分類不能の雑文

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とりあえずここにぶち込んでおきますが、いずれ整理する所存・・・と言い続けて早や・・・もうサイト作ってから6年以上になるのか・・・・整理していません。

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2012/03/26「審議委員候補提示を巡る自民党山本幸三議員の見苦しい言いがかりなど」
2012/03/14「正面切って緩和圧力掛けたら却って緩和やりにくくなるという事も理解できない民主党小沢鋭人議員は只の大馬鹿なのか単に自分が手柄顔するためのパフォーマンスをしたいのか」
2012/03/13「民主党石田内閣府副大臣、実施中の決定会合についての見通しを話すという有り得ない不見識」
2012/03/12「大阪維新の会はポルポトですか??」
2012/03/09「東京新聞の言いがかりも酷過ぎる/前原さんは「情報の裏取り」を習慣にしないのかね/湯浅誠さんという現実を知った人のコメント」
2012/03/06「外準を財源とかアホかと/カイカク派は何もしないで手柄だけ/ブログ紹介」
2012/03/02「日商会頭のAIJ関連発言は不見識/民主党の円高対策は物価安定目標の引き上げとかアホか/ロイターの金融政策関連記事が最近壊滅的なクオリティーな件について」
2012/03/01「国家公務員給与削減の引き下げデモクラシーキタコレ:
2012/02/24「インフレ目標2%はいいけど実際に上昇したら大騒ぎするんでしょうな/謎の投資顧問事件」
2012/02/22「これで金融業界出身とか信じがたい民主党木内議員の馬鹿言説」
2012/02/14「物価連動国債WG/基金買入オペ雑談」
2012/02/13「安住財務大臣の失言ですが質問する方もする方/東洋経済で電波浴(小幡慶大教授の馬鹿論説)」
2012/02/03「朝日新聞とブルームバーグが国債暴落を妙に煽る記事を出していますな」
2012/01/30「中日新聞のインフレターゲットに関する馬鹿社説」
2011/12/29「民主党の統治能力の無さに呆れるでござるの巻」
2011/12/27「民主党更に消費税で内紛とな(メモ)」
2011/12/20「金正日総書記死去とな」
2011/12/16「民主党の財政政策スタンスが非常に怪しいですなあ」
2011/12/15「言うだけ番長前原さんがアコードとか言っても説得力がないのですけどねえ」
2011/12/09「大阪市長選挙で大阪都構想反対の候補を応援していた筈の自民党の無節操に呆れる」
2011/12/05「オリンパスの上場維持を取引所社長を呼んで圧力掛ける民主党部会の不見識」
2011/11/24「自民党の残念過ぎるクオリティー」
2011/11/17「政治家は相変わらずのしょうもないクオリティーで政策提言をしているようですな」

2012/03/26

○日銀次期審議委員候補関連である

まあ金曜は関連ネタが色々とあった訳ですのでかいつまんで少々(と言いつつちょっと長いかも)。

・これは日経新聞の粗相なのか他に意味でもあったのか

http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819591E0E0E2E3808DE0E0E2E1E0E2E3E09797E0E2E2E2
日銀審議委員に伊藤忠の渡辺氏 政府が調整
2012/3/23 2:00 情報元 日本経済新聞 電子版

『政府は22日、日銀審議委員に伊藤忠商事の渡辺康平相談役(62)を起用する方向で調整に入った。亀崎英敏(68)、中村清次(69)両審議委員が4月4日に任期を迎えるため、その後任の1人に充てる。衆参両院の同意を得たうえで任命する。(以下の記事は有料版になります)』(上記URLより)

・・・・・・まあ例によって例の如く日経本紙を購読していない(本当です)あたくしなので(つーか駄文書いていると朝刊読む暇はない^^)このニュース河野龍太郎さんのノミネートのニュース出てから気が付くというアホウな事態だったのはさておきまして(汗)。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1BFUN6JTSE801.html
自民・鶴保氏:渡辺氏の提示はあり得ない−日銀審議委員(訂正)
更新日時: 2012/03/23 11:20 JST

『3月23日(ブルームバーグ):鶴保庸介自民党参院議員(議院運営委員長)は23日午前、4月で期限が切れる日本銀行の審議委員2人の後任候補のひとりとして一部報道で伝えられた伊藤忠相談役の渡辺康平氏について、提示はあり得ないと述べた。その上で、残りの審議委員人事は来週中に提示があってほしいと語った。』(上記URLより)

ということで、前回の総裁人事で散々ゴタゴタした教訓だか何だか知りませんが、「日銀審議委員の人事に関して(なのか国会同意人事全般なのかは存じませんが)、国会提示前に候補者名が報道されるようなのは以ての外であって、そのような事が有った場合にはその人事の提示は行わない」というような話になっていた筈でございまして、まあ今回鶴保さんがこのように指摘したのはその辺りを踏まえての事となっているようです。

ちなみに渡邉康平さんと表記する方が正しいようですが、昨年の3月末まで取締役副会長でいらっしゃったようです。副会長時点での役員プロフィールが伊藤忠商事さんのサイトに載っていたのでその時のリンクと役員退任時のリリースのリンクを。

http://www.itochu.co.jp/ja/ir/doc/disclosure/files/2011/pdf/ITC110202_j.pdf
http://www.itochu.co.jp/ja/about/officer/watanabe.html

まあ何ですな、伊藤忠商事で副会長までお勤めになられた方からしたら罰ゲームにも程がある処遇でのお仕事で、まあ財界の方からしたら懲罰召集だろうにというのをよくぞお引き受け下さいましたという所だったのですが、今回の日経新聞の先走り報道で全ておじゃんになってしまいました罠。

まあ普通こういうの仮に聞いても上記のような事情があるんだから報道自粛するだろと思う次第でして、日経新聞がこの人事を潰そうという意図をもって書いたにしても、単にそういうのすっかり忘れて「スクープだ!!!」と喜び勇んで絶賛勇み足だとしても、まあいずれにせよこれは罪万死に値する行為でありまして、この記事書いた記者とデスクと整理部(になるのか?)は可及的速やかに豆腐の角に頭をぶつけて(以下罵倒文言が続くので自主規制)。


・しかし財界の候補が2名出なかったとはこれまたヒドス

でまあ残りの1名が河野龍太郎さんというのは既に皆様ご案内の通りで、河野さんに関しましての雑感その他は後で書きますが、今回の人事案のニュースを見て一番驚愕したのは「財界で日銀審議委員を引き受けて下さる方がそんなに居ないのかよ」という所でございます。

そらまあ資産は全部公開させられて株やら売買出来ない(信託して凍結モードにするかその前に全部売ってしまうかの2択)とか、通常の政策委員会がこれまたアホのように忙しく(通常の政策委員会が毎週実施されていてその決定事項とかも日銀のサイトに出てたりしますけど通常の日銀の業務執行に関する細かい話が多いんじゃなかったでしたっけ)こき使われるわ、好き勝手言い放題という訳にも行かないわ、おまけに国会に呼び出されたりして何だかんだと言われるわ。しかもそれこそ大企業の経営トップに近い位置にいる人が普通に受けている待遇から見たら半値以下(つーか3分の1以下とかでしょ)の年俸だわとか、そらまあ色々とアレな待遇ではございます。

さらに最近は政治家方面から難癖つけるのがいて叩かれまくるわとなれば、よほど金融政策に興味でもない限り普通は尻込みするわと思うのですが、それにしても今回1名の候補者が河野さんになったというのは、よーするに財界人で引き受け手がろくすっぽ居ないという事で、何だかそれも残念というか困ったもんだという感じではございます。河野さんがどうのこうの(駄洒落では無い^^)という以前に、あたくし第一報を見た時にそっちを先に思ったのでございますよ、はい。


・で、河野龍太郎さんとな

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1BEFE6KLVR601.html
日銀審議委員にBNPパリバの河野龍太郎氏提示−国会同意人事 (1)
更新日時: 2012/03/23 18:11 JST

河野さんと言えば「金融政策の理論と実践」(アラン・ブラインダー著、河野龍太郎、前田栄治訳、東洋経済新報社 ISBN4-492-65260-4 C3033たぶんもう絶版、初版は1999年12月30日)っつーのをあたくし昔購入した(のは良いのだが弟子の誰かに貸したまま行方不明なのでこれ読んだ身に覚えのある弟子は良い子だから返しに来なさい^^)のでお名前を存じ上げていたりしますし、まあ当然ながらBNPパリバに現在いらっしゃるのでレポートなどは拝読したりしとりますです、はい。

でですな、河野さんはまあ「リサーチ系」という感じで、そらまあ市場の中の人ではございますが、市場現場労務者的な感じとはまた対極にいらっしゃるという印象でございまして(あくまでもあたくしの印象なので違っていたら謹んで訂正しますが)、市場からノミネートされたというよりは総研みたいな所からノミネートされた的なイメージの方を感じますです、いやまあ別にそれは文句言ってる訳では無くてそういう感じですねえというだけの話ですけど。

んでもって河野さんのレポートではそのまあオペの細かい話だとか調節技術の話だとかというのに関しては基本的にスルーという感じだったと思いまして、同じ「証券会社のストラテジスト・エコノミスト」の範疇として以前いらっしゃった水野温氏元審議委員とはまあタイプが違うかなあという所でございます。まあ非伝統的政策を実施とか、危機対応とかの場合って結構この調節技術の細かい話とかのようなオペレーショナルな部分ってひじょーに重要な話になってくるのですが、まあそもそもエコノミスト・ストラテジストという範疇の人で調節技術の細かいマニアックな話に興味および土地勘のある方の方が珍しいのでまー普通ちゃあ普通なのですが、金融政策の技術論で執行部と対抗できるような人も居てほしいかな(ちなみに言うと昔の決定会合の議事録(議事要旨では無い)を見ると過去においては武富さんとか技術論になった時の発言内容が凄い^^)とは存じますけどにゃ。

まーレポートとか拝読する限りにおいて、普通にちゃんとした話を展開する方との印象がございますので、まあ無難な所に落ち着いたという感じではあるのですが、いわゆる市場の何とかストの皆様の中ではやや若い(つーか上の人が全然変わらないから昭和62年の河野さんが若い部類になるのですが)のでほほーという感じですな。

ちなみに、『河野氏は1964年生まれで愛媛県出身。1987年に横浜国立大学卒業後は大和投資顧問や第一生命経済研究所などの民間金融機関でエコノミストとしてキャリアを積み、2000年より現職。』(さっきのブルームバーグ記事より)ということですが、昭和62年住友銀行入行で、これで何と審議委員に住友2名(ってまあ河野さんを捕まえて住友銀行という人はいませんか^^)ですかそうですかというのもアレですが、亀崎審議委員が横浜国立大学出身でして、ついに審議委員に横国の系譜が出来ましたかという事で胸熱(違)。


・ところでこの人たちはいったい何をやっておられた&おられるのかしら

ちょっと前のニュースでネタにもしましたが。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M071551A74E901.html
民主・馬淵氏:次期日銀審議委員にリフレ派登用を−インタビュー(1)
更新日時: 2012/03/01 17:27 JST

何かこの時は物凄い鼻息でいろいろな提言(どう見てもただの金融政策に関する難癖と干渉にしか見えなかったか)をした上に『審議委員に望ましい人としては、これまでの研究会での議論で、「社長経験者、円高や世界経済の中で輸出を中心にやっている産業で痛みの分かる人」という意見が出たという。』(上記インタビュー記事より)とか何とかご人選をしたかのようなお話をしておられたようなのですが、そもそも新聞に記事出たから潰れちゃいましたが渡辺さんにしても商社の方ですから「輸出を中心にやってる産業」という訳でも無いですし、結局おまいら言うだけ番長で自分たちが審議委員候補としてふさわしい人(「やりたい」人ではありません)を探して来て説得するとかいうような最も大事だけど面倒かつ大変なプロセスは自分たちでやらないで文句だけ垂れる評論家かよという所で、まあ何だかなという感じです。


で、まあ何か反対している人もおいでのようですが、さっきの河野さん提示のニュース記事の真ん中辺りなんですけどね(URL再掲します)。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1BEFE6KLVR601.html
日銀審議委員にBNPパリバの河野龍太郎氏提示−国会同意人事 (1)
更新日時: 2012/03/23 18:11 JST

『河野氏は9日付の同記事で、日本経済が停滞しているのは、@少子高齢化に伴う働き手の減少でトレンド成長率そのものが低下しているA社会保障制度の持続可能性に対する疑念から現役世代が消費を抑制しているB財政赤字拡大で民間の貯蓄が食い潰され、設備投資が抑制されている−ことなど構造問題が主な原因であると指摘。その上で「日銀が政策目標として『物価安定』が与えられている以上、これらの構造問題や円高が引き起こすデフレ圧力を可能な限り吸収することは日銀の責務であるが、構造問題の解決そのものは金融政策で対応できるわけではない」としている。』(上記URL記事より、以下同様)

『安易な追加緩和は不適切』

『河野氏はさらに、「ゼロ金利政策や国債購入政策の長期化・固定化が、銀行行動を通じ、財政赤字のスムーズなファイナンスを可能にすることで、間接的だが、金融政策もトレンド成長率の回復を阻害している可能性がある」と指摘。「大きなデフレショックが訪れた際には金融政策で対応しなければならないが、そもそも政策を長期化・固定化させることの副作用は無視し得ないし、またショックが小さい場合、安易な追加緩和も不適切」とコメントしている。』

という話をしていまして、まあ追加緩和を安易に拡大するのはどうなのか、というような話をしているのですが、何故か山本幸三先生に掛かると・・・・・

『自民党の山本幸三衆院議員は河野氏について、ブルームバーグの取材に対し「量的緩和やインフレ目標政策に否定的な人だから、自民党は反対しなければいけない。参院で否決すべきである。いま日銀審議委員に必要な人材はリフレ派だ」と述べた。』

となるのですが、前半の河野さんの主張のまとめを読んでも「量的緩和やインフレ目標政策に否定的」とするのはちょっと乱暴な端折り方に見えます罠。

ちなみにまあ河野さんの2月20日のレポートとか引っ張り出して読んでみましたが、「積極的な金融緩和の継続に対する副作用が大きくなっている」という話はしていますが、じゃあ今の緩和政策を減らすのかという話をしているかと言うと、別に今すぐそうしろ的な話をして居る訳でも無く。『構造調整を先送りするための言い訳として追加緩和が要求されているように思われてならない。』という結語でレポートを締めているので、まあそういう意味では政治家先生には耳が痛いような気もしますがね(^^)。

現状「安易な追加緩和を野放図に拡大、固定化するな」という話と「量的緩和に否定的」というのは話の次元が合ってないだろと思う次第で、反対するにしてもあーた人の主張の一部を拡大解釈して反対というのも何ですなあと言う所ではございます。

#まあ積極追加緩和前のめり派が必要と言いたいんでしょうけれども

つーか「リフレ派が必要」なら中原伸之元審議委員の著書によりますと審議委員の打診をかつてされたものの「70歳まで大学教授をやっていたい」と言って審議委員をお断りされたとの事であらさられ、そうやってお断りはしながらも著書などでは日銀が極悪で社会の敵で死んで良しみたいな言説だけは熱心にしておられるという大変に立派なお方でいらっしゃられるどこぞの大学の先生の首に縄つけて引っ張ってこられたら良いのではないでしょうか。

『同党の財務金融部会長で「シャドウ・キャビネット(影の内閣)」財務相を務める西村康稔衆院議員も「反対の声が出ているので、慎重に検討したい」と語った。』

この方も何か以前日銀総裁の給与と財務事務次官の給与を比較して高いだの安いだのという話をするというようなアレなお方(これまた昨年の11月にネタにした訳ですが)ですが、何だか自民党もこの調子となると、民主党はもとよりダメでみんなの党は論外で大阪維新とかこっちに来んなと考えますと次の選挙投票する政党が益々あの辺とかその辺とかしか残らなくなって来てるんですけどねえ(吐息)と話が逸れましたが、まあ何なんでしょうねえという感じ。


・本職のレポートで電波浴とな

という事でまあ審議委員人事でひとしきり世間話一部悪態成分も無い訳では無いという感じでございますが、そんな金曜のひとときに本職のリサーチレポートで電波浴が出来るとは思わなかったのでご報告。

・・・・・・と申しましても、まあ本職の投資家向けレポートで別にインターネット上に展開されている訳でも無い(と思う)ので引用とかするのは控えますけれども、何かまあ凄いのよ。まあ趣旨は「日銀の追加緩和はそんなに続かない」という感じのお題で、まあそれだけ見たらふーんという感じなのですが、その中の説明が酷いのよこれが。

まずね、日銀の当座預金残高が震災直後の30兆円前後から今年の3月に入って25兆円程度に低下しているのが懸念材料(資産買入基金の増額を相殺して日銀の純資産の拡大ペースを鈍化させるとかいう話らしい)とかいう話をしているのですけれども、それ単に震災直後は予備的な資金需要が高まったという話とかの話だし、確かに3月2日〜19日は季節的な資金需給要因も相まって当座預金残高は25兆円程度で推移してましたが、その後21日時点で31.2兆円になっていますし、今日(26日)の見込みベースだと31.8兆円になっているわけで、3月23日付けのレポ―トで4日前の話を前提にされましてもアホか馬鹿かという感じなんですけどね、つーか株式レポートで4日も前の株価を前提にして「3月に入って株価は〜円に低下している(キリッ)」とか出したら誤認勧誘モノなんですけどねえ。

なお、そのお告げによりますと3月末にかけての季節的な追加資金供給によって一時的に残高が拡大しても(ちなみに足元では「追加資金供給」どころか金利入札オペ方式の供給オペのロールを打っていないので、その時点で状況認識能力の欠如を伺わせますが・・・・・)、4月から当座預金残高が減少して15兆円前後とか、もしかしたら8兆円前後まで日銀当座預金が低下する余地が残っているらしいとの事ですが、誠に残念なことにそれは物理的に有り得ません。詳しくは2月17日に東短リサーチの飯田上席研究員がレポート、というか淡々と資金需給とオペ推移の今後の予想をしたものをグラフでビジュアルに判りやすくしていますのでそちらにお問い合わせを(^^)。

しかも資産買入基金に関して2012年末以降拡張されないというのが前提になって、だから物価の安定の実現が難しいとかいう話もしているのですが、そもそも日銀は中長期的な物価安定の目途達成まで実質ゼロ金利政策と(FEDのフォワードガイダンスは金利政策だけですが日銀の場合はご丁寧というか馬鹿正直に)資産買入政策の継続を行うと表明している訳で、資産買入基金が拡張されないで保有資産がロールオーバーされないから物価の安定の実現が難しいとか、もはやお前は日銀の声明文を読んでいるのかと小一時間問い詰めたくなるような強力電波が発信されていて、過大出力で電波法に抵触するのではないか(嘘)というレベル。まあ確かに「第二の柱」に抵触するというようなケースだと途中で止める可能性もあるのですけど、別にそういうのを意識しているような書き振りにも見えませんしねえ。

#てな感じで特に調節に関する部分が大変にアレでツッコミどころ探しの試験問題向けの素材ですので資金部門の若手にでもテストさせたらどうでしょ(ニヤニヤ)

さらに電波浴をすると、どうもこちらの某会社様のレポート(って同じ人が執筆しているのですが)によりますと、日銀当座預金、マネタリーベース、M2いずれでも10兆円増やすとCPIが2年間で0.2%ポイント上昇するとかいうお説がかつて提唱されていたらしゅうございまして、そういやしばらく前にネタにした民主党の木内議員のアレの元ネタもこの辺だったんでしょうかねえ。

いやまあマネタリーベース云々は兎も角として、日銀当座預金がどうのこうのとかの話とか無知蒙昧のあたくしでも簡単にツッコめるような無茶な前提で論を立てるとか、中々強力電波でございまして、もしかしてこの方々は先ほどネタにしたセンセイ方の推薦でも貰って日銀審議委員狙いですかそうですかとか邪推したくなるような曲学阿世(というか曲学阿"政"という方が良いのかも知れませんが^^)な電波浴で先週の仕事の最後を締めくくるという誠に遺憾の極みではございました。

まあ電波浴したい人は金曜に出た各社のセルサイドレポートを丹念に探したら該当すると思われるレポートがどこかにあると思いますので自力で探してください。全然おすすめしないけど。

なお、そんなに当座預金残高「だけ」拡大したければ必殺技は一応調節技術的には思いつくものがございますが、それは技術的には意味があっても実体として誰得(というかあたくしのアイデアの場合オペ先が得してその他大勢が割を食うというオペ先のポジショントーク丸出しのアイデア、と書けば何だか判るでしょ?)な話なのでまあ何でしょうかねという感じですにゃ。

・・・・・・・ということで、いつの間にか審議委員人事の話が電波浴になっている所がドラめもんクオリティなのでありますた。

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2012/03/14

○決定会合雑談:政治圧力はこっそり掛けるものではないでしょうか

いやまあそもそも政治圧力自体がどうかとは思いますというのは念の為申し添えますが。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M0TF761A74E901.html
民主デフレ脱却議連の金子氏:日銀の追加緩和見送りは「大変残念」

『3月13日(ブルームバーグ):民主党の金子洋一参院議員は13日、日本銀行が同日の金融政策決定会合で追加の金融緩和を見送ったことについて「大変残念だ」との認識を示した。ブルームバーグ・ニュースの取材で語った。金子氏は民主党の有志議員でつくる「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(デフレ脱却議連)の事務局長。同氏の決定会合に関する発言は以下の通り:

(途中割愛)

「民主党内の有志で3月2日、西村副総裁に金融緩和を2カ月連続でやってくれと申し入れたが、聞き入れてもらえなかったのは大変残念だ」

(以下割愛)』(上記URLより)


・・・・・・えーっとですな、こんなに財政が真っ赤っ赤の国で中央銀行が政権与党の圧力で金融緩和を実施するというのが大宣伝されると、そらまあ経常収支が基調的に黒でいるような目先いきなり何か影響するかというと影響しないかもしれませんけれども、当然ながら将来的にギリシャモードのリスクを抱えるような話でありまして、まあ中銀がヤケクソにでもならない限りそんな露骨に政治圧力掛けたら却って金融緩和しにくくなるわヴォケという事にこの人たちは気が付かない
のでしょうか。

なんつーかね、国の為に本当に金融緩和が必要と思うのなら、上記のような露骨な政治圧力を掛けるのではなくて、もっとスマート(というかこっそり裏でという事ですが^^)なやり方というのがあると思うのでございまして、たとえば小泉首相なんかはそういう話をしなかったですよねとか思うのでして、もうちょっとやり方工夫しろと思うのですが、それでは自分の手柄にならないからこういう風にパフォーマンス込みでやっちゃうんでしょとか邪推したくなるあたくしなのでございます。

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2012/03/13

○これは酷い

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M0R2C46KLVR501.html
石田内閣府副大臣:今回の日銀決定会合で追加緩和はない(2)

『3月12日(ブルームバーグ):石田勝之内閣府副大臣(国家戦略、経済財政担当)は12日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、日本銀行が12、13の両日に開く政策決定会合では、2月に発表した金融緩和の効果を注視する姿勢で、追加緩和には踏み切らないとの見通しを示した。』(上記URL記事より、以下同様)

えーっと、内閣府副大臣ということは・・・・・・

『石田氏は1955年1月生まれの57歳。衆院埼玉2区選出で現在4期目。昨年9月の野田佳彦政権発足に伴って副大臣に就任する前は、民主党の有志議員で作る「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(デフレ脱却議連)の中心メンバーの1人として日銀に金融緩和を求める論陣を張ってきた。2月の日銀会合には政府側のオブザーバーとして出席している。』

あのー、金融政策決定会合に(オブザーバーだけど)出席しうる立場にある人間が決定会合1日目に決定会合の見通しの話をするとか何考えてるんでしょうか??日銀の政策委員の皆さんは「ブラックアウトルール」を順守(ただし国会に呼び出すアホウがいるので金融政策に関する話を国会ではさせられるが)しておりまして、そらまあ政府側にはその手の明文化されたルールは無いのかも知れません(公表されているのは見たことないっすな、情報管理に関する内規とかはあるかもしれないけど)けれども、普通に考えて「金融政策決定会合に出席しうる立場の人間」が「決定会合当日に結果の見通しについてコメントする」とか有り得ないと思うんですがねえ。

まあね、この石田さんというお方はきっと金融政策の枢要に近いお立場になってご指名でやってきたブルームバーグニュースの単独インタビュー(ですよね?)に対してご機嫌も麗しく舞い上がってドヤ顔で取材に応じられたのかとか勝手に邪推致しますけれども、そんな調子でペラペラ喋られますと何つーかこの政権の情報管理とか大丈夫かよとか思ってしまいます罠。

ついでに申し上げますと、この副大臣様におかれましては「デフレ脱却議連」にご参加のようですが、確かデフレ脱却議連およびその周囲の皆様って「日銀は事前に金融政策の動向をリークしてメディア操縦をしてケシカラン」とか良く仰っておられたと存じますが、このように金融政策決定会合に出席しうるお立場の議連のお方がホイホイとまさにその日から始まる決定会合についてコメントしてしまうというのを思いっきり見せつけられますと、あれは筋論で批判していたのではなくて、「自分たちが政策決定過程に加わってその暁には権力を誇示するためにリークをするのだが、お前らのリークはケシカラン」という話だったのですねえさすがですなあとかこれまた邪推したくなってしまうお話ではございます。

大体からして内閣府の副大臣で金融政策決定会合に出席しうるような人をブラックアウト期間中にインタビューで読んで金融政策決定会合に関して話をさせるブルームバーグニュースも大概に如何なものかと思う訳で、お前らブラックアウトルールとか知らない訳ないだろと思うのでございまして、仮にコメントが出ても報道しないとかいう良識は働きませんかそうですかそりゃ自分の所の報道が売れる方が国益よりも大事ですからねえと思うのでありました。

などとのっけから悪態ですいませんすいません。

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2012/03/12

その後トーンダウンしたみたいですが、これはポルポトもビックリの原始共産主義の私有財産禁止ですなあ。遺産全部没収したら個人所有の土地建物は全部国有になっちゃいますねえ。土地価格大暴落しそうですし、どうせ生前贈与もがっぽり税金取るんでしょうし、世帯主が不慮の事故とかで急死したらいきなり家族は路頭に迷うとか凄い話ですなあ。

http://www.47news.jp/CN/201203/CN2012030901002327.html
維新の会、遺産全額徴収も検討 「国家元首は天皇」明記
2012/03/10 01:29 【共同通信】

『資産を残さない「一生涯使い切り型人生モデル」を提唱、消費を促す税制に転換し、経済活性化を図る狙い。』(上記URLより)

いやそれ経済活性化じゃなくて経済破滅だろ常識的に考えて。つーか案の1つとして出たんでしょうけれども、そもそもこういうのが「案」としても出てくるとか誰がそんな入れ知恵してるんだよ・・・・・・・・・

まあ大阪だけでやってくれ。こっち来んな。

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2012/03/09

○各種雑談である

・もはや何をどうツッコんでよいのか判らない記事

反原発モードが嵩じて反電力企業モードとなってひきつけ起こしてるんじゃないかと思われるような新聞の記事から。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012030802000038.html
東電1兆円支援 主要取引銀了承 2012年3月8日 朝刊

『メガバンクなど東京電力の主要取引銀行が、東電が要請していた総額一兆七百億円の金融支援を受け入れることが七日、固まった。ただ、融資の実行は、東電がまとめた電気料金の値上げや原子力発電所の再稼働が盛り込まれた資金計画案が実施され、収支が安定することを条件にした。銀行側は「資金計画をもとに了承した」と説明しているが、融資を回収するために値上げや再稼働を東電に求めたことになる。』(上記URLより)

・・・・・・・・・もはや何をどうツッコんで良いのか判らないのですが、銀行の融資の原資は別に銀行の手金じゃなくて預金者の皆様のお金なんですけど、そのお金を貸し出す時に回収の可能性が良く判らんというような先に突っ込んで良い訳ないと思うのですけど反電力会社が嵩じてお前は何を言ってるんだ状態になっておられますな。

まあ何ですな、こういう煽り報道やってるメディアがあちこちに存在するから冷静な議論が出来ない訳で、全く困ったもんだと思う所でございまする。


・とりあえずこの人は「裏を取る」という習慣を身に着けた方が良いと思います

昨日爆笑の発作を禁じ得なかったニュース。

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE82704S20120308
緩和継続が大事、日銀の国債買い入れは積極性欠く=前原氏
2012年 03月 8日 16:39 JST

『[東京 8日 ロイター] 民主党の前原誠司政調会長は8日の定例記者会見で、日銀の金融政策について、2月の追加緩和は一定の評価をするが、やり続けることが大事だとの認識を強調。2月会合では資産買い入れ基金が増額されたものの、「国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない」と述べ、日銀の取り組みは不十分だとの見方を示した。』

>国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない
>国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない
>国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない
>国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない
>国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない

・・・・・・・・・えーっとですね、日銀のホームページでちょっと確認すれば、基金国債買入を10日に5000億円のペースで行っていて、12月末での残高目標達成に向けて着実に購入を行っていますし、この5000億円という額は(当たり前ですが)追加緩和実施前の購入ペースから見たら物凄いハイペースになっているのですけれども、何をどう見ると「国債の買い入れが積極的に行われた形跡はない」となるのでしょうか????

そういや以前あたくし悪態つきましたが、2月28日のモーサテで為替市場の電話コメントをしてる人が「日銀は国債の買入枠を拡大したが購入ペースが拡大したわけではない(キリッ)」とか言ってたという事案がありましたが、もしかして前ナントカさんにおかれましてはモーサテのコメントを聞いたか又聞きしたかして、それをそのまま鵜呑みにしておられるのでございましょうかという位の盛大な事実誤認。

つーかですな、こんなの先ほども申し上げた通り、容易に入手できる公表資料で直ぐに裏が取れる話なのですが、どうもこの前ナントカさんは「情報の裏を取る」という習慣が無いようでございまして、偽メール事件の教訓を1ミリも生かしていないという反省とか成長とかをしないお方でありますことよと思う訳で、これでは亡くなられた永田さんも浮かばれませんわなあと存じます次第。

ま、かつてはあたくしもこの方に期待していた時期もありました事を深い反省と共にカミングアウトしておきたいと存じます。いやもう何なのこの学習効果の無い人はと思いますし、そもそも民主党(最近は民主党だけではなさそうだが)の皆様にはまともな知恵袋ついてないのかよと思う次第でございます。まあ政策新人類(笑)系の議員の皆様は自分の主張に都合の良い話は聞くけど不都合な真実は無視する的なアレなのがあって、それが嵩じるとこのようなアホウ丸出しになる、という感じのような気もしますけどね。


・一方でこれは凄い

これまたネットで話題になっていましたので既にご案内と存じますが。

http://yuasamakoto.blogspot.com/2012/03/blog-post_07.html
2012年3月7日水曜日
【お知らせ】内閣府参与辞任について(19:30改訂、確定版)

内閣府参与辞任のご報告
(19:30改訂、確定版)
2012年3月7日 湯浅 誠

でまあこちらの中身はかなーり長文なのですが、中々イイハナシダナー(皮肉ではなく真面目に)な事が延々と並んでおります。でまあマジで長いので昼休みにでもお読みになる事をお勧めしますが・・・・・

権丈先生は
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/
次の文章の「税と財政の規模について」を読んでおくように。
内閣府参与辞任のご報告(←実際のページはリンクになっています)

ということで権丈先生的読みポイントを示していまして、hamachan先生も湯浅さんの文書についてhamachan先生的読みポイントおよび解説をブログで行っていますので、まあ先にhamachan先生のブログを読んでちょという感じですな。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-3bac.html
湯浅誠氏がさらに深めた保守と中庸の感覚

まあ中身はあたくしがどうこう言うのも蛇足っぽいですけれども、単なる活動家としての立場から、内閣府参与として政策決定の一端に携わることによって見えて来たことに関して説明しているくだりは中々読ませてくれます。

で、それに対して「脱藩官僚」の皆様がああだこうだ言ってる政策提言とやらに、お前それフィージビリティーも利害調整も何も考えてないだろというような物が散見されるというのって何なんでしょうかねえとか思ってしまった昨日のひとときでございましたとさ。

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2012/03/06

○ニュース雑談

・外準の引当を崩したらFBを償還(正確には発行減かな??)しないとねえ

ニュースヘッドラインを見て腰が砕けたニュース。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M0EDSE0UQVI901.html
五十嵐財務副大臣:外貨準備売却すれば円高になる−慎重姿勢示す (1)

『3月5日(ブルームバーグ):五十嵐文彦財務副大臣は5日午後の衆院予算委員会第3分科会で、外国為替資金特別会計が運用している外貨準備を売却し、一般会計に繰り入れた場合は「円高になる。慎重に考えざるを得ない」との認識をあらためて示した。橋本勉氏(民主)に対する答弁。五十嵐氏は「外貨資産を1ドル=81円で換算すれば実質的に16兆円の債務超過。積立金を取り崩せば、さらに債務超過が拡大する」と指摘。積立金の取り崩しについても「政府短期証券により調達した資金を一般会計の財源として使うことは財政制度の根幹に触れる」と否定的な考えを明確にした。』(上記URLより)

という事で、昨日は国会でまたまたアホウ質疑が展開されていたようでございますな。

まあ外準を売却したら円高になりますよねという件もそうなのですが、よりアチャーなのは(詳しく国会質疑を聞いていないので聞いた人からの又聞きおよび記事解読ベースで恐縮ですが)外準での引当のようなものが過剰になっている分を一般会計に使うというような主張の方。

えーっとですね、それって五十嵐財務副大臣(ちなみに国会での質疑応答などでの報道を見てると五十嵐さんって答弁内容が安定していてガソリンプールよりは安心感があるんですけどねえ)がお話しているように、特別会計の目的外流用に繋がる話でして、まあ要するに裏口赤国発行みたいな話にも繋がります罠という風に思うのであります。そもそも引当が過大だというのであればその分FB償還すれば(たぶん正確にはFBの発行が減るという話になるのではないかという気がするがどうも特別会計のキャッシュフローに関しては腰を据えて勉強しないと良く判らんところがある)と思うのだが。

引当が多いならその分該当する特別会計の規模を縮小する方向に話を進めないとそもそもおまいらが言ってる事業仕訳だの特別会計改革だのの方向に話がすすまねえんじゃネーノとか思いますけれども、それ以前の問題として、五十嵐さんが言うように特別会計の目的外流用で一般会計にドンドン使っちゃえという発想って、設備投資資金と言って借り入れてきた資金を思いっきり運転資金に流用するようなもん、つーか誤差を押して言えば自動車ローンで金借りて買った車を右から左に売り飛ばして(実際は割賦販売で買った車の場合車検証に乗ってる所有者は自動車ディーラーでしたっけ?まあ色々とややこしいのですがそこはちょっと置いてちょ)飲み食いに使ってしまうようなイメージで、まあ極端な言い方を致しますとどこの取り込み詐欺だよ盗人だよという話じゃないかと思うのですけどねえ。

なんか休眠預金接収の話もそうなのですが、どうもこの手の発想が全般的に盗人ちっくな香りがするのは気のせいですかそうですか。


・汗は人が流し手柄は我々ですかそうですか

東京新聞では先週、公共放送では昨日出てた奴なんですがその後の続報が無いようなので。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012030202000040.html
がれき処理促進へ議連 民主、発起人50人程度
2012年3月2日 朝刊

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120305/k10013476431000.html
がれき処理推進 議員連盟発足へ
3月5日 5時50分

しかしまあ民主党の皆様って議連作るの好きですねえとか思いましたが、今回のネタは震災からの復興復旧ネタという所で、震災のがれき受け入れに関する話ですかそうですかと思ってニュースとか見てたんですけど、こちらの記事にもありますれどもね。


しかしよく記事をみたら・・・・・

『発起人は五十人程度で、六日に設立総会を開く。各自治体や広域組合の焼却施設の処理能力を調査してから、それぞれの地域選出議員らが、市町村長や知事に受け入れを働き掛ける。』(上記東京新聞記事のURLから)

『自治体側から放射性物質による汚染を懸念する声が出た場合は、環境省の専門家らを同行させて説明する。』(同じく上記東京新聞記事のURLから)

とありまして、更に公共放送のニュースでも同じ事を言ってまして・・・・・・

『高木氏らは、環境省に対し、がれきに含まれる放射性物質の詳細な情報を全国の自治体に積極的に提供するよう求めるとともに、各議員の地元自治体などに対し、焼却施設の処理能力に応じて、がれきを受け入れるよう働きかけていくことにしています。』(上記NHKニュース記事のURLから)


・・・・・・えーっと、つまり地方自治体の処理能力から自動的に割り当てて議員様が首長に押し付けようということですかね。しかも説明は環境省の役人が行うという事のようですが、本当にがれき処理を促進したいならまず最大のネックになっている地元の有権者をおまいらが説得するもんじゃないの????文句言われそうな事は役人と自治体任せでがれき処理をしましたってアピールだけしようって事ですかそうですか。

がれき処理問題って最大(というか唯一最大というか)のネックが受け入れ側の地元住民の反対であって、そこをどうクリアにするのかというのが重大な話ではないかと思います訳で、その地元住民の説得という一番重要な話をするのが「がれき処理推進議連」なんじゃないんですかねえ。まずてめえらの選挙区で地元の反対する有権者の皆様の説得をして、がれき処理受け入れの実績を作って、その実績を基に他の地域の反対する住民の皆様を説得して回るというキャラバンでもやるというのであれば高く評価しますが、上記の記事を読んでいるとどう見てもそうじゃなくてさっき書いたように「仕事は環境省の役人と自治体だけど手柄は俺様にも寄越せ」という浅ましい議連に見えてしまいますよねえ。

ま、もちろんこれは新聞等の記事という一面だけを切り取った報道によってあたくしが誤解しているだけであって、当然ながら議連の皆様におかれましては、一番大変な地元の有権者の皆様の説得という有権者ウケしなさそうな大変な事を一緒にするんですよね!!!!!!!!!!

・・・・・と思わないとやってらんねえわというニュースではございましたとさ。



○人のふんどし雑談

最近読んでなるほどと思った人のブログエントリーを3本。

dongfang99さん
http://d.hatena.ne.jp/dongfang99/20120304
2012-03-04 現代日本の「テレビ政治」

マリナリさん
http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-505.html
納得できない「誠意」
2012年03月04日 (日)

非国民通信さん
http://blog.goo.ne.jp/rebellion_2006/e/d148b21f2bd4ff6bff3cdbb4dff3304d
こういう場面でこそ、毅然とした対応が求められるというもの
2012-03-04 23:02:17

まあ特にああだこうだ付け加える話ではないっすけどね(^^)。

しかし非国民通信さんの所にあった東京都副知事の中部電力から電力購入云々の話って、それによって東電の値上げを中部地区に輸出するという事に結果的には繋がる話になる訳で、原発事故の処理費用や賠償費用のツケが結局の所全国に回ってしまうという東電管内以外の人たちから見たら何とも釈然としないであろう事に加担するという話で、何だかなあとかあたくしも思っておりましたです、はい。

つーかさ、

『原発事故後は公務員を超える最大公約数的なバッシング対象と化した東京電力への当てつけ的に中部電力へ電力供給を打診した猪瀬副知事ですが、何とも身勝手な要求ではないでしょうか。そもそも西日本の電力需給だって大変なのですから、そこから電気を買うことは西日本に対する圧迫にも繋がります。東と西で電気を奪い合うような状態になってはいけないでしょう。』(非国民通信さんのエントリーURLより)

というのに全面的に同意。どんな俺様ジャイアンなんだよこの副知事。

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2012/03/02

○何かねえというニュースに突っ込んでみる

昨日は何か民主党の研究会が

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M06V586TTDS601.html
民主・円高対応研究会が金融政策に関する提言を前原氏に提出


http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M06WOU6TTDSE01.html
民主円高対応研究会:物価目標は2%超に設定を−提言


http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M06X6W6TTDS101.html
民主研究会:日銀は3月の決定会合で本格的緩和の実施を−提言

で、そのまとめが馬淵さんのインタビュー記事とな。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M071551A74E901.html
民主・馬淵氏:次期日銀審議委員にリフレ派登用を−インタビュー(1)

まあ一連の記事を見て色々と思いましたので軽く悪態を。


・「円高対策」如きの為に「欧米よりも高い水準の物価目標」というバランスについて

まず最初のツッコミ所としては、「円高・欧州危機等対応研究会」っていうまあ個別事象の対応に何でまた欧米の水準よりも高水準の物価目標数値を出すという話になるのかという所でございますわな。

別に円高対策だったら他にも色々な方法があると思うのですが、円高と欧州危機対応を全部金融政策でやるという話で、いきなり欧米の中銀が出しているよりも高水準の物価目標数値を出すって、そらまあ購買力平価がどうのこうのという話を持ち出せば自国通貨建てのインフレ率が高い国の通貨が長期的には安くなるという理屈になるから、円高対策にはなると思いますが、それって円高対策になるのは兎も角として、その物価目標数値を出す事が国民厚生的にどうなんですかという全体のバランス感がさっぱり見えてこない所ですわな。なんっつーか近所のドブさらいをするのにユンボ持ち出してくるようなイメージがするんですがね。

何かね、円高対策で物価目標数値を欧米よりも高くしましょうとか、どうも目的に対して割り当てる手段があまりにも部分最適しか考えていませんよねという感じですけどねえ。物価目標数値を高めに置く事が経済全体をいた結果として購買力平価がどうのこうので円安になるというのならまだしも、目的と手段が逆じゃねえのという所ですわな。

・・・・・まあこちらの皆様におかれましては、円高対策は口実として使っているだけだとは思うのですけれども、何っつーか「復興支援」と言えば何でも通せるとばかりに火事場泥棒のような施策を打ち出してくる人たちとか、更には子供をダシにして自分の政治的主張を通そうとするアレな人たちとか、そういう方々と同じような香りを感じる訳でございまして、何だかなあという所ではございますわな。


・2%超なら2%超でも良いけど最後まで貫徹してくれないと困りますよねという話

でですね、まあ2%超なら2%超でも良いのですが、つーかそんなのは政治家の皆様が責任を持って日銀法改正でも何でもして頂ければ、普通に日銀はそれに向けて無理筋の政策(=物価は上がるかもしれないけれどもそれは国民厚生的にどうよというような政策とかですわな)でも何でも打つべく努力する(無理筋でも何でもいいからとにかく物価上げろ!とミッションが出ればそうしますがな)とは思いますけど、問題はそれが実現しそうになった時になった時に選挙民の皆様が物凄い勢いで「物価上昇で生活が大変なのに低金利で庶民の暮らしが大変」とか言い出した結果として、政治家の皆様が手のひら返しをするのが最悪中の最悪の展開でございますよね。

そしてその時には本来そのミッションを与えた政治が責任と批判を受けるべきなのに、「何でもいいから物価上げろ」とミッションを与えられて「しょーがねーなーじゃあ無茶やりますかねえ」と無理筋政策を打ち込んだ日銀に対して批判が来るという豪快な梯子外しが起きるというのが目に浮かんでくる訳でして、まあそういう政治的な問題をすべてクリアして下さいね、その場の円高対策だけで欧米よりも高い物価目標水準出すとかあまり軽く考えないで下さいねという所でございます。


まあそうじゃなくて実際に物価が上がってまたまた日銀法改正とかになった日には「この国では物価安定目標がコロコロ変わる」という事になりますので、中長期的な期待インフレ率の安定もへったくれも無くなって、それこそ国民厚生的にどうしようも無いカオスが訪れる訳でありまして、いきなり欧米よりも高い物価目標数値を置くというのはメリットとリスクのバランスとして、リスクを軽視し過ぎじゃネーノという感じがするんですけどねえ。あんまり「試しにやってみるか」というようなレベルで済ませられない物だと思うので。



・次回決定会合で本格的緩和の実施をとかこれはまた随分な

しかしまあ何ですな、『民主研究会:日銀は3月の決定会合で本格的緩和の実施を−提言 』ってお前ら野党の時に散々っぱら「与党が金融政策に干渉してケシカラン財金分離だ」とか言いまくっていた事と整合性どう取るつもりだとか思いますが、まあこの人たちはそれこそ権丈先生が最近も仰っておられるように、政権奪取の為に嘘でもなんでもついて選挙に臨んだ正統性に欠ける人たちなのですからそういう批判は屁とも思わないのでしょうなあと存じます次第で、面の皮の厚さに呆れ果てる次第ではございます。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/

なお、何度も引用してて今さら耳タコだとは思いますが、かつて本石町日記さんが予想していた民主党の日銀に対するスタンスがここまで見事に当たるとは実に卓見であると存じます次第で。

http://hongokucho.exblog.jp/6974947/
民主党はワンボイス主義を=金融政策論議で考える党戦略

『特に、日銀を与党に抑圧された存在とみなす戦略は、仮に与党になれば日銀を抑圧するのが見え見えで、薄っぺらな感じである。』(上記URLより)

まあそれ以前の問題として「本格的緩和」って何をどうしますねんという感じではあるのですけど。この前アナウンスした追加緩和を今実施中で、さてフィージビリティー大丈夫かという話もあったりする状況なんですけどねえ。いやまあ追加緩和って何をどうするのかイマイチ見えない(馬淵さんのインタビューの方に何となくあった)ところでして、民主党政権の得意技として「アイデアはあるけれども実装技術が無いから出来上がった物が使い物にならない」という、出来の悪い製造業者みたいな事をあちこちで行った挙句に何もかもぶちこわしとなる、というのがございますけれども、金融政策の提言は提言で結構ですが、実装技術の無い人たちが適当な聞きかじりの生兵法で何かをおっぱじめると碌なことにならんので勘弁して頂きたいと存じます次第。

つーかさ、最近金融関連でああだこうだ言ってる議員先生方って生兵法は怪我の元を地で行くような向きが多く(その意味であたくしは渡辺喜美金融担当大臣の時にさんざん悪態ついていた次第で)何だかなあという感じでございます。まあ今の自見金融担当大臣は割と安心して見てるんですけどね。


・該当者いるのかね

馬淵さんのインタビュー見てて思ったんですけどね。

『馬淵氏は後任人事について「インフレ目標政策導入に強い決意を持つ」「リフレ政策をしっかりと腹に持っている」人物が任命されるべきだとの見解を示した。』

『審議委員に望ましい人としては、これまでの研究会での議論で、「社長経験者、円高や世界経済の中で輸出を中心にやっている産業で痛みの分かる人」という意見が出たという。』(上記ブルームバーグ記事中の馬淵氏インタビュー記事より)

・・・・・・・・まあ該当者がどんな人なのか判りませんけど、そもそもそれなりの企業の社長クラスやってた人からしたら日銀の審議委員なんて罰ゲームみたいな待遇で散々こき使われるポストなんですけどねえ。その手のクラスの人たちからしてみたら社会奉仕精神でもないと大変だと思いますけどにゃあ。



○これは酷い出来の記事発見

ちょっと最近ロイター日本語版の記事レベルの劣化が凄まじいんですけど・・・・・・

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK074560220120229
再送:〔BOJウオッチャー〕金融緩和は物価引き上げ秘めた能動的政策、総裁が踏み込んだ見解
2012年 03月 1日 08:01 JST

いやね、どこをどう突っ込んでよいのやらという感じなのですけど・・・・・・

『[東京 29日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は29日午後の衆議院財務金融委員会で、山本幸三委員(自民)の質問に対して、日銀の金融政策は、「物価上昇率を引き上げるという要素を内に秘めた能動的な政策だ」と説明、「景気が良くなっていっても物価上昇率1%が見通せない時は、ゼロ金利を続け、資産買い入れを行っていくことを約束するものだ」と明言した。』(上記URLより)

『従来、日銀は円高や株安など景気の下振れリスクが高まるときに追加緩和してきた。このため14日の会合後の記者会見でロイターは、今後は景気の下振れリスクがなくても物価を引き上げるために追加緩和するのか、と白川総裁に質問したが、明確な回答は得られなかった。これに対して、きょうの衆院答弁で初めて公式な見解を示したとみられる。』(上記URLより)

えーっと、そもそものツッコミ所は前半部分と後半部分(途中部分割愛していますが、趣旨は損なわないような割愛になっております点はURL先の記事をご確認ください)で話がちゃんと繋がっていない事であります。つまり、白川総裁は今般の発言では「ゼロ金利を続け、資産買入を行っていく」とは言ってますが、それは現在の政策継続をするというだけの話であって追加緩和するという話とはこれまた別でしょと思うのですよ。いやまあ資産買入を「継続する」というのが「追加緩和」扱いとされるのでしたら、この際輪番オペも半年ごとに「今後半年間で国債買入を10.6兆円実施します」ってアナウンスすれば半年ごとに追加緩和実施って報道されて日銀ウハウハですよ!!!!!


でまあそれはそれとして、もっと肝心なアレなのは「初めて公式な見解を示した」とか仰っている事でありまして、17日の日本記者クラブでの白川総裁の講演テキストをお前はどう読んでいたのかと小一時間問い詰めたいですし、そもそもそれ以前の問題としてですな・・・・・・・

http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2012/kk1202b.pdf
の13ページに上記記事に該当する質疑応答がありますが。

『(問) これまで日本銀行は、景気見通しが下振れた時に追加緩和を実施することが多かったと思います。今回、「中長期的な物価安定の目途」により日本銀行の意思を明確化したということは、極端な例ですが、非常にファンダメンタルズが良くても物価が上がらないというような時でも、緩和する時には緩和する、という意味合いがあるのかご説明下さい。』

『(答) (冒頭割愛)そうした状況の中で、今、内外で少し明るい動きが出てきていることを考えると、この明るい動きを何とか確かなものにしていくことを考えることは、先程申し上げた標準シナリオの実現可能性を高めていくものだと思います。そうした考え方で、今回の措置を採りました。過去の金融政策について振り返ってみた場合、今申し上げたような考え方の意味合いを込めながら金融緩和を行ったことも、何回かあったように思います。もちろん、一般的には景気が悪くなっていく時に金融緩和を強化するというのがオーソドックスですが、今申し上げたような形で、より確かなものにするという思想でやったことも無いわけではありません。それから、今回、「中長期的な物価安定の目途」を出すという形で私どもの姿勢を示す時に、言葉だけでも目的を達成できるのではないかという議論もありますが、言葉と併せて政策的な行動を採った方が、言葉にもより重みが出てきて、金融緩和の効果も高まってくると判断したわけです。』(以上、上記URLにある2月14日の総裁定例記者会見より)

・・・・・・・・いやあのここ読んだら普通に「景気が悪くなっていくから緩和という訳ではなくて、景気を押し上げるという意味合いで緩和を行う事もありますよ」って発言しているようにしか読めないのですが、ロイターの記者さんは日本語がお分かりにならないのでしょうかねえ。

更にそもそも論を出しますと、この質問者の質問って「中長期的な物価安定」と「足元の物価数値の推移」の話を分けないでいる時点で悪い質問でして、「足元での物価数値はまだ目標に行って無い状況でも、経済のファンダメンタルズが非常に良ければ、常識的に考えてそれは中長期的な物価安定という観点から行けば物価が目標(でも目途でもいいけど)数値を上回って上昇するだろう(=だから追加で緩和とかよーせんわな)」というのが普通ですよね。

まあ記事でこんなの書いてるくらいですから上記の質問したのロイターのこの記事を書いた人なのですかねえとか勝手に想像しちゃうわけですが、今申し上げたように、質問者が足元の物価数値が低い上昇を意識して質問しているかのような物言いをしていたらそらまあ答え難い罠と思うのでありまして、その中で白川さんは結構積極的に発言したのが上記記者会見での質疑応答だと思うのですよね。

これが質問者が「中長期的に物価上昇の見通しが中々立たない状況が長期化する、という見通しの元では、足元で景気がやや上向きであっても追加緩和を行う事がありますか?」と質問すれば「その場合は追加緩和も選択肢に入るでしょう、と申しますか今回がまさにそれですよ」というような答えが返ってくると思われる次第ですわな。


つまりですな、結局の所金融関連とかで専門記者とやらを張っている筈のロイターさんですら、この物価に関するどうのこうのに関して「中長期的な話」と「足元での推移の話」を明らかに混同したような報道をしたりしている訳でありまして(質問しているのは誰だか判りませんけど)、そんな中で「ターゲット」という文言を使ったらそらまあ短期的な足元の推移に関して金融政策の上げ下げで調整しますと世間様が誤解するだろうからその用語は使いたくありませんとか麿が言うわなと思う次第でございます。

つーかさ、そこらのタブロイド新聞じゃないんだからロイターさんとかがもっとちゃんとこういう辺りを整理して世間一般の理解を深めるような報道をすべきであると思うのでございますよね。

さっきの政治家先生の場合はどうせまあ選挙民の皆様に受ければ良し的な所があって、金融政策なんてそもそも力を入れて勉強するような件でも無いでしょうから、今はたまたま「デフレ」「円高対策」という選挙民受けするネタに金融政策が使えるから使ってみました的な軽薄な面が出てしまうのはある程度シャーナイナイではあると思うのですよ。で、そういう所に対して(特に専門性があったり、クオリティーペーパーとして自認しているような)メディアの皆様が、きちんとした(というのはセンセーショナルだったりいい加減だったりするような受ければ勝ち報道ではないきちんとした)報道をすることによって世の中の理解を深めるという機能を担って頂きたいと思うのでありまして、そういう意味ではやはり経済記事での日経とかも含めてロイターのような専門性が高いと目されているメディアにはきちんとして頂きたい物だと思うのでありますよ。

つーかね、そういう機能が果たせない専業メディアとかマジで要らないというか弊害垂れ流し状態なんですけどねえ、全くもって困ったものでございます。

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2012/03/01

○その他ニュース雑談

・引き下げデモクラシー炸裂でござるの巻

http://www.asahi.com/politics/update/0229/TKY201202290157.html
国家公務員給与カット法案が成立 参院で可決

『参院本会議で29日、国家公務員の給与を新年度から2年間、平均7.8%減らす法案が可決、成立した。削減される人件費約5800億円は、東日本大震災の復興財源となる。2年間は人事院勧告(人勧)を実施のうえで、削減幅を上積みする。今年度については、平均0.23%減らす人勧に従い、去年4月にさかのぼって引き下げる。』(上記URLより)

・・・・・・いやあ何かさ、給与の問題って「震災復興」とは全く筋の違う話で、こういう筋違いのロジックで政策を実施するというのは全くもって遺憾にも程がある訳ですがな。この前も「震災復興」を持ち出して長期不活動預貯金の接収の話が出てましたけれども、お前ら震災復興を錦の御旗にすれば何やっても良いとか勘違いしてるんじゃねえかふざけるなというところで、ニーメラー師の詩(何度も引用していますが)を思い出すのである。

てか(この記事だと詳細が書いてませんが)本省課長補佐級係長級で7.77%削減ってちと削減キツくねえかって思うのですが、実動部隊で散々こき使われている階層が補佐と係長クラスで、補佐はまだしも係長とかそんなに給与高くないと思うのですけれどもねえ。よー知らんがの(俸給表見れば判りますかそうですか)。

てかさ、これ民主自民公明が賛成したそうでございますが、おまえらこういうデフレ要因になるようなネタを打ち込んでいる側から日銀総裁を連日国会に呼んで毎日毎日インフレ目標ガーとかデフレ脱却ガーとか同じ話をしている訳ですが、そっちとの整合性はどうなのよとか小一時間問い詰めてみたい所ではございますがな。

#あ、公務員給与のあり方を考えるなという話ではありませんので念の為。

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2012/02/24

○ニュース雑談大会

・またこれか

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120223/t10013247201000.html
提言“日銀は物価目標2%超に”
2月23日 23時47分

『民主党の小沢元環境大臣や馬淵元国土交通大臣らは、日銀が、今後、目指していく物価上昇率を1%としていることについて、「他国より低い水準を掲げることは、円高容認のシグナルと受け止められかねない」として、2%を超える数値に引き上げることなどを求める提言をまとめました。』(上記URLより)

・・・・・・・まあ最初「中長期的な物価安定の目途」を見た時には1%だとどうなのかねえとかあたくしも思ったのでこーゆー話を言い出すのも判らんでも無いのですけれども、実際には(この前ネタにしたように)日本記者クラブでの総裁講演で「とりあえず今の経済状況で行けそうな数字という事で1%を出すけれども、経済が持続的な成長を続けるようなれば、つまり基礎的な成長力が高まれば、この1%という数字は見直す」という話をしていますわな。

で、今の状況でいきなり2%目指すっていうのは先が遠すぎる上に成長力の弱い中で2%ってのもどうよという事で1%に置きましたんですけど、という事ではないかとゆー風にその後の諸々の説明を受けて理解しましたし、まあ市場も徐々にそういう認識になってきて為替市場も反応しているとゆー感じなのではないでしょうか。

つーことでですな、「円高容認のシグナルと受け止められかねない」とか言うのは「私たちは日銀の説明を全然聞いておりません」と言ってるのと同じです罠という感じでございまして、逆にあんさんらがそういうことによって日銀の政策意図の邪魔してるだろとか思う次第で何とも残念という所ですが、まあこの人たちに取っては自分たちの経済無策のケツを日銀に回す為には日銀ケシカランを言い続けた方がお得なので、日銀の政策姿勢の変化に対しても反応しないでこういう話をしておられるのでしょうね、とあたくしも陰謀論で纏めてみた(^^)。

つーかさ、円高対策だけで「他国よりも高い物価上昇水準を容認」とか政策としての優先度のバランス意識おかしいんじゃねえのと思うのですが。おそらく今のヘドニック掛かりまくりの物価統計の中でCPIの2%上昇って生活者的な物価上昇がかなりしんどくて、低所得者とか相当苦しくなると思うのですけど、そういう事理解して「2%超」とかFRBもECBもBOEもそこまでの数字出していない水準だすかねとか思いますが。

大体お前ら「ガソリン値下げ隊」とか「消費税上げケシカラン」とか「公務員の給与削減」とか「電力料金引き上げケシカラン」とか物価が上がらないような政策の話ばっかりしてるのに日銀には物価上昇率2%超目指せとかお前は何を言ってるんだという所なんですけどねえ。


・なんぞこれ


日経新聞のニュースより、(URLがクソ長いので記事へのリンクはニュースヘッドラインに貼ります)
http://www.nikkei.com/(←こちらはトップページです)
受託年金2000億円、大半が消失 AIJ投資顧問
「高収益」と虚偽 金融庁、きょう業務停止命令
2012/2/24 2:01 情報元 日本経済新聞 電子版

『国内独立系の投資顧問会社、AIJ投資顧問(東京・中央、浅川和彦社長)が企業年金から運用受託していた約2000億円の大部分が消失していることが23日、証券取引等監視委員会の検査でわかった。長期にわたって高い運用収益を上げているとの虚偽の情報を顧客に伝え、実態を隠していた疑いがあるとして、金融庁は24日、AIJに業務停止命令を出す。年金運用会社のずさんな実態が判明したことは、企業年金の運営に深刻な影』(上記URLより、以下有料記事なので引用不能^^)

年金運用会社のずさんな実態が判明したことは、企業年金の運営に深刻な影(強調は引用者ね^^)

・・・・・・・・?????????????????

さて、この記事だと肝心の文末が判りませんが、基本的にこの文脈だと語尾が「深刻な影響を与えそうだ」となっていると決めつけて以下悪態を書きますけれども、間違っていたら深く陳謝して当該悪態部分に訂正線を入れさせて頂きたく存じますので教えてちょ。

えーっと、これって単に個別企業の問題でしょ。何で『「年金運用会社」のずさんな実体が「企業年金」の運営に深刻な影響』って普通名詞の扱いになるの????日経新聞さんは年金運用会社に何か恨みでもあるんすか???

つーかこれ何をどうすると虚偽の情報を顧客に伝えるように出来るのかがさっぱり判らんのですが、ちゃんと牽制機能がワークしていれば虚偽の情報を長期に渡って報告とか出来ない筈ですよね。

と思ったら公共放送ニュースはこのように
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120224/k10013250411000.html
AIJ投資顧問 業務停止命令へ
2月24日 6時12分

『金融庁では、証券取引等監視委員会とともに、運用の実態や年金資金の損失の状況などを詳しく調べることにしていますが、顧客の企業年金などへの影響が懸念されます。』(上記URLより)

うん、普通の報道である。これはあくまでも個別企業の事案であって、被害が起きているのもこの会社に委託していた個別の顧客企業の話でありますからして、こういう話であれば穏当であります。

つーことで、この手の報道する時はもうちょっと用語の使い方を丁寧にして頂きたいと思うのでありまして、これじゃあ知らない人が見たら「年金運用会社」というものはずさんであるという印象操作に与する事になりかねませんわな、と思うのでございます。まあ一事が万事でこの手の丁寧さに欠ける報道によって起きるミスリード(金融機関の休眠預金問題で金融機関が批判されるとかもあれは報道の仕方がミスリードにも程があるからそうなる)によって「世論」とやらが変な風に沸騰してしまう事は国民経済的にも益に繋がらないのではないかと思うのでございます。

でまあ何ですな、さっきの民主党の皆様の話にもつながるのですが、説明する方は(自分を省みても思うのですが)普段の話をするときって共通の前提認識があるからその前提認識部分をすっ飛ばして話をしがちなのの延長を対外説明時に行ってしまうという事になりがちだと思いますので、自戒も含めて対外説明時には良くその辺を注意しながら説明したいものだなどとふと思うのでありました。

#長期不活動口座の問題にしたって「私たちは時効の援用をせずに、いつまでもお客様の預金であると認識してお預かりしているのですが、税務当局から利益扱いするようにと指導されているのでやむなく(というとどうせ税務当局が怒るので「やむなく」が使えないのが困るのだが・・・・・・・)利益扱いします。口座が復活したら損失扱いして通常の預金口座と同じ形に戻りますので、お客様の預金を勝手に懐に入れている訳ではありません」とか丁寧に説明してちゃんとそういう風に報道されているか確認する、って所になるんでしょうかね。よーわからんけどさ。

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2012/02/22

○これはホンモノの風格を感じます

代議士さんなので直リンは自主規制しますが、民主党の木内孝胤さんのサイトにこんなのが。

ttp://takatane.com/blog/2012/02/15_1945/
デフレ脱却に向け、日銀はインフレ目標を導入しましたが・・・・・・

まあ何ですな、物価目標が1%じゃなくてもっと上にしろという意見はそれはそれで1つの見解(ただまあこの後に行われた白川総裁の日本記者クラブでの講演ですと1%というのはとりあえず達成可能性のある数字を出してみたという感じで、日本経済が持続的に成長するならば1%の数値を引き上げるような話をしていて、別に1%になったら満足という物ではなさそうにも見える(もちろんそれはリップサービスなのかもしれないけど)のですけれどもね)ですのでまあ良いとしまして、ホンモノの風格はその後にあります。

『めどが1%であるために、結果として追加緩和の額が10兆円少なく、本来であればを目標2%として緩和を40兆円規模とする必要があります。あるいは3%の目標で60兆円程度緩和するべきです。』(上記木内代議士サイトより、以下同様です、なお原文ママ)

まあタイポはご愛嬌ですけれども、それはそれとして追加緩和20兆毎に1%の物価上昇となるというその積算根拠が物凄い勢いで良く判りません。つーか本当に20兆追加緩和して何の副作用も無く間違いなく1%物価上昇するなら日銀だってあっさり20兆円追加緩和しますがな・・・・・つーか今までの拡大部分に対してこれから20兆円拡大すると1%物価上昇するとかいう斬新な理論との整合性とかをとっくりとお聞かせ頂きたく存じます。

『何故日経が毎回日銀を評価するような記事を書くのか。日経の記者から聞いた話では、日経では日銀キャップとならないと出世できないとの事。即ち、日銀の提灯記事を書かないと日銀キャップになれないからです。更には、各御用学者も提灯記事を書かないと重要情報から遮断されるからです。』(木内代議士サイトより)

出たな陰謀論。つーかそんなに日銀に力があるなら日経の社説や記事であんなにケチョンケチョンに言われないと思うのですけれどもと思いますし、日銀キャップになるならないは日経新聞の人事の問題じゃないのかね。つーか「出世するような人が日銀キャップになる」っつー事じゃないのですかねえ。で、もっと訳判んねえのは御用学者云々の話で、重要情報から遮断って学者で日銀から「重要情報」とやらが必要になる場面があるとは思えませんし、大体からして各種データはすべて日銀のサイトで公表されているし、公表できない物は公表できないし、そもそも「公表できない重要情報」とやらがあるとして、研究論文でそんなの使ったらお縄コースじゃん。意味判んねえ。

『日銀が追加緩和に消極的な理由は、追加緩和をしてもデフレは脱却できないと説明しているためであり、デフレ脱却してしまうと困るからであると推察しています。』(木内代議士サイトより)

何か意味が良く判らない「推察」が飛び出しておりますけれども、デフレ脱却して金利の上げ下げで金融政策をやるような正常化できた方が日銀的には良いに決まっていますし、大体からしてそうなれば日銀総裁がああも年がら年中国会に呼び出されて馬鹿だアホだ言われなくて済むので日銀としてはどう見てもデフレ脱却した方がお得だと思いますが。

つーか、「追加緩和してもデフレは脱却できないと説明」ってどこでそんな話をしているのやら。だったら追加緩和してないと思うのですけどねえ・・・・ってまあ「金融政策単体での脱却は困難」という話を受けている事だと思いますが、どうも文脈を雑に解釈した結果「追加緩和でデフレ脱却すると日銀が困る」という不思議な結論に達しておられるものだと「推察」させていただきましょう(^^)。

『4月3日に任期をむかえる日銀の審議委員もリフレ派を選ぶべく努力して参ります。』(木内代議士サイトより)

だそうでありまして、いやまあリフレーション政策提唱の方が審議委員になられるのは論議の活発化という意味でも結構な話だとは思うのですけれども、上記のような粗雑にも程がある(別に1から10まで精密にやれっていう話ではないですし、そもそもやってみないと判らないというのが非伝統的金融政策ではありますが、上記の話はあまりと言えばあまりに雑な議論でしょうよ・・・・・・)ような政策提唱をされたり、わけのわかんない陰謀論を展開されるような方ですとただのノイジーキャラクターにしかならないんですけどねえ。

まあこういう威勢の良い話をする政治家先生に限って実際に物価が上昇基調になると「インフレはケシカラン物価対策しろ日銀は何やってるんだ」とか言い出すんじゃネーノというのに1万ドラクマ。

・・・・・・・・でですな、何でこんなネタを出したかと申しますと、こちらの代議士先生のプロフィールを拝読して愕然とした次第であります。いやあこれでコレド日本橋牛印証券(仮名)のIBでMDだったんですかそうですか。はあ・・・・・・

何と申しますか、「金融業界出身」の議員先生(石原さんとこの三男坊みたいな世襲系じゃないお方ね)って最近増えた気がするのですが、あたくしが金融政策方面から気が向いた時に限りその方々の言動を眺めておりますと、あくまでもあたくしの個人的印象で大変に恐縮でございますが、甚だアレなお方が多うございますという感じでして、これって正直金融業界のレピュテーションにも関わる話ではないかなどと懸念したくなってくる今日この頃でございまして、極めて遺憾に存じますです、はい。

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2012/02/14

○物価連動国債WG第一回会合

まんまの審議会名ですが。

http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_ilbe/index.htm
物価連動債の発行再開に関するワーキング・グループ

金曜の会議の議事要旨等が昨日の夕方遅くに出ていましたです。
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_ilbe/proceedings/120213.html

議事要旨はこちら
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_ilbe/proceedings/outline/20120213.html

配布資料はこちら
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_ilbe/proceedings/outline/120213siryou.pdf

でまあ議事要旨の方を見てもこんな質問がありました系の話だけで、肝心のお答えについては書いていないのか持ち帰りになっているのか判らんが(まあ常識的に考えると持ち帰りになっていると思われる)、まあこんなのが(以下上記議事要旨より引用しますが画面デザインを鑑み引用部分に『』はつけません)。

(引用開始)
○事務局より、物価連動債の商品性や発行方法等に関し、資料に基づき説明を行いました。出席者から出された主な意見は以下のとおりです。

・現状、利子源泉徴収対象者(個人及び事業法人等)に対して譲渡制限が付されているが、個人にも潜在的なインフレヘッジニーズはあると思われることから、これを見直すことは検討しないのか。

・元本保証の付与の方法について、期中を含め連動係数が1を下回らない商品設計とすることは考えていないのか。

・国債市場特別参加者の落札義務の対象となるのか。この場合、当該落札義務はどの年限に含まれるのか。

・既発債の流動性にも十分に配慮した対応をお願いしたい。

・新しい物価連動債について、発行後どれぐらいで買入消却の対象とするのか。

・新しい物価連動債がベンチマークとして採用されれば、年金等投資家の需要があると思われる。

・新しい物価連動債の入札と買入消却の組み合わせではなく、スイッチオークションそのものの導入は検討しないのか。フロアプレミアムについてマーケットのコンセンサスができれば、同一年限の新しい物価連動債と既発債を交換することも考えられるのではないか。

・発行再開にあたっては、流動性が十分に担保される商品性・発行方法とすることが重要である。
(引用部分終了)

ということですが、まあ何ですな、譲渡制限の問題に関しては税制上の問題があって、現在の方式だと元本が変動するのでその分の所得認識の問題があって、利子源泉徴収と別件管理という話になってヤヤコシヤなので無理という話だったかとあたしゃ認識している訳ですが、元本変動しないで単純に利子がフローターという方式にしないと利子所得源泉徴収と別建てになるという時点で事務的にしんどいんじゃないかなと思いますんな。

あと、スイッチ方式のオークションに関連する雑感なのですが、配布資料にあった同日オークション方式の新発債発行と既発債の買入消却って業者的な発想だと普通に問題なく出来る話なのですが、投資家の場合通常「受け渡しベースどころか約定ベースで金が無いのに先行して買いを入れる」という行為は普通できない(現物の買いの話で、先物買うというように支配残ベースでキャッシュショートにならない買いは別問題)ので、入札で応札する分のキャッシュが無い場合(フルインベストしてなくて金があれば無問題だが)そもそも入札の方の応札をしにくいという残念な問題があるので、技術的には検討の余地がありそうな気がします。そういう意味ではスイッチオークション形式で売りと買いのチケットが同時に切れる形になった方が既発債を持っていている投資家のニーズに対応しやすいと思います(が事務が回るのかは正直知らん)。

とか何とかまあ微妙にこの先の議論には興味が尽きませんが、何はともあれ物価連動国債そのものにニーズが全然ない訳では無い筈ですので、今後の展開が期待されるというものです。


○基金買入オペェ・・・・・・

金曜の基金短国買入
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of120210.htm(オファー)
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba120210.htm(結果)

国庫短期証券買入(資産買入等基金) 6,397 2,005 0.000 0.001 4.6

昨日の基金CP買入
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of120213.htm(オファー)
http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba120213.htm(結果)

CP等買入(資産買入等基金) 7,698 2,912 0.013 0.015 49.1

ということで、直近の国債以外の買入系のオペは一応無事(?)に応札が集まるでござるの巻となっておりますが、まあ基金短国に関しては1年入札の前だというのにオファーするとはいつもとパターン違うじゃんという所でもありまして、基金買入系のオペに関して「札の入りそうな市場動向を見て打ってくる」という感じになってきたのかなあとか勝手に妄想を逞しくするあたくし。

いやまあ何ですな、足元でGCレートが0.100%を上回る(と言っても0.105%までしか上がらんのですが)状況で推移しているというのもあって、直近の短国の入札が基本的に0.10%オーバーで推移していますから、とりあえず0.100%で日銀に打ち込んでもいいかな状態になっているというのが背景としてある訳ですが、海外でのドルファンディングやらベーシススワップやらの要因に加え、日銀当座預金残高がしらっと減っているのもGCレートが0.10%を割って下に突っ込んでいかない原因でもありますので、そーゆー意味では以下自主規制。

ただまあ当座預金残高自体は12月20日の国債大量償還によって資金偏在が生じていた分に対応して大目に出していた分(足元と比較して目の子で5兆から6兆程度の偏在があったと思われます)で年末とかは下駄をはいていた分がありまして、まあ当座預金残高を単純に比較して全部が全部絞っているとか考えるとこれまたミスリードになるのですが、まあそんな事まで気を付けないで比較しだす人がそのうち出てくるに1万ドラクマ(マニアすぎてそんな話誰もしないか)。

CPに関しては最近体感的には発行がやや復活傾向という感じ(ただしショートタームがやたら多い気も)ではありますので、札は入るんでしょうが、こちらはどうせクソ短いものばかり入るので買入した側から償還が来るというハツカネズミもビックリのオペ無限輪廻状態になっているかと存じまして、買入額目標を作ったのは誰だ(ガラッ)と金融政策決定会合に怒鳴り込みたい心境の方はおいでではないかと存じます次第で、誠に同情の念に堪えません(なぜか棒読み)という所で(^^)。

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2012/02/13

・状況が良く判らないのでまあ何ですがあずみんネタ

http://mainichi.jp/select/biz/news/20120211k0000m020062000c.html
安住財務相:介入水準発言 火消しに躍起、市場騒然

『安住淳財務相が10日の衆院予算委員会で、円売り・ドル買いの為替介入の際の相場水準に言及したことが、波紋を広げている。相場に大きな影響を与えるため、当局は具体的な介入水準を明らかにしないのが通例だからだ。安住財務相や財務省幹部は同日夕「介入水準は一切言っていない」「質問者が用意したパネルの数字を読み上げただけ」と火消しに走ったが、野党は「介入効果を損ないかねず、国際的な信用を失う懸念もある」(公明党)と批判。今後は日本の単独介入を快く思わない欧米当局の批判も予想される。』(上記URLより)

市場騒然とか言ってますが、10日にその発言出て別に為替市場反応してないですし、債券市場とかは「ああまたやっちゃいましたねえプゲラッチョ」程度の感想しかないと思いますのでどう見ても過剰報道です本当にありがとうございましたという所ではございますな。

まあ何ですな、これ状況が判らないので何とも判断し難いですけれども、報道にありますように質問者の方が介入した日の為替市場のチャート出してきてどういう介入をしたのですかみたいな趣旨の質問してるのであれば、答える方も答える方だが、質問する方もどうかと思いますよ。

いやね、相手の失言答弁を引き出そうとして誘導質問したのかも知れませんけれども、結果として国益に反する馬鹿発言をさせるような質問をするというのは国会戦術としてもあまり行儀が良いとも思えない訳で、質問に答えたのに批判するとか何ぼなんでもマッチポンプにも程がある(質問した党と批判している党はこの記事だと違うけど)と思いますので、あずみんが大臣として駄目過ぎ(こんなの「個別の介入取引に関してはお答えできません」と言えば終了じゃん、というか事務方は何をレクしてますねん)ですけれども、質問者にも何だかなあとか思ったので駄文を書いてみるの巻でした。


・東洋経済で電波浴とな

行動ファイナンス学者・小幡績の視点
http://www.toyokeizai.net/money/investment/detail_column2/AC/b52c0897bff917f3b12d4310acefb903/
FRBはペテン師か無責任?――論理矛盾が明らかなインフレターゲットの議論(1) - 12/02/10 | 00:04

いや別に論理矛盾とかしてないんですけどねえとか思いながら拝読しようと思ったらのっけから何だかなあなアレ。

『まず、事実関係だが、報道でインフレターゲットと呼ばれているものは、声明文と同時に公表されたFOMC各メンバーのFF金利予測。そこでは、長期的に妥当なインフレ率の水準についてのFOMCのメンバーの意見分布が示され、そこが最終的なゴールにはなるとは言っている。しかし、これがインフレターゲットとはいっていない。』(上記URLより)

・・・・・・・・SEPでのプロジェクションマテリアルの中で「ロンガーラン」のPCE物価指数の望ましい水準が公表されていてそれが2%だというのは半分あっているのですが、その説明としては別に説明文が出ていて、そっちの方が今回の眼目じゃなかったっけ??

まあその後もああだこうだと物価連動国債がどうのとかいう話をしているのですが、何が強力電波と申しまして上記URLから辿れる最終ページにある辺りが電波である。

『しかし、それは無理な話である。なぜなら、これまで金融政策が有効であったのは、金融政策を動かしても、短期的には期待インフレ率は動かないことが前提にあったからだ。』(上記URLのリンク先にある上記文書の4ページ目)

・・・・・・・??????じゃあ金融政策は何のために実施してるのよとブラード総裁辺りに言われそうですなあ。

『にもかかわらず、ゼロ金利下という金融緩和政策が決定的に限られてしまっている中で、突然、サーカスのように、あるいは魔法のように、期待インフレ率を変えることができる、いや、そうしろ、と議論したり、要求したりすることは、明らかな論理矛盾であり、現実に起こりえないことなのだ。』(上記URLのリンク先にある上記文書の4ページ目)

・・・・・・・・??????いや別に突然変えろとは言ってないと思いますが、QE2の実施って足元のインフレの低下が望ましくないデフレ均衡に陥るのを防ぐために導入したという経緯があった筈なのですが、何をどう解釈するとこういう話になるんだか・・・・・・


いやあのですな、東洋経済にしてこれですかという感じなのでありますが、電波浴とかするのはネタとしては楽しい(血圧が上昇する場合もある)ですけれども、そもそも論としてメディアとかに金払って(ってネット版をタダで見ている人間が言うのも何ですが)報道されている物を読むっていうのは先日も申し上げましたように、世の中の言説のフィルタリングをして貰うのに金を払っているようなもんだと思っているあたくしと致しましては、やはり東洋経済ともなりますとネット版でもそれなりにまともな物を拝読したいと思うのでありまして、編集は何やってますねんとか思うのでありました。

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2012/02/03

お題「今日はただの雑談で勘弁である」

今朝もいきなりモーサテが「日本国債暴落の可能性について」とかいうお題でゲスト解説者にお話をさせようとの事ですかそうですか。

#モーサテの兄さん曰く、「マーケットでは欧州の次は日本だと思っている人が多いようですが」ってどこのマーケットだよと思うのですが・・・・・・・

ということで何か最近の報道が変ですねという雑談で昨日の新聞だのベンダーだのの記事から2つほどクリップしながら世間話で勘弁の一日でございまする。


○朝日新聞の「国債暴落」ネタのイミフ記事

昨日の朝最初に話題になっていたのが朝日新聞の記事。

http://www.asahi.com/business/update/0202/TKY201202010846.html
数年後の国債急落を想定 三菱UFJ銀が危機シナリオ

『銀行最大手の三菱東京UFJ銀行が日本国債の価格急落に備えた「危機管理計画」を初めて作ったことがわかった。数年後に価格が急落(金利が急騰)して金利が数%にはね上がり、損を少なくするために短期間に数兆円の国債を売らざるを得なくなることもある、としている。国債の有力な買い手がいよいよ「急落シナリオ」を想定し始めた。』(上記URLより、以下同様)

ふーん。

『計画は昨年末にまとまった。日本の経済成長率や経常収支、為替など30指標をチェックし、国債急落につながる変化があれば損失を軽くするために売却などの対応をとる。』

ということなのですが、詳しいのは昨日の朝日新聞本紙にあるみたいですが、それを受けたニュースベンダーの報道とか見てますと、2016年度で3.5%に金利が上昇したらどうのこうのという話らしいですな。

・・・・・・・・・・・えーっと、基本的に金融政策が正常化できるような状況になっていて、政策金利が1.5%だの2%だのというような水準になっていたらごくごく普通にその位の金利になっていると思いますので、これって「危機管理計画」でも何でもなくて、大きな企業様におかれましては何とか企画部門とかの仕事づくりの為に良く作成される鉛筆なめなめ「中期経営計画」の中での普通の「景気楽観シナリオ」じゃねえかと思うのでありまして、これって朝日新聞がBTMUのリリースに何か俺様フィルター掛けて解釈しただけの話なんじゃネーカと。

大体ですな、景気楽観シナリオで金利が上昇する時ってそもそも民間部門の資金需要が拡大している訳で、銀行としてはバンキング部門で貸出が伸びてウハウハですし、そもそも投資に金が回る訳ですから銀行の資金の調達運用構造が今のままの訳ではなく、そうなる段階において減らしたくなくても銀行の証券投資が勝手に減るでしょとか思うのでありますし、一万歩譲ってギリシャ状態になって金利が急上昇するとしたら3.5%とかで止まるかよヴォケという感じではございますな、うんうん。


しかしまあ何ですな、昨日はちょうど10年国債入札の日だったのですが、この記事見て最初にあたくしが思ったのは「10年入札で安く買いたいんですかそうですか」という所でございますが、どうも人の話を聞いて回ったら同じような印象を受けた方が多く、おまけに昨日の10年国債入札は事前予想よりも堅調な結果になって後場債券市場上昇ときたもんで失笑を禁じ得なかったという所ではございますが、ダシにされたBTMUさんもいい迷惑でしょうな、うんうん。

まあ朝日新聞の場合は以前より何か変なもんでも食ったんではないかと言うような勢いで増税キャンペーンをやっているようで(稀に読むと何かもう増税しないと大変ですよ日本オワタですよという論調が凄いです。消費税増税の閣議決定の前後とかの記事見ててビックリしたわ)、その一環なのかなあとか思うのですけれども、わざわざ10年入札の日の朝刊に(別にいつ記事にしてもよさそうな)この記事を入れることによって「朝日新聞さんって債券市場を動かしたいんですね何て下品なんでしょ」と金利市場様の評価がガタ落ちしたという事はまあ否めませんなあという所で。


○ブルームバーグのヘッドラインが意味不明だった件

でまあその10年入札の応札タイムであります11時過ぎには山口副総裁が高松で講演をしておりまして、その講演に関連したヘッドラインが11時20分過ぎに流れたのですけれどもね。

・・・・・・つーかさ、とりあえず日銀は国債入札の日、というと制限が多くなりすぎますからせめて10年入札で良いと思いますけれども、国債入札日に政策委員の講演を打ち込むのはヤメレと思うんですけどねえ。10年国債入札の日にどうのこうのと言えば10年国債入札の前場引け直後に「臨時政策決定会合の実施」をアナウンスして国債ディーラーの憤激を買ったという事案も以前にございましたが、「市場との対話(キリッ)」とか言うならせめてその程度の最低限のロジを考えろやと思うのでありまして、国債入札の日程よりも先に金融経済懇談会の日程が決まるのかもしれませんけれども、大体月初は10年国債入札があるとか普段のスケジュール見てたらアホでも予想ができる話なんですから「市場との対話」とか抜かすなら考えろと思いますけどにゃあ。

財務省はちゃんと金融政策決定会合のアナウンス日と国債入札日が重ならないようにスケジューリングしている訳でして、そういうロジの感覚に微妙に残念な所が見受けられるのが日銀(まあ財務省の場合この手の話で関連するのが理財局という専門部署であって、日銀の場合金融市場局以外の部局がありますからねえというのはありますけれどもね)の微妙な麿クオリティという所かとか思うのでありました。


しまった。思わず話が横に逸れて何時の間にかあたくしの手が勝手にキーを叩いて悪態をついているような気がしますがそれは兎も角として本題に戻ります。


山口副総裁の講演はこちら
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2012/data/ko120202a.pdf

で、この講演に関してブルームバーグニュースが速報ヘッドラインを出していたのですけどね(関連ヘッドラインのみ抜粋)。

JBN 11:22 *山口副総裁:長期金利の低位安定はやや不可思議
JBN 11:22 *日銀の山口副総裁は高松市内の講演で語った
JBN 11:23 *山口副総裁:万一の場合も市場安定化期す
JBN 11:23 *山口副総裁:何らかのきっかけで財政の信認一気に崩れる可能性も

・・・・・・・10年国債入札の応札タイムに何じゃそらという感じなのですが、肝心の講演(正確には挨拶なんですがまあそれは兎も角)テキストにはこの最初の「長期金利の低位安定はやや不可思議」というような話はどこにもないのですよ。

基本的にここに出てくるテキストって講演の原稿でして、アドリブがホイホイ出てくる人って速水総裁か福井総裁くらいで、山口副総裁がそういうアドリブ的不規則発言をするタイプじゃないので本当にそんな事言ったのか(この時間帯は挨拶だけの筈だから挨拶の中でアドリブ言わない限り講演テキストと違う物が出てくるのは不自然)とゆーのもアレですけれども、まあ仮に山口副総裁がそういう発言したとしてもですなあ・・・・・

この次に出てくるヘッドラインを見るとどう見ても日本の話をしているようにしか見えず、債券ディーラー的には「何で入札の日にこんな話がでるんだ?」とまあ怒り心頭滅却されておられる方もいれば、そもそもスルーされていた方もいたかと存じますが(^^)、いずれにせよ仮に発言しているとしたら10年入札の日になんちゅう不用意な・・・・・・・・と思って講演テキスト見たらこうなっておりました。


JBN 11:22 *山口副総裁:長期金利の低位安定はやや不可思議

日本の長期金利どうのこうのの話をしているのはテキスト12ページ(PDFファイルの13ページ目)の部分しか見当たらないのでそこを引用するのですが。

『こうした成長力の強化と並んで、財政の持続性確保に向けた取り組みも着実に進めていく必要があります。わが国の政府債務残高は対名目GDP比で200%を超えており、先進国の中で最も高い水準となっています。それにもかかわらず、国債金利が低水準で安定している最も基本的な理由は、わが国には財政健全化に向けて取り組む強い意志があり、したがって日本国債は安全な資産であり続けると、市場が信頼しているためだと考えています。』

・・・・・・うーむ、まあ不規則発言している可能性はあるけどこの文脈で「不可思議」とかなるのかなあ????


JBN 11:23 *山口副総裁:万一の場合も市場安定化期す

テキスト14ページ(PDFファイルの15ページ目)より。

『このほか、欧州債務問題については、その確率が低いとは言え、金融市場が大きく混乱するようなまさかの事態にも備えておかなければならないと申し上げました。この点、日本銀行は、金融システムや決済システム、金融機関経営の状況をしっかりと把握し、政府や各国中央銀行とも緊密に連携をとりつつ、万が一の場合にも金融市場の安定を確保するよう、万全の体制を整えておきたいと考えています。』

どう見ても欧州問題関連です本当にありがとうございました。



JBN 11:23 *山口副総裁:何らかのきっかけで財政の信認一気に崩れる可能性も

テキスト12ページ(PDFファイルの13ページ目)より。

『そうは言っても、国の借金がなお増え続けている現状では、何らかのきっかけで国債市場の信認が一気に崩れるリスクは排除できません。仮にこれが現実のものとなった場合、金融システムや実体経済に大きな影響が及ぶことは、欧州の実例が証明しているとおりです。』

これはまあ一般論的ですわな。


・・・・・・・という事で、まあ最初の「不可思議」が謎なのですが、それはそれとしてヘッドラインで出てくる印象だとまるで日本の長期金利が財政問題で急上昇した場合の市場安定化をきちんと考えていますと山口副総裁が発言したかのようなヘッドラインになっているのは何ですねんという所でございまして、狙ってやってるのかただ単に配慮不足なのか知らんですが、あさいちの朝日新聞記事とも相まって、何かメディア使って国債暴落キャンペーンでも画策してポジションウマーとか言う人でもいるんじゃないかとか邪推したくなる展開ではございました。

ちなみに、これがまたアレな事に英語のヘッドラインだと・・・・・

BN 11:22*BOJ'S YAMAGUCHI SAYS EUROPIAN DEBT CRISIS BIGGEST RISK FOR JAPAN
BN 11:22*YAMAGUCHI:BOJ READY TO TACLE EMERGENCY WITH OTHER CEN BANKS
BN 11:23*YAMAGUCHI CAN'T RULE OUT JAPAN LOSING TRUST OVER DEBT
BN 11:23*BOJ DEPUTY GOVERNOR YAMAGUCHI SPOKE IN TAKAMATSU, WESTERN JAPAN
BN 11:23*YAMAGUCHI SAYS LOST CONFIDENCE WOULD HAVE BIG IMPACT ON JAPAN

という風になっていて、この流れだと普通に欧州債務危機の悪化懸念と、日本の財政健全化の重要性を話しているというように読めるのでありまして、さっきの日本語ヘッドラインと印象が違うのでありまする。

まあ何だ、今朝のモーサテもそうだが、ここへ来て急に「国債暴落ヒャッハー」の煽りネタが出てくるのって何ですねんという所でありますな。まあオモシロ見出しを出して売れれば勝ち的などうでも良い週刊誌などは勝手にしろという感じですけれども、朝日新聞まで煽りだすとかどうなってるんでしょうかねえ。何だかなあという所でありまする。


などと今日はしょうもない雑談ネタになってしまいましたが、何か一生懸命日本国債暴落ネタを煽ろうというような動きがあるのか、単にこの話が最近キャッチ―だからと言ってメディアの皆さん何も考えずにその動きに乗っているだけなのか存じませんけれども、大体からして国債暴落煽って誰得ですねんとか思う(財政健全化の主張をするならまあそれはそれで良いのですが)次第でありまして、もうちょっと後先を考えた報道をして頂きたいとは存じますが、そもそも後先を考えた報道をしていたら詐欺フェストを掲げた政党による政権交代とか(以下悪態なので割愛)。

ということで肝心の山口副総裁講演とか市場雑談とかすっかりスルーして申し訳ないですが時間と量の関係上勘弁。

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2012/01/30

マクラ程度の価値しかないと思うので出端の悪態をマクラ代わりに・・・・・・

○まあこうやって日銀にはプレッシャー掛かるでしょうなあ

えーっとですな、金曜の中日新聞(東京新聞)の社説で案の定の物が出てたんですけどね・・・・・

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2012012702000014.html
インフレ目標 日本も導入に決断を

以下上記URLから。

『日本では「インフレ目標を導入すると、どんどんインフレが進むのではないか」とか「インフレを目標にするとは論外だ」といった誤解に基づく批判があった。』

いやまあさすがにそういう批判は最近は無いと思いますがまあ一般的にはそんな事もありそうな話なのでよしとしまして。

『これには言葉の問題がある。インフレ目標は「インフレをめざす政策」ではなく、物価上昇率を一定に管理する目標を定めた政策である。だから「物価安定目標」と言い換えてもいい。』

ふむふむ。

『いまのように物価が継続的に下落するデフレ状況なら金融緩和を徹底し、逆に物価が目標値を上回って上昇するようなら迷わず引き締める。そういう政策運営態度を内外に事前に宣言するのだ。』

>物価が目標値を上回って上昇するようなら迷わず引き締める
>物価が目標値を上回って上昇するようなら迷わず引き締める
>物価が目標値を上回って上昇するようなら迷わず引き締める

・・・・・・・・orz

えーっと、米国様が今回物価の中長期的なゴールとして示された物ってPCE物価指数で、11月の前年比って確かゴールの2%を上回る2.5%だったのではないかと・・・・

とか言うまでも無く、インフレターゲット先進国(?)の英国様におかれましては延々とCPI物価指数がターゲットの2%を上回って推移する中で追加金融緩和として国債買入の拡大を行っていまして、インフレ目標において「目標値を上回って上昇するようなら迷わず引き締め」とかどこもやっていないと思うのですけれどもねえ(つーかバーナンキ議長の会見でもそう言ってますけど)。

#今回のFEDのリリースがインフレ目標かというと「言葉の定義的にはそうではないです(=デュアルマンデートなのでインフレと失業のバランスを取りながら運営するということだから)」と会見でバーナンキ議長が発言しているのはさておき

ということで、「誤解に基づく批判」と言ってるその口が誤解しているという盛大なブーメランにも程があるという大変に素敵な話なのですが、これが日本最大級の地方ブロック紙の事もあろうに「社説」(どこかの馬鹿記者あるいは馬鹿評論家の書いた記事とかではなくて)という所が実にこう残念というか情けない次第であります。

東京新聞(中日新聞東京本社謹製)って経済記事は中々読み応えがあったのですが、最近はこの社説に見られるようにすっかりワカランチン化してしまってますし、それ以前に震災以来の反原発記事の書きっぷりに呆れていた所にこの社説と来て、その他で唯一見どころのあったちびまる子ちゃんの4コマ漫画も今月で終了するので、そろそろ読むの止めるかという所でございまする。

という悪態はどうでも良いですが、まあ日銀に対してまたインフレ目標やれだのという話は増えてくるとは思いますが、文句言うにしても上記社説のようにそもそも批判のベースとなる事実関係とか背景とかをきちんと勉強して頂きませんと、どこぞの市長の批判本には名を連ねているのに全然相手のロジックを理解しておらず、結果テレビ対決してフルボッコになったどこぞの馬鹿学者(ちなみにこの学者先生東京新聞でコラム書いているのですが話の前提がいつも「おれさまのかんがえたじじつ」となっていて見苦しいにも程があるのですがね)の如くとなる(まあ日銀は別に相手を論破しても自分の益にならない(どころか損)からボコりはしないでしょうが)だけのように思えますので、FRBのリリースを関連する所一通り読む位の事はして頂きたいものだと思います。

まあここまではどうでも良いネタ。

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2011/12/29

○雑談である

・お約束の展開キタコレ

http://news24.jp/articles/2011/12/29/04197230.html
消費税増税めぐる議論、29日に結論先送り< 2011年12月29日 2:29 >

『消費税増税を含む社会保障と税の一体改革について民主党は28日、増税の具体的な時期や上げ幅をめぐって大詰めの議論を行ったが、結論は出なかった。会議では、消費税について13年10月に税率を8%に、15年4月には10%まで引き上げるとの案が提示された。これに対し、出席者からは「増税の時期まで書かなくてよいのではないか」などの慎重な意見も出た。会議は休憩を挟みながら約9時間行われたが、結論は29日に先送りされた。29日の会議には、インドから帰国する野田首相も出席する予定で、29日中に党の意見を取りまとめたい考え。』(上記URLより)

予想通りの展開なんですが、この前発行するという事になった交付国債の償還財源確保しないと蟻の一穴が更に拡大でござるの巻で大変にまずいと思うのですけどその辺大丈夫なんでしょうか。オラシラネ。


http://news24.jp/articles/2011/12/28/04197181.html
改革議論大詰めの中…離党表明の議員相次ぐ< 2011年12月28日 1:57 >

まあ内紛はざまあwwwなので思いっきりドンドンやって頂きたいのですが、そもそも自分たちが詐欺で当選(以下いつもと同じなので割愛)。ま〜この調子では財政再建とか出来そうもないですなあという所ですが、いきなりそれが今日明日に債券売りになるのかはよー知らん。昨日一昨日と後ろが売られ気味なのは一応「財政懸念」になっているみたいだが多分ただの後付理屈かと。



・東電ェ・・・・・・

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7BR00T20111228
東電株は一時176円に下落、経産相が国有化を示唆
2011年12月28日 10:08 JST

『[東京 28日 ロイター] 午前の東京株式市場で、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)は序盤から大きく売られ、一時176円に下落した。今年6月以来6カ月ぶりの安値圏。足元は前日終値から10%超安い180円台で取引されている。東電株のストップ安は131円。』(上記URLより)

まあ株価は反応します罠という感じですが、そもそも枝野経産相としては「東電国有化」先にありきみたいな話を昔からしている訳ですが、どうもその国有化云々が東電ケシカランので成敗するみたいな勧善懲悪の田舎芝居的な発想しかなさそうに見えるのが極めて遺憾な話。

で、電力料金の引き上げは拒否とかになっているのですが、そうしますと東電の今後の代替エネルギー開発とか原子炉廃炉とか事故の賠償とかって誰が負担するのよという話を考えた場合(どう見ても現在の東電をケツの毛まで抜いても足りないのですから)、誰かの所で負担が掛かってくる訳でありまして、それに対して公的資金注入するか電力料金引き上げするかって考えたら電力料金上げて電気の利用者に負担させた方が合理的だと思うのですけどにゃあ。公的資金突っ込むって結局それは納税者負担となる話で、納税者が負担ってえ事になったら東電利用者以外の人たちも負担させるってえ話になるんじゃネーノと。

つーかさ、早い所政府保証で東電債の発行再開するとか、政府保証で賠償機構が財投機関債を発行するとかして、東電の資金コストを下げる(それによって賠償だの廃炉だの事故処理だのの費用を賄う訳で)のが本来の政府の使い方だと思うのですが、どうも現政権におかれましてはわざわざコストが上がる方向に施策を打とうとしているとしか思えんということでもうアホかと馬鹿かと。

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2011/12/27

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111227/t10014929141000.html
民主 複数若手議員が離党で調整へ
12月27日 4時28分

まあ何だ、そもそも出来ない事を政権公約に掲げて選挙に当選したという時点でおまえら全員詐欺師なんだから政権公約違反も糞も議員やってる方がおかしいとか思わないのかねと思うがイカサマ野郎に人倫求めても意味がありませんからねえ。

という悪態はともかくとして民主党の内紛は面白いからもっとやって全員共倒れして頂きたく存じます。

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2011/12/20

○雑談シリーズその1:金正日総書記死去とな

イマイチ相場的に反応しようが無いが大事件につきメモメモ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111219/k10014739341000.html
キム・ジョンイル総書記死去
12月19日 13時4分

ヘッドラインの方は12時直後くらいに出てまして、ブルームバーグを見てたら最初に「聯合ニュースが報じた」というのが出てその直後に「朝鮮中央放送が報じた」というのが出てKOSPIが豪快に下がるわ韓国ウォンは下がるわだったのでありますが、国内市場はイマイチ反応のしようが無かったざますという所でございましたな。

『朝鮮中央テレビは、正午から黒い喪服姿の女性アナウンサーが特別放送として、キム総書記が死去したことを涙ぐみながら伝えました。それによりますと、キム・ジョンイル総書記は心臓や脳の疾患で長期間にわたる治療が続くなか、各地への視察が続いて疲労が重なり、今月17日、移動中の列車の中で心筋梗塞になったということです。』(上記URLより)

まあよく指摘されてますが、17日に死去してたんでしたら韓国的にはMB訪日どころでは無かったのではないかとゆー気もするんだが、まあどうだったんでしょうかね。


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111220/t10014764911000.html
キム・ジョンウン氏の指導力強調
12月20日 4時19分

『北朝鮮の最高指導者、キム・ジョンイル総書記が死去したあと、北朝鮮の国営メディアはキム総書記の三男、ジョンウン氏について指導力のある人物だとたたえ始め、今後はジョンウン氏が後継者として国を率いていくことを内外にアピールするねらいがあるものとみられます。』(上記URLより)

金正恩氏が後継者ですかそうですか。まあ今後どうなるかとか正直ワカランチ会長にも程がありますが、軍事的に暴発するとかいうよりも難民が大量に流出とかいう方が実現性がありそうな気がしますが、さっき見た公共放送ニュースの丹東の映像によりますと鴨緑江は結氷してないようでしたな、うんうん。

『朝鮮中央通信は19日夜、「キム総書記の思想と業績は永遠に不滅だ」という記事を伝えました。この中で、ジョンウン氏を「革命と建設を百戦百勝に導く傑出した思想理論家」であり、ジョンウン氏の指導によって北朝鮮が不敗の軍事大国となったとたたえています。』

不敗の軍事大国ですかそうですか(棒)。

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2011/12/16

○各種世間話

・いやあのこんなんで「アコード」とか出来るかよと思う訳で

先日は前原さんの「政府と日銀が政策協定を結んでデフレ脱却」とかいう脳内お花畑提案に関する悪態をついた覚えがございますが、自動車重量税は下げるのに消費税の話はもうこの有様で、公共放送様におかれましても「民主党内が全然まとまりません」というようなお話を報道されているようですな。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111219/k10014731991000.html
消費税増税の議論 本格化へ
12月19日 4時16分

『その一方で、民主党内では、消費税率の引き上げに反対する署名活動が始まっているほか、山田前農林水産大臣や原口元総務大臣が引き上げに反対する新たな勉強会を20日にも立ち上げることにしていて、「素案」の取りまとめに向け、調整は難航することが予想されます。』(上記URLより)

まあ日銀にあれやれこれやれというのはそらまあ色々と見解はあるでしょうけれども、政権与党の方はひたすら部分均衡の話ばっかりして全体的な政策の整合性とか何も考えて無いにも程がある状態でございまして、これじゃ政府とアコードとか言いましてもご勘弁という感じじゃないかと思うのですけどにゃあ。


・まさに部分均衡

その関連のニュースから。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111217/k10014711001000.html
消費増税 負担軽減へ現金給付も
12月17日 11時42分

『社会保障と税の一体改革の「素案」の取りまとめに向け、政府と民主党の税制調査会は、消費税率の引き上げの具体的な時期などと合わせて、所得の低い人ほど負担が重くなる逆進性の問題への対応を議論しています。これまでの議論では、主な対応策として、食料品など一部の品目の税率を低くする「軽減税率」や、所得税を減税したり、現金を支給したりする「給付付き税額控除」が取り上げられています。(途中割愛)政府・民主党は、一定の所得の世帯に一律に現金を給付する方法や、「給付付き税額控除」を今後の主な検討対象とする方針です。』(上記URLより)

・・・・・・いやあの社会保障の全体設計の中で低所得者に対して何らかの所得再分配措置を実施するというのなら話は分かるのですが、どうみてもお前ら消費税増税の話との単なるセットじゃねえかと思うのとしか見えない所が残念な所。そうやってつぎはぎでやった結果がワケワカランチ会長になるんじゃネーノという存じますがね。

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2011/12/15

○言うだけじゃ意味ないんですけどねえ

まずは雑談ですが。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LW6GVA6JTSE901.html
前原政調会長:政府・日銀が政策協定結び協力を−デフレ脱却で(1)

『12月14日(ブルームバーグ):民主党の前原誠司政調会長は14日午後、都内で開かれた読売国際経済懇話会で講演し、デフレ脱却へ向け、政府と日本銀行が政策協定(アコード)を結び、何らかの目標を設定して協力していくことが大事だとの認識を示した。』(上記URLより)

・・・・・・いやあのですな、政策協定結ぶって言いますけど、それで例えばデフレ脱却の目標を出しました(キリッ)とか言っても単に「頑張りましょう!エイエイオー!!」みたいなもんで、問題は何をするかという話なのですけれども、そちらについての考察が無くて「政策協定結んで」とか言うのは「無意味な正論」って奴じゃろとしか思えないんですけどねえ。

それ以前の問題として、マニフェストの実行ですらグダグダになるという素敵な政府与党(今だって減税の話はすぐ決まるのに増税の話は永遠に決まらなさそうというふんどしの外れっぷりが残念過ぎますから)を相手に政策協定結んでちゃんと実行される担保があるのかという感じでして、正直言って今のグダグダ政府との政策協定とか結んだら政府サイドが日銀にやれやれ言うだけで日銀が梯子外されるだけじゃネーノと欧州のあの状況とかも見ながら思ったりするのですけどにゃ。

ま、そもそもこの人永田メール事件とか八ツ場ダムとかJALの問題とか最初は威勢の良い話をするけれども結局威勢の良い話に実質が伴っていないので事態をややこしくするだけで最後は逃亡して終了という絵に描いたような「言うだけ番長」という点で、「発言の歯切れが良い鳩ポッポ」的なイメージしかないのですがね。

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2011/12/09

○おまけのどうでも良い雑談

・ますます(野党時代の)民主党化ですかそうですか

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111209/t10014512381000.html
自公 大阪都構想で議連発足へ
12月9日 5時28分

・・・・・・・いやあの自主投票した公明党は判るのですが、自民党の皆様って大阪都構想に反対する候補を支援してませんでしたっけ????という所で、いくらなんでも無節操にも程があると思うのですが、野党生活が長くなって自民党の劣化が最近著しくなってきたのではないかと絶望を覚えるのは気のせいですかそうですか。

この調子で自民党の劣化が順調に進むと益々ダメダメになってくる感じですなあorzorzorz

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2011/12/05

○何だかなあという話(というか月曜から悪態)

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7B102720111202
オリンパス上場廃止なら、株式売却できない問題も=民主・作業チーム

『[東京 2日 ロイター] 民主党の「資本市場・企業統治改革ワーキングチーム」の大久保勉座長は2日、同作業チームの会合で、損失隠しが明らかになったオリンパス(7733.T: 株価, ニュース, レポート)について「上場廃止にすべきとの議論があるが、株主は、上場廃止となった場合に(株式を)売却できない。こうした観点から議論することも必要だ」と述べ、上場廃止に慎重な見解を示した。』

東京電力とはずいぶん対応が違いますなあ。

『大久保氏は記者団に対し「東京証券取引所が判断することで、(ワーキングチームでは)個別のことは議論しない」とした。一方、東証の斉藤惇社長とは意見交換をしたことも明らかにした。』

どう見ても(伏字)です本当にありがとうございました。

・・・・・・・えーっとですね、何で民主党の部会という法的に何の権限も無い所が(しかもこんなに思いっきり青天白日の下で!!!)個別企業の上場維持がどうのこうのというような思いっきりゼニカネに関わる件について規制機関の代表者を呼びつけて「意見交換」をするのでしょうかねえ。

と申しますか、上場企業の上場廃止云々ってのは金融商品取引法における「企業の重要事実」の所に列挙されている案件ですのでして、そういう案件に対する個別の意見を政権与党の部会が規制機関の長に対して「意見交換」するってのは金商法という意味でも如何なものかという感じはする次第でございまして、おまいら「こんぷらくんのインサイダー取引規制Q&A」の巻末の「重要事実一覧表」でも読めと思うのはあたくしが気にし過ぎでございますかそうですか。

#「Q&A」のご案内はこちら^^→http://www.tse.or.jp/about/books/insider_qa.html

しかもですよ、こちらの座長の大久保先生って思いっきり金融業界出身なんですよねえ→http://www.t-okubo.jp/profile.html(直リン自主規制^^)

あのですね、こういう行為って「金融業界出身の政治家が出身関係関連で何らかの便宜供与を図るために行動しているんですか????」って批判された時にどうするんですかと非常に不思議というか何というか。その行動基準が良く判らんというのと共に、金融業界の人間として残念な気がするんですけれどもねえ。

いやね、これがまあ例えば金融全体にかかわる問題とか、全体的な政策に絡むのであれば金融業界出身の政治家がその専門的な観点から政策提言するという話なんでしょうが、これってどう見ても単なる個別企業の案件であって、その個別企業の上場維持するしないという思いっきり個別の利害が絡む案件に対してこういう動きをするというのは「瓜田に履を入れず、李下に冠を正さず」って言葉を思い出して頂きたいもんですなあと思いますし、金融業界出身の議員ってのは所詮自分の出身母体のお仲間に対して便宜図ることしか考えていませんねえとか思われる可能性があるような話ってえのは金融業界の人間として心外にも程がある訳なので、もうちょっと何とかならんのかと思うのはあたくしの感覚がおかしいですかそうですか。

つーかさ、党の部会とかが政策に対して圧力掛けてどうのこうのとかいうのが自民党の手法だとか言って批判してたのあんたらじゃないのとか思うのですけれども、本件なんて思いっきり規制当局がルールに則って行う判断の部分であって、そのことについて政権与党の法的に何の権限も無い党の部会が規制当局を呼びつけて自分たちの「意見」を伝えるとか自民党政権でもそんな事やって無かったような気がするんですが・・・・・・・・・・

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2011/11/24

○自民党も野党生活が長くなって民主党化しているようですな

ゆかしメディアなんぞから引用するの甚だ遺憾なのですが他に見当たらなかったので。
http://money.jp.msn.com/news/yucasee/article.aspx?cp-documentid=5613574
日銀総裁の年収3440万円を減らせとの指摘

『22日の衆院財務金融委員会で、日銀総裁、日銀職員の年収が議題に上がり、総裁の年収3440万円(昨年実績)が、財務事務次官の2277万円と比較して高すぎないかとの指摘について、野田首相は「(決めるのは)ご自身で判断すること」と答弁した。西村康稔氏(自民党)の質問に答えた』(上記URLより)

・・・・・・えーっとですね、財務事務次官ってのは国家公務員としての身分保障があって、理屈の上では(ポストは兎も角として)国家公務員として定年まで勤務が可能(慣例上退職してますけど)な人ですが、日銀総裁って任期が切れたら自動的に首になるんですけれども、それを比較して高い安いとかアホか馬鹿かという感じですし、大体からしてそんな事を一々質問しているお前は歳費や通信費やそもそもお前の所属している政党の助成金とか全部返上でもしてるのかと小一時間問い詰めたい訳で、もう何ちゅうどうしようもない質問をしているのかと思うのですが、もっと絶望的なのはこの手の糞下らなく、かつ一般ピープルのルサンチマンに訴えかけるような話題を出してくるというのが野党時代の民主党クオリティそのものであるという事で、自民党も一緒になってこういう低レベルの話をするとかもうねえって感じです。

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2011/11/17

○ということで今日は雑談から入る

・一点だけ見て政策を立案するんじゃねえよアホ政治家どもは

昨日の金融ファクシミリ新聞(なので記事URLとかは無い)朝刊のトップ記事は「金融取引税の検討浮上、円高対策で政府与党」ということで、円高対策で金融取引税というだいぶ意味不明な話がございました。

中の文言を読んでいますと、どうも「投機的取引を減らすために取引に税金を課す」というような趣旨のようですが、『同様な税として日本ではかつて、株価の下落要因として撤廃された有価証券取引税の例があるが、株価の下落要因として撤廃されいぇもその後の株価には好影響を及ぼさなかった例がある。』(11月16日金融ファクシミリ新聞朝刊より)となっていまして、まあここの記事を拝読していますと、この与党筋と思われる方は有取税復活で投機的取引が抑制されるってな事を考えているんでしょうな。

・・・・・・えーっとですな、昔の有取税復活とか言われますと、当時は債券売買の場合に売り方が3銭(業者の場合1銭)お支払(ただし割引短期国債は適用除外)だったのですが、こんなもん復活された日にはただでなくさえ金利が低くて運用利回りが上がらない中でコストが無駄に上昇、つーか中短期ゾーンあたりだと税金で運用利回りを吹っ飛ばしかねない話になりますがな。そらまあ今のご時世で3銭とかアホウな事は無いと思うのですけれども、それにしても当然ながら売買で余計なコストが掛かるという事になれば、売買が低調になるのは確実で、そうなった場合は必然的に債券市場の流動性が低下する訳で、国債の安定的な円滑な消化に支障を来す惧れがありますわな、という事くらい普通に気が付けアホと思うのですけれどもねえ。

ということで、「投機的取引の抑制」という一点にだけ注目して有取税みたいな話に突っ込んで行くという発想は危険極まりなく、何かの政策を実施という話になった場合に何でおまいら全体的なバランスとか考えないのと小一時間問い詰めたいのでございますが、まーその典型が枝野某みたいなものとか思うと非常に遺憾でありますな。

・・・・もしかしてこの「金融取引税で円高対策」というのは、もしかして「国債の円滑消化を困難にして国債大暴落させて信用不安を起こして円も暴落させよう」という高度な狙いがあるんでしょうかね、たぶんその時は悲惨な事になっていると思いますけどねえwwwwww


・まだ言ってるのか・・・・・

15日のニュースでWireが共同でブルームバーグニュース(ネットではない方)が配信していたのですが、肝心の共同のサイト(47NEWS)とかを見ても該当記事がヒットしないので記事手打ちベースで恐縮ですが。

『日銀対応を要求、復興債で超党派議連』(11月15日ブルームバーグニュースより、18時14分配信で元のワイヤーは共同通信)という記事なのですが、15日に例の「増税によらない復興財源を求める会」様がまたまた復興債の日銀買取を要求したそうな。

でまあ相変わらずの中川秀直さんとか小沢鋭仁さんとかに加えて安倍元首相も議連の決定の場におられたようで(しかし初回200人以上署名だかを集めていた筈ですが、15日の会合は約30人が出席だそうですな、記事によりますと)、相変わらずやってますなあとか思うのですけれども。

でですね、いやまあご主張はご主張で勝手にどうぞとは思うのですけれども、時あたかも欧州債務問題が爆発している中でして、そういうご時世の中で「中央銀行による財政マネタイズ」という「将来の財政大爆発のリスク」を想定させるような提言を「元首相」という肩書の人間が言っちゃうとかいう自体がもうセンス無さすぎだと思うのですけど。まあ日本国債に関して言えば海外投資家がしこたま持っている訳でも無いですから別に興味ない、というのが正直な所なので助かっている面があるのではないかと存じます。

これが海外投資家が日本国債バカスカ持っているという状況だと「中央銀行による財政マネタイズ」というネタ一発でも状況次第では市場があばばばばーになるリスクもある訳で、あばばばばー市場になった場合のコストというのはそれはそれで大きい訳で、おそらくはいや円安になるからいいじゃんとかゆーよーなのんびりした話をしてる場合ではないと思うのですよね。

まあ何だ、別に日銀買わなくても復興債の消化に困る訳でも無いですし、そういう話は今せんでも良かろうと思いますけどねえ。市場が消化できないという時になって初めて日銀に国債市場の介入をさせるとかいう話になるんじゃないですかねえ。

ということで、まあこれもまたバランスの欠く話だなと思うのでした。

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