くなる(英文だと切りどころが難しくて結局パラグラフ丸引用とかになってしまうんですぅ)よって、今更ですがここの中でのボードメンバーの議論で出ている話をあたくしが箇条書きにしますと・・・・・

・金融市場環境は改善しているが、クレジットの悪化は続いているという点を強調
・雇用の悪化から来る消費悪化を懸念、最近の消費拡大は財政措置による一時的なもの
・その雇用環境に関しては一時的なレイオフではなく恒久的な人員削減が目立ち、
実際に統計に出てくる数字よりも実体は悪い
・経済活動の悪化が非製造業に広がっている
・欧州の景気回復は米国より後になるだろう、アジアは中国中心に好調

というような感じで、まあ経済見通しに関して厳しい見方を並べていまして、インフレ懸念に関してはヘッドラインの数値には原油やら商品市況の影響が出ているけれども、コアインフレは抑制された状態という話になっております。

で、そのインフレ懸念のところでは、この回の議事要旨でこんな話が出ていまして、FEDのバランスシート拡大ポリシーも限界がってえ話に向こうでもなっているんだろうなあと思わせる訳です。

『A few participants were concerned that inflation expectations could continue to rise, especially in light of the Federal Reserve's greatly expanded balance sheet and the associated large volume of reserves in the banking system, and that as a result inflation could temporarily rise above levels consistent with the Committee's dual objectives of maximum employment and stable prices.』

『Most participants, however, expected that inflation would remain subdued for some time.』

まああくまでも一部の意見ですけど、この点は先般のバーナンキ議会証言でも出口政策は大丈夫ですよ安心ですよって話になっている位ですので、まー長期国債買入拡大というよりは方向性としてはショックを与えずどうフェードアウトしていくのかという段階に入っているのではないかと傍観者的には思うのですけれども、実際に米国債をやってる人たちはその辺どういう考えがマーケットコンセンサスなんでしょうかね。

ということで、「民間クレジット市場を改善するため」と称して開始した長期国債買入はまあやってみたけどイマイチでしたので撤退し、金利安定の為には時間軸政策の強化が有効という認識になったんでしょうかねという所ですので、日米共に時間軸時間軸ちゅうことで宜しいのではないでしょうか、と思います。というメモ書きをこの前したのですが、もうちょっと長く書いてみました。

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2009/07/22

○バーナンキ議会証言

http://www.federalreserve.gov/newsevents/testimony/bernanke20090721a.htm

真ん中よりちょっと上のあたりの『Monetary Policy』って小見出しの部分と、後半4分の1位のところにある『Transparency and Accountability』のあたりが金融政策的にはポイントのようですが、今回はMonetary Policyの所から引用を。

『In light of the substantial economic slack and limited inflation pressures, monetary policy remains focused on fostering economic recovery. Accordingly, as I mentioned earlier, the FOMC believes that a highly accommodative stance of monetary policy will be appropriate for an extended period.』

ってこれいつも話している事なのですが、はて何でこの証言で米国長期金利が反応するのか訳判らん。何か見落としている話があるような気がしますが、誰かエライ人教えてジェネラル!

『However, we also believe that it is important to assure the public and the markets that the extraordinary policy measures we have taken in response to the financial crisis and the recession can be withdrawn in a smooth and timely manner as needed, thereby avoiding the risk that policy stimulus could lead to a future rise in inflation.』

ということで、異例の緩和的なスタンスが将来のインフレを起こす(あたくし的にはインフレよりもスタグフ懸念じゃねえのとも思いますけど)のではないかという懸念に対する説明をしましょって話なのですが。

『The FOMC has been devoting considerable attention to issues relating to its exit strategy, and we are confident that we have the necessary tools to implement that strategy when appropriate.』

ということで、この先にツールに関する説明とかあるんですけど、まあ鰯の頭も信心からと申しますか、結局のところ「大丈夫だというんだから大丈夫」といういつもの話の範囲内(そりゃまあ新しいツールが出来た訳ではないんだから当たり前ですが)でして、長期資産買い捲りで調節上のテクニカル問題が発生して長期金利に皺寄せをさせざるを得なくなる可能性については、例によって付利で何とかするという議論のようですな。ちょっと先の方から引用しますと。

『Perhaps the most important such tool is the authority that the Congress granted the Federal Reserve last fall to pay interest on balances held at the Fed by depository institutions.』

で、その効用の話は割愛して、それだけではなく売り現先もありまっせと。

『But interest on reserves is by no means the only tool we have to influence market interest rates. For example, we can drain liquidity from the system by conducting reverse repurchase agreements, in which we sell securities from our portfolio with an agreement to buy them back at a later date.』

そして最終兵器への言及もありますが、さすがに売り切りはマズイだろとの認識のようで。

『If necessary, another means of tightening policy is outright sales of our holdings of longer-term securities. Not only would such sales drain reserves and raise short-term interest rates, but they also could put upward pressure on longer-term interest rates by expanding the supply of longer-term assets. 』

この話を日銀がしたら物凄い勢いで大騒ぎになりそうですが、FRBが発言しても華麗にスルーされますわな。まあ日本の方がナーバスになり過ぎなのか米国が無神経過ぎなのかは良く判りませんけどね!

『In sum, we are confident that we have the tools to raise interest rates when that becomes necessary to achieve our objectives of maximum employment and price stability.』

FF付利と売現先と最終兵器しかツール無いのにこの大丈夫っぽい発言ってある意味凄いのですが、ちょっと何だかなあという気はします。

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2009/07/21

○FOMC議事要旨より少々

6月23、24日の議事要旨より。

http://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomcminutes20090624.htm

景気に関する議論とかインフレに関する議論とかも興味深く読んだのですが、例によって書いているうちに時間と量が多くなってしまったので、金融政策の決定に関する部分のみ慌てて引用しますね。

『In their discussion of monetary policy for the period ahead, Committee members agreed that the stance of monetary policy should not be changed at this meeting. Given the prospects for weak economic activity, substantial resource slack, and subdued inflation, the Committee agreed that it should maintain its target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent.』

金利据え置きますとな。

『The future path of the federal funds rate would depend on the Committee's evolving expectations for the economy, but for now, members thought it most likely that the federal funds rate would need to be maintained at an exceptionally low level for an extended period, given their forecasts for only a gradual upturn in activity and the lack of inflation pressures.』

将来の金利パスは経済見通しによりますが、現在の所は「for an extended period」で超低金利政策実施が適切と言う話。

『The Committee also agreed that changes to its program of asset purchases were not warranted at this time. Although an expansion of such purchases might provide additional support to the economy, the effects of further asset purchases, especially purchases of Treasury securities, on the economy and on inflation expectations were uncertain.』

ということで、今までの資産購入プログラムは経済への支え効果があったという認識になっていますが、ここから将来の購入に関しては効果が不確か、特に財務省証券の買入の効果は不確かだという話になっちゃいました。

・・・・見事な梯子外しぶりにワロタという感じですが、じゃあ財務省証券の買入はナンダッタンダという感じですけどねえ。

『Moreover, it seemed likely that economic activity was in the process of leveling out, and the considerable improvements in financial markets over recent months were likely to lend further support to aggregate demand. Accordingly, the Committee agreed that the asset purchase programs should proceed for now on the schedule announced at previous meetings.』

ということで、経済は現在水平飛行から上昇する過程にある(というのは経済に関する議論の中にも思いっきりありますが今日は引用割愛)という認識ですわな。

てな訳で、ものの見事に長期国債買入の効果を「不確か」扱いにするFRBの君子豹変振りに福井俊彦の香りを感じるのはあたくしだけでしょうか???

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2009/07/16

お題「ほうほう3か月延長」

決定会合結果
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090715.pdf

政策投資銀行との取引にコミライン設定支援を追加したみたいです。よー知らんが。
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/mok0907a.pdf

各種オペレーションの延長措置明細
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/mok0907b.pdf

FRBとのスワップ取引期限延長
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/un0907a.pdf


○各種オペは3か月延長でした

暫く前から報道されていましたように、各種臨時措置に係るオペは一律3か月延長となりました、3か月延長という事ですので、年末越えのファンディングに関しては引き続き面倒見ますけど、3月末に関してはまたこれから考えますとな。

結果発表後ちょっと金先とか2年とかが反応しておりましたので、6か月延長への期待というか楽勝ムードがあったんですなという所ですが、前回2月に各種措置延長した時は「6か月延長」でしたので、今回も6か月という期待もあったという事ですな。

と言いましても、冷静に考えますと今年の2月は金融環境的が世界的にメタメタだった時でして、この時分だったら安心感を出す為に6か月延長というのもあったのでしょうけれども、現在は金融環境が少なくとも市場性の所に関してはかなり改善している訳ですから、別に6か月延長せんでもええという話になるのはフツーの考え方ですわな。

いやね、あたくし的には次回延長の時に政治的に変なリスクが発生する環境になってたら嫌ですなあとか思ってたので、ど〜せ3か月後も普通に延長になるんだろうから期末越えの所まで延長となる6か月延長になるのかなあとか思ったりもしたのですが、まーそれは民主党様がそこまで無茶苦茶じゃなければ発生しないリスクでもありますので(笑)、それよりは足元の金融環境改善に対応して、市場動向の点検サイクルを短くするのが筋が通った話ですわなという所かと。

で、会見でもあったようですけれども、8月ではなく7月に各種措置を延長したのは「そうは言っても金融環境はなお厳しい状況」だという認識になっているのですから、別に8月を待たなくても良いという話になったんでしょうな。FRBだってこの前12月末期限の措置を延長(1か月ちょいですけど)したので9月末期限の延長を7月に決定しても普通ですという事ですわな。BOEとは全然違いますが(^^)。

それから、特に今回は中身をいじる(=企業特別オペからCPを外すとか)ことはせず全部そのままで延長となりましたので、トータルするとまあ予想通りという話になるんでしょうね。いつまでも未来永劫延長する訳ではないですよというメッセージも伝わったと思われますし、まあ良かったのではないでしょうか。

ニュースのヘッドラインでは「情勢改善したら終了または見直しするのが適当」というのが出てて、それに過剰に反応したのではないかと思われる節もあるのですが、別に臨時措置に係らず、金融政策というのは未来永劫変更なしな訳は無いのですから、その話は「犬が西向きゃ尾は東」位のことであって、それを殊更に記事の題名にしちゃうどこぞやどこぞの情報ベンダーは豆腐の角に頭をぶつけて反省すべきではないかと思いますが。

会見要旨は今日アップされると思いますが、「顕著な改善が見られなければ再延長」という趣旨の発言を総裁はしていたようでして、前任の某福井の俊ちゃんみたいに出口政策を強調する姿勢は見られないので、まー見てて安定感があって誠に結構でございます。

市場的には2年0.225%まで低下(金曜の場中)してたりして、6月の国債大量償還資金が余っていた事情もあると思いますが、過度な安心感でリスクプレミアムを潰し過ぎた面もあったのかも知れませんなあという事で、ここもとの反応は「過度の楽観の修正」で良いのではって気はします、はい。

追記:ここで書いた文が意味不明ですので、改めて翌日に補足しました。

○一応昨日の補足

何か色々と考えながら書いていたら頭の中で話の筋が混乱しまして、勝手に端折ったり話が飛んだりという感じで、あたくしここもとの暑さにちょっと頭がやられておりましたようでございます。

つーことで、同じこともう一回書きますと、今回の「全部の施策を条件変更せず3か月延長」というのは、ある意味で言えば予想の中央値みたいなもんなのですが、「6か月延長」とか「一部の条件の手直し(きつくする)」というような予想(というより思惑)もある中で思いっきり直球ど真ん中施策だったので大変結構だったのかなという感じだと思います。

8月ではなく7月に延長決定(先月の今頃は8月に延長がコンセンサスだったと思います)したのは無用な不安が発生するのを避ける意味で日銀の意思を示したという格好ですし、6か月延長ではなく3か月延長になったのは金融環境が改善傾向にあるという現状認識からすればこれもまた良く考えれば順当な話で、前倒しの延長決定と見直しサイクルの短縮化がコンボになって丁度良いバランスですねという所なのでしょう。

この決定が出た後、金先やら2年がやや売られたのは、延長長期化の期待がちょっと高めだったのと、キャッシュに関しては6月大量償還に伴う運用資金余剰状態による金利低下の反動も加わったんでしょうね。

というようなことを書いた積りだったのですが、微妙にアレな文章になっておりましてどうもすみませんでしたm(__)m




○結局は「シナリオどおり」なんでしょうかね

声明文比較をば。

http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090715.pdf(7月)
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc09/k090616.pdf(6月)

・基調判断

『わが国の景気は下げ止まっている。』(7月)
『わが国の景気は、大幅に悪化したあと、下げ止まりつつある。』(6月)

ということで、下げ止まりになりました(^^)。


・現状判断項目別展開

『すなわち、公共投資が増加しているほか、輸出や生産は持ち直しており、企業の業況感は、製造業大企業を中心に悪化に歯止めがかかっている。一方、厳しい収益状況などを背景に、設備投資は大幅に減少している。また、個人消費は、各種対策の効果などから一部に持ち直しの動きが窺われるものの、雇用・所得環境が厳しさを増す中で、全体としては弱めの動きとなっている。』(7月)


『すなわち、企業収益や雇用・所得環境が厳しさを増す中で、国内民間需要は弱まっている一方、輸出・生産は持ち直しに転じつつあるほか、公共投資も増加している。当面は、こうした景気下げ止まりの動きが次第に明確になっていく可能性が高い。』(6月)

ということで、6月に示された下げ止まりの動きが明確になった結果が今月ですよって話になってるっちゅうことでしょうかね。企業収益環境が悪くて、それに関連して設備投資や雇用環境が悪いという話は相変わらず継続中という所のようでございます。


・金融環境

『この間、金融環境をみると、なお厳しい状態にあるものの、改善の動きが続いている。』(7月)

『この間、金融環境をみると、改善の動きがみられるものの、全体としては、なお厳しい状態が続いている。』(6月)

あんまり判断が前進していませんな。


・物価

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、経済全体の需給が緩和した状態が続く中、前年における石油製品価格高騰の反動などから、マイナスとなっている。』(7月)

『物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して足もと低下しており、今後は、需給バランスの悪化も加わって、マイナスになっていくとみられる。』(6月)

ということで、6月の予想通りマイナスになったと。



・先行き見通しには物価の部分がちょっと

『先行きのわが国の景気は、内外の在庫調整が進捗したもとで、最終需要の動向に大きく依存する。2010 年度までの中心的な見通しとしては、中長期的な成長期待が大きく変化しない中、本年度後半以降、海外経済や国際金融資本市場の回復に加え、金融システム面での対策や財政・金融政策の効果もあって、わが国経済は持ち直していく姿が想定される。』(7月)

基本的に書いてあることは変わっていないのですけれども、実は物価に関する記述が微妙に変わっていまして、6月はここの文に有る『中長期的な成長期待』ってのが『中長期的な成長期待やインフレ予想』となっていまして、物価に関する記述が独立した文として今回掲載されました。

『物価面では、消費者物価の前年比は、当面、下落幅を拡大していくものの、中長期的なインフレ予想が安定的に推移するとの想定のもと、石油製品価格などの影響が薄れていくため、本年度後半以降は、下落幅を縮小していくと考えられる。』(7月)

こちらで中長期的なインフレ予想が安定的に推移するという話が出ていますが、やはり物価下落をしているので丁寧に説明した方が良いという配慮が働いているのかなあと思いました。

で、基本的にシナリオどおりですか全体感としての先行き見通しも同じとなります。

『こうした動きが持続すれば、わが国経済は、やや長い目でみれば、物価安定のもとでの持続的成長経路へ復していく展望が拓けるとみられる。もっとも、海外経済や国際金融資本市場の動向など、見通しを巡る不確実性は大きい。』(7月)


ということで、基本的に標準シナリオどおりの推移という結論でよろしいかと。


○展望レポート中間レビュー

『4月の「展望レポート」で示した見通しと比べると、成長率は、概ね見通しに沿って推移すると予想される。物価については、国内企業物価・消費者物価(除く生鮮食品)とも、原油価格上昇の影響などから、2009 年度は、見通しに比べてやや上振れるものの、2010 年度は、概ね見通しに沿って推移すると見込まれる。』

ということで、相変わらず2010年度まで物価はマイナス推移予想になっておりますので、普通に考えると来年一杯くらいまでは現状の金利が継続するんでしょという話になるかと思います。

で、ちょっと脱線しますが、補完当座預金制度も1月15日まで延長されてまして、とりあえず政策金利0.1%は当面継続という話になるかと思います。


○リスク要因に変化なし

『リスク要因をみると、景気については、国際的な金融経済情勢、企業の中長期的な成長期待の動向、わが国の金融環境など、景気の下振れリスクが高い状況が続いていることに注意する必要がある。物価面では、景気の下振れリスクの顕在化、中長期的なインフレ予想の下振れなど、物価上昇率が想定以上に低下する可能性がある。』

ここに関しても6月と同じで、「全部下振れリスク」という素敵な状況。まー少なくとも債券とか短期金融市場という国内ドメドメで金利もんやってる人たちにはこのあたりの「白川日銀の慎重姿勢」というのは浸透しているものと思われるのですけれども、メディアが福井俊ちゃん時代の延長で物事を考えているような報道姿勢なのがどうなのよ(さっきのヘッドラインとかね)と思うのですが、それも最近はだいぶマシになってきたような感じがせんでもないですな。

会見と月報と何か補足があったらそれも明日ということで。

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2009/07/13

○BOEは事前予告しませんかそうですか

先日のMPC結果。

http://www.bankofengland.co.uk/publications/news/2009/059.htm

News Release
Bank of England Maintains Bank Rate at 0.5% and continues with £125 Billion Asset Purchase Programme

ということで、金利据え置きはまあどうでもよいのですが。

『The Committee also voted to continue with its programme of asset purchases totalling £125 billion financed by the issuance of central bank reserves.』

ということで資産買入プログラムは増額せず。

『The Committee expects that the announced programme will take another month to complete. The Committee will review the scale of the programme again at its August meeting, alongside its latest inflation projections.』

しかも堂々「来月に終了する買入プログラムの延長に関しては来月決定しますので一つよろしく」ということで、「事前に市場の予測可能な形で継続などに関して判断する」と発言する上にうっかりすると9月終了の措置の延長を7月に決定しそうな勢いのどこぞの中央銀行の対極に位置するBOE.(一応インフレーションレポートとセットという事は言ってますけど)の独自路線ぶりに痺れる憧れるぅ!!

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2009/07/10

いやまあ10年金利が1.3%割れとか良い感じで水準訂正してるのですが、何かあまりお喋りするネタも無かったりするのはナンデジャロと思うのですが・・・・・・

○来週の決定会合で企業金融支援がどうのこうの

一昨日からそんな関連記事が出てたりするのでありますが、はてどうなんでしょと思いつつ。まー先日ご紹介した中村審議委員や白川総裁の会見での発言とかを考えれば、ギリギリの9月会合で決定という事が無いのは確かでしょうが、状況を見て決定という観点で言えばあまり早撃ちするのもどうなのよとは思うので、そー考えると8月が順当という話になるんですが・・・・・

先日FRBが各種措置の一部延長と一部減額と一部停止というどっちに力点があるのか訳判らんリリースをしてましたが、このときの延長って12月末期限のものを2月頭に期限延長ということで、期限をほぼ半年前に延長というプレーでしたので、別に7月にやったから早すぎということでも無かろうというのは判らんでもない。ただし、この時のリリースって良く良く読んでみると「各種措置の一部停止と一部減額」の方が大きくて、かつ期限延長が1か月ちょいというお為ごかしにも程がある延長でして、どっちかというと「各種措置の一部延長」というのをリリースのお題にして「すわ出口政策」といわれるのを避ける為の目くらまし延長にしかあたくしには見えないんですよね。

というようなことをつらつら考えますと、まー今回日銀が企業金融関連措置の延長決定となった場合、それなりにメッセージ性があるという話になると思うのですが。非伝統的政策の長期化と企業金融支援の姿勢を明確化ってえ話になるんじゃねえのと思います。

ま、敢えて7月にするとなると何か別の理由も妄想できない事は無いですが、孟宗竹にも程があるのでとりあえず実際にどうなるかを見てからということで(^^)。


でですな、まー現状の金融環境に関する日銀の認識は「厳しい状況」ということですので普通に全部の措置が延長という話になると思うのですけれども、企業特オペに関しては亜空間状態化しているCPについてどうにかならんですかねという感じはします。

企業特オペそのものは証書貸付などの支援という意味では良い措置なのですけれども、このオペのCP市場への影響と言えば(毎度かいてますがしつこく^^)CP買って特オペ攻撃のディーラーと金利が低けりゃ良い発行体ウハウハの展開となり、回復どころか亜空間または阿片窟状態になって、最終投資家が離散傾向という素敵な状態になっておりまして、いやまあそれはそれで企業金融支援にはなってますけど、市場を阿片窟状態にしてまでCPばっか優遇するのってバランス的にどうなのとは思いますけどね〜とは思うのですが、ポジショントーク成分も入っているでしょというツッコミは否定しません(^^)。

市場性商品のCPに関しては買入(最近ろくすっぽ使われませんが^^)と現先(こっちは毎度2倍程度の応札で0.12%アラウンド)オペがあって、買入に関してはバックストップとして重要ですので、まーこれは企業金融支援措置の最後の出口になるまで置いておくのが妥当だと思いますし、現先はまあ普通にこれも取っておく措置でしょうなという感じです。で、そっちでフォローされていまして、市場の方はすっかり回復した(というかし過ぎ)のだから別に特別優遇金利&常に全額落札可能という所までのサービスを継続せんでもという話なんですけど、「金利を押し下げたい」というのであれば話は別かなって所でしょうな。


まー技術的な話になりますが、現先オペ対比で特別オペが強力な理由は、もちろん「金利が0.1%」というのもありますが、「オペのタイミングで全額落札できますよ」というのと「オペに対して対象玉が紐付けじゃないですよ」というのがあるかと。つまり、前者がオイシイのは「オペに応札したけど空振り」リスクが無いという事でして、何かの拍子にレートが上昇するリスクが無い事にも繋がるのでオイシイという事ですし、後者に関しては、現先だとまず最初にオペに入れる予定の玉があって、それに対して応札という話になるのに対して、特オペだと落札した後「さて担保担保」と言うのがアリな訳でして、極端に言えば(というか多分そういう動きもあるんじゃないかと推定されますが)「オペに入れたので担保玉確保の為にCP買いまひょか」ということで「CP買う事先にありき」でレートはまあオペレートより高けりゃいいでしょという事も可能という話でして、ディーラーの玉保有に対するスタンスがだいぶ違ってくるという話になるんですな。

と、判ったような判らんような事を書きましたが、やっぱ判りにくいですね(汗)。


とまあそんなこんなで、そこまでCP優遇せんでも(他とのバランス的に優遇し過ぎなのではという意味です)とは思うのですけれども、これによって短期国債の金利が低下しているのではないかと思われる節がありまして、そーゆー意味では思わぬ効用(あるいは副作用^^)もありまして、短期市場金利の押し下げ効果が結果として出ていそうな気がします(こういうのは真剣に検証しようと思っても検証はできないと思うのでイメージの世界になりますけど)ので、そっちの観点からするとCP絶賛大優遇措置は継続という事になるのでしょうかねえと思うのでありました(><;

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2009/07/09

お題「SF連銀イエレン総裁がインフレ懸念にお答えします(昨日の続き)」

まあ相場に関しては細けぇ話はあるのですが、全体感としてど〜なんですかとなると「時間軸」の3文字で終了しちゃう所が落涙としか言いようが無しですわな。

で、本当は生活意識アンケートの話をしようと思ってたのですが、イエレン講演の引用で量が多くなったので明日にでも(すいません)。

http://www.frbsf.org/news/speeches/2009/0630.html

インフレ懸念の3つの論点、(1)FRBのマネー供給拡大とバランスシート拡大がインフレに火をつけるのではないか、(2)経済の落ち込みに注目しすぎて物価上昇圧力を軽視した1970年代の失敗をまたまたFRBはやらかすのではないか、(3)巨額の財政支出がインフレを招くのではないか、という点に関しての説明部分です。

○FRBのバランスシート拡大懸念に対して

『First, I’ll talk about the Fed’s balance sheet. As I discussed earlier, the Fed has taken a number of strong steps to avert a financial and economic meltdown, and to support the flow of credit. These policies have caused the assets on the Fed’s balance sheet to more than double, from under $900 billion at the start of the recession to over $2 trillion now.』

というのが現状説明ですが。

『This expansion is largely financed by increases in bank reserves, that is, surplus cash that banks deposit with us. Some worry that the Fed’s balance sheet expansion is pumping money into the economy and will be inflationary. But, as I will explain in a moment, we have the tools needed to tighten policy and head off future inflation. There is also some concern that the Fed could be trapped by conflicting goals if, at some point, a growing economy requires a higher federal funds rate, before credit markets are fully healed. Finally, some worry that the Fed may lack the political will to tighten policy when the time comes.』

インフレになった時の引き締め道具はあるって言ってるんですが、そこに関しては正直大丈夫かよというのは外野的には大有りなんですが。どこぞの30兆円中銀と違いまして、物凄い勢いで長い債券買い捲って拡大させたバランスシートというのは自然体で落とすのは無理無理でして、何か不自然なことをやらないといけないでしょと思いますが。それにFFレートって預金ファシリティ金利を下回って推移するというのが仕様になっている位ですから、バランスシートが拡大したまんまだとFRBの金利コントロール力も大丈夫なのかよという懸念もあります。

つまりですな、いざ引き締めとなった時にFFレートの目標を引き上げて預金ファシリティの金利も引き上げても、バランスシートが大きくて金利付き量的緩和状態になっている時に、金利誘導が円滑に回るのですかという論点でありまして、現状でもFRBはFF金利を精密誘導できてないのに、利上げした時に「誘導目標は引き上げたけれども、実効FFレートは全然下のままで引き締め効果が出ない(のでインフレ抑制に失敗)」という悪寒がしない訳ではないのですわな。

『I will be the first to say that it is always difficult to get monetary policy just right. But the Fed’s analytical prowess is top-notch and our forecasting record is second to none. The FOMC is committed to price stability and has a solid track record in achieving it. With respect to our tool kit, we certainly have the means to unwind the stimulus when the time is right.』

というような一般論と言うか「大丈夫でっせ」というのはまあ良いとしまして。

『Many of the special programs we developed to provide emergency credit to the financial system are already tapering off as market conditions improve. Many of the assets that we have accumulated during the crisis, such as Treasury and mortgage-backed agency securities, have ready markets. And the Fed can push up the federal funds rate by raising the rate of interest that we pay to banks on the reserve balances they have on deposit with us?authority that was granted to us by Congress last year.』

各種クレジット資産買入プログラムに関しては確かに自動出口装置付きなので大丈夫という話なんですけど、問題は長期債券買入の方だと思うのですが。

で、さっき上で書いたとおりで、預金ファシリティ金利を引き上げる事によってFFレートの引き上げが出来るという話に関しては少々懸念するのであります。拡大したバランスを引けない中で預金ファシリティがFF金利の下限として機能できるのかということね。

『An increase in the interest rate on reserves will induce banks to lend money to us rather than to other banks and borrowers, thereby pushing up the federal funds rate and other rates charged to private borrowers throughout the economy. The ability to pay interest on reserves is an important tool because, as I mentioned, it’s conceivable that, even if the economy rebounds nicely, the credit crunch might not be fully behind us and some financial markets might still need Fed support. This tool will enable us to tighten credit conditions even though our balance sheet wouldn’t shrink.』

と、言ってる訳ですが、本当にそうなのかいなというのは微妙に疑問。結局のところ長期債売却攻撃をやらないと回らなくなるんジャマイカという気がするのれす。


○景気悪化対応で物価上昇を軽視しないかという懸念に対して

で、次の論点。

『Let me turn to the second concern, that we could have a rerun of the stagflation of the 1970s. Some economists have argued that the Fed misjudged how low the unemployment rate could go without igniting inflation and, as a result, lowered the federal funds rate too far for too long, an overly accommodative stance that contributed to runaway prices.』

ほうほうそれでそれで?

『This is an issue we have studied in great depth, looking at a wide range of data sources and using a variety of techniques to estimate slack in labor and product markets. Not surprisingly, these estimates vary. But they all plainly show that labor and product markets are currently operating well below the levels that would trigger inflation. We must beware of overconfidence that we have too precise a handle on these questions.』

まあこの論点に関してはこういう話しかしようが無いですわな(^^)。

『But, to me, the evidence is clear that the economy has substantial slack and we are far from the kinds of unemployment rates that would make inflation a danger.』

現状はインフレ懸念とかいう状態ではありませんというのがイエレンさんの認識で、これはまあ普通にFRBの見解でもあるでしょう。


○巨額の財政支出がインフレを起こすのではないかという懸念に対して

んで財政拡大の話。

『The third concern is that big federal budget deficits might eventually be inflationary. In my years of teaching at Berkeley, I regularly lectured on the relationship between fiscal deficits and inflation. A glance at history shows that many countries with massive structural deficits and without an independent central bank turned to the printing press to pay off their debts. That’s a recipe for high inflation and, in some cases, hyperinflation.』

ということで、話の次の展開が読めると思いますがその通りの展開になります(^^)。

『But I don’t believe the United States faces that threat. Looking back in history, runaway fiscal deficits have often been accompanied by high inflation. But, since World War II, such a relationship has only held in developing countries. In countries with advanced financial systems and histories of low inflation, no such connection is found. 』

それはまあ中銀が無条件財政マネタイズとかしないように制度設計が出来ましたもんね。

『So where exactly do the dangers with fiscal deficits lie? To answer that question, it’s important to distinguish between cyclical deficits and long-run or structural deficits. The recent sharp rise in the federal deficit in large part stems from the government’s appropriate response to a severe recession and financial crisis. These near-term cyclical deficits vastly overstate the problem of ongoing structural deficits.』

財政支出が足元の課題に対応するものなのか中長期的な支出なのかという事を分けて考えることが必要ですとな。

『But the United States does have a large structural budget deficit, and it will remain when the economy finally recovers. To a great extent, the structural budget gap reflects demographic shifts resulting in an aging population coupled with a chronic escalation in health-care costs. The issue of rising entitlement and health-care spending is not new. In fact, I spent many of my waking hours grappling with these problems a decade ago when I chaired the Council of Economic Advisers in the Clinton administration.』

で、足元の拡大は金融危機及びリセッション対応ですが、年金とか医療保険問題による財政支出が構造的に拡大する話もありますよと。

『It is essential that we come to grips with structural budget deficits, but not because such deficits will cause inflation. It’s because large, sustained structural deficits vacuum up savings that could be put to more productive uses. Once the economy is back on track, these deficits will make capital more expensive for private borrowers, crowding out the investments that are essential to boost productivity and fuel growth in real wages and living standards.』

ただまあこの関連の支出は投資よりは貯蓄のようなものに回る傾向が高く、拡大したからインフレ発生という話でもないでしょうという事を指摘してるのですかな。

で、この次に1980年代の米国財政拡大に関する指摘がありまして・・・・

『Consider the case of the large deficits in the United States in the 1980s. We did not see a run-up in inflation then. On the contrary, the deficits soared just as inflation was coming down. Those deficits did, however, contribute to higher interest rates, which made education and investment more expensive.』

当時は財政拡大してもインフレ拡大しませんでしたが、高金利政策中でしたということで、財政単体でインフレになるかというとそうではないと。そりゃそうですが、多分懸念している人は「財政拡大と緩和的な金融政策のセットがインフレ加速」という話なのでこの説明は微妙にインチキの香りも。で、何故かこの次に日本ネタ。

『Japan provides another example. Japan has run very large fiscal deficits through much of the past two decades, yet its problem is persistent deflation?precisely the opposite of inflation.』

どうもすいません。

『Finally, there’s the matter of whether the Fed’s resolve is firm enough to tighten policy when the time comes to do so. Let me be unequivocal. The Fed is committed to doing everything in its power to foster recovery while maintaining price stability. When it’s necessary to withdraw the extraordinary stimulus we have put in place, we won’t hesitate.』

ほほー。

『The Fed was created as a politically independent central bank, and that tradition is deeply embedded in our culture and practice. We have worked closely with the Treasury and other agencies during this crisis, and it was appropriate to do so.』

ということですが、多分インフレ懸念を言う人はFRBが財政領域に突っ込んできて足抜け出来なくなることを懸念してるんじゃないかなあとは思うのですよね。

『But, in our conduct of monetary policy, we are guided solely by our statutory mandates of maximum employment and price stability. In March, the Treasury Department and the Fed signed an accord reaffirming our independence in setting monetary policy. 』

まあそうではありますが。ということで、結局この部分全部引用で恐縮ですが、まとめ部分に参ります。あたくし英語力がアレなもんで、どっか切って引用した場合に変な引用になるんじゃないかという懸念がありますし、こうやってちゃんと全部引用したらあたくしが誤訳したり誤解してても読者様が間違いに気が付いて下さると思います(ので、間違ってたら指摘してくれ〜)ので。

『In sum, although I take these concerns about inflation seriously, I do not believe that there is a real threat of high inflation in the current situation. Monetary policy fosters inflation when it loosens financial conditions enough to create excess demand for goods and services. What could be clearer than the fact that right now we need more demand-not less-to offset the slack in labor and product markets?』

当然ながらこれらの論点もイエレンさんは見ていますが、現状の経済状況では需給ギャップが大きいので、緩和的な金融政策が必要だし、緩和的な金融政策によって超過需要が発生した挙句にインフレ発生という状況ではありませんという結論になっています。


#ということで引用大会で手抜きが過ぎるというツッコミは受け付けます(汗)

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2009/07/08

お題「イエレンさんの講演関連雑談(虫干しネタ)」

ついこの前まで大楽観モードだったのに今度は景気対策が必要とかどういう脳味噌してるんだよダメリカは・・・・・・

○色々火消しをしたら日本の時間軸が強化されたでござるの巻

この前ちょっとネタにした6月30日のイエレンSF連銀総裁講演。
http://www.frbsf.org/news/speeches/2009/0630.html

まーこのちょっと前まで米国金融政策の出口政策に関する話が色々と出るわ、実際に各種オペが一部減額されたり停止されたりするわというようなお話もありましたが、FRBさんどこへ行くってえのを考えますと・・・・・・

まーあたくしの超勝手な読み筋としては、各種資産買入プログラムに関しては基本的に市場が正常化すると利用が減る(買入金利が基本的にややペナルティー入ったものなので)仕組みになっているからこっちは目的である「民間クレジットの緩和」が定着するとやってもやらなくても良くなるので「出口政策」という話になるのでしょうと。ただし、もう一つの出口政策としては金利政策という話になりますが、こっちの方は米国実体経済の状況からして全然出口どころの騒ぎじゃないですし、長期金利が上昇されても困るでしょという事で、低金利(FF=0.0〜0.25)は維持し、長期国債買入の継続や拡大は微妙ですが、長期金利上昇されても困るからこっちは減らすのは慎重にという感じでしょ。

で、長期国債買入も財政マネタイズの連想が高まると(ってそもそもが財政マネタイズみたいな面があるし、それこそバーナンキの背理法は財政マネタイズの話ですし・・・・)経済が好転しない中で期待インフレ率だけ上昇して素敵にスタグフレーションというお洒落な展開になっても困りますから、長期国債買入をじゃんじゃん実施するよりは時間軸効果を使って中短期金利を抑え付けて長期金利上昇を抑制した方が政策の費用対効果としては良いでしょという事を考えてるの(FEDも中の人によって色々と意見が違うようで、必ずしも一枚岩じゃないようですが、少なくともイエレンさんとかバーナンキさんあたりは・・・・)ではと勝手に想像するのであります。

#ついでに言えば長期国債買入よりは時間軸の方が金融機関的にはオイシイと思われます

で、以下にあるように今回の講演ってやたら厳しさを強調した内容でして、そういう意味で「だいたいゼロ金利政策の時間軸強化」を図ったのではないかと思われる節が思いっきりあるのですけれども、この講演および雇用統計などが効いて(というのが本当かどうかは知らんが)中短期の金利が益々低下したのは日本でしたというのが微妙にお洒落と。



○ということで講演から少々

などと思いながら、イエレンさんの上記講演をざっくりと読んだ話をしましたけれども、ちょっと虫干しネタで少しだけ引用とかしてみます。

最初の方は今までの状況についての話をしてるので、今後の見通しとか政策ポリシーがどうのこうのという所なんですけど・・・・・

・先行きには慎重そのもの

色々と引用すると長くなるのですが、基本的には『Still, I expect the recession will end sometime later this year.』というような話みたいなのですけれども、それこそ白川総裁の言う「偽りの夜明け」みたいな話をしているのが何とも。

『I don’t like taking the wind out of the sails of our economic expansion, but a few cautionary points should be considered. I expect the pace of the recovery will be frustratingly slow. It’s often the case that growth in the first year after a recession is very rapid.』

『That’s what happened as we came out of a very deep downturn in the early 1980s. Although I sincerely wish we would repeat that performance, I don’t think we will.』

で、金利がゼロまで下げちゃいましたので・・・という話も。

『In past deep recessions, the Fed was able to step on the accelerator by cutting the federal funds rate sharply, causing the economy to shoot ahead. This time, we already have our foot planted firmly on the floor. We can’t take the federal funds rate any lower than zero. I believe that the Fed’s novel programs are stimulating the flow of credit, but they simply aren’t as powerful levers as large rate cuts, so this time monetary policy alone can’t power a rapid recovery.』

これの部分は微妙にそうなのかなって気もせんでもないですが。金利の上げ下げよりも資産市場に突っ込んでいく方がピンポイントで効くような気がしないでもないのですが、それは単に市場の中で商品いじっているので資産価格にあたくしが目が行きすぎだからってえ所かもしれないです。


・インフレよりもデフレ警戒

やはり米国では中央銀行のバランスシート拡大や財政拡張によるインフレ警戒という懸念が高い(ベースの物価上昇率が日本と全然違いますもんね)ので、講演の中盤以降はその話が延々と続きます。

で、現状認識なんですけどね。

『First of all, this very weak economy is, if anything, putting downward pressure on wages and prices. We have already seen a noticeable slowdown in wage growth and reports of wage cuts have become increasingly prevalent?a sign of the sacrifices that some workers are making to keep their employers afloat and preserve their jobs. Businesses are also cutting prices and profit margins to boost sales.』

でもって・・・・

『Core inflation-a measure that excludes volatile food and energy prices-has drifted down below 2 percent. With unemployment already substantial and likely to rise further, the downward pressure on wages and prices should continue and could intensify. For these reasons, I expect core inflation will dip to about 1 percent over the next year and remain below 2 percent for several years.』

ということで、そもそも当面の物価上昇は悪化し続ける雇用状況やら消費低迷に対応する企業の価格調整などによって低いですがなということのようですが、更にデフレ懸念の話も。

『If the economy fails to recover soon, it is conceivable that this very low inflation could turn into outright deflation. Worse still, if deflation were to intensify, we could find ourselves in a devastating spiral in which prices fall at an ever-faster pace and economic activity sinks more and more.』

これはこれはという感じですが、まあこのこと自体はあくまでもリスク要因とな。

『But I don’t view this as likely. The vigorous policy actions of the Fed and other central banks, combined with sizable fiscal stimulus here and abroad, have sent a clear message that deflation won’t be tolerated.』

『Based on measures of inflation expectations, the public appears confident that the Fed will adopt policies that will maintain a low, positive rate of inflation. Evidently, the credibility that the Fed and other central banks have built over the past few decades in bringing inflation down has spilled over into a belief that we won’t allow inflation to get too low either.』

何か米国のBEIの場合は各国中銀のデフレ警戒がどうのこうのというよりは、単に回復期待およびBEIトレードをする人たちのリスク許容度復活による需給関係の改善のような気がするんですが、まあ敢えてツッコミは入れないことにしましょう(ってツッコミ入れてますが^^)。

『This does not mean that a short episode of deflation couldn’t occur, but it makes a prolonged and devastating deflationary spiral less likely.』

ということで、瞬間的な物価下落はあるけど、それが長期化してデフレスパイラルになるようなことはそうそう無いでしょというお話にはなっています。


・やはり続きは後日(多分明日)

『None of what I just said will satisfy those who worry about inflation. Indeed, if you listen to popular business news channels, you might hear a drumbeat of concern that the Fed could let inflation get too high. Those who hold this view point to the rise in Treasury yields and commodity prices this year as signs that runaway inflation is on the horizon. 』

ということで、講演の以下後半3分の1は、インフレ懸念に対する回答になっているのであります。引用開始したらやっぱりあたくしノリノリになってしまい、量と時間が無くなって参りましたので、以下後日で勘弁なのですが(すいません)、論点は3つあって、その論点ごとに説明をしています。

『They muster three arguments. The first is that the Fed has pumped up the money supply and expanded its balance sheet to fund its financial rescue programs, potentially igniting inflation. The second is that the Fed runs the risk of repeating the errors of the 1970s by focusing on mistaken views of economic slack rather than rising prices. The third is that large fiscal budget deficits will create higher inflation. I take all of these concerns very seriously and will address each in turn.』

では以下後日に、ってどこの巨人の星(古いって)かよというツッコミは勘弁。


・ちなみに後日の前にこれは引用しておきましょう

んでもってその説明をした後に、これまた重要な話をしています。まとめの所なんですけどね。

『If anything, I’m more concerned that we will be tempted to tighten policy too soon, thereby aborting recovery.』

早すぎる引き締めへの懸念来ました来ました!

『That’s just what happened in 1936 when, following two years of robust recovery, the Fed tightened policy because it was worried about large quantities of excess reserves in the banking system. The result? In 1937, the economy plunged back into a deep recession.』

さよですな。

『Japan too learned that hard lesson in the 1990s, when both monetary and fiscal policies were tightened in the mistaken belief that the economy was rebounding.』

日本をネタに出さんでよろしいですが(-_-メ)。

『These episodes teach us a valuable lesson that we should heed in the present situation. Let this not be another 1937, but a time when policymakers have the wisdom and patience to nurse the economy back to health. And, when the economy does come back, let it be built on a foundation of sound private investment and sustainable public policies.』

『Only then can we be confident that we can escape destructive boom-and-bust cycles and build a more permanent prosperity. Thank you very much.』

ということで、講演の最後に「早すぎる引き締めへの転換を警戒」と最後まで時間軸という感じだったんですわな。なお、割愛した部分(インフレ警戒への3つの論点に関して)は後日(多分明日)ご紹介します。まあ時間軸強化の話とは別個の話題になりますので(と言い訳)。

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2009/07/06

○短観で時間軸とな

金曜の金利市場でございますが、米国雇用統計の残念な結果を受けまして見事に全ゾーンで金利が景気良く(悪くだが^^)低下。先週の場合は金曜が米国独立記念日休みということで、よくあるパターンの「週末の海外市場で足をすくわれるリスク」がございませんでしたので、安心して(??)買えるというものでありまして、もうスイッチ入ったんだか何だか知りませんが、中短期から長期から強いのです。

例に寄って例の如くですが、2年だの短期国債だのも強うございまして、2年カレントなんぞ朝っぱらから0.25%出合いとかやっておりまして、まさか木曜の朝に「これは0.25%くらいまでやらないと気が済まないでしょう」と言ったのが1日にして達成しやがるとは思わなかったのですが(汗)、まあ買ってますわなという感じ。

入札時はちょっと不調気味だった期末越え3か月TBも強い次第でありまして、こちらも朝っぱらから貫禄の0.145%出合いとなり、まーどーせこちらは普通に買いに行ったら0.14%とかになるんでござんしょ。期内物は引けは0.135%になってますけど、多分そんなもんじゃあないレベルにあるんでしょうなあという感じです。

2年もそうですけど、期内償還のTBなんてGCとほぼ同じレートになっているので、こんなの業者は在庫にできない(しても保有コストが下手すりゃネガティブキャリーだし、値上がり期待するにはあまりにも値上がり余地が無さ杉)ので、ふつーに投資家に嵌っているのだと思うのですが、まー全然モノが出てこないとはオソロシスであります。

いやね、こーゆー時に「じゃあ売れば良いじゃん」と言われるのはその通りでぐうの音も出ないのですけれども、こういう感じで「売った後に買う適当なモノが無い」というような状態になっちゃいますと、売るに売れないですし、短期の世界って別に売りをしなくても勝手に償還が素敵にやって来ますので、しなきゃいけない買いの方はございますがなという感じでしょうか。いやはや。

ちなみに、1年は0.16%水準まで低下しているのですけれども、これまたGCレートの足し算との比較発想からすると、そのレートってどうなのよという所なのですけれども、何せ3か月も2年もこんな感じで威勢良く買い進められる中でこちらもしっかり低下の巻という所かと思います。冷静に考えてちょっとその水準ってリスクプレミアム無さ杉じゃないのよという話はもうシラネ。



さて、2年0.25%1年0.16%と華麗な水準になっており、しかもこの水準でも買いスイッチ絶賛作動中という感じですが、これってまあ後付けで言えば「時間軸を強く意識してますよ」ってお話になるかと思います。あたくし的には、4月の展望レポートを見て「これを素直に読めば時間軸」というようなことを5月1日の駄文で書いたのでありまして、今更この期に及んで時間軸ってナンジャソリャという気はするのですけれども、まー言ってみれば「6月短観で時間軸を強く意識するようになりました」ってえ話になるんでしょうか。

いやまあ5月6月は米国の長期金利が上昇しましたし、それよりインパクトあったのは2年金利の絶賛急上昇(2日で50bpとか)だったので、その間は毎度お馴染みの様子見地蔵様がそこら中に鎮座して五百羅漢状態になっていたのでしょうけれども、あーた米国と日本は話が別でしょとか、米国が間違って出口政策とか言い出して(後に申し上げますが言い出さないのですが)も日銀がそう簡単に言い出さないでしょとかゆーよーな議論は様子見地蔵五百羅漢状態に対しては無効な議論らしく、結局安全確認してから0.30%割った2年を威勢良く買うとかもう(以下悪口雑言モードになるので自主規制)。

一応、後付理屈で言えば「日銀短観、日本のCPIおよび米国雇用指数動向で時間軸が強固化されました」ということになるのでしょうが、超短い所の人たち的にはちょっとその言われ方にも違和感あるかな?って所でございますな。

と、市場雑談というか市場愚痴(笑)でした。


○イエレンさんの講演からちょっとメモ

今更ですがちょっと読んでみました。
http://www.frbsf.org/news/speeches/2009/0630.html

量がクソ長いので、一々ご紹介しない(時間も無いし)ですけど、一応あたくしが怪しげな英語力で読んだメモ。

金融政策や経済状況に関しては、デフレ警戒、インフレ懸念無し、早すぎる金融引き締め警戒というような話をしてまして、ここもとの出口政策懸念に対する強力口先介入になってますわなという感じです。リンク先にPDF版がありますけれども、6ページ目くらいから先をヘコヘコ読むと良さそう(でも全部で16ページくらいあるんですが)ですね。

ただまあバランスシート拡大策の出口に関するイエレンさんの話って、インフレは制御できるって話なんですけど、「バランスシートはコントロールできる」とか「財政赤字拡大による財政インフレに懸念無し」って話は確かにしてるんですが、どうも外野的にはそれって単に根拠薄弱の中自信満々に言ってるだけじゃねえのという気もせんでもない。つまり、バランスシートのコントロール力って言いましても、付利金利引き上げとか準備預金率引き上げとかいう話にならざるを得ないです(さすがに長期国債やMBSの売り切りは無茶でしょ)し、財政赤字問題に関しては最後には日本まで引き合いに出すのですが、「日本は米国なんて目じゃない財政赤字を何年もやってますがインフレどころかデフレ警戒ですよ」というのはさすがにあーた無理筋の理屈じゃねえのって感じですか。

ま、確かにこの手の話は信じる/信じないによって鰯の頭も信心から状態になるのもあります(FRBはグダグダにも程があると思いますが、世の中的にはそうはなってないのでしょ、どーせ)ので、こうやって自信満々モードというのも重要だというのは判るのですがねえ・・・・・・

色々引用したくなったら(=ネタが無くなったら)蒸し返すかもしれません。

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2009/07/03

○この期に及んで時間軸ですかそうですか

昨日は10年国債入札でございましたが、入札の方はあまりパッとしなかったようで、長いところはイマイチさん。そんな中で強かったのが2年とかでございまして、カレントの2年282回債は貫禄の前日比1.5毛強で0.275%がマジ出合い。ちょっと手前の2年279とか280回は2毛強と、昨日最強となっておりました。

まあそこまで威勢良く買う理屈もよーわからん(単に長いところからの資金移動なのかも知れませんし)のですが、さすがに0.2%台突入となりますと、これはまー足元金利の足し算の世界で考えてリスクプレミアム乗ってるのかよという水準ではないかと思うのですよね。

と申しますのは、この0.30%割れ水準って今年の1月下旬頃の3か月FBの水準でもあったりするのでして、まあ確かにこの時期は面白調節によって当座預金残高が11兆円近辺で推移させられた事から、無担保コール翌日物が0.12%位の水準でGCレートが0.2%台で推移するという状況で、今とは全然違う(違うからレートが下がったのですけど)次第ではございます。

・・・・とゆー事は、現在の金融政策のディレクティブの下においても調節の匙加減でこの位のレート上昇をすることはアリエールな訳なのでして、いやまあ手前から金利潰しに来てるからそうなりますってえのは判りますが、足元金利の足し算という観点からするとさすがに何だかなあ感が漂うのであります。でも今の勢いだと(米国雇用統計もヒャッハーの内容でしたし)2年カレント0.25%位までやらないと達成感無し無しという所かと存じますが(^^)。


で、またまた強いのが3か月TBでもございまして、入札後の一昨日は0.155%の叩き料理をやっていたのですが、昨日はさっくり0.15%に低下でござるの巻。期内償還物の引け値はやっと0.14%になったようですが、どうせ買いに行ったらもっと強いんでしょと思われる有様。

えーっとですね、GCレートなんですけれども、ファンディングサイドからすると月中平均ってここもとの割と潤沢系の供給の中で、だいたい0.12と0.13の間くらいになると思うのですけれども、それに対して期内償還物で実力0.14%より多分低いという短国の利回りは、どう見てもファンディングコストから見て間尺に合わない水準だと思います。でも世の中には別のロジックで市場に入ってくる人もいる訳でして、GCでファンディングのレートがどうのこうのとか、期中をGCや現先(債券とかCPとか)で回す比較をしてどうのこうのとかとは関係ない人の買いがまだまだ継続ちゅう事なんでしょうな。おーおそろし。

1年どころも気が付けば短国で0.175%だわ2年中期国債の残存1年ゾーンで0.165%だわと、つい数か月前にGCが0.1台後半から0.2台で推移していたのをすっかり忘却せんばかりの勢いになっておりまして、中々ビューテホーな姿焼き状態になっております。

しかし何ですな、数か月前のレートを出すまでも無く、6月の上旬って5月積み期間前半に当座預金残高を14兆円水準に積み上げた分の調整で6月1日から12兆円台に削ったという調節やったらその後暫くGCが0.14−15レベルで推移しましたでござるとかやっていたのですけれども、0.15%を割ってまだまだ買い進まれる短期国債ってあーたそれすっかりそのようなことも忘却しているのでしょうかとツッコミたくなるところではございまする。

ま、さっき申し上げたように、GCだのファンディングだの細けぇこたあいいんだよ!って人の買いが支えているんでしょうけどね!


てな次第で、現象面としては「今更時間軸効果を意識した価格形成」と後講釈をしようと思えばできる(ついでに申し上げれば、そういう後講釈をした方がネタとしては楽しめます)状態になっておりまして、時あたかも相変わらず絶賛弱含みのCPIとか、絶賛ダメダメ水準の日銀短観とかが出た上に、先日はイエレン先生がFRBの金利政策に関して時間軸を意識させるような発言をしたりと、いい感じでネタを補強するものがありますので、ネタとしては「SF連銀イエレン総裁の時間軸発言が日本に波及したでござるの巻」とするとオモロイという事になるかと存じます(^^)。

実際に時間軸どうのこうのって話になると、まー正直言って1年以内の所をやってる参加者的には「1年以内の金利変更なんぞ無い無い」ではあったと思いますが、米国がどうだの増発がどうだの平均株価10000円がどうだのとか微妙にアレな状態が続いており、2年の金利がよー下がらんという感じだったのが、各種買わない理由(リスクシナリオとも言う^^)が徐々に潰される中でシャーナイナイという事になったとでも解釈して起きましょう。

ま、運用資金が余って出てきましたとか、プリオン肉食いすぎ国家の楽しい楽観モードが少し冷えてきたとかの複合要因なんでしょうけど、時間軸意識!ってしておくと話のネタとしては面白い(が、冷静に考えればもっと状況が悪い時に何故時間軸を意識しないというツッコミ論点がありますわな)ので。

イエレン総裁の講演のURLを置いときますね。
http://www.frbsf.org/news/speeches/2009/0630.html

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2009/07/02

お題「短観出ました/3か月短国入札とか」

ということで短観。
http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/tk/gaiyo/tka0906.pdf

○ちゃんとした分析は本職の方のを読みましょう

まずはいつも見てる奴を。

・業況判断DIの達成度合い

3月調査時点での先行き見通しがどのくらい達成出来ているかという話。前回は12月時の予測の斜め上を行く悪化を特に大企業が演じましたでござるの巻でして、中堅中小企業よりも大企業の悪化が目立つという結果でした。

で、今回はと申しますと・・・・・

            (3月時点)      (6月時点)
           現状→6月予測   現状→9月予測
製造業大企業   ▲58→▲51     ▲48→▲30
製造業中堅企業 ▲57→▲61     ▲55→▲46
製造業中小企業 ▲57→▲63     ▲57→▲53

非製造業大企業  ▲31→▲30     ▲29→▲21
非製造業中堅企業 ▲37→▲45    ▲36→▲32
非製造業中小企業 ▲42→▲52    ▲44→▲45

今回は前回から大企業製造業DIが10も改善ということですが、そもそも論として前回の予測で8改善になっていたので、その程度の改善はしていただかないと困りますがなという所でしょうか。

3月時点での予測数値よりも実際に6月になった時の数値が好転しているのってえのは、実は上向き方向になっている時の仕様でもありますので、次回短観で今回の予測数値を達成し、それ以上にDIが改善という事になると、中々美しい話になると思います。


・雇用判断DI

前回は全カテゴリーで余剰になるわ、製造業のDIが猛烈に悪化するわという泣きそうな結果でしたが。

            (3月時点)       (6月時点)
           現状→6月予測    現状→9月予測
製造業大企業  +35→+32      +33→+24
製造業中堅企業 +39→+37     +37→+29
製造業中小企業 +39→+40     +40→+34

非製造業大企業  +3→+6        +7→+4
非製造業中堅企業 +7→+10      +11→+8
非製造業中小企業 +8→+12      +13→+11

相変わらず全部余剰なのは変化なし。3月時点での見通しから殆ど外れていません(6月だからなのかな?)。今回の先行き見通しが正しければ、製造業中心にだいぶ改善してくれるという話になるので、これはこれで先行きの希望だけは持てるような気がします。気のせいかもしれないけど。


・証券業の業況判断

今回も長期時系列を更新。サブプライム爆発前でありますところの昨年6月調査分から並べますね、前回▲76でしたが・・・・・

        現状→次回予測
(6月時点) +34→+52
(9月時点) ▲30→+23
(12月時点)▲26→+4
(3月時点) ▲55→▲15
(6月時点) ▲45→0
(9月時点) ▲70→▲44
(12月時点)▲70→▲59
(3月時点) ▲76→▲68
(6月時点) ▲29→▲21

さて、このインプリケーションですが、この流れを見ると「株式市場は当面堅調に推移する」という答えになるのです!

な、なんだってー!(AA略)と言われそうですが、前回の時にあたくしこんな事を(半ばヤケクソで)書いたんですよ。

(4月2日に短観のインチキ分析をしながら書いた文を引用)
唯一の救いは今回の先行き予測から願望成分がかなり払拭されてきたことではないかと思います(^^)。パリバショック以降毎度毎度先行きの予測に願望成分が入っていて「3か月後は今よりも改善ですよ!」という数値になっていたのですが、願望成分の多さをもって鳴る証券業の業況判断からかなりそれが除去されてきたのは底打ち確認サイン近しということで(本当か??)。
(以上引用終了)

・・・・良く見ると、次回予測が前回同様に、足元の数字とあまり大差が無いのでござんすな。ということは、願望成分入れまくって外すのが仕様となっている証券業DIクオリティを勘案すると、株式市場は当面堅調推移というのが結論になる。とまあこういう話になるのであります、ゲラゲラ。

#なお、念の為申し添えますが、投資は自己責任かつ自己判断で行って頂きたく存じますので、株式市場が底割れしても謝罪も賠償も致しません(^^)。


○企業金融関連は読むのがコツがいりそう

で、短観のもう一丁のネタの企業金融なんですけれども、これマジメに読んで見ると中々読むのにコツがいるのかなあと思いましたです。はい。

・資金繰り判断DI

      (3月時点) (6月時点)
大企業    ▲4     +1
中堅企業  ▲11     ▲7
中小企業  ▲23     ▲20

大企業がプラスに復活していますが、中堅中小企業はまだまだ厳しいですねという絵に描いたような結果になっております。


・貸出態度判断DI

      (3月時点) (6月時点)
大企業   ▲17     ▲9
中堅企業  ▲11     ▲9
中小企業  ▲14     ▲13

中堅中小ほど貸出態度の好転度合いが低いと。しかし3月時点での貸出態度判断DIが大企業の方が悪いってのは何か悪い冗談みたいですね!!

ということで、アンケートだけに微妙な結果も出るんですねとか思いながらその先の結果を見ると、これまた謎な結果が出てくるのです。


・借入金利水準判断(プラスが金利上昇です)

           (3月時点)      (6月時点)
         現状→6月予測   現状→9月予測
大企業      +6→+17     +5→+15
中堅企業    ▲8→+9      +3→+14
中小企業    ▲10→+2     +2→+12

中堅中小企業の借入金利水準が前回低下してたのに上昇ですかそうですかというのは残念感が漂うのですが、大企業では基本的に足元の資金需要が一巡して年末から年始に掛けてウハウハ金利で貸出をしていた銀行のローンがロール時期になっているので、もうちょっとこの辺の数字が改善してるのかと思いましたが。

で、もっと不思議なのは先行きの金利に関して「上昇する」が現状判断よりも増えていることなのですが、これってどうも短観の仕様みたいでして、過去の短観データをクリッククリックしながら眺めていたのですが、量的緩和実施の2001年3月調査時点でも「先行き予測数値」は金利上昇という結果になっていたりするので、どうも「先行き借入金利上昇」というのは仕様ということで。ちなみに、先行き予測で「現状よりも好転」という話になるのは97年とか98年くらいに遡るみたい(全部見てないので見落としはあるかもです)な気がします。もしかしたら、「借入金利が上昇する懸念を持ってると思われた方が日銀に対するプレッシャーになる」っていうような事を答えながら思ったりしてるのかな(^^)。


・CP発行環境判断DI(プラスが楽でマイナスが厳しい)

      (3月時点) (6月時点)
大企業   ▲24     ▲14

えーっと、各種オペを継続して欲しいので厳しいと答えているんですね、わかります。マジメな話、a-2以下の企業とかa-1だけど長期格付的にはちょっと微妙な発行体さんの環境は楽とは言いがたいですけれども、発行している企業の頭数的に考えたら調査時点で発行環境が厳しいとかナンジャソリャという感じなんですが・・・・・


ちゃんとした分析はちゃんとした本職の人のを読みましょう。それから今日出る業種別の細かい計数がマニア向けには大変に楽しいらしいですよ!


○市場雑談

昨日は3か月短期国債の入札。

既発の期内償還物がとにかく堅調、というか業者に持ちが無い中でコンスタントに買いがやってくるでござるの巻になっていて、その流れで期末越の新発36回債も入札前から強くなって、入札前のWIで0.15%絶賛出合いで15ビットで入札を迎えました。

で、結果なんですけど、足きりが99.9620円(0.1524%)になったんですが、前場の板およびここもとの流れからするとその1個上が足きりかという所だったので「あら入っちゃいました」という結果。落札状況的にもいつもよりも不明が少なく、まあ普通に平準的に買う人のオーダーは確りあったのでしょうけれども、大手銀行さんの札がイマイチでござるの巻という所で、セカンダリーもそんなに盛り上がらずとなって、最後は0.155%の出合いとな。

まー「期末越えなんて細けぇこたあいいんだよ!」という人もいるにはいたのでしょうけれども、それはそれとして大口一発で買ってくれる大手銀行さん的には10月5日償還だと償還が期初にしても早すぎで、償還再投資にも困りますし、その上期末の時点でこの銘柄は償還の関係上担保に使えない(筈です、間違ってたらゴメンナサイ)ので、まあ一番使いにくい銘柄という話になるんでしょうな。

ただまあ相場的には、期内償還銘柄は相変わらず強い(引け値0.145%になってるけど、まともに買いに行って0.14で売ってくれるのかね状態だと思う)ですし、1年とか2年とか強くて、とうとう2年カレントがロンバート割ってしまいましたでござるの巻と、何故か今更時間軸状態のような相場をおっぱじめるの図となっておりまして、何という投資家炙り出し相場と言った所です。

しかしまあ何ですな、短期国債のレートが素敵に低下した結果、CPと短期国債の逆転現象が解消という感じになっているのですが、これってエッシャーのだまし絵みたいなもんですな。たぶん(^^)。

で、10年入札に関してはオラもうシラネという所です。さあ炙り出し炙り出し。

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2009/07/01

お題「7月ですが絶賛世間話で恐縮至極」

短観ですが今日は絶賛雑談大会です。勝負は今日からですよ(棒読み)。

○短期国債がやたら強いんですけど

昨日は何かよー判りませんが、途中から中期債がヘロヘロになっておりましたが、引け値を見ますと如何にも中期の4年とか近辺に売りが出ましたという感じですので、5年カレント0.7%割れを受けて利食い売り炸裂という事になったんでしょうということで、先物以降はいい感じ上昇というか金利低下しているのですが、中短期は弱いという不思議展開。

それはそれで良いのですが、そんな中でつえええええという状態なのは短期国債の特に3か月以内の所でありまして、まあ強いのは昨日に始まった事ではなくてここもとずーっと強いのですけれども、昨日は3か月カレント物が0.145%で出合いとかやっておりまして、まあ普通に買いに行くと0.14%とかになるんじゃネーノという有様。GCが元の位置に戻ったとしても0.11から0.12位って世界ですから、3か月までの所で全然タームプレミアムが乗っていないでござるの巻(末初抜けましたけれども多分まだ下がって14-15位だと思うんですけどね)。

状況としては業者の持ちが無くて、何か買いたい人はいるって所で、おまけにいつもだと水準感で売ってきそうな人も全然売って来ませんがなという所で、まともにロットをセカンダリーで買おうとしても買えません状態。純粋に運用商品としてみた場合、ここから3か月を0.14%でFIXしますかって話になると、投資妙味が無いにも程がある(GCや現先で全部転がしても何ぼなんでも平均0.12程度では回るんじゃねえのという話で、FIXする事による流動性プレミアムのお値段として間尺に合わないっしょ)かと思います。でもまー今の買いは運用商品としての買いだけじゃなくて、とりあえず「短期国債というモノ」を買いに来ている人がいそうな感じがプンプンする訳でして、そーゆー人にとってみると3か月の1bpなど「細けぇこたあいいんだよ!」って話になりますので、こんな話になるんでしょうなという感じかと。

ちなみに、3か月のカレントTB35回債は償還が9月29日でして、「期内最終物」という点で「使いやすい」銘柄でもありますが、今日入札をやるのは10月償還(10月5日)になりまして期越えになるので、期越えだと買わないのか、単にキャッシュを潰したいので「期越えとか期内償還とか細けぇこたあいいんだよ!」となるのかはその手の買い手さんのご判断次第ではございますな。


でね、まあそれはそれとして、日本相互証券の短期国債引け値が暫く前から業者の投票方式になった訳ですけれども、昨日の引け値でやっと8月4日償還以降が全部0.15%になってますが、ここもとずーっと実力よりも弱い(レートが高い)引け値にされていまして、いやまあ店頭取引をベースにしたモノの引け値で、あくまでも相対の世界ですから業者様が「これが引け値」と言ったら別にまあそれが引け値で宜しいのでありますが、いざその引け値表を見て買いに逝くと、しょぼいロットなのに「1毛強です」とか(昨日の0.14%だと1毛5糸強だわな^^)とか言われるのが恒常的になりますのは、「その引け値ってナンナノヨ」という話になる次第でありまして、まー投票方式も良し悪しという所ですなあという感じございまする。

あ、念のため申し上げますと、需給が偏っている状態ではask-bidのスプレッドが開くから、そもそも引け値を一本値で出すというのが問題であって、スプレッド開いている状態なのに文句いうのは筋違いとか、お前のいう実勢って何だよという論点は当然の如くございますので一応ここでヘッジしておきますね(^^)。



○さて短観

短観は大体前回より改善というのがコンセンサスみたい(大企業製造業で現状判断DIの予想が▲40台前半でしたっけ)ですが、あたくし的に今回注目するのは企業の資金繰り関連などの企業金融環境に関連する数値がどの位改善する(または全然改善しない)のかですという話は以前申し上げました通り。

企業金融支援関連の日銀の各種施策でございますが、常々申し上げておりますように企業金融支援オペ効果でCPレートが官民逆転(ここへ来て短期国債が下がって逆転が解消になったんですが、それは逆転解消というのとちょっと違う気がする)でござるの巻となっております次第ですが、企業金融支援策がワンセットなのか個別なのかという話も微妙(中村審議委員の会見ではワンセットというニュアンスでしたけど、白川総裁の会見ではどっちだか読み取れなかったかな)ではございますが、その辺りも含めまして今後の動向は気になる所でございます。まあ8月会合で結論は出ると思いますが。

各種施策が条件も含めて全部でワンパッケージというのであれば、少々の短観改善如きでも関係なく延長という話になるでしょうが、一部中身をいじるというのが選択肢として存在できるのであれば金融環境改善を認識した場合にはまー何かやる事もできそうだとは思いますが、はてさてどーなるのでしょうかね。



○珍しくも国の債務管理の在り方に関する懇談会ネタメモ

珍しくこんなネタを。これ書いてる時点ではまだ前回会合の議事要旨が出てませんが。

http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/top3.htm

「資料3」の物価連動国債に関するお話
http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/siryou/d210624_3.pdf
(資料作成しているのはバークレイズ・キャピタル証券です)

・・・・中々泣けるのですけれども、物価連動国債をもうちょっとワークさせるにはどうしたら良いですのって話はなるほどねえと思いつつ読むのでありました。まーBEIトレードの需要だけじゃあしょうがないので、需要を喚起する方策が必要って話ですが、その中ではやはりCPIに連動する負債がどっかに出て来るような方策を採りましょうねって非常に迂遠な話かもしれませんが、やっぱ本質的な解決は最終投資家需要を掘り起こすことじゃないかなあと思います。


「資料4−1」の個人向け3年固定金利型国債導入
http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/siryou/d210624_4-1.pdf

毎月発行で個人向け3年を出すという話ですが、かつての2年中期国債の窓販をイメージさせるような「毎月発行」でございます。まー個人向け販売という点で言えば確かに毎月発行の方が使いやすい(それこそ毎月ラダーで買って償還ロールをしておけば利息が毎月入ってくるので年金感覚になりますしね)なあと思いますので、この形態は良さげですね。3年だとそんなに長くないし(5年ものだとさすがにちと長いなってイメージが)。

あとは利率がどのくらいになりますかってえ話にはなると思いますが、2年中期国債は窓販商品としてはそれなりに機能してた(大昔の話ですが)と思いますので、元本保証付きで3年だったら今の5年よりは売れるかなとは思います。できれば3年よりも2年の方が買いやすいとは思うのですが。

あとはこの中途換金の部分ですが、「ペナルティー払えば換金可能」にした方がイメージ的には買いやすくなるような気がするんですけど。個人向け国債で元本割れるというのは確かにあんまりイメージ的に良くないですけれども、「中途換金可能かどうか」っていうのは(経済的に同じであっても)「可能」となっているのと「不可能」となっているのとでは買う方的にはイメージが違うと思います。特にじーさんばーさんとかだと「病気などになって急に必要になった時に中途換金が出来ないんじゃあねえ」って思うんじゃないかなーって気がするんですけど・・・・

#5年はクローズの期間が2年もありましたが、今回の3年はクローズが1年なので少々マシだとは思いますけど。



「資料4−2」の国債金利情報の提供
http://www.mof.go.jp/singikai/kokusai/siryou/d210624_4-2.pdf

これはまた新企画。と思ったら売買参考統計値がベースになるんですかそうですか。


ところで、財務省繋がりで別の話ですが、今年分の「特別会計のはなし」が出ているようですが、まだ読んでいない(というか量が大杉ですからねえ)のでURLだけおいときますね。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/tokkai2106.htm

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