分類不能の雑文

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とりあえずここにぶち込んでおきますが、いずれ整理する所存・・・と言い続けて早や2年以上整理していません。あえてカテゴリーを作るなら「国会での呆れた質疑応答ネタ」「経済財政諮問会議のゆかいな仲間たち」「某経済新聞ネタ」というような話ですか。まあ相場とはあまり関係の無い雑談ですが、正直イヤミたらたらでもございます(おい)。

過去の雑談

2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(以前の整理はまだできていない)


最近の雑談のお題(下に行くほど昔の雑談)

2006/09/27「安倍内閣発足ですな」
2006/09/25「二重価格の国、英国/モーサテに毎度の悪態^^」
2006/09/22「竹中議員辞職ネタ続/ミラーマン改めサワリーマン氏/これは凄い教育改革」
2006/09/21「竹中大臣の議員辞職は如何なものか」
2006/09/01「読書室:ハッピィ・エンジニアリング」
2006/08/29「香ばしい変額年金保険販売事情」
2006/08/25「適時開示義務に関する補足説明(ジェイコム株式関連)/自民党総裁選雑感」
2006/08/24「ジェイコム株式誤発注事件蒸し返しの巻(その2)」
2006/08/23「ジェイコム株式誤発注事件蒸し返しの巻(その1)」
2006/08/16「読書室:日銀は誰のものか」
2006/08/08「備忘メモ/山本幸三先生それでは債券市場の共感を得られませんよ」
2006/08/02「フライング報道考察(ゼロ金利解除の時のネタですが)」
2006/07/26「デフレ脱却がいきなり高インフレになる典型的な煽り論説」
2006/06/21「誤発注への対応がどうも変な東証」
2006/06/06「村上ファンドについて雑感」
2006/05/19「経済財政諮問会議でまた与謝野VS竹中ですか(メモ)」
2006/04/20「またも日経とテレビ東京に釣られて見るあたくし(笑)」
2006/04/14「日経BPの量的緩和解除トンデモ解説寄稿」
2006/04/12「まあ日経新聞勘弁してくれというところですが(予告編??)」
2006/04/07「経済財政諮問会議も何かワケワカメですなあ」
2006/04/06「経済財政諮問会議(3月29日)ネタの前振り」
2006/04/04「モーサテ、いい感じで煽ってますなあ」


2006/09/27

○安倍新内閣発足

あちこちへの借りを返しながらお友達をやたら引き上げるという印象を物凄く感じたのは小泉流に目が慣れてしまったせいですよきっとそうですよ。

というのはともかく、尾身財務大臣ご登場で金融政策に関してはまずは穏当なご発言のようでして、とりあえず無茶はしないということのようですな。まあ日銀の路線もどうかとは思いますが、「金融政策を政府が無理強い」という印象を市場に与えてもそれはそれで宜しくは無いという話ですんで、結構なお話。

与謝野さんが外れて、経済財政担当に竹中子飼いの人が入ったというシフトですから、まあ政治から金融政策を読むという観点からは「金利上げにくいんじゃねえの」ってお話になるとは思います。ただまあいつまでも金利を上げないというのは「景気が良くなってません」って言ってるのと同じなんで、政治的にそのままでやってられるのかというのもございますわな。参議院選挙前に景気良くなって無いというのもアレでしょうから。

#ということで景気動向次第という当たり前の話に落ち着くのでした。

まあそれは良いのですが、内閣のネーミングに「美しい国作り」と来た所に加えて改革加速と来て財政再建話がクローズアップとなっているようでして、なんかまたちょっと景気が良くなったと思ったらシバキアゲ路線の復活(竹中路線は当初はシバキアゲでしたし)かと思わせてくれるところが何とも鬱な。という所にこのニュース。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060927k0000m010119000c.html
『安倍首相:財政再建へ自らの給与3割、閣僚は1割カット』

うーん、何ちゅうかシバキアゲ路線というか財政再建至上主義の香りが。

財務大臣から減価償却制度の見直しの話が出てたりするところを見ると、方向性として企業の設備投資を経済成長のエンジンにしようとしているらしいものは窺えるのですが、どっちかというとここからは個人消費の拡大、つまりダム論の実現が今求められているんじゃねえのかと思うのですが。

まあ何はともあれ、理念先行で無茶するのだけは勘弁して下さい。

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2006/09/25

○余談その1:二重価格のお国

先日逝っておりました英国なんですが、まあ階級社会のお国だから当然なのかもしれませんが、物価が高い国ですけど案外二重価格と言うか何というか。

ひょんな事からお友達になった英国人のオッチャン&オバチャンの家にお邪魔して近所の町で週1回絶賛開催のマーケットに連れてって貰いまして、ついでに色んな店を見て回ったのですけど、地元のスーパーに行ったら(名前はすっかり忘却しましたのでテスコやセンスベリーではありません)、通常に家で食べる為の食材は案外安いという事に気が付きました。ほうほうなるほど。

それからアンティークショップというのがやたらございまして、要するに「古物商」でございますが、まあ道具から家具から趣味の物件から(品揃えに特色があるお店やら何でもある大きな店がある)色々とございますな。まあそもそも家がやたら長持ちする(築100年の家とか平気で存在する。築10年や20年なんて新築の部類らしい)というのもありますし、やたらモノを長く使うのかなあという印象が。

ということで、やたらと物価の高い印象のある国ではあるのですが、まあ贅沢しようと思わなければ結構コストを安く上げることはできる(ただしロンドンは家賃が馬鹿高いらしいですが)ようでして、まあこれが階級社会クオリティなんでしょうかねえと漠然と思いましたですよ。

ええまあ欧州に本格的に在住してた人から見たら、あたくしの愚考なんぞ浅い理解だとは思いますけど、そんなことを思いながら旅行していたあたくしなのでございました。



○余談その2:モーサテもうちょっと何とかならんのか

都心地価上昇ネタでどこぞの経済評論家が欧米系外国人の人口増加している都心の区を持ち出して解説してました(人口が100人以上増加した区がどこかって話をしている)が、そもそも都心各区は外国人だけじゃなくて全体の人口増えてますが。増加人員「数」の比較するんじゃなくて増加「率」を全体の人口増加率と比較するのなら「金融やファッションなどの高付加価値部門に従事する人たち」の傾向として使っても良いのかもしれないですけど。

それ以前の問題として、格差拡大話に欧米人=高付加価値とかいう思想が出てくる所がまあ素晴らしい欧米崇拝ですなあといったところですが、それは措くとしても、統計の使い方としてどう見てもそりゃナンセンスだろうというのを平気で放送する「経済番組」ってのも本当に困るんですよね。まあ他局だったらもっと悲惨な番組を始めそうですけど。

と思ったら別コーナーでフェニックスリゾートの話をしてましたが、同リゾートの課題に関して何で日銀ウォッチを看板にしてるエコノミスト様がコメントしてるんだよ。コメント求める方も求める方だが、しゃべる方も大丈夫かよって感じですな。まさしく適当なコメンテーター並べてるワイドショー状態。

#ま、期待してるから悪態をついているとご理解賜りたい

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2006/09/22

○竹中センセイの辞職話続き

辞職表明記者会見のテキストが総務省のサイトにアップされていたようでして、bewaadさんが早速取り上げています。→http://bewaad.com/20060922.html

bewaadさんが『嘘を吐いて何が悪いと言わんばかりの開き直りとは、我が国の民主政もずいぶんと舐められたものです。』指摘していますが、あたくし全く同意でございます。

・・・で、終了しているのは、上記URL先にあるbewaadさんのご指摘が余すところなく(しかもコンパクトに、というのがあたくしひじょーに見習わないといけないのですが、汗)問題点をついておられまして、あたくしが余計な事をうだうだ書く必要が1ミリも見当たらないものでして・・・


○植草センセイ

冤罪だのでっち上げだのと主張しておられるようですが、1無量大数歩譲って(譲ってません(追記:「譲りすぎ」ですな)ですかそうですか^^)植草センセイの主張が正しいとしても、そもそもお前そうやって狙われる危険がある状態だったら酒に酔った状態で夜の電車なんて乗るなよなと思うんですけど。タクシーでもハイヤーでも呼べよアフォとしか申し上げようが無いですわな。別に冤罪どうこうじゃなくたって、酔っ払ってホームを歩いてたら「うっかり」足を滑らせて線路に落ちてあぼーんになるとか色々と世の中落とし穴はあるんだから。

まあそういう危機管理意識の無い人は政治的なマターに首を突っ込むべきでは無かったんでしょう。そーゆー意味では別に今回の一件が無くてもどこかで潰れるお方(まあ前回の時点で潰れてますけど)という事なんじゃないっすかね。


○ふ〜ん

『安倍政権でこうなる 首相主導で「教育再生」』 →http://www.sankei.co.jp/databox/kyoiku/200609/060904b.html

こりゃまああたくしの夏休み前から出てたネタではございますが、ここの稲田朋美議員のお話なんぞまあどこかの赤い国で昔やってたようなお話みたいで中々脱力する訳ですが。

で、まあ本件に関するネット上の言説をテキトーに見てましたが、保守なのになんで赤い人と同じような結論が出てくるのよって指摘が結構目に付いたんすけど、そもそも「革新官僚」でありまして、「満州の二キ三スケ」の一角として並び称された岸信介の系譜を引く流れですからこの手の発想が入り易いんじゃないんですかねえと思うあたくしは政治に関する頭の中の理解が昭和50年代のままですかそうですか。しかし「徴農実施でニート解決」ってそれ全然問題の解決になってないと思うんですが。徴農期限切れたらどうすんでしょ。

グレーゾーン金利問題に関する議論でもそうなんですが、上限金利を法律で決めるとか決めないとか言う問題はさておいても、それを下げる事によって多重債務問題が解決するかのような方向に話がぶっ飛んでしまっているように見えるどこぞのお坊ちゃま政務官様の主張とかを拝見しておりますと、理想論をぶつのはそれはそれで結構なのですが、現実問題との折り合いを無視した脳内メルヘン世界での理想論で突き進むのは勘弁願いたいと存じます次第です。「王莽の新政」なんて言葉を思い出すのは批判的過ぎますかね。

#その点で言えば、麻生さんは経済財政諮問会議の議事録公開を見ると、議論が現実離れしてくると冷静に水をぶっかける発言をしてまして実に頼もしいんですけど。

まあメルヘンの世界に逝かないようにちゃんとしたサポートが付くとは思いますし、安倍さん自身そんなにメルヘンコースに行くお方では無いでしょうけ。ついでに言えば最初の時点でそーゆー風に一抹の不安がって言われてる位の方が却って無茶しないで上手く行くと思います、というか思いたいですにゃ。

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2006/09/21

○関係ないお話になりますが、竹中大臣議員辞職ネタ

あたくしが英国で遊びほうけている間に竹中大臣の議員辞職ネタが出ておりましたが、bewaadさんのところを見たらこんなお話が。

http://bewaad.com/20060916.html#p01
http://bewaad.com/20060917.html#p02

で、昨日(9月20日)の東京新聞朝刊9面(なぜか経済面)にはこんな記事(ネット版にはなかったようのですが、左上の囲み記事)がありました。

『「どういうタイミングで公表するかは難しいから一緒に考えような」。参院議員を辞任する竹中平蔵総務相が今年1月、新年のあいさつで小泉純一郎首相に9月に辞職する意向を伝えた時、首相はそう話していたことが19日、分かった。』

『総務相が本紙の取材に語った。それによると「政権が終わったら(進退は)好きにして良いよ」と既に2001年の入閣時、首相に言われていたため、今回の辞任は竹中氏の”既定路線”だった。1月の報告はその確認で、「総理は最初から分かっておられた」。当時は通信・放送や地方財政の改革論議がスタートしたばかりだった。(以下割愛)』

・・・・・ってえことは参議院選挙で「任期満了まで勤め上げる」って言ってたのはそりゃあーた一体全体何だったんですかと小一時間。まあその時々で調子の良い話が出てくるのがヘイゾークオリティ(「ITで350万人雇用」は何だったんでしたっけ?)なんで今更驚くには値しないかもしれんが、それにしても如何なものかと思われますが。

#あたくし的にはこういうその場その場で調子の良い「ああいえばこういう」ってのが物凄く不愉快。

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2006/09/01

○電子政府の失敗という話題と本の紹介

暫く前にbewaadさんのところで「電子政府、ただいま失敗中!」というエントリーを拝読いたしまして、bewaadさんのエントリーや、branchさんのエントリー(あたくしも本件最初にbranchさんの所で知ったのですが)や、ITmediaの元記事なんぞをつらつら読んでおりました。

http://www.seri.sakura.ne.jp/~branch/diary0608.shtml#0813(branchさん)
http://bewaad.com/20060815.html(bewaadさん)
http://bewaad.com/20060816.html(bewaadさん、上記エントリーの続編)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0608/18/news002.html
(ITmediaの電子政府関連記事シリーズの覆面座談会記事、他にもあります)

あたくしはシステム開発に関してはまあ素人の域を出ないのであまりちゃんとした考察はできないのですが、まあ何となく思うのは発注側が何をやりたいのか良く判らんで始めている(発注側でも実際に出来たシステムを使うユーザーとIT部門の間での意思疎通ができてないとかありますし)というのと、受注側に発注側の業務に対する知見が乏しく実際に使われるときのイメージが掴めない(重層的な下請け構造がそれに拍車を掛けるわけですが)というのが気になるところでございます。

てな訳で本の紹介、と言いましてもまあ知人の書いた本なんですけど(^^)。

・「ハッピィ・エンジニアリング(吉田智彦著、ソフトバンククリエイィブ)」

書いてる人は実はあたくしの知りあいなんですが、システム開発の現場で何が起きているのでしょうかという話から、このようにしていこうっていう話を展開している本でございます。現場で何が起きてるかって話がこれがまた中々身も蓋も無い話が連発しております。いやシステム開発の現場で起きていることは何と申しますかこう香ばしいとか言ってる場合でも無いですなあという感じです。とは言え、身も蓋も無い話だけではなくて、それでは我々はどうしたらいいかって話になっておりますので、システム開発者よりはユーザー企業のシステム担当者やら責任者(CIO)が読むのが吉なのでは無いかと存じます。

システムエンジニアリングのごたくを並べる本にありがちな「海外直輸入の美しい理論または机上の空論」ではなく、開発現場からの改善提案って風情の本ですので、システム開発話に興味のある方だったら別にエンジニアじゃなくても十分読めると思いますよん。

ISBN4-7973-3274-3 C0055 \2200


このシステム開発の失敗話とはまた違う部類の話になるかとは思うのですが、von_yosukeyanさんのスラド日記でNECのBanking Web 21をマクラにした銀行のシステム開発に関する考察、というか歴史モノなのでかなり大作なのですが、こちらも中々興味深く読んだ次第でして、先ほどの電子政府話と併せて、知人の本を読んでいた次第でございます。
http://slashdot.jp/~von_yosukeyan/journal/370717(von_yosukeyanさん)「BW21に見る地銀システム開発の失敗」というお題でかなりの大作です。

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2006/08/29

○こりゃまた香ばしいお話

ネタ元は日経金融ですが、別に日経にイチャモンをつけるわけではございませんのでご安心(?)下さい。

月曜の日経金融新聞1面に変額年金保険の話題が載っておりました。ということでそちらの記事をご覧になられたいところでございますが、まあ記事は最近の変額年金保険の売れ行きに関するものでございます。

で、保有契約高で国内首位(「しゅい」で変換したら一発目が「主意」だったのは自分でウケてしまいましたが^^)のハートフォード生命が失速しているという話題で、特に響いたのは昨年11月に同社が発売した新商品で運用機関を10年から15年に延ばしたことらしく、大手銀行が同社商品の販売を積極的に行わなくなったそうな。

で、最近の売れ筋は何かと申しますと、記事のお題に「安・銀・短」とありまして、安全志向、銀行窓販、短期運用というのがお題になっているそうでございますな。まあそうなるだろうなという感じですが、記事によりますと、主役の商品は「元本保証型」だそうで推定9割が元本保証だそうです。

そして短期運用ですが、最近では3年経って目標運用額に到達すると全額引き出し可能な商品を出した会社や、7年もの商品を新規投入した会社などもでたそうです。

という訳で、どう見ても「定期預金に毛が生えた商品」になっているようなのが本邦における変額年金保険の販売現場のようでございますが、これでは変額年金保険の本来の趣旨はどこへやらということで、売る側である銀行窓版にとって顧客に売り込み易いことを思いっきり重視した状況になっておりますわな。どう見ても売る事先にありきです。本当にありがとうございました。まあ大体銀行がノルマ営業(はしてないと公式には言いますので念の為申し添えます^^)おっぱじめて大々的に取扱を始める商品に碌な事が起きないというのは遠くはバブル時代から相も変らずなのが実に香ばしいところでございます。

で、まあ日経金融記事でも、『変額年金保険はもともと10−15年程度の長期運用で、短期的な相場変動の悪影響を吸収しながらじっくり資産の増加を目指す商品だ。運用機関の短期化は、本来の商品の性格から離れてしまう。』と指摘しておりますわな。

・・・・ところで、記事を見ると元本保証型の変額年金は運用成績が悪くて元本割れすると保険会社が差額を補填すると書いてあるのですが、そのシステムがどうなっているのか良く判らんですな。記事の中で「元本保証の付いた投資信託に近い性格」という説明もあったのですが、これってどういう話なのでしょうか、教えてエロイ人!でございます(お前は確か保険販売員の資格を取っていなかったかというツッコミはしないように^^)。

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2006/08/25

○昨日の補足(適時開示に関して)

まあつらつら思うに、過失相殺の割合を自社で判断するよりは裁判上の決定(和解も含め)で行いたいから404億円とか言いだしたのではないかというのがあたくしの中の結論であります(前振りがなげえよ)みずほ証券の誤発注問題ですが、昨日の駄文に関して指摘を頂きましたのでここで補足を。

「どこがやりやがった」ということで一騒動になっていた間にしらっと黙って引け後に公表した件に関して「適時開示はどうなのよ」って書きましたが、適時開示に関しての「義務」はこの事件当時のみずほ証券には課せられていなかったと解釈されるようです。よって「適時開示義務違反」ではないと(まあ違反だったらその時に言われますけど)なるそうな。あたくし的にはそうは言っても実質的な意味では上場企業の100%子会社(みずほはグループの資本関係がややこしくて、持ち株会社が2階建てになっていると記憶してますんで、このあたりも実にややこしい)じゃねえのと思う訳ですが、まあ東証があの時点で何もお咎めしなかったのだから(遺憾だとは言ってたかもしれないけど)そっちは良いんでしょうな。

で、非上場だと適時開示義務が無いと言いましても、こういうケースだとどうなのよって事になって、現在では証券会社のこの手の問題に関しては可及的速やかに開示しろってことになっているようです。ご教示ありがとうございました。

・・・いずれにせよ、「どこがやらかしたんだ」と上場他社の株価が軒並み売られているのを横目に、親会社などに先に報告しておいて引け後まで世間にはだんまりというみずほ証券の姿勢は実に香ばしい内向き論理ですなあという感は変らないですけど。


○ところで自民党総裁選雑感

麻生ファンのあたくし(以前書きましたが、経済財政諮問会議での金融の将来像がどうのこうのというメルヘン論議に冷静に「何を君たちは夢物語をしてるのかね(超意訳)」と突っ込んだ議事要旨(ちなみに、この時に冷静なツッコミをしてたのは麻生さんと細田さんです)を見て以来個人的には応援してるんですが^^)としては、まあ実に詰まらない展開になって誠に遺憾極まりないのですが、それは兎も角として。

何か勝ち馬に乗ろうと雪崩を打つところなんざあ「新体制運動」かおまいらはと言いたくなるような流れでございますが、自民党の良さとしてその多様性があって、多極の中から良い政策が出て来るという印象が(あくまでもシロートの印象ですけど)あるので、現状の動きは執行部独裁方向になりかねないものだなあと思うのですな。まあ小選挙区制度だからこうなるのも仕方ない面はあるんですが、どうも何だかねえって思うのでした。

#ニュース見ててふと脊髄反射したんですけどね

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2006/08/24

○407分の404

みずほ証券の損害賠償請求は昨日も書きましたが、実を申せば最初に書いたものを読み直してからかなり穏当に書き直したというのが実情でありまするあたくし(^^)。

と思ったら某知人から電話がありまして、本件についてどうなのよという雑談をしているうちに色々と論点を思い出して来た訳でして、まあ所詮赤の他人事というのは忘れるのも速いものだなあと我ながら情け無い次第でございまする。

まあ色々とあるのですが、言われて思い出したのは「そもそも本件は自力で買い戻ししたんじゃなくて強制解け合いしたんじゃねえのか」というお話。大体からして注文を出した方がどう見ても重過失な所で、まあ異例措置の強制解け合いをやって貰っておいて損害の殆どを払えというのは、どういう理屈で武装してるのか知らんですが、はたから見てると図々しいにも程があるというのが印象。

某掲示板の株板では早速スレッドが立ってましたが、そこでのカキコで面白いと思ったのは「どこの証券がやったか判らないから手持ちの証券株を全部投げさせられて損失24万円出たんですが」って(ネタなのかマジなのか知らんが)のですな(^^)。昨日も書きましたが、あの時点では強制解け合いにどうせなるにせよその価格だって幾らになるか判らんという状況で、証券株が軒並み急落しちゃって、全然関係ない証券会社が慌てて「うちは違う」って言わされてる(しまいには上場してないドイツ証券とかまでが発表してましたが^^)間に適時開示を怠り、相場の混乱を招いたのはどこの誰かと考えますと(しかも親会社には報告してたんでしょ)、そのような混乱を招いておいて、東証はほぼ全額支払い汁!とファビョられてもねえって感じですな。

ちなみに、この日は「誤発注した証券会社がどこだか判らん」ということで証券株軒並み売られてましたが、この事情を知る者であれば売られ過ぎた証券株を拾う事もできた訳でして、意地悪くその観点を持ち出すと(以下自主規制)。


まあアレですな、損害賠償請求するのはするで結構ですけど、さすがに407分の404はちとふっかけ過ぎなんじゃネーノ(だいたいそれが認められるのだったら収益返上した証券会社がキングカワイソス)でございますが、勝手に妄想すると「取り消しできなかった以降の責任問題」をどうするかという「お家の事情」ってのがみずほ証券さんの方にも有るのかも知れませんなあなどと意地悪な見方をしてしまうのでございます。まあ株主(はみずほCBかHDかFG)の手前、過失相殺をする判断を自分の所でする訳に逝かなかったのかも知れない(裁判所判断ならオーソライズされた司法判断だからって言い訳も出来る)ですし。

それに取り消し処理じゃなくて反対売買入れればもうちょっと早く収拾できたんじゃネーノというか、普通は注文入力を間違えたと気が付いた時は、取り消しすることを考える前に普通は反対売買を入れるという判断を咄嗟に行うのが一般的な感覚だと思うので、一生懸命取り消しをする努力をして5分間も注文晒しっぱなしという対応も(最後に反対売買入れたようですが)何なんでしょうねって感じでした罠。

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2006/08/23

○法廷闘争ですかそうですか(ニュース雑感)

どうせ暫くするとリンク切れになりますが、こんなニュースが。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060822AT1C2200J22082006.html

えーっと、昨年大騒ぎになったジェイコム株式の誤発注問題でみずほ証券がやられの407億円の内404億円の損害賠償請求を東証に催告したけどまあ東証払わないので法廷闘争だそうな。

まあ恐らく直ぐに取り消しできたらやられは3億円で済んでましたって取引履歴とかで疎明できるからこれだけの請求をしたんでしょうが、それならそれでみずほ証券もちゃんとそういう宣伝しないと、この負担割合の方が目だってしまうと思うんだが(少なくとも上記記事を見てるとみずほが404億円請求する根拠が書かれてない)。

まあ東証の不手際も相当なもんですが、そもそも発行済み株式数の10倍の発注をするみずほ証券の注文ガードもどうなのよって思う訳ですが。前例無いなら兎も角、新規公開銘柄では電通株の事件があったし、まあどうみても誤発注ってのは表に出てこないけど今までも沢山ありましたからねえ。

まあどういう話になるのか知らんですけど、もし404億円負担って事になりますと、東証の参加者が積んでいる負担金みたいなものなのか東証プロパーの剰余金なのか良く判らないですけど、まあそれを取り崩すって話になりますが、その場合は回り回って東証の参加者の負担ということでございますわな。何も関係ないのに(思いっきり間接的ですが)負担が回ってくる他の参加者もいい面の皮としか言いようがないですね。あの日も各社「うちは関係ありません」ってわざわざプレス発表させられてた中でみずほ証券は取引終了までゲロしないでましたからねえ。

ま、生暖かく推移を見守ることと致したく存じます。

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2006/08/16

○久々に読書室

・「日銀はだれのものか(中原伸之、聞き手・構成藤井良弘、中央公論新社)」

だいぶ前に買って、一回ざっと読んだあとちょこちょこ読んでいるのですけれども、まあ面白いのは面白いですし、政策委員会の改革をすべし(正直あたくしも、野田忠男氏が審議委員になった理由が失礼ながら1ミリも理解できないのですけど)という話や、2000年のゼロ金利解除の責任を誰も取らなかったのはどういう事だというような最後の纏め部分の提言は全く仰るとおり。量的緩和の「副作用」こそ効果というようなお話もまた然りでございます。

ただまあ読んでると昔のことを少々思い出したのですが、中原審議委員の主張がどうも長期金利ターゲットみたいな受け止められ方をしてたのかなあ(それはムリムリやったら結局財政マネタイズになってもうちょっと長い目で見ると長期金利が将来制御不能になるという不安をかきたてるわけで、いやまあ経済学的にはそうじゃないのかも知れないけど)と思い、だから債券市場的にはウケがあんまり良くなかったんですなあという感じで。

あと、自分の主張が中々理解されなかった話に関しては、まあお気持ちは判らんでもないですけど、自分の自慢話と批判者をくさす話がちと鼻についてしまいますな。人間は何だかんだ言っても感情の動物でもありまして、まあエエトコの坊ちゃん育ちだからその辺への理解がやや不足しておられるのかも知れませんが、本書に書かれているような手法で話を進めても反対者の理解を得るのは難しく、よって肝心の政策も実行できないんジャマイカと思っちゃうんですけどね。企業の雇われサラリーマン生活の長いあたくしとしては。

福井総裁になってから中長期国債買入オペの増額を止めたことに関して言及がなかったのが残念でして、その点については中原さんの意見を聞きたいところではございます。

まあ皆さん褒める書評しか見当たらないのでちょっと辛口にしてみましたが、マジで面白いので今からでもお勧め。だけど1800円はでもちょっとなあ。1200円くらいにならないの、折角の本なんだから。

ISBN4-12-003728-2 C0033 \1800

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2006/08/08

○これまたメモメモ

・我が国証券市場における不公正取引に対して英国金融サービス機構が行った処分について(証券取引等監視委員会)
http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2006/2006/20060802.htm

ほうほうそうですか。しかしまあやっと今頃なんですね。まあ我が国では経済事犯に対する金銭的懲罰が甘い(以下いつもと同じ話)。


・総合職のキャリア採用の実施について(日本銀行)
http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji_new/recruit98.htm

去年も募集してた気が。「大学を卒業された35歳位までの方」を募集してるそうですけど、毎年のイベント化するんでしょうか?


・国内出張における航空運賃の支給に関する調査結果等(日本銀行)
http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji_new/un0608b.htm

総裁のファンドへの資金拠出問題でも思ったんですが、内部管理が性善説で運営しすぎですわな。そりゃまあ性善説でちゃんと機能するのが理想なんですけど。それにしても『実務のうえでは、事前に正規運賃(普通運賃または往復割引運賃をいう。以下同じ。)を支給する一方、事後的には出張者から領収書等の提出を求めない扱いとなっていた。』ってなってるんですが、それは随分鷹揚な企業でしたなあ。



○もうちょっと物の言い方を・・・・・

昨日はブルームバーグニュースでは自民党の山本幸三議員のインタビューが放送されてましたのでちと拝見(5分ほどです)しました。

いやまあ言いたいことの趣旨は判るんですが、山本先生その言い方はもうちょっと何とかならんのかと思うのですよね。てめえの言いたい事だけ言えば別に自分の意図する政策が実現してもしなくても結構というのであればそれでも良いのかもしれんけど・・・・


インタビュー記事のお題がどうなってたかと言いますと(7日15時49分配信)『自民・山本氏:追加利上げ観測は「全くばかげた話」−インタビュー』なんですけど、市場は時期がいつになるのかは別にして、追加利上げはまあどこかでやるでしょうって前提で動いている訳でして、このヘッドライン見せられますと「マーケットは馬鹿」と言われてるような印象を受けてしまうのはあたくしだけではありますまい。

で、件の部分なんですが、ゼロ金利解除が早すぎるという話の流れで追加利上げ観測について質問された時に答えているのですけれども、開口一番が確かに「全くばかげた話だと思う」でした。まあよくよく聞いて見ると、追加利上げに関して話をしている日銀政策委員に対して憤慨しているようでして、「市場を混乱させるのは、審議委員としては資格を疑わざるを得ない」というお話をしているのでありました。

記事中にはないですが「理屈も無しに上げるかもしれませんよと言ったらまともな運営にならない」という発言ですんで、まあどこぞの審議委員に対して言ってたんでしょうな(どこぞの審議委員は理屈立ててますが)。

・・・・とは記事およびインタビューをちゃんと最後まで読めば(聞けば)判るのですが普通の市場参加者はヘッドラインをまず見て、興味があれば中の記事を見るわけですから、ヘッドラインでどう書かれるかというのはもうちょっと意識してくれないと、折角の主張も見てくれませんですぜ先生


まあ5分ほどのインタビューを全部聞いてみましたが、正直言って無駄に攻撃的で、これじゃあ主張の内容を吟味する前に感情的反発が先に出てきますがなっていう内容ですわな。インタゲ導入論を唱えてるのは良いんですが、「日銀は責任を取りたくないから導入に反対する」とか言うのは言わずもがなの悪態でしょう。確かに大昔のゼロ金利解除強行も結局「当時は正しい判断だった」になってるから言いたい事も判るけど、今それを蒸し返しても話は前にすすまんでしょ。

それにそこまで責任取れ取れ言うなら、ご自身が「ゼロ金利解除早すぎで11月か12月には景気腰折れ」っていうの外れたらあなた様は責任取るんでしょうかってお返ししたくなってしまうんですけどね(ちなみに景気の見たては山本先生ほどではないがあたくしも弱気なんですけどね、あっはっは)。まー日銀が議論に乗ってこないから苛立つってのも判るんですが、あまり攻撃的過ぎるのも如何なものかと存じますけど、はい。

・・・・うーむ、「オマエモナー」と言われそうな事を書いてしまった(^^)。

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2006/08/02

○フライング報道考察

Baatarismさんのブログで(http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20060731)先般のゼロ金利解除の際に朝日新聞が夕刊でフライングをしたという話題があることを知った(31日の夕刊フジに掲載されていたようですな→http://www.zakzak.co.jp/top/2006_07/t2006073108.html)ので、実はスルーしてたのですが、本件を蒸し返してみましょう。

なお、本件に関しての時間関係ですが、基本的な時間の前後関係などは間違ってないと思いますが、正確な○分というような時間に関しては当時のメモなどを参考にしておりますよって、若干のズレがあるかもしれません。為念。


この日はご存知のようにゼロ金利解除があったのですけれども、そんな中でフライングだか飛ばしだか知りませんが変なニュースが2本ありました。


・共同通信の巻

まず最初は共同通信でして、12時43分だか44分にフラッシュを打ちまして(他のベンダーは45分から46分に「共同がこう報道した」と報道)、その内容が「福井総裁がゼロ金利解除を提案した」というものでした。

まあこの時はゼロ金利解除をするでしょうって見方になってましたし、前回もこんな事があったので「またフライング(前回はNHK)か!」ってもんですが、当然ながら市場の人も「何で終わって無い会合の議事進行が報道されるのかね」というのが前回に続いて今回もということで呆れるのでありました。

で、この時間なのですが、例によって例の如く政府側が決定会合議決の前に協議(議決延長請求をするかどうか)をするために一旦会合を中断している時間帯でしたが、さすがに前回のフライングで文句出まくっていた(今回は「またか」感のほうが先にあった)ので財務省も日銀も神経使っていたと思うんですが・・・・・

個人的推測で申し上げれば、会合を中断する→政策変更の提案がある→それならゼロ金利解除以外ありえない→提案するのは議長という連想(まあ確かに外れはなさそうですが)から飛ばしたんじゃないのって思うんですが、真相は当事者しか知らんお話ではございます。でも飛ばすなら「決定会合が中断している」で止めておく(それ自体も報道していいのかという話があるけど)もんだと思いますけどね。


・NHKの巻

さて次はまたNHKでございまして、こちらは決定会合が終了してから結果の公表が行われるまでの間にニュース速報をうちやがってくれたというもの。会合が13時31分に終了して結果公表は13時40分だったのですが、37分くらいにNHKのニュース速報テロップが打たれて「日銀が誘導金利を0.25%引き上げ」というのをまたもフライング。

こっちもまた何を考えて報道したのかよー判らんのですが、量的緩和解除の時と共にドッチラケ感が物凄い勢いで漂ってしまうのであります。さてこちらはどういう経路なのかは全く想像つかないですな。とりあえず結果発表前にニュース速報を打つというのはあたくし的には「金融政策決定に泥を塗った」というように思えるわけでして、共同通信と同様に報道機関としての姿勢如何なものかと。NHKに関しては前回も思いっきりやらかしているんですし、ちょっと功名を焦り過ぎなんじゃないかという気が致しますわな。


・朝日新聞の巻

と言っても本件実際に記事見て無いから存じませんが、フライングした上に誤報(全員一致で決定したのに賛成多数と報道)しているらしいのが実に香ばしいとしか申し上げようがございません。どのタイミングで記事を書いたのか存じません(そもそも夕刊に間に合う時間が何時だか知らん)が、決定会合の結果出る前に記事書いたんでしょう(結果が出てるのに間違えてたら単なる間抜け)から、前回が賛成多数だったから今回も賛成多数とでも思って書いたんでしょうかねえ。

んでまあ本件に関する朝日新聞社広報部の言い分がふるっているのですが、zakzakの上記URL先の記事によりますと『政策決定のプロセスを積極的に報じることはメディアの重要な使命だと考えています』だそうですがな。

ええまあ積極的に報じていただく姿勢は壮と致しますが、その手の内容で相場が動くんですから、誤報したら大変なことになるってことは当然お判りのことかと存じますが、その辺のご理解如何。

まあ飛ばし報道のネタ新聞でも売れれば勝ちだというのならそれはそれで経営方針ですから宜しいんじゃないですか。

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2006/07/26

○どこから突っ込んで良いのか・・・・

久しぶりにこの人のブログを拝読→http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_0f5a.html

ぼけーっとしながら読んでると説得されそうな「インフレ懸念」でございますが、一々突っ込みながら読むと、何というかどこから突っ込んで良いか判らんという論説。とは申しましても、まあ同じ論理展開かどうかは別にして、こーゆー感じで「これからインフレですよ(どっちかというとキムタケ先生はスタグフレーション懸念の話をしているような感じですが)大変ですよ」ってお話が大手新聞あたりから流されていくんでしょうな。

などと思ったので珍しくご紹介するのですが・・・・

『とっくの昔に「デフレ」ではなくなっており、それは既に「事実」』

はあはあそうですか。まあそれならそれでも良いのですが、「事実」と書いてそれで終了なのはどうなんでしょうかとは思いますが、こちらは「コラム」でして、幾つかの切り口を提示して「これから懸念すべきはインフレである」って話をしてるんで一つ一つの切り口に関して細々と書かないんでしょうね、と何となくフォローしてみるテスト(^^)。

しかしここのくだりは凄いです。本文真ん中あたりなんですが・・・・

『今後日本では、給与所得に頼らない高齢者が急激な勢いで増えていく。高齢者にとって、デフレが如何に有り難い経済環境であったかが、再認識されていくようになる。それとともに、わが国の公的年金が、本当に「百年安心」という代物なのかが、再び議論の対象となるに違いない。時期はともかく、いずれ「インフレ」は政治的なイッシューになっていく。』

・・・・・(-_-メ)

えーっと、支給される公的年金の原資は受給者の積立金じゃないんですけど、デフレになったら誰がその原資出すんでしょうか。インフレになると預貯金なんかは実質価値目減りしますが、それと公的年金の維持可能性問題は別件なのではないかと思うんですが、意図的か意図的じゃないか判りませんがその辺混同した書き方になってますなあ。まるで「インフレになると公的年金制度は維持できない」と言ってるように読めてしまいます。

で、時期はともかく、いずれインフレは云々っていうのは長い目で見れば人間は皆死ぬと言ってるのとあんまり変らんと思うんですが。短期的な話と長期的な話をこれまた混同して書くのも何なんでしょって感じです。

何か世の中「デフレ」と「高インフレ」しかなくて、インフレをマイルドな水準で安定させるって観点が無さそうに見えるのもまあ極端なお人ですなあと思うのでありました。ボーっとしながら読んでると思わず説得されそうになる文章力にはいつもながら感心させられますが。

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2006/06/21

○東証の対応にまた悪態をついておきます

昨日株式公開した2489アドウェイズで誤発注が発生しました。まあ今回の誤発注は発行済み株式数15000株に対して1482株(発注したのは2600株)なので大株主から借株してじっくり構えていれば適正価格水準+α位では買い戻せるでしょうって量なので実は大した問題では無いのですけど。

立花証券が間抜けなのは言うまでも無いですが、東証の今回の対応も意味判らん。

今回の場合は早い段階で「立花証券が誤発注した」とアナウンスしたのは、前回のジェイコム株式事件で批判されたことを受けたのでしょうが、「誤発注がありました」とアナウンスするだけしておいて売買停止にしないという東証の対応は甚だ疑問。まあ当然ながらその後は買い注文がわさわさと集まってストップ高で買い超引けずの巻になったのですが、そりゃまあ「ここで大量誤発注がありましたよ〜」ってアナウンスして場を開けておけば「どうぞ火あぶりにして下さい」って言ってるようなもんでしょうに。

一応こういう時はある程度収拾策のメドつくまで板を止めるとかした方がよいのではないかと思うんですけど・・・・・

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2006/06/06

○まあどうでもよいが一応村上問題

村上氏の記者会見を「けっ、グリーンメーラーが何を言う」と聞いていたら、今朝の某公共放送トップニュースでは早速「ニッポン放送株式買占めは村上氏の主導である事が明らかに」って話と会見での弁明(村上氏曰く「たまたま聞いてしまったんですよ」)がセットで放映されておりまして実に香ばしいですな。引退宣言で追及を弱めようとしたものの追い討ち情報早速投下攻撃(誰がでしょうかねえふがふがもごもご)キングオソロシス。

買い占め屋が正義だの株主価値向上などと言うのも片腹痛いし、大体からしておまえは株主価値向上とか言っても全然長期保有してねえじゃんよと言った印象しかないのですが、あまり村上氏を罵倒してると市場関係者のウケが悪くなりそうな気がするので罵倒はこの程度で(苦笑)。

しかし今でも不可解なのは「ファンドは投資家の代理人だから大株主の短期売買規制の適用対象外」という解釈をしていた金融庁。それはファンドが経営に介入しない投資という前提に立たないと規制の趣旨に合わないでしょう。

それから印象的だったの昨夜の銀座数奇屋橋での光景。日経新聞が「村上逮捕」の号外を配ってた(夜7時半過ぎです)のですが、3人も号外配布員(というのか?)がいるのですが、誰もわざわざ取りに行く訳でもなく、ほとんどティッシュ配り状態でして、道行く人で号外貰ってるのはどうみても3人に2人以下。日経の腕章をつけたカメラマンが所在無さげにしてたのが何とも味わい深いものを感じました。まあ時間の問題とされていたから今更号外でも無いってのはあるかもしれませんが、所詮興味はそんなもんなのね。

#しかし頭が痛いのは相変わらず「村上氏逮捕の市場への影響は限定的」と世の中悲観モードになってくれないところでございますな。

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2006/05/19

○埋め草メモ:経済財政諮問会議(5月10日)

与謝野大臣の会議レポートってのが先行して出るのですが。
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0510/report.html

この最後の辺りに与謝野さんがこんなことを。

『総理からは、今までも、補助金、税源移譲、交付税のいずれの改革も難しいから、三位一体でやろうと言ってきた。ようやく芽が出てきたのだから、一体でやらなければならない。どうして権限が好きなのか。もともと「自治」省なのに、「中央集権」省と勘違いしている。国は権限を離そうとしないが、どうしてそんなに仕事が好きなのか。財政を含め、地域の特色が出るのは当たり前。といった発言がありました』

また与謝野VS竹中か!ということで議事要旨発表をワクワクしながら待っていた人も多かったかと存じますが、一昨日アップされておりましたな。(例によってPDFです)

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0510/shimon-s.pdf

くだんの発言は最後の最後でございます。

#で、おしまいかよ!と言われそうですが、まあ自分用備忘録ということで。

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2006/04/20

○雑談:モーサテなどに釣られてみるあたくし

東京MXテレビで以前6時から放映しててブルームバーグTVが6時半からになってしまったのでついテレ東のモーニングサテライトを見る時間が長くなった昨今ですが、朝から楽しい(機嫌の悪い時に聞くと不愉快だが)コメントにお目にかかれて実に素晴らしい釣り番組でございます(笑)。

ということで、今朝の釣り糸に食いついて見ました。

・株式市場の今年の最大のポイントはゼロ金利解除という話

某証券会社系調査センターの人でよく出てくる人なのですが、ゼロ金利解除の時期に関して話をするのに当座預金残高の減少ペースのフリップを出して説明をおっぱじめました。ええもう当駄文をご覧の方には耳タコだと存じますが、そのペースと利上げ時期は関係ないと何回言ったら判るのか。

こういうのをモーサテのように割と多くの市場に関心のある人が見ている(と思われる)番組でエエカゲンな説明が罷り通っているから日銀の説明が全然伝わらない訳でして、まあ逝って良しという所ですな。


・フジマキ大先生のご託宣

「マーケットを長い目で見ないと経済の大きなうねりを見逃す(だったかな)」みたいなお題で話を始めたので「オマエモナー」と思わず茶を噴きそうになりましたがそれは兎も角(^^)。

「国が国債を大量発行しているので、それを銀行が買ってそれだけじゃなくて日銀も買って結果として日銀券の発行残高が増えてもうすぐインフレですよ大変ですよハルマゲドンですよ(意訳^^)」って話をしてたのにもツッコミをしたくなる(それ因果関係の説明をわざと変な順序でやってるでしょ)とか、その後に話の展開上本村キャスターが「個人はインフレになると困りますがどうしたらいいでしょう」って話を振ったのにも、はぁ?って感じですけど、それは兎も角。

フジマキ大先生に置かれましては、「要は国VS個人という形になったら国の勝ちになるんだから、個人が国と同じ事をやれば良い」って理論で、国の財務状況(?)と同じように借金して土地や株などを買えっていつもの話をしてます。

いやあの大先生、国は借金しても元本どころか利息のリファイナンスも出来ますし、国は死なないので延々と借り入れ継続できますし、いざとなったら徴税権あるんだから自国通貨建てで借金してる分には心配ないのですけど、個人の場合はいつまでもあると思うなリファイナンスということで、借金して資産買ってもキャッシュフローが回らなくなった時に持ってる資産が減価してたらお陀仏さんになりますわな。

そういう前提条件を無視して「国と同じ事をやれ」とかテレビで説法をするのは如何なものかと思うんですけどねえ(まあそれを流す方に問題があるのだが)とネタにマジレスしてしまった朝のひとときでございました。


・そういやこの理屈判らないんですけど教えてエライ人

昨日の日経金融新聞の最終面。損保株の話をしてまして、資産に株式がやたら多い金融機関なので擬似株式投信みたいな会社って話は判るんですが、どうしても判らなかった部分がございます。

手元に記事が無いので正確な引用は出来ませんが、損保会社の資産構成に株式が多い理由の一つに、資産負債構造を持ち出しているのですが、その中で「損保会社の負債は自動車保険などのような期間が短期の物が(生保と比較して)多く、負債期間が短期なのでリスク資産への投資をしやすい」という説明がございました。

・・・・・何かこう投資の理屈を素晴らしく超越した説明にしか思えなかったのですけれども、誰かこの理屈の意味をあたくしに判るように説明してくださいエロイ人。

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2006/04/14

○これは凄い特別寄稿ですね

先日の日経金融太田編集委員の記事は細かく論評するにも値しないでしょうというご指摘も多く(苦笑)、まあ一ついえるのはこの方が書いた日銀関連の解説はどうも的が外れてるということですな。何せ日経新聞だけに信用されてしまうのが困り物ですが。

で、まあ経済に関しては日経新聞ちゅうことで世の中的な評価があるんですから、その期待に沿えるようにやって頂きたいとは思うのですが、まあ一応期待してるから批判もする訳でして(結局それかよというツッコミは不可^^)、量的緩和解除に関する言説をネットで拾っているうちに引っ掛かった物件。

日経BP社のサイトでこんなのがございました(実は連載2回目)。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/contribute/g/02/

お暇な方はご覧になると物凄い勢いで頭がクラクラしてまいりますが、こういう言説に突っ込みを入れながら読むのも自分の頭の整理になります(本当か?)ので。ちなみに本日は量的緩和解除の金融政策決定会合議事要旨の公表が14時ごろからありますので、それ以降は議事要旨を読んだ方が為になることを念の為申し添えます(笑)。


そもそも日本語として読み難い(お前が言うなというツッコミも不可^^)ですし、現状の理解を間違っている所もあるのですが、それよりも言ってることが頭とケツどころか段落変ったら違ってるような感じでして、大変に香ばしい。

上記URLの最初のページですが、当座預金残高の縮減について・・・

『吸い上げの方法は、日銀が持つ手形(=金融機関への貸し出しに相当:45兆円)と国債(国家への貸し出しに相当:93兆円)の、売りです。』

と書いてますが、残念ながら国債の売りは行いませんというのはあたくしの駄文にお付き合いいただいている皆様におかれましては先刻ご承知かと。しかも中長期国債の買入は当面減額しないんですけどね。

まあそこは事実の誤認でしょう(それも激しく困るが)ということですが、最初のページにある小見出しの最後「債券バブルの時代」というのに心惹かれて読んで見るとその香ばしさに呆然としますのでマジお勧め(ただし暇で機嫌の良い時に限りますので念の為)。

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/contribute/g/02/07.html

『今は、債券バブル、国債バブルです。いずれ、破綻するところまで、行き着きます。』

実は最初で上げたURL(つまり序論部分)で「当座預金残高の削減の前にすでに金利が上昇した(意訳)」って話をしてるんですが、金利が上昇してたらバブルじゃないと思うんですけどねえ(苦笑)。

で、その後も読み難い文章が続くのですが、「低金利が続くならどうなるか」って話をしております。

『今の低金利が、今後も2年続くなら、債券バブルはもっと大きくなります。結果は、破綻のリスクが、今よりも大きく高まるということです。膨らみすぎた負債は、破綻の直前まで、外見だけは平静に膨らみ続けます。地価がそうだったでしょう?』

『債券の低金利は、ゼロ金利に近い低い利回りのものが、高く売れているということであり、その価値は、普通の金利にもどればバブルになります。』

もう何と言っていいのやら。 地価と債券じゃあ市場での値段のつき方全然違うぞとか、価格と利回りが独立事象だと思ってるんじゃないか(そうじゃないと信じたいが)って文章に頭がクラクラしてきます。


まあ他にも「金利が上昇すると財政が破綻する」という毎度お馴染みの破綻終末論が展開されているのですが、金利が上昇するというのは基本的にはインフレ経済になってる筈ですから債務の実質負担は目減りしますし、名目上の税収だって増えてます(筈)から利払い負担の増加だけにスポットを当てる議論はどう考えてもおかしい。

あとグローバルな話っぽく「世界の金融資産=負債が1京3800兆円で世界的に金利が上昇すると大変です破綻です(意訳)」ってのもありましたが、増えた利払いの分債権者の(名目の)収入は上昇するんだからトータルで見れば単に債務者債権者間の所得(しかも名目、実質の話はまた状況に応じて変る)移転の問題ではないかと思うんですがねえ(まあ借り入れ拡大させすぎてる人もいるでしょうから全く問題ないとは申しませんが)。


ま、別にこれが日経BPじゃなかったら読んで「あっはっは」と笑って終了なのですが、一応日経BP社のサイト、しかも悪い冗談としか思えないのですが「SAFETY JAPAN」なるコーナーにこの「特別寄稿」があるのは如何なものか日経BP。論理展開が無茶なのを読んでも全然安全に寄与せんと思うんだが。

実は第1回というのもあって、それは出て数日後に同じサイトで読んだのですけども、これまたかなり香ばしい話を展開してたんですが、そのような毒電波を論評する暇など無かったのでネタにしなかったんですが、連載第2回まで出た日にはさすがにこれはネタにしないといけませんなあと言うことで(誰です?ネタが無いときの埋め草でしょって言う人は?^^)、まあ暇ネタに(あ、言っちゃった)採り上げた次第。

どうも執筆者様は金融のことお詳しく無いのに無理矢理記事を書いたんジャマイカというのが日経BP社のサイトにあるプロフィールから窺えるのですけれども、政府のなんちゃら委員をやっておられたという箇所を見てかなり愕然とするあたくし。これが大蔵省財務省関係だったら首でもくくりたくなりますが、通産省(=経済産業省)なのでまあいっか(笑)。

まあアレだ、日経BPって日経ビジネスとかで金融関連の記事も書いてるんだから、原稿チェックくらいちゃんとしてくれって事ですけど、自分も勝手な駄文を垂れ流している身として反面教師にしないといけないなあと思った次第です。あたくしが間抜けなことを書いていましたら、これからもご指導ご鞭撻方よろしくお願い致します。

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2006/04/12

○という訳でいつもの新聞なんですが(予告編)

http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/4ba9d4c42f75b36765f07196fe28073d
えーっとぐっちーさんが某金融新聞に対して物申してました(本題の方もオモロイですけどあたくしは残念ながらTOEIC900は到底取れませんなあ、とほほ)ので、これはあたくしにネタ振りをしたものと理解して昨日の某金融新聞1面の太田編集委員の記事というかコラムをネタにしようかと思ったら本石町日記さんが早速ネタにしていたので人のふんどしで勘弁→http://hongokucho.exblog.jp/4375415/

太田編集委員の記事って(まあ社内的にそういう役割になっているんでしょうが)日銀批判のスタンスで書いていまして、まあ批判するのはそれはそれで良いのですが、どうみてもこりゃ無理筋な論理展開。批判するならするでちゃんとした筋でやらないと日銀批判者に対して「彼らはトンチンカンな言いがかりをつけてくる」というような評価が出来てしまいかねませんので、特に日経(あ、かいちゃった)の編集委員さまともなれば記事を信じる人もより多い訳でして、正しい認識の下に批判をしていただきたいものです(まああたくしも人の事言う程ではないけどさすがにこれよりはマシだと思うんですがどうでしょ)。

ツッコミどころについてうだうだ書いていると時間もなくなるので簡単に。当該記事は昨日(4月11日)の日経金融新聞1面をご参照ありたし。

1.日銀は無担保コール金利の誘導目標を設定して、大きく逸脱しないような政策運営をするので、コール金利の水準に回廊が設定されるのは(幅は兎も角)当然。

2.規制金利時代ってのは定期預金金利とかまで規制されていたんですが、コール金利に回廊があるから「規制金利とあまり変らない」って用語の使い方がおかしい。

3.ロンバートは「弱い金融機関の安全弁」ではありません。無担保の特融と勘違いしてませんか?

4.よって「公定歩合が弱者配慮水準を示すメルクマール」というのはもうアホかと馬鹿かと。

えーっと、実はこの話のほかに量的緩和解除に関する言説をネットで探しているうちに日経BPのサイトで物凄く頭の痛くなるモノを見つけてきまして、そっちはまた強烈な毒電波で論理が無茶苦茶すぎて笑ってしまうのでお笑いがてらご紹介しようかとおもってたんですが、それはまたそのうちネタの無いときにでも。

なんちゅうか掲載物件のチェック機能がちゃんと働いているのか日経って感じです。

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2006/04/07

○経済財政諮問会議@3月29日の続き

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item2.pdf

この辺に会議録と配布資料とかがございます。で、資料の2番目が二階経済産業大臣提出資料の「新経済成長戦略」中間とりまとめでございます。会議録読んでるとこの中間とりまとめに対して妙に盛り上がりを見せているような気がしたんですが、という所までは昨日書きましたが、よく読みなおすと盛り上がっているのは竹中センセイ(もしかしたら安倍さんも)だけのようですな。その盛り上がりっぷり。

『(竹中議員)二階議員の報告は、極めて時宜を得た大変意義深いものであるとお聞きした。少し大げさかもしれないが、5年、10 年経って振り返り、あの時の報告は大変意味があったというものになる可能性もある。』

はあそうですか。

『経済産業省は、2001 年に3%成長が可能という報告も出している。当時は吉川議員が報告を取りまとめていたが、二階議員の今日の報告で大変意義深いのは、10年前にアメリカでも同じような議論があったということである。当時、アメリカでも成長率は余り高くなく、2%か2%弱ぐらいという人が多かった。しかし、ちょっと待て、成長率が高まっているぞという声があり、10 年前当時、いわゆるニューエコノミー論というのが雑誌を賑わせていたが、正にそれであった。結果的にニューエコノミー論は正しく、今、アメリカの成長力は2%ではなく、3%を超えているのは皆が認めているわけである。もちろん日本が今後どうなるかは誰にも分からないが、実質成長率が高まることに反対する人は一人もいないわけで、誰もがそれを願っている。』

ニューエコノミー論が正しかった・・・・のかなあ?あたしゃ浅学非才なので判りませんけど・・・・そうなの??で、竹中先生益々盛り上がっているのですが。

『私は、やはりアメリカにもニューエコノミー論があった、日本にもそういう可能性があることを念頭に置いて経済運営をしていくことが非常に重要だと思う。どうせ駄目だということで、例えば政府が経済運営をしてしまうと、結局低い成長率にしかならない宿命を負ってしまう。その意味では、これから歳出・歳入一体改革の議論をする場合も、大変注意深い議論が必要だと思うし、同じ思いをおそらく日銀もお持ちではないか。』

気持ちは判るんですが、その精神は一歩間違えると大和魂の銃剣突撃あれば敵軍の重装備トーチカを打ち破れますって話に進展しかねないので素人にはお勧めできませんな。もちろん竹中さんのことだからそんなこたあ百も承知で「前向き指向」って言ってるだけだと思うんですが。

『それに関して1つだけ、私が担当する分野で、放送・通信という大きな成長分野がある。通信産業の規模をいうと、今はアメリカの4割弱ぐらいの規模しかない。コンテンツ市場はアメリカの2割ぐらいの規模しかない。結果的に日本の放送市場は4兆円の市場だが、タイムワーナー1社の売り上げより小さい規模である。そう考えると、大変大きな成長産業である。二階議員の報告は日本版ニューエコノミーの可能性のようなものを言及されたと思うし、その芽を摘まないよう、放送・通信の面でも、是非ここでも御報告をして、御協力をしたい。』

まあ国際語でありますところの英語(米語)圏のメディア企業とローカル言語の日本語の規模を単純に比較されても困りますし、人口や国土面積が違う国の通信産業の規模を単純に比較されても困るんですけど。いやまあ竹中センセイのことですからそんなことは(以下同文)。


ちなみに、谷垣さんもコメントしてて、最初見たときは「谷垣さんも盛り上がり」とか思ったのですが、よく読み直すと「財務省に持ち帰って検討させていただきます」としか言ってませんでした(笑)。

安倍官房長官はこの部分で発言してるんですが、ご自身肝いりの「再チャレンジ推進会議」の話をしているだけですな。何のこっちゃという感じですけど。


正直、麻生さんと細田さんが出てた時代の会議録の方が面白いです。何か昨今の会議録を見てると何ともねえという感じが・・・・・・


で、肝心の資料の話は何故しないのかという事ですが、正直、あたくしあの資料読んでもよく判らんかったのですよこれがまた・・・・・まあ皆さん上記のリンク先から資料みて教えてくださいな。


○余談:民主党代表選挙

まあだいぶ前の選挙の看板で出てきた「次の内閣」の閣僚名簿(財務大臣が榊原某だのという奴)を見た瞬間に「話題が取れればそれでいいのね」と一気に萎えて以来この政党はどうでもいいのですけど、まあ野党が何の機能もしないというのも政党政治としてどうよってのもありますので、それなりにまともに機能はして頂きたいとは思うのですが・・・・・

毎度お馴染み兜町の撃墜王あるいは髪様のブログより。

http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/50479328.html

『民主党の代表選挙、小沢氏の立候補が決まりました。まず当選は間違いないでしょう。そして次の総選挙までその座をキープ出来るなら、新自民党総裁(多分安倍氏)との戦いでも善戦するでしょう。株なら現在の民主党は買いですね。』

ガクガクブルブル。
(4/9追記:何と髪様の予想が大当たりしました。これは「髪が大当たりする相場」の訪れなのか)

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2006/04/06

○余談:今日本当はネタにしたかったもの

シンクタンクのメッ!さんが先日http://www.smepolicy.jp/challenge1.htm「再チャレンジ推進会議の問題点」という話題で『趣旨自体はまったく問題ありません』としながらも、『再チャレンジ推進会議は、くれぐれもポピュリズムに陥ることなく、また役所の自己増殖に口実を与えることのないようお願いしたい。まぁ、無理かもしれないけど。』ってまとめで指摘してたのを読みエントリーの内容のいつもながらの深さに頷く所がありました。

で、昨日のbewaadさんのエントリーhttp://bewaad.com/20060405.html#p01にあった「地方分権21世紀ビジョン懇談会での地方公共団体の破綻法制についての議論」についてbewaadさんが『よくよく見てみますと、本当にこんないいかげんな検討で政策決定してしまっていいのかという代物です。』と指摘したエントリーを読んでまたまた頷くのでありました。この2本はマジお勧め。

でですな、3月29日の経済財政諮問会議の議事要旨を見てたら前半のお題「成長力・競争力強化について」の部分で二階議員の提出した「新経済成長戦略」中間とりまとめペーパーで妙に盛り上がっているように見えまして、その中で竹中センセイは「米国にはニューエコノミーはあったんだよ!」って話にまでなってたんでこれは一体全体何が起こっているのだろうと思ってるんですよ。

でも、肝心の提出資料をまだ読んでないので結局話題にできませんでしたって話ですな。あっはっは。

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2006/04/04

春の番組改編で東京MXテレビがブルームバーグテレビを放映しなくなったようで(というのは勘違いで6時半から放送しておりました。南関東U局で放映してる千葉テレビ謹製「朝まるJUST!」もほのぼの系で良かったんですが)、仕方が無いので某モーサテを見ております。いやまあ何と申しますかコメンテーターの話とか頭の中できっちり反論しながら聞かないと煽りの連続攻撃にこっちが乗せられそうになってしまいますなあ。曰く、

「都心の地価上昇で住宅の先行取得の動きも出る」→いやあの土地の高度利用が促進されて単位面積あたりの収益力が向上してるって要因が大きいと思うんだけどなあ。戸建ての需要(というか値上がり転売期待)で価格が上ってるというようなバブル時代の地価上昇とは違う(ごく一部にはそれっぽい雰囲気もありそうな気もするけど)ので、まあ煽られる人はいるだろうけど・・・上物の供給が逼迫してるって状況じゃないでしょうに。

「団塊世代の退職で別荘購入などの需要も期待」→リタイヤして今更別荘って買うのか??高額旅行をすると言うのならわかるけど。大体団塊世代の退職金はどこから出るのかと小一時間。まあこの前の電通の調査受け売りなんだろうなあ。ま、「期待」なんだから良いですか(笑)。

まあぱっと思いついたコメントに脊髄反射してるだけなんですけど、聞き流しながらもそんなツッコミを頭の中でしてると朝の頭の体操になるのでマジお勧め(嘘)。なお、このあたくしのツッコミも正しいかどうかは責任取りませんので悪しからず。

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