分類不能の雑文

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とりあえずここにぶち込んでおきますが、いずれ整理する所存・・・と言い続けて早や・・・もうサイト作ってから6年以上になるのか・・・・整理していません。

過去の雑談

2009年下期
2009年上期
2008年下期
2008年上期
2007年下期
2007年上期
2006年下期
2006年上期
2005年下期
2005年上期
2004年下期
2004年上期
2003年下期(以前の整理はまだできていない)


今期の雑談

2010/09/30「不胎化介入関連で日経が自作自演的な日銀批判をするのはイミワカンネ」
2010/09/27「マーケットの根拠レスなポジショントーク的ウワサを一々報道するロイターは如何なものか」
2010/09/16「為替介入でアドレナリンの出た人の妄言を鑑賞するコーナー」
2010/09/13「相変わらず当事者意識の無い閣僚/竹中平蔵先生が振興銀行破綻の日に早速亀井先生をヨイショする発言をするの巻」
2010/09/10「国会で頓珍漢な質疑が色々とあったようで」
2010/09/01「日経新聞のマッチポンプと池田財務副大臣の無責任発言に悪態」
2010/08/25「会見をやって円高にしちゃう財務大臣/円高対策でG7実施しろというお馬鹿な連合会長」
2010/08/24「結局実施されたのは電話会談ってどうなのよ」
2010/08/23「玄葉公務員改革相兼民主党政調会長の発言に呆れる」
2010/08/19「デフレ脱却議連金子事務局長の能天気発言」
2010/08/17「GDPを受けての経済関係閣僚やら政務官の発言に整合性が取れない件について」
2010/08/11「渡辺喜美先生方のしょうもないパフォーマンス」
2010/07/22「bewaadさんの休筆宣言に捧ぐ」
2010/07/16「みんなの党の日銀法改正案が全くの意味不明法案である件について」
2010/07/13「選挙結果反応の雑談」
2010/07/12「選挙結果雑談」
2010/06/23「ニュース雑談、銀行税とか消費税とか」
2010/06/18「民主党五十嵐文彦議員の意味不明な国会質問から」
2010/06/11「亀井金融相辞任とはメデタス/日本振興銀行お縄ですかそうですか」
2010/06/09「ここに及んで救済反対とかドイツはアホか/GSのテラワロスな嫌がらせなど」
2010/06/08「分析結果もさることながら、実務知らないとそういう感想なのね」
2010/06/03「菅さんが次期首相最有力と言う事で」
2010/04/28「格付け会社雑感など」
2010/04/14「国債デフォルトの前提の話を国会議員がしてどうするのやら(民主党田村耕太郎議員)」
2010/04/01「郵政マネーで海外投資とか成長戦略に思いっきり逆行ではないかと」


2010/09/30

○さすがにこれは如何なものかと

某経済新聞の本紙なんぞは基本的に見ないというかごく稀に誰かから見せてもらったりゴミ箱(というか資源回収箱)から拾って読む(直ぐ返還しますので念の為^^)のを仕様としているあたくしですが、昨日の市場面で日銀当座預金がどうのこうのという記事があったと聞いたので早速拝読(^^)。

以下、昨日(9/29)の日本経済新聞マーケット総合面記事より。

『金融市場の資金量の目安となる日銀当座預金の残高が9月の決算期末にピークを迎え、減少に向かう可能性が高まっている。』

・・・・えーっと、期末とか年末とかになると市場に資金を出さない人が増えるので日銀がオペレーションで資金を多めに出して、市場金利の跳ね上がりを抑制し、期末やら年末を通過すると期末前に資金を出していなかった人が市場に戻ってくるので多めに出す必要がなくなるのでして、期末に当座預金残高がピークになって期初に減るのは通常の現象なのですが何か???

『9月末は企業の決算期末とあって資金決済が集中し、金融市場での資金需要が増えやすい。介入などなくても、日銀はこの時期には例年、資金供給を増やすのが常だ。』

資金決済の集中が主な要因なのではないのは今しがた書いた通りです。

『たまたま当座預金が増える局面を利用し、市場に出回る介入資金を放置する「非不胎化介入」を演じて見せた面も強い。』

最初に「日銀は介入資金を吸収しない非不胎化介入を実施する事を決めた」とか報道して非不胎化の話を散々盛り上げたのは日経新聞の英語版記事だと思うのですが・・・・・

『緩和姿勢をアピールするため、市場などの「誤解」を利用した格好だ。』

・・・・ミスリード報道を散々やってたのはどこの誰でしたっけ?????

もうね、何と言うか手前らで好き勝手煽り報道したり金融緩和催促報道をしたり(今でもやってますが)とやりたい放題やって、自分らで話題にして盛り上げた「当座預金残高を直接リンクさせた非不胎化介入ネタ」という論点をミスリードしていた件について「市場の誤解を利用した」とか日銀を詐欺師みたいな報道するとかちょっとお前ら鏡を見てこいと思う次第でございます(それを言うなら市場の誤解を駆使する詐欺師呼ばわりされるべきはインチキロジックを駆使するバーナンキのFRBとかかつての福井の俊ちゃんなんすけどねえ^^)。日銀は先般の宮尾審議委員の会見にもありますように「不胎化とか非不胎化というベースでの物の考え方はない」というスタンスを最初から維持している訳でして、てめえらで勝手に実務的に意味の無い「非不胎化介入」ネタを散々盛り上げて後からこんな記事書くとか人間として恥ずかしくないのかねと思う朝のひとときなのでありました。

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2010/09/27

○幾らなんでも市場のポジショントークな根拠レスなルーマーを記事にするんなよ

またロイターか!という感じなんですけどね。
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities2/idJPnTK044465520100924
東京外為市場・15時=ドル84円後半、介入観測で一時85.40円へ急伸

『さらに、この日の市場では介入観測に加え、白川日銀総裁が辞任するとの噂が広がり、ファンド勢を中心とするドル買い/円売りにつながったとの指摘もある。』(上記URLより)

ロイターの記事を見てブルームバーグが「ロイターがこう言っていた」報道をするのがチャーミング。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=asBPhnoOXIVY
ファンド勢がドル買い、日銀総裁辞職の可能性のうわさも−ロイター

いやまあウワサは良いんですけど、どう見たって上記のような講演を相変わらず空気を読まずにするような白川さんが総裁を自分から辞めるようなタマじゃないでしょ。日銀の組織を守るために自分の首が必要ってのなら別ですが、現状でうっかり辞めでもしようものなら逆に日銀を守れなくなるでしょうから、まあ普通に考えて辞任とか有り得ない位はロイターで取材やってるなら判るでしょとか思う訳ですし、大体からして債券市場だの短期金融市場じゃなくて為替市場で流れているウワサって所でガセ成分満載のポジショントーク(先月は何回臨時会合のデマが為替市場で流れたかと小一時間)なのは見え見えなのに、そういうルーマーを一々報道するとかロイターはちょっと市場に関わる報道を行うに当たっての姿勢に問題があると申し上げざるを得ませんわな。自分の所の報道で相場が動いたら勝ちとか間違った事を考えているのではないかと危惧される所ではございます。

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2010/09/16

○その他介入関連雑感

何か介入額が最初の話だと1000億円とか2000億円とか言ってましたが、いつの間にか1兆だの1兆5000億円だのという話になって(今朝の公共放送では2兆円とか言ってました)、まるで釣った魚の大きさを話をする人や、武勇伝自慢のようなテイストを醸し出しているのがお洒落なのですが、最初の話だと今までの介入とは感じが違うみたいな話でしたよね。まあ月末以降になって平衡操作実施額がどうのこうのとか出ると思ったのでそれ見てから何か感想を申し上げるかも知れません。

#何か2兆円という数字が歩き出しているのはちとマズーな悪寒がするのだが・・・

あと、昨日はまあお祭りだったから色々と一般ニュースでもネタになっていましたし、久々のネタだから何か為替方面の人はアドレナリン出まくりだったと思うのですが、昨日の夜9時の公共放送ニュースで介入での値動きを見て「20年為替を見ていますがこんな値動き(あっという間に2円動く)は始めてです」とか言ってる人(しかもどこぞの銀行の何とかストさん)がいて、食ってるメシを吹きそうになってしまいました。えーっと1990年代って介入しなくても値が飛んだり平気でしてましたし、ドル売り介入やってた時なんて一晩で為替が3円とか普通に飛んだりしてた(追記:つーか本当は一晩で7円とか飛んでたときがあったような気がするんですけどね)ような記憶があるんですけれども(^^)。いやまあアドレナリンが言わせたんでしょうとは思いますのでそんなにツッコム気は起きませんけどね(^^)。

まあそれは兎も角として。

・もうこうなったら記者会見そのものを禁止にするということで

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ail1TT1zaY30
仙谷長官:82円台が防衛線−円高の問題は看過できない(Update2)

『9月15日(ブルームバーグ):仙谷由人官房長官は15日午前の会見で、日本が同日円売りの為替市場介入に踏み切ったことについて「円高の問題は看過できない」と語った。その上で、82円が一つの防衛ラインかとの質問に対しては、「財務相のところでそういうふうにお考えになったんだろうと思う」と言明した。』

・・・・・orz

えーっとですな、どこの世界に自分から手札出してポーカーをするアホウがいるのかと小一時間問い詰めたい訳ですが、まあここまで来ると「82円が防衛ラインか」とか質問する記者も国益を損なう質問をしているのではないか(冗談ですよ)と言うところでございまして、もう記者会見とか禁止にしたほうが良いのではないかと存じます次第でございます。

とりあえず数字の話は全部ノーコメントにしておけと思うのですが、何回同じトンマなプレイをやれば学習するのかと存じます次第ですが、きっとこのあたりの人たちの脳味噌には学習機能が標準装備されていないのでしょうなあと思うと落涙を禁じ得ないところでございまする。


・このニュースはある意味凄い

まあ昨日は介入関連で色々と面白コメントや面白レポートを鑑賞したり、介入に1ミリも敬意を表しない債券市場の不思議展開を鑑賞したり(鑑賞だけかよというツッコミはしないように)という日でございましたが、爆笑のホームラン王なニュースはこちら。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aKrFIicXRz_8
日銀は月内の緊急会合を計画していない−ロイター通信

リンクはブルームバーグですが、ロイターが報道しているのをブルームバーグが報道しているので、ニュースを出しているのはまたもロイターさんでありまして、外山金融市場局長インタビュー記事で大変に素敵な報道を行っただけのクオリティではございますなあと毎度感心する次第です(最近ロイター記事からの引用が無いですねというのにはお気づきだと思いますが^^)。

以下URL先の記事から。

『9月15日(ブルームバーグ):日本銀行は月内に緊急会合を開く計画はないと、ロイター通信が報じた。日本政府・日銀は15日、外為市場での円売り介入に踏み切った。ロイターはまた、日銀が10月の会合で金融緩和する可能性があるとも報じた。日銀の考えについて知る複数の関係者の話を基に伝えた。関係者の名前は明示していない。

 ロイターはさらに、日銀は国債購入の拡大を最も可能性の高い選択肢として検討する公算があると報じている。』

「日銀の考えについて知る複数の関係者の話を基に」ってそれはまたどこぞの夕刊紙みたいなクオリティで大変に感服する次第でありますが、そもそも緊急会合を計画して開催するとか意味がさっぱり判らないニュースでございまして、あまりのハイブローぶりに記事のヘッドラインを(ブルームバーグで^^)見た瞬間に何が起きたのかさっぱりわからない状態になっておりました(^^)。

まあ皆さん祭りでアドレナリンが出まくってソイヤソイヤ状態なのかも知れませんけれども、一応市場関係のプロ向けの報道機関なんだから冷静に記事書いてくれよと思う所でございます。まあネタになるから良いけどさ。

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2010/09/13

○ただの雑談コーナー

・何だかなあ・・・・

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100910-OYT1T00897.htm
関係閣僚「カチン」、日銀総裁に集中砲火

『会議では直嶋経産相が、「G8やG20などの国際的な場で、為替に対する問題提起を強いメッセージとして発するべきだ」と、口火を切った。これに対し、白川総裁は「国際的な場での問題提起は重要だ」としながらも、「必要な場合には適切に対処する」と応じた。』(上記記事より)

だからその為替に対する問題提起とやらは政治主導とやらをやっているお前らの仕事だろうがお前の頭には脳味噌入っているのかこのアホタレが!!

などと思う今日この頃ではございますが、まあ一々トサカに来ておりますと血圧が上昇して健康に良くないですし、一人前のオトナとしてあまりアホだの馬鹿だのという発言をするのも良くないので思うだけに留めて、精々選挙での投票行動に反映させるだけにしようかと感じる今日この頃(^^)。


・これはまた・・・・

某大先生のツイッターから
http://twitter.com/HeizoTakenaka/status/24104796554

『(前半割愛)与党の中で亀井氏だけが正論を吐いているというのは、なんとも不思議な光景だ。』10:36 PM Sep 10th webから (上記ツイートより)

日本振興銀行のペイオフ発動となった日に亀井先生をヨイショする発言という所に実にこう侘び寂びの世界と申しますか、奥の深い味わいを感じると申しますか、大変にアレなものを感じたのはあたくしだけでしょうか。

てか先生って「財政政策じゃなくて金融政策」って言ってませんでしたっけ???

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2010/09/10

○昨日の国会では珍質問が色々出たようですな

昨日は最近にしては珍しくおとなしめの相場でした(しかし昨日といい一昨日といい、引け近くに超長期を売ってくる人はどういう発想なのでしょうか????引け味を悪くしたいのかただのヤレヤレ売りを引けに近いところでやりたいだけの人なのか、超長期売りポジションをコツコツ作りに行ってるのかさっぱり判りませんなあ・・・・)だったようで、まあ話題というかお笑いネタというかでは参議院財政金融委員会の閉会中審議が中々の珍獣観察シリーズだったみたいですな。会議録出たらみておかないと。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aK0CSmyfHDO8
日銀総裁:マイナス金利は理論的に面白いが実務的に難しい(Update2)

・マイナス金利ねえ・・・・

『日銀の政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標は現在0.1%。民主党の大久保勉氏は、円高を阻止するために、金融機関が資金を保有する日銀の当座預金に手数料を課すことで、マイナスの金利を実現できないかと質問した。』

・・・・えーっと意味ワカンネ。

法定準備まで含めた当座預金残高にマイナス金利を賦課するって単なる銀行(や証券など日銀当座預金保有者全て)への御用金召し上げ以外の何物でもありませんで、その御用金召し上げを回避するためには銀行は預金を受け入れないインセンティブが生じますので、預金金利がマイナスになるか、それとも預金受け入れを拒否するかという話になると思いますけど。預金金利マイナスって政治的に可能なのでしょうか。

で、そうなりますと皆様が物凄い勢いで現金を保有して現金決済をするようになると思いますので、死ぬほど不便になるというのは兎も角として、銀行券発行残高だけはアホのように伸びて、輪番が増やせるという事ですね、わかります(んなこたあ考えてないでしょ^^)。

超過準備にマイナス金利を賦課する場合は、全ての金融機関に超過準備を持たないインセンティブが生じますので、資金決済のバッファーとして一定量の残高が必要な事を勘案すると、法定準備預金が少ない金融機関は苦しいのう苦しいのうという事になりますけれども、まあそれ以前の問題として、資金供給オペレーションに対して応札をする人が極端にすくなくなり、結果として現状のような超過準備保有が減るということでベースマネーだか何だかが減ることになると思うのですけれども。

えーっとですな、マイナス金利をやるなら準備預金などの吸収方向で実施するのは実務上無理がありまして、もしやりたいのであれば資金供給方向でマイナスを実施するようになりそうな気がするんです。まあただの補助金状態になっちゃいますけど。

まあ何ですな、理論的にはマイナス金利って面白いのですが、こちらのヘッドラインにありますように、実務的には色々と難しいものがございますし、ならゼロ金利という話ですが、これはまあ実際にやっておりましたから出来るのは出来ますけれども、ジャクソンホールのバーナンキ講演じゃないですけれども、それによって下がる中長期金利による経済効果対比でどうなのよ、という話になるんでしょうなあという所で。


・これはまた大きく出ますな白川さん

同じ上記URLより。

『国債引き受けについては「現在、先進国ではもとより、世界の多くの中央銀行による国債引き受けは禁止されている。そういう中で日銀が国債引き受けを行うことは、世界の多くの国が採用している基本的なルールを踏み外すというメッセージを送ることになる」と述べた。』

『さらに、「最初は国債を引き受けても問題がないように見えるかもしれないが、多くの経験を見てみても、最初はそうであっても、どこかで歯止めがかからなくなる。これが人間の社会の現実だ」と指摘。その上で「その弱さを自覚するがゆえに、あらかじめ引き受けを禁止するというルールを作っており、これが人類の英知だ」と語った。』

言いたい事は判るが「人類の英知」はこれまた大きく出ましたな。どうせ吊るし上げ大会になるんだからもうちょっと低姿勢でもエエンジャネエノという気もするけど、アホウな質問が沢山出てトサカに来たんですかね(^^)。


・事前リーク???

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aQtAgh0Y_6L0
西村日銀副総裁:情報管理は厳正、リーク一切ない−緩和策の事前報道

『9月9日(ブルームバーグ):日本銀行の西村清彦副総裁は9日午前の参院経済産業委員会で、先に日銀が金融政策決定会合で決めた追加緩和策について時事通信が事前に報道していたとの指摘に対し、政策内容が同会合前に決まっていることはないとした上で、情報管理には厳正に注意し、リークは一切ないと述べた。松田公太議員(みんな)に対する答弁。』

こっちのほうもさっぱり判らんのですが、時事通信が事前に報道って何のニュースよという感じでして、今回の追加緩和云々の流れって日経が観測報道だか何だか知らんですけれども報道先行で物凄い勢いで煽って、その煽りに為替市場とかが思いっきり乗って市場と報道で日銀を散々っぱらから追い詰めて実施したという風にしか思えない流れだと存じますが、「事前リーク」ってあーた状況認識が真逆にも程がありますがな。

そもそも事前リークがどうのこうのというのであれば時事じゃなくて日経の方でしょとも思うのですが、どうも松田先生さまにおかれましては、「日銀は事前リークを駆使してメディアに恩を売って翼賛報道をさせていてケシカラン」というご認識のようだと想像されるのですが、今般の流れって思いっきり報道が日銀を追い詰めた挙句に「対応が足りない」とか散々ぶっ叩いているとしか思えないのですけれども、ご質問された松田先生の頭の中はコーヒー豆か何かで出来ておられるのでしょうか??????

#大体からして、「6か月のオペを10兆円追加で入れて、3か月のオペはそのまま」という内容はどこの報道機関も予想していなかったんですけどねえ・・・・・・

つーかね、そんなこと組織的かつ恒常的にやってたらいつかバレた時のリスクの方が圧倒的にでかいから普通やらないと思うのですけどねえ。


ということで、中々他にも何かオモシロヘッドラインが散見されていたのですけれども、ニュースソースを引っ張ってこれなかったのと時間が無くなって来ましたので悪態もこの辺で。

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2010/09/01

○その前に悪態系雑談

・昨日の日経新聞

あたしゃご案内の通り日経読まないのですが、まあ普通に皆さん読んでいるので金利村の話題になっていたのは日経の1面での経済金融部長の論説のようなもの。「危機感、世界に伝わらない」というお題で「小出し対応はケシカラン」とか批判している訳なのですけれども、臨時会合実施だの何だのと散々っぱら報道で煽って日銀を散々追い込んで市場に織り込みさせたのはどこの誰だと小一時間問い詰めたい所であります。というかてめえらで煽り報道やって、その煽り報道どおりに日銀が動いても「足りない」とか言い出すとかイクラちゃんにも劣る駄々っ子かと(イクラちゃんだってカツオ君あたりが上手い説明をすると収まると言うのに^^)。

・在金分離の観点で武藤総裁に反対した党の人がこういう話をするのですね

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a3WMw4e.JuQ0
池田財務副大臣:非不胎化介入も必要、断固たる措置(Update1)

非不胎化介入の件って相変わらず理解してないんですねえ(自動的に国庫短期証券が発行されるのですけど・・・・)というのもさる事ながら。

『池田財務副大臣は、国会議員や民間エコノミスト、有識者らでつくる「デフレ脱却国民会議」の公開シンポジウムで語った。同副大臣は「与えられた権能、選択肢は排除しない」とも述べた。さらに「過去の介入がうまくいったのは、各国の容認、理解に加えて日銀の協力があったからだ」と説明した。』(上記URLより)

だからその各国の容認を取り付けてくるのが「財務副大臣」のお前の仕事でシンポジウムだか何だかで威勢の良い事ほざいている暇があったらお前は全身全霊をささげて米国や欧州の当局と協議しやがれと小一時間問い詰めたい所ですが、その小一時間も勿体無いので問い詰めはしません(^^)。しかしまあ物の見事に財務副大臣としての認識ねえだろこの(自粛)は。

それからですな、結局出来ないのなら下手なこと言わない方が良い訳で、断固とした措置がどうのこうのと言い続けて結局本当は何も出来ないのですという話になったら「この政策当局は言うだけ大将で何もできないからドンドン攻略しよう」という感じになってきますし、しかも「断固たる措置」だの折に触れて言うもんだから、適当にその度に相場がちょっとだけ戻りをつけるので、ポジションの良いガス抜きが出来てドル売り円買い相場の息が長くなっちゃうんですよね。もうどこの頭岡椎太郎さんという感じっすな。

そして「在金分離」で武藤総裁就任に反対した民主党様だけの事はあるなあと落涙を禁じえなかったのはこの続き。

『池田副大臣はさらに、円高の流れを止める手段の一つとして「ゼロ金利の選択肢の可能性もあるべきだ」と指摘、日銀の対応に注文をつけた形となった。』

えーっと、以前福井総裁時代に0.5%への利上げを行うかという時に、自民党の中川秀直さんあたりが文句言ったときにも批判していた民主党さん、そして「財金分離」とか言って武藤総裁就任に反対した民主党さんなのですが、党の人どころか「財務副大臣」というポストにある方が日銀の「具体的な政策手段」に対してご発言ですかそうですか。

野田財務大臣などが今般の追加緩和(のようなもの)に対して色々と発言をしているのと整合性が取れないというのもありますし、そもそもお前らの言ってた財金分離と全然違うし、「財務副大臣」が日銀の具体的政策手段に圧力とか意味ワカンネ。自民党政権時代もまあそれらしい発言してる人はいましたけど、それは党の人が発言しているだけで、内閣の人はそういう発言はしないという嗜みはあったんですけど、この政党はどうなっとるんだと。

まあそれ以前の問題として、この先生ジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演で「ゼロ金利にしてFF市場(日本で言えば無担保コール市場)を壊してしまうと政策遂行上大きな問題が生じる」という話をしている事もチェックしていないのでしょうかねえ(ニヤニヤ)。

で、何回か引用していまして恐縮ですが、本石町日記さんの3年前の指摘が相変わらず見事な予言の書になっている訳で。

http://hongokucho.exblog.jp/6974947/

『民主党の経済(特に金融系)戦略は、個人的には政府系金融機関(含む郵政)などの主張(国営のまま縮小)は支持できるが、金融政策については@独自のポリシーがない(与党に抑圧された日銀という対抗戦略のみ)Aトンデモ系の利上げ論が横行−しているという印象だ。特に、日銀を与党に抑圧された存在とみなす戦略は、仮に与党になれば日銀を抑圧するのが見え見えで、薄っぺらな感じである。』(上記URLより、強調は引用者による)

以上悪態終了(^^)。

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2010/08/25

○政治主導なのか何だかしらんが脇が甘すぎです(財務大臣会見悪態編)

昨日は夕方5時から野田財務大臣が会見をしたのですが・・・・・・
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aFo8YXmqYA_k
野田財務相:足元の為替の動き、明らかに一方向に偏っている(Update2)

この辺りの関連するブルームバーグのヘッドラインを並べるとこんな感じです。

JBN 16:43 野田財務相が午後5時ごろ記者会見−財務省発表
JBN 16:57 野田財務相:マーケット動向には重大な関心
JBN 16:59 野田財務相:為替相場の過度な変動は経済や金融の安定に悪影響
JBN 16:59 野田財務相:為替介入についてはコメントしない
JBN 16:59 野田財務相:日銀とは緊密な連携をとる
JBN 17:00 円は対ドルで一段と上昇、一時84円台前半
JBN 17:00 野田財務相:機動的、適切に対応していくこと大事−政府・日銀
JBN 17:01 野田財務相:今の為替の変動は明らかに一方向に偏った動き

しらっと野田財務相発言以外のものが入っていますが(^^)、まあ要するに野田財務大臣の会見を切っ掛けに円高ドル安アタックが打ち込まれたかのような格好になっておりまして実に香ばしい展開であり、誠に遺憾に存じますとしか申し上げようが無い所でございます。

えーっとですね、前回の緊急会見とやらもそうなのですが、何かやるというのであれば会見をやってもヨロシカロ(介入とかだったら本来は黙っていきなり突っ込むものだと思いますけどねえ)と思いますけれども、別にたいした話をする訳でもないのにホイホイと会見を実施するとか脇が甘すぎとしか申し上げようがございません。

しかもですよ、これが東京市場の午前中とかに出るのでしたら、まだ(見守る発言に対する耐性が最近出来ているので・・・)反応は「また見守るか」で5銭や10銭位の動きで済んでくれたかもしれないのですが、時間的にロンドンが思いっきりやっている時間で、何かネタを見つけてアタックしてやろうと手ぐすね引いて待っているガイジンどもに格好の燃料投下(しかも東京は夕方なので東京の取引は日中よりは多くないんでしょ)して円高ドル安攻撃ヒャッハー状態にするという辺り、マーケットの事わかっとるんかいなと甚だ情けないものを感じるのでありまする。

何も無いのならとりあえず黙っている方が良いのでありまして、わざわざ出張って特に何もありません発言するとかもうアホかと馬鹿かと申しますか、お前はわざわざ円高にする為に会見したのかと小一時間問い詰めたい所でございます。

ま、あたくし的にはこのグダグダ振りはアマチュアの皆さんが「政治主導」とやらで専門家であります所の官僚まる無視で無秩序無統制に動くもんだから、まあ平常時ならそれでも何とか回るものの、ちょっと情勢がややこしくなった場合に各人が無秩序無統制に動いた結果として結果的に木偶の坊状態になっておられると勝手に見立てておりますけど実際の所どうなんでしょというのは霞ヶ関の中の人に聞かないとわかりませんけどにゃ。


・・・いやね、これで例えば今日も明日も対策打たないで無為無策の振りをして、円高攻撃ヒャッハー状態にして投機筋の円ロングを散々ためさせて(その間に瞬間79円とか面白いことになって)おいてから怒涛の絶賛大介入に金融緩和をセットで打ち込んで投機筋大殲滅作戦とかをやるという大作戦の前振りであって、今はアホの振りをしているだけでしたとゆーのであればもう恐れ入りましたという所であたくしがお遍路に出掛けないといけませんが(^^)、どうも素でやっているのではないかと思われるのが如何なものかと・・・・・

つーかさ、こういう政府を持ってる国の通貨が何で安全資産への逃避で買われるという話になるのか(単にドルとユーロが暗黙の自国通貨安政策取っているのに乗っているだけだと思うのですが)という気は致しますなあ。よー判らん。



○ホームラン級の(自粛)現る(連合会長悪態編)

昨日の夕刻に市場の一部に大爆笑の発作を生起せしめたニュースはこちらです。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aMnWOpZrHhGc
連合:為替相場安定へG7開催呼び掛けを−菅首相に要望書(Update1)

関連ヘッドラインをこれまたブルームバーグさんの所から引っ張りますとこの通り。

JBN 17:36 連合会長:円高でG7開催呼び掛けを政府に求めた−記者団に

いやまあこの時点で腹筋崩壊なのですけれども・・・・・

JBN 17:36 連合:雇用悪化回避に追加対策を、速やかに補正予算実施求める
JBN 17:36 連合:急激な円高は経済・雇用に深刻な影響−要望書を首相に提出
JBN 17:36 連合:世界経済の成長鈍化・デフレ基調への国際対応が必要−要望書
JBN 17:36 連合:政府・日銀が一体で機動的、適切な経済・金融政策の実施を
JBN 17:36 連合:為替相場安定へG7で国際的取り組み呼び掛け求める−要望書

補正云々はまあ良いとしましてですな、G7開催を呼び掛けって日本以外からしたら何で円高対策でG7なんぞ実施する理由があるのと冷笑されて終了な訳でして、まあ日本のアホウ振りを世界に晒して日本売りに持っていって円安誘導とでも言うのであればそれはそれで奥が深い大作戦ですが、どう見てもこれって素で要望してるでしょ。いやもうマジでどういうセンスしてるんだかと言う所でございまして、ホームラン級の馬さん鹿さんというか馬さん鹿さんの三冠王とでも申し上げますか、実に素晴らしい要望でこれまた落涙を禁じ得ないのですが、そもそも連合の活動費は傘下の労働組合、即ち勤労者の懐から出ている訳で、一般勤労者の懐から掠め取った資金でお前らは何をやっているんだと考えた場合には怒りの感情も沸いてくるというものでもございます。

大体ですな、国際対応だの国際的取り組みだのと言いましても、現状って端的に言ってしまえば「日本さんってバランスシート調整問題が無いですし、比較的回復が順調と聞いてますし、あんたのところはデフレでも回復なんですから、ちょっとそっちで為替調整を受けてくれませんか」状態になっているとしか思えない訳でして、そんな中で「国際対応が必要」とか言われましても「???」状態ではないかと存じますがどうでしょ。

#まあしかし通貨切り下げ合戦はどうなのかと思いますけどね、すっかり中国の為替操作がどうのこうのとか欧米が言わなくなったのはさすがに後ろめたいんでしょ(笑)

いやまあ欧米が喜ぶような介入をすれば良いという論点からしますと、日本は為替介入と同時に米国のMBSとギリシャスペインアイルランドの国債を為替リスク付で買いますよと言えば喜んで受けてくれるかもしれませんが、その後回収不能になったらただの朝貢状態になるだけなんですけどね、あっはっは。


#悪態ばっかでどうもすいません

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2010/08/24

○結局電話会談でしたがそれ単体では極端な反応も無く

昨日は昼に仙石官房長官の会見で「菅さんと白川さんが電話会談をした」ということで、15分ほどのお話だったようですが、えーっとそれって別に大仰にするもんじゃなくて普段から「で、白川さん最近どうよ」とゆー感じでホイホイ話をしても良いんじゃネーノと思うレベルの時間のような気がしますが(−−;)まあ日経さん貫禄の風雪のルルでしたなあという所でしたが、「〜の見込み」と書いておけば世間に影響を与えた挙句に飛ばしの大外しでもお詫びもしなくて良いとはマスメディアちゅうのは結構な商売ですなあと思いますがそんな悪態は兎も角。

このニュースが出た時に市場ちゃんが反応するのかどうかと思って見ておりましたが(しかも仙石さん「介入の話は無かった」とか言うし)、為替市場は10銭弱円高に振れた位で、株式も(ニュースでは「安値更新」とかうるさいですが、隣の市場から見ている感じで言えば)下がったとは言えこれまた大して動かず。債券市場も特に反応せずという拍子抜けにも程がある結果。

いやまあ追加緩和やら経済対策に関しては、「そうは言っても全く何もなしちゅう事もないでしょう」という見方も当然強いのでありまして、期待感が残るので別にせっせと叩きに行く必要も無いちゃあ無いのかもしれません(ただし、たぶん一番短絡的に反応するのが好きな為替が政府の段取りの悪さを突いてアタックしに行く可能性はあるが)ので、まだまだ様子見ちゅう所ではあるのでしょうなあとはその時には思ったのですが、はてさて米国株安の今日はどう反応するんでしょうな。

しかし何ですな、先日来悪態しつこく書いてますし昨日も悪態書きましたけれども、「政治主導」とやらがスローガンの民主党政権様ってロジ(というか段取りと言うか)が余りにもダメダメ過ぎにも程があるとしか申し上げようが無い所です。まあポッポ先生は普天間問題でそのロジの駄目さ加減を遺憾なく発揮して話をカオスにしましたけれども、今回に関しても「そもそも最終的に決まっていたわけではない(結果から逆算したらそうですよね)首相と日銀総裁の会談について政府筋の誰がメディアにホイホイと話をしたのよ」というのが激しく疑問なのでありまして、こんなイイカゲンな段取りもへったくれもないロジ不在状態を「政治主導」というのであればそんな政治主導は簀巻きにして隅田川にでも投げ込んでおけと思うのですけどねえ。全くもう。

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2010/08/23

○この政権は皆が好き勝手言ってどこで意思決定してるのか判らんがな

金曜はこんな発言が。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a4l2PXBeVlL4
玄葉氏:円高の最大の要因はFRBと日銀の姿勢の違い−会見

多分ね、おまいらの政権がそーゆー風に閣僚たちが好き勝手に無統制に発言してて、意思決定能力も対応能力無いのが見抜かれているからアタックの格好の対象になっているんだと思いますよ。

今回の菅さんと白川さんの会談に関する話も、良く良く見たら最初の報道って「政府関係者の発言として日経英語版ニュースが伝えた」って内容でして、それってそもそも政府のどの辺から来た話なのよという事を考えますと、正直この政権(というか前の政権の時もそうなので民主党政権クオリティなのは間違いないが)に関しては誰がどこで意思決定しているのかがさっぱり判らんという非常に困った状況ではないかと思うのでございます。

まあそういう意味でもお縄先生が総理大臣になった方が意思決定が明確化するのかもしれませんが、そもそもお縄先生に経済政策に関する興味が無いような悪寒がするのが非常にこれまたマズーですわな。

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2010/08/19

○単独介入で95円行くなら誰も苦労しませんが何か???

昨日落涙を禁じ得なかったのはこの記事ですな。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aPbZDREFeGl0
日本単独でも介入を、1ドル=95円目標−民主議連事務局長(Update1

『8月18日(ブルームバーグ):民主党の金子洋一参院議員は、外為市場での円高傾向に歯止めをかけるため、政府・日銀は1ドル=95円を目標にして為替介入に日本単独でも踏み切るべきだとの認識を示した。同氏は民主党の有志議員約150人でつくる「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(デフレ脱却議連)の事務局長。』

・・・・えーっとですねえ、単独介入でここから10円ドル押し上げ出来るのでしたら誰も苦労しないのでありまして、誰がどう考えてもそんなの無理に決まっているからどういう対策(目くらましも含む^^)をするのが良いのか(それとも市場が円買いに疲れるまで待つのが良いのかとか)っつーのでああでもないこうでもないとやっているのだと思うのですが、これはまた随分と能天気な御提言ですわな。

まあ何が素晴らしいってこの発言一応英語でも配信されてて、金子センセイの肩書きをブルームバーグでは「民主党のLawmaker」というような書き方だった(ヘッドラインしか見てないけど)のですが、この発言が報道された前後にドル円がまるで反応しないと言うのが落涙を禁じ得ない所でございました。いやあ実に素晴らしい(棒読み)。

しかも記事をよく見ると「現実的な目標として」95円とか言ってるし、その数字の根拠も腰だめの数字っぽいし、何か大丈夫かよという所でございますが、まあそこまで仰るのでしたらまずは金子センセイ達が米国や欧州やらに行ってガイトナー様などに話を付けて頂きたいと思うのでありまして、そもそも出来もしないネタを「現実的な目標」とか言って実施しろとか言うのってお花畑の平和論議をしてる人達の経済版としか思えませんがなという所ですなあ。

#お前は昨日介入しろとか書いたじゃないかと言われそうですが、海外と握って介入できるのならばそれはまあやった方が良いんじゃないのという話でして現状の各国の暗黙の切り下げ合戦環境では無理でしょと思います

というかですな、

『金子氏は日本単独での介入の効果について「日本政府として今の水準がとても受け入れ難いという姿勢を示すために必要だ。単独だと効果も低いということもよく分かるが、今、そういうことを言っているような危機感のなさでいいのか」と語った。』

だから介入って勝たないと意味が無いのであって、打つなら不意打ち的にやって一気に攻撃するもので、事前に鉦や太鼓で「これから攻撃しますよ〜」とか言う物ではないでしょうし、それに加えて「効果が低い」のならば無駄玉は打たない方が良いに決まってるでしょという所で、何か大丈夫かねという所でございますな。

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2010/08/17

○しかし閣内の反応がチグハグとか勘弁して欲しいのだが

昨日のGDPの結果を受けての発言を見て昨日はずっこけたわけですが。

ブルームバーグのヘッドラインより。

JBN 9:09 津村政務官:既に踊り場入りしているといえるかもしれない−GDP

というのは「うんうん」と頷いて見ておったのですが、その後に出たヘッドラインで見事に腰が砕けてしまいました。

JBN 9:23 荒井戦略相:景気が着実に持ち直していることを示した−GDP
JBN 9:25 荒井戦略相:設備投資の増加、景気の自律性の高まりかを検証へ
JBN 9:28 荒井戦略相:円高が自律的回復の障害になるかもう少し見る必要
JBN 9:30 荒井戦略相:踊り場の表現当たらない、そこまでは考えてない
JBN 9:31 荒井戦略相:日銀との連携作業が必要−円高で
JBN 9:33 荒井戦略相:早急にということにはならない−新たな経済対策
JBN 9:35 荒井戦略相:円高対策については日銀と議論している
JBN 9:37 荒井戦略相:近々とは聞いていない−日銀総裁と首相の会談

・・・・・orz

当然のことですが、この一連のヘッドラインの後ドル円が円高方向に振れたことは申し上げるまでもございませんが、なんちゅうかスカポンタンな印象を与えるヘッドラインでありまして、この国家戦略大臣は何をしに会見をしたのかと小一時間問い詰めたいわけですが、まあさすが事務所経費で(以下割愛)。

そういや話は大幅にワープしますが、民主党のデフレなんちゃら議連の松原仁さんが先日ああだこうだとまた提言しているみたいですが、おまえは武藤さんと伊藤さんの総裁および副総裁就任に対して反対票を投じておいて今更何をいうのだ(金子洋一さんは当時議員じゃないので無問題ですが^^)と小一時間問い詰めたい(というか、この議連って臆面もなくというか人間として何か欠落しているとしか思えないというか、勉強会に武藤さんを呼んだんですよね〜)のであって、議連はその件に関する総括をまず最初にしろと思うのですけどね。あと介入しろというならお前が米国に行って説明してこいやという感じですがね(ニヤニヤ)。

まあいずれにせよ困ったもんですわなあ。


○それはそれとして経済対策が出るようですが

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100816-00000108-jij-bus_all
政府、追加経済対策検討へ=円高、消費、雇用重点―財源1.7兆円、国債増発は慎重
8月16日21時0分配信 時事通信

あらそうですのオッホッホという感じで、荒井大臣の慧眼ぶりに目から何か水のようなものが出てくる今日この頃でございますが(−−)財源1.7兆円とはこれまたしょぼいというかこの地合いなんですからぜひ国債増発して頂きたいと思うのはレート低下で困っている市場の中の人的なポジショントークですけど(^^)まあそれは兎も角。

経済対策の規模にもよりますけれども、まあ何かこう気合の入った対策を打ってくれれば日銀が何か金融緩和(今更何を金融緩和するのかという論点はあるが、まあ効果はともあれ「緩和しましたよ」というなんちゃって緩和で宜しいのではないかと思料)するのも格好が付くというものでありまして、ここもとの日銀の金融緩和って基本的には麻生さんの頃から政府の景気対策とセットで実施というのが多かった(最近は政府があんまりろくな事しない中での実施というテイストが漂いますが)ので、そーゆー意味でもあんまり目先の付け焼刃的な対策ではないきちんとした経済対策の実施が求められますわな。

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2010/08/11

○なんじゃこの要請は??

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-16712320100810
渡辺喜美氏ら3議員、日銀に早急な公開討論を要請
2010年 08月 10日 15:11 JST

『[東京 10日 ロイター]日銀が現状の金融政策を維持することを決めたことをめぐり、中川秀直、山本幸三、渡辺喜美衆議院議員は10日、3氏の連名で、日銀の白川方明総裁に対し、早急に公開討論会を設定するよう求める文書を送付した。』

中川秀直先生と言えば幹事長やって選挙して大敗したのを日銀のせいだと主張するという大変に素敵な方として著名なのですが、公開討論とかいうような訳分からん私的な場所じゃなくて国会の閉会中審議で呼べばよいのではないかというか、そもそも9月になったら国会始まるでしょと思う次第で、またスタンドプレーですかそうですかという所ですな。というか中川先生と山本先生はみんなの党に逝けば宜しいのではないかと思いますけど、って小選挙区で負けて比例復活した先生と小選挙区公認争いに負けて比例単独当選の先生だから離党できませんねあっはっは。

という悪態は兎も角として。

『氏は、文書を通じて「物価上昇率は依然としてマイナスのままであり、デフレ脱却の気配はみえない。こうした状況を打開するためには、CPI上昇率2%程度の物価安定目標を設定し、その達成のために20兆円規模の量的緩和が必要」と主張している。』

2%の物価安定目標はまあ良いと思うのですが、具体案の「20兆円規模の量的緩和」って何ですかそれ????という感じでございます。いやね、この先生方のお話って理屈の面ではそらまあそういう考え方もありますわなと思うのですけれども、具体的にじゃあ何をするのよという話に落とし込む時点で話がグダグダになるのが仕様で、実装技術の無いメーカーみたいなもんだなあといつも思うのでありますよ。

で、20兆円の量的緩和って具体的に何なのかさっぱり分かりませんけれども・・・

国債を20兆円一発(まあ1年くらい掛けるのでしょうが)追加で買うというのがまあ従来の山本先生あたりの主張と整合的だと思うのですが、現状の金利水準&運用難で死にそうな状態になっている中で長期国債20兆円買われましてもただの民業圧迫じゃねえのという所ですし(^^)、長期金利の方は勝手に下がっているので何を今更という感じですよね。

で、もしかしてみんなの党で日銀法改正がどうのこうのとか言ってるときに出てた「中小企業債権を20兆円買入」を「20兆円の量的緩和」と言ってるのであれば、逆に山本先生の従来の主張と整合性あるんかいな(山本先生は基本的にマネタリーの話で攻めているのでそれはそれで主張に整合性があるのよね)という感が思いっきりするのでありまして、それってそもそも財政政策の世界の話でありまして、金融政策でも量的緩和でもなんでもない話でしょ、ということになりますわな。

中小企業債権を20兆円吸い上げられても、そもそも貸出先が無くて困っている状態なのであって、吸い上げて入ってきた資金は結局国債でも買いますかという悲しい状態になるだけであって、これまた貸出が伸びなくて困っている金融機関の民業圧迫になるだけではないかと存じますがねえ。いやまあ不良債権を20兆円(当然ながら額面で)お買い上げになられるのであればそれはもう銀行ウハウハ不良債務者ウハウハでございますが、それは財政に20兆円穴が開くだけの話でございますけれども、その辺に関して渡辺喜美先生におかれましてはどのようにお考えなのか小一時間問い詰めたいところでございますな。

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2010/07/22

○bewaadさんのこと

bewaadさん
http://d.hatena.ne.jp/bewaad/

bewaadさんの「無期限休筆宣言」
http://d.hatena.ne.jp/bewaad/20100721/p1

経済や法律、行政などを始めとして、その見識の深さには大変勉強になりましたし、特に量的緩和解除やその前の「なお書き修正」の時期にはネット上(とメール)だけでしたが図々しく意見交換をさせて頂いたりとかしまして、あたくし的には目標とする人の筆頭に位置する方(図々しくてすいません)だったのですが、断筆ということになって非常に残念ですとしか申し上げようがありません。

休筆に至る経緯に関しては上記bewaadさんのブログの最近のエントリーを5本ほど見て頂ければと存じますが、いわゆるネットでのリフレ派といわれる人達とのすれ違いは日銀総裁人事を巡るあたりから始まっていたような気がします。まあ今となってはそれを云々しても始まらないのですけれども・・・・

まあ基本的にあたくしは別に人がどうしたこうしたという話には絡まないで市井の片隅で細々と駄文を書き散らすのがモットーなのですが(ブログにもしないしTwitterなんてやる気無いしmixiは捨てアカ状態)、以下のような方々の意見を拝読して、あたくしもせめて遺憾の意は表明しようと思ったもんで。

「machineryの日々」さん
http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-409.html

dojinさんの「研究メモ」
http://d.hatena.ne.jp/dojin/20100721#p1

hamachan先生のページ
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-7c5d.html

いやまあこういう話は基本書かないのですが、bewaadさんの件に関してはまあ色々と思う所がありましたので書かせて頂きました(思う所は詳しくは書きませんけど・・・)。bewaadさんのリアルでの益々のご活躍を祈念致しますが、その前に最後のリフレ政策に関するまとめのエントリーを楽しみにしています。

お疲れさまでした。

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2010/07/16

○みんなの党の日銀法改正案の意味がさっぱり判らない件について

実はこんなのがあったのね。
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_82339

『ウォール・ストリート・ジャーナルは14日、みんなの党が国会提出を予定している日銀法改正案の概要を入手した。政府・日銀の政策協定や、金融機関が保有する中小企業向け債権を日銀が買い取る措置などを規定している。』

ということで案が出ているのですが、これがまたさっぱり意味判らんですわな。いやまあ意図も意味も判るのですけれども、日銀法をわざわざ改正する意味が判らないし、従来から「ばらまき批判」「小さな政府」って言ってる話との整合性もさっぱり判らんという意味なんですけどにゃ。

『1 経済政策の目標に係る協定の締結

(1)政府及び日本銀行は、協力して達成すべき経済政策の目標に係る協定(以下「政策協定」という。)を締結するものとする。 』

まあこれは「物価目標」とか言うとインフレ嫌いの一般ピープルに受けないから飲みやすくする為のオブラートみたいなもんだと理解できますが、何でストレートに物価安定目標の設定とか書かないのかなあと思いますが、まあこっちは置いといて。

『2 中小企業者に対する事業資金の貸付けに係る債権の買取りに係る臨時措置

(1) 政府は、中小企業者に対する金融の円滑化を図る必要があると認めるときは、日本銀行に対して、金融機関の有する中小企業者に対する事業資金の貸付けに係る債権の買取りを要請することができる。

(2) 日本銀行は、(1)の債権の買取りの要請があったときは、(3)により当該要請を拒否する場合を除き、当該要請に係る債権の買取りを行うものとする。

(3) 日本銀行は、(1)の債権の買取りの要請を拒否するときは、その旨及びその理由を政府に通知しなければならない。

(4) (1)及び(2)の債権の買取りの要請及びこれに基づく当該債権の買取りは、この法律(日本銀行法の一部を改正する法律)の施行の日から起算して二年を経過する日までの間、行うことができる。

(5) 政府は、(2)の債権の買取りにより日本銀行に損失が生じたときは、当該損失の額として政令で定めるところにより計算した金額の範囲内において、当該損失の補てんを行うものとする。 』

・・・・・・はてさてさっぱり訳が判らんですが。

ってまあ以前に渡辺善美喜美(また間違えてしまいました、汗)センセイが「日銀は民間金融機関の中小企業貸出債権を20兆円買い取れ」という話をしていたので予想はしていたのですが、マジでこういう話になるとは思いませんでした。

えーっとですな、まずそもそも論として実務上の問題があるのですが、日銀に中小企業貸出債権を買い取らせるとして、その管理はどうやるのでしょうか。通常の回収は金融機関経由でやらせるのかもしれませんが、業務が死ぬほど煩雑な事になるでしょうし、延滞した場合の管理回収は誰がどうやって実施するのでしょうか。日銀にそんなノウハウも人的資源も無いと思いますが。

#もしやらされる破目になったら信用機構局あたりで人が足りないでしょうから不肖もと金貸しの手先のあたくしでも雇用していただければ(笑)

そもそも中小企業金融でしたらば、昔の名前で言えば中小企業金融公庫とか国民生活金融公庫とかがある訳で、現在でも日本政策金融公庫として業務を行っている訳ですから、予算措置を行って政策金融公庫に債権買取枠を設けさせて、中小企業貸出債権の買取を実施させれば、現行法の範囲内で普通に運用できる話で、そんなもんの為にわざわざ日銀法を改正する意味が全く感じられません。

#もうちょっと細かい話をすると、中小企業向け貸出債権は一般的には証書貸付形式だと思われますので、買取に応じると言いましても現行法のもとでは債務者への承諾が必要じゃないかと思われまして、仮にそうなら実務上超面倒な事という問題もあるんですけどね


まあ何ですな、みんなの党のブレーンと言われる高橋洋一さんが日本政策投資銀行のCP買取の時に「財務省の権益拡大の陰謀」とか意味不明の理由で批判していたので、どうしても政府系金融機関を使いたくないというのがまず前提としてあるんでしょうなあというのは何となく想像がつくのですけれども、別に機能として使えるものがあるのに使わないというのは全くもって意味が判らんですし、日銀に政策金融やらせてどうすんのという所であります。

あとですな、これって要するに「政府が日銀を代理店にして中小企業向け政策金融を実施します」と言ってるのと同じなのですけれども(損が出たら最終的に政府が被るのだがら)、それってかつての悪名高い「信用保証協会特別保証枠」とかとどこがどう(実質的に)違うのかと小一時間問い詰めたい訳でして、以前渡辺善美喜美(また間違えてしまいました、汗)さんが言ってた「20兆円」とかって(そらまあ全部焦げ付く訳は無いから最終的に必要な金は判らないですけれども)額を実施するとなるとこれはもう素晴らしいバラマキであって、大きな政府にも程があるという話だと思うのですけれども、選挙で「ばらまき反対」「小さな政府」と言っていた話との整合性がさっぱり判らないという大変に素晴らしい案でございますなあ。

と思っているだけでございますけれども、どうもあたくしの頭が悪いせいかただの政策金融大炸裂以外の何物にも見えず、ただのバラマキとの区別が良く判らんのでありますが、頭のよろしい方にこの辺りの説明を是非お願いいたしたく存じます次第です。

まあそんなところで。

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2010/07/13

○選挙結果の反応雑談とか追加の雑談とか

・見事に人によって言ってる事が違ってオモシロス

昨日は予想の斜め上に行く選挙結果を受けまして(昨日の駄文であちこち誤字がありましたので訂正しました、すんません)本職の方々が色々とレポートを出しているのですが、これがまた中々興味深い事に人によって色々と解釈が分かれるという内容になっていました。例えば金利の人と為替の人の視点が違うとか言うのは良くある話ですけれども、今回は金利なら金利でも人によって解釈が分かれるという中々興味深い結果になっております。

まあ何ですな、昨日あたくしもああでもないこうでもないと書きましたけれども、読みなおしてみると「何か結局判らんね、日銀に緩和圧力が掛かるのは理解できるけど」というあまり意味の無い書き物になっているという情けない事実に気がつく訳で(恥)、民主と国民新党が豪快に議席を落としたので政権枠組みをどう考えるかという話になってしまったという事で仕切り直しになるというのが原因でしょうけれども。


・早速消費税論議が先送りとな

菅さんの消費税発言に対するブレが敗因という話になっているのですが、それを受けてお縄先生(仮称)がしゃしゃり出てくると民主党お洒落過ぎるでしょと思うのはあたくしだけではありますまい。

そもそもですな、鳩ぽっぽとお縄先生のトンチキ振りによって民主党政権への期待が思いっきり失望になって菅さんの登場になった訳でして、菅さんに首をすげかえないで選挙に突入したらもっとドロップしていたとしか思えない訳で、(溜池通信さんの受け売りになっちゃいますけど)消費税論議を持ち出さないでいたら負けの原因は鳩ぽっぽとお縄問題だった(いやまあ負けなかったのかも知れないと言えばそれまでですが、一人区であれだけ落としたのは消費税云々だけの問題じゃないかとも思うのだが)という話になっていたでしょうからね。

・・・・などと思っておった訳ですが、報道によりますと早速消費税問題を先送りという大変に香ばしい話が民主党様の幹事長様の方面から出てきておられるようでして、じゃあ最初から「消費税10%で目的税化」という主張をしている自民党は議席だけは多かったという事に関しておまいらどう考えるのかと小一時間問い詰めたい所なのですが、まあ消費税論議が先送りになりそうですので益々グダグダ振りに拍車がかかりそうですな。


・そういえばすっかり忘れてましたが

選挙を急ぐために郵政民営化見直し法案の成立を選挙後に実施という話になっていましたが、こうなると参議院での再成立って無理ですよね??

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2010/07/12

○床屋政談コーナー

・比例代表でだいぶ負けているのに比較第一党改選第一党とな

まあ自民党改選分比較第一党であたくし的にはメシウマなのですけれども、比例代表で随分と民主党に水を開けられてるし(16対12とは何事ぞ)、東京ではレンホーさん絶賛大量得票(170万って凄いんですけれども)で2議席。愛知でも2議席獲得とかしているのに民主党は絶賛負け負けというのも実に不思議な結果ではございます。小選挙区制度ってやっぱり制度的に問題があるんじゃねえのという気はします。

#まあ民主が複数区で2名出したり、レンホーさん効果とかでの比例上積みがあるのかなあとも思いますけどね。


・消費税論議が否定されたような報道が多いのだが

そうは言っても最初から「消費税10%」の話をしていた自民党が比較第一党改選第一党になっているのに、すっかり「消費税のせい」で民主党が負けた事になっているのが意味判らん。単に「急に話をした後にブレブレになる」という細川内閣の国民福祉税騒動と同じやらかしをしたからの負けであって、消費税10%ネタが否定された訳でも無いと思うのですけれどもねえ。いやまあ必ずしも増税万歳論者な訳じゃないけれども(タイミングは今では無いと思うという意味で)、直間比率とかもうちょっと何とかならんのかなあとは思うのでありまして。


・予想された事だがみんなの党が躍進ねえ

まあ予想された通りではありますけれども、相変わらず埋蔵金が何十兆とか、公務員改革については乱暴にも程がある話だわ、消費税に関しては地方の独自財源にして地方行政サービスの質によって税率決めるとか、要するに自分たちでは消費税増税とは言わないけれども結局増税でしょ(それに地方で勝手に決めるったって大消費地を控える都市部と人口が比較的希薄な地方での差とかどうすんのよ)とか、まあ何と言いますか「言ってる事は口当たり良いけれども、現実の施策に落とした場合に無理があるんじゃないですか(どころか飛んでも無いカオスになるだけじゃねえの)」という政党だと思うのですわな、この政党。

で、そーゆー政党が躍進するのって、小泉首相後から政権取るまでの民主党に引き続きの現象で、「まだやってないからうまく行くかもしれない」っていう気持ちはよーく判るのですけれども、無茶な公約しまくった揚句に鳩ぽっぽの絶賛大迷走でいい加減学習効果っつーもんが出ないのかと東京神奈川千葉の結果を見て思うのであります。

#沖縄はまともに大迷走の被害者だったので今回の結果に出ているとも言えるのですけどね、全く持って残念な話ではありますが

実際はそんな事は言って無いらしいのですが、チャーチルの言葉として時々ネタにされる「二十歳までに共産主義にかぶれない者は情熱が足りないが(以下自粛)」ってえのがありますが、何かもう「新しければ何か期待できる」っていう風潮は何とかならんもんかいなとは存じますがね。まあ結果は結果ですからそれはそれなんですけどね。


・その他雑談

個別の候補者についてああでもないこうでも無いという話をするのも何ですけれども、まずは「野党自民党から脱出した連中」が涙目状態(与謝野さんの所は涙目なのか涙目じゃないのか良く判らんが)になっているのはざまあとしか言いようが無い次第でして、どこぞの口だけハゲが乗り込んだ政党とか、どうも比例で落選しそうな奇抜なファッションの自称金融経済のエキスパートとか実にこうメシウマとしか申し上げようがございません。

#みんなの党については上でボロクソに書いておりますが、与党状態からいきなり離党した渡辺善美喜美代表の行動はその点では大したもんです。強力地盤あってこその行動とは言え・・・・

あと、国民新党議席ゼロもあたくし的にはメシウマですが、某日に都内某所で亀井代表が最後のお願いとやらをやっている時に通りがかった割と若いにーちゃんたちが「ゆうパックの件について話がねえなあ(笑)」などと言いながら歩いていたのはウケましたですよ(^^)。

そうそうそれから大門実紀史先生3回目の当選おめでとうございます。国会での充実した論戦を今後ともお願いいたしたく存じます。



○では市場的にどうなのかという雑談ですが

まあ可能性は直前では消えていましたけれども、民主党が単独過半数になって強力政権になった場合には(国内での話は兎も角)ガイジン的には「小泉首相の郵政解散」と同じイメージになり、しかも鳩ぽっぽと違ってまあ現実的な話をする(財政再建とか日米関係を基本軸にするとか)内閣でしたから、恐らくは海外投資家的には株買いになるんじゃないのとゆー感じでしたわな。

で、民主党が思いっきりコケたという結果はとりあえず株は売りで反応する(これで「自民党勝利で株買い」だったらかなり笑えますけれども)のかなあと思いますが、じゃあ債券が買いなのかどうかは訳判らん。財政再建路線(実際にやるかどうかは兎も角としてその姿勢ね)の頓挫という発想になると株が売られても債券の長い所は買われないかもしれませんねというお話になっても不思議では無し。

ただまあ今回の選挙結果だと連立の組み替え(組み替えないで参議院少数与党のままになるかもしれませんけれども)を行った場合に、財政再建路線と相容れない国民新党を外してみたり、お縄先生が得意の分裂攻撃をして(まあこの議席がある与党をそう簡単に割らないとは思いますが)かつての社会党と自民党の連立政権みたいなパターンでまさかの半分大連立(その場合は菅さんの方が政策軸が谷垣自民党と合っていると思うのだが)とか言う話になってみるとそれはそれでまた話は別という事になりますかな。

#つまり、ここまで負けると政界再編の目が出てもおかしくないのではという考えなのですが、やっぱり現実的じゃないですかねえ・・・・


ところで、さすがに今の所そういう話は出てないようですが、日銀が悪いから経済が良くならなくて民主党が負けたとかいう面白い総括をする人が出てきたりしてまた政治的に日銀に圧力が掛かったりする可能性も否定できない訳でして(^^)、まあ政治情勢が微妙になっている所で今週の決定会合を迎えるのですけれども、そこで空気を読まずに景気に超楽観っぽい発言をしそうなのが白川総裁クオリティなので甚だ不安がございますな(苦笑)。

まあどちらにしても債券市場さん的には「財政再建路線(のようなもの)が頓挫するのかしないのか」という話と、日銀に対する追加緩和圧力(みんなの党が連立に加わるという事になると圧力は無茶苦茶高まるでしょうなあ)およびその内容(量的緩和とか国債買入とか利下げとか物価目標導入とかパターンによって話が変わってきそう)がどうなるかという話が軸になるんでしょうな。よー知らんが。


てな事を考えますと、あたくし的にはここでどどーんと政界再編して頂いて、もうちょっとマシな政策軸での政界組み換えが行われる事を期待したいのでありますけれども、恐らくは残念ながらグダグダ状態が次の衆議院選挙まで続いてひたすらグダグダしますので、精々世界経済が無事に回復して日本もそのおこぼれに預かれるとラッキーですなという残念感溢れる展開になり、その間に日銀には(自分たちの所でやるパワーが無いから)緩和圧力が掛かりまくるので、時間軸は更に長くならざるを得ないという所になるんじゃないですかねえ、よー知らんけどさ。


と言う訳で、本日は選挙特別編集(大嘘)によってしょうもない雑談になってしまい誠に申し訳ございませんでした。

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2010/06/23

○ニュース雑談

・銀行税ですかそうですか

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15947320100622

英政府が緊急予算案発表、VAT20%への引き上げなどが柱

[ロンドン 22日 ロイター]英連立政権は22日、付加価値税(VAT)率の20%への引き上げや銀行特別税導入を柱とする緊急予算案を発表した。厳しい緊縮財政策の導入により、過去最悪の水準に膨れ上がっている財政赤字を向こう5年でほぼ解消することを目指す。

この前(2008年12月でしたっけ)景気対策でVAT下げたと思ったら今度は引き上げとかもう迷走にも程がある状態な上に、銀行税ってあーた英国は金融の上がりで食っている国なのに大丈夫っすかねえという感じでございます。

しかも銀行税に関してはこんな話のようですが。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15945220100622
英・仏・独、協調して銀行への課税導入へ=ドイツ財務省

いやー、何か欧州の問題ってソブリンリスクがどーのこーのという話では無くて、流れとして「金融の縮小による実体経済への悪影響」のステージに向かっておりますなあ(だからこそダラダラ長期化しそうですが)というのがここでも表れていますなあという所で。


・また埋蔵金議論ですかそうですか

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010062201001285.html
刷新会議、全特別会計を仕分け 10月に第3弾

いやまあ別に良いんですけど、外為特会と国債整理基金に関する話をする時に刷新会議が深い考えなしにヘッドラインリスクになるようなおバカな話をしない事を強く希望します。


・まあ消費税に関してはとりあえず姿勢でよろしいんではないかと

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010062202000067.html
首相 増税『早くて2、3年後』

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010062201001196.html
消費増税分の還付有力と枝野氏 低所得者の負担軽減策

まー何ですな、消費税に関してはこの経済情勢でいきなり上げたら景気に良くなさそうな気もしますんで、正直言って姿勢を見せるってえ奴で宜しいのではないかとは思います(ただしどこかで引き上げは必要でしょうけど)けれども、枝野さんの言う還付云々はコストが余計に掛かってあまり筋が宜しく無いような気がするんですがねえ。

とは言いましても、ど〜せ来年度予算の概算要求がどうのこうのという話になった場合には予算が組めませんなあという話になるんでしょうから、財政云々の話っていうのが債券市場のネタに復活するのは参院選後の夏以降という感じっすかねえ。

#ところで、この関連のせいか最近物価連動国債がいい感じで上昇しているようですな(^^)

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2010/06/18

○国会会議録シリーズですが、もうちょっとマシな質問できないんですかねえ・・・

5月11日の衆議院決算行政委員会から。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/005817420100511003.htm

冒頭の民主党五十嵐文彦委員の質問が中々アレなのですが。


『○五十嵐委員 民主党の五十嵐文彦でございます。

 早速質問に入ります。

 最初に、二十年度決算の歳入欠陥について伺いたいと思います。

 二十年度決算の最大の問題は、御存じのとおり歳入欠陥でございます。リーマン・ショックというのは、二〇〇八年九月十五日の連邦裁判所破産申請というものが直接の事件でございますので、その影響で世界的な金融不安が起きたということでございます。時期的に見て補正予算で対応ができたはずでありますが、補正後なお最終的に二兆千六百十六億円もの税収不足を来した。その見込み違いを犯したのはなぜか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。』

というのが最初のテーマなのですが、そこで日銀納付金についての質問が出て、雨宮企画局長(現在は理事)が答弁していますが、この質疑はどう見ても無茶としか申し上げようが無い訳で。

『○五十嵐委員 実は、財政当局は、すべてこのような税収見積もりについてはかた目かた目に見積もるのが当然なんだろうと思いますね。この落ち込みについては、その額の大きさ、乖離の大きさからいって、やはり見込みとしては相当誤ったなという感じがいたします。また後ほど議論をいたします。

 日銀納付金についても、四千六百五十七億円の見込み違いが起きております。年度途中に円安・ドル高から急激な円高に移行したせいだというふうには伺っておりますが、アメリカや欧州の金融機関がこのリーマン・ショックで受けた傷の深さを考えると、結果として、ユーロ安というもの、ドル安というものは当然予測ができたはずですから、これはなぜ四千六百五十七億円もの見込み違いになったのか、日銀当局からお伺いをしたいと思います。』

『○雨宮参考人 お答え申し上げます。

 今御質問のありました予算の計上ということですと、私どもではございませんで、財政当局の方の見積もりでございますので、直接、見積もりの変更については私はお答えを申し上げる立場ではございませんが、私どもの日本銀行の収益、先生御案内のとおり、私ども銀行業で、調達した資金を運用してございますので、為替あるいは市況の変動等に大きな影響を受けるということでございます。

 ただし、見積もりと実際の差につきましては、これは財政当局のお見積もりでございますので、ここでのお答えは差し控えさせていただきたいと存じます。』

雨宮さんの答えっぷりがいい感じでスルー気味に見えるのですが(^^)、実際はこの辺りを見るとhttp://www.boj.or.jp/type/release/teiki/kaikei/zaimu/zai0905a.htmありますように、金融機関から昔むかしに購入した株式の減損とかの関係という事でありまして、そもそも五十嵐さんの質問がいい感じで的を外しているのが判るかと存じます。

『○五十嵐委員 ただ、勝手に財務省だけが見積もるはずはないので、当然、日銀との間で、それはお仕事をされているわけですから、その業績の見通しを聞いた上で見積もるはずなんです。しかも、年度途中で起きたことであって、これは当初との見込み違いじゃないですから、四千六百五十七億円というのは。補正を終えてなおこれだけの差額が出た、見誤りが出たというのはやはり問題だと私は思います。

 そもそも、二〇〇五年から六年にかけて、エール大のロバート・シラー教授、エコノミストのピーター・シフさん、それから、日本でも私どもがふだんいろいろ御教示をいただいています中前忠さんなどが、米国のサブプライムローンの破綻を早くから警告されていました。私どもは、その名前も知っておりましたし、その破綻の規模も約十兆ドル、一千兆円に上るのではないかという話を早くから聞いておりました。

 そして、そうした状況の中にあって、日本の自動車メーカーなどが急激な設備投資や増産体制を日米双方でしいています。危険だという認識があってもおかしくなかったと思います。それは、民間のことですから、直接何かするということはないと思いますが、警戒をしてよろしかったと私は思います。それはなぜそういうことにならなかったのか、お伺いをしたいということです。』

・・・・・・こういうのを一般的には後出しじゃんけんというのでありまして、そんなもんまで一々全部考えてたら予算なんて全然組めないじゃないのよと思うのですが。

以下このネタが続くのですが割愛(−−メ)。


でですな、その続きのネタで、外貨準備の話をしているのですけど、そっちがまたどうかと思うのでして、質疑応答のちょっと先の方になる所を読んでみます。

『次に、アメリカの方の対応でございますけれども、アメリカの危機対応策というのは、資産担保証券融資制度、TALFといいますが、あと、官民共同投資ファンド、PPIP、これらをつくったり拡充したりするということが中心でありました。これは、連邦準備制度理事会、FRBが米国債を抱え込んで、バランスシートを肥大化させる中で乗り切ろうとしているというふうに判断をできると思います。今後、十年間に九兆ドル超、九百兆円弱の財政赤字の増大が予想されます。先ほど申しましたように十兆ドル近いロスがあったと思われるからでありますけれども、そうすると、長期的に見てドル安が進むと思いますが、どう思われますか。』

これは菅財務大臣(当時)向けの質問ですが、答えは割愛。

『○五十嵐委員 それは、短期的にはいろいろあるというのは当たり前のことでありますが、アメリカのロスが最終的には十兆ドルに達するだろうというその大きさから見て、あるいは今のアメリカの戦費調達等の財政事情から見て、長期的にはドル安が進むだろうというのは多分肯定をされるのではないかと思います。

 そうすると、そのような中で、だからこそ、例えば中国の温家宝首相は、〇九年二月には米国債買い増し路線を見直すと受け取れる発言を行っています。そして実際に、昨年十月以降、十一月からことし二月まで、統計が出ている四カ月間連続で中国は米国債の保有残高を減らし続けております。合計六百八億ドルと承知をいたしておりますけれども、これは大変な額に上るわけですね。

 一方、日本は、この間も一貫して保有残高をふやし続けております。長期的にドル安の懸念がある中で、これは放置をすれば大損をするリスクがあるということであります。保有米国債購入時の日本の平均レートは一ドル百二十円と聞いておりますが、もっと円安のレートだったのではないかなと思いますが、この点は確かめられますか。』

・・・・えーっと、さっきはドル安やユーロ安で日銀納付金が減ってケシカランという話をしていますが、外貨準備のドルを崩したら外貨準備の損は回避できるかもしれない(実際は市場が大爆発するから無理ですが)のですが、更にドル安が進んで日本の経済に大変な事になるのではないかと存じますが・・・・・つーかそもそも足元での米国債の保有残高増加って単に利払い分を再投資しているからなんじゃないですか?????

で、これまた答えは割愛しまして質問の続き。

『○五十嵐委員 いや、百二十円というのは財務省当局の方から聞いた。私は、百三十八円ではないかなというふうに思っていたので、思ったより円高の水準での平均買い価格だなというふうに思っていたわけで、今お聞きしたところでございますが、まあ、それはいいです、技術的な話ですから。

 そもそも、今の時代に過大な外貨準備を持つ必要はないというのが経済の世界では常識であります。せいぜい輸入月額の三カ月分、日本でいえば二十兆円程度で十分ではないか。百兆円の外貨準備を今、日本は持っておりますけれども、その多くを米国債で運用している。そのリスクは大変大きく、これは、いわゆる埋蔵金の中の一つ、埋蔵金どころか死蔵金であり、場合によっては時限爆弾になるわけであります。(以下も何を言ってるのか微妙にアレですが割愛)』

・・・・・えーっと、「経済の世界では常識」とか言われましてもそもそも何で外貨準備が発生しているかという論点を華麗に無視して言われましても困るのですかれども。

とまあそんな感じで微妙な話が続くのですが、読んでて頭が痛くなるので以下割愛ということで(^^)。

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2010/06/11

○ニュース雑談

・この場合は支持率上昇ではないかと(^^)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010061001000523.html
亀井郵政改革相が辞任、連立維持 民主の廃案方針に抗議

何で記事の写真が亀井さんじゃなくて枝野さんなのかイミフなのですけれども(^^)、折角だから連立から叩きだして頂きますと更に支持率上がるんじゃないですかねえ(ニヤニヤ)。後任が自見さんだと元郵政大臣ですなあという所で、いやまあ郵政問題も大事ではあるとは思いますが、金融行政の方もちゃんと見て頂きたいのですけどねえ。


・盛り上がって参りました!

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010061001001106.html
振興銀行の刑事告発検討、金融庁 検査忌避容疑で

まあ何せこちらの銀行様におかれましては設立の前には「銀行経営者は預金を個人保証する位でないといけない」という勢いでしたが、
http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2004/02/post_3.html

設立後は「預金は預金保険で全額保護されるのがミソです」という素晴らしい宣伝をする有様という所が実に心温まる有様で、まあ設立当初は随分と悪態を並べた覚えがありますが、
http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2004/04/post_10.html

まあよー知らんけど色々とアレな状況のようで誠にアレでございますが、今後の推移をワクテカしながら生温くヲチしたいと存じます。

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2010/06/09

○ドイツはアホですかという点に関する雑感メモ

一昨日の話で恐縮ですが(昨日書くの忘れた)。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aUAw_ufn2QZc
独憲法裁判所:EU支援策への独参加の差し止め検討−シュピーゲル誌

まあ一昨日はこのニュースでGLOBEXでダウとかS&P先物が売られてたりしてた訳ですけれども、なんつーかおまいらユーロ導入によって自国通貨を安めにする事ができて輸出産業恩恵ウハウハで儲けている癖に何を今更言ってるんじゃという所で、ジャガイモの食い過ぎで脳味噌がジャガイモになっているのではないかと懸念される所でございます。

理屈は全然違いますけれども、国際金本位制度で英国が還流する黒字をバンバン対外投資して金本位制度を維持するのと、現状のユーロ圏でのドイツの果たすべき役割が似ているのではないかなあとイメージ的に思う(勝手に思っているだけで多分的外れていると思うので、どこがどう外れているのか頭の良い方にご教授賜りたいと存じます)のですが、どうもドイツはその点の考察というか国民への周知が足りないのではないかという気がします。

じゃあどうやって単一通貨圏内での地域格差の是正をするのかという論点になりますと、地方交付税交付金みたいな制度を作る訳にはいかない(というか無理)ですし、そもそも論としてドイツに何か輸出できるものが沢山あるという位なら自分の所が輸出主体で稼げるのでありまして、そうじゃない状態でどうやって不均衡是正するのかはムツカシヤですわな。

通常だと為替が調整する形になるのですが、不均衡の是正に為替が使えないと言う事になると、その不均衡ってどっかに皺寄せがくる筈なのですが、さてこの場合どういう形になるんでしょ。例えば国際金本位制度ですと「国内の物価を国際物価に皺寄せする機構」(というのは受け売りでして、元ネタは中村隆英著「昭和恐慌と経済政策」(講談社学術文庫)です)だそうですが、ユーロ圏内ではどういう事になるんでしょ。

#というのを今頃になって悩むのでは話が遅過ぎというツッコミはお受け致しますので、教えてエライ人!


○その他超雑談

雑談と超雑談しか無いというツッコミは全力で却下

・テラワロス

まあ昨日世間で話題になっていましたので今更ですが、折角のネタなのでクリップしておきます。
http://jp.reuters.com/article/companyNews/idJPJAPAN-15719320100608
米金融危機調査委員会、ゴールドマンに召喚状

『FCICのビル・トマス副委員長は、ゴールドマンがFCICの処理能力が限られていることを知りながら、大量の書類を提出したと主張。今月4日に召喚状を送付したことを明らかにした。FCICのフィル・アンジェリデス委員長によると、ゴールドマンは5テラバイトの記録を提出。1テラバイト当たり5億ページ分のデジタル情報が含まれているという。』

・・・・これがほんとのテラワロス。


・何かずれてるんだよなあ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100607-00000044-mai-pol
<自民党>岩国哲人氏が政調会顧問に

この人って無茶苦茶な質問主意書を出してみたり、国会で訳判らん質問してみたりということで、政界引退して良かったよかったと思ってたんですけどね。

で、その質問主意書ですが、これなんか係争中の案件への介入じゃないかと言われそうなものでして。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a160068.htm

2004年にこの件に関してあたくしがネタにしたのでその時の駄文を再掲(^^)。

>何なんでしょうこの人は???と思って岩國氏のWebを見たら、このセンセイはかつてモルガンスタンレー投資銀行に77年から84年まで勤務していたようですな。という事はこのセンセイは国会の質問主意書という場、すなわち国政調査権を利用して知人の係争中の案件に関して圧力を掛けているのではないかっていう穿った見方をしたくなる訳ですよ。あたくしのような性格が斜めになった人間に言わせますと。

>ちなみに、話は横に逸れますが、この係争案件は別にモルガンスタンレーと関係ない話なのにわざわざ「世界でも有数の金融機関である」云々と持ち出す質問者の脳内はどういう構造になっているのか実に不思議です。まぁ自分のWebの自己紹介で臆面もなく「銀座支店長栄転の辞令を返上し」とか「世界最大の投資銀行、メリル・リンチ社へ」などと書く精神構造だから仕方無いのかも知れませんが。

(2004年9月1日に書いたあたくしの駄文より)

自民党応援している積りなのですが、どうも出てくる行動がピンボケなんだよなあ・・・・・

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2010/06/08

○どう見ても御用金調達です(でした)本当にありがとうございました

時々拝読しております経済学者(という言い方で宜しいのでしょうか??)の安田洋祐先生のブログで日本経済学会の話がありました。
http://blog.livedoor.jp/yagena/archives/50662132.html

いやまあ何がなにやらという話(あたくしの頭が悪いのが原因で安田先生のせいではありません、為念^^)ですが、最後の所で紹介されていた研究(と言っても安田先生の紹介文だけですけど)を見て「ほほう」と思った次第。

『最後に、発表(ポスター・セッション)には顔を出せなかったものの、報告資料を頂いた東大の鶴岡さんの研究について:

「Auction Versus Negotiation in Issuing Treasury Securities: Evidence from Japanese Government Bond Auction」(東京大学大学院 鶴岡昌徳)

日本の国債落札に関する価格データを用いて、交渉(シンジケート団との交渉による売却)と89年より導入されたオークション方式との違いを分析した実証研究。意外なことに、交渉の方がオークションよりも落札価格が“高く”なることが示されている。』(上記ブログより引用)

まあ確かにネゴシエーションとオークションでネゴシエーションの方が高くつくというのは一般的に考えると逆の結果にも程がありますわな(紹介文の最後の方にも記述があります)。

・・・ではあるのですが、証券会社でも銀行の資金証券部門にでも一本電話で問い合わせていただければ「それはオークションとネゴシエーションの違いではなく、単に大蔵省のスタンスの違いによるものです」という答えが1秒で返ってくると思うのですよ。ただまあこーゆー研究によって「過去の国債引受シンジケート団方式での国債消化は御用金調達レートでのやり方だったんですね」というのが「学術的にも示された」いう意味では現場労務者的にはオモロイ話です(^^)が、正直言って証券会社の国債関連部署にいたらそんな結論当たり前過ぎて知らない方が素人にも程がある(とか偉そうに言ってみたものの、最近の若人は知らないかな^^)話でもありまする。

つーかロクイチ国債の話とか、国債大量発行の話とかの歴史を見て頂きますと、昔は国債消化が御用金調達方式でも回っていたのが、その発行が大量になっていくにつれ、どうやって真面目にちゃんと消化するかという事を考える中、それから金融自由化によって自由金利になる(1989年の時ってまだ一般的な預金金利は規制金利(大口預金だかスーパーMMC以上が自由金利)で日銀の政策委員会で決まってたと思うのだが)中、という状況でバカスカ発行額が増えていく国債をどう消化していくかを色々と試行錯誤しながらというのがここまでの歴史でありまして、そっちの制度デザインに関しての考察が研究対象としてはオモシロイと思うのですが、中々それは定量的に数式使ってどうのこうのという研究対象にならないから先生的には面白くないのかなあとも思ったりして。

折角ですから、同じ理屈で「制度のデザインをどうすべきか」という観点から日本でのプライマリーディーラー制度導入前と導入後の違いを実証分析して頂きたいと思うのですが、そういうのってネタになりませんかねえ、あたしゃ無学なので良く判らんが。

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2010/06/03

○床屋政談的雑談

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aajb8TISjagE
菅財務相、財政再建路線の旗振り役に−鳩山退陣表明で後継に浮上

やっと辞めやがったかという感じのぽっぽちゃんですけれども、最後の最後まで俺は悪くない国民が理解しないとか、どういう精神構造をしているのか頭を割って調べてみたくなるようなお方ですが(まあ空なのかもしれませんけどね)、無能な善人で働き者というのがこれだけの破壊力があるとは思いませんでした。

まあ菅さんは経済にそんなに興味ないかも知れないですけど、叩き上げ系でここまで来ているのですから、まあ勘は悪く無いでしょうし(カイワレとかお遍路とか自爆属性があるのが懸念されますが)、最近の政策新人類系にありがちな「現実的に落とし込む事を全然考えていない脳内政策メーカー」でもないでしょう(同じ文脈であたくしは金融業界的には評判が良いという話のみんなの党に関しても「実装技術が全く無い製造会社」みたいなイメージしか持っていないので、基本的に物凄くネガティブな評価をしている訳だが)。

とは思ってますが、いざ政権についてみたら全然当初予想と違ってましたというのがここもと延々と続いているので正直期待値は下げておく(−−)。

でまあ市場予想的に言えば、菅財務大臣が後継総理ということでしたら、まあ普通に財政再建路線の堅持という予想になりますので、財政再建しつつ金融緩和は延々と継続という話になるでしょう。ただしその財政再建なのですけれども、来年度予算を編成する頃になると「そもそも前の政権公約実施で出来る訳ねえじゃん」的な現実に戻るような気がしますが(^^)、とりあえずそれまでは「財政再建路線ネタ」でやっていくのかなあという感じですかね。

まあ本来は財政再建路線やりながら円安路線ができると大変に結構なのでございますが、円安路線ったって露骨に実施したら(お前らだって自国通貨安路線で景気回復目指しているだろうにと思うのですが)他の主要国から苦情が出てくるのは必定ですので、そこは上手い事やって下さいねと思う次第であります。何か財務大臣就任時の為替水準発言のイメージをネタに為替市場が反応とか後講釈になっていましたが(ホンマカイナと言う気がするけど)、まあその辺りのイメージをてきとーに何とか使ってくんなましと言った所でしょうか。

このどさくさで郵政法案が廃案になってついでに国民新党を追い出したりすると無茶苦茶オモシロイ展開になるのですが、それはまあ無理でしょうな。

#良く考えたらギャグで亀井首相にしたら超円安になりませんかね、日本売りになるような気もするので超越的諸刃の剣ですが(笑)

まあ菅さんの財務大臣の方の後釜は野田さんが持ちあがるちゅう感じで宜しいのではないかと思いますけど。菅さんは最初のうちは「何の対策も用意しないでデフレ宣言」というような馬鹿かアホかという感じでしたが、ここもとの発言がどんどん普通になってきているので、お得意の自爆属性を出さなければそこそこやってくれるのじゃないかなあ、と一応期待だけはしておきます。

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2010/04/28

○まずは雑談

・格付け会社雑談

何かS&Pがギリシャの格付けをBB+格に下げたと言う事で話題になっているようですが、ソブリン格下げと言えば年寄りはアジア通貨危機を思い出すのでして、そういやあ韓国とかの格下げスピードはとんでも無かったわなというのを懐かしく思うのですが、先般のサブプライム関連問題でも格付け会社がコロコロ格付けを変えていたりして、何と申しますかどういう判断基準でそうコロコロと格付けが変わるのかという感じがしますけど。

つーか、そもそもギリギリになって思いっきり格下げとか、単にそれは市場のプロクシカリティーを加速させるだけの作用にしかならないのでありまして、そういうのを事前に分析するのが格付け機関の仕事じゃねえのかという気がするんだが、って格付け機関だけじゃなくてアナリストも同じか(^^)。

だいぶ前のエントリーですが厭債害債さんが以前こんなエントリーを書いておられますので懐かしく読みませう(^^;

http://ensaigaisai.at.webry.info/200703/article_4.html
世紀の誤訳−「格付け機関」

http://ensaigaisai.at.webry.info/200708/article_12.html
格付け会社再説

と結局は人のふんどしなのでした(大汗)。


・更に人のふんどしで国会小ネタ

本石町日記さんのエントリー
http://hongokucho.exblog.jp/13211182/
「むちゃくちゃな話に(日銀は)耳をかさないように」=共産党・大門先生にしびれる

ちなみにこの日の国会会議録(4月13日の参議院財政金融委員会)では冒頭に延々と香ばしい質問をしている香ばしい人がいるのですが、読んでいると精神衛生上あまり宜しく無いので、ご紹介しようかどうか検討中なのでありました(汗)。

今回は大門先生の質疑テーマは金融政策ネタでは無かったので、上記エントリー内容にあります質問の後は全然違う話になっておりますので、特に本石町さんのエントリーに付け加える話が無いのが残念な所であります(^^)。


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2010/04/14

・国債デフォルト前提の話を国会議員がしてどうする

昨日市場で失笑を誘った(笑うより呆れる世界かも)ネタですが。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ayIkOmkaIDXc
山口日銀副総裁:国債デフォルト前提に資産多様化は取り得ない選択肢

『4月13日(ブルームバーグ):日本銀行の山口広秀副総裁は13日午前、参院財政金融委員会で、民間資産の購入などにより日銀の資産の多様化を図る可能性について「あり得ないとまで申し上げるつもりはない」としながらも、今は「考える時期ではない」とし、「国債のデフォルトを前提にして多様化を図るというのは取り得ない選択肢だ」と述べた。民主党の田村耕太郎氏の質問に答えた。』

えーっと、国債がデフォルトする位の状態だったらその前に民間資産の方が先にデフォルトすると思うので、そういう論点で資産の多様化とか意味がさっぱり判りませんが。で、この件であたくしの知り合い全員が真っ先に突っ込んだのは「国会議員は国債をデフォルトさせなるようなことを起こさないようにするのが仕事じゃないのか」という点でございましたです。

さすが「外為特会や年金資金を原資に政府系ファンドを作れ」という議連をリーマンショック前に堂々立ち上げて活動されただけのお方だと感心する次第でございますが(−−)、まあ更なる悪態は国会会議録が出てからするとしますかね。これでご自身では専門分野を財政金融分野とか言っておられる(本人のサイトなどでそう言ってますな)のがもう痛いというか落涙を禁じ得ないというか。「生兵法は怪我の元」という言葉がこれほど似合うのも珍しいですなあと悪態をつきつつ、まあ「人の振り見て我が振り直せ」という言葉を自分に言い聞かせたいものだと思うのであります(^^)。

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2010/04/01

○雑談一発メモ

・しかし何ですなあ(超雑談)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100331-00000618-san-bus_all
公共事業?国家ファンド? 郵貯マネーの使い道に閣内騒然…

まあ産経フィルターが掛かっているので何ですが、郵貯さんも大変ですなあという感じはしますけど、

『前原誠司国土交通相は郵貯マネーで国家ファンドを立ち上げ、「海外の発電所や高速鉄道など、インフラ輸出の資金として活用できないか」との持論を述べている。』(上記記事より)

って先程引用したイエレン姐さんの講演の論法を使えば、「民間貯蓄を吸収して、国内の成長分野ではない分野に投資する」って話ですから、まんまダメ事例ではないでしょうかという話になると思うのだが・・・・・

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