朝のドラめもん

2018/04/20

お題「20年ぶち抜けるかと思ったが抜けずに50bpで足踏みとな/FSR出てきましたよ」

いやもうだんだん感覚マヒしてきて驚かなくなっているのが怖い。
https://www.asahi.com/articles/ASL4M4W0ML4MUTFK016.html
「加計で愛媛県職員ら官邸訪問予定」文科省にメール残る
2018年4月19日18時15分

話を誤魔化そうとして嘘つくというのの恐ろしさというのをまざまざとこのトシになってみるとはという感じだが、国の屋台骨が外れてると申し上げたくなる次第ですわ、悲しい。

ああそれからテレビ朝日が公表した後になってみますと(ついでに新潮読んだ)、この文章を財務省がわざわざ掲載したのって勇み足だったような気がしますがさて・・・・・・・・・・

https://www.mof.go.jp/public_relations/ohter/20180416B.pdf
福田事務次官に関する報道に係る調査について

の2ページ目。

『(別紙)福田事務次官からの聴取結果

【@週刊誌報道・音声データにある女性記者とのやりとりの真偽】 』

ってのが思いっきり否認されたじゃん(だいたいからして本人が「全体的に聞いた場合はハラスメントじゃない」に言い訳切り替えてるみたいだけどここの紙だと「覚えがない」なんですよねえ)ということで慌てて生煮えの料理を出すと逆効果とは恐るべきことです。



〇前場50bp割ってみたものの・・・・・・・・・・・

ということでロイターさん。
https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL3N1RW2XG
2018年4月19日 / 15:19 /
〔マーケットアイ〕金利:国債先物は反落で大引け、長期金利0.040%に上昇

『<15:12> 国債先物は反落で大引け、長期金利0.040%に上昇

長期国債先物は反落で引けた。高値警戒感が意識される中、20年債入札が弱めの結果となったことで、売りが優勢になった。日米首脳会談は、通商問題で首相訪米前から大きな変化がなかったため、ニュートラルな材料と受け止められた。

現物債市場は弱含み。超長期ゾーンが20年債入札を受け軟化。この流れは中長期ゾーンにも波及して金利に上昇圧力がかかった。

長期国債先物中心限月6月限の大引けは、前営業日比5銭安の150円85銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は前営業日比1bp上昇の0.040%。』(上記URL先より)

日米首脳会談って何かトランプ先生がお好きなバイラテラルの枠組みみたいなのが一部出てくるような話があったような気がしてアカンタレの香りがするようにも思えるのですけれどもまあそれは兎も角として。

昨日は20年カレントが最初0.495%で出合っていて、おー入札前に頑張ってるじゃんという付け値はしていたものの、結局前場引けにかけては0.500%レベルに押し戻されて入札を迎えるの巻。

https://www.mof.go.jp/jgbs/auction/calendar/nyusatsu/resul20180419.htm
6. 価格競争入札について

(1)応募額 2兆9,722億円
(2)募入決定額 8,044億円
(3)募入最低価格 99円90銭  (募入最高利回り) (0.505%)
(4)募入最低価格における案分比率 3.4926%
(5)募入平均価格 100円00銭  (募入平均利回り) (0.500%)

ということで入札は最終出来値(だけどビットではなくて大体オファーの方だったと思うが違ってたら教えてくんなまし)平均で足切りは0.505%とあるけど薄い按分だし普通にやっていると100円平均の方になると思うので、ああそうですかという感じではあるのですが、前場引けの先物が3銭安で引かせていて、10年5糸甘20年引けとかだったと思うので、引けて見ますと20年新発の売買参考統計値が平均値単利0.505%になっているので、本日の輪番で新発処理するとなると、デルタでドンでロングだったら5糸強以上で新発を入れないと間尺に合わないですし、先物でデルタ落としてたら先物2銭下がっている間に20年新発5糸甘くされてしまったので先物対比だったらざっくり3糸以上先物対比で強くてギリギリですから本当は多分もうちょっと強くないととかそういう話ですな。

まあ来週も超長期輪番がありますし、どうせ放っておけばそのうち渋々言いながら買いも来るでしょうから良いんでしょうが、さて本日の輪番でどうやって超長期をさばいていくのか(別に新発だけ捌くわけでもないですし)という所ですかねえ、よー知らんけど。


しかしまあ何ですな、前場は0.495%出合いとかやっていたので、これはもう入札後引けは0.500%とかうっかりしたら0.495%で引かせて輪番ドウスルドウスルというのをやるのかと楽しみに(??)したのですが、まーさすがにそこまでワッショイとやるほどの盛り上がりというのも無かったということですかね。

ま、冷静に考えますと政治状況がこのあばばばばー振りで、安倍ちゃん大丈夫なのかというのがありまして(というか寧ろこのまま引っ張って自公政権枠組み自体が倒れたらさすがにマズイと思うのですけどね)、なんぼ何でも出てくるのが末期症状というか血の池地獄という感じで、出てくるニュースが毎日手を替え品を変え地獄(あまりにも大ネタ出すぎて追加が出てこないですけれども、職業軍人が民選議員を捕まえて(しかも自分から名乗って15分に渡って公道上で、らしいですな)国民の敵と言い出すとかいうのもかなり問題のある話でしょうよ)が出てくる別府温泉地獄めぐりもビックリの展開な訳でして、でまあ安倍ちゃんがどないかなった場合ってそらもうマイナス金利撤回とか10年0%撤回とかいうのもあり得ない話ではないとなると、ちょいと手が止まるのかも知れませんけど、どうせ緩和政策自体は続くし、「2年程度を念頭に出来るだけ早期に」ってのが完全に外れると永久緩和という話をしやすくなるので、その場合って短いところとか10年の金利が上がっても超長期ってそんなに上がるんかいな(そういう時に一番跳ねるのは政策的に押さえつけていた10年だったり、売り買いしやすい先物だったりするんでしょ??)と思うので、まあ特攻して買う人が存外いないのは確認できたとして、押し目買いが無いかというのはまた別問題のような気がしますけどどうなんでしょうかね(個人の感想です)。


〇FSRキタコレ

はいはい来ましたよFSR。

紹介のページ
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/fsr180419.htm/

概要(スライドショー形式)
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsr180419b.pdf

全文(4Mありますので注意)
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsr180419a.pdf

ちなみに本文のフォントなのですが、日銀様がエディターにどういうソフトを使っているのかよく分からないのですが、全文の方をコピペしようとすると、一部の文字がWindows付属のテキストエディタだと文字化けしてしまうという事案が今回もまた発生してやがりまして(通常の記者会見などでのPDFでも何故か「少」の文字だけピンポイントで文字化けするんですが、今回のはちょっと多くて、しかも「日」だの「行」だのという明らかに使用頻度の高いので来るのでキツイ。ほかには「方」「立」「言」「用」とかですね、すぐに気が付くのは。

これ回避方法って無いのかね(ちなみにMSワードなら持ってる)と思うのだがPCスキルが低いので何とも(涙)。前回は泣きながら手打ちで文字化け修正したが超めんどい。


〇まずは紹介のページから

まあFSRに関しては斜め読みしてから熟読を何度もしてそのあと精読をするくらいにせっせと読まないと、表面だけサラサラ読んでベンダーのコメントとかだけ見て納得した気になってはいかん、という代物なので、出たのが昨日の午後でございまして、そらもよう読むには読んでいるのですがまだまだ熟読第一段階くらいなので表面的な話しか今日の所はできませんが(すいません)。

紹介のページ(再掲)
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/fsr180419.htm/

紹介のページにはご丁寧に『2018年4月号の特徴と問題意識』ということで、源平合戦で武将が名乗りを上げるかの如く自分から説明しているのでまずはここを確認すべし。

『今回のレポートでは、金融機関が近年積極化させている貸出について、特に金利と信用リスクの関係に焦点を当てている。』

ということで、概要のスライドショー見ると後ろの方その分析がズラズラと並んでいます。

『世界的な低金利環境が続くなか、社債などのクレジット市場では、多くの先進国において信用スプレッドが歴史的な低水準にまで縮小し、投資家によるリスク認識の緩みやリスクのリプライシングに関する懸念が指摘されるようになっている。』

へいへい。

『これと似た事象や問題が銀行貸出市場でも起きていないかというのが、今回の問題意識である。』

・・・・・・・・うーんこのという感じで、いや勿論この分析仰せの通りだとは思うのですが、一方で霞ヶ関の方から来ましたな方々がやれ担保に依存しない目利き融資だ(それは当然担保カバー率の下がる話)とか、有価証券運用(というか外債運用)で含み損が出ていて怪しからんとか、金融機関の役割だから融資推進しろだとか言われる中でこういう分析をしらっと出されると何ちゅうご無体なという印象は第一印象として出てしまうのは否めません。

『景気改善が長く続き、企業のデフォルト率が低下した結果、金融機関の信用コストは既往最低水準で推移している。しかし、信用コストの算出が過去のデフォルト率に基づいている場合、経済のボラティリティが低下した局面が長く続くと、金融機関が潜在的に抱えている信用リスク量を過少に評価してしまう可能性がある。』

その通りですが、引当を増やそうとすると東京国税庁の方から来ました的なサムシングもありまあ色々と難しい面もこれまたあったりする、もちろん管理会計と税務会計は別もんだから管理会計上ちゃんと認識していれば宜しいとかそういう話かもしれないですけど。

『金融機関が十分なリスク耐性を備えているかどうかをみるには、将来起こり得るマクロ経済環境の悪化に対して、企業財務がどのように変化し、ひいては金融機関の損失吸収力にどのような影響が及び得るか検証しておくことが重要となる。企業の信用リスクは、財務内容の違いを反映しばらつきも大きいため、金融機関はそれぞれの企業の信用リスクに見合った貸出金利を設定する必要がある。』

それは全くの正論なのだが、とりあえず貸出支援関連の超低利融資オペレーションを何とかしてから仰っていただきたい、ってツッコミはFSR部隊としては先刻ご承知だと思いますが、先般のMPMでの期間延長もなんかこう漫然と期間延長しただけのような感じで、信用リスクや信用コストに見合った適正な貸出金利の設定(それは資源配分の効率化も促すので経済の基礎体力を高める効果もあると思うんだが)のためにすること、という話を政策委員会の方に強くお伝えいただきたいものです。

『その重要性は、ミドルリスク企業向け貸出に注力する金融機関が近年増えていることを踏まえると、一層高まっているといえる。』

でたなミドルリスク企業。

『そこで、今回のレポートでは、ミドルリスク企業を中心に、その財務内容や行動特性を明らかにするとともに、それらに対する金融機関の(金利設定を含む)融資スタンスとリスク耐性について掘り下げた分析を行う。そのうえで、金融システムの潜在的な脆弱性に関する評価を行い、金融機関の信用リスク管理の課題等について指摘する。』

ということで、こちらの内容に関しては本文とかスライドショーとかの所で色々と分析しているのですけれども、まだ精読できている訳でもないので読んでいって追々ネタにするかもしれません。


なおその他の定点観測の部分ですが・・・・・・・・

『要旨』から。

『金融仲介の現状と金融循環の評価』

『日本銀行の金融緩和を背景に、金融仲介活動は引き続き積極的な状況にあり、景気の緩やかな拡大を支えている。国内貸出市場では、貸出金利が長短ともに既往ボトム圏で推移し、残高は前年比2%程度のペースで増加している。特に、地域金融機関間の貸出競争が激化するなかで、中小企業向けの設備関連貸出が幅広い業種で増加している。CP・社債市場でも、発行レートがきわめて低い水準で推移するなか、大企業の資金調達額は高めの伸びを続けている。この間、国際金融市場は、米国の長期金利がインフレ予想の上振れを受けて上昇し、先進国の株価が大幅に下落するといった動きもみられるが、全体としては落ち着いている。海外経済が成長を続けるもとで、本邦金融機関の海外向け投融資は増勢を維持している。』

『民間非銀行部門の資金調達環境はきわめて緩和した状態にあるが、金融循環の面で、目立った過熱感は窺われない。株価は、本年初までの上昇ペースがやや急だったが、企業収益の改善見通しに概ね沿った動きとなっている。金融機関や企業はバランスシートの規模を拡大させているが、GDP対比で過大な水準には至っていない。不動産業向け貸出残高は高めの伸びを続けてきたが、金融機関の間では、不動産市場の調整リスクや与信の業種集中などを意識し、貸出スタンスを慎重化させる動きが広がってきているほか、国内投資家も、不動産価格の高値警戒感から物件取得を慎重化させている。ただし、金融機関のバランスシートの規模が過大でないとしても、金融機関の貸出や有価証券投資において、リスク対比で適正なリターンが確保されていない場合には、金融システムの脆弱性を高め得ることに留意が必要である。』

ヒートマップの話とか本文の方であってまあオモロイ。

『金融システムの安定性』

『金融機関は、リーマンショックのようなテールイベントの発生に対して、資本と流動性の両面で相応の耐性を備えており、全体として、わが国の金融システムは安定性を維持していると判断される。もっとも、金融機関のストレス耐性についてはばらつきがあるほか、金融取引需要を規定する人口や企業数が継続的に減少するという慢性ストレスを考慮すると、現時点の資本の十分性は、将来の金融システムの安定を必ずしも保証する訳ではない。リーマンショックのような急性ストレスに対する損失吸収力があっても、慢性ストレスによって金融機関の基礎的収益力が下押しされる場合には、いずれ自己資本が毀損される状況に至る可能性があるためである。地域金融機関の中には、コア業務純益が減少するなかで、当期純利益の水準や高い配当性向を維持するために、有価証券の益出しを行う先も相応にみられる。無理な益出しの継続は、有価証券の利息・配当収益を減少させるほか、有価証券の含み益は、経済価値ベースでは資本バッファーとして機能する面があることから、株主還元のあり方も含め、収益配分について検討を進めていくことが重要である。』

ということで、慢性ストレスの話は昨年度色々とやっていまして、マイナス金利の影響深化という話で一席やってもよかったのではないかという気はだいぶするのだが。


『金融機関の信用面のリスクテイクに伴う脆弱性』

『慢性ストレス下での貸出競争の激化や金融緩和の影響から、金融機関は、いわゆる「ミドルリスク企業」向けを中心に、低利による貸出を積極化させている。こうした動きの背景には、ミドルリスク企業は、優良企業に比べ内部資金が少なく借入の金利感応度が高いため、金融機関が低金利を提示すれば、潜在的な借入需要が顕在化しやすいことがある。ミドルリスク企業向け貸出の増加は、自己資本比率が高く、リスクテイク能力が相対的に高い金融機関で生じているが、同時に、基礎的収益力が低く、リスクテイクのインセンティブが相対的に強い金融機関で生じている傾向がある。景気改善と低金利という良好なマクロ経済環境が長期化しているため、金融機関による信用リスクの評価は緩む傾向がみられる。金融機関や企業が良好なマクロ経済環境の継続を前提に行動するようになると、マクロ経済環境が反転した際に、予想外の損失からバランスシートを毀損する可能性も考えられる。金融機関の正常先債権全体の引当率は、リーマンショック前を下回る既往最低水準で推移しているが、景気悪化や金利上昇など負のショックが発生した場合、収益性や借入返済能力の低いミドルリスク企業を中心にランクダウンが発生し、信用コストが急激に上昇する可能性も考えられる。』

こいつが今回の特集ですな。


『マクロプルーデンスの視点からみた金融機関の課題』

『金融機関が収益維持の観点から過度なリスクテイクに向かうことになれば、金融面の不均衡が蓄積する可能性がある一方で、基礎的収益力の低迷が続き損失吸収力も失われれば、金融仲介機能が低下する可能性がある。こうした過熱・停滞両方向のリスクがあるなかで、金融システムが将来にわたって安定性を維持していくためには、金融機関は、持続性の高い収益の確保に向けた取り組みを加速するとともに、内外貸出や株式・外債などへの投資といった積極的にリスクテイクを進めている分野においてリスク対応力を強化することが重要である。この点、ミドルリスク貸出を積極化させている金融機関は、先行きのマクロ経済環境の変化も念頭に置いて、リスクに応じた適正な金利設定を行うとともに、引当の適切性を検証するなど信用リスク管理の実効性を向上させていく必要がある。特に、貸出債権の引当にあたっては、足もとの良好なマクロ経済環境に過度に引き摺られることのないよう、中長期的な視点から循環的な影響を十分に勘案する必要がある。同時に、金融機関は、顧客企業とのリレーションシップを強化し、企業の生産性向上を積極的に支援していくことが望まれる。日本銀行としても、考査・モニタリング等を通じてこれらの金融機関の取り組みを後押しするとともに、マクロプルーデンスの視点から、金融機関による多様なリスクテイクが金融システムに及ぼす影響について引き続き注視していく。』

まあマイナス金利撤回してYCCの10年金利を「上限50bp」にすると無駄なリスクテイクは減ると思いますけど。

ということでこのネタは次回以降に続く。



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