相場見通しのつもりだが・・・たぶん後講釈(2007年10月〜2008年03月)

(本当は債券市場の話をすべきなのですが、多分短期が中心になります)

こちらはあまり当らない相場見通しやら相場後講釈やらを書いております。一応債券だけどもマネーマーケットに限りなく近い範囲をカバーしつつも、昔取ったなんとやらで債券市場のお話も。まあどっちにしても板に張り付いている訳ではないのでピンボケになる場合もありそうです。その節はご指摘を。

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過去の相場後講釈はこちらです。

2007年上期
2006年下期
2006年上期
2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(工事中)
2003年上期(工事未着工^^)
2002年下期(工事メド立たず)

2007年下期の相場後講釈見出し

2008/03/31「ああ寝転がり」
2008/03/28「寝転がる人が居て変な調子の期末です」
2008/03/27「どうも変な動きがあるようで/末初レートと10年金利の長短逆転とは」
2008/03/26「期末モード終了のお知らせ(か?)」
2008/03/24「ようやく期末モード」
2008/03/18「日曜の夜にFRBの公定歩合引下げ→マーケット超大荒れ」
2008/03/17「ポジションクローズの動きにも程があるマーケット」
2008/03/14「大荒れのマーケットをクリップ」
2008/03/13「FBの利回り上昇してるのにCPの利回り低下」
2008/03/12「益々アンワインドモード/米国の流動性対策公表関連」
2008/03/11「ポジション解消モードの変な相場」
2008/03/07「相場は期末モード」
2008/03/03「相変わらず米国様に振り回されていたようで」
2008/02/22「スティープしますなあ」
2008/02/21「FB入札はちょっと流れました」
2008/02/20「今日も無風の?3か月FB入札」
2008/02/15「市場は持ち合いを抜けるでしょうか」
2008/02/07「物価連動国債入札ですが」
2008/01/31「いやあ良く動く相場でしたね」
2008/01/30「どうも安定しない相場で」
2008/01/29「いやあ良くぶれる相場ですな」
2008/01/28「とりあえず利下げ催促は一服」
2008/01/25「SG損失報道で欧州株何故か上昇とな」
2008/01/24「更に一大利下げ催促祭りで2年0.5%割れ!!」
2008/01/22「利下げ催促祭りで2年0.565%引けですよ」
2008/01/21「2年0.56%出合いって・・・・・」
2008/01/17「これは素敵な時間軸」
2008/01/16「1年TB入札」
2008/01/15「2年とかちょっとあのそれは行き過ぎでは」
2008/01/11「金先金利が逆イールドとか」
2008/01/10「これは素敵な短期カーブフラット化」
2007/12/26「年末受渡は順調に/2年国債に関する雑考」
2007/12/20「終了のお知らせは大いなる勘違いでした(汗)」
2007/12/19「年末金利高止まり終了のお知らせか?」
2007/12/14「金先5強で2年2甘とはナンノコッチャ」
2007/12/12「相変わらず足元が高いという話」
2007/12/11「足元金利だけ上昇」
2007/12/10「今日も相場雑感」
2007/12/07「相場雑感」
2007/12/06「3か月FB0.55%割れは中々厳しいようで」
2007/12/05「ダブル入札で不明玉攻撃」
2007/12/04「総裁発言で相場大爆発」
2007/11/28「よくぶれますな」
2007/11/27「外しの口実にされたかな」
2007/11/22「正直強すぎで参りました」
2007/11/21「緊急利下げの噂ですかそうですか」
2007/11/20「日銀の短期オペが金利抑え付けです」
2007/11/16「ちょっと押したと思ったら翌日には猛反発する強い相場です」
2007/11/13「相場は亜空間ですなあ」
2007/11/09「金利は順調に低下してますなあ」
2007/11/05「利下げ打ち止めと言ったとたんにサブプライム地雷ですな」
2007/10/30「債券先物が妙に暴れます」
2007/10/26「20年国債入札の災難/時間軸復活?」
2007/10/25「入札だけ押し込んだ3か月FB入札」
2007/10/23「2年0.765%まで買われる場面が」
2007/10/22「短いゾーンが強くなってきました」
2007/10/18「皆さんショートだったんですねえ」
2007/10/17「取っ掛かり材料もないので相場雑談」
2007/10/11「3か月FB入札も流れるの巻」
2007/10/10「2か月FB入札は一転して流れました」
2007/10/04「FB入札で亜空間判明」
2007/10/03「FBや足元の金利がやたら低いと言う話」



2008/03/31

○ああ寝転がり

金曜の末初取引ですけど、レポGCは相変わらずオファーが残っているようですが、そもそもロットのビットが無いのでどうなっているのやらという感じ。まあお高めなのかねえとか思っておりましたらご丁寧にも31日スタートの国債買現先1兆円オファー。4月4日エンドで0.645/64という結果。この時間帯では4月4日までのGCレートは60割れでしょという話になっていたこともありまして、末初レート75で計算すると平均ベースで1日から4日までのレートが61となるので、やはり高めの結果。

で、なおご丁寧にも午後になると31日スタート2日エンドの共通担保オペ1兆円実施。しかもこちらのオペは応札限度が5000億円になってまして、まだ寝転がりクンが取れてないのかよという感じであります(寝転がっているのだから取らないのかもしれませんが)が、こちらの落札結果は71.3/70となりまして、1日から2日のGCが概ね60といった所ですので、どう見ても末初レート80台です本当にありがとうございましたという結果でございました。いやはや何とも。

これだとまあ本日のオペとかどうなるんでしょと思うのですけれども、まあどうせオペやらなかった場合に寝転がりの人がロンバートに行って、その挙句に「期末の資金供給が消極的だからロンバートに殺到することになり、日銀のオペが稚拙でケシカラン」とか言い出す人が出るんでしょうなあって考えるのがまあ普通の発想でありまして、朝方コールが高けりゃまたオペ打つんでしょうねってイメージが。まあしかしそれって結局足元見られてますなあっていう感も致しますが。


何か寝転がりの影響で期初入りしてからの足元にも不足感が出てしまいまして、金曜には1日スタートのCPが少々発行されましたが、何故かレートが期越えとあんまり変らない状態。いや長いのはまだ判るんですけど短いのも妙に高止まりしてまして、約定と受渡が期末期初を跨ぐので微妙に買い難いから札が集まらないという理由はあるにせよ、何のこっちゃという感じ。

勝手に思いまするに、上記の理由で最終投資家買い難い面があり(付け加えると、毎度期末明けになると足元レート急落してたので、期末越えの資金で出せるものは長めで出そうと言う動きが働いてたし)、一方で期末明け後の足元レートがオペ換算をするとあんまり下がらないという事からもちょっと読みにくいということで、バンクディーラーも積極的に札を入れにくかったという事なんでしょうけれども。

結局2日のところのGCレートもあまり下がらなかったようでございますな。うーむ。


○で、今日の朝の動きは注目と

注目ってったって興味本位ではありますが(笑)。

まあ寝転がっている人が素直にロンバートに行ってしまえばそれまでですけれども、どうせ朝はオペ催促でコールを取りに行くでしょうし、そうなった場合に只でなくさえ積み上状態の所ですが、まあオペを打ってくるのかどうか。そしてレートが落ち着いた後(落ち着かない可能性もあるが)に積み上がった準備預金を即日オペで減らしに来るのかとか、オペレーションがどうなるのか興味本位で注目したく存じます。あとコール取りに来ているネームとかね。

まあしかし直前になってバンバンオペを打つ破目になりまして、何だかまあご苦労なこってという感じですが、多分意識している訳ではない寝転がりクンの影響でいつもと違う期末になりましたなあって感じです。こーゆーの見てるとロンバートとコール誘導目標の差が25bpってのもどうなのかなという気はするのですが、いまは時節柄そういう訳にもいかないのが残念なところでございます。

しかし結局金曜に共通担保オペの71とか72とか(平均から逆算したら当然72の札も入ってますな)を入れてる人が意図せざる寝転がりクンだとしたら何やってるんだかって感じでございます。何なんでしょうこの期末はよく判りません(><)

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2008/03/28

では期末雑感。

○日経も長短逆転記事・・・・

例の「長短逆転」ですが、昨日は日経新聞3面にも「無担保コール翌日物が10年金利を上回り長短逆転」というような記事があったようで(普段読んでないのがバレバレ)、まあ共同通信(も一応金融市場記事はプロのはずですが)は兎も角として、日経新聞までもがそのレベルとは確かに本石町日記さんボヤクわなと(-_-)。

末初レートが跳ねるのは金利のある時代には常識でありまして、そもそも昔の低め誘導(すげえ昔の話ですが、コール誘導目標が公定歩合(当時0.5%)を下回る程度となってた時です)時代は末初取引のコールレートというのは普通に2%からご相談(末初が週末に掛かると3日だからしんどいので1.5%からご相談)からスタートして、期末の予防的ファンディングにメドついたり放出側の資金計画にメドがついて金が出てくると段々低下してくるのが一般的な姿。

従いまして、末初の無担保コールが1.5%になっても別に驚くような話でも無いのですけれども、何でそれが急騰とかいう話になるのやらということで、10年以上選手のおとーさんといたしましてはどうもねえって感じであります。

とゆーか、市場参加者ってのは過去のことを簡単に忘れるあるいは過去のことを勉強しないという特殊技能を備えているようでありまして(いやまあ長生きしている古狸は逆に恐怖の粘着質な記憶を持つのが多いのですが)、末初金利急騰とかいうネタが出てくるのはやはりそのせいなのかって感じです。まあ金融技術(笑)先進国の米国様だって5年毎くらいのペースで「過去のデータから言って何百年に1回しか起きないような相場の急激な変動」とやらをやらかすわけでして、この歴史から学ばないという不思議な仕様は本邦だけじゃないマーケット共通なのでしょうね。


○これって要するに「寝転がり」ですな

最初に申し上げますと、本項にはかつての業界専門用語(笑)が出てまいりますが、用語の意味を知りたかったらゼロ金利政策(量的緩和じゃない方)以前に短期市場にいた大狸に質問して下さいませ(^^)。

昨日も朝の9時半から国債買現先オペ1兆円実施。しかも足が4月2日って何かこう毎度毎度足の短いオペばかりでご苦労なこったと思ってたのですが、何でも水曜(=レギュラーの月内最終受渡日)の15時過ぎからGCレポの末初取引レートが上昇して、それまでロンバートの75だったのが77オファー(=資金の取りね)とかに上昇したそうで、昨日の朝もまあそんな感じだったそうですな。それならまあオペ打ってくるわという感じで、末スタート2日エンド仕方ねえのかなと思いつつ。

でも、例によって年寄り的な発想ですと、決算期末なんぞ資金の回りが悪くなるのは当たり前なので、そういう時にはまず最初に流動性の確保(モノにしろ金にしろ)を予備的に行って、一定のメドをつけておくもんだと思うのですが、どうも最近はレギュラーのGCのオファーを粘った挙句にオペ待ちというのをするのが流行らしいですな。最終的にコールでじゃんじゃん取れるラインでもあるなら別ですが、そうでもない人がオペ勝負というお方には「流動性リスク管理」という言葉を額に飾ってご進呈したいです。

で、そーゆー人がおいでになるので、古狸的常識で考えた場合にレギュラー最終受渡日の午後遅くにはGCでの資金取りニーズが減って(事前に予備的に取っていけば着地するでしょ)レート低下する筈なのに、あにはからんや取りニーズが残っておまけに期末だからロットで出す人だっていないので、スポ末の朝から77オファーでオペ催促とは何のこっちゃという感じでありまする。

まあ最後ロンバートで借りればいいし、それまでにオペがあればオペ勝負ってえ話になって、それが流行しちゃうとオペ依存症にも程があるという話になってしまう訳で、まあこういうの見ちゃうと市場機能がどうしたこうしたってのはどこに逝ったのでしょうという気が思いっきりする次第。


でですね、この最後まで取ろうとしないでオペ狙いという動きって昔の「寝転がり」と同じですなあと思うのですよ。市場レートが気に食わないから最後まで寝転がるって昔時々見た光景なのですが、そんなものを21世紀になって見るとは思いませんでした(-_-メ)。

これで寝転がっているお方の所要準備が多ければ物は試しに「ヤキトリ」でもやって公定歩合+3.75%の過怠金(と、あたくしが後生大事に保有している東京マネーマーケットの第5版には書いてありましたが、その制度って今どうなっているのですか)でも払わせたらどうでしょうとか超越的暴論を唱えたくなります次第であります。残念な事に(こらこら)ヤキトリすると所要準備不足だけじゃ済まなかったりする人が寝転がっていると思われるのと、そもそも連中は普通に相場を張っているつもりであって、寝転がっているという意識が無いであろうところがタチの悪い所なのでありますが。

いやあのね、資金ディーリングとかするなとは申しませんし、何でもかんでも成行でオファービットせいとは申しませんけど、資金っていうのはまず流動性を確保して、その上でディーリングする余裕のある時にディーリングをするもんじゃないのかねえと思う訳ですよ。期末で流動性が逼迫するのが目に見えているのに、いつものようにレートが気に食わないから市場調達しないでオペ狙いの寝転がりっていうのは何だかねえって感じでありますよ。ロンバートがあるからそういうインセンティブが働くっていうのは判るけどさ。

金融危機以来何度か流動性大逼迫で大変な思いをした化石世代のジイサンのグチではあるんですけど、何だかなあと思った不思議なスポット期末でありました。


あとこの話の流れとは関係ないですが。

オペに関しても月曜から末越え供給ラッシュしてるのって何だかねって感じでして、やるならベアスターンズ救済で信用収縮懸念がどうのこうのってのが話題になっている時(一定の警戒感もあってCPとかFBとかレート上昇しましたよね)にやるもんじゃないのかなあと思う次第ですし、足元積みが進捗し過ぎて引きたいのと、2日の税揚げにぶつけるつもりで売手を火曜に打ったんだと思うのですが、積みを削るだけだったら別に末越えで打たんでもよかろうと思う次第で、何かオペも足元の0.50%と積み進捗を過剰に意識してませんかねって気は思いっきりするのであります。


しかしCPのレートは見事に低下して3か月のスーパー最上位格付もので60bpを切ったところで新発が出たらしいのですが、足の長いタームに関しては運用ニーズありありというのがよくわかる結果でした。一方で4月前半足とかになると目先はいいけど戻ってきた時の足元レート低下が見え見えなので皆さんイラネ状態になってレートが妙に高止まりしていたのも中々楽しい結果でございました。ちょっとやり過ぎ感もありましたが。

とまあそんな感じで本日のネタは須田さんの講演じゃなくて超雑談でございました。

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2008/03/27

お題「相場雑談で恐縮至極」

まずは昨日の訂正。オペ金利の話をしてたときに国債買現先オペの落札利回りと同日に実施されたCP買現先オペの金利を取り違えておりました。すいませんすいません。

月曜実施された国債買現先のレートを「67.5/64」と申し上げたのはCP買現先でして、国債買現先は「65/64」でテールは特に流れておりませんでした。どっちかというと月曜はFB3か月カレントが確りしていた方が朝方的にはインパクトあったでしょうか。


○ツイストオペのツイストオペですか、わかりません(><;

昨日の朝方ある意味サプライズだったオペは9時30分にオファーされた国債買現先。3月28日スタート4月1日エンドで1兆円のオファーなんですけど、えーっと前日は3月26日スタート4月17日エンドの国債買現先を1兆円オファーして59.4/58となった後、午後に3月26日スタート4月2日エンドの売出手形を6000億円オファーして67.1/72となりました。

で、それを何だかねえとか申し上げたのですが、昨日はまたまた国債買現先を1兆円を上記のように実施しておりまして、午後には共通担保オペを2本立てで実施。しかもそのうち1本は4月8日エンド(8000億円)となっていまして、前日に出して引いたのは何だったんでしょうかという感じであります。

てゆーか、FBとかレポとかCPとかのレート絶賛低下とか引き続きやっていまして、FB3か月のカレントなんぞは昨日の日本相互証券の引けで0.565%となってまして、先週末の0.61%(実力はもうちょっと強かったらしいのですが)から4毛ちょっと強くなっておりますわな(前日比では1.5毛強)。何かオープンは金利絶賛低下している流れになっているのにそこに追い討ちオペってのも何だか、インターバンクの局地的な需給を気にしすぎなんじゃないっすかという感じが。

短期市場フォーラムとかやってたのはインターバンクだけではなくレポなどの市場も良くウォッチするって話じゃなかったのかなあと少々残念なんですけど、インターバンクもそんなにひっ迫している状況には見えない(むしろ金余り)ので、この供給オペ連発攻撃が何と申しますか。

#まさか国際協調のポーz(ry

きめ細かいオペレーションって奴なんでしょうが、さすがに供給して吸収してまた供給ってのは手厚いにも程があるように思える次第。いやあの足元でインターバンクが混乱している訳でもないのに、あんまりきめ細かいオペを打ちますと、「それでも日銀なら、日銀なら何とかしてくれる!(AA略)」とオペ依存症になって、肝心な時に市場がワークしなくなるんじゃないっすか。いやまあそこまで極端な状態にはなってませんけど、きめ細かいのも程ほどにって思うのであります。



○ええもう動きやがりましたな

昨日あたくしは「いやあ期内最終渡しでドタバタする人もおらんでしょう」と希望的観測を書いたのですが、そんなことを書いたら逆に行くところがドラめもんクオリティなのでありまして(涙)、朝から中期主導(のような気がしたんだが)で5年から先物が強くてもう大上げですよ先生って感じ。長期とか超長期とかがダメダメだったのでアンワインドのアンワインドのアンワインド(なげえよ)かとも思いましたが、5年がバランス上強いので5年の買いもあったんでしょということで。

いやまあ短観一発勝負なのか何だか知りませんが、何もこんな時に頑張るとは恐るべしという感じで、お蔭で月末渡でポジションがぶれて誠にお疲れ様でございますといったところですな。

上昇しただけなら兎も角、後場になったらいきなり下げやがったのが実にチャーミングな相場でありまして、先物様が前日比6銭安だったのですが、値幅77銭とはこれまた素敵な行って来いでございました。何が何やらさっぱり判りませんでしたが。

全然話は違いますが、色々動く中で相変わらず全銘柄引け値が対象現物国債のカーブとあまり関係ない値付けになっていて、やっぱり全銘柄BEIがマイナスのまんまとなっている物価連動国債に関しては落涙を禁じ得ませんな。



○何と申しますか

本石町日記さんのところでボヤキが。
http://hongokucho.exblog.jp/8245719/

そういやあたくしも昨日はブルームバーグ見てたら東京新聞が「短期金利が急騰して日銀が1兆円の大量資金供給実施」って記事を打っていたというのをみまして、よくよく聞いてみたら末初(31日スタート4月1日エンド)の無担保コールで1.5%だか1.25%の出合いがあったということらしいのですけれども、それと国債買現先1兆円は何の関係もねえだろとか思っておりましたら、どうもボヤキの元らしい記事を発見しました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008032601000393.html

えーっと、元ネタは共同通信みたいですけど、どこをどう突っ込んで良いのか頭が痛くなるような記事。東京新聞ってオリジナルで記事とか社説とかを書くときに中々良い視点で書くことがあるんで感心してたんですが、この共同記事のダダ流しはいただけませんな。

記事より。

『金融機関が手元資金を一時的に貸し借りする短期金融市場で26日、3月期末越え向け資金の一部取引で金利が一時、1・500%に急騰した。一方で、長期金利の指標となる新発10年国債利回りは、2005年7月以来、約2年8カ月ぶりの低水準となる1・215%に低下した。』

末初の無担保取引で限界的な人が取り上がるのは当たり前ですし、昔(大手銀行がオーバーローンだった時)は別に限界的な人じゃなくても取り上がることもありました(今はロンバートのキャップがあるから適格担保出せば無問題ということでそんなに上がらないし、そもそも国内銀行金余り)が。

『一時的だが、景気後退入りする可能性を示すとされる長短金利の逆転現象が起きた。日銀は26日、28日に1兆円を市場に供給し、4月1日に吸収する公開市場操作(オペ)を通知、短期金利の抑制に全力を挙げている。』

もうね、アホかと馬鹿かと。で途中端折りまして。

『3月決算期末越え資金需要が増加している上、米サブプライム住宅ローン問題の影響で「地方銀行などが外資系銀行に資金を貸し渋っている」(外銀関係者)ため、短期金融市場に出回る資金が減少し、短期金利は上昇基調となっている。』

出し渋るそもそもの原因はてめえらがインチじゃなかったサブプライムに突っ込んで大穴空けて自分らの信用力を毀損しているからなのですが、「出し渋り」とカウンターパーティーが悪いかのような「外銀関係者」の発言は片腹痛いというか馬さん鹿さんというか。

で、短期金利は先ほどから延々と説明しているように絶賛低下していますが何か?

共同通信配信の記事のようですが、ここまで事実関係を誇張した記事も珍しい次第でありまして、とりあえずこんな記事をそこらにばら撒かれると迷惑というか風雪のルルとか言いたくなるレベルでございまして、配信した記者は大いに反省すべき(というかこれ切腹モノの記事レベルだと思うんだが)であろうかと思います。

共同通信の猛省を促したいです。

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2008/03/26

○デジタル相場にも程があります

昨日は足元のGCやら現先のレートが見事に急低下したり、新発CPのレートが低下したり、3か月から手前を中心としたTB/FBに買いが入ってレートが低下したり、オペのレートが低下してみたり(順序からするとこれ逆順です)と言うことで、いきなり期末モード絶賛終了のお知らせ状態。

いやあのですな、全然期末越え無警戒状態で3か月の共通担保オペで55bpとかだった時期から先週急にアホのようにレート上昇したと思ったら昨日は一日にしていきなり怒涛の低下っていう動きは誠にこうデジタルな動きでございまして、相場というより事務処理っぽくて侘び寂び(?)の無いこと夥しく誠に残念至極でございます。

まあ月曜の引けの時点でレートが下がりそうな雰囲気はプンプンしてましたが、何もあーた朝からいきなりFBをドカドカ買わんでも。お蔭で9時半にオファーされた国債買現先(期日4月17日)が平均59.4bpの足切り58bpと末初75で計算すると手前にちょっとだけプレミアムが乗りますか程度(後ろは55bpで計算)の結果でして、まあリスクプレミアムはどうしちゃったんでしょうねえという数字。

で、CP新発レートとかFBのセカンダリーとかがドカドカ低下しまして、売出手形オペという妙なプレイはあったものの、最終のGCは60割れと前日の67−69位から見事な急低下となりまして、足元も期末越えも資金が出てまして、今回はT+4で期末モード終了のお知らせという感じになってしまいました。


○手厚い供給にも程があります・・・・で売出手形カッコワルイ

先週はご案内の通り期末年中行事で足元も期越えもレートが上昇したのですが、そもそも論から致しますと、先ほども申し挙げましたし、あたくしも駄文で何度か申し上げたと思うんですけれども、それまでの期末越えとか足元がノーケアーモードにも程がある展開でありまして、普通は突如上がるんじゃなくてもうちょっとレートとかに動きが出る(いやまあ微妙に出てましたけど)もんなんですけどね。

んでまあ足元も期末越えも金の出がよろしゅうございませんなあという状態が一服した感じの月曜日には何か知らんが手厚いにも程がある資金供給が実施されました。即日オペに買現先にCP買現先に共通担保本店に全店で全部で5本ってちょっとまあ手厚い供給にも程があるという物でありまして、その上昨日にトドメのように国債買現先1兆円(前日も1兆円でしたが)となってレートが豪快に低下した(月曜は67.5/64でした。これもテールが長いなって感じなんですが←は間違いです。正しくは65/64)という結果になりましたです。

で、レートがドカドカ下がったのですが、あまりにも手厚い供給をしちゃったという反省でもあったのか昨日は午後になっていきなりスポットスタートの4月1日エンドで売出手形6000億円の打ち込みが行われました。一瞬札割れでまたレート上昇かという連想も働いたらしいのですが、札は1兆4850億円入って67.1/72というまあそんなもんですかという結果に。

前日もやたら手厚い供給オペ(CPなんか優良ネームの発行が減っているので数字上の発行残高以上に市場の玉不足感が強い(優良とは言い難いネームの発行は増えているという意味であります)のにCP買現先って何ですかって感じでしたよ)を打ち、当日朝9時に26日スタート4月17日エンドの国債買現先を打ち込んだらその他オープン市場のレートも思いっきり下がり、午後1時に26日スタート4月1日エンドの売出手形を実施すると言う結果になった次第でありますわな。

で、ちょっとそのツイストオペにはドタバタ感(というと穏やかですが、要するにカッコワルイというかマヌケというかなんですが敢えて申しません、って言ってますがな^^)が非常に強く漂うオペレーションでございまして、限界的な無担保コールの部分やデジタルな動きをする人たちにオペレーションが振り回されてどうすんのよという感想であります。



○まあ少し残ってるんでしょうけれども

どこぞの情報ベンダーを見ますと有担保の資金は回っているけど無担保に関してはまだまだ警戒とかいうようなポジショントークなコメントも拝読するのでありますが、そもそも論と致しまして期末になると信用力が比較的低いネームのお方のクレジットラインがキツクなるのは常識というか定説なのでありまして、普通そのような事を自覚している人は「直前になって無担保の資金が取れなくてもう大変」というようなことが起きないように事前手当てをしているものでございます。で、これだけレポやらオペやら短期国債やらCPやらのレートが低下してますので期末は波乱無しですなあとなるのが常識的な見方になるかと。

いやまあ最終微調整みたいな動きで局地的に高いコールとか発生するかもしれませんけど、それは限界的かつ小額の世界のはずでして(そうじゃない参加者がいるのなら世の中の迷惑なので退場していただきたいですが)、ファンディングという意味では期末越えのレートが軒並み低下した昨日で期末モード終了のお知らせのようででございます。はええええええよって感じですけど。

それから、モノに関して言えば今日がレギュラー受渡の期内最終日(=今日の受渡が3月末)になりますので、まあその部分に関しては残っておりますけど、期末ですのでインデックス系リバランスを控えている人以外にそんなにドタバタ動く必要がある人がいるとはあんまり思えない(閉店モードの人たちの絶賛閉店祭りは大きいのは一旦終了してますでしょ)ので、そうそう大変なことにもならんでしょうと楽観的なお話をしておきます。根拠が薄弱ですが(おい)。

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2008/03/24

○まあ期末ですなあ

金曜は何かしらんがトムスタートの2日物という珍妙なオペが1兆円打ち込まれて平均69の足切り68。いやまあ足元のGCが68じゃ取れない(レギュラーで70とか)のでそういう結果になるんですけど、今回に関してはそれまでのレートが思いっきり落ち着きすぎだったので何か期末になってようやりますなという感じであります。まあどうせ末初が1日だからロンバートで踏めば屁みたいなもんと楽勝体制に入るからそうなる位の話でしょうけど。

とは言え、まあ普通の期末っちゃあ普通の期末でして、期末前になると足元の出しが慎重になるというのはいつもの仕様。今回に関してはそこまでの楽勝状態がちょっと変だったので、これでまあ常識的なパターンになったという所でしょう。いつもだともうちょっと前に盛り上がって20日過ぎくらいからは段々落ち着くような気もするんですが。それから一部SCとかでも微妙な挙動の銘柄とかもあるみたいですが、普通期末になると借りにくくなる銘柄というのは事前に判っているものでして、手当てしないわキャッシュのディーラーにちゃんと言っておかないわというヘタクソはちょっとお前その席どけという感じなんですけどねえ。

ということでやっと期末らしくなりましたが、昨年の6月末(バーゼルUの四半期ナントカの最初)と比較すれば別に物理的にモノや金が出てこないという訳でもないので、別に悲愴感はございませんで、「ああ期末ですなあ」ってなもんですな。

別に信用収縮の影響では無いので念の為(^^)。

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2008/03/18

お題「何というポジションクローズ、ということで相場備忘録」

いやはや工業株指数とは言えダウって下がりませんなあ。

○日曜の夜に公定歩合引下げですか

ご案内の通りに東京時間の朝っぱらからいきなりFRBが連銀貸出の緩和(というか新しい種類の連銀貸出設定というか)やらJPモルガンチェースによるベアスターンズ買収(というよりは実質的には破綻処理して救済っぽいのだが)報道が出ましたのはあらまという感じでございます。

ま、米国市場もようやく阿鼻叫喚モードになってきたようで、この手の施策が出ても「次はどこそこ」という話になっているようで、CDSとか債券価格とかはとても素敵な展開になっておられるようですが、まあ10年前に日本で信用不安モードになった時に散々火に油どころかガソリンを注いで回って下さったアメリカ様におかれましては因果応報とか言うと不謹慎ですねすいませんすいません。

しかし結局人間ってのは人のケツに火が付いているときは偉そうに批判できますが、いざ自分の事になると結局批判してたことは全然出来ませんってえもんなんでしょうなあと人間の業の深さを感じるものでありまする。自己反省も含めましてね。

しかしまあ何と申しますか、昨年末利下げの翌営業日に欧米各国協調流動性対策出したのもそうなんですけど、FRBのプルーデンスに関する施策出すタイミングが微妙に変だと思うんですけどね。日曜の夜に公定歩合下げるとかってFRBがパニックになってるような印象を与えるだけで、何故金曜(の夜でもいいけど)に出せないのよと思う次第で、何かプルーデンス政策が後手後手に回っている印象を与えるのでございます。

ま、今回のJPモルガンチェースへの特別融資ってノンリコとかかなり無茶なものも担保になっていると聞きましたので、こりゃまあ中々のケチャップでございますなあとは存じますけど。

これで利下げ1%とかやらかすんでしょうけど、まあ利下げしても今更効きはせんと思いますけど、やらない訳にもいかんでしょうから大幅利下げなんでしょう。

・・・しかし実質破綻処理してすかさず国内の別の金融機関に救済させる今回の動きは素早いは素早いですが何という不透明な処理。日本には透明処理を求めておいて自分の所ではこの動きというのが典型的なアングロサクソンダブルスタンダードではないかと思う次第でして、アメリカ様がどうのこうのとか言う人たちにおかれましてはこのダブスタに関してどのようにお考えなのかと小一時間問い詰めたく存じます。



○ポジションクローズというか何というか(国内債券市場)

昨日の債券市場はまあ朝から先物高の超長期弱体とかやらかしておりましたが、時間の経過と共にその動きが拡大して驚くべき状況になってしまいました。まあ要するにポジションのクローズに伴い、流動性の低いものが叩き売られたり、今まで構築されていたアービトラージポジションが強制解消の刑になったというような動きなんでしょうけれども、債券の方では先物スーパー独歩高という強烈な状態に。

スワップスプレッドのアービトラージの解消が主要因だそうでございますが、超長期ゾーンは現物売られて引け値ベースで20年カレントが11毛甘の30年カレントが13.5毛甘(何か引け直後の業者間では15毛甘が叩かれてたような気がするんですが)とか現物金利絶賛上昇となってますが、ご案内の通り先物はスーパー上昇で先物対応のチーペスト270回債におかれましては13毛強って何てこったいという所であります。

てか、10年カレントが引け(何か引け時点では1毛甘とか叩かれてたような気がするんですが)なんで7年10年が13毛もスティープしやがっていましてそいつもビックリでございますが、もっと酷いのは中期対比の先物の強さでありまして、5年カレントが1.5毛強なので5年7年が11.5毛フラットして、5年70回と270回が何と逆イールドになってしまいやがりました。ナンノコッチャ。


んでまあ先物独歩高でカーブの先物だけツイストのベアスティープ(というべきだと思うんですがこの相場・・・)も凄いのですが、15年変動利付国債とか物価連動国債とかも何気に悲しいことになっておりますようで、本来物凄い勢いでカーブがスティープしているのですから強くなって然るべき15年変動利付国債は140銭だの150銭だの下がっていますし(カレントのαが25近くにまで下がってますな)、物価連動国債は対応する長期国債とはまるで無関係に軒並み20銭だの30銭だの下がってまして(その値付けもナンノコッチャと思うのですけど)、7年ゾーン対応の4回だの5回だのってBEIがマイナス20アラウンドとかになってますけどそれは一体全体どういうことですか先生という所です。10年カレントのBEIも5とかになってるんですけどね。

CDSとかも何かとんでもないことになっているようで、現物のクレジットスプレッドから見てそれは幾らなんでも無いでしょうというような所になっているようですが、あんまりこの辺の事情が良く判って無いので割愛の巻(こら)。


ま、理屈じゃない動きになってしまいますと如何ともし難いという所ですけれども、世の中にスワップスプレッドのアービトラージみたいな取引ってこんなにあったんですねとか、今更プロテクションヘッジですかとか、何もこんな時に変動利付国債投げなくてもとか色々思うところはありますけれども、これってどう見ても強制ポジションクローズの動きなんで理屈捏ねて向っても踏み潰されるだけですので向わない向わないっと♪

・・・・で、今日は20年国債の入札なんですが、この際ヤケクソで休債してみたら如何でしょうか(冗談ですよ)。


○2か月FBが流れやがりました

超短い所に関しては先週終わり位からちと怪しげな動きをしておりました(木曜にGCレートが上昇した件について金曜に「急にGCが来たので」とかいう小見出しで書きました)が、昨日の入札は元々がロールオーバーじゃないものが3兆円。しかも足が5月税揚げに合わせているので5月2日エンドという運用側にとっては使いにくい足(税揚げにぶつけているからどうせエンドはロールしないし、そもそも月初かつ連休の谷間なので再投資に困る)となっていました。

でまあこんなのニーズあるんかいなという話でしたが、前場引け時点で0.62%オファー(その前に0.615%出合いだったそうですが)に対して平均落札0.6470%の足切り0.6783%と大変にファンタスティックな落札結果に(BBの引けベースでは0.665%と足切りよりはマシですが平均よりは甘い引け)。

ま、この辺の動き見てますと「流動性のあるものへの選好」と言いましても「フライト・トゥー・クオリティー」とはちょっと(どころじゃなくてだいぶ)違うようにも見える次第でして、まあざっくりといえばキャッシュ化なんでしょうが、それともちょっと違うような気がするので、もうちょっと色々とマネーフローを見てみないとよー判らんでございますな。

そんな次第でGCレートも上昇して0.6台後半とか、現先レートなども上昇して、今まで全然上がらなかった(金曜は木曜のGCを受けてさすがにちょっと上がったんですけど)CPレートも上昇したようで、まさに急に期末が来たのでって感じでございます。

・・・・で、今日は3か月FBの入札があるんですけどはてさて。まあロールオーバーだし今期最後ですから昨日ほど悲惨な入札にはならないと思いますけど。

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2008/03/17

○ポジション閉じモードにも程が有ります

何かポジション閉じモードに拍車が掛かっている(まあ月初のカレンダースプレッドとかBEIとかも変でございましたけど)ようで、#268と#270は単利逆転してるわ、5年70回は手前と引けベースで1毛(場中はもっとスプレッドが無い筈)スプレッドとかでそこだけカーブ寝てるわ、20年30年40年はどこまで行っても甘いわというようなハチャメチャな状況があちこちで発生中。

いやあのポジション解消モードになっているのは良くわかるのですが、何もそこまでやらんでもとか思うんすけど。5年70がやたら強いのってポジション解消で何か売った物を買うのに中期のカレントだからって言って買っているってのが見え見え過ぎ。ちなみにこの銘柄は大手証券さんが半分くらい落札しちゃったので期末越えのレポも怪しいということで益々強くなっているの巻って感じで誠にケシカランでございますな。

#というかお家の事情で買うのは判るが幾らなんでも割高割安考えてくれと思うんですけどね

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2008/03/14

お題「相場がこの有様なので市場クリップとか世間話とか」

野田審議委員の記者会見とか、2月決定会合の議事要旨とか本当は他にやることあるのですが、こんな市場ですからメモとかをしておきましょうなのです。

○10年までが強いですかそうですか

ぼけーっと見ておりますと前場は5年が引っ張って上げてた感じだったんですが後場になって為替が飛んで株が下がって債券高値付けに行くところでは10年も追いついてきて、引けてみると7年5毛強の5年、10年4毛強と相成りました。一方で20年が5糸強で30年1毛甘とか中々悲しい展開になっておりまする。

まあ何が何やらという感じですけど、ど〜せまたオプションが引っ掛かって踏んでる人がいるんでしょと勝手に予想。10年までとその先の余りといえば余りな差にちょっとそりゃどうなのよという感じでありますが、まあレンジぶち抜けにつきポジションの投げ踏みが入っちゃいましたという所なんでしょうかねえ。オソロシスオソロシス。


○急にGCが来たので

昨日の新発FBの落札が57bpまで上昇して、その後の売れ行きもイマイチという感じでありましたが、それまで延々と0.53%から0.54%あたりで全然動かなかったGCレートが一昨日に上昇したのを引き継いで(だか何だか知りませんが)昨日は久しぶりにGCが0.6%台に上昇の巻。利払いの関係で長期債の半分はファンディングついている筈なんですが、その狭間に新発FBの売れ行きが悪かったのが影響したんですかねえ。よー知らんが。

一昨日に足元のGCレートが上昇した事を受けてさすがにCPのレートもホイホイ低下する訳にも行かずということで、昨日のCP新発レートはここまでのじり安傾向が止まりましたという感じのようでありますが、今日は昨日のGC0.6%台を受けて上昇に転じるのでしょうかねえという感じです。お家の事情買いがあると中々そうも行かないところがこれまたアレなのですが。

オペの金利も上昇してまして4月2日エンドの国債買現先がレート上昇して0.582平均の0.58足切り。共通担保の期末越えの4月3日エンドは何と0.59%一本値となりやがりまして、ほうほうこれはまたレート上昇でございますなあという所で、足元のGCレート上昇に勢いをつけた感じ。

ま、やっと期末モードっぽくなってきたちゅう事なんですかいなと。幾ら邦銀がほぼ無傷だからといっても全然無風はねえだろ無風はと申し上げていたのがかなり空しく響いていたのですが、まあようやっとという感じっすね。このパターンだと来週が期末モードのピークになって、最後の最後はレートが落ち着くという奴かと存じますが(^^)。



○外為特会じゃなくて良かったですね

3か月ほど前に埋蔵金がどうしたこうしたというお話で急に世間が盛り上がったのですが(というかもうあれから3か月も経ったのかよという感じですけど)、結果としての財政投融資の準備金が10兆円取り崩されて国債償還に回ったのは記憶に新しい所。そのせいでFBの発行が増えてしまいやがりましたが、まあそれは兎も角として。

ちょうどあの話をしてた時って12月の最初の週だったのですが、このときに外為特会の準備金を取り崩してたら、そこから米国の金利はジャンジャン下がるわ、ドル円はドル暴落(1割位下がりましたなあっはっは)するわと実に素晴らしい事態になっておられましたのでありまして、あの時点で財政投融資準備金の取り崩しで国債償還(って単なる両建て解消でしょ)という施策をいち早く打ち出して一旦話を下火にさせたのは大正解だったということでありますな。さすが財務省。

ちなみに埋蔵金騒動の時に書いた駄文は
http://www.h5.dion.ne.jp/~bond7743/zatsudan07-02.html
の12月6日と7日にございます。


○何という希望的観測モード

昨日のNY市場はハードデータで売られた後に格付け機関が「金融機関の損失拡大はピークアウト」というレポートを出して戻るということだったようですが、とテレビが言ってるだけで本当のことは判りませんけど、まあそんな経緯で株式市場が反発してるというのであれば、それはまた見事な希望的観測相場で実に素敵な展開。

流動性供給策発表の時もそうでしたが、何かもう米国株式って何か蜘蛛の糸が垂れてくると何でもいいからそれに縋って戻るのですが、事実に直面するとやっぱダメじゃんモードになるという感じっすね。いやはやにゃんともでありまする。


てな訳で本日はただの雑談で恐縮至極でございました(汗)。ところで介入マダーっと。

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2008/03/13

○FB3か月の利回りが上昇してるのに

昨日はFB3か月の入札がありましたが、平均、足切りとも0.57%台での決着となりまして、このゾーンのFBが妙に重いようでございますな。でまあ短い所の金利が上昇してるのかと思えばさにあらずでして、CPのレートがここの所じりじり低下しているのが実に訳判らん。昨日だけ下がるというのであれば、欧米諸国の流動性供給措置を好感してLiborが下がったからクレジットスプレッドが縮小して・・・・という理屈になるのですが、その前のLibor絶賛上昇時にも同じ動きをしていたのがワケワカラナス。

何か最近決算期末になると足元に金が出てきてCPを買う人がいるようですので、今回もこれが出やがったんだろうなとは思うのでありますけど、他市場の動きをあまり斟酌しないで買って来るところはまさしく決算お家の事情系なんでしょうなという感じでございまする。何なんでしょうかね。

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2008/03/12

○アンワインドのアンワインドですか、わかりません(><;

昨日は5年国債の入札があったのですが、どこぞの大手証券さんが発行量の半分位を落札しやがって妙に高い落札になったのですが別にショートカバー大会にもならずナンノコッチャ感な入札に。まあ期末だからお家の事情もあったんでしょう。よー知らんが。

んでまあ朝から(というか前日の引け後からかも)2年ゾーンとかが弱くて、終わってみれば3毛甘とかになってまして、3年ゾーンなんぞ4毛甘。一方で長いところが強くなってるとか、ここもとアホのように短期が強くて超長期がヘロヘロだった動きの真逆。月曜は先物だけやたら高いとかまあ変ですなあというのがございましたが、昨日は昨日でまたヘンチクリンな動きでして、何がなにやらという感じであります。

ま、それ以前に短い所がアホのように強くなって、3年ゾーンまで0.55%とかやってたのが(ちなみに3か月も0.55とかもうちょっと利回り高くとかなんですけど)もっと意味ワカランなのでありまして、やり過ぎの修正が入ったと言えばそれまでなのかもしれませんが。

引き続き何がどうなっているのやらという相場で、まあ何か気持ちが悪いですなあとしか申し上げようがございま千円です。



○また流動性対策が出ているようですが

正直、クレジット市場の問題で利下げが効くのは途中までで、その途中までという閾値がどこにあるのかは判りません(計測出来るのかもしれませんが)けど、何となく感覚的にどこかで利下げが効かなくなって、それよりもプルーデンスの世界で対応するとか財政対応するとかにしないとって事になると思うんですよね。理論レスで申し訳ないですが(汗)。

という訳で、中身真面目に読んで無いから(人が寝てる間に出されましても困るわけで^^)アレなのですが、今回の対策が効くのか効かないのかどうなんでしょうかね。まあこういう対策が出て株がアホほど反発してくれているというのは当局対応がまだ信用されている証拠でして、本邦の場合に置き換えて考えてみますと、あまりにもそれまでの気休めをやり過ぎたせいで(大手行は1行たりとも潰さないとか言ってた人がいたようないなかったような。あれは都市伝説だったのでしょうか・・・・)しまいに何やっても効かなくなるというおそロシアな状態になった事を鑑みますと、アメリカ様は脳天気じゃなかった前向き思考で実に素晴らしいですね(棒読み)といった所ですにゃ。

というか、本邦の時にはこういう対策が出る側からアメリカ様あたりの皆様が「こんなのが出るほど状態は深刻」と随分と売り煽りをしやがってくれましたなあという甚だ遺憾な過去の記憶が蘇ってくるもんで、どうもこう米国の危機がどうのこうのと言われても心のどこかにざまあ味噌汁と思うあたくしがいるのは全く持って人間が出来ていないとしか申し上げようが無い所でございますm(__)m

ま、クレジット市場の混乱が収まるといいですね。

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2008/03/11

○益々妙な動きで

まあ期末モードと言うかポジション閉じモードと言うか。みょうちくりんな動きが目に付くのでありまして、LIBORがじりじりと上昇する中で金先が甘くなってきまして一方でクレジット物の筈のCPレートは妙にレート低く、でももうちょっと長いところではスプレッドちと怪しい感じ。

物価連動国債は世界的にはBEI拡大してる筈(あんまり真面目に見てない)なのですが、絶賛縮小して昨日の引け時点で10年カレントのBEIが10を切る勢い。たぶん既発の短い奴の実勢はマイナスでしょマイナス。需給が死にそうに悪いのでそういう話になっているのですが、あのその一応CPI自体は堅調推移してるんですけどどうなってるのよという所ですわな。

まあ何と申しますか、色々とポジションの解消モードになっているのでしょうかねえとしか申し上げようがございません。こんな相場変に向かってもポジション解消の勢いがどのくらいあるのか判らんですから向かいにくいとなりまして、そのまま勢い付くんですよね。マッタクモウ。

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2008/03/07

目の前のテレビで相場後講釈師の方が「雇用統計がターニングポイント」って話してますが、後から無茶苦茶に改定されるあのインチキ統計の一次速報値がターニングポイントになるっていうのは市場ってのも大概にエエカゲンだという事でありますわな。まあそんなもんでっしゃろ(^^)。

しかし住宅価格が1割下がったくらい(ナントカ住宅指数などを見るとそんな感じのようですが)でこの世の終わりのように大騒ぎする(大騒ぎしてるの金融市場の人たちだけのような気もしますが)米国って何という打たれ弱さ。何と申しますかかのお国って攻めには強いけど守りに弱すぎとしか言いようが無いですなあ。


○どうにもこうにも期末モード

昨日は米国は債券安(というか長期が売られたのですが)で国内も株高だったんですけど、その間にやたら中期というか5年ゾーンとか強くなっておりまして、一方で超長期ゾーンヘロヘロの巻。しかしまあ株高だというのに5年が強いのはすげえええという感じであります(まあ今日は株が下がるでしょうから益々強いんでしょうが)。

どうも期末モードで中期(多分もうちょっと短い所も)ゾーンを積み増しておられる方がいるんでしょうという感じで、ただでなくさえ割高っぽい中期ゾーンが益々強くなっているというのはレラティブバリューというよりもお家の事情系という事になるかと存じます。でまあそういう相場になってしまうと理屈もへったくれも無いので訳判らん展開が当面は続くのかと思う次第。


で、期末モードじゃないのが超短い所でして、昨日実施された国債買現先オペ(期内物)は足切り0.52%となってまして、期末だのクーポンGCだのを前に盛り上がらないことこの上ございません。CPの新発も妙に少ないですし、期越えのオペも本店の3か月で0.55%位の足切りとこれまた平和な状態。

今回の期末って金利が付くようになってから初めての「末初1日」でございまして、まあど〜せ皆さん「1日だから最終的にロンバートまで取りあがっても屁のようなもん」という感じなのかねえとか思ってたんですが、足元の資金も余ってますので益々楽勝っぽい感じ。いやまあ楽勝なら楽勝でも良いのですけれども、ヒネクレモノのあたくしとしてはこのまま無風で末初というのは如何にもツマラナイのであります。

低め誘導時代とかでもそれなりに期末の末初レートって動いて中々楽しめたのですが、毎度毎度これがダマシが多くて、最初警戒してたら最後にドカンと低下したり、楽勝モードだったのが最後になって大爆騰とか、そのあわせ技で上がって下がってまた上がるとか色々とあったんですけど、はてさて今回のこの一見無風っぷりはどうなのよという気も。期末の円資金って国内円は無風でもおかしくないけど、ユーロ円まで考えるとそんなに無風で良いのかよとは思うんですけどねえ。

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2008/03/03

○また米国ですかそうですか

えーっと、あたくしが更新をサボっている間に超短い所は基本的にやや重めに推移してましたが、債券そのものは米国様のリセッションだの金融機関がどうのこうのだのということで相場は強うございましたようで。

で、ドル安に原油高とか、英国のヘッジファンドの流動性問題とか米国の経済指標がスカポンタンとか(でドルがお安くてポンドもパッとしませんな)の間に水野審議委員の講演もあったのですが、その辺諸々に関しては後日ということでご勘弁いただければと存じます。

まあ今日は下がるんでしょうが、10年1.4%割れとかになっている割には日経平均は13600円とか割と粘っていますなあと思うのですが、目の前のテレビは下がった下がったという話になっているのがよー判らん。その前の週末は13500円でございましょうに。

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2008/02/22

○スティープニングですかそうですか

昨日は前日昼の株価指数下げが一体全体なんだったのという上昇をしました(と思ったら今日は米国が下げて帰って来ましたのでまたまたアレでございますが)が、一方で債券は先物とか下落しまして一時137円割れ(年初来安値よん)とかやっておりました。こりゃまた下げやがってという所ですが、ふと気が付けば10年が1.5%近くまで来るし、20年は2.1%に乗せるし、5年も1%が見えてくるしという素敵な展開。

・・・・えーっと、長いところのこの位置って何せ先物が年初来安値とかですので昨年末の位置じゃねえのとか思いますと、これがまた大納会の水準になっているじゃああーりませんか。
            12月29日       2月21日
30年27回     2.275%       2.345%
20年99回     2.030%       2.110%
10年289回    1.500%       1.485%
5年69回      1.005%       0.965%
2年264回     0.705%       0.595%
(昨日の数字は2年のみ265回)

で、平均株価は15300円とかあったんですよねえ(遠い目)。昨日の平均株価は13700円弱ですわな。うーん。

利下げへの思惑は(さすがに一時の2年金利が政策金利よりも低いという利下げ前夜のような状況からは冷静になりましたけれども)依然としてない訳ではないという状態。従いまして2年とかの短い所の金利が威勢良く下がっている状態なのですけれども、良く見りゃ長めの所は変らずだったり上昇だったりしてまして、少なくとも政策金利水準が向こう1年は据え置きでしょうもしかしたら利下げという状況かつ株価水準は全然下のままという有様で、長期金利がしらっと下がらん(どころか超長期上昇)している状況なんですよね。

うーむ、こういうのって普段あたくしどものような三下が、「株安を受けて金利が低下しました!」「利下げ期待で金利が低下しました!」などと相場を見ないエライ人に適当な後講釈をでっちあげじゃなかった詳しい相場解説をご進講申し上げる際に間違って気が付かれると説明に困りますわなあという所でございまする(^^)。

えーっと、無理矢理後講釈すると、米国の相次ぐ利下げで米国の政策金利は実質ゼロ金利あるいはマイナス金利状態になり、戻し減税等の財政出動による効果が出てくるということで、低金利引っ張って経済を吹かす攻撃ですからこれはイールドカーブが立つ方向(現に立ってますわな)に作用。で、主要国のイールドカーブがシンクロしやすい(んな訳はないのですが、何故かそういう事を言うと尤もらしいのと、大真面目に日米のカーブ形状を比較して云々とかでポジション取る勇者がいるので・・・・)とか、日本に関しても金利正常化路線は当面棚上げ状態なので、米国のような措置はないけど、基本的には低金利引っ張って景気を吹かす方向になっているでしょうということで、日本のカーブも立つんですよというお話をするっきゃないでしょうな。

これだと説明が長いので3行で説明しろと言われそう(笑)。

まーしかし良く立ちましたねえという所っすけど、次の執行部になって金融政策のスタンスがどうなるか見えない状況では米国のカーブに引っ張られるという根拠レスにも程がある展開になるんですかねえという感じで。

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2008/02/21

○FB3か月入札

えー、昨日久しぶりにFB入札に関して能書きを垂れたらいきなり3か月FB入札の平均落札が0.56%台に上昇(それまで延々と0.55%台だったんですよね)しやがりまして、ふと見れば4月頭に償還がくるFBの引けが0.57%(前日が0.555%)とかになってやがります。これじゃあ四季報見て怪推奨銘柄を並べて全部撃墜するどこぞの禿先生じゃないですか(涙)。

何か妙に足元が重くなりましたが、何がどうしてそうなってるんだか。

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2008/02/20

・今日も0.55%−0.56%ですかねえ

さて本日は3か月FBの入札。ここの所延々と0.55%と0.56%の間で推移している3か月FBでございますが、日本相互証券の引け利回りなんぞを拝見しますと、4月7日償還のFB492回から後ろの銘柄は延々と0.550%か0.555%の引けという大変に素敵なイールドカーブが形成されております(−−)。

という訳で、このカーブ状況ではネタなしにも程があるのですが、これが動くのは当分先の話になるんでしょうなあとしか申し上げようがございません。

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2008/02/15

○債券はまたレンジか抜けるのか

たまにはあまりお話しない債券先物の与太話でも。いやまあ超本職の皆様にはヘボが何をほざくと言われそうで恐縮でございまするが。

昨日の債券市場というか先物は下で寄り付いた後、前場に物凄い勢いで戻ったと思ったら後場は一転してヘロヘロ。まあ何がどうなっているのやらという感じですが、ここの所債券先物ベースで137円20銭くらいから138円20銭くらいで(その中でやたらぶれますが)延々ともみ合いを続けている次第でございますわな。昨日も結局28銭まで叩いたものの切り返し(いやまあ66銭安まで行ったのもよーやるなとは思いましたが)となってまして、先物ベースでこのレンジに鎮座まします時間が長くなってまいりました。

で、ポール損財務長官にバーナンキ議長の議会証言で(なのかどうか知らんが、またモノラインがどうしたこうしたとかいい加減聞き飽きたですよ)NY株安長期金利上昇(短い所は低下)という実に素敵な展開になっておりまして、債券ちゃんはどっちに反応しやがるのか良くわからん(とりあえずカーブはスティープしやすそうですが)のですけど、債券先物ベースで7円の10銭台を抜けると次のレンジという話になるので、ちょっと盛り上がる(というか盛り下がると言うか)のかもしれませんなあ。昨日の切り返しっぷり見てると中々抜くのパワーいるような気がしますが・・・・・

でまあそれより株式を見ながらってえ話になると思うのですけれども(汗)、1月の急落局面で日経平均って14500円ゾーンから13500円ゾーンにあっという間に動いてまして、このあたりは価格帯として見事に真空地帯なので、本当は今日米国株式市場が上昇して帰ってくるとかなーり盛り上がったのでしょうけれども、ここで押し込まれるとちと残念というところで、まあ今日はどっちの市場もここの所の居場所を変えるのか変えないのか見ものでございまする。


○ところで金先とか

いやまあ昨日に始まった話じゃないのですが、一時物凄い勢いで盛り上がってSEP08が一番値段高いというわけの判らん展開が続いて思わずネタにしちゃったあたくしではございますが、ここの所金先様におかれましては一頃の利下げ祭りモードはとりあえず一服のようで(ですからあまり「市場が織り込んでいるから利下げすべし」とか言わないほうが良いと思うんですよ。それに市場が利上げを織り込みに行ったら利上げしろって話なのかって屁理屈返されちゃうでしょうし・・・)、SEP08が突出して高い(金利が低い)という妙な状態も解消の巻。

利下げというよりは「いやあこれは政策金利上がりも下がりもしませんなあ当分♪」という雰囲気が段々強くなっていると言うか元に戻ったと言うかというようですが、まだまだ短期国債の利回りなんかでも1年と3か月が(需給要因もあるにせよ)素敵に逆イールドだったりするので、まだまだ利下げ期待あるいは警戒はございますよね。

先週木曜は某ベンダーの飛ばしヘッドライン(しかもその後ヘッドラインと記事を削除攻撃)で金先が面白い挙動をしておりましたが、まー引き続き利下げとかそっち方面を連想させるネタには反応しやすいのかも知れませんが、ややトーンダウンって所なのでしょうか。そしてその割には2年ゾーンがやたらめったら値持ちしてるのもこれまた妙な話ではございますが・・・・・・

3か月FB入札とかもう毎度毎度0.55%〜0.56%の中で決着しちゃいますし、中々こうレンジ抜けません(そりゃまあ金融政策が動く訳も無いという感じですから当たり前ではありますが、それにしてもレンジ狭すぎ)なあって所です。

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2008/02/07

○さて物価連動国債入札

3日に渡って市場の話を華麗にスルーしているうちに10年と6MTBと3MFBの入札がございましたが、まあ入札の日にカーブがドカンと動くような入替するなよなとか、6Mも3兆円になって少しはマシになってきましたなあとか、3Mは相変わらずカレントだけ需給良くないですなあとか、まあ一応の感想はあるんですけど、へえへえそうですか程度だったりします(おい)。

で、今日は物価連動国債入札。

BEI的に見ればさすがにそんなに下は無いんじゃねーのとは思うのですけれども、そもそもBEIトレードで入ってくる人たちが瀕死の状態なので買いがはいらねえとか、足元で国債対比ネガティブキャリー(BEIがプラスだから当たり前)なので中々持ちにくいとかございますけれども。肝心のCPIが揮発油税いじられたら下がるとか、携帯キャリアのどこぞの禿が低料金プランを打ち込むと下がったり下がらなかったりするとか、どうにもこうにも経済予測の斜め上方面でぶらされる部分があって突っ込みにくい商品ですなあという感じ。

ま、そんなに悲惨なことになるとは思わないんですけど、今日米債の下げに反応してくれて(株が下がる方に反応する悪寒もするが)相場が下押ししてくれないと困りますなあという感じでございまする。

しかしこれもかつて「消費税が増税になるとウハウハですから今のうちに買いましょう」とか今にして思えば何という珍妙な営業トークと思うのですが、まーそんな営業トークとか、インデックスアルファリターンを求めるためにもやってみましょうとか、しばらく妙に人気化してしまった時代があり、その後ヘロヘロになってしまった商品ですんで、一度大やられした人たちの記憶が遠くなるか、配置転換になるまでは投資家様的にはどうにもこうにもって感じじゃないでしょうかねえ。

とまあ本日はそんなところで。

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2008/01/31

○ほほうブルフラット

昨日は米国様の債券安を受けていきなり先物は前日の安値を切ってスタートしたものの、そもそも鉱工業生産悪いだろとか、月末ですからねえとか、中短期ゾーン売りの長期超長期ゾーン買いがあったとかで戻るの巻。前場引けの段階では中短期が前日より甘くて長期超長期が前日より強い(先物はちょっとだけ安)という中々珍妙な展開に。

いやまあ何ですな、2年って3か月FBの足し算で考えてもナンジャソリャレートですし、後ろとのバランスもどうなのよという感はございましたし、一方で超長期ゾーンはヘロヘロさんでしたんですが、何せ相場様の方が勢いよくぶれるもんで、勢いオソロシスということで手を出しにくい状況で月末近くまでやって参りましたですな。でまあカーブを戻す動きがあった所で「じゃあうちも」と言う感じになったんでしょうかね、と思わせてくれる昨日の動きではありました。

前場のツイストフラットも何のこっちゃでしたが、後場になりますと例によってアジア株下落に追随して国内株がヘロヘロになった事から相場上昇の巻となって結局ブルフラットになったのはお茶目でしたけど。。。。。

ま、相場の動きがどうも荒めなのでカーブに関しても暫くの間はテーマを持って動くというよりはその日の需給関係で動くのではないかと勝手に思料。


ところで、昨日は3か月FBの入札が実施されたのですが、前場引けが0.5425−0.545から0.545の出合いで入札はだいたい平均0.545%で足切りが0.55%に届くの巻となりまして、えーっとあのその相変わらず1年よりもレート高いですなあという有様。んでまあ足元のレポとかの金利を見ますと昨日の全店オペ(2週間ちょい)がトムスタート即ち月末スタートだったことからほとんど0.54%とちょい確り。

・・・・うーむ、全然レートが変化ないですなあ。ちなみに今回のFBは5月大型連休明けの足なんですがこれがまた全然レートのハンデついてないし、そもそも期越えのGCレートとかも足元対比ろくすっぽハンデついてないですし、短期の現物金利に関しては素敵な時間軸状態になっておりますと申し上げておきましょう。

でまあ米国様が利下げかつ追加利下げ示唆(そんなら市場が驚く75bp下げときゃ良いのにとか思うんですけど)でイールドカーブはまたまたスティープしてるのがどう影響するのか知りませんが。


○読もうと思う日銀ペーパー

http://www.boj.or.jp/type/ronbun/ron/wps/wp08j01.htm

『日本のフィリップス曲線に何が起こったか』ってお題で、本文は上記URL先にリンクのあるPDFで本文30ページ。大体この手のペーパーは計算式が多くて泣きそうになる(四則演算というかヘッジ比率の調整とかだったら瞬間かつ大体(苦笑)正確だと思うのですが、数学様は苦手なもんで)のですが、今回は式が少なめ(脚注送りになっております)ので一つねじり鉢巻と。

・・・・・ってここは宣言の場じゃないんですけど(笑)、上記URLにありますように、東京大学金融教育センターと日銀調査統計局の共催コンファレンスに関連して別途新しいコーナーも出来ておりますので、そちらも併せてご参考になされると吉かと存じますです。はい。
http://www.boj.or.jp/theme/research/conference/index.htm


○いやあ今月は疲れましたなあ

今月は発会からご案内の相場でありまして、利下げ大催促相場はやるわ(まだやるかもしれないけど)先物は上下に威勢良く振れるわ(でも実はレンジだったりするのがチャーミング)、閣僚の発言に勝手にトサカを立ててみるわ(それはあたくし^^)といやはや何ともの相場でございましたわな。

外部環境というかアメリカ様に散々振り回されるのは仕様ではございますが、外の要因で動かされますとこちとら何の抵抗もできないケースが多々あるので勘弁していただきたいもんでございます(無理だけど)。

来月のネタは米国雇用統計(今週末ですが)の結果(結果が良いと逆に利下げクレクレ相場になるのではないかと思われるのでありますが・・・・・)と欧州系金融機関の決算と、G7の協調があるのかというのと言った感じで、とりあえず前半のネタしか出てこないところがオソロシスな所です、つまり後半のネタは多分前半の結果を受けてネタ山積なんですよ。

いやー2月は無風で迎えられると思ったんですけどねえ・・・・

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2008/01/30

○安定してるのは現物の1年くらいまででして

あんまりちゃんと見ないのですが、ネタとして面白いのでユーロ円金先のSEP08を見ておりますと(中心限月はJUN08)、先週水曜日に利下げ催促祭りを実施した時に99.535の高値をマークしてましたが、先週金曜には99.405まで安値つけまして月曜は99.460まで反発して昨日は99.425ともう何だか凄いですな。

一応0.5%割れなどという数字をたたき出さなくなったんで、先物市場などの利下げ催促祭り自体は一旦中断の巻のようでありますが、この間に1年TBとかって0.50%が0.485%位に下がってまた戻ったという感じ。3か月FBは0.53〜0.54位ということで、足元金利の足し算をしながら現実的に投資せざるを得ない実需筋さんの動きはそこまで盛り上がりませんでしたかねという所でしょうか(足元に資金を逃避させてその場を凌いでも金利変りませんですからね)。

もっと長いところの動きっぷりはもう一々書くほどでもないと存じますが、ドカドカぶれている間にふと見ますと昨日の引けで平均株価は先週頭の恐怖の急落(月曜火曜で日経平均1200円のトピ120下げ)前の金曜(18日ね)回復していないというのに、金利様の方といえば2年が低下(0.575%→0.545%)している中で後ろの方は全部上昇しやがっておりまして、5年が0.855%→0.900%、10年が1.390%→1.465%(以下面倒なので割愛)などと上昇しているのが実にチャーミングでございます。

えーっと、まあ米債様がスティープするのにそんなに付き合わんでも良いように思えるのですが(^^)、こうやって見ますとネタとしては「金融不安問題の解決策」→「実質ゼロ金利のようなネタ(かつてのFF1.5%とか)登場」→「長期金利は上昇ですよあっはっは」ということになるんでしょうな。本当にそうなのかは兎も角として、どさくさに紛れてこっそり長期金利が(カーブの形状変化により)上昇しているのがなんともです。

まあアレですな。福井総裁が利上げ路線にどう見ても白旗モードとなり、まあ後は後の人がご随意にってモードになったことから、従来の金利正常化路線でベアスティープという絵が描きにくくなったのは事実でしょうから、こーゆーチャーミングな事態になっちゃったりするのですけど、「金利引き上げ路線はちょっと無理ですなあ」となった所で長期金利は上昇しちゃうってなると、足元の政策金利と長期金利って必ずしも連動しない(というか利上げしたのに長期金利が下がったのがゼロ金利解除以降の展開ですし・・・・)次第でありますよって、まあ金融政策で長期金利の話までされると難しい(最近そういう話する人あまりいなくなりましたが)ですなあと思うのでありましたです。

ただまあ景気見通しおよびマインド面(マインド面に関しては正直株価次第でしょと思うんで、下がらないでじり高になってくれて報道機関が明るい話をすりゃいいのよ)が復活した場合は昨日ご紹介した水野審議委員のロイターインタビューにありますように、またぞろ正常化路線復活の線もあります(どんなに早くても半年以上はかかるでしょうけど)ので、今の2年とかちょっとこう楽観(というか経済に関して言えば悲観ですが)なんじゃねえのかと思うんですけど。「対策が何も効かないままダラダラと現状が維持される」って前提の金利に思えるのでありますが。(でも2年って全然金利あがらないんですよねー)

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2008/01/29

○いやあ毎日ぶれますなあ

昨日あたくしは週明けボケ状態で「今週は先週の暴れ相場のリハビリ」などと申し上げたのですが、相場の方はご案内の通りで、我ながら何たる髪様モードというところで、相場に関して明確かつ根拠レスな事言うもんじゃねえと改めてアセアセなあたくしでございます(涙)。

えーっと、昨日は大体先週金曜の逆みたいな事をやってたようですが、NYが住宅統計悪化で50bp利下げ期待となって株高債券安で帰って来てますんで、またひっくり返しをやるんでしょうか。マッタクモウ。

それよりも先週末なんで利下げ期待が一部でシュリンクしちゃったらしいのかが良く判らんので例によって勝手に憶測するだけなんですけれども、緊急利下げ以降の相場上昇(本当にSGのポジション整理終了だけで戻るのかよとかはこれまた良く判らんのですが)を見て利下げ期待が遠のくちゅうのは、FEDのアクションが市場的には利下げクレクレ相場の後追いと見做されている節があるんじゃねえのかという懸念が無きにしも非ずなのでありまする。まあ良くわからんけどね。

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2008/01/28

○相場世間話など

昨日は壮絶株式上昇を横目に見ながら債券はこれまた素敵な下落。カレント近辺の出合いをぼーっと見ておりますと最初弱かったのは5年とか先物だったんですが、取引終盤になってくると10年も追い着いてきてヘロヘロ。2年があんまり下がらなくて妙ですな(5年対比のバランス悪いんじゃねーの)と思ってたらこっちも最後の方では調整されてましたが、10年は実弾っぽく思ったんですが2年はどうでしょうかね。

まあ火曜水曜あたりの絶賛利下げ催促相場からいきなり戻っているのですが、ふと冷静に考えますと先々週あたり2年が0.565%とかになった時に「それって何て利上げ無し観測」とか申しておりました訳でして(ってあたくしも書き物整理してて思ったんですが、笑)、いやまあ何と申しますか今週は祭りの整理ウィークなのか、それとももう一丁祭りをやるのか。株式市場次第っぽいですが、株が大下げしなければ整理ウィークで良いんじゃネーノとか思うんですが。

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2008/01/25

北ハマー先生が水曜の玉音放送(ラジオ日経の番組)で「株が下がっている時には株式から債券への資金シフトが起きる」などというお告げを出したら債券(特に長いところ)が・・・・・日本はまあそれほどでもないですが、米国債券市場まで曲げるとはさすが髪。


○まあ勢いで動いてるので後講釈するのもアレですが

昨日はSGでトレーダーが権限違反大取引やって大損ぶっこいたとかいうリリースがあったんですが、このリリースの前後あたりから欧州株式市場の絶賛大上昇に拍車が。前日に下がってたのをあたくしトリシェの利下げ否定発言かと思って昨日は悪態つきましたが、何かロイターニュースとかによりますと、このネタって前日とかも話になってたんですね。こりゃ失礼。

欧州銀行の損失→ユーロエリアでも対策が打たれる→各国協調行動期待→問題の早期解決期待→株は買いじゃん長期債は売りじゃんという絵を描いて相場が動いているとすれば、今までのパターンと違いますのでこれはオモロイんですけど、まあ金融機関巨額損失ネタがサブプラじゃないのが判明したので「なーんだ」となって前日に下がった分が戻った(上に米国の財政対応を好感した分が上積みになった)という所なんでしょうけれども(^^)。(追記:SGの敗戦処理に伴い株が下がったとの話もあるようですな。詳しくは厭債害債さんのところで)

ま、ここもとの相場自体が一日でダウが600ドル以上乱高下するようにもう何が何だかの勢い相場なのでございますが・・・・


んでまあ昨日の国内債券市場は前日の続きみたいな展開ではございましたが、さすがに2年の0.5%割れは何ぼなんでもそれは如何なものかということになったようで0.5%乗せに復帰致しました。と言っても相変わらず3か月FB対比逆イールドなのでありますが(苦笑)、1年以内のTB/FBに関しても昨日申し上げた素敵な逆イールドが若干緩和されましたねというところでございます(3か月が5糸強とか1毛強で1年は5糸甘)。

#どうでも良いのですが、先物ってマージンコールが掛かるから8000億円も飛ばす前に資金繰りで気が付くような気がするんですけど。その額さすがに資金繰りの誤差じゃすまないでしょ。

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2008/01/24

○これは素敵な逆イールド&ツイストスティープ

昨日の債券市場はご案内の通り、朝っぱらから2年が0.5%割り込むわ、1年が0.5%割り込むわ、金先のSEP09が0.5%割り込むわ(しつこい^^)ともうお祭りにも程がある展開。2年の高値0.485%ですよ先生。

で、そんな中で3か月FBの入札をやってみればこっちは0.54%台の落札となりまして(引けでは0.54%ビットの0.535%ちょっと出合いで0.535%ですが)、いやあもうこれまた素敵な逆イールドになっておりますですよ。

・・・・ということで引けを並べると2年より手前は見事に0.5%割れの引けが並び、6か月くらいが0.5%でその手前になるとレートがちょっと上がってGC並みになるという感じですな。どれがどう引っ張っているのだか判りませんが、OISのAPR-MAYの仲値が0.393%あたり(15時半ごろ拾った数字)になってまして、利下げ織り込みが半分近くじゃねえか(半分なら0.375%ね)よおおおおという数値になっております。どうみてもそれはただの祭り状態ですが、これはまあ利下げ催促ということで(^^)。


で、一方で長いほうは何かヘロヘロになっておりまして、昨日の引け見ますと2年が3毛強の0.495%となってる側から5年が引けの0.780%、一方で10年が2毛甘の1.335%で20年30年が3毛甘の2.040%に2.300%と短期で利下げ催促して長期金利絶賛上昇の巻。

いやまあこんな時って勢いで動いてるから一日の動きで後追い講釈しても仕方ないんですけど、これを講釈すると「日本は利下げを行い、その利下げが効果を発揮して景気がまた復活するんで長期金利は上昇!」って市場が申しているということになりますな。なおも我田引水的解釈を続けると、これは市場が「日銀の利下げと政府の政策対応を催促している」と捉えていただくと有りがたく存じます次第。

・・・どんどん解釈が胡散臭くなってきた気がしますが(苦笑)。


でもね、2年が0.5%割れっちゅうのはこれ何なんでしょと思う訳でして、利下げしてそれが効かないとかなら兎も角、利下げが効果出したら将来的には逆に金利調整のプロセスが早くなるという結果になる筈で、そこまで2年もかからんのじゃないのって思うんですけど。いやまあ1年とかの金利はまだ理解できるのですが、2年まで買い進むのは勢いとは言え、催促してるのに利下げ効かないって感じでちょっとねえと。

ま、このあたりは解釈の世界なんで人それぞれ理屈を捏ねるんでしょうけれども、かつての時間軸時代の金利体系に目が慣れてしまってて、勢いで2年とかまでカーブを潰しに来てるように思えるんですよね。本当に各国が協調して政策パッケージ(財政と利下げ)やったら実質ゼロ金利とかマイナス金利の世界になって、わりとさっくり復活するんじゃねえのと思うんですけどねえ。。。。

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2008/01/22

○2年0.565%ですかそうですか

いやまあ相場さんの方はどうにもこうにもという感じでございますが、2年カレントの昨日の引けは0.565%なんぞになっておりまして、どう見ても2年間(というかまあ2年近く、ってことでしょうが^^)利上げがありません本当にありがとうございましたという大変素敵な数字になっております。

1年0.55%とかいうのはまあ仕方ないのかも知れない(年内全然ダメってのも悲観し過ぎのような気がせんでもないのですが)ですけれども、あのその2年までそうってえのはちょっと何だかなという感じですけれども、まあここからどうせ利下げ催促みたいなことを一回はやらないと気がすまない人たちが居るんでしょうしねえ。

でまあ2年がそんなレートなもんで、より短いゾーンの国債金利は皆揃って似たようなレートになってまして(苦笑)、ついでに2月だの3月だのの償還ものは0.525%とかに低下してますが、そもそもGCレートが足元やっと落ち着いて0.53%とかになってますし、タームのオペ金利が期内0.53%で(この調子だともう一丁下がるかね)期末越えが0.55%となっておりますので、まーそんなもんちゃあそんなもん。

金先は相変わらず元気というか何というかで、6月限と9月限の逆イールドは3毛くらいまで拡大するわ、祭り成分が不足と悪態をついたのが聞こえたのか、9月限と12月限の逆イールドが縮小してまして、気が付けば6月限と12月限で比較した場合も逆イールドになりやがっているのが祭り成分拡大で誠に結構な事になっておりますです、はい。

いやまあ何と申しますか、2年だとちょっとどうなのかと思うのですが、1年0.55%(新発はモノが薄くて0.54%とかだったりしますが、まあ本来の居場所は55かちょっと切る位だと思うんですけど)とかですと、来年1月とかまで利上げが無いと思えば足元対比でとりあえずチャラで回せそうな感じでして、利下げ(現実にやらなくても思惑が出れば良し)ともなればウハウハということでこうなると宝くじ感覚で買えますなというお話になりますな。

と、理屈を展開してみましたがさて・・・・・(^^)

#同じ理屈ならOISの6月-7月の0.44%を受ける方がより宝くじ成分が高い(さすがにそこでの利上げは99%無いでしょうからやられて6毛で当たれば19毛ですよ!)と思ふ

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2008/01/21

○ところで相場メモ

金曜日ビックリしたのは2年カレントが0.56%の出合いがあったこと。どうも仕掛けなのか間違いなのかという出合いで、その後そんなに時間も掛からず0.565%のオファーがさっくりと出てきて引けは0.575%になってましたんで、まあ0.56%はご愛嬌としましても、結局先週月曜日に悪態をついたレベルに再度達しておりまして、もう何と申しますかそのレートが意味する日本経済見通しを見ると落涙を禁じ得ません。

それから、足元のGCとかのレートに関しては21日渡し抜けたところから落ち着いて、オペ金利も54bpから53bpへ低下してるんですが、金融系のCP新発レートが下がらないというかスプレッドついたまんまというか、こっちも気になります。先週からやたらとサムライ債とか出てるのもアレでございますしねえ。

#とまあそのくらいしか相場メモが無いのが誠にアレでございますが

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2008/01/17

○これは素敵な時間軸(あるいは利下げ^^)

昨日の債券市場ですが、前場は先物中心に強かったような感じでしたが後場になると現物がやたら強くなって長期超長期が先物を追い抜いてしまうという何かこう現物の踏みですかそうですかという動きでありましたが、そんな中で中短期も例によって確り。で、何と2年カレント国債の高値が0.575%なんぞになりやがりました。

先週金曜の後場寄り付きで0.58だか585だかをマークして「えええええ!」という感じだったのですが、改めて強くなりやがりまして足元のGCレポレートが相変わらず落ち着かなくて0.55%から0.58%のあたりで推移しており、ターム物のオペ金利は軒並み0.54%で揃っている(期末越えはまだ出てませんので念の為)という状況なので、要するにリスクプレミアムがろくすっぽございませんというレートになっちゃっています。まあ引けは一応押し込んだのですがそれでも0.585%でございます。

ちなみに1年TBカレントは何か品薄らしくて0.54%の引けになっている(なおその1つ前の引けは0.545%^^)ので、百歩譲って1年金利0.54%として2年0.585%ってどうよとエエカゲンに計算すると1年後スタートの1年金利が0.63%(かなりざっくり計算ですので念の為)ということですので、どう見てもリスクプレミアムがありません。本当にカムサハムニダ。

#まー要するに時間軸状態になってるって事ですけどね(じゃないとさすがにこれを正当化するのは・・・・)

でね、昨日って3か月FBの入札もあったんですけど、こっちの平均落札利回りは0.5655%で足切りが0.5683%となっておりまして(引けは0.560%です)、昨日もあたくし申し上げましたように、もはやこの辺はイールドカーブですらねえという状態で発行が多いゾーン重くなってそこのレートが上昇しますねえという大変香ばしい状態になっておられますわな。

ちなみに来月から3か月FBの発行が1回あたり3000億円くらい増発になるらしい(相場がこの調子で何か落ち着いて調べる余裕が無くてよー調べてませんが、これって例の埋蔵金論争によって特別会計の引当を一般会計に振り替えた為に資金繰り上発行量が増えたとか、引当に回す分が減るから資金繰り上発行量が増えたとか、そういう背景があると存じます)ので、3か月ゾーンに関しては12月の増発と合わせて昨年11月末対比で今年6月になるとしらっと8兆円近く増発になってるんですよね(=6000億円×13本)。何かこの調子の相場やってると足元から3か月あたりが一番重くなりそうな悪寒。やりにくいですわな。


○まあお祭りでもあるんでしょうが

とまあ一応そんな後付け理屈を並べてますけど、そもそもは金先のレートが何というか祭り状態になっている次第でして、この前お話した6月限と9月限の逆イールド様が昨日の場中は瞬間3bpくらいに拡大してた(記憶ベースなので間違っていただゴメンナサイ)という有様でして、利下げを意識しないとそういう数字は正当化致しかねますが何かという感じです。

んでまあそっちが引っ張っているのかOISが引っ張ってるのか知りませんが、某ベンダーで某証券さまが出しているOISの気配が5月会合から6月会合までで0.45%くらいで、6月会合から7月会合まで0.43%くらいになっておりまして、これはまた素敵な利下げ催促祭りの始まりのような板気配。

というように、現物金利じゃ無い所では現物のイールドフラット状態とは一味違った祭りモードっぽくなっている所がこれまた香ばしい状態になっておりまして、まあこりゃちょっと利下げ催促祭りでもやらかすんでしょうかねえという所ではあります。

とか何とか祭りと申し上げてますが、その金先におかれましては、9月限と12月限が順イールドになっているのが中々チャーミングでありまして、利下げ催促するならもっと期先の限月まで逆イールドにしやがれってんだいと思いますが(^^)。イマイチ祭り成分が不足しておりますというか9月限だけで祭りすんなよとか思うのですが、その理屈の無いところが金先クオリティ。

#だからあたしゃ「金先市場の金利が織り込む将来の政策金利パス」って分析を蛇蝎の如く嫌っているんですけどね

どうせ祭りをするならもうちょっと盛大に期先限月まで全部逆イールドやって頂けるとそれはそれでオモロイので許す(何を?)。

(追記:今書いた駄文アップしながらネットを見てるんですけど、本石町日記さんのhttp://hongokucho.exblog.jp/7946503/を見ましたら『ところで、市場が織り込む政策金利の経路を参考に経済見通しを作っていた日銀だが、軽く利下げを織り込み始めた場合の経済見通しはどうするんだろう。「利下げを前提とした経済見通し」になるんだろうか。政策金利不変での見通しに戻した、とか言わないでね。』ってのがありまして、これは気が付きませんでしたわと脱帽)


○日銀生活意識アンケート調査とか

まあ想定の通りの結果でございますが。
http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/ishiki/ishiki0801.pdf

16ページ目以降が質問の詳細で、前半は回答をグラフ化していますけど、まあご覧の通りで、景況感は悪化(2ページ目)して収入はそんなに増えない中支出は増えてます(5ページ目)と。

で、最近の物価は上昇しやがりまして(6ページ目)ということですので、必然的に物価上昇は困ったもんだ(9ページ目)ということでどう見てもスタグフレーションです本当にありがとうございましたというお話ですな。

まあさすがに金融市場の中の人たちでもここもとの物価指数上昇(いやまあまだデフレとかいう議論はあるんでしょうが)に関しては利上げと直結して考える人も少なくというかあんまりいなくなって来てますんで、アンケート調査で将来の物価見通しで「かなり上昇する」が絶賛大増加(7ページ、8ページ目)というのも相場のネタにはなりませんでしたな。

まあそれ以前に朝の機械受注が予想対比良い数字だったのもそんなの関係ねえ状態でしたのでまるでノーケアーだったのは致し方なしの巻という所でございますが。


しかし昨日は5年入札も別にヘッジがワークしてるわけでもないのにオファーサイドの向こうをジャンピングキャッチする入札やってみたり、先ほども申し上げましたように後場になっていきなり現物が全部強くなってみたりと、ちょっとこう祭りと言うか踏みというか、中々いい感じで香ばしさが漂う動きになってまいりましたなあという感じであります。

てなことで、相場があまりと言えばあまりの展開になっているので、相場雑談ばかりでスイマセンスイマセン。

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2008/01/16

○1年TB入札とか

さてさて、昨日は1年ものTBの入札が行われました。でまあ発行が1兆4千億円とあまり多くないのでニーズのある時には強くなると言う仕様になっておりますのですが、落札結果は平均落札で0.550%で足切りが0.557%という有様になりやがりました。(先日ご紹介したように今月から財務省発表の利回りが市場の呼び値と同じになったので財務省のサイトを見ても確認できますよん→http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/nyusatu/2007/resul069.htm

えーっと昨日のGCレポレギュラー渡しの翌日物が0.56%くらいでございまして、3か月カレントFB(カレントと言っても今日また新発の入札があるんですけど)が引けベースで0.565%と申しておりますが、1年TBは引けでも0.55%ですし0.555%にはビットが鎮座ましますということで、これは見事なイールドフラットというか逆イールドと言うか。

まあ逆イールドと言うよりは単にイールドがフラットな中で需給によって特定のゾーンが強くなったり(例えば3月償還ものには現先とか年度内運用とかのニーズがあってちょっと強かったりするとか)というだけのような感じですけど、まあこれは素敵なイールドカーブというかもはやカーブですらねえというところでございまする。

良く見りゃ金先の6月限と9月限の逆イールド拡大してまして、9月限と12月限は順イールドっていうのは12月末越えのTIBORはまた上昇するって事なのか、よくわからん。。。。

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2008/01/15

○いやあのそこまで買うのはさすがにどうかと

金曜の債券市場では中短期ゾーン強い攻撃と昼の国会質疑での福井総裁や武藤副総裁の答弁が例に寄って例の如くネタにされたのか何だか知りませんが、少々仕掛けみたいな動きが後場の寄り付きに入りまして2年カレントが0.58%だか0.585%だかとかマークしやがりました。

えーっと当日の3か月FB入札の平均落札利回りが0.565%で足切り利回りが0.57%とか、交付税特別会計6か月の最高落札利回りが0.59%ちょい乗せだった次第でして、さすがにあの2年を0.6%割れまで買うっていうのはキャピタルゲイン狙い(=利下げ期待狙い)じゃないのなら時間軸2年間ってえ話ですが、さすがにそれはあの(あたくし的な願望も込めまして)幾らなんでもそこまで日本経済悪くないでしょと申し上げたいのでありますけれども。

何か答弁を変に解釈した向きがいるとの見方もあるようなのですが、その後はさすがにやり過ぎ観から売りも出て0.605%まで押し込んで、結局引けは0.600%ってそれでも3毛強でございまして、いやはや何ともとしか申し上げようがございませんですぅ。

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2008/01/11

○金先の6月限と9月限が瞬間逆イールドとか

昨日もまたまた短いゾーン強含みに対して長期、超長期ゾーンが渋々ついていくという展開は変らずのようでして、2年カレントの引けが0.635%とはこりゃ参りましたとか思ってたら引け後に0.63%堂々のビットサイドなんぞになっておりましたし、5年カレントは0.905%(ちなみにそれは引けの1毛強)が出合ってたような気が。

武藤副総裁の講演や会見(講演は後ほど軽めにご紹介)そのものは利下げまでは踏み込んでないですけど、まあ利上げはムツカシヤですなあという感じだと思ったんですが、何せ相場様に勢いが付いてしまってますので、大変に素晴らしい展開が見られるのでありました。

で、小見出しの金先ですけど。

昨日もまたまた金先堅調だったんですが、引け後の動きを見てますと金先の6月限と9月限が金利ベースに引きなおした場合(呼び値は100−金利ね)に最大で1毛逆イールドと言う動きになりやがりました。

ちなみに3月限と6月限は結構な逆イールドなのですが、これはまあ一応後付け理屈をこねるとすれば3月限の清算値となる3月の3MTiborは期末越えになるのでプレミアムが乗るでしょうとか、6月になったらサブプライム問題によってゲタ履いているLiborのゲタが外れて低下して、Tiborも下がるでしょという正当化はできますわな。

でも、6月限と9月限だったら期末越えのプレミアム分がある筈なので、ここが逆イールドと言うのはちょっと如何なものかと思いますわな。それにですね、そもそも論としてサブプライム問題のリスクプレミアムのゲタが外れるという事は、サブプライム問題が片付いているという話になりますので、その頃には米国様景気の下振れ最大懸念が一個外れるのですから利上げの話が大復活しててもおかしくないと存じますので、やはりあのその6月9月で逆イールドなのはちょっとそれは調子に乗りすぎではないかと。

ま、もっとそもそも論を申し上げますと、ユーロ円金先そのものがバンクALMとディーラーとファンドの乱闘場みたいな市場なんで、あまりそういう理屈(というか屁理屈というか、汗)で考えても仕方ない市場であるというのがありますが、まあ一応この動きを解釈すると「利下げをちょっと意識してきました!」ということになるのでありました。キングオソロシス。

ちなみにTB/FBの利回りはというと足元が上昇して6か月とか1年は堅調なので益々フラット状態(3月償還はニーズがあるようなので確りですけど)となり、引け値ベースで3か月0.56%の6か月0.56%の1年(というかほぼ11か月ですが)0.575%とこれまた素敵な展開になってまして、利上げはどこへやらという水準でございますわな。ナムナム。

この前昨年の同時期対比での金利の話しましたが、ゼロ金利解除(2006年7月14日)直前対比にまで戻りますと、ゼロ金利解除の前日に行われた1年TBの居場所が0.655%−0.660%とあたくしの手控え帳面には書いてあります(なお14日の引けでは0.605%になってます)ので、オソロシスな事にゼロ金利解除直前よりも1年の金利が低下しているのでありますな。頭がクラクラして参りますが・・・・・・


○ちょっと余談みたいなもんですが

でね、昨今の米国様のイールドカーブが利下げ期待でスティープしてたりしますけど、上で申し上げましたように、政策金利引き上げた(または引き下げた)からって長期金利がフルスライドで上がる(または下がる)という保証は世の中別に無いというか普通そんなことは起きないのでありますよね。

それなのにバーゼルUのアウトライヤー規制って最近どうなってるのか知りませんが、当初大々的に言われてたのは標準的な金利ショックに対するリスクの計測ということで、「イールドカーブが100bp上方にパラレルシフトした場合の債券ポートの損失」がTier1の20%だか何だか忘れましたが、何かの閾値を超えるとアウトライヤー銀行として追加の自己資本増強が必要ってなってたんですわな。

お蔭でイールドカーブのパラレルシフトで損益がぶれない15年変動利付国債が・・・という話は耳にタコでございますが、そもそも論としてバーゼルUにおけるアウトライヤー規制の当初設定が空想の世界にも程がある(じゃあどういうカーブ形状の変化なら適切かと言われるかと申しますとそれはもう難しいとしか言いようが無いのですけどね、汗)次第でございましたということで、まあ不幸と申しますかBISは何やってたんですかねえと申しますかですわな。

まあそれは兎も角として、日銀新執行部人事関連でミンス様が財務省出身の人が適切じゃないかという理由として時々新聞などで拝見するのは「財務省出身だと国債利払い費削減を優先して低金利を継続させる懸念がある」というのがあるようですが、上のほうでうだうだ市況について申し上げましたように、低金利を引っ張った場合に長期金利がそのまま上がらないかと申しますと別にそんなこたあねえのでありまして、多分そ〜ゆ〜理論(?)を持ち出しますと、やはりミンス様は金融政策も金融市場も判ってませんなあと認定されかねませんので、もうちょっとどころではなく勉強された方が宜しいかと存じます。

#でも聞く人を間違えると某与党様の某議連のように(以下自粛)

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2008/01/10

○相場雑感

昨日は10年入札と6か月入札があったんですけど、10年入札は業者待望のリオープンで出てくれたのは良いのですが、何かここもと超長期とかがヘロヘロな状況が続いておりまして、入札後の伸びは宜しくなくて終わってみれば5年とか先物は1毛強だというのに10年が5糸甘で20年1.5毛甘とは何というツイストスティープ。

どうも米国様のカーブがスティープしてるのが日本にも影響という毎度お馴染みの意味不明な展開になっているようでございますが、まー超長期に関しては絶対水準的にイラネと言って買わない人たちの我慢が強いってえのがあって相場が上昇すると追いていかれるの巻というのはあるんでしょうけど、その間にレラティブ系な人が投げさせられて投げ回転(やな回転ですな)が効いてしまってるんでしょうな。

それよりもありゃまなのは短い所でして、2年0.66%ってこりゃまたどんなことになっているのよとか思うのですけれども、短期国債の引け値並べると3か月FBが0.555%で6か月TBが0.56%だったりするんですなこれが。で、GCのレートって0.53%から0.56%くらいの間をウロウロしているということで何と素敵なイールドフラットでしょうかという所でございます。

どうも見事に亜空間状態でありまして、何か時間軸のような様相を呈しているのがオソロシスなのであります。お蔭で1−3年ゾーンとか強いの何のって。まあそのうち時間軸だ利下げだとかいう話があちこちから出てくるんでしょうな。

しばらくあまり真面目に見てませんでしたが、OISのレートも延々と先のほうまで0.50%となっておりまして、ベンダーに価格情報出している某社ご提供の「市場が織り込む次回MPCでの金融政策変更可能性」というところの「BOJ」の部分がいつの間にやら「25BP Rate Move」(以前はRate Hike)という表現になっているのに微苦笑するあたくしでありました(^^)。

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2007/12/26

お題「相場雑談でございます」

○年末受渡もまあ順当に

昨日は債券の通常受渡ベースが年内最終日。まあ年内最終に受渡を山のようにぶつけると受渡部門が早上がりできなくて申し訳ないので(かどーか知らんが)あまりドタバタはしないと言う感じのようで、債券相場は下がりましたが、昨日勝手にあたくしが注目してたのは年末年始の資金取引部分。

午前中に実施された国債買現先は27日スタートの1月4日エンドというもうまさに末初ファンディングして下さいと言わんばかりのオペでございまして、このオペ結果が平均0.735%で足切りが0.72%でした。平均の0.735%ってえのが末初0.75%で27日〜28日が0.63%で計算すると丁度その金利になりますなという事でしてまあお約束どおりのレート。

その後も昼からは共通担保で26日スタートの本店と27日スタートの全店と打ってきまして、額も9000億円(ってあまり見ない数字なんですが)に8000億円と景気良く打っておりましてレートも特に跳ねることなく妥当な結果でして、末初のGC取引もほぼ0.75%での取引となってたようで、当初の予想通りという感じでありました。まあファンディング高いねという所ではございますが仕方ないでしょうかね。

でまあ今回ほほーと思ったのはGCとSCのスプレッドが末初で特に開かなかった事でして、金利の絶対水準が上がればGCSCスプレッドが開いても不思議じゃないですし、末初要因で玉の出が悪くなればやはりスプレッド開いても不思議じゃないという風に思ったんですが、年末だからということで玉を出さないという動きも無く、それよりも在庫ファンディングをより有利にする為にSC市場への玉放出がせっせと行われたことからGCとSCのスプレッドがあまり開かなかったと言うことのようですな。バーゼルU最初の四半期末だった6月末に急にレポ市場の回りが悪くなってエライコッチャになった事を思うと隔世の感(おおげさ)がする次第でありまする。

まあGC(というか資金)レートの方は仕方ないにしましても、SC取引が変にシュリンクしちゃいますと債券市場の流動性が落ちてしまいまして、業者も投資家も困る(だからこそ投資家様におかれましてはレポ市場への品貸しを積極化すべきで、スクイーズ類似行為をするのは長期的に見て自分の首を絞めるだけであって、そんな輩は地獄の火の中に投げ込まれるべきであると思うのですが)し発行体だって困る訳ですから、まあこんな調子で変な期末要因とかが軽くなって頂きますと幸いに存じます次第であります(絶対金利が上昇した時にGCとSCのスプレッドが拡大しても別にそれは変じゃないと思うんですがそれはまあ別の話としまして)。

今回は特にSCレポで玉が出てこないだの飛んでもない水準にレートが低下(=玉が締まる)するだのということも無かったようでありまして誠に結構至極でございましたという所です。3月末もこの調子でお願いしたく存じますが本決算ですからどうでしょうかね。


○2年国債について雑考してみる

今週は国債入札無しということですが、先週行われた2年国債がナンノコッチャという状況になっておりますな。

入札は金曜に行われた訳ですが、前場から妙に煽る動きがあって前場の引けでは0.695%−0.70%の気配で、落札は平均が0.698%で足切りが0.702%でまあその時点でナンノコッチャという入札ではございましたが、金曜の引けが0.72%で昨日の引けが0.74%ってことで、入札から4毛ということで8銭もいかれという何だかな〜という状態。

まあ何ですな、そもそも論として2年0.75%を単純に期間按分(ちなみにそれはざっくり計算にも程があるので念の為)してみると、半年後に足元が0.75%に上昇して1年半後に足元が1%に上昇するとちょうど足元金利の足し算と一緒になりますわなあという話になります(でも普通はそこに期間のリスクプレミアムが乗らないと変ですが)ので、それを切る金利と言う話になると中々下がりにくいという話になるのかも知れません。まあさすがに2年カレントの0.7%割れは時間軸確定ですよって織り込みに行かないと中々難しいのかもしれませんな。

冷静に考えてみるとゼロ金利で時間軸があった時の2年カレントだって(そりゃまあ0.01%くらいまで下がったこともありましたが)そこそこ金利がついてた訳でして、あたくしの手控え帳面を見ますと2年カレントが0.1%越えたのが2005年の7月28日実施の2年新発国債入札(0.1%クーポンで引けが0.11%でした。ちなみにWI取引ベースでは27日に2年新発WIが0.11%になったようでございますが)でございまして、この頃の平均株価12000円割れてるわTOPIXは1200そこそこだわ、2005年6月の全国コアCPIは前年同月比マイナス0.2%(ちなみに2005年7月東京都区部コアCPIは前年同月比マイナス0.4%)だったわ(全部あたくしの手控え帳面ベースなので誤記あったらゴメンナサイ)という有様なんですよ。

そう考えますと、やはり2年の0.7%割れが抵抗されるのは仕方ないのかもしれませんね。ちなみに2年カレントはその後0.15%センターで推移してたんですが、2005年9月28日(このときあたしゃ休暇を取ってましたな)に0.225%に上昇しまして、その後は0.2%台定着となりましたとさ。なお、その時の平均株価は13500円越えでTOPIXが1400越えでございます。もっとおまけに2005年10月の日銀短観ですけど大企業製造業の業況判断DIがプラス19だとな。ふむふむなるほど。

#と、たまには昔のノートを引っ張り出すのも面白いもんです

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2007/12/20

○全然終了してませんでしたな(大汗)

昨日の朝は「年末金利高止まり終了のお知らせ(か?)」などとこちらで書いた訳ですが、実際に蓋を開けてみればまたまた超足元金利が上昇の巻となりやがりました。何という外しっぷりでしょうまさに髪様状態(とほほ)。

朝の時点では前夜のECBによる豪華絢爛資金供給も影響したんだかどうだか判りませんが、まあ年末越えのGC取引が大体0.60%ビットとかでやってたようなのでございますよ。そんな次第ですからまあ足元も落ち着いて推移するもんだと思った訳ですが、昨日は共通担保オペの結果が出てから「ありゃりゃ」となった次第のようですわな。共通担保オペは20日スタートで1月24日エンドだったのですけれども、こちらの落札レートが平均0.635%で足切りが0.62%となりまして、GCの気配から見てそりゃちょっと高いんジャマイカという結果に。

という結果が出やがりましたので、まだ需給が締まっているという連想から足元のGCレートも上昇の巻(そもそもレギュラーが25日渡で、今月は月末が年末となる関係上25日の国債発行銘柄が通常比集中する要因もあったんですけど)となって前日の0.6%割れから一転して0.62%だの0.63%だのと上昇したようで、世の中ムツカシヤでございますなあという所であります。

・・・・しかしオペにGCからそんな上を入れんでもと思うのですが、共通担保オペというくらいですから国債以外の担保も入る訳でして、国債以外のファンディングに関連してちょっとまだ重い人がおいでになったということなんでしょう。まあ今日は落ち着くと思うんですけど。


○その他短い所の話

・年度末越えのニーズは低いのですかねえ

昨日は3か月FB入札が実施されたのですが、入札前にはやたら気配が強くなってましたけど、落札結果は平均が0.558%相当で脚きりが0.569%相当と中々素敵な流れ方をしやがりまして、引けてみれば0.57%が引け値(0.565%がオファーサイドのようで)と何とも冴えない展開。

まあここもとカレント3か月のFBがやたら堅調だった背景には期内物への実需投資(とか現先運用とか)のニーズが高かったというのがあったようで、それに対して期末越えて直ぐに償還が来るという今回のFBはそんなにイラネということだったのかもしれませんな。でも6か月とか1年とかはそれはそれで堅調なので、年度末を越えるからイラネという訳でもなさそうな所が奥が深いですけど。


・金先凄いですね

ここの所中短期の現物国債とまるで関係なく金先がアホほど踏みあがる光景が良く見られるのですが、昨日も金先は威勢良く相場上昇の巻でしたようで。どうも今までLIBORレートが高くなっていたことからスワップの固定払いをしてLIBOR受けてウッシッシというのがあって(で、そのヘッジにJGB買ったりするんですけど)、昨日の場合は前夜のECB攻撃によりLIBORがここから落ち着くでしょうから取引閉じに行きますかということでスワップの固定受けに回るの巻となりますなという所なんでしょう。

でも実はユーロ円金先ってリファレンスレートがTIBORですんで、ユーロ円金先買っても本当の意味ではヘッジにならんというのが残念なところなのでけど、他に適当なヘッジ商品がないですからなんちゃってヘッジではありますが、金先が振り回されるの図となっているようで、TIBORと必ずしもリンクしている動きではないでしょということのようですな(まあLIBOR下がればTIBORもそれなりに下がるので全く意味が無いわけではない)。


・ポジション調整に振り回されますな

てなことで、年末までの一戦終了したかなとか昨日は申し上げましたけれども、昨日の短い所の動きは局所的(ただしそこそこでかい)ポジション調整に振り回されましたなあと言った所のようでございますわな。まあそれを言い出すと長いところも何かポジション調整とディーリングタッチで年末一勝負組の動きで相場動きやがりますわなあという観がする(20日渡しのあたりでかなーり動きがあったこともありますので、インデックス系以外は20日渡しの時点でかなり片付いてると思うのですが・・・)ので、まあモードとしては年末モードになっているっちゃあなっているんでしょうが・・・・・何か良く動きますな。

短い所の話とか言いながらいつの間にか債券市場の話にもなってますけど(苦笑)、海外要因がアレなせいもございますが、年末モードと申しましても今年の場合はあちこちに調整しなければいけないポジションの偏在化(資金の偏在とかいうのも含めまして)があるようで、動き自体はもうちょっと派手派手な展開が続くのかもしれませんね。

#などと書くと急に鏡のような相場になってしまうのがドラめもんクオリティ

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2007/12/19

○年末金利高止まり終了のお知らせ(か?)

えーっと、「か?」でございますのでお間違えの無い様に(^^)。

昨日は国債買現先はありましたが、共通担保オペの実施がなくてGCレポ金利はどうなるのかと思ってたら結局レギュラーのところは0.5%台後半に低下しましてほほうという感じであります。金利低下の要因としては、(1)20日の大量償還を抜けて(本当に償還になるのは明日ですけど)、輪番オペや買入消却で大投げするほど重かった在庫負担が軽くなった(償還間際の銘柄は担保などに使えないのでファンディングが厳しい)、(2)20日のところで投資家の買いがそこそこ入って在庫が軽くなった、(3)年末越えのターム資金が取れて来たので足元の資金が余りだした、などなど考えられますが、まあとりあえず「何で高止まりしてるんですかあ?」と不思議に思う人も多かったGCレポレートがようやく足元は落ち着いて来ましたなあという感じ。

短い所のFBもちょっとレート低下っぽくて、年末越えの部分に関して(円資金限定ですが)大分落ち着いたのかなあとか思うのですが、CPの1か月とかは相変わらず金利が高めでございますので(さすがにここからまだ上昇という感じはしませんけど)無担保の部分に関してはこれからターム物のコールとかに動きが出てくるんでしょうな。


昨日の債券市場の動きって20年国債の入札があったくせに、それで盛り上がったという感じはしませんで、それよりも何か一部参加者のポジションの動きでフラフラするという感じのする相場でして(20年入札なのに引けに掛けて10年が強くなるとかナンジャソリャって感じですわな)、あとは月末に掛けてのリバランスがある程度という(長いところの入札も終了しました)ところでしょうか。まあ一部参加者のポジションの動きで動くということですので、訳判らんところで急に踏みが来たのでとか急に投げが来たのでとかあるかもしれませんので警戒は怠れませんけどね。

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2007/12/14

○わけわかめな短い所の挙動

昨日はユーロ円金利先物が朝っぱらから上昇し、何かじりじりと上昇を続けて気が付けば5毛強とかやらかしておりました。その一方で債券の現物を見ると2年ゾーンが一番甘いイールドカーブという有様でして、FBも短い所中心に重めで推移ということで、現物と先物が全然かみあってません><;

後付けでありそうな話をでっち上げてみますと、ユーロ円金利先物市場での買いはLIBOR金利上昇に対するなんちゃってヘッジ(清算はTIBORなのでまさになんちゃってヘッジ)の買戻し(流動性対策が出たからT-Lのスプレッドが縮小するでしょという話)でして、一方の短い所の現物がアホほど重い(6年から9年は1毛強なのに2年近辺は2毛甘ってどんなカーブだよ)というのは正直良く判らんです。質への逃避の巻き戻しといえばそれらしいんですけど、そもそも論として質への逃避なんぞ起きてなかろうよと言われると多分それが正しいと思われますので、キャッシュ潰しの巻き戻しなのか、それとも米国がベアフラットしたから日本もお付き合いしてベアフラットとかいう根拠レスにも程があるトレードをする人がいたのか。まあ知らんがなとしか申し上げようがないですぅ。(12月16日追記:よくよく考えてみたら、スワップスプレッドでJGBロングのスワップペイしてた人間(理由はサブプラ)のアンワインドが入ってスワップレシーブを受けたスワップディーラが金先を買った(その一方でアンワインドのため2年のJGBが弱い)というのが一番話としてありそうですね)

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2007/12/12

○引き続き足元(除く超足元)だけ妙に高いですな

昨日は2か月FBの入札がございました(市場的に注目だったのは5年ではないかというツッコミは華麗に却下)。で、この2か月FBは基本的に単発物(3か月FBは基本的に償還分がロールオーバーされる根雪部分)でして、償還ロールの買いというのものが無く、またロールされないので償還後の再投資をどうするんのよという問題もございまして、基本的に使いにくい商品です。その上2月4日償還でして、3月償還だとニーズもあるんですがちょっと短いと来てますので、ちと低調な入札で、平均0.590%の足切り0.597%ということでして、ええっと先週水曜の3か月FBが平均0.541%だったのはありゃ一体全体何だったんですかという感じな結果でございました。

まあ引き続き足元の現先とかレポの金利が確りしてますが、コールとかのもうちょっと足元の金利は積み最終の接近と共に低下傾向とか中々ややこしくなっておりまして、CPが重いですねえというのはあるので何となく高止まり状態なのですが、でも資金が全然出てこなくて大変とかいう訳でもなくて、何となく先渡しの短い金利が微妙に下がらないという状態なんで、年末越えの資金放出がどっかで出て実際の年末までには落ち着くでしょうと思ってるんですけどね。

今日の3か月FBは償還が実に使いやすい(3月後半)ので、さすがにそこそこニーズ集まるでしょと思いますが。。。。。


足元といえば何か償還銘柄が業者間スクリーンでお安く出合っていたようですし、この前の国債買入消却でも現物のイールドカーブを超越したレートでの持ち込み(12月16日追記:月曜の輪番オペでも同様の持込がありました)があって、どう考えても償還銘柄ですなあというのがありましたけど、償還銘柄は振替停止期間に入りますと担保とかとして使い物にならなくなる(筈)ですので、その分ファンディングしなきゃいけませんという事でございますので、微妙にレポとかのレートが高めの時は仕方ないのかなという感じでもあります。ちょっとビックリしたけど。

ということで、担保付に関しては別にまあちょっとレート高い位ですけれども、無担保部分に関してどうなってるのよというのがやや気になる今日この頃でございまする。何かここのところ同じような話ばかりしてねえかというツッコミは却下。

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2007/12/11

○足元だけ金利上昇

昨日のTB/FBの引け値表を見ると殆ど前日比利回り上昇となっております。具体的に見ますと、先週水曜日に平均0.54%で入札をやらかした3か月FB(489回、3月17日償還)が前日比1.5毛甘の0.57%となりました。まあ足元CPの在庫が一部で重くて現先レートがやたら高いとか、GCレートがこれまた高止まりとか、CPの新発レートがやたら高いとかという事情があってさすがにFBにも影響してるというところなのですけれども、先週前半の状況は何だったんでしょという所ですな。いやはやなんとも。

んでまあこのTB/FBの引け(全部日本相互証券ベース)を並べますと3か月カレントの489回が先ほど申し上げたように0.57%なのですが、2月償還ものは0.58%、1月11日償還の475回は0.60%ということで(12月25日償還の474回は0.55%)緩やかですけど逆イールドとなってますわな。実はまあ「年末越え1週間のファンディングコストが上昇するけど年末年始越えたらレート落ち着くでしょ」という風に考えればこういうイールドになるのは当然ちゃあ当然でございますので、そーゆー意味ではようやく普通のレート形成になりました(年度内利上げの可能性?そんなのは知らん)なあという所でございます。

でも甚だ残念なことに、期末越えがある筈のFB489(3月17日償還)とFB477(4月10日償還)は引けが0.57%と0.57%で並んでまして、ここの期末越えプレミアムはねえのかと小一時間問い詰めたい利回りになっているのが甚だ遺憾の極みでございまする(^^)。

なお、先週同じく入札が行われた6か月FB488回の引けは0.56%となってまして、需給関係とかあるから仕方ないですが、何もそこを逆イールドにするこたあねえと思うんですが(苦笑)。


んでまあGCレートが0.5%台後半で高止まり(というか半年前はこの辺にいるのが普通だったんですが、調節担当の中の人が変ったのか何だか知りませんが、最近は加重平均を0.5%プラスマイナス0.005%に抑えるようなオペレーションを細かく打ってきますので、最近は0.55%越えると上がったなあって感覚)となってまして、どこが先なのかと見るとどうもCPのレートっぽいのですけれども、在庫絶賛増加&サブプライムとかあるんでどうしても金融ネームは心理的にもディスクロ的観点からも買いにくいという需給要因これありで、レートが上昇傾向となってまして、これがまあ徐々に全般に影響中。年末越えの無担保のファンディングが意識されてくると(需給って心理戦でもありますから)暫くレート強いのかねという感じです。

昨日は例によって共通担保オペが実施されてたんですけど、3月足のオペの足切りは相変わらず0.57%按分だったんですけど、月内もののオペの足切りが0.55%と前回の0.54%から上昇しやがっておりまして、11月中まで全然盛り上がって無かったのは一体全体何だったんでしょという感じであります。

でも2年カレントとか売られないんですよね。。。。。時間軸時間軸。

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2007/12/10

○相場雑談

先週はアホのように持ち上げられて入札でなお持ち上げた後で今度は下に持っていかれるという中々オイソガシヤの展開でございましたが、よくよく考えてみれば上に持ち上げやがった切っ掛けって福井総裁の発言の一部が切り取られて報道された事でして(まあ上昇しそうな感じだったところに良い燃料が投下されたの図)、まああの発言を取っ掛かりのネタにして相場上昇でひと勝負をかけた人がいるんでしょと存じます次第。総裁のサービスフレーズが無かったらここまでやらかしたかどうかと考えますと、また罪作りなサービスフレーズでしたなという所で(^^)。

ま、福井総裁の場合その手の意図が無くサービスフレーズを出して、それが切り取られて報道されるという点で実にこう残念なお方なのですが、相場が動くのでオモロイとも言えますが、後任のお方が誰になるのか存じませんけど「意図せざるサービスフレーズ」は勘弁して欲しいものです。意図的に言ってるんならまだ良い(良くないが)のですけどねえ・・・・・・

それから何かCPとかのレートは高止まりでして、年末モードが盛り上がって参りましたという感じですな。という所で本日は雑談ばかりで恐縮でございました。

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2007/12/07

○相場雑談

まあ昨日も結構下がってましたが、とりあえず新発の1.55%の手前で止まってたのに引け直前にぶち抜きに行きましたという感じでしたな。下がる過程で10年289には買いが来てそうでして、不明玉1兆なんぼの行き先が気になりますわな。あたくし的には正直言って限月交代と5年国債入札がぶつかる来週火曜日くらいにピークを打ってそこから押すのかなと思ったんで結構ビックリなんですけれども、ちょうどまあ相場環境ネタ的にはスティープニングしやすいものが出てきてますんで、長いところ売られるの巻なんでしょうかね。

一方で相変わらず1年くらい(さすがに一昨日のように3年未満全部引けとかいうのは無かったようですが)までは似非時間軸状態で1年(というか11か月ですが)FBが0.59%と前日比利回り低下してて、ネタ的には信用不安解消に向けて進む中で低金利継続(米英は利下げ)するので長期金利は上昇って絵を描きやすくなりましたなあオッホッホという所でしょうか。実際にそうなのかは別ですけど。。。。

短い所を見ますと、一昨日の入札で0.54%なんぞをやらかした3か月FBですけれども、昨日の共通担保オペ(期日12月20日)が0.54%足切りでございましてどう見ても逆鞘です本当にありがとうございましたとなってまして、昨日の引けは0.55%になってました。あと気になるのは年末越えでして、昨日の日本相互証券の引けで見ますと1月11日償還のFB475回が0.575%、1月17日償還のFB476回も0.575%と、後ろと比べて逆イールドを形成。

年末年始のファンディングコストが上昇するという前提に立てばこの逆鞘も当然なのですが、ついこの前までこのあたりのイールドが普通に順イールド(というかほとんどレート並びでしたが)になっていたんで、ようやく年末越えらしくなってきましたなという所ですね。CPの発行レートもまた上昇した(昨日は10日スタートなので発行が多め)ようですし、共通担保オペの金利も微妙に上昇ということですから、今までの余りにも無風モードからだいぶ「らしく」なりましたが、どの位盛り上がるかによってその後の展開も変るかと(^^)。傾向としては大盛り上がりした場合は20日くらいがピークになりますし、ダラダラとやってると末日にピークとなるという感じでしょうかね。

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2007/12/06

○3か月FB入札などなど

昨日は3か月FBの入札。で、前場から何かこう買わないといけないお方だか何だか知りませんが、せっせと買いが入ったらしくて入札結果は平均も足切りも0.54%台ということになりました。で、3か月もあるのに0.55%割れというのは足元のレポや現先レートとあんまり変らんのですがどうですかということでさすがに0.545%の引けとなりましたわな。でも0.55%はビットのようで、こりゃまあ国債でのキャッシュ潰しニーズは相変わらずという感じです。

で、火曜に入札があった6か月FBは相変わらず0.555%の引けとなっておりまして、この辺のレートはもう利上げって何ですか状態。もうちょっと長いところでも3年より短いゾーンの強さは(長いところは昨日下げてたんですけど)目立っておりまして、1年TBの引けなんかも0.595%とかになってますし、短い所に資金を退避させているのか、プチ質への逃避なのか、単に利上げが当面無いと見てキャッシュを潰しに行く擬似時間軸なのか良く判りませんけれども、まるで時間軸があった頃のようにイールドカーブの手前がアンカー状態になって来ております。これでいいのかなあとも思いますが・・・・・

しかしもはや3か月0.55%が押し目に見えてくるのが目の錯覚とは言え(苦笑)オソロシス。

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2007/12/05

○入札がございましたが・・・・・

昨日は6か月FBと10年国債の入札がございましたが、その両方とも前場引けのオファーサイドの向こう側での決着になるわ、「不明玉」が大量だわという久しぶりに豪快な入札になってしまいました。10年も強かったですが、FB6か月(6月10日償還)が0.58%台での決着になってその後0.55%まで進む(引けは0.555%)とは何たることでありましょうか。年末越えも期末越えも5月までの政策変更リスクもそんなの関係ねえという利回りで、こりゃもうGC対比でも負けそうな(というか1か月GC0.6%くらいなんで年末越えの足元GC1か月だと負けなんですが)レートでございまする。おそロシア。

まあ昨日の場合は2年カレントが3毛強だの5年カレントが3毛5糸強だのと中短期も先物や10年ゾーンなどと遜色なく強いですし、入札をきっかけにドカンと特攻した人たちがいたという事なんでしょうかな。月曜も上昇して「あっちゃー」という感じでしたが、昨日の場合は現物が軒並み強いので、物凄く強くなりましたな感がよりございますわな。ナムナム。


まあ10年1.5%って大体今年度の見通しという名前の紙芝居を作った時に金利の下限に置いている人が多かった訳で、願望も込めて(かど〜か知らんが)1.5%割れ定着は景気悪化モードでしょという感じでしたから、まずは1.5%割れのところで戻り売りをした人多かろうと思うんですよね。でまあ勢い余って10年1.395%までやらかした時にはさっくり戻って1.5%近くまで押し込んだのですが、残念なことにそこで値持ちしてしまいまして、時間が徐々に経過。

1.4%台の売りはそこまで引っ張ったロングの外しとは到底思えませんので(苦笑)、売った分どこかで戻す必要があるのに結局値持ちして時間が経過という有様だった所に昨日ご紹介した総裁発言の報道がちょうど良い導火線になってしまって見事に着火炎上の巻となったんでしょうな。

しかし2年0.71%とか5年0.965%とかつい半年前には6か月と2年のカレントの居場所だったんですけど先生勘弁して下さいよって感じでございまするな。今日の3か月FB入札とかど〜なっちゃうのよと結構ガクガクブルブル。

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2007/12/04

○総裁講演後の発言で・・・・・

昨日は名古屋での各界代表者との懇談がありまして、そっちはまあいつもの話だったんですが、昼前に報道された講演後の発言内容が(本当に直接の原因だったのかどうかは微妙ですが)先物主導の相場上昇大攻撃のきっかけになったという事になっております。

ブルームバーグ日本語版のヘッドラインを見るとこんな感じ。

JBN 11:17*福井日銀総裁:徐行が必要なときにはきちんと徐行する−金融政策
JBN 11:12*福井日銀総裁:適切なタイミングでは果断に金利引き上げる
JBN 11:11*福井日銀総裁:利上げを急いでいるわけではない
JBN 11:11*福井日銀総裁:今の金利水準は低すぎる

・・・・徐行云々だけで上ったの??と思って英語版をみるとまあ当たり前ですが似たようなヘッドライン。

BN 11:18*FUKUI SAYS MISTAKEN TO SAY BOJ IS BENT ON RAISING RATES
BN 11:18*FUKUI SAYS BOJ CAN PUT THE BREAKS ON POLICY WHEN NECESSARY
BN 11:18*FUKUI SAYS CURRENT RATES ARE LOW GIVEN ECONOMIC STATE
BN 11:18*FUKUI SAYS BOJ NOT IN RUSH INTEREST RATES

まあでも福井総裁が必要なら利上げ休むって言ってるのって重要なのかなあ・・・だけどそもそも来年6月くらいまでの利上げ無しは織り込み済みじゃなかったんでしょうかねえとか思いつつロイター英語版のヘッドラインを見るあたくし。

11:11 03Dec07 RTRS-BOJ FUKUI: WILL RAISE RATES AS SLOWLY AS POSSIBLE

・・・・・・・・(゜д゜)・・そりゃまあ先物踏みあがるわな・・・

関連ヘッドラインの2つ下には「NEED TO RAISE RATES DECISIVELY AY APPROPRIATE TIME」ってありまして、何考えて矛盾するヘッドラインを打ち込んでいるんだとロイターの報道姿勢に疑問を感じざるを得ませんわなというところではございまする。発言切り取ってセンセーショナルなヘッドラインを打って営業に役立てようとか思ってねえだろうなと邪推したくなります。

今回の講演後の発言は「懇談会での主なやりとり」として報道されてましたんで、毎度お馴染みのサービス発言なんでしょうが、こういうミスリードな報道が行われた時は何らかの形で否定できないもんかねとも思うんですが、そもそもが切り取られやすいサービスフレーズなんでこればかりは福井総裁の仕様ですかなという所である程度諦めるしか無いのかもしれません。

ちなみに、この部分を時事メイン12時47分配信の記事から引用するとこうなっています。読みやすくするために質問と思われるところに「質問:」総裁発言の冒頭に「福井総裁:」と入れていますのをお断り致します。

『質問:日銀はブレーキとアクセルの踏みわけを』

『福井総裁:われわれは金利をあげたがっていると思われているが、何が何でもアクセルを踏みたがってはいない。アクセルを踏むべき時は踏む、ブレーキを踏んで徐行運転すべき時は徐行するのがわれわれの政策判断だ。政策決定会合で金利を変えないことも重要な判断。金利を上げる判断も、上げない判断も同じウエートだ。』

えーっと、これをどう翻訳するとさっきのロイター英語版のヘッドラインになるのか判りませんが、冷静にこの発言を読みますと、金利を「上げる」のと「上げない」のが「同じウエート」でして、金利を「下げる」方向が微塵も無い時点でやっぱり利上げ前提発言に見えてしまうのですが、そこは総裁様の布教が効いているので一件不思議じゃなく読めるのですな。奥が深い(?)。


てな訳で、この発言で債券市場が本当にあがるのかよと考えると実に微妙なのですが、昨日の場合は「要するに債券相場が上がりたがってた」というのが相場上昇の原因でしょうな、とか言うと関係者以外はナンノコッチャと言う感じですけど(^^)、月末のインデックス系の長期化が相場の位置が位置ですし、直ぐ先の火曜日に10年国債の入札もありますし、さてさてどうしたもんかとかいう状態のタイミングだったので、絶妙の燃料になってしまったという感じでしょうか。

これで現物が爆裂したらエライコッチャでしたが、昨日の所は先物主導っぽいのでその程度ということで・・・・でも米債がまた強いのですけれども(最近さすがに米債にバカスカ振り回されるわけでも無いですが)、、、どうなるんでしょ。

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2007/11/28

○2日連続オーバーランチでギャップダウンとは

昨日の金融市場はご案内の通り昼休み時間に米シティの優先出資証券をアブダビ投資庁が購入というお話で物凄い勢いでギャップを空けて株価指数は上るわ債券は下がるわとなりましたわな。

昨日に関してはその前が米国株安債券高を受けてそのまんま窓を空けて株安債券高をやるという動きでしたんで、一日の前場と後場の寄り付きで窓空けとは勘弁して欲しいですな。しかも結局レンジ内とはナンノコッチャでございます。

まあ一昨日の中国なんちゃらみたいな雲を掴むような話ではございませんので反応したのは判りますけど、何もそんなに派手派手に動かなくても良いのにという感じでして、まあ相場自体に煮詰まり感と申しますか、宴の終盤っぽい感じ(あたくし的には宴の終焉になるにはもうちょっと日柄調整が欲しいと思うのですが)がしているの巻でどっちに行って良いやら右往左往という所なのでしょうな。

と申しますか、毎日目先のネタでぶれまくる米国債券市場(株もそうですが)の右往左往振りの方が呆れるのでございます次第でして、日替わりでサブプライム問題が浮上したり片付いたりの連続って何やってんだよとしか申し上げようがございません。サブプライム問題って目先のフローで一喜一憂するような話じゃなくて、もうちょっと長いスパンの話じゃねえのかよと思うんですけどねえ。

まあそんな感じですので、要するに各市場とも不安定と言ってしまえばそれまでですが、何がどうなっているのやらという所で。


○そういえば月末受渡

昨日のレギュラー受渡は11月最終営業日でございました。で、レギュラースタートのGCレポ取引がしらっと上昇して一時は0.60%レベルになる場面もあったそうで、11月末だから決算要因とかもあるのかねという感じでございます。先週の終わりくらいからGCレートが微妙に確りしてるのですが、月末抜けた所で落ち着くのか微妙に確りしたままなのかはよく判らん(多分カレンダーベースで月末か月初の税揚げ抜けたら一旦下がるんじゃねえのかとは思いますが)。

そんな中でFBのレートとかは全然動じず3か月で0.55%〜0.555%という感じで推移してるみたいですが、こっちはこっちで3月償還物の国債に対するニーズとかあるようですので、足元の金利と別の論理で動く人の買いがあって市場が微妙に分断されているって感じでしょうか(ちょっと重くなって来たようには思えますが)。

その一方で(昨日日経でネタになってたらしいですが)CPレートが微妙に高いという話はあったんですけれども、昨日はスポットが29日スタートだったので月末資金需要対応のCP発行がそこそこありまして、高格付けかつ上位発行体と目されている所のレートは、金融ネームのレートからそこそこ格差つけて(当然低い)発行されていますので、まあ短い所でも銘柄間格差(頂点にTB/FBがいるわけですが)は相変わらず平常時よりも目立ちますなあという所です。

今日は3か月FBの入札にスポット月末で税揚げや賞与資金、年末越えニーズ対応のCP発行とネタは盛りだくさんなのですけれども、昨日のニュースとそれを受けた米国市場の動きがどう影響するかワクワクテカテカ。運用サイドのニーズもあると思いますが、レート水準がそもそもこの有様なのでニーズ大殺到とは行かない気も(ちょっと上ればニーズドカドカでしょうけれどもね)しますです、はい。

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2007/11/27

○外しの口実にされましたかねえ

昨日は昼前だかに中国の政府系なんちゃら機関が日本株を買うとかいう雲を掴むような話をネタにして輪番オペはヘロヘロ。後場から窓開けて債券先物落ちるわ株価指数先物は上昇するわと相成りました。

えーっと、何でこんな雲掴むような話で反応してるんだかという感じですが、先週末に瞬間10年新発1.395%なんぞをやらかしている訳でして、世の中の想定レンジを見事にぶち抜けまくりの巻(1.5%割れ定着はねえよというのが普通の投資家が描いていた説明用紙芝居ですわな)でして、一旦売ってみたいという願望が出まくる水準でございます。しかしながらこの相場展開ですと売ってからもう一発持ち上げられたら目も当てられないのでございまして、中々突撃するのもオソロシス。

・・・ということで、水準感で売ってみたい人(株式は買って見たい人)が出やすい水準で、かつ月曜ということで基本は閑散相場となっているタイミングでちょうど良く材料らしきもの(しかも本当ならインパクトありそうですわな)が出たのでとりあえずやってみましたという所でしょうか。で、今朝は米国10年債4%割れ(17毛強ってなんなんですか><;)で帰ってきておりまして、もう戻るとは早過ぎですがなという所ですわな。

ちなみに、あたくしはそのニュースというか観測というかの話を聞いたときに「そんな金があるならODAを即刻全部返済して下さいもう出しませんよ」とか物凄く斜め上の反応をしたのですが(苦笑)。

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2007/11/22

お題「こりゃ参ったですぅ」

何か11月はやたらあっという間に過ぎている気がするんですけど、あたくしの感覚が妙なのかなあ・・・・・

○FB3か月0.55%ですかそうですか

長いところも強かった昨日の相場ですが、短い所に関しても何か強いですなあという感じになってるようですな。火曜日に入札が行われたFB486回(3月3日償還)ですが、昨日の日本相互証券の引けは0.550%となりました(たぶんビットサイド)。入札の時の平均落札が0.562%でしたんで、1日ちょっとで1毛さっくり進むという展開。

いやまあ1毛くらいさっくり進んで頂いても結構なんですが、その絶対水準が0.55%ってGCレポのレギュラーネクストが0.53−54%とかでやってる中で3か月を0.55%で固めるとは幾ら利上げ確率ゼロ(は言い過ぎ^^)とは言えさすがにちょっと如何なものかと思うんですが、同じく3月償還のFB471回(6か月FBの残存短くなった奴で3月10日償還)が0.54%などというレートをやらかしていますので、最早この辺は現先でもFBでも同じという状態・・・てか年末年始のオーバーナイト7日間があるんですけど・・・・

でもまあもっと先の金利を見ますと、この前出た6か月FBのFB483回(5月14日償還)は0.570%だわ、1年TB427回(11月20日償還)は0.605%だわと1年までのカーブが潰れる潰れるという有様で誠に遺憾に存じます。

一応自分を納得させる為に(?)「向こう半年利上げが無いので1年の金利は(0.5+0.75)/2で0.6%台前半は無問題」といささか(どころではないが)強引な理屈を持ち出して見るんですけれども(笑)、現実はもっと進んで0.605%ですかあという感じでありまする。ちなみにお約束のようにこのあたりのTBの引け値はかなりフラットになってますわな。本当にそのレートなのかどうかは(品薄ですから)よー知らんが。

まあ3月償還に関してニーズがあるのは何となく判るんですが、1年あたりも国債への買いが強いという状態でして、その一方でCPのレートは下げ止まり(一部でじりっと上昇)だわ、一般債は国債の爆発についていかないで遅れ気味だわとなっておりますので、まあこれを強引に解釈すると「利上げ時期の先送り観測」と「小型版質への逃避(というか質への選好というか)」の合わせ技という事になるんですかねえと言うことで。よー知らんけど。


ちなみに、連日実施されている資金供給オペのレートも順調に低下しておりまして、昨日実施の全店オペ3月7日エンドが足切り0.56%(按分は9.5%ですからかなり薄いですけど)まで低下しやがりまして、そりゃまあFBが0.55%でもおかしくは無いわなという感じになっております。そんなに景気良く資金供給するのは何でなのよと思う気持ちは少々(実はかなり)ございまして、まあ足元は兎も角として、ターム物も抑えに掛かっているという印象で、どこがどう「市場機能の回復」(すっかり忘れてしまいましたが、量的緩和解除の時にはそんな話ありましたなあ)なのかと小一時間という感じではございます。まあそれだけターム物金利の跳ね上がり(落ち着いていたLIBORがまた微妙に怪しいようですな)を警戒してるんでしょうと好き勝手な解釈しておきますけど。


○まあ強いですな

昨日は超長期国債の入札がございましたが、前場は入札に敬意を表して(??)押し込んでまして超長期とかも比較的弱めになってましたが、落札結果発表後に(株価指数の動きとか為替市場の動きとかもあったとは思うんですけど)相場上昇するわ、後場遅くになってからは長いところが強くなるわという有様。最後の方の上げってどう見ても長いところに買いが入ってるでしょという感じですわな。

暫く前までは先物(とか中期)がやたら強くて(今でも強いけど)現物が置いていかれるという展開も多かったんですが、さすがに置いていかれた分の反動もあるんでしょうけど、ここもとの動きは長期ゾーンがきっちり引っ張ることも多くなっておりまして、昨日の最後の方なんぞはちょっとこう相場から若干悲鳴が聞こえた気がするんですが、まあこの調子で値持ち(さすがにこのまま一気というのは・・・・)して下さいますと、最後は阿鼻叫喚のブルフラットをやらかして下さるのではないかという悪寒。

だいたい10年1.5%割れ定着ってのは市場の中の人的にはシナリオとして「それはさすがにないでしょ」という形になってたと思うのですが、このくらいの期間で定着とは言わないですけど、この調子で値持ちしやがりますと、シナリオ(あるいは説明用紙芝居)をどうするのよという話になって参ります(と思う)ので、投資家様におかれましてはケツが重くなるものの、諦めて動こうものなら今までと別の前提で登場となるでしょうから香ばしい展開も期待(したくないが)されますわな。おーおそろし。

ま、こんな時に限って「四半期の締めまであと1か月しかありませんが如何お過ごしでしょうか」というタイミングになっております訳で・・・・


と、本日は相場の愚痴でございました。まあ債券市場もいきなり厳冬(市場の中の人以外には「何で相場が上ってるのに厳冬?」と思われるでしょうけど、何故かそういうもんなんですよね)でございますので風邪引かないように注意しましょうと言った所でございまする。。。。

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2007/11/21

○緊急利下げの噂ですかそうですか

昨日の相場ですが、米国様の長期金利がアホほど下がって10年4%割れるんじゃないかという勢いで帰ってきたので先物大上昇してスタートしやがったのですが、午後になるあたりから株価指数がエライ勢いで上昇。その割には債券先物下がらんねえとか思っていたらネタが「FED緊急利下げ」という噂でした。そりゃ債券先物中々下がらんわな(^^)。

でもふと冷静に考えますと、ここの所の米国長期債市場って利下げ催促相場→利下げになると長期金利上昇というなかなか楽しい動きをしやがっておりますので、FED緊急利下げは実は長期債売りだと気が付いた(かど〜か知りませんが)ようでその後は下がりましたが、いやまあ利下げの噂で動きますかと実にこう不安の巷というか不安定な相場というかでございまする。


そんな中で(というかFED利下げどうのこうのと関係ない範囲の市場ですが)昨日は3か月FBの入札が実施されましたが、3月3日償還と遂に3月償還になりやがったのですが落札結果の方はと申しますと前回よりも金利低下して平均が0.562%(片端計算なので財務省発表の数値と違います、以下同様)の最低0.563%とまあ強いですねという結果になりまして、その後ショートカバーとかもあったようで0.55%の出合いもあったそうな。引けは0.555%なんですけど、あのそれは足元のレポからカツカツ(取れて3bp)ですし、年末年始とか越えてさすがにその期間は逆鞘じゃないでしょうかとかいうレートでして、中々持っているのもしんどいレートですなあと思いまする。でもまあ短い所にはニーズが強いようでして、今回のFBに関しても「3月償還もの」ということで、諸般の事情で決算跨ぎのものを買いにくい人にとっては絶好の買い対象銘柄という感じみたいですな。

共通担保オペが3月13日エンドで実施されてましたけど、こちらも足切りレート0.57%ということで、先週の頭に実施された3月足のオペが0.59%の足切りで先週水曜実施の2月末足の全店オペが0.58%の足切りでしたので、まあいい感じでレートはじり安という所ですわな。まさに亜空間でございます。。。。。

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2007/11/20

○日銀のオペが何気に金利下げ攻撃です

日銀の資金供給オペがやたらと金利を抑えるオペレーションをしているという話が市場のごく一部の地域で持ちきりの昨今でございますのでそのお話でも。昨日は国債買現先オペが実施されたのですが、何故かトムスタート(普通はスポットスタート)で実施しやがった事から応札する札が少なくて6000億円の予定額に対して応札が7511億円にとどまりまして、落札結果はトホホの平均0.521%の足切り0.51%という有様。

いやまあ20日は資金需給上不足日だからオペ打つのは判るんですが、何も札が集まらないの確実な国債買現先を打たなくても良いのにと思う訳でして、こりゃまあ「調節担当部署は意図的にレートを押さえつけようとしている」と見られても仕方ないでしょうな。ちなみにこのオペの時点で別に20日スタートのGCとかの金利が跳ねていたというような話は聞いておりませんので、敢えて国債買現先でやる意味は何なのとなると先ほどの答えになるのかなって感じです。

共通担保オペに関しても足の長いのと短めのを併用してやたらめったら打ってきまして、そりゃまあ資金需給的に中立に打って来ているというのは判るんですが、3000億円くらいで1〜3週間くらいのオペを頻繁に打ってくるという状態で、少なくとも国内参加者的にはTBやFBの利回りが素敵な階段状になっている(しかも段差が潰れてきてますが・・・・)ことに象徴されるように、短期セクターには資金がとても気持ちよく余っているのが現状判断でございますので、日銀の資金供給がどう見ても金余り状況への嫌がらせです本当にありがとうございました。

ここもとの無担保コール翌日物加重平均金利を見ますと見事に0.50%±0.01%に張り付いている(国債発行日要因に何かがぶつからないと動きません)次第ですが、そもそも無担保コール翌日物加重平均は短資経由の取引集計でございます筈でして、ダイレクト取引(国内大手銀行など)分が加味されないので実質的な取引金利は加重平均ベースよりも若干下になると考えられますので、実質的には市場平均って0.48とか49とかになっているんジャマイカと思料。

・・・えーっとこの部分認識違いがあったら指摘お願いしますね。

今年の前半あたりでは加重平均をそれほど0.50%に張り付かせるようなオペレーションではなくて、もうちょっと上(0.52%位)でもオッケーという感じで、GCレポレートがレギュラーネクストで大体0.55%が中心のイメージだったんですけど、加重平均を0.50%ガチガチに持って行ってる最近ではそれに対応してGCレポレートが0.52%〜0.54%という感じになってますわなという所で、オペレーション的にはしらっと金利が下がっている感じでございますわな。

とまあそんな感じで、超短い所の金利が全然動かないので、まあそこの動きで超過収益を確保したいねえという人には実に詰まらん状態が続いておりますなあという感じです。別にゼロ金利じゃなくても動かなきゃただの事務作業ですわな、とほほのほ。

#で、今日は3月償還のFB入札がありますが、3月償還が一頃妙に人気化した事もありますので、足が3月になってもそんなの関係ねえという感じになるんでしょうな。あっはっは。

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2007/11/16

○いやあ戻っちゃいましたね

昨日の債券相場はあっさり味で戻っちゃいましたわな。前日には金融不安一服で米債売られりんぐの米株上がりんぐと前々日の10年1.5%瞬間風速で割れの達成感とかまあとりあえず叩くネタが色々あったので相場叩いたんですが、まあ押したら翌日戻るとは結局皆さん買えてないのねって感じですわな。

15年変動利付国債は正直ワケワカランので1年TBの入札に関して申しあげますと、前場引けはインチキっぽく0.66%なんぞやってましたが、入札は0.65%水準でやってやっぱり買いが旺盛でショートカバーも入って引けは0.63%ですかそうですかという有様。どうも短い所に関してはここもとの戻り局面で流動性の低いものだったり、信用面にアレなものだったりするような物をさっくりと売却した資金なんぞが入って来てるのかなあとか勝手な当て推量をするあたくしなのでありまする。

いずれにせよ、よほど明確な売り(というか買わない)ネタが出ないと下がった所で買いがじりじり入ってくるの巻と相成っている次第でございますので、こりゃまあ炙り出された投資家が徐々に泣きながら買いに入るの図なんでしょうなあという所です。でもまあ最終局面のもう泣きながらブルフラットですよ大爆発ですよという展開には程遠いです(まだ時間的には余裕がありますし・・・・)ので、こんな感じで「何かネタ出て下がる」→「ネタの続編無くて相場止まる」→「下げ止まると押し目買い」→「ネタの無い中上昇」という実にいやーな展開が待ち構えていそうな悪寒です。

正直、こんな所で相場が強くなられても嬉しい人はあまりいないと思うんですけど、相場は皆が困るほうに動くの法則がありますからね。

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2007/11/13

○ますます亜空間

昨日は株価指数がアホのように下げておりましたが、何か余りの動きに反応しそこなったのか単に月曜で投資家様会議で多忙だったのか知りませんが、外部環境がこれだけ動いたのに債券先物にしろ金先にしろあんまり動きませんでしたなあという結果になっておりました。

・・・・でもまあ仔細に見ると債券市場ではイールドカーブが超長期に掛けてフラットしておりますし、短い所でもちゃっかり金利が低下していますわな。

昨日は共通担保本店オペで8000億円の資金供給が行われまして、とうとう3月足のオペなんぞを打ちやがったのですが、こちらの落札レートが平均0.593%で足切0.59%となりました。先週水曜に実施された2月26日足のオペが平均0.603%で足切0.60%ですので3月足になったにも関わらずきっちり1つ下がりましたの巻。まあ先週木曜の2月15日足全店オペが0.59%足切でしたから下がるかなあとは思ってましたが。。。。

んでまあそんな状況ですのでFBの利回りも12月足まで(日本相互証券引けベース)0.53%と、それはGCや現先(大体0.53%〜0.54%ですから)で回した方が宜しいのではないかというレートですし、1月足で0.56%という状況は相変わらず(先週入札があった新発3か月は0.57%)で、金利の期間構造もへったくれもないというのは引き続き継続。こうなるとさてどこを潰しに逝くかといえば何かそこに存在するプレミアムを潰しに逝くの図となるので、短い所で言えば年末越えのプレミアムと、CPなどのクレジット物のプレミアムを潰しに逝きますよという話になるものかと。

その中で年末越えに関しては現実問題としてサブプライムだ何だというのがありますので、年末越えでファンディングの問題が生じるかもしれない(実際に最後の最後には何とかなると思いますが)ということで、潰しに逝くのはまずCPの方でしょうかという感じであります。

ということで最近SBの発行が多いせいか妙に(特に事業系の)発行が薄くなっているCP市場ではありますが、3か月ものの上位格付け銘柄で金融系で0.72%近辺まで下がるわ、事業系で(あんまり発行がないのですが)0.65%あたりになるの巻でして、まあ金融系はここもとのご時世なのでハンデつくのは仕方ない面がある(とは言え今までの流れから言えば結構つけさせられてる観があります)のですが、事業系はFB対比でもまあかなり潰れましたなという感じ。電力CPとかがこの期間で出てくると幾ら位になるのかをちょっと見てみたい気はするのですけどね。

なお、年内物に関してはFBとのスプレッドもっと薄くて事業系で0.55%近くまで下がっている有様ですんで、そういう意味では実需筋というか持ちきり前提な短期市場の最終投資家はまだ長いところに資金をそれほど持っていってないというか短い所の運用で凌いでいるという感じなのでしょうな。

・・・・でもまあ外部環境がこの有様で年度内(年内ではない)利上げって何ですか状態になりつつある亜空間な昨今ですので、どこかで年末越えを潰しに逝くのかなあとは思うのでありますが、さてどうなることやら。。。。

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2007/11/09

○3か月もの資金供給オペ0.6%割れ

のっけからマニアックな話で恐縮ですが、昨日はスポットスタートの共通担保全店オペで2月15日足というのが実施されました。似たようなのは31日にスポットスタートの2月15日足(年金定時払いの財政払超にぶつけてる訳ですな)というのが行われてこの時は平均0.608%の足切り0.60%だった訳ですが、今回のオペは平均0.597%の足切り0.59%と見事に1bp低下。

これは1bp低下したというよりは「ああ0.6%割りましたなあ」という感じ(地合いから言って時間の問題だったとは言え)でございまして、昨日は今週入札が行われた6か月FBも0.595%に金利低下してましたし、短い所には資金が例によって余ってて年末越えあたりのレートに低下圧力がかかってますなあという感じです。

#実は最初トムスタートの本店オペと勘違いして0.58%くらいまで下がるのかと思ったのはここだけの話です

FB3か月も結構な感じで低下してまして、入札段階で0.583%レベルでやってた今週の(って一昨日入札ですけど)新発FB3か月は昨日は0.570%まで金利低下の巻ということで、こちらもまた確りです。で、このFB利回りですが、レートが階段状になっているのはいつものとおりでして、1月償還のFBが大体0.56%で、1月28日償還のFB480回になって0.57%で新発の484回まで0.57%が並ぶの巻。どう見ても利上げ無警戒です本当にありがとうございましたという感じですが、まあ致し方無しですわな。

ちなみにもうちょっと長いところですと3月償還のTB419回は異常値(この銘柄は入札の時に超大量の不明玉があって流通玉が極端に少ないんですよ)としまして1月〜3月が0.56%〜0.57%となってて、4月から何となく傾きがついてる(まあこの辺は流動性に乏しいのでこの引けも本当にそうなのかはよく判らんのですけど一応信用すると致しまして・・・・)感じで0.6%〜0.63%というような感じになっているようですわな。それにしてもろくすっぽ傾いてない訳で、これまた利上げ警戒感の大幅後退というところでありましょう。


まあ利上げ観測はだいぶ前から後退している訳ですが(苦笑)、ここもとの動きは先ほど申しあげた共通担保オペレートに加えまして、CPの発行利回りが3か月などの期間でやや低下(年内償還物は既にこれ以上低下しにくい所まで低下してますので・・・・)している所でありまして、サブプライムというネタで微妙に最近ハンデのつき方が目立つ(サブプライムと関係ねえだろという気がするのだが^^)金融系の上位格付け発行体で0.7%台後半だったレートが月末辺りから徐々に低下傾向になってきて昨日は0.73%あたりまで低下してるようですわな。まあ時間的に11月に突入した事もありますし、徐々に年末越えの資金を(それなりに年末越えプレミアムがついているうちに)放出しておこうってのもあるのかなあと思うのであります。

また、相変わらずキャッシュ潰そうという人はいるようで、1年以内の国債とかは何せ1年TB426回(ほとんど11か月ものですけど)が0.635%などという有様ですし、これらのゾーンの高格付けものの一般債もやたらビットが旺盛のようでして、正直足元金利の足し算をしながら買おうとする人にはちょっと勘弁して欲しい(超短い所というのは国債なら途中で売りにいけるけど、一般債は一度買うと売りに行った場合のハンデがでかくなるので中長期債以上に流動性に差がある)というレートになっているようですので、このあたりの資金も相変わらずという感じ(ただしディーラーの在庫はさすがに増えているようです)ではあります。

てなわけで、1年辺りの金利がさすがにちょっと間尺に合わない水準で安定しやがっているので、年末越えのプレミアムをここらで剥がす流れになってくるんでしょうなあと思うのでありました。


○ECBも利上げ無しですなあ

まあ当然の結果ではありますが、ECBは金利据え置きで金利水準に関しては(実は声明文を真面目に読んでいるわけではないのでまちがってたらゴメンナサイなのですが)中立(というか要するに様子見なんでしょう)のようですし、FRBはバーナンキ証言にあるようにまあ普通に考えて利下げになりそうな感じ。

これでまあ日本国内の経済指標が良いというならまだしも、昨日公表された景気ウォッチャー調査はまたまた悪化しやがっておりましたんで、ますます雰囲気宜しくない状況の中で金利正常化路線を無理に継続するこたあねえと思うんですけど。だいたいからして米国みたいにインフレ懸念がある訳でもない(まあ日常品の値上げは話題になってますが、それで買い溜め現象とかが起きてる訳でもないので、まだまだインフレ懸念には遠いでしょ)我が国は余裕をぶっこいて様子見してりゃ良いんじゃネーノという感じですわな。

ま、総裁発言に相場が全然反応しなくなっているという現象を取りましても、市場の方が既にその辺まで織り込んでいるという証左ではございますが、そこまでの状況が中々市場の外の方には伝わらんようで福井総裁の狼ジジイ発言の方がクローズアップされるのは仕方ないこととは言え残念な事でありますな。

いやまあそれだけのことですが。


○その他備忘メモ

・サブプライム問題

http://www.asahi.com/business/update/1106/TKY200711080371.html
サブプライムで73億円損失、滝野川信用金庫

ほほう。日経読まないので知らなかったんですが、6日の夕刊に出てたそうですねえ。


・40年国債入札(火曜の話を今更)

入札の前場引けまで煽って2.405−2.415の気配で入札やったら結果が2.435%だわ、大引けになってみたら2.450%だわとは何という不祝儀相場・・・・・しかも昨日の引けでも2.445%で、入札時点から先物は気持ちよく上昇しているのに、まだこんなもんですかそうですか。何だかトホホ感が漂いますな。というか煽るなよ・・・・


・ドル安ですなあ

奇しくも西村審議委員のスピーチが話題になった(正確に言いますと、スピーチの時点ではごく一部の人間が「チューリッヒの小鬼」なんて久々に聞いたぜとネタにしてた程度だったのですが、WSJだかFTだかで記事になった途端に国内の一般メディアまでが追随したという情けないけどありがちなパターンだったのですが)あたりがドルの最盛期でしたかそうですかということで、相場ってえのは手を変え品を変えながら結局同じようなパターンを繰り返しますなあという感じであります。

しかしアメリカ様はこの状況で物価上昇したらインフレというよりはスタグフレーションになるような気がするんですが、どういう手を打って来るのかバーナンキ先生大変ですが頑張って頂きたいと存じます(と見物人モード)。ケチャップまだー?

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2007/11/05

○下がった分以上に上がるとは

金曜の債券市場ですが、水曜夜に折角(?)FRBがもう中立金利ですよ利下げ一旦打ち止めですよという声明をだして木曜に(10年国債入札のヘッジもあって)下がった相場でしたが、木曜夜に米国サブプライム地雷が早速爆発して株安債券高を受けて国内債券市場も大上昇。

んでまあ金曜の上げがすげええええと思ったのは、朝っぱらから木曜に下げた以上に戻ったことでして、展望レポートも出ましたし、大体からして期初から1か月も経ってしまったことですし、そろそろ様子見地蔵のままでいる訳にも行きませんなあとなったのかなあとか勝手に人様の懐事情を忖度。

朝方はさすがに先物が先行して爆裂していたのですが、時間の経過と共に長いゾーン(というか超長期ゾーン)の気配が追い着いていくという展開でしたんで、先物だけの上げじゃなくて現物にも買いが来ましたなって所でしょう。金曜は昼頃に一旦先物が押し込む場面がありましたんで、まあ下がったところで早速買いが来たのか、時間差で入替でもあったのか知りませんが、まあ戻って下げ以上の上げですから、こりゃまあ強くなりましたなあという感じです。

#とか言ってたら週末の雇用統計は良い内容とは


まあ毎度毎度同じ話をしてますけど、日本の金融政策に関しては、欧米の金融政策が平常モードに戻る、すなわちサブプライム問題が一定の決着(または先送り)をするとかで、まあ実体経済への悪影響を遮断できる状況になるというのが前提なのですけれども、まあこの手の物はウダウダと問題が長引くという(長引かないで済ませられる規模ならとっくの昔に片付いてるでしょ)のが日本の経験でもあります。で、日本の場合はそう簡単にインフレ期待が盛り上がらない(生活価格が上ってるのは勘弁して欲しいですが)ので、金融政策は余裕かませるでしょうとなります。

となると、レンジ内で色々と動きますが、何か1か月終わってみると同じような所に居やがりましたなあ外部環境も変りませんなあというのが暫く続きそうな勢い(勢いが無いのですが)でありますので、そーゆー時は相場が下がったら買おうとか悩んで時間をかけているよりも素直に買って時間を味方につけちゃった方が良かろう(ディーリングは別ですが)ということにもなって来ますので、まあ月も変りましたのでそろそろご出動といった風情なのではないかと勝手に想像しております。

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2007/10/30

○債券先物が暴れますな

昨日の債券相場ですが、先週末の米国市場が何となく株高で債券(ただし長期)安でしたし、国内株式も金曜から復活の香りでしたんで、寄り付きから下をぶっ叩いてスタートしたのですが、途中から切り返し。で、切り返して戻るのは良いのですが何も朝下がった分を倍返しで戻すことはねえと思うのですが、戻る過程で先物がやたらと強かったというか先物をせっせと買うというか持ち上げる人がいましてナンノコッチャでございました。

先週後半に1.6%割れの水準から外部環境(特に米国)自体が国内債券にそんなに悪くないのに押し戻したので「やっぱり1.5%台は戻り売りですよウッシッシ」という感じが広がっていたというのに昨日は株高だわCPIに携帯電話新プラン入らない(これ自体あたくしは別に本質的な問題じゃないとは思いますが・・・・)わとかの材料がある中で下げてみたらいきなり倍返しで戻るの巻。実に奥が深い(というか意味不明なのですが)相場であります。

しかしこの先物で暴れる動きがよく判らんですな。まあ今日明日あたりはインデックス系のリバランスに伴う買いとかあるから緩和されるとは思うのですが、先般の30年入札以来長いゾーンの現物の需給があまり宜しくないので現物在庫にしてる業者の先物がショートになりやすいとかで先物で暴れるのにちょうど良いタイミングではありそうなのですけれども、昨日の動きはあまりと言えばあまり。うーむ。

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2007/10/26

お題「受難の入札と時間軸復活(か?)と」

○20年入札でしたが

昨日実施された20年国債入札ですが、前場引け時点では2.145%−2.15%で、これに対して落札結果も平均と足切りがちょうどこの範囲内という事でしたので、この時点では順当といえば順当な結果。で、落札結果発表後先物が戻ってみたものの後続無く、その後中期がやたら強くなって長期ゾーンがヘロヘロになるというバランスとなってしまい、終わってみれば前場引けよりも先物が15銭上昇してるのに20年新発の引けは2.155%(実力はもうちょっと甘いと思うんですが)となりやがるという状態で、30年でヘッジでもしない限り(ここもとの状況からするとそのオペレーションは作りにくい)何でヘッジ掛けててもやられと言う涙のでるような状態でした。

ここもと海外市場がアホのようにぶれるので、中々事前ヘッジがやりにくくて当日にヨーイドンでヘッジ入れてそこそこ甘くしたんですが、レラティブバリューで買う人のパワーが減退している中で絶対水準バイヤーさんだけでは20年のニーズがイマイチでしたねということなのでしょうが、それにしても何も3毛甘にしなくても良いのにとか思うんですけれども、入札にぶつけて売り崩す人でもいたのか、単に新発出た分だけ重くなってその重みで崩れたのかは知りませんが、いずれにせよ期初からこの入札とは誠に遺憾でございます。

一方で中短期は強くて、こっちが相場を引っ張る中で仕方がないので嫌々ついてきた超長期ゾーンが先週の30年に昨日の20年という新規玉の供給で実はこの辺がついていく必要ございませんでしたなあということになったということなのかもしれませんが、それにしても余りといえば余りな展開ではございました。ナムナム。


○一方で中短期は時間軸復活(か?)

そもそも昨日の受難入札の一方を演出しやがったのが中短期の買いであることは間違いないと思うのですが、2年カレントの昨日の引けは0.765%ということで次に利上げがあった時の予想されるコール誘導金利に益々接近。というか次回利上げした時のGCレポとか現先の金利がこの辺じゃろという気もしますが、まあそんなレベルにまで低下。

今後の利上げ路線を見込むのであれば1回の利上げにしか耐えられない2年って如何なものかとか思うのですが、12月か1月に利上げができないと来年6月くらいまでは動きにくかろうとか考え出すと、第4次利上げが物凄い勢いで後ズレするという予想になってしまいますので、持ちきり前提で足元金利見合いで考えた場合に、第4次利上げで割り食う部分よりも第3次利上げが来るまでの鞘で稼ぐ分の方が多いでしょとかいう理屈が成り立ってしまうところがキングオソロシス。2年がその有様ですと、まあ中期ゾーン全体的に強くなるでしょうということで。

米国のサブプライム関連が泥沼モードになる中で、こりゃまあ米国また利下げするでしょとか欧州の利上げって何ですかそれって状態になっている中で、そもそも国内経済指標がイマイチな状態なのに金利正常化路線が正当化される訳もなくというのがコンセンサスになっているでしょうとなりますと目先利上げは難しかろうとなりますわな。んでまあ2月とか3月になりますと執行部の交代が待ち構えているのであまりイタチの最後っ屁みたいな動きはしにくい(後任が迷惑するじゃろ)と思いますし、民主党が何だか判らないですが後任人事でごねるらしい(確かに任期が5年もあるからごちゃごちゃ言うのも判らんではないが、何を持って適任と判断するのかがさっぱり見えてこない現状ではただの嫌がらせにしか見えないですわな)ので、金融政策で動くのも慎重にならざるを得ません罠。

で、新執行部になっていきなり動くというのもちょっと考えにくいとなりますと、6月まで亜空間発生となってもおかしくないですなあという計算が成立するので、サブプライム問題が物凄く運が良いことに年末までに片がつく(片がつく訳無いので、まあ官民揃って絶賛問題先送りで体力の範囲内で徐々に誤魔化しましょうというスキーム発動とか、どっかを血祭りに挙げた後に公的資金注入して一気にめでたしめでたしというスキーム発動とかになるんでしょうが)とかにでもなれば話は別ですが、12月または1月に利上げするチャンスが無ければ今の0.5%は暫く続きますなあと。何か昔々に延々と続いた「低め誘導」時代を思い出しますなあ(涙)。

おまけにここのところ日銀様のオペレーションもきっちり0.5%のディレクティブを守るようにどっちかというとやや緩めの調節が続いておりますので、足元金利が跳ねそうな感じもなく、ターム物も安定となってまして、まったりとした状態が続きそうな悪寒。


まあ皆さん考えることは似たようなもんですので、気がつきゃ3か月FBは0.575%まで金利低下するわ、6か月FBは0.60%まで低下するわとなってますし、何でそう親の敵のように供給オペするのかイマイチよく判らんのですが、連日絶賛大実施中の共通担保オペでは昨日とうとう1か月ものの平均レートが0.543%まで下がるわということで、この調子で3か月の本店オペ打ち込まれたら次は夢(調達サイドにとっては夢で運用サイドにとっては悪夢ですが^^)の足切り0.6%割れとかになりそうな気がしますな。CPの発行状況なんかを見ますと、今のところはさすがにそこそこある年末越えプレミアムが潰れて行くのを待とうということで発行してくるタームが短くなってきているような気が何となくしますし、この調子ですと金融政策の見方が完全に「当分無し」になるまではショートファンディングが増えることになりそうですにゃ。

1年以内のカーブも手前から徐々に潰れてきましたし、まあ次は一般債のスプレッドを潰しに(って既に結構潰れていますが)行くんでしょうなあとか思うのですが、そもそも短い一般債自体があまり在庫が無かったりするのですけど。

・・・と超短い所の話をしてますが、長いところになると短期ゾーンの金利が下がる側から超長期ゾーンがスティープするとか、もっと違った話になるので面白いのですけどね。まあ1年とか2年とかの金利の部分ってえのは正に時間との戦いの部分があるので、「いずれ利上げがある」と思っていてもその時期がちょっと違うだけでも判断をいじらないといけないですから。。。。。

#と、本日も雑感でしたが、今日のCPIはどうなるんでしょうかね

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2007/10/25

○入札だけ押し込みましたが

昨日の3か月FBの入札ですが、落札結果は平均0.592%で足切り0.596%ということで意外に利回り高いですねえという感じでしたが、終わってみると0.58%−0.585%ということで結局2月償還だけど既発と同じような水準になっているの図。

人の懐具合はよー知りませんが、入札時点では押し込んでしまうというのは普通に考えるとプライマリー時点でニーズが続々でもうエライコッチャですよという状態にはまだ至っていない(至ってたら入札が過熱する)のではないかと思います。でも頑張って値持ちさせておけばまだ年内償還物しか手を出していない人たちもそのうち年末越えに手を出してくるでしょうから値持ちさせておけば良いじゃんという事で頑張ってるんでしょうなという感じです。

これでまあ売りのぶちかましでも出れば話は別なのですが、今の市場環境(ただし短い所)はどう見ても運用難です本当にありがとうございましたという状態でありますので、何か変なものでも食わない限りドカンと売りがでて崩れるというのも考えにくいので、この調子で推移する中で玉はちんたら捌けて行って、気が付いたら翌週になってまた入札って事なんでしょうかな。

あとは年内償還ものにしか手を出していない人がいつ年末越えを買ってくるのかで、その動きがでてくれば現在の年末年始にある階段が低くなる(年末越えプレミアムは最後まで残るので階段そのものは無くならないですけど)のかなあと思います。

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2007/10/23

○相場雑感

昨日は海外市場を受けまして朝っぱらには2年カレントが3毛強なんぞがお出合いになられましたのですが、3毛強と言えば0.765%でして、ついに2年間で利上げ2回しか織り込まないレートですが(2年くらいの金利だと足元金利の足し算をどうしてもしたくなるのよ)それで良いのかとか思ったらその後はさすがにちょっと押し込まれて引けは0.785%となりました。

まあ世界経済がここからもうグローバルリセッションで日本はデフレスパイラル再突入ですよという話でしたら2年0.75%でも良い(というかもっと下がりますかそうですか)のでしょうが、さすがに現時点でそこまで予想するほどでもなかろうというお話ですから、1回利上げになって誘導金利と同じになる0.75%というのはさすがに抵抗されるでしょうという所でして、まあさすがに目先2年の金利って達成したように思うのですけれどもどうでしょうかねえ。

#大体からしてこういう明確(適当に逃げ文言を入れてますが^^)なことを言い出すと逆に逝くのがドラめもんクオリティなのが我ながらキングオソロシスなのですが

より短い所に関しては、FB3か月が徐々に買われてまして先週の入札で平均0.609%でまあ確りですなあとか言ってたのですが、昨日の引けは0.580%で出合いなのですが途中までビットという有様。短い所ではFBのレートが下がってみたり、一般債の気配が確りしてみたりと中々景気の良い状態でして、一方でCPのレートは横ばい範囲内でありまして、またまた「債券と名がつくもの」へのニーズが強くなっている感じですわな。世の中利食えるような長期債があんまりあるとは思えませんが、もうちょっと短い所とか一般債とかを外した資金が入ってるんですかね、よくわからん。

もっと良く判らんのは足元のGCレートだけ妙に下がらない事でして、一応25日という言い訳はあるのですが昨日はイメージ1つレート上昇となったようですけど、一方でFBとか強いですし、昨日実施された共通担保本店オペは2月足になったのですがレートは前週の全店オペよりも1つ低下して平均レベルでも0.61%台という状況でありまして、タームのところとか債券と名がつくものが強いとかいう状況と整合性がイマイチ取れないんですな。どう見ても積みの進捗良い筈ですし、レートがそう上るというのも何なんでしょという感じです。

ま、ど〜せ個別市場の需給が微妙にバラバラになっているんでしょうけれども、少々不思議ですなあとか思うのでありました。

明日入札が行われる3か月FBは償還が2月になるのですが、共通担保オペのレートがあの有様では引き続きイールドカーブは階段状態のまま(ちなみに昨日の日本相互証券の引けベースでは1月償還物は11日償還が0.575%で残りは全部0.58%と見事な横一線です^^)になるんでしょうかねえ・・・・・

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2007/10/22

○2年4毛強とはこれまた

木曜に案外動かなかったので、まったりとした相場とか金曜の朝書いたら金曜は中短期中心に相場爆裂。ナンノコッチャと思いながら見てますと2年が結局4毛強で0.8%を割り込むの巻と相成りました。いやあのその利回りは短期金利の足し算で考えてそれで良いのかよと思ってしまうのですが(0.8&割っちゃうとざっくり考えて利上げを2回強(多分2.5回以下)しか織り込んでないと思うぞ)、なんちゅうかこのタイミングで急に来やがりますかと実に不思議。

ま、今月は2週目に何だかよく判りませんが決定会合の票決で反対が増えるというお話とかそれ行けワッショイ相場のNY株式が伝染して強かった株価指数とかの影響なのか妙に売り込まれた分の反動はあったのかとも思うのですが、結局のところ相場が下げ止まって来たかと思ったらいきなり期初の買いってえ奴なんでしょうか。最終的にはこの前も申しあげたように「皆さんショートなんですね」ということだとは思いますが。

しかし2年から4年あたりまでが一番強いというこの展開ですが、要するに中短期買うのを十八番としている人が本格化買い出動した結果(追記:これ判る人には判りますよね^^)こんな有様になりましたっちゅうことなんでしょうかねえ。よーわからんが。

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2007/10/18

○皆さんショートだったんですねえ

昨日の債券市場は米国の株安やら国内の株安やらインド株式市場が急に大下げしやがったなどのような外部要因はあったのですが、あのそれにしてもそこまで上昇しますのかいなという威勢の宜しい相場になりました。何せ先週の金曜日に5年国債の入札があったわけですが、木曜の5年カレントの引けは1.28%とかやってた筈なのですが、昨日の5年カレントは1.165%だの1.17%だのということで、あのちょっと先生巻き戻しにも程があるという感じでございます。

まあ一応株安が原因って話になるんでしょうけれども、それよりは「買いたいけど様子見地蔵」な人が世の中多いからこういう話になるんでしょうなと思う次第でありまする。即ち「押し目で買いたい」→「でも買って下がると具合悪いから下がってる時は様子見」→「止まったのを確認して買いましょう」というのはまあ別にそれはそれでアリな話だとは思うのですが、そーゆー人が多くなると何が起こるかと申しますと、ここもとのように「買いが急に来たので」状態になりやすくなり、上る時の速度が速くなりますと言う事ではないかと。それにしてもこの速さはちと何と申しますか目がテンなんですけれども。。。。。

ま、要するにマーケット全体がショート(買わなきゃいけない状態で押し目待ちをするのもショートですから)ばっかりという状態になってるので、「下げる時はダラダラ」→「何かのネタで反発すると急上昇」という相場になりやすくなるのではないかという感じですわな。よく「上げ100日で下げ3日」などという相場格言(でしたっけ?)があるように、参加する人たちのロングが徐々に溜まっていって何かの拍子にロング総投げで急落ってパターンがございますが、そこまでは行かないにせよ、ちょうどまあその逆モードになっているということでありましょうな。ナンノコッチャという感じでもありますが、昨日はグングン上昇する相場に「いやあ皆さんそんなにショートだったんですねえ」と落涙を禁じ得ない動きでございました。今日も米債急騰して帰って来てるんですが(涙)。

ちなみに、じゃあ何でマーケット全体がショートかと言うと、そりゃまあ多分投資家の書いてる説明用紙芝居の9割くらい(というか多分全部)には「経済が緩やかながらも拡大しているので政策金利を含めて金利は緩やかな上昇傾向」って絵が描いてあるるからでしょうとしか申しあげようがございませんな。何となく相場が売られているときは紙芝居どおりですから、そこで逆張りしてそのまま下がろうものなら「お前は何をやっとるんじゃ」となる訳ですからね(^^)。実に悲しい説m(以下激しく自主規制)。

#そもそも多くの人が考え付くのと同じ発想&行動で相場に勝てるほど世の中甘くはないのですけれどもねえ



○3か月FB入札とか

昨日申しあげていた3か月FBでございますが、入札前の前場引け段階で0.61%センターで入札は0.609%平均の0.615%足切りとなって引けは0.60%挟みということですからまあまあの入札でございましたとなるのかと思います。

と申しますか、昨日もうだうだ申しあげましたようにこの辺りのイールドカーブが見事なまでに階段状になっていてカーブとは言い難い形状になっておりますもんで、何のことやらという感じではございますが、まあそれは兎も角として先週2発の入札でゲロゲロになってたFBはありゃ何かの幻でしょうかという感じで、すっかりまあ落ち着いた事よという感じですな。

ただまあGCレートとか下がったと思ったら上ったりするし、何かこうここもとチョー短い所でのマネーフローが正直わけわからんのでして、FBのわけわからん利回り形成もその辺反映してるのかなあとか書いているのは思いつきで何の裏も取ってませんすいませんすいません。より「利回り見て持ちきり投資」の意味合いが強いCPのレート見てると年末越えプレミアムもしっかりとついているし、一応利上げリスクを反映してイールドカーブらしきものがありますので、多分FBとかGCとかがちょっと今までの発想だけではよくわからん部分があるんじゃないかなあとか漠然と思うのでありました。

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2007/10/17

お題「とっかかり材料もあまりないので雑談」

○入札が順調になって参りましたが

先に短い所のお話をしますと、昨日は1年TBの入札。こちらは1年ものでありますので当然の如く来年の10月償還ということで期末を2回越える(と書くと変ですな^^)こともありまして既発の1年TB425回よりは結構ハンデがついてしまいました(425回はショート銘柄になってるという要因もあるのですが)が、とりあえず前場引けの0.73%−0.74%の気配から落札結果は平均が0.728%で足切りが0.753%ということでまあ一応流れずに済みましたなという感じ。その後もさすがに0.7%乗せでは確りしてたようで、0.71%の出合いとかもあったようでまあ一安心(日本相互証券の引けは0.715%ですが)という感じですかね。先週は2か月FBと3か月FBが連日流れるの巻でしたのでまずます。

長いほうに関してはより順調という感じでして、金曜入札ということで鬼門かとも言われてた先週の5年国債入札は順調に終了して落札後も中期堅調でしたし、昨日の30年国債入札も順調で落札後ブルフラットという展開でして、ついこの前まで入札の度にヘロヘロになっていた悲しいパターンがとりあえず終了したようで誠に結構な話です。

とは申しましても、昨日の1年入札に見られるように、そもそも入札の前にヘッジだか何だか知りませんが、それなりに頑張って当該ゾーンの水準訂正をしてから入札を迎えるので、そりゃまあ入札確りしてくれよという感じでもありますけれども(^^)、まあこんな感じで入札やってくれると業者も投資家も気分宜しいのではないかと存じます。


てな訳で本日は3か月FBの入札が実施されるのですが、WI取引の引け値0.63%はまあシャレと致しまして(苦笑)、既発の479回債が0.60%で、月曜実施の1月29日エンドの共通担保オペが0.62%足切りでしたから、まあ既発にちょっと乗せた程度で決着すればこれもまた順当と言った所でしょう。あんまり注目されそうも無いですが一応注目しておくのであります。


○まあ展望レポート待ちなんでしょうけれども

という次第で入札も相場も何となく落ち着いている訳ですけれども、さてこの間何がありましたかと考えますと金融政策決定会合がありましたなあという位しか思い浮かばないのでありますけれども(汗)、何だかんだと言ってもまだ市場的には日銀のスタンス気になってたのねえと思った次第です。特にチョー短い所を中心に見てると全然こう金融政策に関する織り込みというか思惑が盛り上がらない昨今でありますので、(先週のFB入札が流れたのはどっちかと言えばそこまでの利回り低下がやり過ぎだった面が・・・)ちと個人的には意外感がございましたんですが。

須田審議委員講演→岩田副総裁講演→金融政策決定会合→支店長会議にさくらレポートという一連の流れを見ておりますと展望レポートも下方修正とは言いませんがヘッジ入りまくりになるでしょうなあという所で、そんなにサプライズな展望レポートが出るとも到底思えないのですが、先ほど申しあげたように「何もないと思うけど決定会合通過しないとどうもねえ」というような動きがございますと、今回もまた展望レポート待ちとか言って何か動くのか動かんのかワケワカランという動きになるんでしょうかね。

適当にダラダラ動くけど暫く経って見直してみると結局同じようなところにいますなあという相場展開が続くとなりますと、時間が経過する分だけ様子見は分が悪いと思うんですけどね。


ところでしつこく展望レポートの注目点についてお話を致しますが、ちょっと注目しているのはいわゆるダム論みたいなロジック構成を今回も続けるのでしょうかというのがございます。先日の決定会合後の総裁記者会見での総裁発言を再掲しますが、こういう話が出ているのはもっと注目されて良いような気が。

『グローバル化の中での経済の成長は、国際競争圧力が経済の色々な面に強く浸透してきますので、企業所得が家計部門に満遍なく均霑するという従来の経済と同じパターンではなかなか動き難い、つまり平均してみると家計部門への――特に賃金を通ずるルートでの家計部門への――還元というのが幾ばくか弱目に推移する──想定よりも非常に離れているわけではありませんが──という面があることは事実です。』

タカ派最右翼の福井総裁がこういう発言してるとなりますと、やっぱりまあダム論如何なものかという感は否めないので、ダム論的なロジック(ダム論というと「それは違う」となるので歯切れが悪くてスイマセン^^)がどの程度トーンダウンするのか、で、ここがトーンダウンするとフォワードルッキングでどうのこうのっていう見通し部分にも影響してくる話でありますので、このあたりのロジック構成がどのように変化(あるいはヘッジクローズが入りまくる)するのかを見たいのでありまする。


○1月償還とか4月償還とかの段差について

またエライ勢いで細かな話ですが(^^)。

まあFBでもCPでも何でも良いのですが、チョー短い所の利回り水準を償還順に並べますと、12月と1月、3月と4月のところで妙に段差がありやがりますなあという感じです。例えばFB(とTB)の引けを並べると12月償還までが0.55〜0.56%でほぼ水平でして、1月償還のところで0.59%に飛んで3月までが0.59%〜0.60%でこれまた水平、4月償還になると0.64%〜0.68%位で何となく一応傾きがあるのですが9月償還が0.665%で10月償還が0.715%とここでもワープ。

まあ一応年末越え、期末越えのプレミアムが乗っかっているといえば乗っかっているのですけれども、本来的に言えば期間中の現先コストなどが一定で期末越えのプレミアムが乗るという価格形成をしていれば、期間が長い方がプレミアム分が分散されるのでレート低くなってもおかしくないですし、逆に利上げを適宜織り込んでいるのであれば、こんなに綺麗(??)に階段状にはなりませんなあと思うのですけどどんなもんでしょ。

では何でこういうある種珍妙(でもずっとこうなっているのであまり違和感が無いのがアレですけど)な価格形成になっているかと申しますとこりゃまあひとえに需給のなせるわざでしょとなる次第でして、恐らくは「12月償還までなら買えるけど年末越えはまだ買えない」とか「3月償還(以下同文^^)」という人が世の中に結構おいでになるのが原因なんでしょうなあという所です。

・・・・・うーむ、中々こう「イールドカーブ」になりませんなあ。結局は短期に関しては相場が亜空間に入ったままだということなんでしょうけれども・・・・

#雑感と雑談ばかりで恐縮でございます

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2007/10/11

○3か月FB入札

昨日は3か月FBの入札が実施されました。前日に2か月(50日ものでありまして、昨日の3か月が98日ものなので実は1か月半VS3か月と言った方が良いような気も)もののFBが存外流れて0.555%レベルになり、既発の12月償還ゾーンも0.55%レベルに上昇したのですが、3か月FBに関しては前場時点では0.575%−0.58%レベルとなってました。

いやあの12月利上げの可能性とか、年末越えの翌日物が1週間あるんですけどその12月ものと1月もののバランス(年末越えプレミアム)はそれで良いのかという感じではあったのですが、まあニーズあるんですかねえとか思ってたら最後の最後に0.58%になってたようなんですが、まあそんなところで入札。

で、結果の方はと申しますと、平均落札は0.589%レベルだったのですが、足切りが何と0.602%レベルということで、テールが1毛5糸近く流れやがりましたですぅという結構ビックリの結果。まあ元々の水準がやたら強かったというのは確かなのですが、期末どころか期初になってもアフォのように強かった先週の動きは一体全体何だったんですかと(゜д゜)ポカーンでございます。

んでまあ結局終わってみれば新発FB479回は0.60%の引けでオファーサイドということで、足切りにかなり近い所までヘロヘロになってしまいました。発行日が15日なので云々とかいう指摘もあるようなのですが、別に償還ロールなんですからんなこたあねえと思う次第でして、まー今まで何が何だか判らんけどやたらめったら短い所へのニーズが利回りケンチャナヨで入ってきたのが剥落しましたなあと言うところだと思うんですけど、それにしても今週入って2日で5毛近く居場所を訂正とは雇用統計衝撃の上方修正があったとは言えちょっとビックリであります。

とまあこうなりますとGCレートの方も上りやがる次第でして、15日はそもそも年金定時払いの絡みで金の動きがでかく、資金繰り上はやや取りニーズが強くなる所な上に新発FBが業者の持ちになってしまった(ようにしか見えない)ということで、0.58%レベルまで上昇して現先とかも0.6%近くにまで上昇したようで、これまた動きやがりましたなあという感じです。いやはや。


一応今日の金融政策決定会合を警戒する動きがあります(と言っても別に今日利上げがあると思ってる訳じゃなくて、現状維持反対票が増えて年内利上げが復活するんじゃないかという話です)というのもあるようですし、まあそもそも論として年度内利上げ全然無しという値付けで動いていた方が楽観(景気には悲観ですが^^)し過ぎだったのでその反動が来ましたと言ってしまえばそれまでなのでございますが、それにしてもあたくし的にはもうちょっと亜空間が続くと思ってたので少々意外感がありますな。

・・・・とか言ってたら今日の決定会合が8対1で亜空間が復活したりするのですが、笑。

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2007/10/10

えー、いちいちややこしいツッコミする気力も起きませんが、NY市場の後講釈してる某テレビ番組なんですが、個別市場の後講釈で言ってることが全然統一されてない(特に金融政策に関連する部分)のには正直呆れてしまいます。ま、出る人間の発言まで制御出来ないから番組制作サイドが悪いんじゃないんですけどね(^^)。

しかし雇用統計が上方修正される前のFOMC議事要旨で0.5%利下げが全会一致なのを好感するってもうアホか馬鹿かと思うのですが、多分それは後講釈に過ぎないと思います。まさかそこだけで反応してる訳ないっしょ。

要は「見てきたような後講釈」が如何にあてにならんかということですな・・・・ってあたくしのことですかそうですか(自爆)

#と思ったら公共放送さまでNY市場の数字の話した所で「この日公表されたFRBの議事録でインフレに対する警戒の記述が削除されました」(耳の記憶ベースですがそんな感じ)と一言で的確っぽい指摘が(^^)。


○2か月FB入札が妙に流れました

昨日は2か月FBの入札が実施されました。先週時点では亜空間相場もいいところだったというところでしたんで、12月4日償還だから格好のキャッシュ潰し銘柄かと思ったのですが、昨日は朝っぱらから年内償還物を中心にFBが弱くなりまして、12月償還ゾーンが軒並み1.5毛甘とかの0.545%オファーとかになりやがりました。

で、落札結果も平均0.551%相当で足切りが0.562%となったわけでして、2か月と言いましても実は50日ものなので1か月半ちょっとものなんで、このテールの流れ方は1厘5毛も流れるの巻ですんでまー流れましたなあという感じです。

結局最終出合いは0.555%ということで平均よりも下というイマイチの結果になりやがりましたが、既に12月3日償還の3か月FBがあるので今更この償還イラネとか、2か月FBは償還分が基本的にロールされないので大量に買うと償還金の再投資を行う時に(ロールが無いので)不便とか、まあ後付けでは幾つか理由は挙げられます。でも既発ゾーンが全般弱くて、特に年内償還物が弱いので、それだけではない事象が発生しているであろうという感じは致します。先週の年内償還何でも0.53%以内状態は一体全体何だったんでしょうかねえという感じです。

幾つか勝手にこじつけるとしたら、GCレポレート(レギュラースタートベース)が結局0.52%レベル当たりから下がらない(昨日は0.53%位ですかな)のに年内償還FBが揃って0.53%あるいはそれ以下という状態は何ぼ何でも変じゃろうということで外しが来たですぅとか、ここもとの金利上昇&昨日の朝方の下落を受けて1.5%台で戻り売りをかましていた人たちが買い戻しに入って見合いで持ってたFBあたりの外しが来やがりましたですぅとか、まーそんな後講釈は思いつくんですが、実際の所はど真ん中に居る人しか知らんがなと逝った所ですな(無責任)。

ま、本日は3か月FBの入札がございまして、こっちはまあいつもの入札になりますんで、いつものニーズもあるでしょうし、それ以上のニーズが有るのかどうか見極めるのには良い入札かと存じますです。


○ま〜少し長いところに金が戻ってきたということですかね

期末近辺から先週に掛けましては亜空間亜空間と申しあげていたように短い所では亜空間発生によりTB/FBはおろか高格付けの一般債も物凄い勢いで在庫払拭状態でエライコッチャになっていたというお話をしておりましたにゃ。しかしTB/FBに関しては先ほど申しあげたとおりで昨日には妙にモノが出てきたような気配(本当に出てきたのか、出たのが本当に昨日なのかは正直ワカランですが)ですし、ここもとの金利水準で事業債を中心とした一般債の発行が多いせいか、この新発一般債の購入見合いと思われる売却(と、月末月初のインデックス落ち銘柄外しもありますが)が出てきたような感じでして、長いところは比較的確り目の中で短い所は少々弱いというある意味絵に描いたような展開。

あまりにも尤もらしすぎる絵なので、たぶんこの講釈はどっかが間違っていると思うのですが(何たる理屈^^)、一応そういう感じで解釈しつつ、市場の中での資金の流れを注視したく存じます次第なのでありますです。

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2007/10/04

お題「やはり亜空間のようで」

3か月FBの入札がありましたが・・・・・

○FB強ええええっすな

昨日はご案内の通り3か月(年末越えなので100日物です)FB入札が行われたのですが、前場の引けで0.570%−0.575%だったんですけど落札結果は平均落札でほぼ0.57%(0.5699%)とオファーサイドで足切りは0.5757%でしたが按分が1%ちょっとしかなくて実質的は1つ上にの札に対応する0.5739%となりやがりますので、まあ確りさんの入札でございます。

んでまあ日本相互証券の引けは0.565%とこれまた確りなのですけれども、既発のTB/FBがこれまた確りでして、相変わらず3月償還の471回が0.56%だったり、12月償還ゾーンが0.525%とか0.53%とかというような状況のようでございまして、現先やレポ金利の足し算と考えた場合に間尺に全然合いませんがなという水準に。キングオソロシス。

で、昨日は久々(よく見たら9月25日から一昨日まで毎日トムスタートの共通担保オペ打ってたのね)スポットスタートの共通担保オペが実施されまして、こちらの足が1月11日ということでFB475回(先週入札があった奴)の足とちょうど同じでしたけれども、この平均落札が0.605%で足切りが0.59%という状態でして、FB475回が0.565%ということですからやはりこれは「TB/FBというモノ」に対するニーズがやたら強いということの反映でございますわなあという感じであります。


○どう見ても亜空間です本当に(ry

さてそのTB/FB、引け値とか大体の気配とか見てると、1月償還になります新発3か月FBの引けが0.565%で3月償還のFB471回が0.56%とかもう思いっきりここのカーブがフラットしておりまして、1年TBカレント(と言っても先月の新発なので実質11か月もので来年9月償還です)425回が0.635%の引け(日本相互証券)とかやって下さっているんですが、実は4月償還ものでも大体そんな利回りになっておりまして、引け値見てるとTB/FBのイールドカーブってカーブじゃなくて「1月〜3月」「4月〜9月」のところで階段になっているという有様でございますわな。

年末越えのところのギャップは3bpくらい、期末越えのギャップが7bpくらいというのは、そこでの手前と後ろの間で投資家(しかし利回り水準ケンチャナヨで買ってくる人たちを投資家と呼んで良いのかと悪態の一つもつきたくなりますが・・・・)のニーズ量が違っているのでそれは宜しいとしましても、そのギャップ以外の部分でカーブがフラットになるというのは何かいつかどこかで見たような風景であります。

・・・・・とつらつら考えつつお友達と話をしておりましたら、「こりゃ量的緩和のゼロが0.5になったということでしょ」という誠にご尤もな指摘を頂いた訳ですが(^^)、それにしても0.5%の時間軸って来年の9月まではねえと思うんですがという感じではあります。まあ中長期債券の投資資金逃避先としてTB/FBに金が回ってきてまして「モノ」として買いたいというお人がいるとか、カレントがモノ不足でショート気味になっているとかいう分は割り引いて考えないといけませんが、それにしても亜空間にも程があるというものであります。

いずれにせよ12月まで0.53%近辺という現在の状況は、少なくとも12月までの擬似時間軸が設定されてるという状態ですなあといったところなんでしょ。この亜空間を打破する亜空間殺法はどこから飛んでくるのでせうか。

・・・・適当に思いつくものとしたら「ECBが再び気合の利上げ攻撃」「平均株価18000円とかトピックス1800とか」位しか思い浮かばん(FRBの緊急利下げ終了→金利元に戻すってのはあの状態じゃやらないでしょと思う。精々出来るのは追加利下げのやるやる詐欺くらい)のでありまして、下手するとそういう外部環境の変化があっても「でもそんなの関係ねえ」とばかりに亜空間が継続しても何らおかしくは無いですな(苦笑)。

あ、この亜空間なんですけど、あくまでもチョー短い所の話でして、もっと長いところに関しては「擬似時間軸が設定されたけど、実態経済はもっと強いでしょ」とか言い出すと長期金利だけ上昇するというお話になってもおかしくは無い(そういう動きにならないようにってのが須田審議委員が指摘してた漸進的かつフォワードルッキングな金融政策って奴ですけど)と申しますか、FF下げた直後の米債の反応がまさにそれでしたわな。債券市場の中の皆様には「何を今更」と言われそうですが為念。

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2007/10/03

○FBが期初になっても強いんですが

どこで何がどうなっているのかさっぱりワカランのですが、FBが相変わらず強いですな。10月償還ゾーンのFBが強いのはまあ良いとしまして、12月償還ゾーンとか来年の3月償還ゾーンとかにもニーズが強いらしく、先月発行された6か月FB(なので実質5か月もの)の471回(3月償還)の引け値は0.56%なのですけれども場中はもっと強い出合いがありまして、先週入札が行われた3か月FBカレント(なので1月償還)が0.56%のまま推移してたんで、どう見ても逆イールドです本当にありがとうございましたという所です。

いやまあ一応年末越えプレミアムが反映される事を勘案して・・・という理屈は成り立たないでも無いのですけれども、それは来年の3月まで金融政策全く動かないという確信モードじゃないと理屈として無理があるんですけど、そのレートで良いのかFB471。


まあ期末になると残高調整だとかキャッシュ潰しだとか言いながらTB/FBが買われるという現象はよくあるのですが、期末を過ぎてもこの有様というのが何の事やら良く判らん次第でして、その背景に何があるんでしょうかねえと未だに「????」なあたくしなのでございます。うーむわからん。

んでもって今日は3か月FB、明日は6か月FBの入札があるわけなのですが、単に「12月償還」「3月償還」だから強いという(意味よーわからんが)現象であればどっちもイマイチ入札になる(1月償還と4月償還だから)のですけれども、そうじゃなくて「新発FB」にニーズがあるのだったら確りさんの入札になりますわなあというところでありまして、どっちなんでしょという感じです。

新発3か月FBの足が12月だったうちは、一発でロットを揃えられるプライマリー段階でのニーズがやたら強くて、業者の新発在庫がショート気味になっちゃうという有様で、新発債の方が既発債よりも強くなるというありがちだけど端から見てるとただの怪奇現象が起きておりましたが(^^)、これが「12月償還」ニーズなのか「新発」ニーズなのかというのは今回の入札で何となく判るかなあとかまるで他人事のようなのんびりした発言をしているのでありました。



○トムスタートのオペがやたら多いのは?

昨日の共通担保オペは翌日スタートで2週間とかいう「週末の積み最終直前」というちょっと面白そうな所を跨ぐ期間でありまして、レートは相変わらずの足切り0.52%と盛り上がらない事夥しい結果。一昨日も翌日スタートで1か月と2か月のオペを打ってましてこちらの足切りが0.52%の0.54%ということで、ええもう全然金利が上りませんなあという数字が出ております。

まあ何ですな、そもそもトムスタートのオペを打ちますとGC主体のファンディングしてる人(証券ディーラー)的にはちと入れずらい所でありまして(その前に資金繰りを大方固めるから)、そもそも金がそんなにいるのかという銀行主体の入札になるのでレートが下がり易いのでして、最近妙に多いトムスタートの資金供給(期末にもやってました)はど〜も「オペレート下がりやすくするように」という感じがして仕方ないんですけどねえ。

いやまあコールレートコントロールするのが金融政策の指令としてお越しなのはわかるんですが、何もそう露骨に押さえつける様なオペやらんでも「上りそうなら即日供給」でいいじゃんよとか思うのは動かないと収益チャンスがないと思ってるあたくしのポジショントークですかそうですか(自爆)。

そんな次第でありますので、期末も無風も無風だったのはオペレーションの大勝利でありました(あたくし的には期末くらい動いてくれないと面白くないのですが^^)が、期初からさっくりとレート低下してGCもしっかり0.5%台前半に低下するわ、FBは12月償還まで0.54%(で買わせてくれるのかどうか怪しいが)となっているの巻で、はーこりゃこりゃという所であります。

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